JP2014084599A - 折板屋根受具 - Google Patents

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Abstract

【目的】本発明は、折板屋根の流れ方向で且つ長手方向が長尺な屋根板材において、その長手方向に熱伸縮が発生しても、良好に対応できること。
【構成】横長孔13が形成された被押圧板部11を有する上部受材1と、少なくとも上端及び前後方向が開放された空隙部21を有し且つ合成樹脂材から形成されたベース部材2と、左右一対の部材からなり上方にベース部材2を装着する上支持部41と、下方に位置する下支持部42とからなる下受部材Aと、ベース部材2を幅方向両端から締め付けると共に前記横長孔13に挿入するボルト軸51aを有する上部締付具5とからなること。上部締付具5の所定圧の締付力によって、被押圧板部11は空隙部21の両内壁面21aにて押圧され、両壁面21aと被押圧板部11との間に発生する所定の摩擦力下で且つ上部受け部材1が横長孔13の長さの範囲内において被押圧板部11が可動可能に構成されていること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、折板屋根の流れ方向で且つ長手方向が長尺な屋根板材において、その長手方向に熱伸縮が発生しても、良好に対応できる折板屋根受具に関する。
従来より、折板屋根の流れ方向で且つ長手方向が長尺な屋根板材において、その長手方向に熱伸縮が発生しても、該熱伸縮に対応するような受具が種々開発されている。その折板屋根において、山部と谷部とが連続する折板屋根では、外気温度の変化によって、屋根板材の長手方向が長尺な場合、その長手方向に沿って伸縮する。
この伸縮量は、夏等の高温時には極めて大きく、熱歪が発生することにより、特に馳部等の連結部の吊子及び支持具による固定箇所では、熱伸縮による大きな歪が現れて、きしみ音が出る音鳴り現象が発生していたので、これを解消すべく、熱伸縮に対応して適宜可動する可動型屋根受具(スライド型固定金具ともいう。)が開発されており、この種のものとして特許文献1及び特許文献2に開示されている。
該可動型屋根受具は、施工時の温度条件並びに、完成後の使用状態における伸び側、縮み側の変位を吸収するため、確実にスライド代を確保する必要がある。しかし、施工時、スライド中央位置に吊子をセットした(センタリング)状態で可動型屋根受具を取り付けても、その後屋根葺き作業等を行うと、その段階で可動型屋根受具の吊子が勝手にスライドしてしまい、不適切な(伸縮吸収代が無い)位置で屋根板材に固定されることがしばしば生じ得る。
この場合、伸縮代のない可動型屋根受具に熱伸縮力が集中し、可動型屋根受具が破損する虞も生じていた。折板屋根の屋根板材によって施工された屋根で、特に大形建造物においては、従来の可動型屋根受具を使用しても、そのスライド性能が十分発揮されないことがあった。また、固定型屋根受具(拘束型固定金具ともいう。)に対して、屋根板材の過大な熱伸縮による荷重が働き、前記固定型屋根受具には損傷が引き起こされることがあった。
特開2008−255648号公報 特開2009−203718号公報
このような破損については次の要因が考えられる。折板屋根板材には、熱伸縮力以外に、屋根板材自身の重量、積雪荷重、風荷重、地震荷重等の様々の負荷が掛かる。これらの負荷が掛かった状態では、円滑にスライドしないことが生じ得る。また建物の使用期間中にはこれらの負荷により、スライド性能が低下することが考えられる。一般には熱伸縮に対応できるような可動型屋根受具については、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
一般に、二重屋根に使用される固定型屋根受具の方が熱伸縮による負荷は大きい。これは、二重屋根を使用する建物では、空調等を備えることが一般であり、そのために、躯体や二重屋根の下葺き用の屋根板材の温度条件の変動が小さく、上葺き用の屋根板材の温度変化がそのまま熱伸縮負荷として断熱具にかかることになる。また、上葺き屋根板材の下に断熱材があることで、熱が上葺き屋根板材の下に逃げにくくなるため、上葺き屋根板材の温度変動が大きくなり、可動型屋根受具の開発の要望がある。
金属製の折板屋根の熱伸縮による場合には、その長さ位置、例えば、先端の50mの位置と、その箇所より20m内側では、伸縮量が相違し、伸縮量に応じた,ばね定数となって、これを変えるには現実的には困難である。そこで、どの位置でも、同じ力が作用するものが望まれていた。その役割をなす原理機構として、ローラマイトばねが存在していることが判明しているが、如何にして応用するかは重要な課題であった。
本発明が解決しようとする課題(技術的課題又は目的等)は、折板屋根の流れ方向としての屋根板材の長手方向が長尺で、その長手方向に熱伸縮が発生しても、それを良好 に追従することができ、特に、伸縮量の変化にかかわらず、どの位置でも、同じ力が作用するように開発し、その力で抵抗力を持たせるようにすることを実現することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、横長孔が形成された被押圧板部を有する上部受材と、少なくとも上端及び前後方向が開放された空隙部を有し且つ樹脂材から形成されたベース部材と、左右一対の部材からなり上方に該ベース部材を装着する上支持部と、下方に位置する下支持部とからなる下受部材と、前記ベース部材を幅方向両端から締め付けると共に前記横長孔に挿入するボルト軸を有する上部締付具とからなり、該上部締付具の所定圧の締付力によって、前記被押圧板部は前記空隙部の両内壁面にて押圧され、該両内壁面と前記被押圧板部との間に発生する所定の摩擦力下で且つ上部受材が前記横長孔の長さの範囲内において前記被押圧板部が可動可能に構成されてなることを特徴とする折板屋根受具としたことにより、前記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記被押圧板部には水平方向に沿ってガイドレールが設けられ、前記空隙部には前記ガイドレールが遊挿する第1ガイド溝が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具としたことにより、前記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記被押圧板部の下端には折返し片が形成され、前記空隙部には前記折返し片が遊挿する第2ガイド溝が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具としたことにより、前記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記ベース部材の幅方向両側面で且つ前記上部締付具のボルト軸が挿通する締付貫通孔の周囲から外方に突出する突出部が形成されると共に、前記下部受材の上支持部には前記両突出部が挿通する開口孔が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具としたことにより、前記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記ベース部材は前記空隙部箇所において左右2分割されてなることを特徴とする折板屋根受具としたことにより、前記課題を解決した。
請求項1の発明では、前記被押圧板部がベース部材の空隙部に挿入され上部締付具によってベース部材の幅方向両側より締め付けが行われ、空隙部の両内壁面が被押圧板部を挟持するようにして、該被押圧板部の幅方向両面を押圧する。すると、被押圧板部の両面及び空隙部の両内壁面が互いに圧縮され、その間に摩擦力が生ずる。該摩擦力は、締付力なる押圧力に比例しており、その締付力はトルクレンチ等にて所定の値とすると、常時押圧力も所定の値にできる。
このことによって、前記空隙部の両内壁面による押圧力を常時一定に維持できる。本発明は、このような構成によって、上部受材はベース部材の空隙部に対して、常時一定の押圧力にて摺動することができる。そして、折板屋根の流れ方向で且つ屋根板材の長手方向が長尺で、その長手方向に熱伸縮が発生しても、その熱伸縮に応じて良好に追従することができる。
請求項2の発明では、被押圧板部の下には水平方向に沿ってガイドレールが設けられ、前記空隙部には前記ガイドレールが遊挿する第1ガイド溝が形成されたことにより、上部受材は、ベース部材の空隙部を摺動するときに、ガイドレールが第1ガイド溝内に遊挿しているので、ガタツキのない安定した摺動動作にできる。
請求項3の発明では、被押圧板部の下端には折返し片が形成され、前記空隙部には前記折返し片が遊挿する第2ガイド溝が形成されたことにより、上部受材が空隙部の両内壁面に大きな押圧力を受けたとしても、ベース部材に対して上部受材が傾いたりがたついたりすることなく、良好な安定動作を得ることができる。
請求項4の発明では、ベース部材の幅方向両側面で且つ前記上部締付具のボルト軸が挿通する締付貫通孔の周囲から外方に突出する突出部が形成されると共に、前記受部材の支持部には前記両突出部が挿通する挿通孔が形成されたことにより、下部受材と樹脂製のベース部材とは締付具とは離間され直接接触することなく、下部受材と上部受材との熱伝達を防止することができる。
請求項5の発明では、ベース部材は空隙部箇所において左右2分割される構成としたので、2分割された左右の部材は、上部受材の被押圧板部を押圧するときに、両内壁面は、被押圧板部を初期状態から略面接触となり、被押圧板部に対して極めて安定した挟持状態にできる。したがって、空隙部の内壁面と、被押圧板部との面接触する領域では、いずれの位置も略均一な押圧力とすることができ、上部受材は、ベース部材に対して極めて安定した摺動を行うことができる。
(A)は本発明の第1実施形態の側面図、(B)は(A)のY1−Y1矢視断面図、(C)は(B)の(ア)部拡大図である。 (A)は本発明の第1実施形態の斜視図、(B)は上部受材の一部切除した斜視図、(C)はベース部材の斜視図である。 (A)本発明を分解した縦断正面図、(B)はベース部材を2分割構成とした実施形態の分解縦断正面図及び上部受材の縦断正面図けである。 (A)は、上部締付具とベース部材とによる上部受材への締付状態を示す要部縦断正面図、(B)は(A)の(イ)部拡大図である。 (A)はベース部材の押圧力と摩擦力との関係グラフ、(B)は上部受材が摺動するストロークと摩擦力との関係グラフである。 本発明の第1実施形態が2層屋根に適用された正面図、(B)は本発明の第2実施形態が1層屋根に適用された正面図である。 本発明の第3実施形態が2層屋根に適用された実施形態の略示図、(B)は(A)の一部断面とした要部拡大図である。
以下、本発明の折板屋根受具の2つの実施形態について図面に基づいて説明する。本発明の第1実施形態は、主に、金属製の上部受材1と、断熱性を有する硬質の合成樹脂製のベース部材2と、下部受材Aと、上部締付具5と、下部締付具6とから構成されている(図1,図2参照)。前記上部受材1は、垂直状の被押圧板部11の上方に支持頂部12が形成されている。該支持頂部12は、2段差構造となっており、高位面12aと低位面12bから構成される。
前記被押圧板部11には、その高さ方向の中間箇所で且つ水平方向に沿って横長孔13が形成されている〔図1(A),図2(B)等参照〕。横長孔13は、長円又は略長方形状に形成される。さらに、被押圧板部11には前記被押圧板部11の下には水平方向に沿ってガイドレール14が設けられ、前記ベース部材2の第1ガイド溝21bに遊挿される〔図1(B),(C)参照〕。前記ガイドレール14は、被押圧板部11とは別部材であり、正方形又は長方形状の断面略方形状に形成されたものであり、溶接等の固着手段にて固着されている。
前記被押圧板部11の下端には折返し片15が形成され、ベース部材2の第2ガイド溝21cに遊挿される。該折返し片15は、被押圧板部11に対していずれか一方側の側面に向かって鋭角状に屈曲形成された部位であり、具体的には略直角に近い鋭角である。また、上部受材1は、2枚の金属板材から構成され、一方の板材には高位面12aが形成され、他方の板材には低位面12bが形成されている〔図1(C)参照〕。前記前記被押圧板部11は垂直状板材が2枚にて形成されている。
前記ベース部材2は、略立方体形状に形成され、少なくとも上面2a及び前後方向両端面2b,2bが開放された空隙部21が形成されている。該空隙部21は、前記上部受材1の被押圧板部11が挿入される部位である。前記空隙部21は略平行に対向する2つの平坦面とした内壁面21a,21aを有する。両内壁面21a,21aの間隔は、前記上部締付具5によって、その間隔を狭める構造となっている(図3及び図4参照)。
前記内壁面21aには、第1ガイド溝21bが形成されており、前記上部受材1のガイドレール14が遊挿される〔図1(B),(C)参照〕。第1ガイド溝21bは、両内壁面21a,21aのいずれか一方に形成される。具体的には、空隙部21に上部受材1の被押圧板部11を挿入したときに、前記ガイドレール14が装着された側に対応する内壁面21aに第1ガイド溝21bが形成される。
また、空隙部21の下端には、第2ガイド溝21cが形成される。該第1ガイド溝21cは、上部受材1の折返し片15が遊挿される部位である〔図1(B),(C)参照〕。第2ガイド溝21cは、前記上部受材1の折返し片15と同等の角度になるように形成されている。
前記ベース部材2の幅方向両側面2c,2c間に亘り、水平方向に沿って貫通する締付孔22が形成されている。該締付孔22は、前記空隙部21と交差する。締付け孔22には、前記上部締付具5のボルト軸51aが貫通する。さらに、ベース部材2の下端面21dで且つ幅方向中心箇所には、略垂下板状の接続部23が形成されている。該接続部23には、下部締付具6のボルト軸61aが貫通する接続孔24が形成されている〔図2(C),図4(A)参照〕。
前記ベース部材2の幅方向両側面2c,2cで且つ上部締付具5のボルト軸51aが挿通する締付貫通孔22の周囲が外方に突出する突出部25が形成される。該突出部25は、略円筒形状に形成されたものである。該突出部25は、前記上部受材1と、前記下部受材Aとが共に金属製のために、上部締付具5によって、直接接触することを防止し、金属材による熱伝達の遮断を行うものである。
前記下部受材Aは、金属製材で左右一対の半体部4,4部材からなる〔図4(A)参照〕。両半体部4,4は、左右略対象形状である。それぞれの半体部4は、上支持部41と下支持部42と中間締め部43とからなり、上方に上支持部41が位置し、下方に下支持部42が位置し、上支持部41と下支持部42との間には中間締め部43が位置する。前記上支持部41,下支持部42,中間締め部43が金属製板材にて構成されている場合には、リブ状の補強部46が形成されている。
前記上支持部41は、下端支持片41aと挟持立上り片41bとからなり、前記ベース部材2を支持する役目をなす。また、下支持部42は、下層折板屋根8に装着する部位であり、下層折板屋根8を構成する下層屋根板材81の連結部を挟持するようにして取り付ける部位である。前記挟持立上り片41bには、開口孔44が形成され、前記突出部25が遊挿する部位となる。
前記下層折板屋根8の下層屋根板材81同士の連結が馳締タイプの場合には、下支持部42には、略半円形状の抱持屈曲部42aが形成される。そして、下部受材Aの両半体部4,4における、前記上支持部41,41同士でベース部材2の幅方向両側部が挟持されるようにして支持され、下支持部42,42同士にて下層折板屋根8の連結部等の馳締部(下馳締81a及び上馳締81b)が抱持固定される。
そして、中間締め部43,43は、連結孔45,45が形成されている。両連結孔45,45には、前記下部締付具6のボルト軸61aが貫通し、両中間締め部43,43が連結固定される構成となっている〔図4(A)参照〕。このとき、前記ベース部材2の接続部23は前記両中間締め部43,43によって挟持されつつ、前記接続孔24にボルト軸61aが貫通することにより、下部締付具6によって固定される。該下部締付具6は、ボルト61のボルト軸61aとナット62から構成され、必要に応じて座金が加わる。前記ボルト61のボルト軸61aとボルト頭61bからなる。
次に、下層折板屋根8及び上層折板屋根9について説明する。下部受材A及び上層折板屋根9共に金属製である。まず、下層折板屋根8は、下層屋根板材81から構成されたり、或いは、該下層屋根板材81とキャップ材とから構成されている。下層屋根板材81相互の連結部は、馳締タイプ,嵌合タイプ又は重合タイプ等が存在する。
ここでは、馳締について説明する。下層屋根板81における連結部としては、下馳部81aであり、他方は上馳部81bである。そして、隣接する下層屋根板材81,81の対向する下馳部81aに上馳部81bを馳締めして連結する構成としたものである。上層折板屋根9も、上層屋根板材91からなり、この構成も、下層折板屋根8と同様に構成され、相互の連結部は、馳締タイプ,嵌合タイプ又は重合タイプ等が存在する。
前述したように、前記ベース部材2の幅方向両側面21c,21cには、突出部25,25が形成された場合には、前記受部材Aの上支持部41に上部締付具5のボルト51用の貫通孔は、前記突出部25が挿通する大きさとする。これによって、上部締付具5はベース部材2に接触するが、下部受材Aの上支持部41には接触することがなく、上部受材1と下部受材Aとの熱伝達が遮断される構造となる。
また、上部受材1のガイドレール14は、第1ガイド溝21bに遊挿しており、また折返し片15は、第2ガイド溝21cに遊挿されていることにより、上部受材1がベース部材2に対して摺動するときには、ガタツキの無い、安定した動作にすることができる。
次に、本発明の作用について説明する。上部受材1の被押圧板部11はベース部材2の空隙部21に挿入され、前記ベース部材2は下部受材Aの両上支持部41,41によって挟持され、ベース部材2と上部受材1とを締付自在となるように上部締付具5が下部受材Aの両上支持部41,41に装着される。下部受材Aの下支持部42,42は、下層折板屋根8の馳締連結部等のジョイント部に装着される。また、上部受材1の支持頂部12には、吊子85を介して上層折板屋根9が装着される。
前記上部締付具5によって、ベース部材2を幅方向両側面より押圧し、さらに空隙部21の両内壁面21a,21aの間隔を狭くすることによって、空隙部21に挿入された上部受材1の被押圧板部11の両面を押圧し、上部受材1の被押圧板部11と、ベース部材2の空隙部21の両内壁面21a,21aとの間に一定の摩擦力Fを生じさせる。
この一定の摩擦力Fを生じさせるには、前記上部締付具5により押圧力Pを一定にする。具体的には、該上部締付具5としてのボルト51とナット52の締付力を一定にする。これには、一般的には、トルクレンチを用いて、所定のトルクとなる目盛を見ながら一定の締付力となるように行い、これによって、前記被押圧板部11と、ベース部材2の両内壁面21a,21aとの間に一定の摩擦力Fを生じさせることができる。
このような折板屋根受具が吊子85等を介して上層折板屋根9に設置される一例を説明する。その吊子85が上層折板屋根9への連結部位となる。吊子85には限定されないが代表の一例として説明する。該吊子85は、上層折板屋根9の上層屋根板材の馳部に係止される。前記上部受材1に固定された吊子が、上層折板屋根9の熱伸縮に対応して可動するようになっている。
屋根施工時において、前記吊子85をセンタリングしておく。すると、屋根施工直後であっても、常に、前記吊子85のセンタリングが保持できる。施工後において、前記上部折板屋根9の上層屋根板材が長手方向に熱伸縮した場合であって、Fなる摩擦力で前記吊子が図6又は図7においての紙面の前後に可動ことになる。このとき、本発明では、力F(摩擦力)=一定となる点が大きい。このとき、反力Fも発生する。つまり、上層折板屋根9の熱伸長に対して前記被押圧板部11と、ベース部材2の両内壁面21a,21aとの間に一定の摩擦力Fが作用し、上層折板屋根9の長手方向が左右側であるときには、その左右側に屋根板材の伸長を抑制する作用をなす。
以上のように本発明の第1実施形態では、図1,図4に示すように、上層折板屋根9において馳締タイプが主であったが、これに限定されない。すなわち、図7(A)及び(B)に示すような第2実施形態を重合折板屋根に対応できる。また、図示しないが、屋根板材とキャップ材とを嵌合して屋根葺成する嵌合タイプの折板屋根にも第2実施形態を適用できるものである。
以上の説明では、2層屋根について設置したが、1層すなわち、下層折板屋根8の場合には、図6(B)に示すように、前記下部受材Aは、左右一対の半体部4,4部材からなるが、両半体部4,4は、左右略対称形状である。それぞれの半体部4は、上支持部41と中間締め部43と脚部47とからなり、該脚部47は母屋等の構造材7上に設置される。前記上部受材1が下層折板屋根8に吊子85等を介して結合されている。
前述したように、本発明によれば、一定のトルクにての締付力を与えることのみで、両部材(被押圧板部11と両内壁面21a,21a)間に一定の摩擦力Fが発生し、これを折板屋根の長手方向に対する熱伸縮力に対応させることができる。該熱伸縮力がその状態を保持していれば、その状態を維持する。特に、図5(B)に示すように、熱伸縮量の多少にかかわらず、一定の摩擦力Fにて屋根材の伸長を抑制する作用をなし、良好に対応できるという最大の効果を奏する。
その熱伸縮は日々発生し、伸縮作用が発生し、前記上部締付具5なるボルト51のナット52は緩みがちになるため、2重ナットとしたり、或いは、緩み止めを施して構成されているものである。このために、前記ベース部材2の両内壁面21a,21a間に被押圧板部11に挟持されてる状態請下において、該被押圧板部11(上部受材1)が可動が繰り返し行われていても、前記上部締付具5は、緩まない状態下で施工されている。
図7に示した構成は、本発明の第2実施形態であり、特に、上部受材1の頂部が左右同一の高さとなる同一頂面18が形成されていると共に、取付用ボルト19が備えられている。その他の構成は、本発明の第1実施形態(図1参照)と、同一であり、説明を省略する。この本発明の第2実施形態は、重合タイプ(図7参照)か、図示しない等嵌合タイプに用いられる。これらのタイプでも、折板屋根の長手方向に対する熱伸縮力に対応させることができる。
前記ベース部材2の空隙部21箇所は、図1及び図3(A)においては、溝状部であるが、図3(B)に示すように、前記ベース部材2が左右部材4P,4Pにて2分割される構成とされることもある。かかる場合には、結合された場合には、溝状となるが、前記被押圧板部11が挿入される空隙として構成されている。
1…上部受材、11…被押圧板部、13…横長孔、14…ガイドレール、
15…折返し片、2…ベース部材、21…空隙部、21a…内壁面、
21b…第1ガイド溝、21c…第2ガイド溝、22…締付貫通孔、25…突出部、
A…下受部材、41…上支持部、42…下支持部、44…開口孔、5…上部締付具、
51a…ボルト軸。

Claims (5)

  1. 横長孔が形成された被押圧板部を有する上部受材と、少なくとも上端及び前後方向が開放された空隙部を有し且つ樹脂材から形成されたベース部材と、左右一対の部材からなり上方に該ベース部材を装着する上支持部と、下方に位置する下支持部とからなる下受部材と、前記ベース部材を幅方向両端から締め付けると共に前記横長孔に挿入するボルト軸を有する上部締付具とからなり、該上部締付具の所定圧の締付力によって、前記被押圧板部は前記空隙部の両内壁面にて押圧され、該両内壁面と前記被押圧板部との間に発生する所定の摩擦力下で且つ上部受材が前記横長孔の長さの範囲内において前記被押圧板部が可動可能に構成されてなることを特徴とする折板屋根受具。
  2. 請求項1において、前記被押圧板部には水平方向に沿ってガイドレールが設けられ、前記空隙部には前記ガイドレールが遊挿する第1ガイド溝が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具。
  3. 請求項1又は2において、前記被押圧板部の下端には折返し片が形成され、前記空隙部には前記折返し片が遊挿する第2ガイド溝が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記ベース部材の幅方向両側面で且つ前記上部締付具のボルト軸が挿通する締付貫通孔の周囲から外方に突出する突出部が形成されると共に、前記下部受材の上支持部には前記両突出部が挿通する開口孔が形成されてなることを特徴とする折板屋根受具。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記ベース部材は前記空隙部箇所において左右2分割されてなることを特徴とする折板屋根受具。


JP2012233174A 2012-10-22 2012-10-22 折板屋根受具 Active JP6081768B2 (ja)

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