JP2014087731A - 重金属を含む排水の処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粒径が4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物酸化装置3と、粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物接触ろ過装置12とを順に有し、前記生物酸化装置が空気または酸素を供給する散気装置7を備えることを特徴とする重金属を含む排水の処理装置。
【選択図】図1
Description
さらに、酸性排水には、生物として取込める有機物が極めて少ない。また、酸性排水中には多くの場合アルミニウムも含まれている。
かかる水質的特徴を有する酸性排水を原水として使用する酸性排水の浄化システムとしては、消石灰による中和、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化、さらにアルカリ凝集により金属除去を行った後、フッ素はイオン交換やキレート吸着による除去が主流である。
即ち、本発明は以下のとおりである。
(1)粒径が4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物酸化装置と、粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物接触ろ過装置とを順に有し、前記生物酸化装置が空気または酸素を供給する散気装置を備えることを特徴とする重金属を含む排水の処理装置。
(2)前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水のpHを3.0から5.5の範囲に調整するpH調整剤供給装置を備え、前記生物接触ろ過装置は、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5から7.0の範囲に調整するpH調整剤供給装置を備えることを特徴とする前記(1)に記載の重金属を含む排水の処理装置。
(3)前記重金属を含む排水がフッ素を含有し、前記生物接触ろ過装置の後に、リン酸イオン供給装置を具備し、リン酸イオンを添加してフッ素を晶析する晶析装置を有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の重金属を含む排水の処理装置。
(4)前記晶析装置は、平均粒子径が0.2mm以上0.8mm以下の炭酸カルシウムが種晶として充填され、底部から被処理水が通水され、流入箇所に気体を吹き込む装置を備えることを特徴とする前記(3)記載の重金属を含む排水の処理装置。
(5)前記晶析装置は、晶析装置に流入する被処理水にカルシウムイオンを添加するカルシウムイオン供給装置を備えることを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の重金属を含む排水の処理装置。
(6)前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水に2価の鉄イオンを添加する鉄イオン供給装置、及び/又はマンガンイオンを添加するマンガンイオン供給装置を備えることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理装置。
(7)前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水にマンガンイオンを添加するマンガンイオン供給装置及びアンモニア性窒素を添加するアンモニア性窒素供給装置を備えることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理装置。
(8)重金属を含む排水の処理方法であって、該排水を、粒径が4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなり、空気または酸素を供給する散気装置を備える生物酸化装置により処理する生物酸化処理工程と、次いで粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物接触ろ過装置により処理する生物接触ろ過処理工程とを有することを特徴とする重金属を含む排水の処理方法。
(9)前記生物酸化装置に流入する被処理水のpHを3.0から5.5の範囲に調整し、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5から7.0の範囲に調整することを特徴とする前記(8)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(10)前記重金属を含む排水がフッ素を含有し、生物接触ろ過処理工程の後に、リン酸イオンを添加してフッ素を晶析する晶析装置によりフッ素の除去を行うフッ素晶析工程を有することを特徴とする前記(8)又は(9)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(11)前記リン酸イオンを、リン酸性リン濃度が晶析装置に流入する被処理水のフッ素濃度に対して4〜9倍(質量比)となるように添加することを特徴とする前記(10)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(12)前記晶析装置が、平均粒子径が0.2mm以上0.8mm以下の炭酸カルシウムが種晶として充填され、底部から被処理水を通水し、流入箇所に気体を吹き込みながら晶析を行うことを特徴とする前記(10)又は(11)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(13)前記晶析装置に流入する被処理水にカルシウムイオンを添加するカルシウムイオン供給工程を有し、前記被処理水のフッ素濃度に対して、カルシウムイオンを10〜20倍(Ca/F質量比)となるように添加することを特徴とする前記(10)〜(12)のいずれか一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(14)前記晶析装置に流入する被処理水のpHが6.0〜7.0であることを特徴とする前記(10)〜(13)のいずれか一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(15)前記生物酸化装置に流入する被処理水の2価の鉄イオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Fe2+/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が5未満の場合は、前記被処理水に2価の鉄イオンを前記割合が5〜10となるように添加することを特徴とする前記(8)〜(14)のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(16)前記2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属が、ヒ素及び鉛を含有し、2価鉄イオンの濃度のヒ素及び鉛濃度に対する割合(Fe2+/As+Pb質量比)が5未満の場合、被処理水に2価の鉄イオンを前記割合が5〜10となるように添加することを特徴とする前記(15)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(17)前記生物酸化装置に流入する被処理水のマンガンイオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Mn/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が0.5未満の場合は、前記被処理水にマンガンイオンを前記割合が0.5〜1となるように添加することを特徴とする前記(8)〜(16)のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(18)前記生物酸化装置に流入する被処理水の2価鉄イオンの濃度が0.5mg/L以下であり、マンガンイオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Mn/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が0.5未満の場合は、前記被処理水にマンガンイオンを前記割合が0.5〜1となるように添加すると共に、アンモニア性窒素をMn濃度に対して0.5倍から1倍(NH4−N/Mn質量比)となるように添加することを特徴とする前記(17)に記載の重金属を含む排水の処理方法。
(19)前記生物酸化装置のろ過速度を生物酸化装置に流入する被処理水中の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が20mg/L以上の場合、0.8mg/L・min以上1.5mg/L・min以下とし、生物接触ろ過装置のろ過速度を生物接触ろ過装置に流入する被処理水中の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が15mg/L以上の場合、1.2mg/L・min以下とすることを特徴とする前記(8)〜(18)のいずれかに記載の重金属を含む排水の処理方法。
例えば、空気を吹き込む場合、前記空気の量は、質量で被処理水中の鉄量の30〜40倍程度が好ましい。酸素を吹き込む場合は、7〜9倍程度が好ましい。
生物酸化装置のろ材の粒径は4mm以上20mm以下であり、後段の生物接触ろ過装置は粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材を充填する。
生物酸化装置のろ材径は、生物酸化装置に流入する被処理水の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が20mg/L以上60mg/L未満の場合、生物酸化装置のろ材の粒径は5mm以上10mm未満、鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が60mg/L以上の場合、ろ材の粒径は10mm以上20mm以下とすることが好ましい。
また、生物接触ろ過装置に充填するろ材の粒径は同じく生物接触ろ過装置に流入する被処理水の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が40mg/L未満の場合、ろ材の粒径は0.5mm以上2mm未満、鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が40mg/L以上60mg/L未満の場合、ろ材の粒径は1mm以上3mm以下、鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が60mg/L以上の場合、さらに後段にもう1系列同じ接触ろ過装置を設置することが好ましい。
前記ろ材の粒径は、JIS Z 8801で定められている試験用ふるいにより分別を行い、ふるいによりその範囲外の粒径のものを除いたものである。即ち、粒径が4mm以上20mm以下のろ材とは、ふるいにより粒径が4mm未満のものと20mmを超えるものを除いたろ材であることを意味する。
鉄、マンガンを酸化する微生物としては、基本的には原水中に含まれる微生物が、生物ろ過装置に充填した多孔質ろ材に付着し増殖することで除去性能を発揮するが、増殖するまでに2、3カ月を要することもあるため、その期間を短縮するため、既設で除鉄、除マンガンのために用いられている鉄バクテリア、マンガン酸化菌等を含むものであれば特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、Gallionella、Thiobacillus、Leptothrix、Caldimonas、Hyphomicrobium、Nitrosomonas、Nitosospira、Nitrobacter、Nitrospira,Geobacter,Geothrix属等が挙げられる。
生物接触ろ過装置に用いる微生物としては、被処理水中の鉄、マンガン等の重金属の濃度が低いので、濃度が低い場合に酸化処理能力の高い微生物が好ましい。
pH調整剤により、生物酸化装置に流入する被処理水のpHは3.0から5.5の範囲に調整し、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5から7.0に調整することが好ましい。
生物酸化装置に流入する被処理液のpHを3.0から5.5の範囲とすることにより、鉄の酸化、アルミニウムの水酸化が可能である。生物接触ろ過装置のpHを5.5から7.0にすることにより、マンガンの酸化を行い、該酸化物により残存するその他の重金属の吸着除去することができる。
また、生物酸化装置においては、流入する被処理液のpHによっては、一部マンガンの酸化も行われ、マンガン、カドミウム、亜鉛等も除去される。
重金属を含む排水中の、鉄、マンガン以外の重金属の含有量が少ない場合、特に生物酸化装置に流入する被処理液のpHを3〜4に制御すると、鉄のみをろ材に析出させることができ、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5〜7.0にてマンガンと残る鉄を析出させることができる。鉄、マンガンは有害金属の回収剤となるため、鉄、マンガンのみが吸着したろ材を、逆洗して鉄、マンガンを回収し、有害金属の回収剤として有効利用することができる。
また、排水がアルミニウムを含有する場合、アルミニウムはpH3.0〜4.5では一部は析出し、一部は溶解しているものもある。pHを4.5〜5.5の条件で水酸化アルミニウムとして析出してくるので、生物酸化装置によりアルミニウムの一部を除去することが可能となる。細かなフロックのものは、後段の生物接触ろ過装置によりろ過される。
例えば、アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化マグネシウム等を用いることができる。
酸としては、塩酸、硫酸等を用いることができる。
鉄に関しては、通常の酸化剤による酸化では、式(1)に示すように2価の鉄は酸化され、3価の鉄になるとともに水素イオンが発生するためpHを下げるが、重金属を含む排水は、硫酸酸性であることが多く、式(2)に示すように塩基性硫酸鉄へ形態変化することにより、水素イオンが消費され、pHを下げずに酸化が可能となる。
また、生物接触ろ過処理により、マンガン酸化を行い、亜鉛やクロム、カドミウムを除去し、生物酸化装置で取り残した鉄、アルミニウム等の金属も除去する。
マンガンの酸化についても通常の酸化剤によるマンガン酸化では(3)式に示すように4価のマンガンとなるが、生物酸化では式(4)に示すように3価のマンガンとなり、水素イオンの発生が少なく、次工程におけるpH調整剤の使用量を低減することができ、運転管理費を低減可能な処理装置を実現することができる。
鉄とマンガンイオンの処理ができれば、残る鉛、カドミウム、亜鉛、ヒ素といった金属イオンは鉄の水酸化物とマンガンの酸化物に吸着していっしょに除去される。
Fe2++O2+3/2H2O → Fe(OH)3+2H+ ・・・(1)
Fe(OH)3+2H++SO4 2- → Fe(OH)SO4+2H2O ・・・(2)
Mn2++NaClO+2H2O → MnO2・H2O↓+NaCl+2H+
・・・(3)
Mn2++1/2O2+1/2H2O → 1/2Mn2O3+H+ ・・・(4)
特に2価鉄イオンの濃度のヒ素及び鉛濃度に対する割合(Fe2+/As+Pb質量比)が5未満である場合、被処理水に2価の鉄イオンを前記割合が5〜10となるように添加することが好ましい。
前記割合を5〜10とすることにより、本発明の処理装置により処理された処理水中のヒ素濃度を例えば0.005ppm等の基準値以下まで処理することができる。
マンガン酸化細菌は、鉄を栄養塩とする鉄バクテリアと共存するか、またはアンモニア性窒素を酸化する硝化菌との共存が必要で、マンガン酸化菌のみでの生育は考えられない。よって、2価鉄イオンの含有量が低く、その他の重金属の濃度が高い場合は、重金属を除去するために、2価鉄イオンとマンガンイオン、またはマンガンイオンとアンモニア性窒素を供給することが必要となる。
被処理水にカドミウム、亜鉛が含有される場合は酸化マンガンによる吸着が優れており、被処理水中のマンガンがカドミウムや鉛、亜鉛、クロムなどの重金属を吸着除去するために、被処理水のマンガンイオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Mn/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が0.5未満の場合は、その0.5倍から1倍量のマンガンが概ね必要となる。鉱山やトンネル湧水には亜鉛が5mg/L程度含有している場合があり、そうすると必要なマンガン濃度は2.5〜5mg/Lになる。一般的な地下水で0.5mg/Lのマンガン濃度ではマンガンが不足するので添加することが好ましい。
添加するマンガン量は、前記割合が1倍より大きいと、過剰な添加により、発生汚泥量の増加に繋がる。0.5倍より少ないと、重金属の環境基準値以下に処理できなくなる。前記割合は好ましくは0.7から1倍である。
また、アンモニア性窒素の添加量を上げると、消費する酸素量が多くなり好ましくない。
Mnイオンを添加するための化合物としては、硫酸マンガンが好適である。
リン酸イオンを供給するための化合物としては、リン酸イオンを供給できるものであればよく、リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸カリウム等が挙げられるが、コスト面を考慮すると、リン酸が好ましい。
カルシウムイオンを添加するための化合物としては、水酸化カルシウム、塩化カルシウム等が挙げられ、pH調整剤を兼ね、水酸化カルシウムの添加が好ましい。
5Ca2++3PO4 3-+F- → Ca5(PO4)3F ・・・(5)
カルシウムイオンの添加量は、フッ素濃度の10〜20倍(質量比)であり、リン酸イオンの添加量は、リン酸性リン濃度がフッ素濃度の4〜9倍(質量比)となる添加が必要である。
本発明の晶析装置に用いる炭酸カルシウムは、ヒドロキシアパタイトよりも結晶粒子が強く、底部から気体を吹き込んでも、結晶粒子が壊れることが無く、処理水が白濁することがないので、種晶に適している。
気体としては、空気が好ましく、原水量に対して0.05〜0.1倍で吹き込むことが好ましい。
より好ましくは0.3〜0.4mmの範囲である。粒径が0.2mm未満になると、基体を吹き込むと舞い上がり生じるため、分離が難しくなり、0.8mmを超えると環境基準である0.8mg/L以下とすることが困難であると共に、晶析物の流動が悪くなり、晶析物同士が結合して塊状となって閉塞する。
前記平均粒子径は、重量累積粒度分布の50%径を示す。
上記の構成によれば、生物装置による処理に異常が起きた場合に生物装置を切替えて、連続して安定した水質を確保することができる。
前記ろ過速度は、以下の式による求められる値である。
(流入の鉄濃度−処理水の鉄濃度)/滞留時間
前記滞留時間は、ろ材が充填されている容積を流量で除して求める。
上記の構成によれば、鉄、マンガン、鉛、ヒ素、亜鉛、カドミウム、銅、クロム等の重金属、及びフッ素イオンを効率よく除去することができ、環境基準値以下にすることができる。また、凝集剤や酸化薬剤を一切使わず運転管理費を低減できる。
具体的には、カドミウム、鉛、六価クロム、ヒ素については、環境基準値であるカドミウム0.01mg/L以下、鉛0.01mg/L以下、六価クロム0.05mg/L以下、ヒ素0.01mg/L以下とすることができる。亜鉛は2mg/L以下、フッ素は0.8mg/L以下、銅は2mg/L以下、マンガンは2mg/L以下、鉄は2mg/L以下とすることができる。
図1は本発明の重金属を含む排水の処理装置一例の概略図である。処理装置は、生物酸化装置3、生物接触ろ過装置12を備え、更にフッ素晶析装置20により構成されている。
生物酸化装置3には、粒径4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されている。生物接触ろ過装置12には、粒径0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されている。生物酸化装置3は、空気又は酸素を供給する散気装置7を備える。
フローを順次説明する。原水槽1に流入した排水が原水ポンプ2にて生物酸化装置3に移送され、ブロワ8にて生物酸化装置3の底部から散気を行い、鉄イオンやマンガンイオンを酸化する為の空気を供給し、主に除鉄、除アルミニウム処理を行い、一部除マンガン処理も行う。生物酸化装置3に流入する手前でpHを測定し、そのpHを3.0〜5.5、さらに好ましくは4〜5に調整し、除鉄、除アルミニウムを行う。鉄イオンは微生物による酸化で、アルミニウムイオンは水酸化物イオンの添加による水酸化によってろ過効果により除去される。鉄イオンの酸化のため、空気又は酸素の供給が必要で、反応装置は上部がフリーの重力式を採用する。
また、生物酸化装置の処理速度は原水の鉄イオン、アルミニウムイオン濃度により変化するが、鉄イオン濃度およびアルミニウムイオン濃度の総和で20mg/L以上の場合、0.8mg/L・min以上1.5mg/L・min以下とする。アルミニウムイオンは生物による酸化には関係がないが、アルミニウムイオン濃度が高い場合は、ろ材の閉塞が速く、洗浄間隔を維持するために、一定の反応時間、ろ過速度を持たせる。あまり反応速度が速いと、洗浄間隔が短くなる。逆に反応速度が遅すぎると処理設備が大きくなる欠点がある。
ろ材の洗浄は生物酸化装置の水位がろ材の閉塞により上昇し、例えば差圧で1mとなったときまたは、所定のタイマーにより洗浄を行う。洗浄方法は生物酸化装置3の水位が所定の位置になるまで水抜きを行い、その後、洗浄コンプレッサー10にて空気を生物酸化装置3の底部より散気して、ろ材間の汚泥を剥離させ、次に、処理水槽16の処理水を逆洗ポンプ25にて生物酸化装置3の底部から送り込んで、上部から汚泥を排出して、汚泥濃縮タンク30に送る。汚泥濃縮タンクの流入前で、高分子タンク26のアニオン高分子を高分子供給ポンプ29で供給し、汚泥を濃縮する。濃縮された汚泥は汚泥移送ポンプ32で天日乾燥床31に送られ、充填された砂によりろ過されると共に、天日によって水分が蒸発し、含水率の低いケーキとなる。場所がない場合は天日乾燥は脱水機でも構わなず、効率的に汚泥が減量できる方法を選択する。また、汚泥のろ液は原水槽に戻される。
生物接触ろ過装置のろ過速度を生物接触ろ過装置に流入する被処理水中の鉄濃度および、アルミニウム濃度の総和で15mg/L以上の場合、1.2mg/L・min以下とする。マンガンの酸化では汚泥量はそれほど増加せず、除去し切れなかった鉄イオンやアルミニウムイオン濃度に影響される。
生物接触ろ過装置12の処理水は処理水槽16に貯留され、次の工程であるフッ素晶析装置20に晶析ポンプ19にて送水される。フッ素晶析装置20は下部から原水が供給され、上部から処理水が流出する仕組みで、その中間に晶析物が充填されている。晶析物としては安価で無害な炭酸カルシウムの結晶を用いることが望ましい。炭酸カルシウムの結晶は溶解しにくく、強固であるから利用しやすい。その他にも、参考特許に記載のヒドロキシアパタイトなどの例があるが、結晶物が摩擦に弱く、処理水が白濁するため、水処理用としては勧められない。粒径は、反応性が高く、上部から越流しにくい0.2mm以上0.8mm以下のものを用いる。好ましくは0.3mmから0.4mmが望まれる。
5Ca2+ + 3PO4 3‐ + F‐ → Ca5(PO4)3F
フルオロリン酸カルシウムとして炭酸カルシウムの周りに析出させる。
結晶物が大きく成長してくると除去能力が低下するため、炭酸カルシウムが成長して粒径が0.8mmを超えた場合には引き抜くことが好ましい。
引き抜きは原水供給を停止し、晶析物引抜バルブ23を開けて、晶析物回収パック24に回収する。
実施例1
内径0.2m、高さ2.8mの反応槽に、ろ材として粒径5〜10mmの天然ゼオライトが1.6m充填され、該ろ材に地下水を原水とした浄水場の鉄バクテリア汚泥から得た微生物が担持された生物酸化装置と、内径0.2m、高さ2.8mの反応槽に、ろ材として0.5〜2.0mmの天然ゼオライトが1.6mm充填され、該ろ材に地下水を原水とした浄水場の鉄バクテリア汚泥から得た微生物が担持された生物接触ろ過装置を有する図1に示すような処理装置を用いて以下の重金属を含む排水の処理を行った。尚、生物酸化装置は、底部から3L/minにて散気して空気を供給した。
原水は、pH3.4、
鉄 28mg/L
アルミニウム 8.8mg/L
マンガン 2.5mg/L
亜鉛 1.4mg/L
鉛 0.1mg/L
銅 0.5mg/L
カドミウム 0.1mg/L
であった。原水のpHを、pH調整剤供給装置により水酸化ナトリウムを添加して、pH4.5に調整し、流量107L/hr(LV4m/hr)で生物酸化装置によりろ過を行った。
鉄 4.4mg/L
アルミニウム 2.2mg/L
マンガン 1.4mg/L
亜鉛 0.7mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 0.2mg/L
カドミウム 0.01mg/L
であった。
除去速度は
(28+8.8−4.4−2.2)(mg/L)/28(min)
=1.08(mg/L・min)
であり、
滞留時間は、ろ材の充填されている容積が、
0.2×0.2÷4×3.14×1.6=0.050(m3)
であるため、
0.05(m3)÷107(L/hr)=28(min)
であった。
生物接触ろ過装置により処理された処理水はpH6.0、
鉄 0.1mg/L
アルミニウム 0.2mg/L
マンガン 0.1mg/L
亜鉛 0.1mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 0.1mg/L
カドミウム 0.01mg/L
であった。
生物接触ろ過装置に流入される被処理水における鉄とアルミニウムの総和は6.6mg/Lであり、除去速度は
(4.4+2.2−0.1−0.2)(mg/L)/25(min)
=0.25(mg/L・min)
であった。
滞留時間は、ろ材の充填されている容積が、
0.2×0.2÷4×3.14×1.6=0.050(m3)
であるため、
0.05(m3)÷120(L/hr)=25(min)
であった。
実施例1において、生物酸化装置のろ材を粒径10mm〜20mmの天然ゼオライトに変更した以外は実施例1と同じ生物酸化装置及び生物接触ろ過装置を有する処理装置を用いて、以下の原水の処理を行った。
原水のpH3.2、
鉄 40mg/L
アルミニウム 30mg/L
マンガン 20mg/L
亜鉛 6mg/L
鉛 1mg/L
銅 8mg/L
カドミウム 0.04mg/L
の原水をpH調整剤供給装置により水酸化ナトリウムを添加して、pH5に調整し、流量88L/hrで生物酸化装置によりろ過を行った。
鉄 10mg/L
アルミニウム 10mg/L
マンガン 15mg/L
亜鉛 3mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 4mg/L
カドミウム 0.02mg/L
であった。
除去速度は
(40+30−10−10)(mg/L)/34(min)
=1.47(mg/L・min)
であり、
滞留時間は、ろ材の充填されている容積が、
0.2×0.2÷4×3.14×1.6=0.050(m3)
であるため、
0.05(m3)÷88(L/hr)=34(min)
であった。
生物接触ろ過装置の処理水はpH6で、
鉄 0.3mg/L
アルミニウム 0.3mg/L
マンガン 1mg/L
亜鉛 0.1mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 0.1mg/L
カドミウム 0.01mg/L
であった。
除去速度は
(10+10−0.3−0.3)(mg/L)/28(min)
=0.69(mg/L・min)
であり、
滞留時間は、ろ材の充填されている容積が、
0.2×0.2÷4×3.14×1.6=0.050(m3)
であるため、
0.05(m3)÷107(L/hr)=28(min)
であった。
内径1.6m、高さ2mの反応槽に、ろ材として粒径10〜20mmの天然ゼオライトが1.6m充填され、該ろ材に地下水を原水とした浄水場の鉄バクテリア汚泥から得た微生物が担持された生物酸化装置と、内径0.2m、高さ2.8mの反応槽に、ろ材として0.5〜2.0mmの天然ゼオライトが1.6mm充填され、該ろ材に地下水を原水とした浄水場の鉄バクテリア汚泥から得た微生物が担持された生物接触ろ過装置を有する図1に示すような処理装置を用いて以下の重金属を含む排水の処理を行った。尚、生物酸化装置は、底部から3L/minにて散気して空気を供給した。
原水は、
鉄 60mg/L
アルミニウム 25mg/L
マンガン 5mg/L
亜鉛 2mg/L
鉛 0.04mg/L
銅 2.0mg/L
カドミウム 0.02mg/L
であった。原水のpHをpH調整剤供給装置により水酸化ナトリウムを添加して、pH5.6に調整し、流量9m3/hrで生物酸化装置によりろ過を行った。反応時間は38.5分であった。
鉄 35mg/L
アルミニウム 10mg/L
マンガン 4mg/L
亜鉛 1.5mg/L
鉛 0.02mg/L
銅 1.1mg/L
カドミウム 0.02mg/L
に処理された。
除去速度は
(60−35+25−10)/38.5×60=1.04(mg/L・h)
であった。
生物接触ろ過装置の処理水は、
鉄 1.5mg/L
アルミニウム 1mg/L
マンガン 1.8mg/L
亜鉛 0.8mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 0.01mg/L
カドミウム 0.01mg/L
まで処理された。洗浄は2日に1回となり、鉄、マンガンの処理が安定した。
除去速度は、
(35−1.5+10−1)/38.5×60=1.1(mg/L・hr)
であった。
実施例3において、生物酸化装置に用いたろ材を粒径10〜30mmの天然ゼオライトとした以外は実施例3と同様に原水を生物酸化装置にて処理した。
得られた処理水は
鉄 55mg/L
アルミニウム 20mg/L
マンガン 5mg/L
亜鉛 1.8mg/L
鉛 0.03mg/L
銅 2.0mg/L
カドミウム 0.02mg/L
に処理されたが、ほとんど処理が進まなかった。
実施例3において、生物接触ろ過装置に用いたろ材を粒径0.3〜1.5mmの天然ゼオライトとした以外は実施例3と同様に原水を生物酸化装置にて処理し、次いで生物接触ろ過装置で処理した。
得られた生物接触ろ過装置の処理水は
鉄 3mg/L
アルミニウム 1mg/L
マンガン 4mg/L
亜鉛 1.4mg/L
鉛 0.01mg/L
銅 0.8mg/L
カドミウム 0.01mg/L
であり、上記のように処理されたが、洗浄が1日に2回必要で、鉄、マンガンの処理性能が確保できず、亜鉛、銅の処理性が悪かった。
被処理水にフッ素が含有される場合のフッ素の処理について、フッ素晶析装置によるフッ素除去を実施した。
晶析装置は、平均粒径が0.3mmの炭酸カルシウム(三共精粉株式会社製、粒状炭カルK−1)が種晶として充填され、底部から被処理水を通水し、流入箇所に空気を6L/hrで供給した。
カルシウム濃度 80mg/L
フッ素濃度 2.4mg/L
の被処理水に、リン酸性リンが20mg/Lとなるように85%リン酸を74.4mg/L添加し、pHを水酸化ナトリウムを用いてpH6.2とし、通水速度13m/hrにて処理を行った結果、処理水はフッ素濃度が0.75mg/Lとなった。
実施例4において、晶析装置に平均粒径が0.5mmの炭酸カルシウムを種晶として用いた以外は実施例4と同様に、被処理水の処理を行った。処理水はフッ素濃度が1.7mg/Lであった。
2 原水ポンプ
3 生物酸化装置
4 pH計
5 苛性タンク
6 苛性供給ポンプ
7 散気装置
8 ブロワ
9 逆洗空気管
10 洗浄コンプレッサー(逆洗コンプレッサー)
11 加圧ポンプ
12 生物接触ろ過装置
13 pH計
14 苛性供給ポンプ
15 洗浄空気管
16 処理水槽
19 晶析ポンプ
20 フッ素晶析装置
21 リン酸タンク
22 リン酸供給ポンプ
23 晶析物引抜バルブ
24 晶析物回収パック
25 逆洗ポンプ
26 高分子タンク
29 高分子供給ポンプ
30 汚泥濃縮タンク
31 天日乾燥床
32 汚泥移送ポンプ
Claims (19)
- 粒径が4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物酸化装置と、粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物接触ろ過装置とを順に有し、前記生物酸化装置が空気または酸素を供給する散気装置を備えることを特徴とする重金属を含む排水の処理装置。
- 前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水のpHを3.0から5.5の範囲に調整するpH調整剤供給装置を備え、前記生物接触ろ過装置は、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5から7.0の範囲に調整するpH調整剤供給装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 前記重金属を含む排水がフッ素を含有し、前記生物接触ろ過装置の後に、リン酸イオン供給装置を具備し、リン酸イオンを添加してフッ素を晶析する晶析装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 前記晶析装置は、平均粒子径が0.2mm以上0.8mm以下の炭酸カルシウムが種晶として充填され、底部から被処理水が通水され、流入箇所に気体を吹き込む装置を備えることを特徴とする請求項3記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 前記晶析装置は、晶析装置に流入する被処理水にカルシウムイオンを添加するカルシウムイオン供給装置を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水に2価の鉄イオンを添加する鉄イオン供給装置、及び/又はマンガンイオンを添加するマンガンイオン供給装置を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 前記生物酸化装置は、生物酸化装置に流入する被処理水にマンガンイオンを添加するマンガンイオン供給装置及びアンモニア性窒素を添加するアンモニア性窒素供給装置を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理装置。
- 重金属を含む排水の処理方法であって、該排水を、粒径が4mm以上20mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなり、空気または酸素を供給する散気装置を備える生物酸化装置により処理する生物酸化処理工程と、次いで粒径が0.5mm以上4mm以下のろ材が充填され、該ろ材に微生物が担持されてなる生物接触ろ過装置により処理する生物接触ろ過処理工程とを有することを特徴とする重金属を含む排水の処理方法。
- 前記生物酸化装置に流入する被処理水のpHを3.0から5.5の範囲に調整し、生物接触ろ過装置に流入する被処理水のpHを5.5から7.0の範囲に調整することを特徴とする請求項8に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記重金属を含む排水がフッ素を含有し、生物接触ろ過処理工程の後に、リン酸イオンを添加してフッ素を晶析する晶析装置によりフッ素の除去を行うフッ素晶析工程を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記リン酸イオンを、リン酸性リン濃度が晶析装置に流入する被処理水のフッ素濃度に対して4〜9倍(質量比)となるように添加することを特徴とする請求項10に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記晶析装置が、平均粒子径が0.2mm以上0.8mm以下の炭酸カルシウムが種晶として充填され、底部から被処理水を通水し、流入箇所に気体を吹き込みながら晶析を行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記晶析装置に流入する被処理水にカルシウムイオンを添加するカルシウムイオン供給工程を有し、前記被処理水のフッ素濃度に対して、カルシウムイオンを10〜20倍(Ca/F質量比)となるように添加することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記晶析装置に流入する被処理水のpHが6.0〜7.0であることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記生物酸化装置に流入する被処理水の2価の鉄イオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Fe2+/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が5未満の場合は、前記被処理水に2価の鉄イオンを前記割合が5〜10となるように添加することを特徴とする請求項8〜14のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属が、ヒ素及び鉛を含有し、2価鉄イオンの濃度のヒ素及び鉛濃度に対する割合(Fe2+/As+Pb質量比)が5未満の場合、被処理水に2価の鉄イオンを前記割合が5〜10となるように添加することを特徴とする請求項15に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記生物酸化装置に流入する被処理水のマンガンイオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Mn/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が0.5未満の場合は、前記被処理水にマンガンイオンを前記割合が0.5〜1となるように添加することを特徴とする請求項8〜16のいずれかに一項に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記生物酸化装置に流入する被処理水の2価鉄イオンの濃度が0.5mg/L以下であり、マンガンイオンの濃度の2価鉄イオン及びマンガンイオン以外の重金属の濃度に対する割合(Mn/Fe2+及びMn以外の重金属質量比)が0.5未満の場合は、前記被処理水にマンガンイオンを前記割合が0.5〜1となるように添加すると共に、アンモニア性窒素をMn濃度に対して0.5倍から1倍(NH4−N/Mn質量比)となるように添加することを特徴とする請求項17に記載の重金属を含む排水の処理方法。
- 前記生物酸化装置のろ過速度を生物酸化装置に流入する被処理水中の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が20mg/L以上の場合、0.8mg/L・min以上1.5mg/L・min以下とし、生物接触ろ過装置のろ過速度を生物接触ろ過装置に流入する被処理水中の鉄濃度およびアルミニウム濃度の総和が15mg/L以上の場合、1.2mg/L・min以下とすることを特徴とする請求項8〜18のいずれかに記載の重金属を含む排水の処理方法。
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