JP2014088543A - 紫外線吸収部材用組成物およびこれを用いた紫外線吸収部材 - Google Patents

紫外線吸収部材用組成物およびこれを用いた紫外線吸収部材 Download PDF

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Noriaki Fukuda
矩章 福田
Shohei SANADA
翔平 眞田
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Abstract

【課題】優れた耐熱性を有し、さらに、UV−Aを十分に遮蔽することができる紫外線吸収部材用組成物、およびこれを用いた紫外線吸収部材を提供する。
【解決手段】式(1):
Figure 2014088543

で表される少なくとも1種類の金属錯体と、少なくとも1種類の特定のサリチルアミド誘導体と、マトリックス材料とを含む紫外線吸収部材用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1種類の特定の金属錯体と、少なくとも1種類のサリチルアミド誘導体とを含む紫外線吸収部材用組成物、およびこれを用いて作製される紫外線吸収部材に関する。
近年、可視光線を十分に透過すると同時に、紫外線を選択的に遮蔽する機能を有する部材が様々な分野で使用されている。例えば、自動車のウインドウガラスや建築物の窓ガラス等においては、日焼けや内装材の劣化を引き起こす紫外線を遮蔽するために紫外線遮蔽ガラスが広く使用されている。
また、カーポート、ショーウインドウ、ショーケース、照明用透明シェード等に使用される透明樹脂板や、各種透明容器等の用途においても、紫外線遮蔽機能を付与したアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等の透明な熱可塑性樹脂の成形体が用いられている。
このように、ガラスや樹脂等の基材に紫外線を遮蔽する機能を付与するためには、紫外線吸収剤として無機系金属酸化物微粒子や有機系紫外線吸収剤を用いる方法が一般的に知られている。
しかしながら、無機系金属酸化物微粒子、有機系紫外線吸収剤を問わず、従来公知の紫外線吸収剤においては、遮蔽可能な紫外線は380nm以下のものに限られ、380〜400nmのUV−Aと呼ばれる紫外線を十分に遮蔽でき、かつ長期間に渡って光を照射しても劣化せず、かつ十分に可視光を透過するような紫外線吸収剤はほとんど知られていない。
ここでUV−Aとは、比較的波長の長い紫外線(320〜400nm)であり、この領域の光は皮膚深部まで浸透し、皮膚老化を招き、さらには皮膚がんを引き起こすことが知られている。
UV−Aを遮断することが可能な有機紫外線吸収剤としては特許文献1〜3に記載の錯体がある。しかし、この紫外線吸収剤は優れた近紫外線吸収性能を有しているが、例えば、ガラスを作製する際の高温での焼成工程等のような高温に曝される処理による熱分解、吸収能の劣化や着色の問題を引き起こす可能性がある。
国際公開WO2011/089794号パンフレット 国際公開WO2012/008318号パンフレット 特開2012−12476号公報
本発明は、前記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであり、優れた耐熱性を有し、さらに、UV−Aを十分に遮蔽することができる紫外線吸収部材用組成物、およびこれを用いた紫外線吸収部材を提供することを目的としている。
本発明は、以下に示すとおりの紫外線吸収部材用組成物およびこれを用いた紫外線吸収部材に関する。
項1.式(1):
Figure 2014088543
(式中、R、R、RおよびRの各々は、存在しないか、あるいは存在する場合は、1つのベンゼン環の6個の炭素原子のうち5員環と共有された2個の炭素原子を除いた4個の炭素原子に結合する4個の水素原子のうち1ないし4個を置換することができ、4個のベンゼン環の水素原子を置換した置換基の全てはそれぞれ互いに独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基、置換基を有していてもよいピペリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいピロリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいチオモルホリノスルホニル基または置換基を有していてもよいピペラジノスルホニル基である。
、Y、YおよびYはそれぞれ互いに独立して、NH、NR、酸素原子または硫黄原子であり、
、Y、YまたはYに帰属されるNRのRは、炭素数1〜8のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜15のアリール基である。なお、Y、Y、YおよびYのうち少なくとも2つがNRで表される場合、これらNRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
また、ZおよびZはそれぞれ互いに独立して、窒素原子、CHまたはCRであり、
またはZに帰属されるCRのRは、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数4〜12のヘテロアリール基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のヘテロアラルキル基または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。なお、ZおよびZがともにCRで表される場合、これらCRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
Mは金属原子を示す。)
で表される少なくとも1種類の金属錯体と、式(2):
Figure 2014088543
(式中、RおよびRは、それぞれ互いに各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、またはヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜20の有機基を示す。なお、RおよびRが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
、R10、R11、R12は、ベンゼン環の置換基であり、すべての置換基はそれぞれ互いに独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基、ハロゲノ基、ニトロ基、またはアミド基を示す。)
で表わされる少なくとも1種類のサリチルアミド誘導体とマトリックス材料とを含む紫外線吸収部材用組成物。
項2:式(1)における金属原子Mが、銅原子またはコバルト原子である、項1に記載の紫外線吸収部材用組成物;
項3:式(2)におけるサリチルアミド誘導体が、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミドである、項1または2に記載の紫外線吸収部材用組成物;
項4:項1〜3のいずれかに記載の紫外線吸収部材用組成物を用いて作製される紫外線吸収部材。
本発明によると、優れた耐熱性を有し、さらに、従来遮蔽困難であったUV−Aを十分に遮蔽することができる紫外線吸収部材用組成物、およびこれを用いた紫外線吸収部材を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、式(1)で表される少なくとも1種類の金属錯体と、式(2)で表わされる少なくとも1種類のサリチルアミド誘導体とマトリックス材料とを含む紫外線吸収部材用組成物、およびこれを用いた紫外線吸収部材を提供するものである。
式(1)におけるY、Y、YおよびY、ZおよびZ、R、R、R、R、R、RおよびMについて以下に例示する。なお、各R〜RおよびY〜Yにおいて、各基が有してもよい置換基として、例えば、ハロゲノ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数6〜15のアリール基等が挙げられる。
式(1)中、Y、Y、YまたはYに帰属される、前記のNRのRとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル、n−ヘプチル基、n−オクチル基等のアルキル基や、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、ナフチル基等のアリール基が挙げられる。
なお、Y、Y、Y、Yのうち少なくとも2つがNRで表される場合、これらNRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
ここで、式(1)におけるY、Y、YおよびYは、合成方法の簡便さの観点から、硫黄原子であることが特に好ましい。
式(1)中、ZまたはZに帰属される、前記のCRのRとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル、n−ヘプチル基、n−オクチル基等のアルキル基や、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、ナフチル基等のアリール基や、2−フリル基、2−チエニル基、5−クロロ−2−チエニル基、2−ピロリル基、2−オキサゾリル基、5−メチル−2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基等のヘテロアリール基や、4−ピリジルメチル基、4−キノリルメチル基、2−チエニルメチル基等のヘテロアラルキル基や、
4−アセトアミドベンジル基、3−アミノベンジル基、4−アミノベンジル基、3−メトキシベンジル基、2−メトキシフェネチル基、4−(n−ペンチルオキシ)ベンジル基、2−アリルオキシフェネチル基、5−アリル−2−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基、2−ブロモベンジル基、3−フェネチル基、4−ブロモベンジル基、2−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、4−クロロベンジル基、6−ブロモ−2−ヒドロキシベンジル基、5−ブロモ−3−ニトロ−2−ヒドロキシフェネチル基、4−(n−ブチル)ベンジル基、3−ブロモ−5−メトキシ−4−ヒドロキシベンジル基、4−ベンジルオキシベンジル基、6−ブロモ−3−メトキシ−2−ヒドロキシベンジル基、(1−ブロモ−2−ナフチル)−n−プロピル基、2−ベンジルオキシベンジル基、3,5−ビストリフルオロメチルフェネチル基、4−tert−ブチルベンジル基、5−ブロモ−2−フルオロベンジル基、3−ブロモ−4−メトキシベンジル基、5−ブロモ−2−メトキシベンジル基、3−ブロモ−5−クロロ−2−ヒドロキシベンジル基、4−ブロモ−2−フルオロベンジル基、2−ブロモ−4,5−ジメトキシフェネチル基、3,4−エチレンジオキシベンジル基、3−ブロモ−4−フルオロフェネチル基、6−ブロモ−3,4−メチレンジオキシベンジル基、3−ブロモ−4−ヒドロキシベンジル基、2−ブロモ−5−フルオロフェネチル基、4−シアノベンジル基、4−トリフルオロベンジル基、4−(4−クロロフェノキシ)フェネチル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンジル基、3,4−ジアセトキシベンジル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)ベンジル基、4−[N−(4,4−ジオキソチオモルホリノ)]ベンジル基、4−(N−ピロリジノ)ベンジル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェネチル基、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル基、(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−n−プロピル基、4−イソプロピルベンジル基、4−イソブチルベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。
前記のZまたはZに帰属されるCRのRとして例示したものの中では、合成方法の簡便さや反応性の観点から、アラルキル基であることが特に好ましい。
なお、ZおよびZがともにCRで表される場合、これらCRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
さらに、式(1)におけるZおよびZは、合成方法の簡便さの観点から、窒素原子であることが特に好ましい。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、前記の置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、2−メトキシエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、3−クロロ−n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル、6−フェニル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、前記の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、前記のハロゲノ基としては、例えば、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、前記の置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基としては、例えば、N−メチルアミノスルホニル基、N−エチルアミノスルホニル基、N−イソプロピルアミノスルホニル基、N−n−プロピルアミノスルホニル基、N−n−ブチルアミノスルホニル基、N,N−ジメチルアミノスルホニル基、N,N−メチルエチルアミノスルホニル基、N,N−ジエチルアミノスルホニル基、N,N−エチルイソプロピルアミノスルホニル基、N,N−ジイソプロピルアミノスルホニル基、N,N−ジ−n−プロピルアミノスルホニル基、N,N−ジ−n−ブチルアミノスルホニル基、N,N−ジイソブチルアミノスルホニル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基としては、例えば、モルホリノスルホニル基、2−メチルモルホリノスルホニル基、3−メチルモルホリノスルホニル基、2−エチルモルホリノスルホニル基、3−n−プロピルモルホリノスルホニル基、3−n−ブチルモルホリノスルホニル基、2,3−ジメチルモルホリノスルホニル基、2,6−ジメチルモルホリノスルホニル基、3−フェニルモルホリノスルホニル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、置換基を有していてもよいピペリジノスルホニル基としては、例えば、ピペリジノスルホニル基、2−メチルピペリジノスルホニル基、3−メチルピペリジノスルホニル基、4−メチルピペリジノスルホニル基、2−エチルピペリジノスルホニル基、4−n−プロピルピペリジノスルホニル基、3−n−ブチルピペリジノスルホニル基、2,4−ジメチルピペリジノスルホニル基、2,6−ジメチルピペリジノスルホニル基、4−フェニルピペリジノスルホニル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、置換基を有していてもよいピロリジノスルホニル基としては、例えば、ピロリジノスルホニル基、2−メチルピロリジノスルホニル基、3−メチルピロリジノスルホニル基、2−エチルピロリジノスルホニル基、3−n−プロピルピロリジノスルホニル基、3−n−ブチルピロリジノスルホニル基、2,4−ジメチルピロリジノスルホニル基、2,5−ジメチルピロリジノスルホニル基、3−フェニルピロリジノスルホニル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、置換基を有していてもよいチオモルホリノスルホニル基としては、例えば、チオモルホルノスルホニル基、2−メチルチオモルホリノスルホニル基、3−メチルチオモルホリノスルホニル基、2−エチルチオモルホリノスルホニル基、3−n−プロピルチオモルホリノスルホニル基、3−n−ブチルチオモルホリノスルホニル基、2,3−ジメチルチオモルホリノスルホニル基、2,6−ジメチルチオモルホリノスルホニル基、3−フェニルチオモルホリノスルホニル基等が挙げられる。
式(1)中、R、R、RまたはRに帰属される、置換基を有していてもよいピペラジノスルホニル基としては、例えば、ピペラジノスルホニル基、2−メチルピペラジノスルホニル基、3−メチルピペラジノスルホニル基、2−エチルピペラジノスルホニル基、3−n−プロピルピペラジノスルホニル基、3−n−ブチルピペラジノスルホニル基、2,5−ジメチルピペラジノスルホニル基、2,6−ジメチルピペラジノスルホニル基、3−フェニルピペラジノスルホニル基、2−ピリミジルピペラジノスルホニル基等が挙げられる。
前記のR、R、RおよびRの各々は、存在しないか、あるいは存在する場合は、1つのベンゼン環の6個の炭素原子のうち5員環と共有された2個の炭素原子を除いた4個の炭素原子に結合する4個の水素原子のうち1ないし4個、好ましくは1または2個を置換することができ、4個のベンゼン環の水素原子を置換した置換基の全てはそれぞれ互いに独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基、置換基を有していてもよいピペリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいピロリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいチオモルホリノスルホニル基または置換基を有していてもよいピペラジノスルホニル基であり、経済性すなわち原料の入手の簡便さや収率の観点から、存在しないか、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましく、存在しないか、ハロゲノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基であることがより好ましく、存在しないことがさらに好ましい。
また、炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基、置換基を有していてもよいピペリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいピロリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいチオモルホリノスルホニル基または置換基を有していてもよいピペラジノスルホニル基である場合には、溶媒に対する溶解性の面で特に有利であり、中でも置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基または置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基である場合に特に有利となる。
、Y、YおよびY、ZおよびZ、R、R、RおよびRはそれぞれ互いに独立したものであるが、合成方法の簡便さおよび取得する該金属錯体の品質(純度)管理の観点から、好ましくはY=YかつY=YかつZ=ZかつR=R=R=Rである。また、該金属錯体の各種溶媒に対する溶解性の観点から言えば、Y=Y≠Y=YかつZ=ZかつR=R=R=R、またはY=Y=Y=YかつZ=ZかつR=R≠R=Rであることが好ましい。
式(1)中、Mで表される金属原子として、例えば、コバルト原子、ニッケル原子、銅原子、または亜鉛原子等が挙げられる。
これらの金属錯体は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合の混合比率は所望に応じて適宜選択することができる。
式(1)で表される金属錯体は、下記式(3)で表される配位子と、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属硝酸塩等の金属塩とを反応させることで合成することができる。
式(3):
Figure 2014088543
式(3)において、Y、Y、Z、R、Rは、それぞれ式(1)中のY(および/またはY)、Y(および/またはY)、Z(および/またはZ)、R(および/またはR)、R(および/またはR)に対応している。
式(1)で表わされる錯体および式(3)で表わされる配位子は、例えば、特許文献2に記載の方法で製造することができる。
式(2)で表されるサリチルアミド誘導体において、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、またはヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜20の有機基を示す。なお、RおよびRが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
前記ヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜20の有機基とは、本発明の効果を損なわない限り制限はないが、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アリル基、アリルオキシ基、アラルキル基もしくはアラルキルオキシ基またはそれらのハロゲン置換体、フェニル基またはそれらのハロゲン置換体、ピロリル基、ピロリジニル基、イミダゾリル基、ピリジニル基、ピペリジニル基、ピリミジニル基、チアゾリル基、インドリル基、トリアゾリル基などが挙げられる。
式(2)中、R、R10、R11、R12は、ベンゼン環の置換基であり、すべての置換基はそれぞれ互いに独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基、ハロゲノ基、ニトロ基、またはアミド基を示す。)
前記の置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、2−メトキシエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、3−クロロ−n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル、6−フェニル−n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
前記の置換基を有していてもよい芳香族基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−ビフェニル基、1−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−クロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
前記の炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、iso−ペントキシ基、neo−ペントキシ基、2−メチルブトキシ基、n−ヘキソキシ基、iso−ヘキソキシ基、n−ヘプトキシ基、iso−ヘプトキシ基、n−オクトキシ基、iso−オクトキシ基2−エチル−ヘキソキシ基等が挙げられる。
前記のハロゲノ基としては、ブロモ基、クロロ基、フルオロ基等が挙げられる。
前記サリチルアミド誘導体としては、サリチルアミド、4−メトキシサリチルアミド、5−クロロサリチルアミド、2,4−ジヒドロベンズアミド、5−アセチルサリチルアミド、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、4’−ブロモサリチルアニリド、3’,4’−ジクロロサリチルアニリド、5−ブロモ−4’−クロロサリチルアニリド、3’,4’,5−トリクロロサリチルアニリド、3,5,4’−トリブロモサリチルアニリド、サリチルヒドラジド、サリチルヒドロキサム酸、ゲンチズリン酸、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミド、3,5−ジクロロ−N−[(1−エチル−2−ピロリジニル)メチル]−6−メトキシサリチルアミド、3,5−ジブロモサリチル酸4−ブロモアニリド、5−クロロ−N−(2−クロロ−4−ニトロフェニル)サリチルアミド、N−(1−ブトキシ−2,2,2−トリクロロエチル)サリチルアミド等が挙げられ、これらの中でも、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミドが好ましい。
これらのサリチルアミド誘導体は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合の混合比率は所望に応じて適宜選択することができる。
前記サリチルアミド誘導体の使用量は、金属錯体100質量部に対し、0.1〜10000質量部、好ましくは1.0〜100質量部、さらに好ましくは2.5〜50質量部の範囲とすることが好ましい。0.1質量部未満では、耐熱性向上効果が十分に発揮されないおそれがあり、10000質量部を超えて添加しても添加量に見合う効果が得られず経済的でない。
本発明に係るサリチルアミド誘導体は、紫外線吸収部材に耐熱性を付与する効果がある。この理由は、詳らかではないが、おそらく以下に述べる機構によるものと考えられる。紫外線吸収部材の熱劣化は、ガラス焼成時の高温処理によって金属錯体から生成される金属イオンが、以降の金属錯体の熱劣化を促進させるためだと考えられる。
本発明においては、サリチルアミド誘導体が上記金属イオンをキレート錯体として捕捉することにより、該金属錯体の熱による劣化を抑制すると考えられる。
マトリックス材料としては、ポリシロキサン、ポリチタノキサン、ポリジルコノキサン、ポリアルミノキサン、ポリスタノキサンなどのポリメタロキサン等が挙げられる。この場合、ポリメタロキサンの前駆体として金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液等を好適に用いることができる。
また、これらのマトリックス材料として、ポリシロキサンを好適に用いることができ、この場合、シリコンアルコキシドおよび/またはシリコンアルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液を好適に用いることができる。
なお、本発明において使用する「マトリックス材料」という表現は、前記金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液等のマトリックス前駆体も含む。
前記金属アルコキシドのゾル溶液は、通常、有機溶媒中で酸触媒存在下、金属アルコキシドに水を添加し、加水分解・重縮合させることにより、調製することができるが、市販のゾル溶液を使用してもよい。
(金属アルコキシド)
前記金属アルコキシドとしては、シリコンアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニアアルコキシド、アルミニウムアルコキシド、スズアルコキシド等が挙げられる。
シリコンアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能アルコキシシランや、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリプロポキシシラン、ヘキシルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルジメトキシ(エトキシ)シラン、エチルジエトキシ(メトキシ)シラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等の3官能アルコキシシランや、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(2−メトキシエトキシ)ジメチルシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等の2官能アルコキシシランが挙げられる。
チタンアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ(2−エチルヘキソシド)チタン等が挙げられる。
ジルコニアアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラ(1−メトキシ−2−メチル−2−プロポキシ)ジルコニウム等が挙げられる。
アルミニウムアルコキシドとしては、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリブトキシアルミニウム、ジエチルエトキシアルミニウム等が挙げられる。
スズアルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシスズ、テトラエトキシスズ、テトラプロポキシスズ、テトラブトキシスズ等が挙げられる。
これらの金属アルコキシドは、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合の混合比率は所望に応じて適宜選択することができる。
前記マトリックス材料中、得られる膜の状態や強度、経済性の観点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランから選択される1種類または2種類以上のシリコンアルコキシドを用いて調製することによって得られるゾル溶液がより好ましい。
これらのシリコンアルコキシドは、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合の混合比率は所望に応じて適宜選択することができる。
以下、金属アルコキシドのゾル溶液の調製方法を、シリコンアルコキシドのゾル溶液(シロキサンオリゴマー溶液)を例に、具体的に説明する。
(酸触媒)
酸触媒としては、特に限定されないが、例えば、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、シュウ酸等の有機酸が挙げられる。加水分解・重縮合反応終了後に酸が残存すると、縮合安定性が悪化するため、低沸点で揮発性が高く、pKaの小さなギ酸を用いることが好ましい。
酸触媒の添加量としては、十分な触媒作用を発揮する限り、特に限定されるものではないが、通常シリコンアルコキシド1molに対して0.01mol以上、より好ましくは0.3mol以上を配合することが好ましい。0.01mol未満では十分な触媒作用が得られないおそれがあり、また過剰に添加した場合には、最終的に得られるシリコンアルコキシドのゾル溶液が、残存する酸により経時的に劣化するおそれがある。よって、シリコンアルコキシド1molに対して1mol以下の割合で配合することが好ましい。
(水)
上記シリコンアルコキシドの加水分解を引き起こし得る限り、特に限定されないが、シリコンアルコキシド1molに対し、2〜6molの割合で水を添加することが好ましい。2mol未満では十分に加水分解が進行しないおそれがあり、6molを超えると加水分解が速く進行しすぎてしまい、続く重縮合反応の進行を妨げることに加え、反応後に除去する水の量が多くなり効率的でない。
(反応溶媒)
シリコンアルコキシド、水、酸触媒に加えて反応溶媒を使用することにより、加水分解速度を適度に低め、確実に加水分解・重縮合を進行させることができる。さらに、最終的に得られるシリコンアルコキシドのゾル溶液(シロキサンオリゴマー溶液)の粘度をハンドリングしやすいレベルにまで調整するための希釈剤としての役割も兼ねる。
反応溶媒としては、前記シリコンアルコキシドが溶解するものであれば特に限定されることなく、適宜選択し使用することができる。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類や、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類や、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等のグリコール類や、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、3−オクタノン等のケトン類や、酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシプロピオン酸−n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸−n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸−n−ブチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、酪酸−n−ブチル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル等のエステル類や、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類や、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類や、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン等の炭化水素類や、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類や、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類や、その他アセトニトリル、スルホラン、ジメチルスルホキシド、DMF等が挙げられる。
反応性や経済性の観点から、好ましくは、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等のグリコール類、酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシプロピオン酸−n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸−n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸−n−ブチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、酪酸−n−ブチル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、PGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類等である。
後工程において、該シリコンアルコキシドのゾル溶液(シロキサンオリゴマー溶液)に式(1)で表される金属錯体を溶解・混合する場合には、あらかじめ該金属錯体の溶解性が良好な溶媒を該シリコンアルコキシドのゾル溶液の調整における反応溶媒として使用することで、該金属錯体を溶解・混合する際の労力を軽減することができる
ただし、該金属錯体の貧溶媒を用いて本工程におけるシリコンアルコキシドのゾル溶液(シロキサンオリゴマー溶液)を調製した場合であっても、該金属錯体を溶解・混合する前に該シリコンアルコキシドのゾル溶液の溶媒を該金属錯体の良溶媒に置換する、あるいは該シリコンアルコキシドのゾル溶液(シロキサンオリゴマー溶液)に該金属錯体の良溶媒を添加することによって、溶解・混合することも可能である。
前記反応溶媒の使用量は、シリコンアルコキシド100質量部に対し、50〜1000質量部、好ましくは100〜500質量部の範囲とすることが好ましい。50質量部未満では、加水分解・重縮合反応を適度な反応速度で進行させることが困難になるおそれがあり、1000質量部を超えると、加水分解・重縮合反応の速度が低下するため効率的でないことに加えて、後述の減圧・留去工程に長時間を必要とするおそれがある。
まず、1種類または2種類以上のシリコンアルコキシドを、酸触媒、水および溶媒と混合する。この溶液を0〜150℃、好ましくは50〜100℃の温度に維持することにより、加水分解・重縮合反応を進行させる。0℃未満では、加水分解・重縮合反応が進行しにくくなるおそれがある。また150℃を超えると加水分解・重縮合反応が急速に進行するため、未反応のアルコキシ基が残存したり、ゲル化や着色を招くおそれがある。加水分解・重縮合反応の時間は、温度条件にもよるが、通常1〜24時間、より好ましくは2〜8時間である。1時間未満では、十分に加水分解・重縮合反応が進行しないおそれがあり、24時間を超えてもそれ以上反応が進まないことから経済的でない。
加水分解・重縮合反応により副生するアルコールと水を系外に除去するために、反応終了後、あるいは反応中に、反応液を減圧留去することが好ましい。減圧留去しながら反応を進行させれば、重縮合反応の反応速度を向上させる効果も見込めるためより好ましい。この工程において、前記酸触媒としてギ酸等の低沸点で揮発性の高い触媒を用いれば、溶媒とともに酸触媒も系外に除去でき、反応終了後のゾル溶液の安定性を確保することができる。
このようにして加水分解・重縮合反応の進行により、ポリメタロキサンとしての金属アルコキシドのゾル溶液を得ることができる。他の金属アルコキシドについても同様に調製することができる。
マトリックス材料の使用量は、金属錯体100質量部に対し、500〜100000質量部、好ましくは1000〜30000質量部の範囲とすることが望ましい。500質量部未満では、膜強度が得られないおそれがあり、100000質量部を超えると紫外線吸収部材に十分な紫外線吸収性能を付与できないおそれがある。
本発明の紫外線吸収部材用組成物において、これらの式(1)で表される金属錯体、式(2)で表されるサリチルアミド誘導体、およびマトリックス材料は、それぞれ、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせて使用する場合の混合比率は所望に応じて適宜選択することができる。
≪紫外線吸収部材用組成物の製造方法≫
本発明の紫外線吸収部材用組成物は、前記の式(1)で表される少なくとも1種類の金属錯体と、前記の式(2)で表わされる少なくとも1種類のサリチルアミド誘導体と、前記マトリックス材料とを混合することにより製造される。これらの各成分を混合する方法としては、特に限定されず、混合装置および器具の使用を含めた従来公知の混合方法が挙げられる。
また、前記の金属錯体、サリチルアミド誘導体およびマトリックス材料の混合において、それらに溶解性が良好な溶媒を用いてもよい。
前記の金属錯体と、サリチルアミド誘導体とマトリックス材料との相溶性が良好であり、かつ前記の金属錯体の溶解性が良好な溶媒としては、前記の金属錯体と、サリチルアミド誘導体とマトリックス材料の種類に応じて適宜選択し、使用することができる。
前記の金属錯体、サリチルアミド誘導体、ポリメタロキサンおよび/またはポリメタロキサン前駆体としての金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液の溶解性が良好な溶媒としては、該金属錯体の種類に応じて適宜選択し、使用することができる。例えば、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類や、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等のグリコール類や、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類や、アセトン、MEK、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−オクタノン等のケトン類や、酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシプロピオン酸−n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸−n−ブチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、酪酸−n−ブチル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル等のエステル類や、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類や、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類や、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘプタン等の炭化水素類や、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類や、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、PGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類や、その他アセトニトリル、スルホラン、ジメチルスルホキシド、DMF等が挙げられる。
これらの中で、該金属錯体の溶解性の観点からより好ましいものを挙げると、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類や、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類や、アセトン、MEK、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−オクタノン等のケトン類や、酢酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシプロピオン酸−n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸−n−ブチル、酪酸エチル、酪酸イソプロピル、酪酸−n−ブチル、ピルビン酸エチル、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル等のエステル類や、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類や、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類や、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類や、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、PGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類や、その他アセトニトリル、スルホラン、ジメチルスルホキシド、DMF等である。
さらに好ましくは、アルコール類としてはテトラフルオロプロパノール等が、ハロゲン化炭化水素類としてはクロロホルム、ジクロロメタン等が、ケトン類としてはMEK、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が、エステル類としてはγ−ブチロラクトン、乳酸エチル、酢酸−n−ブチル等が、エーテル類としてはシクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等が、芳香族類としてはトルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンが、ラクタム類としては2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等が、グリコールエーテル類としては2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、PGMEA等が、その他スルホラン、ジメチルスルホキシド、DMF等が挙げられる。
前記溶媒の使用量は、所望する紫外線吸収部材用組成物中の該金属錯体の濃度や、使用する溶媒の種類、使用するマトリックス材料の前駆体の溶解度等を考慮した上で適宜調整することができ、特に限定されるものではないが、該金属錯体の溶解性の観点から言えば、通常該金属錯体100質量部に対して50〜100000質量部、好ましくは100〜5000質量部、より好ましくは200〜3000質量部である。50質量部より少ないと、該金属錯体が完全に溶解しないおそれがあり、最終的に得られる紫外線吸収部材の可視光透過率の低下を招くおそれがある。また100000質量部よりも多いと、紫外線吸収部材用組成物中の該金属錯体濃度が低下し、最終的に得られる紫外線吸収部材に十分な紫外線吸収能を付与できない可能性がある。
これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を組み合わせた混合溶媒を使用する場合の混合比率は適宜選択することができる。
該金属錯体と、ポリメタロキサンおよび/またはポリメタロキサン前駆体としての金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液およびサリチルアミド誘導体を溶媒中に溶解させる際には、事前にサリチルアミド誘導体とポリシロキサンおよび/またはポリメタロキサン前駆体としての金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液を溶媒中に溶解させておき、ここに該金属錯体を添加し溶解させてもよいし、事前に該金属錯体を溶媒に溶解させ、この溶液にサリチルアミド誘導体とポリメタロキサンおよび/またはポリメタロキサン前駆体としての金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液を混合し溶解させてもよいし、あるいは該金属錯体サリチルアミド誘導体とポリメタロキサンおよび/またはポリメタロキサン前駆体としての金属アルコキシドおよび/または金属アルコキシドの加水分解・重縮合反応により得られるゾル溶液を同時に溶媒と混合し溶解させてもよい。
ここで、用いるマトリックス材料が、溶液状態であり、かつ該溶液状態での溶媒が前記の金属錯体と、サリチルアミド誘導体の良溶媒である場合には、前記の金属錯体と、サリチルアミド誘導体と該溶液状態でのマトリックス材料とを混合するだけでもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、光吸収剤、硬化剤、硬化触媒、架橋剤、カップリング剤、レベリング剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、フィラー、着色剤、光触媒材料、防錆剤、撥水剤、導電性材料、アンチブロッキング材、軟化剤、離型剤、蛍光増白剤等を適宜添加してもよい。
《紫外線吸収部材用組成物を用いて作製される紫外線吸収部材》
かくして得られた紫外線吸収部材用組成物を用いて紫外線吸収部材を作製することができる。
基材上に該金属錯体を含有するマトリックス材料の膜(以下、マトリックス膜という)を有する積層体としての紫外線吸収部材
前記で得られた紫外線吸収部材用組成物を基材に塗布し、乾燥および/または焼成して硬化することにより、基材上に該金属錯体を含有するマトリックス膜を有する積層体としての紫外線吸収部材を作製することができる。
前記紫外線吸収部材用組成物を基材に塗布する方法としては、特に限定されないが、例えばディップコート法、スピンコート法、フローコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、バーコート法、スプレー法、リバースコート法等の公知の塗布方法が挙げられる。
基材は、所望によりフィルムでもボードでもよく、形状は限定されない。材質についても特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択し、使用することができる。例えば、ガラス、金属板、セラミックス等の無機系基材や、ポリ(シクロ)オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等の有機系基材が挙げられる。中でも、透明性の観点から、ガラス、ポリ(シクロ)オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等が好ましい。
塗布により形成されるコーティング被膜の膜厚は特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜調整することができるが、通常0.05〜500μm、好ましくは0.5〜100μm、さらに好ましくは1〜100μmである。0.05μm未満では、十分な紫外線吸収能が得られないおそれがあり、500μmを超えると、乾燥時に溶媒(分散媒)等が膜内部から蒸発し、膜表面に凹凸が生じたり、膜が白濁したり、クラックを生じ、可視光域における透明性が損なわれるおそれがある。
乾燥温度、乾燥時間は、用いる溶媒や分散媒等の種類によって適宜設定することができる。
乾燥後、該金属錯体を含有する薄膜の機械的強度等の物性を目的に見合うようにコントロールするため、養生工程や焼成工程を設けてもよい。
例えば、マトリックス材料としてポリシロキサンを用いた場合、前記乾燥工程の後に80〜500℃、好ましくは90〜400℃、より好ましくは100〜300℃での焼成工程を設けることによって膜自体の機械的強度を向上させることができる。
すなわち、前記乾燥工程において、ゾル(シロキサンオリゴマー)溶液同士が重縮合反応を起こすことでシロキサンネットワークを拡大し、ゲル体の骨格構造を形成する。このゲル体を焼成することでさらにシロキサンネットワークが拡大する。このシロキサンネットワーク(ポリシロキサンの分子量)の大きさにより、得られるコーティング膜の機械的強度をコントロールすることができる。
80℃より低温では、機械的強度が十分向上しないおそれがあり、500℃より高温では、コーティング膜中に含まれる該金属錯体が熱分解するおそれがある。
焼成時間は、所望のコーティング膜の物性に応じて適宜調整可能であるが、通常、5分間〜5時間、好ましくは10分間〜3時間である。5分間より短いと機械的強度が十分向上しないおそれがあり、5時間より長いと、時間に見合う効果が得られず経済的でない。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例で用いた金属錯体の各配位子(L1〜L10)は、特許文献2に記載の方法で製造した。
<金属錯体の製造方法>
製造例1:金属錯体C1−Cu
配位子(L1)28.3g(0.1mol)を温メタノール2250g(60℃)に溶解させ、ここに酢酸銅・1水和物10.0g(0.05mol)を温メタノール400gに溶解させた溶液を滴下した。生じた析出物をろ別し、メタノールで洗浄後、乾燥し、灰緑色の銅錯体(C1−Cu)24.8gを得た。収率は配位子(L1)に対して78.9%であった。
製造例2:金属錯体C1−Co
製造例1において酢酸銅・1水和物10.0g(0.05mol)に代えて、酢酸コバルト・4水和物12.5g(0.05mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、橙色のコバルト錯体(C1−Co)28.5gを得た。収率は配位子(L1)に対して91.4%であった。
製造例3:金属錯体C2−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L2)33.9g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C2−Cu)28.4gを得た。収率は配位子(L2)に対して76.7%であった。
製造例4:金属錯体C2−Co
製造例3において酢酸銅・1水和物10.0g(0.05mol)に代えて、酢酸コバルト・4水和物12.5g(0.05mol)を用いた以外は製造例2と同様にして、橙色のコバルト錯体(C2−Co)32.3gを得た。収率は配位子(L2)に対して87.8%であった。
製造例5:金属錯体C3−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L3)35.2g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C3−Cu)26.9gを得た。収率は配位子(L3)に対して70.2%であった。
製造例6:金属錯体C3−Co
製造例5において酢酸銅・1水和物10.0g(0.05mol)に代えて、酢酸コバルト・4水和物12.5g(0.05mol)を用いた以外は製造例2と同様にして、橙色のコバルト錯体(C3−Co)34.3gを得た。収率は配位子(L3)に対して90.2%であった。
製造例7: 金属錯体C4−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L4)34.3g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C4−Cu)26.2gを得た。収率は配位子(L4)に対して70.0%であった。
製造例8: 金属錯体C5−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L5)28.2g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C5−Cu)23.1gを得た。収率は配位子(L5)に対して77.4%であった。
製造例9: 金属錯体C6−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L6)28.1g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C6−Cu)23.6gを得た。収率は配位子(L6)に対して75.5%であった。
製造例10:金属錯体C7−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L7)30.2g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C7−Cu)26.6gを得た。収率は配位子(L7)に対して79.9%であった。
製造例11:金属錯体C8−Cu
製造例1において配位子(L1)28.3g(0.1mol)に代えて、配位子(L8)28.2g(0.1mol)を用いた以外は製造例1と同様にして、灰緑色の銅錯体(C8−Cu)16.6gを得た。収率は配位子(L8)に対して55.9%であった。
製造例12:金属錯体C9−Cu
配位子(L9)4.0g(0.006mol)を温DMF24g(70℃)に溶解させ、ここに酢酸銅・1水和物0.60g(0.003mol)を添加した。この混合物を70℃で1時間攪拌し、室温まで冷却した後メタノール20gを滴下した。生じた析出物をろ別し、メタノールで洗浄後、乾燥し、灰緑色の銅錯体(C9−Cu)2.9gを得た。収率は配位子(L9)に対して68.5%であった。
製造例13:金属錯体C10−Co
製造例12において配位子(L9)4.0g(0.006mol)に代えて、配位子(L10)3.49g(0.006mol)を、さらに、酢酸銅・1水和物0.60g(0.003mol)に代えて酢酸コバルト・4水和物0.75g(0.003mol)を用いた以外は製造例12と同様にして、黄色のコバルト錯体(C10−Co)3.14gを得た。収率は配位子(L10)に対して85.8%であった。
金属錯体における各配位子の構造式を表1に示す。
Figure 2014088543
Figure 2014088543
Figure 2014088543
(マトリックス材料:シリコンアルコキシドのゾル溶液の調製)
製造例14:マトリックス材料(1)
フェニルトリエトキシシラン(PTES)61.3g(0.255モル)と、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)10.6g(0.045モル)と、イソプロパノール30gとを混合し、室温で攪拌し、溶液を得た。この溶液に、触媒としてギ酸4.2g(0.091モル)および水16.2gを添加し、室温で30分間攪拌することにより、加水分解を行った。次に加水分解後の溶液を70 ℃まで昇温し、2時間保温し、加水分解・重縮合反応を進行させ、さらに減圧下で、副生したアルコールと水を留去しつつ、さらに2時間加水分解・重縮合反応を進行させた。その後、テトラヒドロフラン(THF)60.7gを添加することで、ポリシロキサン成分としての、シリコンアルコキシドの40質量%ゾル/THF溶液を得た。
製造例15:マトリックス材料(2)
フェニルトリエトキシシラン(PTES)54.1g(0.225モル)、メチルトリエトキシシラン(MTES)6.7g(0.038モル)及びグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)8.9g(0.038モル)と、イソプロパノール30gとを混合し、室温で攪拌し、溶液を得た。この溶液に、触媒としてギ酸4.2g(0.091モル)および水16.2gを添加し、室温で30分間攪拌することにより、加水分解を行った。次に加水分解後の溶液を70 ℃まで昇温し、2時間保温し、加水分解・重縮合反応を進行させ、さらに減圧下で、副生したアルコールと水を留去しつつ、さらに2時間加水分解・重縮合反応を進行させた。その後、テトラヒドロフラン(THF)56.8gを添加することで、ポリシロキサン成分としての、シリコンアルコキシドの40質量%ゾル/THF溶液を得た。
Figure 2014088543
(紫外線吸収部材用組成物およびこれを用いた紫外線吸収部材)
実施例1
製造例14で得られたマトリックス材料(1)2.0gに金属錯体C1−Cu8.0mg、さらに、サリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)を攪拌しながら加え、混合することにより紫外線吸収部材用組成物を得た。
得られた紫外線吸収部材用組成物を、スピンコーター(株式会社アクティブ製、型番:ACT−300A)を用いてカバーガラス基材上に塗布し、その後、室温下、窒素雰囲気において5分間予備乾燥させた後に150℃で1時間焼成し、紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例2
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、サリチルアニリド0.2mg(0.0009mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例3
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、2,4−ジヒドロキシベンズアミド0.2mg(0.0013mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例4
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、5−アセチルサリチルアミド0.2mg(0.0011mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
実施例5
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)0.08mg(0.0004mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は10μmであった。
実施例6
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)0.2mg(0.0010mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例7
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)0.4mg(0.0020mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は10μmであった。
実施例8
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)0.8mg(0.0039mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
実施例9
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)1.2mg(0.0059mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
実施例10
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)2.0mg(0.0098mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例11
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)に代えて、N-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)4.0mg(0.0196mmol)を用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例12
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C2−Cu8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例13
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C3−Cu8.0mgを、さらにマトリックス材料(1)2.0gに代えて、マトリックス材料(2)2.0gを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
実施例14
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C4−Cu8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例15
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C5−Cu8.0mgを、さらにマトリックス材料(1)2.0gに代えて、マトリックス材料(2)2.0gを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は10μmであった。
実施例16
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C6−Cu8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例17
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C7−Cu8.0mgを、さらにマトリックス材料(1)2.0gに代えて、マトリックス材料(2)2.0gを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例18
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C8−Cu8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例19
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C9−Cu8.0mgを、さらにマトリックス材料(1)2.0gに代えて、マトリックス材料(2)2.0gを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例20
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C1−Co8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
実施例21
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C2−Co8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は10μmであった。
実施例22
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C3−Co8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は10μmであった。
実施例23
実施例6において金属錯体C1−Cu8.0mgに代えて、金属錯体C10−Co8.0mgを用いた以外は実施例6と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は9μmであった。
比較例1
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)を用いなかった以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
比較例2
実施例1においてサリチルアミド0.2mg(0.0015mmol)を用いず、さらに、マトリックス材料(1)2.0gに代えてマトリックス材料(2)2.0gを用いた以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
比較例3
実施例20においてN-(2H-1,2,4-トリアゾール-5-イル)サリチルアミド(ADEKA製アデカスタブCDA−1)0.2mg(0.0010mmol)を用いなかった以外は実施例1と同様にして、紫外線吸収部材用組成物および紫外線吸収部材を得た。コーティング膜の膜厚は8μmであった。
[紫外線吸収部材の評価]
実施例1〜23および比較例1〜3で得られた紫外線吸収部材について、以下の手順により実施した。
(1)耐熱性評価(金属錯体残存率)
実施例1〜23および比較例1〜3で得られた紫外線吸収部材について、分光光度計(株式会社日立製作所製、型番:U−4100)を用いて特定波長(λ=376nm:紫外線UV−A)における透過率を測定し、紫外線吸収能(UV−A吸収能)の評価を実施した。その後、紫外線吸収部材をホットプレート(アズワン製)上で200℃10分間加熱し、十分に室温まで冷却した後に、透過率を測定した。
なお、測定はガラス基材にマトリックス層を施した試験片(紫外線吸収剤は含まず、マトリックスの種類は測定対象試料と同じものをそれぞれ使用し、同条件で試験片を作製)を別途作製し、これをブランクとして用いてバックグラウンド補正を行った。すなわち、膜自体の透過性能は反映しておらず、専ら紫外線吸収剤に由来するものと見なすことができる。
耐熱性の評価方法としては、200℃10分間の加熱前後のλ=376nmにおける透過率より、次式を用いて金属錯体残存率(%)を算出した。
Figure 2014088543
(2)耐熱性評価(色相変化)
実施例1〜23および比較例1〜3で得られた紫外線吸収部材について、耐熱性試験(200℃10分間)前後の色相を目視によって評価した。
Figure 2014088543
Figure 2014088543
※実施例および比較例における金属錯体は100質量部、マトリックス材料は25000質量部用いた。
実施例1〜4は、サリチルアミド誘導体を用いた系であり、残存率、色相変化共に優れていることが分かる。
さらに、実施例5〜23は、サリチルアミド誘導体としてN−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミドを用いた系であり、その中でも、配合量が金属錯体100質量部に対して2.5質量部以上を用いた実施例6〜23においては、前記実施例1〜4と比べてもさらに優れた残存率、色相変化であることが分かる。
一方で、比較例1〜3は、サリチルアミド誘導体を用いなかった系である。残存率、色相変化ともに、耐熱性試験後に大きく劣化していることが分かる。

Claims (4)

  1. 式(1):
    Figure 2014088543
    (式中、R、R、RおよびRの各々は、存在しないか、あるいは存在する場合は、1つのベンゼン環の6個の炭素原子のうち5員環と共有された2個の炭素原子を除いた4個の炭素原子に結合する4個の水素原子のうち1ないし4個を置換することができ、4個のベンゼン環の水素原子を置換した置換基の全てはそれぞれ互いに独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキルアミノスルホニル基、置換基を有していてもよいモルホリノスルホニル基、置換基を有していてもよいピペリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいピロリジノスルホニル基、置換基を有していてもよいチオモルホリノスルホニル基または置換基を有していてもよいピペラジノスルホニル基である。
    、Y、YおよびYはそれぞれ互いに独立して、NH、NR、酸素原子または硫黄原子であり、
    、Y、YまたはYに帰属されるNRのRは、炭素数1〜8のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数6〜15のアリール基である。なお、Y、Y、YおよびYのうち少なくとも2つがNRで表される場合、これらNRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
    また、ZおよびZはそれぞれ互いに独立して、窒素原子、CHまたはCRであり、
    またはZに帰属されるCRのRは、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数4〜12のヘテロアリール基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のヘテロアラルキル基または置換基を有していてもよい炭素数7〜15のアラルキル基を示す。なお、ZおよびZがともにCRで表される場合、これらCRのRはそれぞれ互いに独立した置換基を示す。
    Mは金属原子を示す。)
    で表される少なくとも1種類の金属錯体と、式(2):
    Figure 2014088543

    (式中、RおよびRは、それぞれ互いに各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、またはヘテロ原子を有してもよい炭素数1〜20の有機基を示す。なお、RおよびRが互いに結合して環構造を形成していてもよい。
    、R10、R11、R12は、ベンゼン環の置換基であり、すべての置換基はそれぞれ互いに独立して、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、メルカプト基、ハロゲノ基、ニトロ基、またはアミド基を示す。)
    で表わされる少なくとも1種類のサリチルアミド誘導体とマトリックス材料とを含む紫外線吸収部材用組成物。
  2. 式(1)における金属原子Mが、銅原子またはコバルト原子である請求項1に記載の紫外線吸収部材用組成物。
  3. 式(2)におけるサリチルアミド誘導体が、N−(2H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)サリチルアミドである、請求項1または2に記載の紫外線吸収部材用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線吸収部材用組成物を用いて作製される紫外線吸収部材。
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