JP2014084422A - 分散剤と分散剤の製造方法、該分散剤を用いた顔料組成物および顔料分散体。 - Google Patents

分散剤と分散剤の製造方法、該分散剤を用いた顔料組成物および顔料分散体。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルタ用レジストインキ、インクジェットインキ、汚れ防止インキ、および電池用塗料等に適する、分散性、流動性、保存安定性、バインダー樹脂との相溶性、および耐水性に優れた顔料分散体を得るための分散剤、分散剤の製造方法を提供することである。
【解決手段】前記課題は、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基と、ジイソシアネート(B)のイソシアネート基と、を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、
および、ポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させてなる分散剤であって、アミン価が1〜100mgKOH/gであることを特徴とする分散剤によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、非集合性、流動性、保存安定性、フッ素含有バインダーとの相溶性、耐水性に優れた顔料分散体を製造することのできる分散剤、およびそれを用いた顔料組成物、顔料分散体、分散剤の製造方法、に関する。
<分散剤>
一般に、インキ等を製造する場合、顔料を安定に高濃度で分散することが難しく、製造工程や製品そのものに対して種々の問題を引き起こすことが知られている。例えば、微細な粒子からなる顔料を含む分散体は往々にして高粘度を示し、製品の分散機からの取り出しや輸送が困難となるばかりでなく、高粘度化が顕著な場合は保存中にゲル化を起こし、使用困難となることさえある。更に展色物の表面に関しては光沢の低下、レベリング不良等の状態不良を生じる。また、異種の顔料を混合して使用する場合、凝集による色別れや、沈降等の現象により展色物に色むらや著しい着色力の低下が現れることがある。
そこで一般的には、分散状態を良好に保つために分散剤が利用されている。分散剤は、顔料に吸着する部位と、分散媒である溶剤に親和性の高い部位との構造を持ち合わせ、この2つの機能の部位のバランスで分散剤の性能は決まる。分散剤は、被分散物である顔料の表面状態に合わせ、種々のものが使用されているが、酸性に偏った表面を有する顔料には塩基性の分散剤が使用されるのが一般的である。この場合、塩基性の官能基が顔料の吸着部位となる。塩基性の官能基としてアミノ基を有する分散剤は、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6等に記載されている。
しかし、特許文献1、特許文献2、および特許文献3に記載の分散剤では、分散能力は持ち合わせるが、側鎖が限定され、使用できる溶剤やバインダー樹脂の種類が限定されていた。また、特許文献4、特許文献5、および特許文献6に記載の分散剤では、ある程度の分散能力は持ち合わせるが、低粘度で安定な分散体をつくるには使用量を多くする必要があった。しかし、使用量を多くすることは、インキ、塗料等への展開を考える上で、耐水性等の塗膜の耐性が落ちる場合がある等好ましいものではなかった。
また、特許文献7、および特許文献8では水酸基2個を有するメルカプタン化合物を開始剤として重合性不飽和結合を有する化合物を重合させて得られるポリオールを用いることを特徴とするポリウレタン樹脂についての記述があるが、これを分散剤として使用した際には塩基性部位としてアミンが残存していないため、酸性に偏った表面を有する顔料に対して、十分な分散性が得られなかった。
また、特許文献9では水酸基2個を有するメルカプタン化合物を開始剤として重合性不飽和結合を有する化合物を重合させて得られるポリオールを用いることを特徴とするポリウレタンウレア樹脂についての記述があるが、粒子状ポリウレタンにしているため、これを分散剤として使用した際には酸性に偏った表面を有する顔料に対して、十分な分散性が得られなかった。
また、特許文献1〜9いずれの分散剤も、汚れ防止や耐久性の高いインキとしてバインダーにフッ素含有のバインダーを使う場合には、顔料とバインダーの相溶性が悪く、低粘度で安定な分散体が得られなかった。
特開平9−169821号公報 特開平9−194585号公報 特開2004−089787号公報 特開平1−236930号公報 特開平3−103478号公報 特開平16−344795号公報 特表昭57−500246号公報 特開昭63−066211号公報 特開平5−194702号公報
本発明は、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルタ用レジストインキ、インクジェットインキ、汚れ防止インキ、および電池用塗料等に適する、分散性、流動性、保存安定性、フッ素含有樹脂との相溶性、および耐水性に優れた顔料分散体を得るための分散剤、分散剤の製造方法の提供を目的とする。
すなわち、本発明は、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基と、ジイソシアネート(B)のイソシアネート基と、を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、および、ポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させてなる分散剤であって、アミン価が1〜100mgKOH/gであることを特徴とする分散剤に関する。
また、本発明は、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)が、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下に、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合してなることを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)が、ビニル重合体に対してフッ素原子を3.0重量%以上含むことを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)の重量平均分子量が、500〜30,000であることを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、ポリアミン(C)が、2つの一級および/または二級アミノ基を有することを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、ポリアミン(C)が、両末端に2つの一級および/または二級アミノ基を有し、さらに、両末端以外に二級および/または三級アミノ基を有することを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、重量平均分子量が、1,000〜100,000であることを特徴とする前記分散剤に関する。
また、本発明は、前記分散剤、および顔料を含むことを特徴とする顔料組成物に関する。
また、本発明は、更に、下記一般式(1)、下記一般式(2)、および下記一般式(3)で表される酸性置換基を有する色素誘導体の群から選ばれる少なくとも一種類以上の色素誘導体を含むことを特徴とする前記顔料組成物に関する。
一般式(1):
P−Z1
(一般式(1)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Z1は、スルホン酸基、またはカルボキシル基である。)
一般式(2):
(P−Z2)[N+(R1,R2,R3,R4)]
(一般式(2)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、R1は、炭素数5〜20のアルキル基であり、R2,R3,およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基であり、Z2は、SO3 -またはCOO-である。)
一般式(3):
(P−Z2)M+
(一般式(3)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Mは、Na原子、またはK原子であり、Z2は、SO3 -、またはCOO-である。)
また、本発明は前記顔料組成物を、溶剤および/またはワニスに分散させてなる顔料分散体に関する。
さらに、本発明は、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合してなる、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)を製造する第一の工程と、
前記フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基、およびジイソシアネート(B)のイソシアネート基を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)を製造する第二の工程と、
片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、およびポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させる第三の工程と、からなる分散剤の製造方法に関する。
本発明の分散剤を使用することにより、従来得られなかった分散性、流動性、保存安定性、および耐水性を有する分散剤を提供することができる。更に、本発明の分散剤は、顔料または顔料組成物を、溶剤またはワニス中に、顔料粒子が凝集することなく、長期にわたって安定に分散することができるため、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルタ用レジストインキ、インクジェットインキ、汚れ防止インキ、および電池用塗料等に適する、高い分散性、保存安定性、および耐水性を有する顔料組成物、および顔料分散体を提供することができる。
本明細書では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、または「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイルおよび/またはメタクリロイル」、「アクリルおよび/またはメタクリル」、「アクリル酸および/またはメタクリル酸」、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」、「アクリロイルオキシおよび/またはメタクリロイルオキシ」、または「アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド」を表すものとする。
<分散剤>
一般に、顔料分散剤は、顔料に吸着する部位と、分散媒である溶剤に親和性の高い部位との構造を持ち合わせ、この2つの部位のバランスで分散剤の性能が決まる。つまり、分散性を発現させるためには、分散剤の顔料に吸着する性能と、分散媒である溶剤への親和性がともに非常に重要である。
本発明は、顔料担体(バインダー樹脂等)および分散媒(有機溶剤等)を限定することなく、酸性に偏った表面を有する顔料を分散し、流動性、保存安定性、相溶性、および耐水性に優れた顔料分散体を製造し得る従来にない分散剤の提供を目的としている。
本願発明の分散剤は、
フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基と、ジイソシアネート(B)のイソシアネート基と、を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、およびポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させることによって合成することができる。
本発明による分散剤分子において、ビニル重合体(A)に由来し、側鎖として主鎖にグラフトされるビニル重合体部位は、広範囲にわたる顔料担体および分散媒との親和性に優れ、溶剤親和性部位として機能する。また、本発明による分散剤分子において、主鎖のウレア結合部位が、酸性に偏った顔料表面の吸着基として機能する。更に、より吸着性を向上させるために、主鎖にアミノ基を導入することも可能である。
以下、本発明の分散剤の各構成要素について説明する。
[フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)]
フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)(以下、ビニル重合体(A)と略記する場合がある。)は、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下に、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合することで得ることができる。ビニル重合体(A)のビニル重合体部位は、バインダー樹脂等の顔料担体および分散媒である溶剤に親和性および耐水性が高い部位であり、下記一般式(5)で表される。
一般式(5):
Figure 2014084422
[一般式(5)中、
6は、化合物(a1)からヒドロキシル基とチオール基とを除く残基であり、
7は、エチレン性不飽和単量体(a2)から二重結合部位およびR8を除く残基、またはフッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)から二重結合部位およびR8を除く残基であり、
8は水素原子またはメチル基であり、
nは、2以上の整数、好ましくは3〜200の整数である。
ここでR6がビニル重合体(A)でいう、末端領域となる。]
《分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1》
分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)(以下、化合物(a1)と表記する場合がある。)としては、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物であれば特に限定されず、例えば、1−メルカプト−1,1−メタンジオール、1−メルカプト−1,1−エタンジオール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(チオグリセリン、若しくはチオグリセロールとも言う。)、2−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1−メルカプト−2,2−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−メチル−1,3−プロパン
ジオール、または2−メルカプトエチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
一般式(5)中の化合物(a1)からヒドロキシル基とチオール基とを除く残基R6は、特に限定されないが、溶剤、ワニス、またはバインダー樹脂との相溶性の観点から、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状アルキル基が好ましく、上記に挙げた化合物(a1)のような、炭素数1〜7の直鎖状または分岐状アルキル基がより好ましい。2つのヒドロキシル基と1つのチオール基は、それぞれ異なる炭素に結合していても、一部同じ炭素に結合していても、すべて同じ炭素に結合していても構わない。
目的とする片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)の分子量にあわせて、化合物(a1)と、エチレン性不飽和単量体(a2)と、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)とを、任意に重合開始剤とを混合して加熱することでビニル重合体(A)を得ることができる。化合物(a1)は、エチレン性不飽和単量体(a2)および(a4)の合計100重量部に対して、0.5〜30重量部用いて、塊状重合または溶液重合により得ることが好ましく、より好ましくは1〜20重量部、更に好ましくは2〜15重量部、特に好ましくは2〜10重量部である。反応温度は、40〜150℃、好ましくは50〜110℃である。0.5重量部未満であると、ビニル重合体部位の分子量が高すぎて、顔料担体および溶剤に対する親和性部位として、その絶対量が増えてしまい、分散性の効果自体が低下する場合があり、30重量%を超えると、ビニル重合体部(A)の分子量が低すぎて、顔料担体および溶剤に対する親和性部位として、その立体反発の効果がなくなると共に、顔料の凝集を抑えることが困難になる場合がある。
《重合開始剤》
重合の際、エチレン性不飽和単量体(a2)および(a4)の合計100重量部に対して、任意に0.001〜5重量部の重合開始剤を使用することができる。重合開始剤としては、アゾ系化合物および有機過酸化物を用いることができる。
アゾ系化合物の例としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、または2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、またはジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、単独で、もしくは2種類以上組み合わせて用いることができる。
《重合溶剤》
溶液重合の場合には、重合溶媒として、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、またはジエチレングリコールジ低級アルキルエーテル等が用いられる。
これらの重合溶媒は、2種類以上混合して用いることもできるが、最終用途で使用する溶剤であることが好ましい。
《フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)》
フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)としてはフッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体であればよく、例えば、
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、フロキセンなどが挙げられる。製品としては、大阪有機化学工業株式会社のビスコート3F、ビスコート3FM、ダイセルUCB株式会社のβ−CEA、トーソーエフテック社のフルオロレスター、共栄社化学工業株式会社のライトエステルM-3F、ライトアクリレートFA-108、ライトエステルFM-108、ユニマテック株式会社のCHEMINOX FAAC-4、CHEMINOX FAMAC-4、CHEMINOX FAAC-6、CHEMINOX FAMAC-6などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
《その他のエチレン性不飽和単量体(a2)》
その他のエチレン性不飽和単量体(a2)としては、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と重合可能なエチレン性不飽和単量体であればよく、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、またはイソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、またはフェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、またはオキセタン(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート類;
メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、またはエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、またはアクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、またはN,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類;
あるいは、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
また、上記アクリル系単量体と併用できる単量体として、
スチレン、またはα−メチルスチレン等のスチレン類;
エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、またはイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
あるいは、酢酸ビニル、またはプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
また、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を併用することもできる。カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、またはクロトン酸等から1種または2種以上を選択することができる。
《ビニル重合体(A)中のフッ素原子の含有量》
本発明においては、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)が、ビニル重合体に対してフッ素原子を3.0重量%以上含むことが好ましい。フッ素原子含有量は、ビニル重合体(A)の全重量中における、仕込みのフッ素原子の重量の比率で求める。すなわち、
フッ素原子含有量(%)=仕込みのフッ素原子の重量/仕込みのビニル重合体(A)を構成する全原料の重量、である。
片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)の中のフッ素含有量は3.0重量%から70重量%が好ましく、7.0重量%から50重量%がより好ましく、7.0重量%から35重量%が特に好ましい。F含有量が3.0重量%を下回るとフッ素含有バインダーとの相溶性が良くなく、塗膜にムラが発生する場合があり、F含有量が70%を上回ると分散剤の溶剤溶解性が低下し、使用できる溶剤が限られてくる場合がある。
フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)としては、500〜30,000であることが好ましく、1,000〜15,000であることがより好ましく、1,000〜8,000であることが特に好ましい。該重量平均分子量が500未満では、溶媒親和部による立体反発の効果が少なくなるとともに、顔料の凝集を防ぐことが困難となり、分散安定性が不十分となる場合がある。また、30,000を超えると、溶媒親和部の絶対量が増えてしまい、分散性の効果自体が低下する場合がある。更に、分散体の粘度が高くなる場合がある。
該重量平均分子量が500〜30,000であれば、顔料の凝集を防ぐことにより、顔料分散体の粘度上昇を抑えることに有利である。
[ジイソシアネート(B)]
本発明に用いられるジイソシアネート(B)としては、ポリウレタン等の合成時に従来から使用されている、公知のものを使用することができ、例えば、芳香族基を有するジイソシアネート(b1)、脂肪族基を有するジイソシアネート(b2)、芳香基および脂肪族基を有するジイソシアネート(b3)、または脂環族基を有するジイソシアネート(b4)等が挙げられる。
《芳香族基を有するジイソシアネート(b1)》
芳香族基を有するジイソシアネート(b1)としては、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、または1,3−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン等が挙げられる。
《脂肪族基を有するジイソシアネート(b2)》
脂肪族基を有するジイソシアネート(b2)としては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
《芳香族基および脂肪族基を有するジイソシアネート(b3)》
芳香族基および脂肪族基を有するジイソシアネート(b3)としては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、または1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
《脂環族基を有するジイソシアネート(b4)》
脂環族基を有するジイソシアネート(b4)としては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、またはメチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート等を挙げることができる。
以上、列挙したジイソシアネート(B)は、必ずしもこれらに限定されるものではなく、2種類以上を併用して使用することもできる。
本発明に用いられるジイソシアネート(B)としては、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート[別名:イソホロンジイソシアネート、IPDI]が難黄変性であるために好ましい。
[ポリアミン(C)]
本発明に用いられるポリアミン(C)としては、少なくとも2つの一級および/または二級アミノ基を有する化合物であり、イソシアネート基と反応しウレア結合を生成するために用いられる。このようなアミンとしてジアミン(c1)が挙げられる。
《ジアミン(c1)》
2つの一級アミノ基を有するジアミン(c1)としては、ポリウレタン等の合成時に、鎖延長剤として、従来から使用されている、公知のものを使用することができ、具体的には、
エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2−ジアミノプロパンまたは1,2−プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3−ジアミノプロパンまたは1,3−プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4−ジアミノブタン]
、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5−ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6−ジアミノヘキサン]、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、またはトリレンジアミン等の脂肪族ジアミン;
イソホロンジアミン、またはジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン等の脂環式ジアミン;あるいは、
フェニレンジアミン、またはキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等を挙げることができる。
また、2つの二級アミノ基を有するジアミン(c1)としては、ポリウレタン等の合成時に、鎖延長剤として、従来から使用されている、公知のものを使用することができ、具体的には、
N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、またはN,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン等を挙げることができる。
また、一級および二級アミノ基を有するジアミン(c1)としては、ポリウレタン等の合成時に、鎖延長剤として、従来から使用されている、公知のものを使用することができ、具体的には、
N−メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N−エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N−メチル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−メチル−1,3−ジアミノプロパンまたはメチルアミノプロピルアミン]、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン[別名:N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミンまたはイソプロピルアミノプロピルアミン]、またはN−ラウリル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−ラウリル−1,3−ジアミノプロパンまたはラウリルアミノプロピルアミン]等挙げることができる。
本発明のポリアミンは少なくとも2つの一級および/または二級アミノ基を有する化合物であり、一級および/または二級アミンがイソシアネート基と反応してウレア基を生成する、このウレア基が顔料吸着部位になるが、ポリアミン(C)が、両末端に2つの一級および/または二級アミノ基を有し、更に、両末端以外に二級および/または三級アミノ基を有する化合物である場合には、酸性顔料に対しての吸着性が向上するため、特に好ましい。
このようなポリアミン(C)としては、以下の様な両末端に2つの一級および/または二級アミノ基を有し、更に、両末端以外に二級および/または三級アミノ基を有するポリアミン(c2)が挙げられる。
《ポリアミン(c2》
ポリアミン(c2)としては、
メチルイミノビスプロピルアミン[別名:N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン]、ラウリルイミノビスプロピルアミン[別名:N,N−ビス(3−アミノプロピル)ラウリルアミン]、イミノビスプロピルアミン[別名:N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン]、N,N’−ビスアミノプロピル−1,3−プロピレンジアミン、またはN,N’−ビスアミノプロピル−1,4−ブチレンジアミン等を挙げることができ、
2つの1級アミノ基と1つの3級アミノ基を有するメチルイミノビスプロピルアミン、またはラウリルイミノビスプロピルアミンは、ジイソシアネートとの反応制御がし易く好ましい。
2つの1級アミノ基と1つの2級アミノ基を有するイミノビスプロピルアミンは、顔料への吸着性が良く好ましい。
また、本発明のポリアミン(C)としては、2つ以上の一級および/または二級アミノ基を有する重合体(c3)も使用することができる。
《2つ以上の一級および/または二級アミノ基を有する重合体(c3)》
一級および/または二級アミノ基を有する重合体(c3)としては、一級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体や二級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体、例えば、ビニルアミンやアリルアミンの単独重合体(いわゆるポリビニルアミンやポリアリルアミン)、あるいはそれらと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体、および、エチレンイミンの開環重合体や塩化エチレンとエチレンジアミンとの重縮合体やオキサゾリドン−2の開環重合体(いわゆるポリエチレンイミン)から選ばれることが好ましい。重合体中における一級および/または二級アミノ基の含有率としては、重合体を基準として、単量体単位で10〜100重量%が好ましく、20〜100重量%がより好ましい。含有率が10重量%以上であれば、顔料の凝集を防ぎ、粘度の上昇を抑えることに効果的である。
一級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体や二級アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体と共重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、またはフマール酸等の不飽和カルボン酸;
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、クロロメチルスチレン、インデン、またはビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、または2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル;
グリシジル(メタ)アクリレート、または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の官能基を有する(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、またはジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸置換アルキルエステル;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n−ブチル(メタ)アクリルアミド、tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、またはtert−オクチル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、またはジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の置換アルキル(メタ)アクリルアミド;
1,3−ブタジエン、またはイソプレン等のジエン化合物;
片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー、または片末端メタクリロイル化ポリエチレングリコール等の重合性オリゴマー(マクロモノマー);あるいは、
シアン化ビニル等を挙げることができる。
一級および/または二級アミノ基を有する重合体の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)としては、300〜75,000であることが好ましく、300〜20,000であることがより好ましく、500〜5,000であることが特に好ましい。該重量平均分子量が300〜75,000であれば、顔料の凝集を防ぐことにより、顔料分散体の粘度上昇を抑えることに効果的である。
[モノアミン(D)]
本発明の分散剤を構成するアミン化合物としては、ポリアミン(C)の他に、更にモノアミン(D)も使用することができる。モノアミン(D)としては、分子内に第一級アミノ基または第二級アミノ基を1個有するモノアミン化合物であり、モノアミン(D)は、ジイソシアネート(B)とポリアミン(C)の反応において高分子量化しすぎるのを抑えるため、反応停止剤として使用される。モノアミン(D)は、分子内に第一級アミノ基または第二級アミノ基以外の他の極性官能基を有していることもできる。このような極性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、シアノ基、ニトロキシル基等が挙げられる。
モノアミン(D)としては、ポリウレタン等の合成時に、反応停止剤として、従来から使用されている、公知のものが使用でき、具体的には、
アミノメタン、アミノエタン、1−アミノプロパン、2−アミノプロパン、1−アミノブタン、2−アミノブタン、1−アミノペンタン、2−アミノペンタン、3−アミノペンタン、イソアミルアミン、N−エチルイソアミルアミン、1−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、2−オクチルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノドデカン、1−アミノトリデカン、1−アミノヘキサデカン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1−アミノ−2−エチルヘキサン、1−アミノ−2−メチルプロパン、2−アミノ−2−メチルプロパン、3−アミノ−1−プロペン、3−アミノメチルヘプタン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2−エチルヘキシロキシプロピルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−ラウリロキシプロピルアミン、3−ミリスチロキシプロピルアミン、2−アミノメチルテトラヒドロフラン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリニックアシッド、イソニペコチックアシッド、メチルイソニペコテート、エチルイソニペコテート、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンブチリックアシッド塩酸塩、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−アミノピロリジン、3−ピロリジノール、インドリン、アニリン、N−ブチルアニリン、o−アミノトルエン、m−アミノトルエン、p−アミノトルエン、o−ベンジルアニリン、p−ベンジルアニリン、1−アニリノナフタレン、1−アミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、5−アミノイソキノリン、o−アミノジフェニル、4−アミノジフェニルエーテル、β−アミノエチルベンゼン、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、o−アミノアセトフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、3−ベンジルアミノプロピオニックアシッドエチルエーテル、4−ベンジルピペリジン、α−フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p−メトキシフェネシルアミン、フルフリルアミン、p−アミノアゾベンゼン、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、アリルアミン、2−アミノ−2−メチル−プロパノールまたはジフェニルアミン等が挙げられる。
中でも、脂肪族アミンで第二級アミノ基のみを有するモノアミン化合物は、分散剤の分散性を向上させるため、好ましい。
第二級アミノ基のみを有する脂肪族モノアミン化合物としては、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−
アミノピロリジン、または3−ピロリジノール等が挙げられる。
また、三級アミノ基は、イソシアネート基と反応する活性水素を有していないため、一級または二級アミノ基と、三級アミノ基とを有するジアミンは、モノアミン(D)と同様に反応停止剤として使用することができ、本発明による分散剤の重合体末端に、顔料吸着能を向上させる効果がある三級アミノ基を導入することができる。
一級または二級アミノ基と、三級アミノ基とを有するジアミンとしては、
N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、またはN,N,2,2−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン等の一級アミノ基と三級アミノ基とを有するジアミン;あるいは、
N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン等の二級アミノ基と三級アミノ基とを有するジアミンを挙げることができる。
これらの反応停止剤として作用するアミンアミン化合物は、一種類または二種類以上混合して用いてもよい。なお、一級アミノ基とイソシアネート基が反応した後のウレア結合の活性水素は、反応性が低く、本発明の分散剤の重合条件では、それ以上イソシアネート基と反応し、分子量が大きくなることはない。
[ウレタンプレポリマー(E)]
ウレタンプレポリマー(E)は片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基と、ジイソシアネート(B)のイソシアネート基と、を反応して得られる。
例えば、ビニル重合体(A)のモル数をα、ジイソシアネート(B)のモル数をβとした場合、α/β=α/(α+1)の時、理論上、片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが得られる。αを正の整数とすると、αが大きくなるほど分子量が高くなる。実際の構造制御については、詳しくは後述する。
[合成触媒(F)]
ウレタンプレポリマー(E)の合成時には、ポリウレタン等の合成触媒として従来から使用されている、公知の触媒(F)を使用することができ、例えば三級アミン系化合物、または有機金属系化合物等を挙げることができる。
三級アミン系化合物としては、例えば、
トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、またはジアザビシクロウンデセン(DBU)等を挙げることができる。
有機金属系化合物としては錫系化合物、または非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、例えば、
ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、または2−エチルヘキサン酸錫等を挙げることができる。
非錫系化合物としては、例えば、
ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、またはブトキシチタニウム
トリクロライド等のチタン系、オレイン酸鉛;
2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、またはナフテン酸鉛等の鉛系;
2−エチルヘキサン酸鉄、または鉄アセチルアセトネート等の鉄系;
安息香酸コバルト、または2−エチルヘキサン酸コバルト等のコバルト系;
ナフテン酸亜鉛、または2−エチルヘキサン酸亜鉛等の亜鉛系;あるいは、
ナフテン酸ジルコニウム等のジルコニウム系を挙げることができる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、または2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
上記三級アミン系化合物、または有機金属系化合物等の触媒は、場合によっては単独でも使用できるが、併用することもできる。
ウレタンプレポリマー(E)合成時に用いる有機金属化合物触媒は、後述のアミンとの更なる反応においても、該反応を著しく促進する。
[合成溶剤]
本発明においてウレタンプレポリマー(E)の合成時には、ポリウレタン等の合成溶剤として、公知の溶剤が好適に使用される。溶剤の使用は反応制御を容易にする役割を果たす。
かかる目的で使用される溶剤としては、例えば、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノ低級アルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ低級アルキルエーテルアセテート、またはジエチレングリコールジ低級アルキルエーテル等が用いられ、特にこれらに限定されるものではない。
ウレタンプレポリマー(E)の溶解性、溶剤の沸点等、アミンの溶解性の点から、特に酢酸エチル、酢酸プロピル、トルエン、メチルエチルケトン、ジエチレングリコールジ低級アルキルエーテル低級アルキル、またはこれらの混合溶剤が好ましい。
また、溶剤を使用した場合のウレタンプレポリマー反応系内の濃度は、ウレタンプレポリマーの固形分濃度に換算して、反応制御の観点から、好ましくは30〜95重量%であり、粘度制御の観点から、更に好ましくは40〜90重量%である。30重量%未満では、反応が遅くなり、未反応物が残ることがあるため好ましくない。95重量%を超えると、反応が部分的に急激に進む場合があり、分子量等のコントロールが難しくなるため好ましくない。
[合成条件]
フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基とジイソシアネート(B)のイソシアネート基とを反応させてウレタンプレポリマー(E)を合成するウレタン化反応は、種々の方法が可能である。
1)全量仕込みで反応する方法と、
2)フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)および必要に応じて、溶剤を反応容器に仕込み、ジイソシアネート(B)を滴下した後、必要に応じて触媒を添加する方法に大別されるが、
反応を精密に制御することができる点では方法2)が好ましい。ウレタンプレポリマー(E)を得る反応の温度は120℃以下が好ましい。更に好ましくは50〜120℃である。120℃より高くなると反応速度の制御が困難になり、所定の分子量と構造を有するウレタンプレポリマー(E)が得られなくなる場合がある。ウレタン化反応は、触媒の存在下、50〜110℃で1〜20時間行うのが好ましい。
フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)とジイソシアネート(B)の配合比は、ビニル重合体(A)のモル比率を整数αとした時、ジイソシアネート(B)のモル比率がα+1で、理論上、片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)が合成できる。αの最小が1なので、ビニル重合体(A)に対するジイソシアネート(B)の配合モル比率(α+1)/αは2以下となる。ジイソシアネートを更に増やした場合、ウレタンプレポリマー(E)と過剰のジイソシアネート(B)の混合物中のイソシアネート基すべてを、ポリアミン(C)とモノアミン(D)の一級および/または二級アミノ基と反応するように設計すれば過剰のジイソシアネート(B)を本発明の分散剤分子の中に取り込むことが可能である。通常のウレタンプレポリマーを合成する場合、ポリオールを残さないために、次工程のポリアミンによる鎖延長を見込んで、過剰のポリイソシアネートを配合する場合が多いが、本発明の分散剤では、過剰なジイソシアネート(B)由来の重合体の構成単位や過剰なジイソシアネート(B)の加水分解物由来の不純物が、顔料分散性や経時安定性に悪影響を与えることが多い。
従って、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)に対するジイソシアネート(B)の配合モル比は、ウレタンプレポリマーの生産性の観点から、1.01〜3.00が好ましく、最終合成物である分散剤の設計(顔料吸着部位と溶剤親和性部位のバランス)の観点から、1.30〜2.30がより好ましく、最終合成物である分散剤を使った顔料分散体の分散安定性の観点から、1.50〜2.00が最も好ましい。前記配合モル比が小さすぎると、最終製品である分散剤が高分子量になり、それを用いた顔料分散体、更に、それを用いた塗料やインキの粘度が高くなり、実用上問題となる場合がある。また、前述通り、前記配合モル比が2.00より大きいと、ビニル重合体(A)由来のビニル重合部を持たないジイソシアネート(B)およびそれ由来のウレタン部位が増え、最終製品である分散剤の性能に重大な悪影響を及ぼす場合がある。
<分散剤の製造方法および合成条件等>
本発明の分散剤は、
分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合してなる、片末端領域に2つのヒドロキシル基を有しかつ、フッ素原子を有するビニル重合体(A)を製造する第一の工程と、
前記フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基とジイソシアネート(B)のイソシアネート基とを反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)を製造する第二の工程と、
片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基と少なくともポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基とを反応させる第三の工程と、
により製造することができる。
本発明において、ウレタンプレポリマー(E)、ポリアミン(C)、およびモノアミン(D)、からウレタンウレア樹脂、または末端に一級または二級または三級のアミノ基を有するポリウレタンウレアを得るためのウレア反応は、
1)ウレタンプレポリマー(E)溶液を反応容器に仕込み、ポリアミン(C)、およびモノアミン(D)を滴下する方法、
2)ポリアミン(C)、およびモノアミン(D)、および必要に応じて溶剤からなる溶液を反応容器に仕込み、ウレタンプレポリマー(E)溶液を滴下する方法、
に大別される。
安定した反応になる方で合成を行うが、分子量の精密な制御のためには方法2)が好ましい。本発明のウレア反応の温度は、100℃以下が好ましい。更に好ましくは70℃以下である。70℃でも反応速度は大きく、制御できない場合は、50℃以下が更に好ましい。100℃より高くなると反応速度の制御が困難であり、所定の分子量と構造を有するウレタンウレア樹脂を得ることが難しくなる場合がある。
また、ウレタンプレポリマー(E)、およびポリアミン(C)、更に必要に応じてモノアミン(D)との配合比は、特に限定されず、用途と要求性能により任意に選択される。
反応の終点は、滴定に因るイソシアネート%測定、IR測定によるイソシアネートピークの消失により判断する。
本発明の分散剤の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは1,500〜50,000、特に好ましくは1,500〜20,000である。重量平均分子量が1,000未満であれば、顔料組成物の安定性が低下する場合があり、100,000を超えると樹脂間の相互作用が強くなり、顔料組成物の増粘が起きる場合がある。また、得られた分散剤のアミン価は、1〜100mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは2〜50mgKOH/g、更に好ましくは3〜30mgKOH/gである。アミン価が1mgKOH/g未満であれば顔料と吸着する官能基が不足し、顔料分散に寄与することが困難になる場合があり、100mgKOH/gを超えると、顔料同士の凝集が起こり、粘度低下効果の不足や塗膜外観に不具合を生じさせる場合がある。
本発明の顔料組成物に使用する前記分散剤の使用量は、顔料の重量を基準として、顔料分散性の観点から、1重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、30重量%以上が更に好ましい。1重量%より少ないと、分散液安定性が悪くなる場合があり、インキ塗膜耐性も弱くなる。
<その他の分散剤>
本発明の分散剤は、顔料の分散性や、顔料組成物および顔料分散体の保存安定性を向上させるために、本発明の分散剤以外の公知分散剤と併用することもできる。そのような公知分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルとの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルとの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、またはステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
上記公知分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルとの塩)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110、111(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170、180、または182(高分子共重合物)」、「Bykumen(高分子量不飽和酸エステル)」、「BYK−P104、またはP105(高分子量不飽和酸
ポリカルボン酸)」、「P104S、または240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とポリシロキサンとの混合物)」、あるいは、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸との部分アミド化物とポリシロキサンとの混合物)」が挙げられる。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、または766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、または745(銅フタロシアニン系)」、共栄社化学社製「フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、またはSP−1000」、「ポリフローNo.50E、またはNo.300(アクリル系共重合物)」、あるいは、楠本化成社製「ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、または#7004(ポリエーテルエステル型)」が挙げられる。
更に、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、またはEP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、または985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、または86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、または24000」、日光ケミカル社製「ニッコール T106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、またはHexagline 4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、あるいは、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、またはPB822(塩基性分散剤)」等が挙げられる。
これらのその他の公知分散剤の使用量は、前記本発明による分散剤を基準として、顔料分散性の観点から、0〜50重量%が好ましく、0〜40重量%がより好ましい。50重量より多いとインキ塗膜の耐性が悪化してしまう場合がある。
本発明の顔料組成物の最大の特徴は、前記の本発明による分散剤を含んでなることである。前記本発明分散剤は、顔料吸着性部位として、ポリウレタンウレア主鎖に、ウレタン結合およびウレア結合、更に好ましくは、一級および/または二級および/または三級アミノ基を有し、溶剤親和性部位として、側鎖にポリアクリレート鎖を有する構造を特徴としていることから、顔料吸着位部と溶剤親和性部位のバランスが良く、溶剤中で、優れた分散安定性を発現する。また、フッ素を含有しているため、優れた耐水性、防汚性を発現する。
一方、溶剤親和性部位として機能するポリアクリル鎖は、乾燥および硬化後に、高いインキ塗膜耐性をも発現する。
また、更にインキ塗膜物性を向上させる目的で、バインダー樹脂を添加する場合、本発明の顔料組成物に使用している本発明分散剤の側鎖ポリアクリル鎖が、バインダー樹脂との相溶性に優れているため、インキの基本物性を損なうことなくインキ塗膜物性を向上させることができる。
また、汚れ防止や耐久性の高いインキとしてバインダーにフッ素含有のバインダーを使う場合には、顔料とバインダーの相溶性を改良し、低粘度で安定な分散体を得られるようになる。
<顔料組成物>
本発明の分散剤と色材とを混合し、分散することにより、顔料組成物を得ることができる。
また、本発明の顔料組成物に含まれる色材は、印刷インキ、塗料に使用される様々な色材が使用できる。本発明で使用する色材は、特に制限されないが、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、または炭酸カルシウム等の無彩色の顔料または有彩色の有機顔料等が使用できる。
<顔料>
本発明で使用することのできる顔料は、特に制限されないが、例えば、
溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ハロゲン化フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラキノン顔料、ジアンスラキノニル顔料、アンスラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ピランスロン顔料、またはジケトピロロピロール顔料等があり、
更に具体的な例をカラーインデックスのジェネリックネームで示すと、
ピグメントブラック7、ピグメントブルー15、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:6、ピグメントブルー22、ピグメントブルー60、またはピグメントブルー64等の青色顔料;
ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、またはピグメントグリーン58等の緑色顔料;
ピグメントレッド9、ピグメントレッド48、ピグメントレッド49、ピグメントレッド52、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57、ピグメントレッド97、ピグメントレッド122、ピグメントレッド123、ピグメントレッド144、ピグメントレッド146、ピグメントレッド149、ピグメントレッド166、ピグメントレッド168、ピグメントレッド177、ピグメントレッド178、ピグメントレッド179、ピグメントレッド180、ピグメントレッド185、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントレッド215、ピグメントレッド216、ピグメントレッド217、ピグメントレッド220、ピグメントレッド221、ピグメントレッド223、ピグメントレッド224、ピグメントレッド226、ピグメントレッド227、ピグメントレッド228、ピグメントレッド238、ピグメントレッド240、ピグメントレッド242、ピグメントレッド254、またはピグメントレッド255等の赤色顔料;
ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレット23、ピグメントバイオレット29、ピグメントバイオレット30、ピグメントバイオレット37、ピグメントバイオレット40、またはピグメントバイオレット50等の紫色顔料;
ピグメントイエロー12、ピグメントイエロー13、ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー20、ピグメントイエロー24、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー86、ピグメントイエロー93、ピグメントイエロー94、ピグメントイエロー95、ピグメントイエロー109、ピグメントイエロー110、ピグメントイエロー117、ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー125、ピグメントイエロー128、ピグメントイエロー137、ピグメント、イエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー147、ピグメントイエロー148、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー151、ピグメントイエロー153、ピグメントイエロー154、ピグメントイエロー155、ピグメントイエロー166、ピグメントイエロー168、ピグメントイエロー180、ピグメントイエロー185、またはピグメントイエロー213等の黄色顔料;
ピグメントオレンジ13、ピグメントオレンジ36、ピグメントオレンジ37、ピグメントオレンジ38、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ51、ピグメントオレンジ55、ピグメントオレンジ59、ピグメントオレンジ61、ピグメントオレンジ64、ピグメントオレンジ71、またはピグメントオレンジ74等の橙色顔料;あるいは、
ピグメントブラウン23、ピグメントブラウン25、またはピグメントブラウン26等の茶色顔料が挙げられる。
また、カーボンブラックについては中性、酸性、または塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。
本発明の顔料組成物で使用する顔料濃度は、顔料組成物の固形分を基準として、1〜80重量%が好ましく、2〜50重量%がより好ましい。1重量%より少ないと着色力が無く、80重量%より多いとインキの保存安定性が悪化する。
<色素誘導体>
次に、本発明で使用することのできる酸性置換基を有する色素誘導体について説明する。本発明で使用することのできる酸性置換基を有する色素誘導体としては、下記一般式(1)、下記一般式(2)、および下記一般式(3)で表される色素誘導体の群から選ばれる少なくとも一種類以上の色素誘導体を挙げることができる。酸性置換基を有する色素誘導体は、下記一般式(1)で表される電荷を有さない色素誘導体、並びに下記一般式(2)および(3)で表される電荷を有する色素誘導体に分けられる。
一般式(1):
P−Z1
[一般式(1)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Z1は、スルホン酸基またはカルボキシル基である。]
一般式(2):
(P−Z2)[N+(R1,R2,R3,R4)]
[一般式(2)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、R1は、炭素数5〜20のアルキル基であり、R2,R3,およびR4は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であり、Z2は、SO3 -またはCOO-である。]
一般式(3):
(P−Z2)M+
[一般式(3)中、Pはアゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Mは、NaまたはK原子であり、Z2は、SO3 -またはCOO-である。]
一般式(1)〜(3)で示される色素誘導体中のPは有機色素残基を示すが、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルタ用レジストインキ、インクジェットインキ、防汚インキ、塗料、および着色樹脂組成物に使用する顔料の化学構造と、上記有機色素残基の化学構造は必ずしも一致しなければいけないものではないが、最終的に製造されるインキ等の色相を考慮すれば、黄色系顔料の分散に使用する際には黄色系の顔料誘導体、赤系顔料の分散に使用する際には赤系の顔料誘導体、青系顔料の分散に使用する際には青系の顔料誘導体のように、分散する顔料の色相に近いもの、もしくは無色のものを使用した方が色相的に優れた顔料分散体を製造することができる。
後述する、本発明の顔料組成物における色素誘導体の使用量は、顔料を基準として、0〜50重量%が好ましく、0〜30重量%がより好ましい。50重量%より多いとインキ塗膜の耐性が悪化する。
本発明の顔料組成物、並びに、後述する、顔料分散体は、分散剤を有機溶剤中に溶解、あるいは懸濁させた後、この液中に顔料、および必要に応じて一般式(1)〜(3)で示される色素誘導体を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌混合した後、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型サンドミルといったビーズミルやロールミル、メディアレス分散機等の種々の分散機を用いて分散して製造することができる。また、色素誘導体は、顔料の製造時に添加することにより予め顔料を表面処理するための、処理剤として使用してもよい。
<有機溶剤>
本発明の顔料組成物、並びに、後述する顔料分散体には、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルタ用レジストインキ、インキジェットインキ、防汚インキ、塗料、電池用塗料、および着色樹脂組成物等に使用される有機溶剤が広く利用できる。補足するならば、本発明の分散剤が溶解、もしくは均一に懸濁する有機溶剤であれば特に制限をうけるものではない。
具体的な有機溶剤の例としては、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、またはn−ブチルアルコール等のアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n−ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、またはイソホロン等のケトン類;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、または乳酸ブチル等のエステル類;
γ−ブチロラクトン、またはε−カプロラクトン等のラクトン類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、またはジプロピレングリコール等のグリコール類;
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、またはテトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、またはジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類;
n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、またはイソドデカン等の飽和炭化水素類;
1−ヘキセン、1−ヘプテン、または1−オクテン等の不飽和炭化水素類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、またはデカリン等の環状飽和炭化水素類;
シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、またはシクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類;
N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、または2−ピロリドン等の(N−アルキル)ピロリドン類;
N−メチル−2−オキサゾリジノン等のN−アルキルオキサゾリジノン類;あるいは、
ベンゼン、トルエン、またはキシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
これらの有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用することもできるが、最終用途で使用する溶剤であることが好ましい。
<顔料分散体>
本発明の顔料組成物を、溶剤、またはワニス中に分散し、顔料分散体として、各種インキや塗料に使用することができる。特に、ワニスに分散することにより、種々の印刷インキとして使用し、展色する際の定着性を付与させることができる。
<溶剤>
顔料分散体に使用する溶剤は、上記有機溶剤を使用することができる。分散剤の合成溶剤、顔料組成物に含まれる溶剤、または後述するインキに使用する溶剤と同じ溶剤を使用してもよいし、必要に応じて異なる樹脂を使用してもよい。
<ワニス>
ワニスとして使用できる樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂が挙げられ、上記有機溶剤に溶解してワニスとして使用する。顔料分散体を、後述するインキに使用する場合、バインダー樹脂と同じ樹脂を使用してもよいし、必要に応じて異なる樹脂を使用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩酢ビ樹脂、エチレン酢ビ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、またはブチラール樹脂等を挙げることができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、または尿素樹脂等を挙げることができる。
光硬化性樹脂(感光性樹脂)としては、水酸基、カルボキシル基、またはアミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、またはエポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、またはスチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂を用いることができる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸
共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものを用いることもできる。
本発明の顔料分散体、および後述するインキは、その使用する用途によって可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、粘度調整剤、ワックス、界面活性剤、レベリング剤等の種々の添加剤を使用することができる。
本発明の顔料分散体、および後述するインキは、前記ワニスとして、光重合性樹脂(感光性樹脂)ワニスを使用したり、更に、重合性モノマーおよび/またはオリゴマーを含有させることにより、紫外線や電子線で硬化させる放射線硬化型インキとしても使用することができる。
また、本発明の顔料分散体、および後述するインキは、前記ワニスとして、熱硬化性樹脂ワニスを使用したり、更に、熱反応性化合物(熱架橋剤)を含有させることにより、熱硬化型インキとしても使用することもできる。
本発明におけるワニスに含まれる溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、またはジエチレングリコールジエチルエーテル等が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
<バインダー樹脂>
本発明の顔料組成物または顔料分散体は、更にバインダー樹脂を使用することが好ましい。バインダー樹脂としては、後述のエチレン性不飽和単量体(a3)をラジカル重合して得られるアクリル樹脂のほか、市販のフッ素含有樹脂が好適に用いられる。特に、バインダー樹脂がフッ素を含有すると、本発明で使用するフッ素含有分散剤との相溶性に優れ、かつ耐水性等の印刷物耐性を著しく向上させるためにより好ましい。
[市販のフッ素含有樹脂]
市販のフッ素含有樹脂としては、例えば、
旭硝子(株)製の、「ルミフロン LF100」、「ルミフロン LF200」、「ルミフロン LF300」、「ルミフロン LF400」、「ルミフロン LF500」、「ルミフロン LF600」、「ルミフロン LF700」、「ルミフロン LF900」等、
(株)クレハ製の、「KFポリマーW#1100」、「W#1300」、「W#1700」、「W#7200」、「W#7300」、「W#9100」、「W#9200」、「W#9300」、「L#1120」、「L#1320」、「L#7305」、「L#9305」等、
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[エチレン性不飽和単量体(a3)をラジカル重合して得られるアクリル樹脂]
≪エチレン性不飽和単量体(a3)≫
エチレン性不飽和単量体(a3)としては、ビニル重合体(A)の合成で示したエチレン性不飽和単量体(a2)や、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)を使用することができる。
エチレン性不飽和単量体(a3)を重合して得られる樹脂を重合する際、エチレン性不飽和単量体(a3)100重量部に対して、任意に0.001〜20重量部の重合開始剤を使用することができる。0.001重量部未満であると、分子量が大きくなり粘度も高くなる20重量%を超えるとビニル重合体部の分子量が低すぎて、耐久性が悪くなる場合がある。重合開始剤としては、ビニル重合体(A)の合成で示した重合開始剤を使用することができる。
更に、得られるバインダー樹脂の分子量や分子量分布を制御するために、連鎖移動剤として、ラジカル重合によるビニル系ポリマーの合成時に従来から使用されている、公知の連鎖移動剤が任意の量使用できる。
具体的には、
メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、2−メルカプトエタンスルホン酸、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、またはブチルチオグリコレート等のチオール系連鎖移動剤;
四塩化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、またはブロモトリクロロエタン等のハロゲン化物;
イソプロパノール、またはグリセリン等の第2級アルコール;
亜リン酸、次亜リン酸、亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸等の低級酸化物;並びに、
次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、またはメタ重亜硫酸カリウム等の低級酸化物の塩等が挙げられる。
上記連鎖移動剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。 溶液重合の場合には、重合溶媒として、ビニル重合体(A)の合成で示した重合溶剤を使用することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
<数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)>
数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8320GPC)で、展開溶媒にDMFを用いたときのポリスチレン換算分子量である。
<ビニル重合体の合成>
(合成例1)ビニル重合体(A−1)の合成
ガス導入管、温度計、コンデンサー、および攪拌機を備えた反応容器に、トリフルオロエチルメタクリレート(共栄社化学株式会社製 ライトエステルM-3F) 500部、チオグリセロール 11部、および酢酸プロピル 511部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を90℃に加熱して、AIBN[2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)] 0.50部を添加した後7時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認後、室温まで冷却して、重量平均分子量9,500の、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A−1)の固形分50%溶液を得た。
(合成例2〜12)ビニル重合体(A−2〜14)の合成
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は合成例1と同様にして合成を行い、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A−2〜12)、および、フッ素原子を有しない、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A−13、14)の固形分50%溶液を得た。
Figure 2014084422
表1中の略称は以下に示す通りである。
M-3F:共栄社化学株式会社製 ライトエステルM-3F
FAMAC-4:ユニマテック株式会社製 CHEMINOX FAMAC-4
FAAC-6:ユニマテック株式会社製 CHEMINOX FAAC-6
FA-108:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートFA-108
フロキセン:アルドリッチ製 2,2,2−トリフルオロエチルビニルエーテル
FAMAC-6:ユニマテック株式会社製 CHEMINOX FAMAC-6
M-6F:共栄社化学株式会社製 ライトエステルM-6F
V-3F:大阪有機化学工業株式会社製 V-3F
FAAC-4:ユニマテック株式会社製 CHEMINOX FAAC-4
FM−108:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートFM-108
MMA:メチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
LMA:ラウリルメタクリレート
AIBN:2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<分散剤の製造>
(実施例1)分散剤(G−1)の製造
ガス導入管、温度計、コンデンサー、および攪拌機を備えた反応容器に、ビニル重合体(A−1)の固形分50%溶液 1022部と、イソホロンジイソシアネート 45.2部と、酢酸プロピル 45.1部と、触媒としてジブチル錫ジラウレート 0.11gを仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を100℃に加熱して、3時間反応した後、40℃まで冷却して無色透明溶液(B−1)を得た。ガス導入管、温度計、コンデンサー、および攪拌機を備えた反応容器に、メチルイミノビスプロピルアミン 11.1部、ジブチルアミン 6.6部、酢酸プロピル 304.6部の混合液を仕込み、100℃まで加熱して無色透明溶液(B−1)1112.4部を30分かけて滴下し、更に1時間反応した後、室温まで冷却して反応を終了した。固形分を40%に調整し、本願発明の分散剤(G−1)の無色透明溶液を得た。分散剤(G−1)の重量平均分子量は43,200であり、アミン価9.0mg、KOH/gであった
(実施例2〜20、比較例1〜2)分散剤(G−2〜22)の製造
表2に記載した原料と仕込み量を用いた以外は実施例1と同様にして合成を行い、分散剤(G−2〜22)の溶液を得た。
Figure 2014084422
表2中の略称は、以下に示す通りである。
・IPDI:イソホロンジイソシアネート
・DBTDL:ジブチル錫ジラウレート
・MIBPA:メチルイミノビスプロピルアミン[別名:N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン]
・IBPA:イミノビスプロピルアミン[別名:N,N−ビス(3−アミノプロピル)アミン]
・IPDA:イソホロンジアミン
・DBA:ジn−ブチルアミン
・BzA:ベンジルアミン
・AMP:2−アミノ−2−メチル−プロパノール
・PA:1−アミノプロパン
・PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<顔料分散体の製造>
(実施例21)顔料分散体1の製造
青色顔料として銅−フタロシアニンブルーを8.0部、青色誘導体を2.0部、実施例1にて合成した分散剤(G−1)を固形分換算で2.0部、および溶剤(酢酸プロピル)48部、バインダー樹脂(LF100)80部を配合し、2mmφジルコニアビーズ100部を加えスキャンデックスで3時間分散し、顔料分散体1を製造した。
(実施例22〜40、比較例3〜5)顔料分散体2〜22の製造
表3に示した配合比に変更した以外は、実施例21と同様にして顔料組成物2〜22を製造した。
Figure 2014084422
表3中の略称(溶剤)および誘導体は、以下に示す通りである。
LF100:フッ素含有樹脂 ルミフロンLF100(旭硝子株式会社製)
LF200:フッ素含有樹脂 ルミフロンLF200(旭硝子株式会社製)
L#1120:フッ素含有樹脂 クレハKFポリマーL#1120(株式会社クレハ製)
L#1320:フッ素含有樹脂 クレハKFポリマーL#1120(株式会社クレハ製)
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
青色誘導体:下記一般式(6)に示す青色色素誘導体
一般式(6):
P−[SO3H・H2N (CH211 CH3
(一般式(6)中、Pは、銅フタロシアニン残基である。)
赤色誘導体:下記一般式(7)に示す赤色色素誘導体
一般式(7):
Q−(SO3H)
(一般式(7)中、Qは、キナクリドン残基である。)
<顔料分散体の評価>
本発明の分散剤の評価は、該分散剤を用いた顔料分散体の状態(初期粘度と経時安定性)、相溶性、耐水性、防汚性により判断した。結果を表4に示す。
(1)初期粘度:
顔料分散体の分散後、1日室温で放置後にB型粘度計(25℃、回転速度100rpm)で測定した。測定値が低い程良好である。
(2)経時安定性:
顔料分散体の分散後、1週間40℃に放置後にB型粘度計(25℃、回転速度100rpm)で測定し、初期粘度と比較し、±10%未満の場合を◎、±10〜20%の場合を○、±20〜40%の場合を△、±40%より大きい場合を×とした。
(3)相溶性:
顔料分散体をPETフィルムにバーコーターで塗工し、その光沢を目視で判定した。光沢がある場合を、光沢がなくマット状の場合を×とした。
(4)耐水性:
(3)と同様にして得られた塗工サンプルに、水道水を含ませた綿棒で10往復擦った。綿棒についたインキの量で、全くつかない場合を◎、わずかにつく場合を○、綿棒にはつくが印字面の基材は見えない場合を△、基材が見えるほどとれる場合を×とした。
(5)防汚性:
(3)と同様にして得られた塗工サンプルに、油性マジックで落書きをした後にキムタオルで拭き取りを行い、油性マジックの落書きが、全く残らない場合を◎、わずかに残る場合を○、伸びるが取れない場合を△、全く取れない場合を×とした。
Figure 2014084422
以上の評価結果から明らかなように、本発明の分散剤を使用した実施例21〜40は、低い初期粘度で、且つ経時粘度の増加がほとんどなく良好な安定性を示し、かつ相溶性、耐水性、防汚性に優れている。これに対して、比較例3〜5では、相溶性、耐水性、防汚性に問題があることが分かった。

Claims (11)

  1. フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基と、ジイソシアネート(B)のイソシアネート基と、を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、
    および、ポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させてなる分散剤であって、アミン価が1〜100mgKOH/gであることを特徴とする分散剤。
  2. フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)が、分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下に、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合してなることを特徴とする請求項1記載の分散剤。
  3. フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)が、ビニル重合体に対してフッ素原子を3.0重量%以上含むことを特徴とする請求項1または2記載の分散剤。
  4. フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)の重量平均分子量が、500〜30,000であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の分散剤。
  5. ポリアミン(C)が、2つの一級および/または二級アミノ基を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の分散剤。
  6. ポリアミン(C)が、両末端に2つの一級および/または二級アミノ基を有し、さらに、両末端以外に二級および/または三級アミノ基を有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の分散剤。
  7. 重量平均分子量が、1,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の分散剤。
  8. 請求項1〜7いずれか記載の分散剤、および顔料を含むことを特徴とする顔料組成物。
  9. 更に、下記一般式(1)、下記一般式(2)、および下記一般式(3)で表される酸性置換基を有する色素誘導体の群から選ばれる少なくとも一種類以上の色素誘導体を含むことを特徴とする請求項8記載の顔料組成物。
    一般式(1):
    P−Z1
    (一般式(1)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Z1は、スルホン酸基、またはカルボキシル基である。)
    一般式(2):
    (P−Z2)[N+(R1,R2,R3,R4)]
    (一般式(2)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、R1は、炭素数5〜20のアルキル基であり、R2,R3,およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基であり、Z2は、SO3 -またはCOO-である。)
    一般式(3):
    (P−Z2)M+
    (一般式(3)中、Pは、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、およびアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基であり、Mは、Na原子、またはK原子であり、Z2は、SO3 -、またはCOO-である。)
  10. 請求項8または9記載の顔料組成物を、溶剤および/またはワニスに分散させてなる顔料分散体。
  11. 分子内に2つのヒドロキシル基と1つのチオール基とを有する化合物(a1)の存在下、フッ素原子を有するエチレン性不飽和単量体(a4)と、その他のエチレン性不飽和単量体(a2)とをラジカル重合してなる、フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)を製造する第一の工程と、
    前記フッ素原子を有し、かつ片末端領域に2つのヒドロキシル基を有するビニル重合体(A)のヒドロキシル基、およびジイソシアネート(B)のイソシアネート基を反応してなる片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)を製造する第二の工程と、
    片末端領域に2つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(E)のイソシアネート基、およびポリアミン(C)を含むアミン化合物の一級および/または二級アミノ基を反応させる第三の工程と、
    からなる分散剤の製造方法。
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