JP2014088713A5 - - Google Patents
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Description
ウエイト保持体107は、ウエイト108を着脱自在に保持するためのアルミニウム製の部材であり、噴射体保持体105と同様に、ウエイト108が貫通する貫通孔を備えた段付きの円筒状に構成されている。この場合、ウエイト保持体107は、噴射体保持体105と同様に、ウエイト108を保持する貫通孔が垂直方向に対して10°の角度で図示下方に向かって外側に傾斜して形成されている。ウエイト108は、噴射体101を保持して回転駆動する回転用プーリ106において噴射体101とのバランスを合わせるためのステンレス製の錘であり、噴射体101と同等の長さおよび重さの丸棒状に形成されている。なお、路面用噴水型除去装置100は、ウエイト108を省略して構成することもできる。
回転用プーリ106は、ベアリング109を介して揺動用プーリ114に回転自在に支持された状態で平ベルト110を介して回転駆動用プーリ111に連結されている。平ベルト110は、回転駆動用モータ112の回転駆動力を回転用プーリ106に伝達するための機械要素であり、帯状のゴム材をリング状に形成して構成されている。この平ベルト110は、回転用プーリ106および回転駆動用プーリ111に対して摩擦接触した状態で架設されている。回転駆動用プーリ111は、回転駆動用モータ112の回転駆動によって回転する機械要素である。回転駆動用モータ112は、後述する制御部140の作動制御によって回転駆動する電動機であり、支持台113上に固定されている。すなわち、回転用プーリ106は、回転駆動用モータ112の回転駆動によって回転駆動する。本実施形態においては、回転駆動用モータ112は、回転用プーリ106を300rpm以上かつ500rpmの範囲の速度で回転させる。支持台113は、後述する載置板124上に凸状に固定されたステンレス製の棚である。
揺動用プーリ114は、回転用プーリ106を回転用プーリ106の回転中心O1とは異なる位置を回転中心O2として回転変位、すなわち、自転する回転用プーリ106を回転中心O1とは異なる位置を回転中心O2とする円軌道に沿って公転させるための機械要素であり、アルミニウム材によって構成されている。この揺動用プーリ114の内側には、回転用プーリ106の回転駆動によって回転変位する噴射体101およびウエイト108が貫通可能な貫通孔が形成されている。そして、この揺動用プーリ114は、ベアリング115を介してプーリホルダ122に回転自在に支持された状態で平ベルト116を介して揺動駆動用プーリ117に連結されている。
オリフィス部Orは、噴射体101が存在する噴射体領域JEと後述するバキューム領域VEとの両者間での空気の流れる流路を狭めた部分である。このオリフィス部Orは、内スカート120の伸縮によって噴射体領域JEへの開口部の面積が後述する排出ダクト129がバキューム領域VEに開口する開口面積の0.8〜1.5倍の範囲の面積になるように調整される。
前輪126aおよび後輪126bは、路面用噴水型除去装置100を移動させるための輪であり、載置板124の裏面における路面用噴水型除去装置100の前方側および後方側にそれぞれ取り付けられている。これらのうち、路面用噴水型除去装置100の前方側に設けられた2つの前輪126aは、移動駆動用モータ127に連結されて同移動駆動用モータ127によって回転駆動するように構成されている。移動駆動用モータ127は、制御部130の作動制御によって回転駆動する電動機であり、載置板124の表面上に固定されている。一方、路面用噴水型除去装置100の後方側に設けられた1つの後輪126bは、載置板124に対して向きおよび回転が自在なフリーな状態で設けられている。すなわち、移動台123は、2つの前輪126aおよび1つの後輪126bからなる3つの車輪によって路面Gに対して3点支持されている。
次に、作業者は、路面G上の白線Lの除去作業を開始する。具体的には、作業者は、移動台123を人手で押すことにより路面用噴水型除去装置100を除去対象となる白線L上に移動させる。次に、作業者は、内スカート120の長さを調節する。この場合、作業者は、内スカート120内および外スカート128内での吸引環境に応じて内スカート120の長さを調節する。
具体的には、作業者は、路面Gに向けて噴射した霧状の水および除去した白線屑の外スカート128外への漏出(例えば、白線屑が粉状の場合)には、内スカート120における可動側内スカート120bを下げる。一方、作業者は、除去した白線屑の粒径が比較的大きい場合には、内スカート120における可動側内スカート120bを上昇させることにより、噴射体101から高圧水が噴射される路面Gに排出ダクト129が露出するようにする(図4参照)。すなわち、作業者は、内スカート120の長さを調整することによりオリフィス部Orを構成する隙間の量を調整する。この場合、オリフィス部Orは、噴射体領域JEへの開口部の面積が排出ダクト129がバキューム領域VEに開口する開口面積の0.8〜1.5倍の範囲の面積になるように調整される。なお、内スカート120の長さの調整は、移動台123を傾斜させて行うことができる。
次に、作業者は、操作スイッチ141を操作することにより制御部140に対して回転駆動用モータ112、揺動駆動用モータ118および移動駆動用モータ127の各作動の開始を指示する。これにより、路面用噴水型除去装置100は、噴射体101を回転用プーリ106の回転中心O1を回転中心として回転変位させるとともに、この回転変位する噴射体101を揺動用プーリ114の回転中心O2を回転中心として更に回転変位させながら前輪126aを回転駆動させて前進(図1において左側)(図示矢印参照)を開始する。
この場合、オリフィス部Orは、噴射体領域JEへの開口部の面積が排出ダクト129がバキューム領域VEに開口する開口面積の0.8〜1.5倍の範囲の面積になるように調整されている。また、内スカート120の下端部と路面Gとの間に設けられたオリフィス部Orは、外スカート128の下端部と路面Gとの間の隙間よりも広く形成されている。これらにより、路面用噴水型除去装置100は、路面Gに噴射されて飛び散った水および路面Gから剥がされた白線屑を内スカート120の下端部と路面Gとの間の隙間を介して効果的にバキューム領域Eに導くとともに、外スカート128の内側におけるバキューム領域VEに導かれた水および白線屑を外スカート128の外側への漏出を抑えながら効果的に吸引して回収することができる。なお、路面G上からの白線Lの除去作業中においては、揺動用プーリ114の回転駆動によって内スカート120も回転駆動している。
この転動レール163は、移動台123の載置板124上における転動ベース161の周囲であって転動ベアリング162に対応する位置にそれぞれ固定されている。そして、この載置板124の裏面には、内スカート120が取り付けられている。すなわち、本第2実施形態においては、内スカート120は、載置板124に固定されているため、白線Lの除去作業中において不動である。
また、揺動用ベース161における外周部には、路面用噴水型除去装置200の後方(図示右側)に向かって張り出した連結片164を介して揺動機構165が連結されている。揺動機構165は、揺動用ベース161を路面用噴水型除去装置200の幅方向に揺動させる部材群であり、主として、偏芯片166、揺動棒167および支持柱168によって構成されている。偏芯片166は、揺動駆動用モータ118の回転駆動軸に接続されるとともに、この回転駆動軸の径方向外側に延びるプレート体である。
一方、揺動棒167は、揺動用ベース161と揺動駆動用モータ118とを互いに連結するためのアルミニウム製の板状部材であり、移動台123の載置板124上に起立する支持柱168に対して回転自在の状態で支持されている。この揺動棒167の両端部には、それぞれ長孔状の貫通孔が形成されており、これらの各長孔を介して揺動用ベース161の連結片164および揺動駆動用モータ118に接続された偏芯片166がそれぞれ回動自在に連結されている。
(路面用噴水型除去装置200の作動)
このように構成した路面用噴水型除去装置200による白線Lの除去作業時においては、噴射体101から高圧水が噴射された状態で回転する回転用プーリ106が揺動される。具体的には、作業者は、噴射体101から高圧水が噴射された状態において操作スイッチ141を操作することにより制御部141を介して揺動駆動用モータ118の作動を開始させる。これにより、路面用噴水型除去装置200は、図7に示すように、揺動棒167が支持柱168を回動中心として路面用噴水型除去装置200の幅方向に延びる円弧軌道上を往復変位することによって揺動用ベース161を同幅方向に往復変位させることができる。
このように構成した路面用噴水型除去装置200による白線Lの除去作業時においては、噴射体101から高圧水が噴射された状態で回転する回転用プーリ106が揺動される。具体的には、作業者は、噴射体101から高圧水が噴射された状態において操作スイッチ141を操作することにより制御部141を介して揺動駆動用モータ118の作動を開始させる。これにより、路面用噴水型除去装置200は、図7に示すように、揺動棒167が支持柱168を回動中心として路面用噴水型除去装置200の幅方向に延びる円弧軌道上を往復変位することによって揺動用ベース161を同幅方向に往復変位させることができる。
例えば、上記各実施形態においては、噴射体101から噴射された高圧水は噴射体101が回転用プーリ106によって回転駆動されることにより円状の噴水軌道150上を変位するように構成されている。すなわち、上記各実施形態における回転用プーリ106、回転駆動用プーリ111および回転駆動用モータ112が、噴射方向変位手段に相当する。しかし、この噴射方向変位手段は、噴射体101から噴射される水の噴射方向を円状の噴水軌道150で変位するように構成されていれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、噴射方向変位手段は、噴水ノズル104を噴射体101に回転可能に設けた状態で路面用噴水型除去装置100,200に可動的または固定的に保持させることにより噴水方向を変化させることができる。なお、この場合、噴射体101から噴射される高圧水の噴水軌道150は、円の他に楕円を含むものである。
また、上記各実施形態においては、噴射体101は移動駆動用モータ127が搭載された移動台123によって路面G上を移動するように構成されている。すなわち、上記各実施形態における路面用噴水型除去装置100,200は、自走式で構成されている。この場合、上記各実施形態における移動台123および移動駆動用モータ127が噴射体移動手段に相当する。しかし、噴射体移動手段は、噴射体101を路面Gに沿って移動させることができれば、必ずしも上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、噴射体移動手段は、上記各実施形態における移動台123から移動駆動用モータ127を省略して手押し式の台車として構成するができる。また、噴射体移動手段は、移動台123に別体で構成されて移動台123に連結される駆動体、例えば、自動車を含んで構成することもできる。
また、上記各実施形態においては、移動台123は、2つの前輪126aと1つの後輪126bからなる3つの車輪を備えて構成されている。これにより、移動台123は、噴射体101を路面Gに対して所謂三点支持するため、路面Gに凹凸があった場合においても常に安定的に噴射体101を移動させることができる。しかし、移動台123は、路面G上において噴射体101を移動させることができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、移動台123は、4つ以上の車輪を備えて構成されていてもよいし、車輪に代えてまたは加えて無限軌道を備えて構成されていてもよい。
また、上記各実施形態においては、回転用プーリ106に8つの貫通孔からなるエア導入孔106bを設けて内スカート120内に外気を導入するように構成した。すなわち、回転用プーリ106bが本発明に係る噴射体保持手段に相当するとともに、エア導入孔106が本発明に係るエア導入手段に相当する。しかし、エア導入手段は、内スカート120の内側に空気を導入することができれば、必ずしも上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、エア導入手段は、噴射体領域JE内に強制的に空気を送り込むエアコンプレッサなどで構成することもできる。また、エア導入手段は、噴射体保持体105に貫通孔を形成して構成することもできる。この場合、噴射体保持体105は本発明に係る噴射体保持手段に相当する。
また、上記各実施形態においては、内スカート120は、揺動用プーリ114に固定される固定側内スカート120aと、この固定側内スカート120aの外側に2つの固定ボルト121によって固定側内スカート120aの軸線方向に変位可能に取り付けられた可動側内スカート120bとによって構成されている。しかし、内スカート120は、筒状に形成されて少なくとも路面Gにおける水が噴射される部分の周囲を包囲するように構成されていれば、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、内スカート120は、外スカート128のように、1つの材料によって伸縮不能、すなわち、路面に対する長さが固定で構成することもできる。
また、上記各実施形態においては、外スカート128の内部に円筒状の内スカート120を配置することにより、噴射体101が存在する噴射体領域JEを円柱状に形成するとともに、排出ダクト129が開口するバキューム領域VEをリング状に形成した。しかし、噴射体領域JEおよびバキューム領域VEは、外スカート128の内側領域において噴射体領域JEが噴射体101を含んでおり、バキューム領域VEがバキューム装置130に連通してかつ両者がオリフィス部Orを介して連通していれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。したがって、路面用噴水型除去装置100,200は、例えば、図9に示すように、方形状の外スカート128内において、噴射体101に対して進行方向(図において矢印参照)後ろ側に方形板状の内スカート120を配置して構成することができる。また、路面用噴水型除去装置100,200は、例えば、図10に示すように、方形状の外スカート128内において、噴射体101に対して進行方向(図において矢印参照)後ろ側に略U字状の内スカート120を配置して構成することもできる。
また、上記各実施形態においては、バキューム領域VEは、噴射体101に対して路面用噴水型除去装置100,200の進行方向後ろ側を含んで形成されている。これにより、路面用噴水型除去装置100,200は、バキューム領域VEを噴射体101に対して進行方向前側に配置するよりも効率的に水や白線屑を吸引することができる。しかし、バキューム領域VEの形成位置は、上記各実施形態に限定されるものではない。すなわち、バキューム領域VEは、噴射体101に対して路面用噴水型除去装置100,200の進行方向前側、側方および後ろ側のみ、またはこれらを適宜組み合わせて形成することもできる。
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