JP2014094693A - 産業用車両 - Google Patents

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Junichi Murakami
淳一 村上
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Abstract

【課題】雨水等が外部からキャビン内の操作室の床面に拡散するのを防止することが可能な産業用車両を提供する。
【解決手段】内側にエンジンルームを備えた車体フレーム2上に、キャビン3が設けられ、キャビン3内に、エンジンルームの上方を覆う開閉自在なボンネット20と、ボンネット20上に設けられた運転座席21とが備えられ、車体フレーム2の上面に、キャビン3の後部の左右両端部を下方から支持する左右一対の後部支持部材33が設けられ、キャビン3の側壁15の下部後端部に、後部支持部材33の前方に対向する仕切体30が設けられ、仕切体30と後部支持部材33との間で且つ車体フレーム2の上面に、外側方からエンジンルームに連通する雨水排水用通路37が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車体にキャビンを備えた、例えばフォークリフト等の産業用車両に関する。
従来、この種の産業用車両としては、例えば、図9,図10に示すように、フォークリフト61の車体フレーム62上にキャビン63を備えたものがある。車体フレーム62の内側にはエンジンルーム64が設けられている。
キャビン63の内部には操作室65が形成され、操作室65には、エンジンルーム64の上方を覆う開閉自在なボンネット66と、ボンネット66上に設けられた運転座席67と、ボンネット66の前方に設けられたハンドル68や操作レバー69等が備えられている。また、キャビン63の内部において、ボンネット66の前方下部には、操作室65の床面70が形成されている。
また、キャビン63は前壁72と左右両側壁73と後壁74と天井壁(図示省略)とを有する箱状の部材である。側壁73の後端部には後部縦支柱77が設けられており、後壁74は左右両後部縦支柱77間に形成されている。
車体フレーム62には、キャビン63の後部縦支柱77を下方から支持する左右一対の後部支持部材78(リヤサポート)が設けられている。後部縦支柱77の下端部は、後部支持部材78の上端部に載せられ、ボルト,ナット等で後部支持部材78に連結されている。後部支持部材78は水平断面が四角形の筒状部材であり、キャビン63の側壁73の下部後端部と後部支持部材78の前面との間の隙間79がゴムやシリコン等のシール材80でシールされている。
これによると、シール材80のシール機能により、雨水が隙間79からキャビン63内に浸入するのを防止している。尚、上記のようにキャビンを備えた産業用車両は例えば下記特許文献1に記載されている。
特開平8−144324
しかしながら上記の従来形式では、長期間の使用によってシール材80が劣化し、シール材80のシール機能が損なわれ、図9の点線矢印で示すように、雨水Rが、外部からキャビン63の側壁73と後部支持部材78との隙間79を通ってキャビン63内に浸入し、キャビン63の側壁73とボンネット66との間のサイドスペース81を経て、操作室65の床面70に拡散するといった問題がある。
本発明は、雨水等が外部からキャビン内の操作室の床面に拡散するのを防止することが可能な産業用車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、車体フレームの内側にエンジンルームが設けられ、
車体フレーム上にキャビンが設けられ、
キャビンは前後左右を囲む複数の壁を有する箱状の部材であり、
キャビン内に、エンジンルームの上方を覆う開閉自在なボンネットと、ボンネット上に設けられた運転座席とが備えられた産業用車両であって、
車体フレームの上面に、キャビンの後部の左右両端部を下方から支持する左右一対の後部支持部材が設けられ、
キャビンの側壁の下部後端部に、後部支持部材の前方に対向する仕切体が設けられ、
仕切体はキャビンの側壁の下部後端部から車幅方向における内側へ延びており、
仕切体と後部支持部材との間で且つ車体フレームの上面に、外側方からエンジンルームに連通する雨水排水用通路が形成されているものである。
これによると、雨水は外部から雨水排水用通路を通ってエンジンルーム内に排水されるため、雨水がキャビンの側壁と後部支持部材との隙間からキャビン内に浸入するのを防止することができる。
本第2発明における産業用車両は、ボンネットは、後部を中心に上下方向へ回動することにより、エンジンルームを開閉し、
閉位置においてボンネットの後部両側部を下方から受ける受け体が仕切体に設けられているものである。
これによると、運転者が運転座席に着席した際、運転座席に作用する荷重はボンネットを介して受け体で受けられる。このようにして受けられた荷重の一部は受け体から仕切体に分散される。
本第3発明における産業用車両は、受け体はキャビンの側壁よりも内側にあり、
受け体の後端部が仕切体に設けられ、
受け体の前端部が車体フレームの上面に設けられ、
キャビンの側壁の内面と受け体の外側縁との間がシール材でシールされているものである。
これによると、受け体で受けられた荷重は受け体から仕切体と車体フレームとに分散されるため、荷重が一箇所に集中するのを防止することができる。また、キャビンの側壁と受け体との隙間がシール材でシールされているため、雨水排水用通路を流れる雨水の一部がキャビンの側壁と受け体との隙間からキャビン内の操作室の床面に浸入するのを防止することができる。
本第4発明における産業用車両は、キャビンは後部支持部材によって支持される左右一対の被支持部を有し、
キャビンの後壁は両被支持部間に設けられ、
仕切体の上端部が被支持部に取付けられているものである。
これによると、キャビンの被支持部を後部支持部材に載せて連結することにより、キャビンの後部が下方から後部支持部材で支持される。
以上のように本発明によると、雨水等が外部からキャビン内の操作室の床面に拡散するのを防止することができる。
本発明の実施の形態におけるフォークリフトの側面図である。 同、フォークリフトの平面図である。 同、フォークリフトのキャビンの下部の一部切欠き側面図である。 同、フォークリフトのキャビンの下部の縦断面図である。 図3におけるX−X矢視図である。 図3におけるY−Y矢視図である。 図3におけるZ−Z矢視図である。 同、フォークリフトのキャビンの後端部かつ左右両端部分の一部切欠き斜視図である。 従来のフォークリフトのキャビンの下部の横断面図である。 同、フォークリフトのキャビンの下部の一部切欠き側面図である。
以下、本発明における実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1,図2に示すように、1は産業用車両の一例であるフォークリフトであり、車体フレーム2と複数の車輪7,8を有している。車体フレーム2上にはキャビン3が設けられている。キャビン3の前方には、フォークやマスト等からなる荷役装置4が設けられている。また、キャビン3の後方にはカウンターウェイト5が設けられている。
図5,図6に示すように、車体フレーム2は、左右一対のサイドフレーム10と、両サイドフレーム10の後部間に設けられたリヤフレーム(図示省略)とを有している。車体フレーム2の内側にはエンジンルーム12が形成され、エンジンルーム12内にはエンジン(図示省略)等が設けられている。尚、エンジンルーム12は上下両方が開放された構成を有している。
キャビン3は、前後左右および上方を囲む前壁14と左右両側壁15と後壁16と天井壁17とを有する下面が開放された四角箱状の部材であり、内部に操作室18を有している。側壁15には扉や窓等が設けられている。キャビン3内すなわち操作室18には、エンジンルーム12の上方を覆う開閉自在なボンネット20と、ボンネット20上に設けられた運転座席21と、ボンネット20の前方に設けられたハンドル22や操作レバー23等が備えられている。また、キャビン3の内部において、ボンネット20の前方下部には、操作室18の床面24が形成されている。
図4に示すように、ボンネット20は、ヒンジ等により、後部を中心に上下回動可能に車体フレーム2に取付けられている。図5〜図8に示すように、ボンネット20と側壁15との間にはサイドスペース28が形成されている。
キャビン3は、後部の左右両端部にそれぞれ、被支持部25を有している。被支持部25は、チャンネル状の後部縦支柱26と、後部縦支柱25の下端部に設けられた台板27とを有している。
また、側壁15の下部後端部にはそれぞれ仕切体30が設けられている。図6に示すように、両仕切体30はそれぞれ、側壁15の下部後端部から約90°の角度で、車幅方向Wにおける内側へ延びた板材である。図4,図7,図8に示すように、仕切体30の上端部は台板27の前端部に固着されている。また、左右両仕切体30の上部間には補助後板31が設けられており、補助後板31は後壁16の下部に一体的に連設されている。尚、両仕切体30と補助後板31とには、ボンネット20の後端部との干渉を避けるために、ボンネット20の後端部よりも僅かに大きな開口部32が形成されている。開口部32とボンネット20の後端部との隙間はゴム等の樹脂製のシール材80でシールされている。このシール材80は開口部32の周縁又はボンネット20の後端部に取付けられている。
車体フレーム2の両サイドフレーム10の上面には、キャビン3の被支持部25を下方から支持する左右一対の後部支持部材33(リヤサポート)が立設されている。後部支持部材33は、四角筒状の支持フレーム34と、支持フレーム34の上端部に設けられた支持板35とを有している。後部支持部材33の支持板35上にキャビン3の被支持部25の台板27が載せられ、これら台板27と支持板35とがボルト,ナット等の連結具36により連結されている。
仕切体30は後部支持部材33の前方に対向している。図3,図4,図6に示すように、仕切体30と後部支持部材33との間で且つ車体フレーム2のサイドフレーム10の上面には、外側方からエンジンルーム12に連通する雨水排水用通路37が形成されている。
仕切体30には、閉位置Sにおいてボンネット20の後部両側部を下方から受ける受け体39が設けられている。受け体39は、後部が上向きに傾斜した板材であって、キャビン3の側壁15よりも内側に配置され、後端部が仕切体30に設けられ、前端部がサイドフレーム10の上面に設けられている。図5〜図7に示すように、受け体39の外側縁と側壁15の内面との間がゴム等の樹脂製のシール材40でシールされている。このシール材40は受け体39の外側縁に取付けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
図6の点線矢印で示すように、雨水Rは外部から雨水排水用通路37を通ってエンジンルーム12内に流れ込み、エンジンルーム12内から下方の地面に排水される。このため、雨水Rがキャビン3の側壁15と後部支持部材33との隙間からサイドスペース28を通って操作室18の床面24に拡散するのを防止することができる。
また、万一、雨水排水用通路37を流れる雨水Rの一部がサイドスペース28に浸入しても、キャビン3の側壁15と受け体39との隙間がシール材40でシールされているため、雨水Rがサイドスペース28を通って操作室18の床面24に浸入するのをより確実に防止することができる。
また、運転者が運転座席21に着席した際、運転座席21に作用する荷重はボンネット20を介して左右両受け体39で受けられる。このようにして受けられた荷重は受け体39から仕切体30と車体フレーム2のサイドフレーム10とに分散されるため、荷重が一箇所に集中するのを防止することができる。尚、フォークリフト1を運転している際、運転者は運転座席21に着席して両足を操作室18の床面24に置いている。
上記実施の形態では、産業用車両の一例としてフォークリフト1を挙げたが、フォークリフト1に限定されるものではなく、例えばホイールローダ等にも適用できる。
1 フォークリフト(産業用車両)
2 車体フレーム
3 キャビン
12 エンジンルーム
14 前壁
15 側壁
16 後壁
17 天井壁
20 ボンネット
21 運転座席
25 被支持部
30 仕切体
33 後部支持部材
37 雨水排水用通路
39 受け体
40 シール材
S 閉位置
W 車幅方向

Claims (4)

  1. 車体フレームの内側にエンジンルームが設けられ、
    車体フレーム上にキャビンが設けられ、
    キャビンは前後左右を囲む複数の壁を有する箱状の部材であり、
    キャビン内に、エンジンルームの上方を覆う開閉自在なボンネットと、ボンネット上に設けられた運転座席とが備えられた産業用車両であって、
    車体フレームの上面に、キャビンの後部の左右両端部を下方から支持する左右一対の後部支持部材が設けられ、
    キャビンの側壁の下部後端部に、後部支持部材の前方に対向する仕切体が設けられ、
    仕切体はキャビンの側壁の下部後端部から車幅方向における内側へ延びており、
    仕切体と後部支持部材との間で且つ車体フレームの上面に、外側方からエンジンルームに連通する雨水排水用通路が形成されていることを特徴とする産業用車両。
  2. ボンネットは、後部を中心に上下方向へ回動することにより、エンジンルームを開閉し、
    閉位置においてボンネットの後部両側部を下方から受ける受け体が仕切体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の産業用車両。
  3. 受け体はキャビンの側壁よりも内側にあり、
    受け体の後端部が仕切体に設けられ、
    受け体の前端部が車体フレームの上面に設けられ、
    キャビンの側壁の内面と受け体の外側縁との間がシール材でシールされていることを特徴とする請求項2記載の産業用車両。
  4. キャビンは後部支持部材によって支持される左右一対の被支持部を有し、
    キャビンの後壁は両被支持部間に設けられ、
    仕切体の上端部が被支持部に取付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の産業用車両。
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