JP2014089566A - 含水率計および含水率計内蔵建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RFID機能を有し、被測定物である構造用面材8に取り付けられて該構造用面材8の含水率を測定する含水率計3が、構造用面材8に取り付けられる平坦な取付面13を有するタグ10と、取付面13に露出した状態で設けられる少なくとも一対の平面電極17,17と、を備えており、平面電極17,17の表面に導電層18が設けられ、取付面13のうち平面電極17,17が設けられない部分の少なくとも一部に絶縁性の接着層14が設けられている。これにより、含水率計そのものの厚さを薄くすることができる。
【選択図】図6
Description
この建物は、前記センサ機能付きRFIDタグにひび割れ検知センサ、雨漏り検知センサ、歪み検知センサ、結露検知センサ、火災検知センサ、振動検知センサの何れかを1つ以上接続し、外部のリーダーよりデータ読取りコマンドを前記センサ機能付きRFIDタグに送信し、測定データの重畳した反射波を受信して測定データを読み取るようにしたものである。
さらに、含水率計として特許文献2に記載のような針状の電極を用いるものを採用すると、針状電極の長さの分や、針状電極をRFIDタグに固定するスペースの分、含水率計そのものの厚さが厚くなってしまうという問題がある。そして、含水率計の厚さが厚くなってしまうと、建物躯体への設置作業がしにくかったり、製造に手間がかかったりする場合もある。
前記被測定物に取り付けられる平坦な取付面13を有するタグ10と、
前記取付面13に露出した状態で設けられる少なくとも一対の平面電極17,17と、を備えており、
前記平面電極17,17の表面には導電層18が設けられ、
前記取付面13のうち前記平面電極17,17が設けられない部分の少なくとも一部には絶縁性の接着層14が設けられていることを特徴とする。
また、このように被測定物に取り付けられる取付面13に露出した状態で、少なくとも一対の平面電極17,17が設けられるので、これら少なくとも一対の平面電極17,17によって被測定物の含水率を測定できる。
これによって、例えば被測定物中に配置する必要のある針状電極に比して含水率計3そのものの厚さを薄くすることができるので、取り扱いやすい。しかも、少なくとも一対の平面電極17,17を被測定物に当接させるだけで含水率計3を設置できるので、設置作業の簡便化を図ることができる。さらに、平面電極17,17であれば、針状電極とは異なり、長さのある電極がぐらつかないように固定したり、ケースを貫通させたりする作業を省略できるので、製造に係る手間を軽減できる。さらに、含水率計3そのものの厚さが薄くなるため、たとえ建物躯体の狭い場所に設けても他の部材と干渉しにくくなるので、建築作業時における損傷を防止できる。
前記接着層14には、該接着層14との間に位置する剥離層を有する剥離シートが設けられていることを特徴とする。
建物躯体1の外壁面側を構成する構造用面材8の表面側に外装材2が設けられ、
前記構造用面材8の裏面に、前記RFID機能を有する含水率計3が取り付けられていることを特徴とする。
また、リフォーム時等における外装材2の改装等の際においても、RFID機能を有する含水率計3が構造用面材8によって保護されるので、当該含水率計3の損傷を防止できる。
前記建物躯体1に窓用の開口部6,7が形成されており、
この開口部6,7の下端部において、前記構造用面材8の裏面に前記RFID機能を有する含水率計3が取り付けられていることを特徴とする。
前記建物躯体1の外壁が構造用の壁パネル4によって構成されており、
この壁パネル4が矩形状の枠体4cと、この枠体4cの両面に取り付けられた面材4e,4eとを有し、
前記構造用面材8が、前記壁パネル4の前記建物躯体1の外壁面側に位置する一方の前記面材4eによって構成され、この面材4eの裏面に前記RFID機能を有する含水率計3が取り付けられていることを特徴とする。
前記RFID機能を有する含水率計3は、工場等において予め前記壁パネル4の面材4eの裏面に取り付けられていることを特徴とする。
図1は、本実施の形態に係る含水率計内蔵建物の建物躯体1の正面図である。
含水率計内蔵建物は、建物躯体1の表面側に外装材を設けるとともに、建物躯体1にRFID機能を有する含水率計3(以下、含水率計3と略称する。)を備えた構成となっている。なお、建物躯体1の表面には、外装材が当該表面との間に所定に隙間をもって取り付けられているが、図1においては、外装材を省略している。
建物躯体1の外壁は構造用の壁パネル4によって構成されている。この壁パネル4は、図2に示すように、縦横の框材4a,4bを矩形枠状に組み立てて枠体4cを構成し、この枠体4c内に、必要に応じて補強桟材4dを縦横に組み付け、さらに、枠体4cの両面に合板等からなる構造用の面材4e,4eを取り付けてなるものである。
また、建物躯体1の2階に形成された前記開口部7の下端部の近傍において、開口部7の下側に位置する壁パネル4の、建物躯体1の外壁面側に位置する一方の面材4eの裏面に含水率計3,3が取り付けられている。また、含水率計3,3は当該面材4eの裏面上端部の左右両端部に配置されている。
さらに、含水率計3は、工場等において予め壁パネル4の面材4eの裏面に取り付けられている。
なお、本実施の形態では、含水率計3は、開口部6,7の下端部において、壁パネル4の面材4eの裏面に取り付けられているが、他の壁パネル4の面材4eの裏面に取り付けてもよい。
また、含水率計3は、壁パネル4の框材4a,4bに接触させているが、必ずしも接触させる必要はない。
タグ10は、薄板状であって平面視矩形状の基材と、基材の一面側(被測定物側の面)である前記取付面13と、基材に内蔵されるRFID機能付き含水率測定部(図示せず)と、を有する。
また、タグ10の厚さは、前記一対の平面電極17,17を含めて約2.0〜3.0mm程度に設定されている。
ただし、タグ10の寸法は以上の数値に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、タグ10の基材には、図示はしないが通信用のアンテナコイルも内蔵されているものとする。
本実施の形態においては取付面13が、平面電極17,17が設けられる部分と、接着層14が設けられる部分とに分けられ、この接着層14が設けられる部分の略全面に接着層14が設けられた状態となっている。
このように前記取付面13の広い範囲に接着層14が設けられているので、取付面13を面材4e(構造用面材8)の表面に略隙間なく当接させ、さらに面材4e(構造用面材8)に対して接着固定できる。これによって、タグ10を面材4e(構造用面材8)に確実に取り付けることができるので好ましい。
また、このように取付面13に接着層14が設けられていれば、被測定物が構造用面材8のように木材である場合に、表面の凹凸に対応しやすい。
また、接着層14は絶縁性であるため、平面電極17,17による被測定物の含水率の読み取り時にRFID機能付き含水率測定部に対して電気的な影響を与えにくくすることができる。
一つの平面電極17は薄板状であって平面視正方形に形成されている。その縦横の長さは10mm×10mmとされている。また、その厚さは上述のように前記タグ10を含めて約2.0〜3.0mm程度に設定されている。
ここで、平面電極17は、上記の形状や大きさ、厚さに特定されるものではなく、適宜変更できることは言うまでもなく、「平面」とは被測定物と面で接触できればよく、厳密に平面である必要はない。
すなわち、平面電極17,17が金属製であり、被測定物が木材である場合、平面電極17,17を木材に十分に接触させることが困難である。そこで、木材表面の凹凸に対応しつつ通電を可能とするために、平面電極17の表面に弾力性のある導電層18が設けられている。これによって、平面電極17,17を導電層18,18を介して被測定物である面材4e(構造用面材8)の表面に確実に当接させることができる。
また、平面電極17,17に設けられた導電層18の被測定物側の面は、取付面13に設けられた接着層14の被測定物側の面と少なくとも同一平面上に位置するか、該接着層14よりも被測定物側に突出する位置に配置されている。これによって、接着層14の厚みが大きすぎ、導電層18が被測定物に当接させることができない状態を防ぐことができる。
前記RFID機能付き含水率測定部によって測定された面材4e(構造用面材8)の内部の含水率は、図3に示すように、ハンディリーダー25によって読み取られる。
ハンディリーダー25は、前記RFID機能付き含水率測定部と電磁誘導又は電磁波による無線通信を行うためのアンテナを接続したRF通信回路、読み取った含水率の測定データを表示するモニタ25a、前記測定データの蓄積およびプログラムデータを蓄積するメモリ等を備えている。
そしてハンディリーダーやメンテナンス会社および建物の所有者により保守点検を行う場合、予め設置位置が判っているRFID機能を有する含水率計3にハンディリーダー25を接近させることにより含水率の測定データを読み取ることができる。
また、このように面材4eに取り付けられる取付面13に露出した状態で、一対の平面電極17,17が設けられるので、これら少なくとも一対の平面電極17,17によって構造用面材8の含水率を測定できる。
これによって、例えば構造用面材8中に配置する(差し込む)必要のある針状電極に比して含水率計3そのものの厚さを薄くすることができるので、取り扱いやすい。しかも、一対の平面電極17,17を構造用面材8に当接させるだけで含水率計3を設置できるので、設置作業の簡便化を図ることができる。さらに、平面電極17,17であれば、針状電極とは異なり、長さのある電極がぐらつかないように固定したり、ケースを貫通させたりする作業を省略できるので、製造に係る手間を軽減できるとともに製造コストの低減を図ることができる。さらに、含水率計3そのものの厚さが薄くなるため、たとえ建物躯体の狭い場所に設けても他の部材と干渉しにくくなるので、建築作業時における損傷を防止できる。
また、外装材2の改装等の際においても、RFID機能を有する含水率計3が構造用面材8によって保護されるので、当該含水率計3の損傷を防止できる。
さらに、外装材2の内側に位置する構造用面材8が、壁パネル4の一方の面材4eによって構成され、この面材4eの裏面にRFID機能を有する含水率計3が取り付けられているので、当該含水率計3が壁パネル4の内部に位置して外部から完全に保護される。したがって、構造用面材8(面材4e)の表面に外装材2を取り付ける取付作業以外等の建築作業時においても、当該含水率計3の損傷を防止できる。
加えて、RFID機能を有する含水率計3が、工場等において予め壁パネル4の一方の面材4eの裏面に取り付けられているので、現場では、壁パネル4の面材4eの裏面への含水率計3の取付作業を省略できる。
2 外装材
3 RFID機能を有する含水率計
4 構造用の壁パネル
4c 枠体
4e 面材
6,7 開口部
8 構造用面材
10 タグ
13 取付面
14 接着層
17 平面電極17
18 導電層
Claims (6)
- RFID機能を有し、被測定物に取り付けられて該被測定物の含水率を測定する含水率計であって、
前記被測定物に取り付けられる平坦な取付面を有するタグと、
前記取付面に露出した状態で設けられる少なくとも一対の平面電極と、を備えており、
前記平面電極の表面には導電層が設けられ、
前記取付面のうち前記平面電極が設けられない部分の少なくとも一部には絶縁性の接着層が設けられていることを特徴とする含水率計。 - 請求項1に記載の含水率計において、
前記接着層には、該接着層との間に位置する剥離層を有する剥離シートが設けられていることを特徴とする含水率計。 - 請求項1または2に記載の含水率計が備えられた含水率計内蔵建物であって、
建物躯体の外壁面側を構成する構造用面材の表面側に外装材が設けられ、
前記構造用面材の裏面に、前記RFID機能を有する含水率計が取り付けられていることを特徴とする含水率計内蔵建物。 - 請求項3に記載の含水率計内蔵建物において、
前記建物躯体に窓用の開口部が形成されており、
この開口部の下端部において、前記構造用面材の裏面に前記RFID機能を有する含水率計が取り付けられていることを特徴とする含水率計内蔵建物。 - 請求項3または4に記載の含水率計内蔵建物において、
前記建物躯体の外壁が構造用の壁パネルによって構成されており、
この壁パネルが矩形状の枠体とこの枠体の両面に取り付けられた面材とを有し、
前記構造用面材が、前記壁パネルの前記建物躯体の外壁面側に位置する一方の前記面材によって構成され、この面材の裏面に前記RFID機能を有する含水率計が取り付けられていることを特徴とする含水率計内蔵建物。 - 請求項5に記載の含水率計内蔵建物において、
前記RFID機能を有する含水率計は、工場等において予め前記壁パネルの面材の裏面に取り付けられていることを特徴とする含水率計内蔵建物。
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