JP2014097698A - 車体後部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体後部構造10は、後部開口12を開閉可能なテールゲートと、荷室14の車両前方に設けられた3列目のシートユニット18と、荷室14の底部52に設けられたステップ部材25とを備えている。また、荷室14の底部52がフロア15より低く形成されている。さらに、底部52にステップ部材25が着脱自在に設けられ、ステップ部材25に足支え部78が備えられている。この足支え部78はフロア15より低位置で、かつ、略水平に配置されている。
【選択図】図5
Description
このため、荷室の底部からフロアパネルへ乗員が移動する際に無理な姿勢で移動することが考えられる。特に、乗員が比較的小柄な場合に無理な姿勢になり、この観点から改良の余地が残されていた。
そこで、請求項3において、荷室(底部)の後端部から立設されたリアパネルにステップ部材の後端部を当接させるようにした。
よって、シートフロアと足支え部との高低差をシートフロアと荷室の底部との高低差より小さく抑えることができる。
これにより、荷室の底部からシートフロアへ乗員が移動する際に無理のない姿勢で移動することが可能になり、車両後方から車室内へ乗員が容易に乗降することができる。
このように、シートフロアと足支え部との高低差を小さく抑えることにより、乗員が比較的小柄な場合でも、車両後方から車室内へ無理のない姿勢で容易に乗降することができる。
これにより、車両後方から車室内への乗降を一層無理のない姿勢で容易におこなうことができる。
よって、リアパネルにステップ部材の後端部を当接させることにより、シートフロアから荷室の底部に乗員が移動する際に、ステップ部材を目視し易くできる。これにより、ステップ部材に乗員の足を乗せ易くなり、車室内から車両後方へ容易に降車することができる。
よって、乗員の降車中に、乗員の足を傾斜部で円滑に上方に案内することができる。
具体的には、乗員の降車中に、乗員の一方の足を足乗部に乗せた状態で、乗員の他方の足を路面に降ろす。乗員の他方の足を路面に降ろした後、一方の足を足乗部から路面に降ろす。この際に、一方の足を傾斜部でリアパネルの上方に案内することができる。
よって、一方の足を傾斜部で円滑に案内して一方の足がリアパネルに当たることを防止できる。これにより、乗員は無理のない姿勢で容易に降車することができる。
これにより、荷室の底部にシート装置を収納した状態で、車両後方から車室内へ乗員が乗降する際に、乗員はシート装置に乗ることなく、ステップ部材を用いて容易に乗降することができる。
図1、図2に示すように、車体後部構造10は、車体11の内部に車室13を備え、車室13の車両後方に荷室14を備えている。
この車体後部構造10は、車室13内の床部を形成するフロア(シートフロア)15と、フロア15に設けられた2列目のシートユニット17と、2列目のシートユニット17の車両後方に設けられた3列目のシートユニット(シート装置)18とが備えられている(含まれている)。
左側シート26および右側シート31は、例えば、キャプテンシートが採用される。
左側シート26および右側シート31が離間されることにより、各シート26,31間に乗員が通過できる第1空間34が形成されている。
これにより、車室13において、2列目のシートユニット17の車両前方側と、車両後方側(すなわち、3列目のシートユニット18側)とが乗員の通路として連通される。
左側シート26および右側シート31は、各構成が類似するシートである。
このシートユニット18は、左側シート36および右側シート41が車幅方向中央で離間されている。
左側シート36および右側シート41は、例えば、キャプテンシートが採用される。
左側シート36および右側シート41が離間されることにより、各シート36,41間に乗員が通過できる第2空間44が形成されている。
これにより、3列目のシートユニット18の車両前方側と、車両後方側の荷室14とが乗員の通路として連通される。
左側シート36および右側シート41は、各構成が類似するので、以下、右側シート41について説明して左側シート36の詳しい説明を省略する。
着座状態とは、シートクッション42に対してシートバック43が立ち上げられた位置に配置されることにより右側シート41に乗員が着座可能な状態をいう。
格納状態とは、シートバック43がシートクッション42に重なるように倒された位置に配置されることにより右側シート41が収納凹部22に収納(格納)可能に折り畳まれた状態(折畳状態)をいう。
格納状態に折り畳まれた右側シート41が車両後方に揺動されることにより、格納状態の右側シート41が収納凹部22に収納(格納)される。
すなわち、テールゲート21は、上端部21aを支点にして上方に開放可能に形成されたドアである。
収納凹部22は、荷物(図示せず)や3列目のシートユニット18を収納可能に形成されている。
3列目のシートユニット18は、左側シート36および右側シート41がそれぞれ格納状態に折り畳まれた状態で収納凹部22に収納(格納)される。
収納凹部22に収納された右側シート41は、シートバック43の背面43bが底部52に対向した状態で底部52に接触され、シートクッション42がシートバック43の背凭れ面43cの上側に載せられる。
この状態において、シートバック43の後端部43dがシートクッション42の後端部42bより車両前方に位置している。
また、収納凹部22に収納されたシートクッション42の後端部42bは、図2に示す着座状態において、シートクッション42の前端部となる。
すなわち、シートクッション42の底面42cは、3列目のシートユニット18が収納凹部22に収納された状態でシートユニット18の上面となる。
シートユニット18の高さH3は、底部52からシートクッション42の底面42cまでの高さである。
フロア15の高さH4は、底部52からフロア15までの高さである。
これにより、シートクッション42の底面42cおよびフロア15を平坦な床面として使用できるので、車室13や荷室14の使い勝手の向上を図ることができる。
一対の前係止孔55,56は、車幅方向に所定間隔をおいて上下方向に向けて円形に開口されている(図7参照)。
一対のロック孔57,58は、車幅方向に所定間隔をおいて上下方向に向けて矩形状に開口されている(図7参照)。
リアパネル23は、底部52の後端部52aから立ち上げられることにより上端部24で後部開口12の下縁部12a(図1も参照)が形成される。
クロスビーム62は、断面略矩形状の閉断面に形成されている。
ガーニッシュ65は、クロスビーム62の上端部62aに載置されることによりリアパネル23の上端部24を形成する。
リアパネル23の上端部24をパネル上端位置P1に配置することにより、上端部24が、収納凹部22に収納されたシートバック43の背凭れ面43cと略同じ高さに配置されている。
一対の後係止孔67,68は、車幅方向に所定間隔をおいて車両前後方向に向けて円形に開口されている(図7参照)。
ステップ部材25は、略矩体状に形成されたステップ台71と、ステップ台71の前端部71aに設けられた前係止手段72と、ステップ台71の後端部71bに設けられた後係止手段73と、ステップ台71を荷室14の底部52に保持するロック手段74とを備えている。
このステップ部材25は、ステップ台71が前係止手段72、後係止手段73およびロック手段74で荷室14の底部52に着脱自在に設けられるように構成されている。
前壁86は、リアパネル23の後パネル壁61に対して車両前方に所定間隔をおいた状態で車幅方向に向いて配置されている。
後壁87は、前壁86より高い位置で、かつ、リアパネル23の後パネル壁61に当接された状態で車幅方向に向いて(後パネル壁61に沿って)配置されている。
左水平端88aは、左側壁88の上端のうち前端から後近傍部まで略水平に延出されている。
左傾斜端88bは、左側壁88の上端のうち後近傍部から後端まで上り勾配に延出されている。
左側壁88の前端部88c近傍に矩形状の左貫通孔91が形成されている。
右水平端89aは、左水平端88aと同様に、右側壁89の上端のうち前端から後近傍部まで略水平に延出されている。
右傾斜端89bは、左傾斜端88bと同様に、右側壁89の上端のうち後近傍部から後端まで上り勾配に延出されている。
右側壁89の前端部89c近傍に矩形状の右貫通孔92(図9も参照)が形成されている。
足乗部79は、乗員が乗降する際に乗員の足を乗せる平坦な面が形成されている。
リアパネル23の上端部24は、フロア15よりH2寸法低い位置に配置されている。足乗部79は、フロア15より低位置で、荷室14の底部52より高位置に配置されている。
このように、フロア15と足乗部79との高低差を小さく抑えることにより、乗員が比較的小柄な場合でも、車両後方から車室13内へ無理のない姿勢で容易に乗降することができる。
よって、乗員の降車中に、乗員の足を傾斜部81で円滑に上方に案内することができる。
これにより、乗員が車室13内から車両後方へ降車する際に、乗員の足が傾斜部81でリアパネルに当たることを防止することにより、乗員の降車を容易におこなうことができる。
前係止手段72は、前底部77の左右端から下方に向けて突出された一対の前係止ピン94,95を含む。
一対の前係止ピン94,95が、一対の前係止孔55,56にそれぞれ嵌入される。これにより、一対の前係止孔55,56(すなわち、荷室14の底部52)に一対の前係止ピン94,95が係止される。
後係止手段73は、後壁87の左右端から車両後方に向けて突出された一対の後係止ピン97,98を含む。
一対の後係止ピン97,98が、一対の後係止孔67,68にそれぞれ嵌入される。これにより、一対の後係止孔67,68(すなわち、リアパネル23の後パネル壁61)に一対の後係止ピン97,98が係止される。
ロック手段74は、ステップ台71の左側壁88に設けられた左ロック部101と、ステップ台71の右側壁89に設けられた右ロック部102とを備えている。
左ロック部101および右ロック部102は左右対称の部材であり、以下左右のロック部101,102の各構成部材に同じ符号を付して右ロック部102の説明を省略する。
操作部106aは、左貫通孔91を経てステップ台71の外部に突出されている。
係止爪106bは、ステップ台71(周壁76)の下端部76aから下方に突出され、一対のロック孔57,58のうち左側のロック孔57に係止可能に形成されている。
よって、ロックレバー106がロック位置(図9に示す位置)に向けて矢印A方向に付勢されている。
これにより、係止爪106bが左側のロック孔57の内辺57aに係止した状態で、操作部106aが左貫通孔91からステップ台71の外部に突出した状態に保たれる。
この状態において、ステップ台71(周壁76)の下端部76aが底部52に載置され、ステップ部材25の後端部(具体的には、後壁87)が後パネル壁61に当接された状態に保持される。
すなわち、通常の車体後部構造は、フロアと荷室の底部とに高低差がある。このため、フロアの後端部から荷室の底部に乗員が移動する際に、荷室の底部のうちフロア側の部位が、フロアで遮られて目視し難いことが考えられる。
これにより、ステップ部材25に乗員の足を乗せ易くなり、車室13内から車両後方へ容易に降車することができる。
よって、乗員が乗降する際の経路(動線)上にステップ部材25を設けることができる。これにより、車両後方から車室13内への乗降を一層無理のない姿勢で容易におこなうことができる。
この状態で、車両後方から車室13内へ乗員が乗降する際に、乗員は3列目のシートユニット18に乗ることなく、ステップ部材25を用いて容易に乗降することができる。
これにより、荷室14の底部52に荷物を載置する際には、底部52からステップ部材25を外して、荷室14に荷物を好適に載置することができる。
まず、乗員115が車両後方の後部開口12から車室13内へ乗車する例を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、ステップ部材25の足乗部79がリアパネル23の上端部24より低位置で、かつ、略水平に配置される。よって、フロア15と足乗部79の高低差が、フロア15と底部52との高低差より小さく抑えられる。
これにより、比較的小柄な乗員115でも、足乗部79からフロア15(第2ウォークスルー通路45)へ無理のない姿勢で矢印Bの如く容易に乗車することができる。
図11に示すように、リアパネル23の後パネル壁61にステップ部材25の後壁87を当接させている。後パネル壁61にステップ部材25を当接させることにより、ステップ部材25をフロア15の後端部15aから車両後方側に離すことができる。
これにより、ステップ部材25の足乗部79に乗員115の一方の足116を乗せ易くなり、車室13の第2ウォークスルー通路45から荷室14に矢印Cの如く無理のない姿勢で容易に移動することができる。
よって、乗員115が荷室14から車両後方へ降車する際に、乗員115の一方の足116(具体的には、つま先)を傾斜部81で円滑に上方に案内できる。
乗員115の他方の足を路面に降ろした後、一方の足116を足乗部79から路面に降ろす。この際に、一方の足116を傾斜部81でリアパネル23の上方に案内することができる。
よって、一方の足116を傾斜部81で円滑に案内して一方の足116がリアパネル23に当たることを防止できる。これにより、乗員115は無理のない姿勢で容易に矢印Dの如く降車することができる。
図12に示すように、車体後部構造120は、ステップ部材25の左側に左案内部材121を備え、ステップ部材25の右側に右案内部材122を備えたもので、その他の構成は実施例1の車体後部構造10と同様である。
左案内部材121および右案内部材122は左右対称の部材であり、以下左右の案内部材121,122の各構成部材に同じ符号を付して右案内部材122の説明を省略する。
案内側壁135は、案内部124の外端124aに形成されている。
案内傾斜部131は、案内前湾曲壁132の上端から案内後壁133の上端まで上り勾配に形成されている。この案内傾斜部131は、ステップ部材25の傾斜部81と略面一になるように傾斜されている。
後案内係止手段126は、ステップ部材25の後係止手段73と同様に、案内後壁133の左右端から車両後方に向けて突出された一対の後係止ピン138を含む。
よって、ステップ部材25の左ロック部101と同様に、案内ロック手段127の操作部141を押し込むことによりロック状態を解放し、操作部141の押込力を解除することによりロック状態を確保することができる。
具体的には、案内部124の内端124bを左側壁88に当接させた状態で、前案内係止手段125(一対の前係止ピン137)および後案内係止手段126(一対の後係止ピン138)を各係止孔(図示せず)に係止する。同時に、案内ロック手段127がロック状態に保持される。
荷室14の底部52に左案内部材121が取り付けられることにより、左案内部材121の案内後壁133が後パネル壁61に当接された状態に保持される。
この状態において、案内傾斜部131がステップ部材25の傾斜部81と略面一に配置される。
そこで、ステップ部材25の左側に左案内部材121を備え、ステップ部材25の右側に右案内部材122を備えた。
これにより、乗員が車室13内から矢印E方向、矢印F方向や矢印G方向の任意の方向へ容易に降車できるので、乗員による降車範囲の自由度を高め、使い勝手の向上を図ることができる。
これにより、荷室14の底部52に荷物を載置する際には、底部52からステップ部材25や左右の案内部材121,122を外して、荷室14に荷物を好適に載置することができる。
例えば、前記実施例1、2では、右側シート41を収納凹部22(底部52)に収納した状態において、シートバック43の上側にシートクッション42を載置した例について説明したが、これに限定するものではない。
例えば、右側シート41を底部52に収納した状態において、シートクッション42の上側にシートバック43を載置するように構成することも可能である。
例えば、フロントシートおよびリアシートを備えた車両(すなわち、3列目のシートユニット18を備えていない車両)においては、リアシートに本発明を適用することも可能である。
さらに、フロントシートのみを備えた車両においては、フロントシートに本発明を適用することも可能である。
例えば、2列目や3列目のシートユニット17,18を折り畳んだ状態で車幅方向外側(すなわち、横方向)に跳ね上げることにより、ウォークスルー用の空間を確保することも可能である。
Claims (5)
- 荷室の車両後方に形成された後部開口を開閉可能なドアと、前記荷室の車両前方に設けられたシート装置とを備え、前記シート装置が設けられたシートフロアより前記荷室の底部が低く形成された車両後部構造において、
前記荷室の底部に着脱自在に設けられ、前記シートフロアより低位置で、かつ、略水平に配置される足支え部を有するステップ部材を備えたことを特徴とする車体後部構造。 - 前記シート装置の車両前方側と、車両後方側の前記荷室とを連通するウォークスルー通路が前記シート装置で形成され、
前記ウォークスルー通路の車両後方への延長線上に前記ステップ部材が設けられることを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。 - 前記荷室の車両後方において前記底部の後端部からリアパネルが立設され、
前記リアパネルに前記ステップ部材の後端部が当接されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体後部構造。 - 前記荷室に前記ステップ部材が取り付けられた状態において、
前記足支え部は、
前記リアパネルの頂部より低位置で、かつ、略水平に配置される足乗部と、
該足乗部および前記リアパネル間に設けられ、前記足乗部から前記リアパネルの頂部まで上り勾配に形成された傾斜部と、
を有することを特徴とする請求項3記載の車体後部構造。 - 前記荷室の底部に前記ステップ部材が取り付けられた状態において、該底部に前記シート装置がシートクッションとシートバックとを重ねた折畳状態で収納可能に構成され、
前記底部に収納された折畳状態のシート装置の高さが、前記底部から前記シートフロアまでの高さと同等に設定されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体後部構造。
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