JP5322897B2 - 防水検査モジュール及び防水検査装置 - Google Patents

防水検査モジュール及び防水検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5322897B2
JP5322897B2 JP2009265364A JP2009265364A JP5322897B2 JP 5322897 B2 JP5322897 B2 JP 5322897B2 JP 2009265364 A JP2009265364 A JP 2009265364A JP 2009265364 A JP2009265364 A JP 2009265364A JP 5322897 B2 JP5322897 B2 JP 5322897B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection
waterproof
water
sensor
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009265364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011107096A (ja
Inventor
純二 吉田
真也 中野
慎太朗 平
和通 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2009265364A priority Critical patent/JP5322897B2/ja
Publication of JP2011107096A publication Critical patent/JP2011107096A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5322897B2 publication Critical patent/JP5322897B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Description

本発明は、調べたい箇所に浸水が発生しているか否かを検出する浸水検出センサを備えた防水検査モジュール及び防水検査装置に関し、例えば、携帯電話端末の表示部(主としてLCD表示部)やスピーカが設けられている箇所に用いられるガスケット材、あるいは携帯電話端末に貼着されるラベル(粘着テープ)の防水評価を行うために有用である。
例えば、携帯電話端末の本体ケースに形成された表示窓の周縁部と該表示窓を覆う透明板の周縁部との間に配置される間装材は、シートの厚みが0.3〜1.0mm程度で1.0〜2.0mm幅の枠形状に打ち抜かれ、本体ケースの表示窓の周縁部に両面テープを用いて固定され、30〜50%程度に圧縮して使用される。本来、間装材は、携帯電話端末が落下した時のLCDの破損を保護する衝撃吸収材として用いられるが、最近、耐衝撃性だけでなく、携帯電話端末の雨中での使用や水に対する浸漬を想定して防水性が要求されるようになってきている。
かかる間装材(防水性を備えるという意味で「ガスケット材」という)の防水評価は、携帯電話端末を模倣した容器内にセットしたガスケット材を通して水が侵入するか否かを視覚的に確認する方法、即ち、ガスケット材の近傍に感水紙をセットし、感水紙の着色を観察する方法によるものが一般的である(特許文献1を参照)。
尚、携帯電話端末の本体ケースに形成された表示窓に取り付け、携帯電話端末の水没の判定を容易に行うことができるようにした水没判定シールユニットが提案されているが(特許文献2)、これはガスケット材の防水評価を行うものではない。
特開2009−203265号公報 特開2000−106596号公報
しかしながら、上記方法にあっては、検査中は容器表面に水滴が散点的に付着している状態となり、容器内の感水紙の変化を目視では観察しづらい。従って、感水紙の判定は検査終了後に行われることとなるが、そのことで、浸水の発生タイミングや浸水箇所が分かりにくくなっている。そのため、防水評価に定量的な方法が望まれている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、浸水の発生状況をリアルタイムに把握することができ、しかも、浸水箇所を把握することもできるようになる防水検査モジュール及び防水検査装置を提供することを課題とするものである。
本発明に係る防水検査モジュールは、検査対象物が配置される検査面を有する絶縁性のベースと、平行電極が検査面に沿って配置されるようにしてベースに取り付けられる浸水検出センサであって、絶縁性シートからなる基材と、基材の両面に接合される導電性シートからなる一対の電極材とを備え、基材の端縁と電極材の端縁とが一致した端面構造を平行電極として少なくとも一部に有する浸水検出センサと、開口部を有し、開口部に検査面が内側から面するようにしてベース及び浸水検出センサを収容する容器と、浸水検出センサからのリード線が接続され、外部接続可能なコネクタとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る防水検査装置は、上記防水検査モジュールを載置するテーブルと、防水検査モジュールに対して検査水を供給する給水系と、防水検査モジュールのコネクタに接続されたケーブルを介して浸水検出センサからの信号出力を受け取るコンピュータとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、浸水が発生した場合、これが平行電極に跨ると、閉回路が形成されて電流が流れ(あるいは、浸水検出センサに印加される電圧変化が生じ)、これにより、浸水が検出される。
以上のように、本発明によれば、浸水を電気的に検出するため、浸水の発生状況をリアルタイムに把握することができる。また、検査対象物に対してセンサを複数配置することにより、浸水箇所を把握することもできるようになる。
水検出センサ及びこれを組み込んだ本実施形態に係る防水検査モジュールの断面側面図を示す。 水検出センサの分解斜視図を示す。 水検出センサを組み立てた状態の斜視図を示す。 水検出センサの検査面に検査対象物たるガスケット材を配置した状態の斜視図を示す。 (a)は、浸水検出の原理を説明するための防水検査モジュールの部分拡大図、(b)は、本実施形態に係る防水検査装置の電気構成図を示す。 同防水検査装置の全体構成図を示す。 (a)〜(d)は、検査対象物の形状とそれに対するセンサ部の配置態様の各種例を示す。 (a)は、検査対象物が幅広である場合の、浸水検出の原理を説明するための防水検査モジュールの部分拡大図、(b)は、他の実施形態に係る防水検査モジュールの部分拡大図を示す。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参酌しつつ説明する。
図1は、浸水検出センサ及びこれを組み込んだ本実施形態に係る防水検査モジュールの断面側面図を示す。本実施形態に係る防水検査モジュールは、図1に示すように、内部を開放可能な容器1(例えば、箱状になっている本体1aの開口部に蓋体1bが着脱自在に取り付けられる構造)内に浸水検出センサ2を備えている。より詳しくは、容器1には、開口部1cが設けられ、該開口部1cに面する状態で、浸水検出センサ2が容器1内に配置される。そして、開口部1cの周縁部と該開口部1cに配置される浸水検出センサ2の対向部位との間に、検査対象物Tが配置される。
浸水検出センサ2は、図2に示すように、偏平なブロック形状で且つ絶縁性のベース20と、該ベース20の側面に当接され、その状態が絶縁性の押さえ部材22によって維持されるセンサ部21とを備える。本実施形態においては、四角形乃至略四角形の枠形状を呈する検査対象物T(図4参照)の各辺に対応してセンサ部21を四つ設けるべく、ベース20は、平面視にて四角形状乃至略四角形状を有する。より詳しくは、ベース20は、非正方形の枠形状を呈する検査対象物Tに対応して、長方形乃至略長方形に形成され、長辺側の側面には、該側面と同一乃至略同一形状に形成されたセンサ部21及び押さえ部材22が取り付けられる一方、短辺側の側面は、両端を除いて凹状に形成され、該凹部20aに、該凹部20aの底面と同一乃至略同一形状に形成されたセンサ部21及び押さえ部材22が取り付けられる。また、短辺側のセンサ部21と押さえ部材22とを合わせた厚みは、凹部20aの深さと同一乃至略同一に形成されている。従って、ベース20の長辺側の側面に、対応するセンサ部21及び押さえ部材22が取り付けられ、且つ、短辺側の側面(の凹部20a)に、対応するセンサ部21及び押さえ部材22が(挿入されて)取り付けられた状態では、平面視にて長方形状乃至略長方形状を呈し、その四辺のそれぞれにセンサ部21が配置された格好となる(図3参照)。
尚、センサ部21をベース20に取り付けるために、図示はしないが、ベース20の側面の適宜箇所にネジ孔が形成され、これに対応したセンサ部21及び押さえ部材22の箇所に貫通孔が形成され、押さえ部材22とセンサ部21を貫通させたボルト(あるいはビス)をベース20の側面のネジ孔に螺合させる構造を採る。また、この際、ボルト(あるいはビス)の頭部が押さえ部材22から外方に突出しないよう、押さえ部材22の貫通孔の外方側には、頭部が収容される座グリ部が形成される。但し、センサ部21をベース20に取り付ける方法は、これに限定されず、円柱状のピンを用いたり、あるいは、センサ部21をベース20の側面に接着し、センサ部21を保護する観点から押さえ部材22に相当する部材をセンサ部21に接着するようにしてもよい。また、ピンを用いる方法は、ボルト(あるいはビス)を用いる方法と併用してもよい。ピンは、ベース20に対するセンサ部21の位置決め(位置ずれ防止)としても機能する。
センサ部21は、複数枚のシートが積層された構造であり、基材(ベースシート)210と、該基材210の両面に接合される電極材(電極シート)211と、各電極材211の外面に接合される保護材(保護シート)212とで構成される。基材210及び保護材212は、例えばポリイミドからなるフレキシブル(柔軟)な絶縁性シートが用いられ、また、電極材211は、例えば圧延され、電極材211が腐食しないように無電解金メッキが表面に施された銅箔といった導電性シートが用いられる。そして、これら複数枚のシートが積層されることにより、一方の電極材211を正極、他方の電極材211を負極として、両電極材211,211が、基材210の厚み(より正確には、基材210と電極材211、電極材211と保護材212とはそれぞれ絶縁性の接着シートにより接合されるため、基材210の厚みと、該基材210と各電極材211とを接合する二枚の接着シートの厚みを足した厚み、即ち、電極材211,211間の絶縁層の厚み)だけ離間した平行電極が構成される。しかも、絶縁性の保護材212,212により、センサ部21の表面は絶縁性を有する。本実施形態においては、基材211の厚みが約25μm、各接着シートの厚みも約25μmなので、平行電極の間隔は、約75μmである。因みに、本実施形態においては、電極材211の厚みは約35μm、保護材212の厚みは約25μmである。但し、これらの厚みは適宜変更可能であることは言うまでもない。
ところで、上記各シート210,211,211,212,212は、それを積層する際、平行電極を構成する電極材211,211の端縁と、これに対応する基材210及び保護材212,212の端縁とを誤差無く一致させることは難しい。従って、後で詳細に説明するが、積層体の端面をシート面と直交する方向で研磨し、平滑に仕上げることにより、平行電極を構成する電極材211,211の端縁と、これに対応する基材210及び保護材212,212の端縁とを一致させるようにしている。
このように、フレキシブルな基材210の両面に電極材211,211を接合して平行電極を作製する方法は、通常のプリント基板のように、銅箔の表面をエッチングして平行電極を作製する方法に比べて、電極間隔及び電極の平行度の精度、並びに耐剥離強度が格段に向上する。また、後者の方法は、電極がプリント基板面から膨らむ凸状になり、この段差が浸水に対する通過抵抗となって適正な防水評価を行うことができないおそれがあるが、前者の方法は、端縁を研磨により平滑化することで、平行電極を構成する電極材211,211の端縁が基材210及び保護材212,212の端縁(と、さらに、後述する理由によりベース20の表面)と面一となり、かかる問題は生じない。
ところで、電極材211は、平行電極を構成する端縁とは異なる端縁から突出するリード211aを有する。より詳しくは、電極材211は、平行電極を構成する端縁とは反対側の端縁にリード211aを有する。しかも、正極用の電極材211のリード211aと、負極用の電極材211のリード211aとが干渉しないよう、それぞれリード211aの形成箇所が異なる。尚、基材210の対応する端縁からも各リード211aに対応して一対の補強片210a,210aが突出しており、各リード211aが対応する補強片210aに(例えば接着シートを介して)接合される。
このようにして作製された四つのセンサ部21,…を用い、上述したように、図3に示すように、ベース20の長辺側の側面に、対応するセンサ部21及び押さえ部材22を取り付け、且つ、短辺側の側面(の凹部20a)に、対応するセンサ部21及び押さえ部材22を(挿入されて)取り付けて、四辺のそれぞれにセンサ部21が配置された状態となるように、浸水検出センサ2を組み立てた後、その上面を研磨し、平滑に仕上げることにより、上述したように、平行電極を構成する電極材211,211の端縁と、基材210及び保護材212,212の端縁と、さらには、ベース20の表面とが面一となり、浸水検出センサ2の一面に全体的に平滑な検査面Sが構成される。
そして、この浸水検出センサ2は、支持プレート3によって支持される。即ち、支持プレート3には、浸水検出センサ2の平面視での外形状と一致する凹部3aが形成され、その凹部3aに浸水検出センサ2の検査面Sとは反対側の一部が挿入されるようになっている。その際、浸水検出センサ2の検査面Sとは反対側の面からは各リード211aが突出しているが、凹部3aには、各リード211aに対応して貫通孔3bが形成され(4組の平行電極の各組に正負からなる一対のリード211a,211aがあるので、リード211aの数は合計八つであり、従って、貫通孔3bの数も八つである)、該貫通孔3bにリード211aが挿通され、リード211aの先端側は、支持プレート3の浸水検出センサ2が取り付けられる側の面とは反対側の面から突出する。
そして、図4に示すように、浸水検出センサ2の検査面Sに検査対象物Tが配置される。検査対象物Tは、上述したように、四角形乃至略四角形の枠形状であり、同じ形状を有する両面テープを用いて検査面Sに貼着されるが、後述する理由により、検査対象物Tの各辺がセンサ部21(平行電極)よりも内側になるよう、配置される。言い換えれば、検査対象物Tの各辺に対し、その外側に平行にセンサ部21(平行電極)が配置される格好となる。
尚、支持プレート3の外周の適宜箇所には、ボルト(あるいはビス)を通すための貫通孔3cが形成されている。そこで、図1に戻り、当該ボルト(あるいはビス)4を支持プレート3の下側から貫通孔3cに通し、貫通させたボルト(あるいはビス)4を容器1の内面(より正確には、開口部1cの周り)に形成されたネジ孔に螺合させて、浸水検出センサ2を容器1の内面に取り付ける。このとき、開口部1cの周縁部と該開口部1cを容器1の内側から覆うようにして配置される浸水検出センサ2の検査面Sとの間を所定の間隔に維持するために、容器1の内面と支持プレート3との間には、カラー5が設けられる。該カラー5は、浸水検出センサ2の周りを囲うような枠形状であってもよいし、ボルト(あるいはビス)4が挿通される箇所にのみ設けるようにしてもよい。そして、容器1の内面とカラー5との間にスペーサ(図示しないが、例えばリンセイ銅箔からなる)を設けて、開口部1cの周縁部と浸水検出センサ2の検査面Sとの間の隙間寸法(ギャップ寸法)を調整できるようになっている。尚、ギャップ調整は、厚さが同じスペーサ(例えば、0.05mm)あるいは厚さが異なるスペーサを一枚あるいは複数枚組み合わせて使用する等、種々の方法を選択することができ、また、ギャップ調整は、検査対象物Tが50〜80%圧縮されるのを目安とする。
ところで、本実施形態において、検査対象物Tは、携帯電話端末の本体ケースに形成された表示窓の周縁部と該表示窓を覆う透明板の周縁部との間に配置されるガスケット材を想定している。ガスケット材は、通常、圧縮して使用されるので、上記のように圧縮している。また、容器1の開口部1cも携帯電話端末の本体ケースの表示窓を想定し、その場合、浸水検出センサ2の検査面Sが携帯電話端末の表示窓を覆う透明板に見立てられる。即ち、本実施形態に係る防水検査モジュールは、携帯電話端末の表示窓と透明板との間に配置されるガスケット材(及びこの両面に貼り付けられる両面テープ)を通って水が内部に浸水するか否かの検査を、実際の携帯電話端末を用いるのではなく、但し、できるだけ実際の環境に近づけるようにして、模擬的に行うものである。仮に、浸水があるとすれば(開口部1cに対して散水(供給)される水がガスケット材(あるいはこの両面に貼り付けられる両面テープ)を通って内部に浸水するのであれば)、その水が平行電極を電気的に接続し、信号が出力され、浸水の発生状況や浸水箇所を的確に把握することができるというものである。
尚、信号を防水検査モジュール外に取り出すために、各リード211aには、リード線6が接続され(実線は正極のリード線、破線は負極のリード線を表す)、各リード線6が外部から電気的に接続可能で且つ防水性を有するコネクタ7の対応する端子に接続される。また、場合によっては、容器1内の温度、湿度を測定するためのセンサが容器1内に設けられることもある。これは、平行電極が信号を出力した際、それが浸水により動作したものであるのか、あるいは、例えば結露により偶発的に動作してしまった(誤動作)のかを判別するためのものである。
次に、本実施形態に係る防水検査装置の測定原理を図5に示す。尚、図5は、測定原理を理解しやすいよう、図1〜図4とは異なり、特に正確な寸法関係等を無視して概念的に描写している。図5(b)に示すように、センサ部21(の電極材211,211)に接続されたリード線6,6には、定電圧電源8が接続され、センサ部21(の電極材211,211)と定電圧電源8との間に、浸水が発生した際の過電流を防止するための保護抵抗としての抵抗Rが接続され、該抵抗R間の電圧を電圧計9により測定するようにしている。実際には、定電圧電源8が5Vであり、抵抗Rが2kΩであり、平行電極間に5Vの電圧を印加する。
そこで、平行電極の浸水状態を抵抗の電圧変化で測定するようにする。浸水がなければ、電圧値は0Vである。一方、図5(a)のようにガスケット材(検査対象物T)を通って浸水が発生し、図5(b)に示すように浸水が水滴Lとなって、平行電極に跨ると、閉回路が形成されて、電圧値は5Vとなる。即ち、浸水がなければ、信号が出ない(電流が流れない)が、浸水が発生すると、信号が出力され(電流が流れ)、浸水が検出される。
かかる回路は、図示はしないが、センサ部21毎に設けられる。従って、ガスケット材(検査対象物T)の周囲に設置する平行電極を四辺のそれぞれに対応して設ける(平行電極を分割配置する)ことにより、どの辺で浸水が発生したかを的確に把握、即ち、浸水箇所を的確に把握することができる。尚、浸水箇所をより細かく把握するために、平行電極をさらに細かく分割配置することが好ましい。
ところで、携帯電話端末に使用される材料の防水性能は、JIS C0920で規定されており、IPXレベル(1〜7)で表現される場合が多い。IPXレベルは、第2示性数字の大小で浸水に対する保護等級を表している。IPX−7,8は水に浸漬した状態での防水性を表しており、IPX−6までは各IPXレベルに対応するノズルを使用し、水量、水圧を変化させて防水評価をしている。IPX−1は、水滴状の降雨を想定したドリップボックスからの散水試験である。ドリップボックスでは水圧もかからず、水量も少ない条件での試験になっている。しかし、IPX−2は、ドリップボックスによる散水を行いながら、検査対象物を回転(2rpm以下)させる。IPX等級が高く、IPX−5,6の場合、使用ノズルの口径が大きくなり、散水ノズルを用いるIPX−3,4の散水状態から放水状態になり、水圧、水量も大きくなる。近年、携帯電話端末のメーカでは、IPX−1,2の防水評価に加え、水圧、水量の大きいIPX−5での防水評価も行うようになってきている。
従って、これらの情勢に対応するためには、防水検査モジュールを載置するテーブルの回転、防水検査モジュールの取付角度の変更やノズルの交換が必要である。そこで、これらを踏まえた本実施形態に係る防水検査装置を図6に示す。本実施形態に係る防水検査装置は、給水タンク10に貯留されている水(イオン交換水)をポンプ11で汲み上げ、バルブ12を介してノズル13より防水検査モジュールXに散水する。ノズル13は、二種類のノズルが取り付けられるようになっており、モータ14の軸に対して回転し、何れか一方が選択されるようになっている。また、必要に応じて、ノズルの噴射角度を変更可能に構成してもよい。
防水検査モジュールXは、回転テーブル15の上に載置させた傾斜台15aに取り付けられ、モータ16により回転させられる。また、防水検査モジュールXは、センサ部21による電気計測を行うため、モータ16と回転テーブル15との間にスリップリング17を設け、回転テーブル15が回転中でも端子台18に電気的な接続ができるようになっている。しかも、回転テーブル15にも端子台19が設けられ、該端子台19と防水検査モジュールXのコネクタ7とがケーブルにより接続される。従って、防水検査モジュールXからの信号は、コネクタ7、ケーブル、端子台19、該端子台19と(回転テーブル14の内部で)電気的に接続されているスリップリング17、該スリップリング17と端子台18とを接続するケーブル、そして、端子台18を経由し、該端子台18にケーブルを介して接続されるパソコン(図示しない)に向けて出力される。パソコンは、電圧値と時間とをリアルタイムに表示し、且つ、測定データの記録と保存を行う。従って、本実施形態に係る防水検査装置によれば、(パソコンのモニタ上に表される電圧と時間のグラフを見ながら)オンラインで浸水状態をモニターすることができ、浸水の発生タイミング(即ち、散水を開始してから信号を受信するまでの時間)をリアルタイムに且つ定量的に把握することができる。
尚、上記した抵抗Rが2.0kΩと高抵抗値であるため、大きな電流が流れるようなことはなく、この点、心配はないが、念のため、浸水が検出される(浸水に基づき検出された電圧値が予め設定しておいたしきい値に達する)と、定電圧電源8からの電圧出力が停止されるようになっている。
以上、本実施形態によれば、検査対象物Tの近傍(より詳しくは、検査対象物Tを挟んで検査用の水が供給される側とは反対側における検査対象物Tの近傍)にセンサ部(平行電極)21を配置し、浸水が発生するとした場合の、検査用の水を供給してからセンサ部21が浸水を検出するまでの時間を把握することができるため、浸水の発生タイミングをリアルタイムに且つ定量的に把握することができる。
また、本実施形態によれば、検査対象物Tに対し、一つのセンサ部(平行電極)21ではなく、複数のセンサ部(平行電極)21,…を準備し、且つ、検査対象物Tに対し、複数のセンサ部(平行電極)21,…を分割して配置するようにしているため、どのセンサ部21が反応したかを特定することにより、浸水箇所を的確に把握することができる。
また、本実施形態によれば、検査対象物Tが配置される検査面Sと面一となるようにしてセンサ部(平行電極)21を配置し、センサ部(平行電極)21を含め、検査面Sを平滑に構成しているため、検査対象物Tを通ってセンサ部(平行電極)21に向かう浸水に対する通過抵抗が無くなり、その結果、センサ部(平行電極)21に跨る以前に浸水の動きが止まってしまい、浸水はしているが、いつまで経ってもセンサ部(平行電極)21が閉回路を形成せずに、浸水を検出できないような事態や、センサ部(平行電極)21に跨る以前に浸水の動きが止まってしまうものの、後からさらにやってくる浸水に押されて動きを再開し、何れは浸水は検出できるが、それでは浸水の発生タイミングが適正ではないといった遅延状態を無くすことができる。
また、本実施形態によれば、厚みが一定の基材210を挟み込むように両面側から電極材211,211を積層するようにしてセンサ部(平行電極)21を構成するため、平行電極の平行度を高いものとし、高精度のセンサを達成することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、携帯電話端末の本体ケースに形成された表示窓の周縁部と該表示窓を覆う透明板の周縁部との間に配置されるガスケット材を検査対象物としているが、これに限定されるものではなく、その他の箇所(例えば、スピーカ)におけるガスケット材を検査対象物としてもよく、また、携帯電話端末に貼着されるラベルを検査対象物としてもよい。さらには、携帯電話端末に限らず、その他の機器に適用されるガスケット材、粘着材、粘着テープ(両面テープ、片面テープ)、ラベル、接着材や、その他、通水性を否定し得ない(防水性を肯定し得ない)あらゆる材料を検査対象とする。
また、上記実施形態においては、検査媒体として、水を用いているが、これに限定されず、要は液体であればよい。
また、上記実施形態においては、枠形状の検査対象物Tに対し、各辺に対応してセンサ部21を配置するようにしているが、センサ部の配置態様(分割配置態様)はこれに限定されない。例えば、図7(a)に示すように、角部と、該角部を除く辺部とにそれぞれセンサ部21を配置するようにすれば、検査対象物Tの機械的特性が異なる部位単位での防水評価が可能となる。尚、参考までに、代表的な検査対象物Tの形状とそれに対するセンサ部21の配置態様を図7(b)〜(d)に示しておく。
また、上記実施形態においては、センサ部(平行電極)21が検査対象物Tを取り囲むようにして分割配置されているが、検査対象物Tの所定箇所の浸水だけが(特に)問題となるような場合、その箇所に対応してセンサ部(平行電極)21を配置、即ち、部分配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、検査対象物Tが幅1mm程度の細いガスケット材であったが、検査対象物がより幅広な場合は、浸水が検査対象物を通るまでに時間がかかるため、図8(a)に示すように、センサ部(平行電極)21の上を跨ぐようにして検査対象物Tを配置し、浸水を検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、検査面Sが平面であるが、図8(b)に示すように、検査対象物Tが配置される箇所よりもセンサ部21側が低くなるように、即ち、センサ部21を検査面Sの検査対象物Tが配置される領域よりも低くなるように配置してもよい。
また、上記実施形態においては、センサ部21における電圧変化により浸水を検出しているが、センサ部21に流れる電流変化により浸水を検出するようにしてもよい。
1…容器、1a…本体、1b…蓋体、1c…開口部、2…浸水検出センサ、20…ベース、20a…凹部、21…センサ部、210…基材(ベースシート)、211…電極材(電極シート)、211a…リード、212…保護材(保護シート)、22…押さえ部材、3…支持プレート、3a…凹部、3b…貫通孔、4…ボルト(ビス)、5…カラー、6…リード線、7…コネクタ、8…定電圧電源、9…電圧計、10…給水タンク、11…ポンプ、12…バルブ、13…ノズル、14…モータ、15…回転テーブル、15a…傾斜台、16…モータ、17…スリップリング、18…端子台、19…端子台、L…浸水(水滴)、S…検査面、T…検査対象物、R…抵抗、X…防水検査モジュール

Claims (2)

  1. 検査対象物が配置される検査面を有する絶縁性のベースと、平行電極が検査面に沿って配置されるようにしてベースに取り付けられる浸水検出センサであって、絶縁性シートからなる基材と、基材の両面に接合される導電性シートからなる一対の電極材とを備え、基材の端縁と電極材の端縁とが一致した端面構造を平行電極として少なくとも一部に有する浸水検出センサと、開口部を有し、開口部に検査面が内側から面するようにしてベース及び浸水検出センサを収容する容器と、浸水検出センサからのリード線が接続され、外部接続可能なコネクタとを備えることを特徴とする防水検査モジュール。
  2. 請求項1に記載の防水検査モジュールを載置するテーブルと、防水検査モジュールに対して検査水を供給する給水系と、防水検査モジュールのコネクタに接続されたケーブルを介して浸水検出センサからの信号出力を受け取るコンピュータとを備えることを特徴とする防水検査装置。
JP2009265364A 2009-11-20 2009-11-20 防水検査モジュール及び防水検査装置 Expired - Fee Related JP5322897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009265364A JP5322897B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 防水検査モジュール及び防水検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009265364A JP5322897B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 防水検査モジュール及び防水検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011107096A JP2011107096A (ja) 2011-06-02
JP5322897B2 true JP5322897B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=44230727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009265364A Expired - Fee Related JP5322897B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 防水検査モジュール及び防水検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5322897B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5970849B2 (ja) 2012-02-21 2016-08-17 株式会社デンソー 水没検出装置
WO2013187337A1 (ja) * 2012-06-14 2013-12-19 タツタ電線株式会社 液体検知センサー
JP6001360B2 (ja) 2012-07-05 2016-10-05 株式会社デンソー 電池ユニット
CN106412786A (zh) * 2015-07-28 2017-02-15 苏州井利电子股份有限公司 一种喇叭防水淋雨测试罩
JP7159853B2 (ja) * 2018-12-26 2022-10-25 株式会社アイシン タッチセンサ装置
CN116908074B (zh) * 2023-09-11 2023-12-08 常州市建筑材料研究所有限公司 一种建筑防水材料智能检测装置及检测方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6021960U (ja) * 1983-07-22 1985-02-15 タツタ電線株式会社 漏液検知帯
JP2571735Y2 (ja) * 1991-10-15 1998-05-18 株式会社潤工社 漏液検知センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011107096A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5322897B2 (ja) 防水検査モジュール及び防水検査装置
EP3217152B1 (en) Water-tight casing for a flow meter
US8242919B2 (en) Moisture detection label, moisture detection device, moisture detection method, power shutoff method, and electronics device
US9780554B2 (en) Moisture sensors
US9335355B2 (en) Electronic device with liquid contact sensors
US9080932B2 (en) Electronic device with printed circuit board stress monitoring
IL263271A (en) System and method for monitoring electrical circuit
US9631997B2 (en) Apparatus for measuring a pressure, a method for manufacturing an apparatus for measuring a pressure and a battery
WO2010112030A1 (en) Flow meter with ultrasound transducer directly connected to and fixed to measurement circuit board
JP2008180727A (ja) 低価格、オンライン腐食モニターおよび高性能腐食プローブ
CN100498318C (zh) 检测器
KR20170122497A (ko) 센서
JP4775712B2 (ja) 結露検出センサ
AU2009212091B2 (en) Degradation sensor
US20150300961A1 (en) Electronic Device Having Components With Stress Visualization Features
CN210572563U (zh) 测值针及测量机构
KR101847090B1 (ko) 누설 및 누설위치 감지 센서
KR20150131888A (ko) 누수 감지 센서
JP2006038760A (ja) 表面抵抗率計測用プローブ及び表面抵抗率の計測方法
CN213398305U (zh) 一种重金属检测设备
CN107966250B (zh) 一种面向气体传感的微型多功能结构渗液检测仪
JP2012163369A (ja) 磁気センサ、磁気センサモジュール、磁気センサの製造方法
JP2013061300A (ja) カード型電気化学センサ
CN114295985A (zh) 一种实现电池舱装配及测试的集成装置、装配及测试方法
CN114679836A (zh) 显示装置、绑定连接胶和检测方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees