JP6322162B2 - 舗装の円形切削方法及び円形切削装置 - Google Patents
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Description
従来、舗装を円形に切削する円形切削装置として、切削刃を設けた切削体を下降させながら回転させ、舗装を円形に切削する円形切削装置がある。円形切削装置では、切削体の設けた切削刃として、通常ダイヤモンド刃が使用されており、切削時の摩擦によって切削刃が高温になると共に、切削された舗装材が細かい切削粉となって切削溝内に溜まり、溜まった切削粉が高温となった切削刃の熱により溶けて切削刃に付着し、切削能率を低下させるといったことが指摘される。また、切削刃により切削された切削粉は、その一部が外部へ飛散し、作業現場周辺の環境悪化が指摘される。
また、特許文献2に記載されたような手段では、切削溝内に残った切削粉を吸引で排除するため強い吸引力を要し、切削溝内に残った切削粉を効果的に排除することは困難である。また、吸引した切削粉はフィルターで分離し切削粉蓄積容器に集塵するため、作業装置が大掛かりになるといった問題があった。
前記昇降体には、前記回転体及び前記切削体を覆い下端開口部が舗装面に当接する伸縮自在な筒状防粉塵カバーを設けたので、前記エアー噴射手段によるエアーの噴射により切削溝から吹き飛ばされた切削粉が筒状防粉塵カバーの外に飛散することが防止される。
そして、前記エアー噴射手段によるエアーの噴射とともに、前記噴霧手段により筒状防粉塵カバー内の空間に向かってミストを噴射させることにより、エアーの噴射圧で切削溝から吹き飛ばされた切削粉にミストによる水分が付着し、切削粉が固まりとなって落下し、その飛散が防止される。
また、前記筒状防粉塵カバー内に噴射したエアー量と概ね同量のエアーを吸引する吸引手段を設けているので、前記筒状防粉塵カバー内に噴射したエアーが前記筒状防粉塵カバーから噴き出すといった事態が防止される。
先ず、舗装の円形切削方法の実施の形態の一例を説明する。
本例の舗装の円形切削方法は、円周方向に間隔を開けて複数の切削刃を設けた切削体を下降させながら回転させ、舗装を円形に切削する舗装の円形切削方法であって、切削体を下端開口部が舗装面に当接す伸縮自在な筒状防粉塵カバーで覆い、切削体による舗装の切削時に、筒状防粉塵カバー内にて、切削体の切削刃で切削された舗装の切削溝に向かってエアーを噴射させるとともに、空間に向かってミストを噴射させる。
切削溝に向かってのエアーの噴射にあっては、少なくとも2カ所以上で行えば、切削溝からの切削粉の排除及び切削刃の冷却を一層効果的に行える。
空間に向かって噴射するミストの噴射にあっては、切削溝から吹き飛ばされた切削粉に向かって広角度に噴射させ、また、ミストの噴射を、エアーの噴射と同様に、少なくとも2カ所以上で行うと、切削溝から吹き飛ばされた切削粉にミストによる水分が満遍なく付着し、その飛散が一層効果的に防止される。
図1は本例の舗装の円形切削装置を示す一部縦断正面図、図2は図1に示す筒状防粉塵カバーの拡大断面図、図3は図2に示す筒状防粉塵カバーが縮んだ状態を示す断面図、図4は筒状防粉塵カバーの他例を示す拡大断面図、図5は図4に示す筒状防粉塵カバーが縮んだ状態を示す断面図、図6は切削体で舗装を切削している状態を示す説明図であるである。
支柱3に昇降自在に支持される昇降体5は、筒状体に形成されており、支柱3の外周に昇降自在に嵌合している。支柱3には、支柱3に嵌合した昇降体5の昇降をガイドするガイドレール10が設けられている。一方、昇降体5の内周面にはガイドレール10に摺動自在に係合する係合溝(図示せず)が形成されており、昇降体5はガイドレール10にガイドされて円滑に昇降できるようになっている。
回転体7を回転させる回転駆動手段6は、本例では、回転体7の一部に設けたベルト掛け部17と、モーター18と、モーター18により回転するプーリー19と、ベルト掛け部17とプーリー19とを掛けるベルト20とで構成されている。モーター18は、昇降体5に設けられ昇降体5と一体となって昇降する支持板21に載置されている。
図4,5は筒状防粉塵カバー24の他例を示すもので、筒状防粉塵カバー24は、摺動自在に嵌合する、可動筒体24Aと固定筒体24Bとから構成されており、可動筒体24Aが支持板21に取り付けられ、固定筒体24Bが舗装面1Aに設置されるようになっている。また、固定筒体24Bは、後述する筒状粉塵受け皿部を兼ねている。
また、筒状防粉塵カバー24内には、切削体8の切削刃22で切削された舗装1の切削溝1Bに向かってエアーを噴射するエアー噴射手段26と、空間に向かってミストを噴射する噴霧手段27が設けられている。
また、本例では、筒状防粉塵カバー24の外側で舗装面1Aに当接し、支柱3を支える支持枠柱37を備えている。
本例の舗装の円形切削装置を舗装面1A上に設置し、昇降駆動手段4により昇降体5を昇降させるとともに、回転駆動手段6により回転体7を回転させる。このとき、昇降体5に設けられている筒状防粉塵カバー24は、少なくとも、回転体7に取り付けられた切削体8の切削刃22が舗装面1Aに当接する前に、その下端開口部が舗装面1Aに当接した状態となっている(図2、図4参照。)。
同時に、筒状防粉塵カバー24に取り付けられた、吸引手段32を構成する吸引ホース33から、エアー噴射手段26により筒状防粉塵カバー24内に噴射したエアー量と概ね同量のエアーを吸引する。
本例では、エアー噴射手段26を構成するエアー吹き出し管28が支柱3の周方向に間隔を開けて複数設けられているので、切削溝1Bに向かって複数の箇所でエアーを噴射でき、切削溝1Bからの切削粉の排除及び切削刃22の冷却を一層効果的に行うことができる。
1A 舗装面
1B 切削溝
2 基台
3 支柱
4 昇降駆動手段
5 昇降体
6 回転駆動手段
7 回転体
8 切削体
9 アンカーボルト
10 ガイドレール
11 雌ねじ部
12 ねじ杆
13 モーター
14 歯車機構
15、16 軸受け部材
17 ベルト掛け部
18 モーター
19 プーリー
20 ベルト
21 支持板
22 切削刃
23 アーム
24 筒状防粉塵カバー
24A 可動筒体
24B 固定筒体
25 防塵カバー
26 エアー噴射手段
27 噴霧手段
28 エアー吹き出し管
29 エアーノズル
30 送水管
31 ミストノズル
32 吸引手段
33 吸引ホース
34 エアー吸引機
35 フランジ
36 筒状粉塵受け皿部
37 支持枠柱
Claims (5)
- 舗装面上に固定される基台と、基台に設けられた支柱と、前記支柱に昇降自在に支持され、昇降駆動手段により昇降する昇降体と、前記昇降体に回転自在に支持され、回転駆動手段により回転する回転体と、回転体に取り付けられ舗装を円形に切削する切削体とを備え、前記昇降体を下降させながら前記回転体を回転させ、前記回転体に取り付けられた切削体により舗装を円形に切削する舗装の円形切削装置であって、前記切削体は、円周方向に間隔を開けて複数の切削刃を設けた構成とし、そして、前記昇降体には、前記回転体及び前記切削体を覆い下端開口部が舗装面に当接する伸縮自在な筒状防粉塵カバーを設け、前記筒状防粉塵カバー内には、前記切削体の切削刃で切削された舗装の切削溝に向かってエアーを噴射するエアー噴射手段と、空間に向かってミストを噴射する噴霧手段を設け、さらに、前記筒状防粉塵カバー内に噴射したエアー量と概ね同量のエアーを吸引する吸引手段を設けたことを特徴とする舗装の円形切削装置。
- 前記筒状防粉塵カバーは、フレキシブルな素材で蛇腹状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の舗装の円形切削装置。
- 前記筒状防粉塵カバーの下端開口部には、下端内周にフランジを有する筒状粉塵受け皿部が着脱自在に嵌合していることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の舗装の円形切削装置。
- 前記筒状防粉塵カバーは、摺動自在に嵌合する2つの筒体から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の舗装の円形切削装置。
- 2つの筒体から構成されている前記筒状防粉塵カバーの下側に筒体は、下端内周にフランジを有する筒状粉塵受け皿部であることを特徴とする請求項4に記載の舗装の円形切削装置。
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