JP2014085159A - 移動状態検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】取付位置に高い精度が要求されず、且つ信号板の薄型化及び軽量化を図る。
【解決手段】形状変化部10の移動経路と交差するように磁心2の磁気ギャップが配置される。磁気ギャップにおいては、ギャップ方向と平行に磁束が通るので、信号板1と磁心2の相対的な位置関係がギャップ方向に変動しても磁界印加手段の電気特性の変化に影響しない。したがって、信号板1並びに磁心2の取付位置に高い精度が要求されない。また、磁心2の磁気ギャップを厚み方向から信号板1に対向させているので、従来例のように信号板1の端面に径方向から対向させる場合と比較して、検出精度を確保しながら信号板1の薄型化及び軽量化を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】形状変化部10の移動経路と交差するように磁心2の磁気ギャップが配置される。磁気ギャップにおいては、ギャップ方向と平行に磁束が通るので、信号板1と磁心2の相対的な位置関係がギャップ方向に変動しても磁界印加手段の電気特性の変化に影響しない。したがって、信号板1並びに磁心2の取付位置に高い精度が要求されない。また、磁心2の磁気ギャップを厚み方向から信号板1に対向させているので、従来例のように信号板1の端面に径方向から対向させる場合と比較して、検出精度を確保しながら信号板1の薄型化及び軽量化を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、移動体の移動状態又は移動状態と位置を検知する移動状態検知装置に関する。
従来例として、特許文献1に記載されている回転体の回転角度検出装置を例示する。この従来例は、内燃機関の燃料噴射制御や点火時期制御を行うために内燃機関のクランク角度を検出する用途に用いられ、回転体と回転角度検出センサとを有する。回転体は、エンジンクランク軸等の回転軸に取り付けられて回転するものであり、軟磁性体製で、外周に所定ピッチでギヤ歯が形成されている。ギヤ歯は、回転体の反時計廻り方向の回転方向に対して順方向の歯面が歯先面となす角度が直角よりも小さい値となっており、これに対し、逆方向の歯面が歯先面となす角度が直角となっている。
回転角度検出センサは回転体の外側位置に非接触で固定配置される。回転角度検出センサは、非磁性体からなるケースと、ケースの内部に配置されて回転体のギヤ歯の歯先面に正対して固定配置された永久磁石と、ケースの内部に配置されて回転体と永久磁石との間に固定配置されたホールICとを有する。
この従来例では、回転体のギヤ歯を回転方向において非対称な形状に形成し、歯先面と回転角度検出センサとの距離の変化の仕方を回転向き(正転、逆転)によって異ならせることにより、回転体の回転速度だけでなく、回転の向きまで検知することができる。
しかしながら、特許文献1記載の従来例では、歯先面と回転角度検出センサとの距離が変動することで回転体の回転向きを誤検出してしまう虞があり、回転体に対する回転角度検出センサの取付位置に高い精度が要求される。また、回転角度検出センサの検出感度を向上するためには、歯先面の面積を大きくする必要があるが、そうすると回転体の厚み寸法が増大してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、取付位置に高い精度が要求されず、且つ信号板の薄型化及び軽量化を図ることを目的とする。
本発明の移動状態検知装置は、移動体に連動して移動し、移動方向に沿って所定の間隔で形状が変化する形状変化部を有する信号板と、前記形状変化部が移動する領域の一部に磁界を印加する磁界印加手段と、前記形状変化部の移動に伴う前記磁界の変化を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記移動体の移動状態又は移動状態と位置を判定する判定手段とを備え、前記磁界印加手段は、磁気ギャップを有する磁心を有し、前記形状変化部の移動経路と交差するように前記磁気ギャップが配置されることを特徴とする。
この移動状態検知装置において、前記検知手段は、前記磁気ギャップに印加される磁界が、前記信号板と交差する面積の増減に応じて変化する際の変化量を電気信号に変換してなり、前記形状変化部は、前記磁界と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成されることが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記形状変化部は、前記移動方向と直交する方向に所定範囲内で変位した場合、前記磁界と交差する面積が変化しない形状及び寸法に形成されることが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記磁心は、前記磁気ギャップを形成する部分が、前記部分を除く部分と比較して、少なくとも前記移動方向に沿った長さ寸法が短いことが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記磁界印加手段は、前記磁心に巻線を巻回してなるコイルを有し、前記検知手段は、前記コイルを励振する励振部と、前記磁界の変化を前記コイルの電気特性に変換する信号変換部とを有することが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記磁心は、前記磁気ギャップを形成する部分を除く部分の少なくとも一部に磁気シールド部材が設けられることが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記磁気ギャップを形成する部分を除く部分の全てに前記磁気シールド部材が設けられることが好ましい。
この移動状態検知装置において、少なくとも2つの前記磁界印加手段が、前記形状変化部の間隔及び前記間隔の整数倍の間隔と異なる間隔で配置され、前記検知手段は、前記各磁界印加手段から得られる前記電気信号の位相差を検知し、前記判定手段は、前記位相差に基づいて前記移動体の移動の向きを判定することが好ましい。
この移動状態検知装置において、前記検知手段は、前記磁心に印加される磁界の強さを電気信号に変換する磁電変換素子を有することが好ましい。
本発明の移動状態検知装置は、形状変化部の移動経路と交差するように磁心の磁気ギャップが配置され、磁気ギャップにおいては、ギャップ方向と平行に磁束が通るので、信号板と磁心の相対的な位置関係がギャップ方向に変動しても磁界印加手段の電気特性の変化に影響せず、したがって、信号板並びに磁心の取付位置に高い精度が要求されない。また、磁心の磁気ギャップを厚み方向から信号板に対向させているので、従来例のように信号板の端面に径方向から対向させる場合と比較して、検出精度を確保しながら信号板の薄型化及び軽量化を図ることができる。
以下、本発明に係る移動状態検知装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、信号板1、磁界印加手段、検知手段、判定手段などで構成される。信号板1は、図1(a)に示すように金属製の薄い円板からなり、中心に貫通した円形の取付孔11に移動体(例えば、回転軸)が圧入されることで移動体に連動して移動(回転)する。また、信号板1の外周部分には、略矩形の形状変化部10が移動方向(周方向)に沿って等間隔に設けられている。ただし、信号板1を形成する材料は導電体又は磁性体の何れでもよく、必要な強度を確保しつつ軽量化(薄型化)を図るためにアルミ又はアルミ合金を用いることが好ましい。
本実施形態は、信号板1、磁界印加手段、検知手段、判定手段などで構成される。信号板1は、図1(a)に示すように金属製の薄い円板からなり、中心に貫通した円形の取付孔11に移動体(例えば、回転軸)が圧入されることで移動体に連動して移動(回転)する。また、信号板1の外周部分には、略矩形の形状変化部10が移動方向(周方向)に沿って等間隔に設けられている。ただし、信号板1を形成する材料は導電体又は磁性体の何れでもよく、必要な強度を確保しつつ軽量化(薄型化)を図るためにアルミ又はアルミ合金を用いることが好ましい。
磁界印加手段は、磁気ギャップを有する磁心(コア)2と、磁心2に巻線を巻回してなるコイル3とを有する(図1(b),(c)参照)。磁心2は、角柱状の主部20と、主部20の長手方向の両端から同じ向き且つ互いに平行に突出した角柱状の腕部21とがフェライトなどの磁性材料によって一体に形成されてなる。また、コイル3は、磁心2の主部20に巻線を巻回して構成される。コイル3に通電されると磁心2に磁界が印加される。ここで、磁気ギャップとは、開磁路において間隙が最小となる(磁気抵抗が最小となる)部分であって、本実施形態における磁心2の場合、対向する一対の腕部21の間が磁気ギャップに相当する。磁気ギャップにおいては、ギャップ方向(図1(b)におけるz軸方向)と平行に磁力線(磁束)が通っている。
コイル3が巻回された磁心2は、磁気ギャップが形状変化部10の移動経路と交差するように、具体的には、一対の腕部21で厚み方向(z軸方向)から形状変化部10を挟み込むように配置される(図1(a),(b)参照)。ここで、信号板1が導電体で形成されている場合、形状変化部10が磁気ギャップと重なっているときは渦電流損が生じる。一方、形状変化部10が磁気ギャップと重なっていないときは渦電流損が生じない。故に、磁気ギャップを通る磁束(磁界)と交差する形状変化部10の面積が増減するのに応じて渦電流損も増減し、コイル3の電気特性(例えば、コンダクタンス)が変化する。故に、コイル3の電気特性の変化を電気信号として取り出すことにより、信号板1の移動速度や位置が判定できる。
検知手段は、図2に示すようにコイル3を励振する励振部4と、後述する磁界の変化をコイル3の電気特性に変換する信号変換部5とを有する。励振部4は、コイル3とコンデンサCからなる並列共振回路に高周波電圧(並列共振回路の共振周波数に近い周波数の電圧)を印加することで発振させる。ここで、上述したように磁気ギャップを通る磁束(磁界)と交差する形状変化部10の面積が増減するのに応じて、コイル3の電気特性(例えば、コンダクタンス)が変化し、その結果、並列共振回路の共振波形の振幅が変化する。信号変換部5は、並列共振回路の共振波形の振幅をしきい値と比較することにより、コイル3の電気特性の変化を2値信号に変換して判定部6に出力する。判定部6は、信号変換部5から出力される2値信号の周期を計測することで信号板1(移動体)の回転速度を判定(演算)したり、2値信号の信号レベルによって信号板1(移動体)の位置(形状変化部10が磁気ギャップ内に居るか否か)を判定することができる。
而して、形状変化部10の移動経路と交差するように磁心2の磁気ギャップが配置され、磁気ギャップにおいては、ギャップ方向と平行に磁束が通るので、信号板1と磁心2の相対的な位置関係がギャップ方向に変動してもコイル3の電気特性の変化に影響しない。したがって、信号板1並びに磁心2の取付位置に高い精度が要求されない。また、磁心2の磁気ギャップを厚み方向から信号板1に対向させているので、従来例のように信号板1の端面に径方向から対向させる場合と比較して、検出精度を確保しながら信号板1の薄型化及び軽量化を図ることができる。
ところで、磁心2は、図3に示すように一対の腕部21の先端から互いに近付く向きに突出する突部22が設けられても構わない。この場合、一対の突部22の間が磁気ギャップとなり、磁束の大半が突部22を通ることになる。したがって、磁心2は、図3(b)に示すように一対の突部22を信号板1の形状変化部10と対向させるように配置される。
このような構成であれば、形状変化部10の移動経路における磁束密度が大きくなるので、形状変化部10の移動に伴うコイル3の電気特性の変化を増大させて検出感度を向上することができる。
さらに、図4(a)に示すように突部22の先端を先細りの形状とすることにより、磁気ギャップを形成する部分(突部22の先端部分)が、前記部分を除く部分と比較して、少なくとも信号板1の移動方向に沿った長さ寸法が短くなるようにしても構わない。なお、図4(b)に示すように腕部21と突部22の幅寸法(信号板1の移動方向に沿った長さ寸法)を短くすることも考えられるが、この場合、腕部21及び突部22の磁気抵抗が増えてしまうというデメリットがあるので、図4(a)に示すように突部22の先端部分のみを幅細に形成することが望ましい。
ところで、本実施形態では移動体が回転運動する場合を例示したが、移動体が直線的な往復運動する場合でも、本実施形態の移動状態検知装置で移動状態を検知することができる。
例えば、信号板1が、図5に示すように平板状の金属板に矩形の貫通孔からなる形状変化部10が等間隔に形成されてなり、信号板1の厚み方向に沿って、形状変化部10と一対の突部22とが対向するように磁心2が配置されてもよい。図示しない移動体に連動して信号板1が直線的な往復運動を行うと、磁心2の磁気ギャップを通る磁束と交差する形状変化部10の面積が増減することにより、信号板1の移動状態を検出することができる。
ここで、信号板1の形状変化部10は、移動方向と直交する方向(図5における左右方向)に所定範囲内で変位した場合、磁界と交差する面積が変化しない形状及び寸法に形成されることが好ましい。例えば、図5に示す例であれば、形状変化部10の左右方向の長さ寸法が、突部22の左右方向の長さ寸法よりも大きくなっており、且つ形状変化部10の左右両端と突部22の左右両端との間に各々隙間d1,d2が空くように信号板1及び磁心2が配置される。あるいは、図6に示すように、形状変化部10の左右方向の長さ寸法を、突部22の左右方向の長さ寸法よりも小さくし、且つ形状変化部10の左右両端と突部22の左右両端との間に各々隙間d1,d2が空くように信号板1及び磁心2を配置してもよい。
図5又は図6に示す構成であれば、信号板1と磁心2との相対的な位置が+d1から−d2の範囲まで変位したとしても、磁気ギャップの磁界と交差する形状変化部10の面積が変化しないので、検知精度の低下を抑制することができる。
ところで、磁心2に流れる磁束は磁気ギャップ以外からも僅かながら漏れている。そして、磁心2の近くに信号板1以外の導電体や磁性体が存在すると、磁気ギャップ以外の部分から漏れた磁束が前記導電体や磁性体を通ることでコイル3の電気特性が変化する可能性がある。そこで、信号板1以外の導電体や磁性体の影響を抑制するため、磁心2の磁気ギャップを除く部分の周囲に磁気シールド部材(非磁性の導電体、例えば、アルミ)を設けることが好ましい。
例えば、図7(a)に示すように各腕部21における外側の面に磁気シールド部材7を設けてもよいが、図7(b)に示すように各腕部21の先端面や互いの対向面に磁気シールド部材7を設けてもよい。図7(b)に示す構成であれば、突部22の対向面以外から漏れる磁束を磁気シールド部材7で遮蔽することにより、磁気ギャップにおける磁束密度を増大させ、信号板1の径方向の位置ずれに対する電気特性の変動がより軽減できる。
さらに、図7(c)に示すように腕部21の外側の面全体に磁気シールド部材7を設ければ、信号板1の移動方向に沿って漏れる磁束を遮蔽してコイル3の電気特性の変化をより急峻にすることができ、その結果、検出精度の向上が図れる。
(実施形態2)
実施形態1では、形状変化部10が移動方向に対して対称な形状に形成されているため、移動体の移動の向きを検知することができない。これに対して本実施形態は、形状変化部10を、磁気ギャップの磁界(磁束)と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成することにより、移動体の移動の向きを検知可能とした点に特徴がある。
実施形態1では、形状変化部10が移動方向に対して対称な形状に形成されているため、移動体の移動の向きを検知することができない。これに対して本実施形態は、形状変化部10を、磁気ギャップの磁界(磁束)と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成することにより、移動体の移動の向きを検知可能とした点に特徴がある。
本実施形態における形状変化部10は、図8(a)に示すように高さ(図8(a)における右向きの長さ寸法。以下、同じ。)が異なる2種類の長方形を繋げて階段状とした形状に形成されている。なお、以下では、高さの高い方を第1形状変化部10Aと呼び、高さの低い方を第2形状変化部10Bと呼ぶ。
本実施形態における磁心2は、突部22が信号板1の厚み方向において第1形状変化部10A及び第2形状変化部10Bと対向する位置に配置される(図8(a)参照)。ここで、移動体(信号板1)の移動の向きは、図8(a)における上向きを正とし、下向きを逆と定義する。したがって、信号板1が正の向きに移動する場合、各形状変化部10においては、第1形状変化部10Aが第2形状変化部10Bよりも先に磁気ギャップの磁束と交差する。一方、信号板1が逆の向きに移動する場合、各形状変化部10においては、第2形状変化部10Bが第1形状変化部10Aよりも先に磁気ギャップの磁束と交差する。
故に、信号変換部5に入力される信号(並列共振回路の共振波形の振幅に対応した信号)は、正の向きの移動時には図8(b)の上段に示す波形となり、逆の向きの移動時には図8(c)の上段に示す波形となる。そして、信号変換部5は、入力信号を高低2種類のしきい値th1,th2(th1>th2)と比較し、入力信号が高い方のしきい値th1を上回ったときに立ち上がり、入力信号が低い方のしきい値th2を下回ったときに立ち下がる方形パルス信号(2値信号)に変換する。判定部6は、信号変換部5の出力信号の周期を計測することで移動体(信号板1)の移動速度を算出するとともに、出力信号のオンデューティ比に基づいて移動の向きを判定する。すなわち、図8(b),(c)から明らかなように、正の向きに移動する場合のオンデューティ比は、逆の向きに移動する場合のオンデューティ比よりも相対的に高くなるので、出力信号のオンデューティ比を適当なしきい値と比較することで移動の向きが判定可能である。なお、第2形状変化部10Bの幅寸法(移動方向に沿った長さ寸法)が大きいほど、移動の向きに応じた出力信号のオンデューティ比の変化が大きくなって判定が容易になる。
ここで、第2形状変化部10Bは、図9(a)に示すように長方形以外の四角形であってもよく、要するに、磁気ギャップの磁界(磁束)と交差する形状変化部10の面積の変化が移動の向きによって非対称となればよい。ただし、図9(a)に示す形状では、移動方向に直交する方向(図9における左右方向)において、信号板1と磁心2との相対的な位置関係がずれることで磁気ギャップの磁束と交差する第2形状変化部10Bの面積が変動してしまう。
そこで、図9(b)に示すように第1形状変化部10Aを長方形の貫通孔とし、第2形状変化部10Bを第1形状変化部10Aよりも小さく且つ第1形状変化部10Aの一辺の中央に繋がった長方形の貫通孔とすることが好ましい。そして、第2形状変化部10の左右両端と突部22の左右両端との間に各々隙間d1,d2が空くように信号板1及び磁心2を配置すれば、信号板1と磁心2との相対的な位置が+d1から−d2の範囲まで変位したとしても、検知精度の低下を抑制することができる。
(実施形態3)
実施形態2では、信号板1の形状変化部10を、磁気ギャップの磁界(磁束)と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成することにより、移動体の移動の向きを検知可能とした。
実施形態2では、信号板1の形状変化部10を、磁気ギャップの磁界(磁束)と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成することにより、移動体の移動の向きを検知可能とした。
これに対して本実施形態は、形状変化部10は実施形態1と共通のまま、複数の磁心2を用いることで移動体の移動の向きを検知可能とした点に特徴がある。
図10(a)に示すように、2つの磁心2(2Aと2B)が、形状変化部10の間隔及び間隔の整数倍の間隔と異なる間隔で配置される。各磁心2A,2Bは、それぞれ異なる励振部4で励振されてもよいし、1つの励振部4で励振されてもよい。
ここで、図10(a)において信号板1の反時計回りの回転を正転、時計回りの回転を逆転と定義する。そうすると、各磁心2A,2B毎に信号変換部5に入力される信号は、正転時には図9(b)に示す波形となり、逆転時には図9(c)に示す波形となる。図9(c)から明らかなように、正転時と逆転時とでは各磁心2A,2B毎の入力信号同士の位相差が異なるので、判定部6は、2つの入力信号の位相差に基づいて移動体(信号板1)の移動の向き(正転又は逆転)を判定することができる。
ところで、上述した実施形態1〜3では磁心2に巻回されるコイル3の電気特性の変化に応じて信号板1の移動状態を検知しているが、磁心2に印加される磁界の強さを磁電変換素子8で電気信号に変換することによって信号板1の移動状態を検知してもよい。
磁電変換素子8は、例えば、磁気センサであるホール素子と、ホール素子の出力信号を信号処理する集積回路(IC)とが1つのパッケージに収納された素子、いわゆるホールICからなる。この磁電変換素子8は、磁気ギャップの磁界が通る経路、例えば、図11に示すように腕部21先端の他の腕部21との対向面に配置される。ただし、磁電変換素子8の位置はこれに限定されず、磁路の何処に配置してもよい。
而して、磁心2に巻回されているコイル3に励磁電流を流してバイアス磁界を印加すると、磁心2の磁気ギャップにも磁界(磁束)が印加される。そして、信号板1の厚みが均一と仮定すれば、磁気ギャップと交差する信号板1の面積が増減するのに応じて磁気抵抗も増減し、磁電変換素子8の出力も増減することになる。したがって、磁電変換素子8の出力信号から信号板1の移動速度や位置、移動の向きが検知できる。また、形状変化部10の移動経路と交差するように磁心2の磁気ギャップが配置され、磁気ギャップにおいては、ギャップ方向と平行に磁束が通るので、信号板1と磁心2の相対的な位置関係がギャップ方向に変動しても磁電変換素子8の出力に影響しない。したがって、信号板1並びに磁心2の取付位置に高い精度が要求されない。また、磁心2の磁気ギャップを厚み方向から信号板1に対向させているので、従来例のように信号板1の端面に径方向から対向させる場合と比較して、検出精度を確保しながら信号板1の薄型化及び軽量化を図ることができる。なお、信号板1は回転するものに限定されず、平行移動するものであっても構わない。
1 信号板
2 磁心
3 コイル
10 形状変化部
2 磁心
3 コイル
10 形状変化部
Claims (9)
- 移動体に連動して移動し、移動方向に沿って所定の間隔で形状が変化する形状変化部を有する信号板と、前記形状変化部が移動する領域の一部に磁界を印加する磁界印加手段と、前記形状変化部の移動に伴う前記磁界の変化を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記移動体の移動状態又は移動状態と位置を判定する判定手段とを備え、
前記磁界印加手段は、磁気ギャップを有する磁心を有し、前記形状変化部の移動経路と交差するように前記磁気ギャップが配置されることを特徴とする移動状態検知装置。 - 前記検知手段は、前記磁気ギャップに印加される磁界が、前記信号板と交差する面積の増減に応じて変化する際の変化量を電気信号に変換してなり、前記形状変化部は、前記磁界と交差する面積の変化が移動の向きによって非対称となる形状に形成されることを特徴とする請求項1記載の移動状態検知装置。
- 前記形状変化部は、前記移動方向と直交する方向に所定範囲内で変位した場合、前記磁界と交差する面積が変化しない形状及び寸法に形成されることを特徴とする請求項2記載の移動状態検知装置。
- 前記磁心は、前記磁気ギャップを形成する部分が、前記部分を除く部分と比較して、少なくとも前記移動方向に沿った長さ寸法が短いことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の移動状態検知装置。
- 前記磁界印加手段は、前記磁心に巻線を巻回してなるコイルを有し、前記検知手段は、前記コイルを励振する励振部と、前記磁界の変化を前記コイルの電気特性に変換する信号変換部とを有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の移動状態検知装置。
- 前記磁心は、前記磁気ギャップを形成する部分を除く部分の少なくとも一部に磁気シールド部材が設けられることを特徴とする請求項5記載の移動状態検知装置。
- 前記磁気ギャップを形成する部分を除く部分の全てに前記磁気シールド部材が設けられることを特徴とする請求項6記載の移動状態検知装置。
- 少なくとも2つの前記磁界印加手段が、前記形状変化部の間隔及び前記間隔の整数倍の間隔と異なる間隔で配置され、前記検知手段は、前記各磁界印加手段から得られる前記電気信号の位相差を検知し、前記判定手段は、前記位相差に基づいて前記移動体の移動の向きを判定することを特徴とする請求項2記載の移動状態検知装置。
- 前記検知手段は、前記磁心に印加される磁界の強さを電気信号に変換する磁電変換素子を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の移動状態検知装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101822257B1 (ko) | 2016-02-24 | 2018-01-25 | 현대자동차주식회사 | 차동장치 |
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- 2012-10-19 JP JP2012232373A patent/JP2014085159A/ja active Pending
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