JP2014088097A - 車両用シートにおける回動部材の付勢装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スパイラルスプリング22の外端22Bにおけるシートクッション側部材及びシートバック側部材との掛合部のうち、スパイラルスプリング22の径方向の内側の掛合部は、当該掛合部に掛合されたシートバック側部材が、スパイラルスプリング22の径方向の外側の掛合部へ向けて移動するのを抑制するように径方向に角度が設定されている。
【選択図】図2
Description
このような問題に鑑み本発明の課題は、スパイラルスプリングの外端に一方の部材が掛合したとき、一方の部材が、他方の部材が掛合するスペース側へ移動しないようにすることにより、他方の部材がスパイラルスプリングの外端に掛合できなくなることを抑制することにある。
第1発明によれば、スパイラルスプリングの径方向の内側の掛合部に掛合された部材が、スパイラルスプリングの径方向の外側の掛合部へ向けて移動するのを抑制されるため、径方向の外側に掛合する部材の掛合時、径方向の内側に掛合した部材に掛合スペースを侵されることはなく、正常に掛合が行われる。そのため、径方向の外側に掛合する部材の掛合が阻害されることに伴う弊害を抑制することができる。
スパイラルスプリングの径方向の外側に掛合する部材が内側へ移動すると、径方向の内側に掛合する部材の掛合時、径方向の内側に掛合する部材によってスパイラルスプリングの外端が径方向の内側へ強制的に移動されるため、スパイラルスプリングの外端と掛合部材との間の摩擦に伴う異音が発生する恐れがある。第2発明によれば、スパイラルスプリングの径方向の外側の掛合部に掛合された部材が、スパイラルスプリングの径方向の内側の掛合部へ向けて移動するのを抑制されるため、径方向の内側に掛合する部材の掛合時、スパイラルスプリングの外端を径方向の内側へ強制的に移動させる必要もなく、正常に掛合が行われ、スパイラルスプリングの外端が径方向の内側へ強制的に移動されることに伴う異音の発生もない。
クッションヒンジ10は、シートクッションフレーム(不図示)に固定され、このクッションヒンジ10に対してリクライニング機構18を介してシートバックフレーム12が車両前後方向に回動自在に固定されている。シートバックフレーム12の車室内側面にはバックヒンジ14が固定され、更にバックヒンジ14の車室内側面にはスプリングホルダ20が固定されている。スプリングホルダ20は車室内側にドラム状に突出してスプリングサポート20Bが形成されており、このドラム状のスプリングサポート20Bには、スパイラルスプリング22が装着されている。スパイラルスプリング22の内端22Aはスプリングサポート20Bの端部に掛合され、スパイラルスプリング22の外端22Bはスプリングホルダ20に形成されたバック側ブラケット20Aに掛合されている。
以上の実施形態において、シートクッションフレーム(不図示)、クッションヒンジ10、及びクッション側ブラケット16は、本発明の固定部材に相当し、シートバックフレーム12、バックヒンジ14、及びバック側ブラケット20Aは、本発明の回動部材に相当し、リクライニング機構18は本発明のヒンジ部に相当する。
図2は、シートバックフレーム12がアップライト位置から所定角度前倒しされた位置にあるときの状態を示しており、スパイラルスプリング22の外端22Bには、クッション側ブラケット16とバック側ブラケット20Aとが共に掛合されている。
図3は、シートバックフレーム12がアップライト位置から上記所定角度を超えて前倒しされ、係合片24が前傾用ストッパ10Aに掛合された位置にあるときの状態を示しており、スパイラルスプリング22の外端22Bには、バック側ブラケット20Aが掛合され、クッション側ブラケット16はスパイラルスプリング22の外端22Bから離れた位置にある。
このようにスパイラルスプリング22の外端22Bの外径側に位置されたクッション側ブラケット16の位置を保持するため、スパイラルスプリング22の外端22Bは、クッション側ブラケット16が当接する位置よりも外径側で屈曲され、且つクッション側ブラケット16が当接する部分の外端22Bは、クッション側ブラケット16の当接端面に対して、スパイラルスプリング22の内径側が外径側より離間する側に8.5度傾けて設定されている。この傾斜角度は、外端22Bに当接したクッション側ブラケット16が、スパイラルスプリング22の内径側へ滑って移動しない圧力角とされている。
1.上記実施形態では、固定部材はシートクッション、回動部材はシートバックとしたリクライニング角度調整機構の場合を示したが、本発明は、固定部材を車体、回動部材をシートバックとしたチルトダウン機構(シートバックをシートクッションと共に車両フロアに沿って前方下部に沈めるように格納する機構)に適用しても良い。また、本発明は、固定部材を車体、回動部材をシートクッションとしたスペースアップシート機構(車両側壁下部をヒンジ中心としてシート全体を車両側壁に向けて回動し、シート全体を車両側壁に沿って格納する機構)に適用しても良い。更に、本発明は、固定部材を車体、回動部材をシートクッションとしたタンブル機構(シートバックをシートクッション上に畳んだ状態で、シートクッションの前方下部をヒンジ中心としてシート全体を前方回転して格納する機構)に適用しても良い。
2.上記実施形態では、スパイラルスプリングの外端の径方向の外側にクッション側ブラケットを掛合させ、径方向の内側にバック側ブラケットを掛合させるように構成したが、径方向の外側にバック側ブラケットを掛合させ、径方向の内側にクッション側ブラケットを掛合させるように構成しても良い。
3.上記実施形態では、スパイラルスプリングの内端をバック側ブラケットに固定し、スパイラルスプリングの外端を、シートクッションとシートバックとの相対角度が所定角度より大きい側ではクッション側ブラケットに掛合させ、所定角度より小さい側ではクッション側ブラケットとの掛合を解除してバック側ブラケットに掛合させる構成としたが、スパイラルスプリングの内端をクッション側ブラケットに固定し、スパイラルスプリングの外端を、シートクッションとシートバックとの相対角度が所定角度より大きい側ではバック側ブラケットに掛合させ、所定角度より小さい側ではバック側ブラケットとの掛合を解除してクッション側ブラケットに掛合させる構成としても良い。
10A 前傾用ストッパ
10B 後傾用ストッパ
12 シートバックフレーム(回動部材)
14 バックヒンジ(回動部材)
16 クッション側ブラケット(固定部材)
18 リクライニング機構(ヒンジ部)
18A ヒンジピン
18B 操作アーム
18C カバー
20 スプリングホルダ
20A バック側ブラケット(回動部材)
20B スプリングサポート
22 スパイラルスプリング
22A 内端
22B 外端
24 係合片
Claims (2)
- 固定部材に対して回動部材が回動自在にヒンジ結合され、
固定部材に対する回動部材の相対角度を変化させるようにヒンジ部にスパイラルスプリングが設けられ、
該スパイラルスプリングの内端は固定部材又は回動部材のいずれか一方に固定され、前記スパイラルスプリングの外端は、前記相対角度が所定角度より大きいか小さいかいずれか一方側では、固定部材又は回動部材のいずれか他方に掛合され、前記相対角度が所定角度より大きいか小さいかいずれか他方側では、固定部材又は回動部材のいずれか他方との掛合が解除されて、固定部材又は回動部材のいずれか一方に掛合され、
しかも、スパイラルスプリングの外端における固定部材及び回動部材との各掛合位置は、スパイラルスプリングの径方向に沿って並置される車両用シートにおける回動部材の付勢装置において、
スパイラルスプリングの外端における固定部材及び回動部材との掛合部のうち、スパイラルスプリングの径方向の内側の掛合部は、当該掛合部に掛合された部材が、スパイラルスプリングの径方向の外側の掛合部へ向けて移動するのを抑制するように径方向に角度が設定されていることを特徴とする車両用シートにおける回動部材の付勢装置。 - 請求項1において、
スパイラルスプリングの外端における固定部材及び回動部材との掛合部のうち、スパイラルスプリングの径方向の外側の掛合部は、当該掛合部に掛合された部材が、スパイラルスプリングの径方向の内側の掛合部へ向けて移動するのを抑制するように径方向に角度が設定されていることを特徴とする車両用シートにおける回動部材の付勢装置。
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JPH1099157A (ja) * | 1996-09-30 | 1998-04-21 | Fuji Kiko Co Ltd | シートリクライニング装置 |
JP2004105543A (ja) * | 2002-09-19 | 2004-04-08 | Araco Corp | リクライニング装置 |
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