JP2014093438A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法、半導体装置の特性調整方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法、半導体装置の特性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置の内部に至る吸湿経路を低減できるようにした半導体装置及びその製造方法、半導体装置の特性調整方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板1の上方に形成された層間絶縁膜30には、ヒューズ配線20の上方に位置するレーザー開口部35が形成されている。また、パッシベーション膜40は、シリコン酸化膜41と、シリコン酸化膜41上に積層されたシリコン窒化膜42と、を有する。シリコン酸化膜41はレーザー開口部35の底面及び側面を連続して覆っている。また、シリコン窒化膜42はシリコン酸化膜41を介してレーザー開口部35の側面を覆っている。そして、シリコン酸化膜41のうちのレーザー開口部35の底面を覆っている部分41aの少なくとも一部が、シリコン窒化膜42下から露出している。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法、半導体装置の特性調整方法に関する。
従来から、半導体装置に形成されたヒューズを選択的に切断して、回路の特性値を調整したり、製造過程で発生した不良回路を冗長回路に置き換えたりすることが行われている。このような特性調整方法は、トリミングと呼ばれている。トリミングには、ヒューズに大電流を流して切断する方法や、ヒューズにレーザー光を照射して切断する方法(以下、レーザートリミング)などがある。レーザートリミングが施される半導体装置は、ヒューズの上方に開口部が形成された構造となっている。例えば、特許文献1には、ヒューズの上方に、層間絶縁膜を底面とするレーザー開口部が形成された構造が開示されている。
特開2001−185626号公報
特許文献1(以下、従来例)では、その図11に示されているように、レーザー開口部の側面がパッシベーション膜で覆われている。吸湿経路となり得る上下の層間絶縁膜の接触界面や、層間絶縁膜と蝕刻停止膜との接触界面がパッシベーション膜で覆われているので、これら接触界面からの吸湿を防止することが可能である。
しかしながら、従来例では、全てのレーザー開口部でパッシベーション膜に切れ目があり、この切れ目から層間絶縁膜が露出していた。このため、パッシベーション膜と層間絶縁膜との界面が吸湿経路となり、この吸湿経路を通って半導体装置の内部に水分が侵入する可能性があった。半導体装置の内部に水分が侵入すると、内部の配線等が腐食する可能性があり、半導体装置の信頼性が低下してしまう可能性があった。
そこで、この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、半導体装置の内部に至る吸湿経路を低減できるようにした半導体装置及びその製造方法、半導体装置の特性調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されたヒューズと、前記半導体基板の上方に形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁上に形成されたパッシベーション膜と、を備え、前記層間絶縁膜には前記ヒューズの上方に位置する開口部が形成されており、前記パッシベーション膜は、第1膜と、前記第1膜上に積層された第2膜と、を有し、前記第1膜と前記第2膜は組成が異なり、前記第1膜は前記開口部の底面及び側面を連続して覆い、前記第2膜は前記第1膜を介して前記開口部の側面を覆い、且つ前記第1膜のうちの前記開口部の底面を覆っている部分の少なくとも一部が前記第2膜下から露出していることを特徴とする。
また、上記の半導体装置において、前記開口部は、前記層間絶縁膜を底面とする凹部であることを特徴としてもよい。
また、上記の半導体装置において、前記第1膜はシリコン酸化膜であり、前記第2膜はシリコン窒化膜であることを特徴としてもよい。
本発明の別の態様に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上にヒューズを形成する工程と、前記半導体基板の上方に層間絶縁膜を形成して前記ヒューズを覆う工程と、前記層間絶縁膜のうちの前記ヒューズの上方に位置する部分に開口部を形成する工程と、前記層間絶縁上にパッシベーション膜を形成する工程と、を備え、前記パッシベーション膜を形成する工程では、前記層間絶縁膜上に第1膜を形成して前記開口部の底面及び側面を連続して覆い、前記第1膜上に該第1膜とは組成が異なる第2膜を形成し、前記第1膜よりも前記第2膜の方がエッチングされ易い条件で、前記第2膜のうちの前記開口部の底面を覆っている部分をエッチングすることによって、前記第2膜下から前記第1膜を露出させると共に、露出した前記第1膜を前記底面に残すことを特徴とする。
本発明のさらに別の態様に係る半導体装置の特性調整方法は、上記の半導体装置の特性調整方法であって、前記半導体基板の上方から前記開口部に向けてレーザー光を照射することによって、前記開口部の下方に位置するヒューズを切断することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、少なくともトリミングが施されていない開口部において、該開口部の底面及び側面はパッシベーション膜のうちの第1膜で連続して覆われている。第1膜には切れ目はなく、パッシベーション膜と層間絶縁膜の接触界面は露出していない。これにより、パッシベーション膜と層間絶縁膜の接触界面が半導体装置の内部に至る吸湿経路となることを防ぐことができる。よって、半導体装置の内部に至る吸湿経路を低減することができる。
第1実施形態に係る半導体装置100の構成例を示す図。 半導体装置100の要部を拡大して示した図。 半導体装置100の製造方法を示す図。 半導体装置100の製造方法を示す図。 半導体装置100の変形例(1)を示す図。 半導体装置100の変形例(2)を示す図。 半導体装置100の変形例(3)を示す図。 第2実施形態に係る半導体装置200の構成例を示す図。
以下、本発明による実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<第1実施形態>
(構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置100の構成例を示す断面図と、その要部を平面視で示した図である。図2は、半導体装置100の要部を拡大して示した断面図である。図1に示すように、この半導体装置100は、例えばP型のシリコン基板(P−sub)1と、シリコン基板1上に形成された素子分離膜3と、シリコン基板1のうちの素子分離膜3によって周囲から素子分離された領域に形成されたMOSトランジスタ10と、素子分離膜3上に形成されたヒューズ配線20と、シリコン基板1の上方に形成された層間絶縁膜30と、層間絶縁膜30上に形成されたパッシベーション膜40と、を備える。
素子分離膜3は、例えばLOCOS(local oxidation of silicon)法で形成された絶縁膜である。或いは、素子分離膜3は、例えばSTI(shallow trench isolation)法で形成されたSTI層でもよい。
MOSトランジスタ10は、例えば、P型のシリコン基板1に形成されたNチャネル型のMOSトランジスタ(即ち、NMOSトランジスタ)である。このMOSトランジスタ10は、シリコン基板1に形成されたゲート絶縁膜11と、ゲート絶縁膜11上に形成されたゲート電極12と、ゲート電極12の両側下のシリコン基板1に形成されたN型のソース13及びドレイン14と、を有する。なお、図示しないが、MOSトランジスタ10は、シリコン基板1にN型のウェル領域が形成され、このウェル領域の内側に形成されたPチャネル型のMOSトランジスタ(即ち、PMOSトランジスタ)でもよい。或いは、MOSトランジスタ10は、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを組み合わせたCMOSトランジスタであってもよい。
ヒューズ配線20は、例えば、MOSトランジスタ10のソース13又はドレイン14の一方と、図示しない他の素子とを接続する配線である。このヒューズ配線20には、例えば、切断可能領域21が設定されている。切断可能領域とは、予め設定した条件でレーザー光を照射することにより、切断されることが可能な領域のことである。ヒューズ配線20は、例えば、リン、ヒ素又はボロン等の不純物がドープされたポリシリコン膜で構成されている。或いは、ヒューズ配線20は、アルミニウム若しくはアルミニウム合金、又は、銅等で構成されていてもよい。
層間絶縁膜30は、シリコン基板1に形成されたMOSトランジスタ10やヒューズ配線20を保護すると共に、上下の配線間を分離するための絶縁膜である。層間絶縁膜30は、例えば、BPSG膜31と、BPSG膜31上に形成された第1層間膜(TEOS1(tetra ethyl orthosilicate)+SOG(spin on glass)+TEOS2膜)32と、第1層間膜32上に形成された第2層間膜(TEOS1+SOG+TEOS2膜)33とで構成されている。BPSG膜31、第1層間膜32及び第第2層間膜33は何れも、シリコン酸化膜である。また、この層間絶縁膜30にはレーザー開口部35が形成されている。レーザー開口部35は、ヒューズ配線20の切断可能領域の上方に位置する。
パッシベーション膜40は、例えば、シリコン酸化膜41と、シリコン酸化膜41上に積層されたシリコン窒化膜42とを有する。図2に示すように、シリコン酸化膜41は、レーザー開口部35の底面及び側面を連続して覆っている。また、シリコン窒化膜42は、シリコン酸化膜41を介してレーザー開口部35の側面を覆っている。そして、シリコン酸化膜41のうちのレーザー開口部35の底面を覆っている部分41aの少なくとも一部が、シリコン窒化膜42下から露出している。
なお、図1では、ヒューズ配線20を1本のみ示しているが、各半導体装置100(即ち、各ICチップ)におけるヒューズ配線20の本数は1本に限定されるものではない。第1実施形態及び、後述の第2実施形態では、各半導体装置100におけるヒューズ配線20の本数は1本又は2本以上である。また、1本のヒューズ配線20に対して、例えば1つのレーザー開口部35が配置されている。
(製造方法)
次に、半導体装置100の製造方法について説明する。
図3及び図4は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法を示す断面図である。図3(a)では、まず、シリコン基板1に素子分離膜3を形成する。素子分離膜3は、例えばLOCOS法である。
次に、シリコン基板1のうちの素子分離膜3から露出した領域にMOSトランジスタ10を形成する。また、MOSトランジスタ10の形成工程を利用して、素子分離膜3上にヒューズ配線20を形成する。具体的には、まず、シリコン基板1にゲート絶縁膜11を形成する。ゲート絶縁膜11の形成方法は熱酸化である。次に、ゲート絶縁膜11が形成されたシリコン基板1上にポリシリコン膜を堆積する。ポリシリコン膜の堆積方法は例えばCVD(chemical vapor deposition)法である。そして、ポリシリコン膜をパターニングして、ポリシリコン膜からゲート電極12とヒューズ配線20とを同時に形成する。図示しないが、このポリシリコン膜のパターニング工程では、ゲート電極12及びヒューズ配線20を形成すると同時に、例えばキャパシタの下部電極等を素子分離膜3上に形成してよい。次に、ゲート電極12をマスクとして、シリコン基板1に例えばリン又はヒ素等のN型不純物をイオン注入する。これにより、ゲート電極12の両側下のシリコン基板1にN型のソース13及びドレイン14を形成すると共に、ゲート電極12及びヒューズ配線20等にN型の導電性を持たせる。これにより、MOSトランジスタ10とヒューズ配線20が完成する。
次に、図3(b)に示すように、シリコン基板1上にBPSG膜31を堆積して、ゲート電極12及びヒューズ配線20等を覆う。BPSG膜31の堆積方法は例えば常圧CVD法であり、その堆積厚は例えば6150〜6850Åである。次に、BPSG膜31をパターニングして、ソース13上、ドレイン14上、ゲート電極12上及びヒューズ配線20上にそれぞれコンタクトホールを形成する。そして、これらのコンタクトホールに例えばチタン又はタングステン等の高融点金属をそれぞれ埋め込んで、第1プラグ電極51を形成する。
次に、BPSG31上に例えばアルミニウム等の導電膜を堆積する。そして、アルミニウム膜をパターニングして、図3(c)に示すように、下層配線52等を形成する。
次に、BPSG膜31上に第1層間膜32を堆積して、下層配線52等を覆う。ここでは、層間絶縁膜30の一部として第1層間膜32を形成することにより、アルミニウム配線による段差を平坦化する。そして、第1層間膜32をパターニングして、下層配線52上にコンタクトホールを形成する。そして、コンタクトホール内に例えばチタン又はタングステン等の高融点金属をそれぞれ埋め込んで、第2プラグ電極53を形成する。
次に、図4(a)に示すように、第1層間膜32上に例えばアルミニウム等の導電膜を堆積する。そして、導電膜をパターニングして、上層配線54を形成する。図示しないが、この導電膜のパターニング工程では、上層配線54を形成すると同時に、例えばパッド電極等を形成してもよい。次に、第1層間膜32上に第2層間膜33を堆積して上層配線54等を覆う。これにより、BPSG膜31、第1層間膜32及び第2層間膜33からなる層間絶縁膜30が完成する。
次に、図4(b)に示すように、層間絶縁膜30をパターニングして、例えばヒューズ配線20の切断可能領域21の上方にレーザー開口部35を形成する。このレーザー開口部35は、例えば、BPSG膜31を底面とする凹部である。次に、層間絶縁膜30上にパッシベーション膜40を堆積して、レーザー開口部35の底面35a及び側面35bを覆う。ここでは、図4(c)に示すように、層間絶縁膜30上にシリコン酸化膜41を堆積して、レーザー開口部35の底面及び側面と層間絶縁膜30の上面とを連続して覆う。シリコン酸化膜41の堆積方法は例えばプラズマCVD法であり、その堆積厚は例えば3700〜4300Åである。
次に、シリコン酸化膜41上にシリコン窒化膜42を堆積する。これにより、シリコン窒化膜42は、シリコン酸化膜41を介して、レーザー開口部35の底面及び側面と層間絶縁膜30の上面とを連続して覆う。シリコン窒化膜42の堆積方法は例えばプラズマCVD法であり、その堆積厚は例えば8600〜9400Åである。
次に、シリコン窒化膜42をパターニングして、シリコン窒化膜42のうちのレーザー開口部35の底面を覆っている部分42aの少なくとも一部を除去する。これにより、シリコン酸化膜41のうちのレーザー開口部35の底面を覆っている部分41aをシリコン窒化膜42下から露出させる。また、このパターニング工程では、シリコン窒化膜42のうちのレーザー開口部35の側面を覆っている部分及び、層間絶縁膜30の上面を覆っている部分はそのまま残す。以上の工程を経て、図1に示した半導体装置100が完成する。
(トリミング方法)
図1に示した半導体装置100では、レーザートリミングを行うことが可能である。レーザートリミングでは、シリコン基板1の上方からレーザー開口部35に底面に向けてレーザー光を照射して、素子分離膜3上に形成された1本又は2本以上のヒューズ配線20を選択的に切断する。レーザー開口部35の底面上では、シリコン窒化膜42下からシリコン酸化膜41aが露出している。レーザー光は、この露出しているシリコン酸化膜41aを透過してヒューズ配線20の切断可能領域21を溶断する。
なお、レーザー開口部35の底面上のシリコン酸化膜41aは、レーザー光が照射されると破壊されて穴(即ち、切れ目)が生じる。このため、図1に示した半導体装置100では、複数のレーザー開口部35の一部にレーザートリミングによりシリコン酸化膜41が破壊されたものが存在する場合がある。換言すると、複数のレーザー開口部35の各々において、シリコン酸化膜41に切れ目が無い状態は、レーザートリミングによりシリコン酸化膜41が破壊されない限り維持される。
この第1実施形態及び、後述の第2実施形態では、シリコン基板1が本発明の「半導体基板」に対応し、素子分離膜3が本発明の「絶縁膜」に対応している。また、ヒューズ配線20が本発明の「ヒューズ」に対応し、レーザー開口部35が本発明の「開口部」に対応している。また、シリコン酸化膜41が本発明の「第1膜」に対応し、シリコン窒化膜42が本発明の「第2膜」に対応している。
(第1実施形態の効果)
本発明の第1実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)少なくともトリミングが施されていないレーザー開口部35において、その底面及び側面はシリコン酸化膜41で連続して覆われている。シリコン酸化膜41には切れ目はなく、パッシベーション膜40と層間絶縁膜30の接触界面は露出していない。このため、パッシベーション膜40と層間絶縁膜30の接触界面61が半導体装置の内部に至る吸湿経路となることを防ぐことができる。これにより、半導体装置の内部に至る吸湿経路を低減することができる。
(2)また、レーザートリミングが施されたレーザー開口部35においても、レーザー開口部35の側面に位置する、BPSG膜31と第1層間膜32との接触界面の端部62、及び、第1層間膜32と第2層間膜の33との接触界面の端部63は、パッシベーション膜40でそれぞれ覆われており、露出することはない。従って、これらの端部62、63が半導体装置の内部に至る吸湿経路となることを抑制することができる。
(3)上述したように、各レーザー開口部35では、レーザートリミングによりシリコン酸化膜41が破壊されない限り、パッシベーション膜40と層間絶縁膜30との接触界面は露出せず、この接触界面は吸湿経路とはならない。このため、図1に示したように、配線層からなるガードリングをレーザー開口部35の周囲に配置しなくてもよい。ガードリングを省略することにより半導体装置のレイアウト面積を減らすことができるので、半導体装置の微細化、縮小化に寄与することができる。
(4)レーザー開口部35はBPSG膜31を底面とする凹部であり、ヒューズ配線20の切断可能領域21上にはBPSG膜31が残されている。これにより、ヒューズ配線20の切断可能領域21をシリコン酸化膜41とBPSG膜31の両膜で保護することができる。切断可能領域21上にBPSG膜31が残されていない場合と比べて、ヒューズ配線20をより信頼性高く保護することができる。
(5)パッシベーション膜40は、下層のシリコン酸化膜41と、上層のシリコン窒化膜42とからなる。これにより、レーザー開口部35の底面の上方からシリコン窒化膜42を除去する際に、シリコン窒化膜42をシリコン酸化膜41に対して選択性高くエッチングすることができ、シリコン酸化膜41の意図しない膜減りや、シリコン窒化膜42の意図しない膜残りを少なくすることができる。切断可能領域21を覆う膜の膜厚制御性を高めることができる。
(6)レーザー開口部35の底面の上方からシリコン窒化膜42が除去されている。これにより、レーザートリミングを行う際に、レーザー光の減衰を抑えつつ、レーザー光をヒューズ配線20に照射することができる。
(変形例)
(1)上記の第1実施形態では、レーザー開口部35をBPSG膜31を底面とする凹部とし、この凹部とヒューズ配線20の切断可能領域との間にBPSG膜31を残す場合について説明した。しかしながら、第1実施形態において、レーザー開口部35は層間絶縁膜30に形成された凹部ではなく、例えば図5に示すように、層間絶縁膜30を貫く貫通穴であってもよい。このような構成であっても、上記の第1実施形態の効果(1)〜(3)、(5)、(6)を奏する。
(2)また、上記の第1実施形態では、素子分離膜3上にヒューズ配線20の切断可能領域21を配置する場合について説明した。しかしながら、第1実施形態において、ヒューズ配線20の配置位置はこれに限られることはない。例えば図6に示すように、第1層間膜31上にヒューズ配線20の切断可能領域21を配置してもよい。このような構成であっても、上記の第1実施形態の効果(1)〜(3)、(5)、(6)を奏する。また、この構成では、レーザー開口部35は第1層間膜32を底面とする凹部であり、ヒューズ配線20の切断可能領域21とレーザー開口部35の底面との間に第1層間膜32を残している。これにより、ヒューズ配線20の切断可能領域21をシリコン酸化膜41と第1層間膜32の両膜で保護することができる。切断可能領域21上に第1層間膜32が残されていない場合と比べて、ヒューズ配線20をより信頼性高く保護することができる。
(3)また、上記の第1実施形態では、図1に示したように、配線層からなるガードリングを省略した場合について説明した。しかしながら、第1実施形態において、ガードリングの省略は必須な構成ではない。例えば図7に示すように、レーザー開口部35の周囲に(即ち、平面視で囲むように)第1プラグ電極51、下層配線52、第2プラグ電極53及び上層配線54等からなるガードリングを配置してもよい。このような構成であっても、上記の第1実施形態の効果(1)、(2)、(4)〜(6)と同様の効果を奏する。
<第2実施形態>
本発明は、例えば特許文献1に開示されたような、DRAM(dynamic random access memory)を有する半導体装置にも適用可能である。第2実施形態では、この点について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置200の構成例を示す断面図である。図8に示すように、この半導体装置200は、シリコン基板1と、シリコン基板1に形成された素子分離膜3と、シリコン基板1の素子分離膜3下から露出した領域に形成されたMOSトランジスタ10と、シリコン基板1上に形成されて素子分離膜3及びMOSトランジスタ10を覆う第1層間絶縁膜130と、第1層間絶縁膜130上に形成されたヒューズ配線20と、第1層間絶縁膜130上に形成されてヒューズ配線20を覆う第2層間絶縁膜140と、第2層間絶縁膜140上に形成されたキャパシタ110と、第2層間絶縁膜140上に形成されてキャパシタ110を覆う第3層間絶縁膜150と、第3層間絶縁膜150上に形成された下層配線170と、第3層間絶縁膜150上に形成されて下層配線を覆う第4層間絶縁膜160と、第4層間絶縁膜160上に形成された上層配線180と、上層配線180を覆うパッシベーション膜40と、を備える。
第1層間絶縁膜130、第2層間絶縁膜140、第3層間絶縁膜150及び第4層間絶縁膜160は全てシリコン酸化膜である。また、キャパシタ110は、下部電極111と、誘電膜112と、上部電極113とを有する。
この半導体装置200において、少なくとも第3層間絶縁膜150及び第4層間絶縁膜160には、レーザー開口部35が形成されている。また、この半導体装置200は、レーザー開口部35の周囲に蝕刻停止膜190を備える。蝕刻停止膜190は、例えば、上部電極113と同時に形成されたものである。
この半導体装置200においても、第1実施形態で説明した半導体装置100と同様に、シリコン酸化膜41は、レーザー開口部35の底面及び側面を連続して覆っている。また、シリコン窒化膜42は、シリコン酸化膜41を介してレーザー開口部35の側面を覆っている。そして、シリコン酸化膜41のうちのレーザー開口部35の底面を覆っている部分の少なくとも一部がシリコン窒化膜42下から露出している。
このような構成であれば、上記の第1実施形態の効果(1)、(2)、(5)、(6)を奏する。また、レーザー開口部35は第2層間絶縁膜140を底面とする凹部であり、この凹部とヒューズ配線20の切断可能領域との間には第2層間絶縁膜140が残されている。これにより、ヒューズ配線20の切断可能領域21をシリコン酸化膜41と第2層間絶縁膜140の両膜で保護することができる。切断可能領域21上に第2層間絶縁膜140が残されていない場合と比べて、ヒューズ配線20をより信頼性高く保護することができる。
<その他>
本発明は、以上に記載した各実施形態に限定されるものではない。当業者の知識に基づいて各実施形態に設計の変更等を加えることが可能であり、そのような変形が加えられた態様も本発明の範囲に含まれる。
1 シリコン基板
3 素子分離膜
10 MOSトランジスタ
11 ゲート絶縁膜
12 ゲート電極
13 ソース
14 ドレイン
20 ヒューズ配線
21 切断可能領域
30 層間絶縁膜
31 BPSG膜
32 第1層間膜
(TEOS1(tetra ethyl orthosilicate)+SOG(spin on glass)+TEOS2膜)
33 第2層間膜
(TEOS1+SOG+TEOS2膜)
35 レーザー開口部
35a 底面
35b 側面
40 パッシベーション膜
41 シリコン酸化膜
41a シリコン酸化膜のうちのレーザー開口部の底面を覆っている部分
42 シリコン窒化膜
42a シリコン窒化膜のうちのレーザー開口部の底面を覆っている部分
51 第1プラグ電極
52、170 下層配線
53 第2プラグ電極
54、180 上層配線
61 接触界面
62 BPSG膜と第1層間膜の接触界面の端部
63 第1層間膜と第2層間膜の接触界面の端部
100、200 半導体装置
110 キャパシタ
111 下部電極
112 誘電膜
113 上部電極
130 第1層間絶縁膜
140 第2層間絶縁膜
150 第3層間絶縁膜
160 第4層間絶縁膜
190 蝕刻停止膜

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に形成されたヒューズと、
    前記半導体基板の上方に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁上に形成されたパッシベーション膜と、を備え、
    前記層間絶縁膜には前記ヒューズの上方に位置する開口部が形成されており、
    前記パッシベーション膜は、第1膜と、前記第1膜上に積層された第2膜と、を有し、
    前記第1膜と前記第2膜は組成が異なり、
    前記第1膜は前記開口部の底面及び側面を連続して覆い、前記第2膜は前記第1膜を介して前記開口部の側面を覆い、且つ前記第1膜のうちの前記開口部の底面を覆っている部分の少なくとも一部が前記第2膜下から露出していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記開口部は、前記層間絶縁膜を底面とする凹部であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1膜はシリコン酸化膜であり、前記第2膜はシリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上にヒューズを形成する工程と、
    前記半導体基板の上方に層間絶縁膜を形成して前記ヒューズを覆う工程と、
    前記層間絶縁膜のうちの前記ヒューズの上方に位置する部分に開口部を形成する工程と、
    前記層間絶縁上にパッシベーション膜を形成する工程と、を備え、
    前記パッシベーション膜を形成する工程では、
    前記層間絶縁膜上に第1膜を形成して前記開口部の底面及び側面を連続して覆い、
    前記第1膜上に該第1膜とは組成が異なる第2膜を形成し、
    前記第1膜よりも前記第2膜の方がエッチングされ易い条件で、前記第2膜のうちの前記開口部の底面を覆っている部分をエッチングすることによって、前記第2膜下から前記第1膜を露出させると共に、露出した前記第1膜を前記底面に残すことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置の特性調整方法であって、
    前記半導体基板の上方から前記開口部に向けてレーザー光を照射することによって、前記開口部の下方に位置するヒューズを切断することを特徴とする半導体装置の特性調整方法。
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