JP2014083825A - 製本用シート、製本用シートロール、及び製本用シートの製造方法 - Google Patents

製本用シート、製本用シートロール、及び製本用シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造時に円滑な搬送を容易に行えるとともに、良好な品質で印字形成を行う。
【解決手段】厚さ方向寸法を備えた中間体テープ100Aは、基材層101aと、基材層101aの厚さ方向の一方側に隣接して設けられ、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルト接着層101bと、ホットメルト接着層101bの厚さ方向の一方側に隣接して設けられた、剥離材104と、を有し、剥離材104は、ホットメルト接着層101bの厚さ方向の一方側の表面に対し剥離可能に付着した離型処理面104aを、厚さ方向の他方側の表面に備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、製本に使用される製本用シート及びこれを備えた製本用シートロール並びに製本用シートの製造方法に関する。
テープ状の基材の一方側の面に、加熱により溶融して接着性を発現するホットメルト接着層を設けた、製本用シートが既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この製本用シートは、例えば製本対象となる複数ページの紙葉の端部を包み込むように取り付けられた後、ホットメルト接着層が溶融する融点以上の温度に加熱される。これにより、上記溶融によって発現するホットメルト接着層の接着性により、製本用シートは上記複数ページの紙葉を背表紙として固定する。
この従来技術では、製本用シートの製造時においては、テープ状の基材(テープ基材)を巻回したロールから当該基材が繰り出されて水平に搬送される。そして、基材の搬送経路の上方において液体状のホットメルト接着剤がノズルから噴出される。これにより、上記水平に搬送される基材に対しホットメルト接着剤が塗布され、その後冷却されることで、基材層の上にホットメルト接着層が形成される。
特開平8−239157号公報
しかしながら、上記従来技術においては、搬送される基材に対し、上方からホットメルト接着剤を単純に塗布する手法である。この結果、基材層の上に形成されるホットメルト接着層の表面に凹凸が生じることは避けられず、ホットメルト接着層の表面を平滑にするのは困難であった。この結果、例えば製本処理やそのための準備処理等を行う適宜の処理装置内において製本用シートを搬送する際、ホットメルト接着層の表面の上記凹凸の存在により、円滑な搬送が困難となる場合があった。また例えば、当該処理装置内において、基材の上記ホットメルト接着層と反対側に印字形成を行う場合に、上記凹凸の存在によってかすれ等が生じ印字品質の低下を招くおそれがあった。
本発明の目的は、製造時に円滑な搬送を容易に行えるとともに、良好な品質で印字形成を行うことができる製本用シート、及びこれを備えた製本用シートロール、並びに製本用シートの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、厚さ方向寸法を備えた製本用シートであって、基材層と、前記基材層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられ、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルト接着層と、前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられた、剥離材層と、を有し、前記剥離材層は、前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側の表面に対し剥離可能に付着した離型処理面を、前記厚さ方向の他方側の表面に備えることを特徴とする。
本願発明の製本用シートは、製本用に用いられる。例えば製本対象となる複数ページの紙葉の端部を包み込むように取り付けられ、背表紙として当該複数ページの紙葉を固定する。そのために、本願発明の製本用シートには、ホットメルト接着層を備えている。ホットメルトは、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現できるので、上記製本時に当該融点以上の温度とすることで、当該接着性によって上記複数ページの紙様を固定することができる。
このとき、本願発明の製本用シートは、厚さ方向に沿って、基材層、ホットメルト接着層、剥離材層、の順で積層された構造である。剥離材層は、ホットメルト接着層側(他方側)の表面に離型処理面を備えており、この離型処理面が、ホットメルト接着層の一方側の表面に付着されている。
このような構造の製本用シートは、まず最初に剥離材層の離型処理面の表面にホットメルトを塗布してホットメルト接着層を形成しておき、その後、基材層の表面に対し、離型処理面に形成されたホットメルト接着層の表面が密着するように、基材層と剥離材層とを押し当てることで構築することができる。
このようにして構築された製本用シートでは、その後、剥離材層が基材層から引き剥がされることで、離型処理面から分離したホットメルト接着層が基材層の表面に転写され、基材層側に残る。その際、基材層に残ったホットメルト接着層の表面は、基材層の離型処理面から分離したものであるので、極めて平滑な面となる。この結果、単純に基材層の上にホットメルトを塗布した構造(以下、単純塗布構造という)とは異なり、本願発明においては、表面が平滑なホットメルト接着層を、基材層の上に容易に形成することができる。したがって、当該ホットメルト接着層を備えた基材層を、製本処理やそのための準備処理等を行う適宜の処理装置内において搬送する際、ホットメルト接着層の表面に凹凸が存在する上記単純塗布構造に比べ、容易かつ円滑に搬送することができる。また当該処理装置内で基材に(ホットメルト接着層と反対側に)印字形成を行う場合に、かすれ等のない良好な品質の印字を形成することができる。
本発明によれば、製造時に円滑な搬送を容易に行えるとともに、良好な品質で印字形成を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る印字用テープロールを製造するロール製造装置の構成例を示す概念的側面図である。 被印字テープに印字形成し背表紙用シートを生成する印字装置を示す斜視図である。 印字装置のテープカセット装着部を示す斜視図である。 テープカセットの内部構造を示す平面図である。 背表紙シートの一例を示す平面図及びA−A′断面図である。 製本装置の構成及び動作例を説明する概念的側面図である。 製本装置の構成及び動作例を説明する概念的側面図である。 製本装置の構成及び動作例を説明する概念的側面図である。 紙様の製本完成品を示す概念的側面図である。 第1実施形態による被印字テープの断面図、及び、4層積層構造を備えた変形例による被印字テープの断面図である。 本発明の第2実施形態における、被印字テープの製造方法の概略を表す説明図である。 図11の手法の前段の処理を実現するためのロール製造装置の構成例を示す概念的側面図である。 図12中B方向からの矢視図に相当する、吐出ノズルの説明図である。 図11の手法の後段の処理を実現するためのロール製造装置の構成例を示す概念的側面図である。 スリッタ装置による切断を説明するための概念的平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の第1実施形態を図1〜図9により説明する。第1実施形態では、製本用テープを用いて、製本時のバインダテープとして機能する背表紙シートL(後述の図5及び図9参照)が作成される。すなわち、背表紙シートLは、製本対象となる複数ページの紙葉S(後述の図6〜図9等を参照)の端部を包み込むように取り付けられ、これによって背表紙として当該複数ページの紙葉Sを固定する。
<ロール製造装置の構成>
図1に、上記背表紙シートLを作成するために用いられる印字用テープロールTR1を製造する、ロール製造装置110(処理装置の一例に相当)の構成例を示す。
図1に示すロール製造装置110において、素材テープ100′を巻回したテープ基材ロールBR(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)が、支軸600により回転自在に支持されている。素材テープ100′は、適宜の材料(この例では紙材)から構成された基材層101aと、この基材層101aの、上記テープ基材ロールBRの径方向外側(厚さ方向他方側に相当)に隣接して設けられた、例えばポリエステル樹脂からなる転写層101cと、を備えている。なお、基材層101aを構成する紙材としては、例えば、いわゆる上質紙、無塵紙、グラシン紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、ユポ(合成)紙、クラフト紙等が考えられる。テープ基材ロールBRから繰り出された素材テープ100′は、給送ローラ対601を介し搬送ローラ602へ送られる。
ここで、上記素材テープ100′の搬送経路の上方に、定量吐出器603の吐出ノズル603Aが設けられている。定量吐出器603には、ヒータ内蔵型ホッパ604内の溶融した液体状のホットメルト接着剤606が、給送路605を介して供給される。このホットメルト接着剤606は、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能である。このホットメルト接着剤606の一例としては、上記融点が150℃であるときに溶融粘度が10000mPa・S以下であるようなものが好適に用いられる。
具体的には、ホットメルト接着剤606は、下記A成分〜E成分を所定の割合にて含有しているものが用いられる。
A成分:ベースポリマー
B成分:ワックス
C成分:粘着性付与樹脂
D成分:酸化防止剤
E成分:着色剤
各成分の例としては、例えば下記のようなものがある。
<A成分:ベースポリマー>
(エチレン共重合体)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレンノルマルブチルアクリレート(EnBA)等。
(ゴム系)
天然ゴム等。
(合成ゴム系)
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)等。
なお、上記ベースポリマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
<B成分:ワックス>
(石油系ワックス)
パラフィンワックス、マイクロワックス等。
(合成ワックス)
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等。
上記ワックスは、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
<C成分:粘着性付与樹脂>
ロジン系樹脂(ロジンやロジンエステルなど:天然ロジン,変性ロジン,水添ロジン)、テルペン系樹脂、石油系樹脂、クマロン系樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂等
上記粘着性付与樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
<D成分:酸化防止剤>
フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、トコフェロールをベースとする酸化防止剤、ビスベンゾトリアゾールをベースとする酸化防止剤、チオフェニルビスベンゾオキサゾール誘導体をベースとする酸化防止剤、ベンゾフェノンをベースとする酸化防止剤等。
上記酸化防止剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
<E成分:着色剤>
酸化チタン等
そして、素材テープ100′が搬送ローラ602を通過するとき、定量吐出器603の吐出ノズル603Aから液体状のホットメルト接着剤606が定量ずつ吐出される。この吐出されたホットメルト接着剤606は素材テープ100′の上側に塗布され、素材テープ100′の上記基材層101aの上側(厚さ方向一方側に相当)にホットメルト接着層101bが順次形成されて行く。これにより、当該厚さ方向一方側から他方側(後述の印字用テープロールTR1の径方向内側)に向かって、上記ホットメルト接着層101b、上記基材層101a、及び上記転写層101c、を備えた、被印字テープ100が形成される。
このとき、本実施形態では、定量吐出器603には、例えば、バルブを閉じた後に吐出ノズル603Aから糸引き状態となっているホットメルト接着剤606を、吸引する機能が備えられている。これにより、上記基材層101a上に塗布されたホットメルト接着層101bのエッジ精度、体積精度、寸法精度を高精度に得ることができる。この結果、上記基材層101a上にホットメルト接着層101bを平滑に塗布することができる。このときのホットメルト接着層101bの厚さ方向の寸法は、好適には200μm以上で400μm以下となっている。平滑の程度としては、ホットメルト接着層101bの表面粗さについて、上限値16%かつ下限値16%において搬送性及び印字品質の両方において良好な結果が認められている。すなわち塗布厚みが200μmの場合のばらつきは232〜168μm、塗布厚みが400μmの場合のばらつきは464〜336μmの範囲で良好となる。
上記のようにして平滑なホットメルト接着層101bが形成された被印字テープ100(製本用シート、製本用テープに相当)は、略水平方向に搬送され、不要部除去装置609に導入される。不要部除去装置609において、被印字テープ100は、幅方向両端部に位置する適宜の不要部分が切断除去された後、巻取り軸611に回転可能に支持される印字用テープロールTR1として巻き取られる。
<印字装置の構成>
図2に、上記印字用テープロールTR1を用いて被印字テープ100に印字を行い上記背表紙シートLを作成する、印字装置1(処理装置の一例に相当)を示す。図2に示す印字装置1において、その本体2の上面には、可動操作可能な文字入力用ダイヤル4が設けられている。この文字入力用ダイヤル4に隣接して、電源スイッチ6や印字キー8等、印字装置1の各種制御を行う機能キー10と、入力した文字や記号等を表示するための液晶ディスプレイ(LCD)12と、が設けられている。
本体2の裏面には、図3及び図4に示すように、カセットホルダ80が設けられ、このカセットホルダ80に対してテープカセット70(製本用テープカセットに相当)が着脱可能となっている。また、本体2には、テープカセット70のカートリッジ筐体70a(筐体に相当)をカセットホルダ80に装着した際、テープカセット70内のテープ送りローラ36と嵌合するテープ送り駆動軸50と、テープカセット70内のリボン巻き取りロールIR2と嵌合するリボン巻き取りスプール軸52とが設けられており、図示しないパルスモータにより駆動される。
図4に示すように、テープカセット70のカートリッジ筐体70aには、印字用スプール18(巻回部材に相当)が軸心kを中心にして回転可能に設けられている。その印字用スプール18の外周には、上記被印字テープ100がホットメルト接着層101bを外側にして巻回された製本用テープロールTR1が形成されている(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)。被印字テープ100は、上述のようにしてホットメルト接着層101bが基材層101aの厚さ方向一方側に設けられるとともに、転写層101cが基材層101aの厚さ方向他方側に設けられた、3層積層構造となっている。
本体2に固定された揺動軸54に揺動自在に支承されたローラホルダ56に、可動プラテンローラ58及び駆動ローラ60が回転自在に保持されている。そして、ローラホルダ56を揺動軸54周りに揺動させるローラリリースレバー62(図3参照)が操作されることで、可動プラテンローラ58及び駆動ローラ60がローラ進入口34から進入する。その進入の際、ローラ進入口34部分に露出している被印字テープ100とインクリボン26とが重ね合わせられ、サーマルヘッド48の発熱素子49との間で挟持される。一方、その下流では、駆動ローラ60がテープ送りローラ36との間で、被印字テープ100が挟持される。
上記のように教示された状態で上記テープ送りローラ36(搬送ローラに相当)が駆動されることにより、被印字テープ100が印字用テープスプール18からガイド軸32を介してローラ進入口34へ搬送され、さらにテープ押え23の下のスリットを貫通してカートリッジ筐体70aの外部へ排出される。
このとき、ベースフィルムに熱溶融性のインクを塗布してなるインクリボン26が、リボン供給スプール28にインク面を内側にして巻かれてリボン供給ロールIR1が形成されている。インクリボン26は、リボン供給スプール28から被印字テープ100とガイド軸32との間を通り、被印字テープ100と重ねられる。ここで、ローラ進入口34の内奥に、インクリボン26及び周壁部46に包囲されたサーマルヘッド挿入穴47が開設されている。そのサーマルヘッド挿入穴47に、本体2に取り付けられたサーマルヘッド48が挿入される。サーマルヘッド48の先端には発熱素子49がインクリボン26の送り方向と直行して一列に並べられている。そして、被印字テープ100の上記転写層101cは被転写材料により構成されており、前述の重ねられた状態においてサーマルヘッド48の発熱素子49で加熱されることにより、インクリボン26からの熱転写によって転写層101cに印字が形成される。なお、インクリボン26の上記熱転写時の融点は、例えば150℃より高く200℃以下(好ましくは160℃以上200℃以下)となっている。転写による印字形成後は、インクリボン26はローラ進入口34へ至り、剥離プレート40を介してその進行方向が約180°回転し、リボン巻き取りロールIR2へと巻回される。剥離プレート40は、後述するサーマルヘッド48の発熱素子49からインクリボン26の進行方向における下流側の所定量離れた位置に固定されており、被印字テープ100からインクリボン26を剥離させる。
また、上記駆動ローラ60の下流には、切断レバー64と、切断レバー64の揺動に連動して回転する回転カッタ66とが、設けられている。そして、回転カッタ66の切断刃66aを受ける平板状の切断刃受け部81が、テープカセット70に設けられている。
<印字装置の動作>
上記構成の印字装置1において、操作者によって、文字入力用ダイヤル4や機能キー郡10を介して所望の文字や記号などが操作入力され、印刷キー8が押下される。すると、被印字テープ100及びインクリボン26が所定の速度で送られながら、入力された文字や記号などのデータに基づいてサーマルヘッド48の発熱素子49が発熱する。これにより、被印字テープ100の転写層101cに文字や記号などが印刷された後、駆動ローラ60によって印字装置1の外部に排出される。その後、操作者による切断レバー64の操作により回転カッタ66が図4中の矢印方向に回転し、切断刃66aによって切断刃受け部81に押圧されることで被印字テープ100が切断され、背表紙シートLが生成される。
<背表紙シート>
上記のようにして生成された背表紙シートLの一例を図5(a)及び図5(b)に示す。上記のようにして被印字テープ100を用いて生成された背表紙シートLは、上記基材層101a、ホットメルト接着層101b、及び転写層101cを備えている。ホットメルト接着層101bは、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現できるので、当該融点以上の温度とすることで、上記製本時において当該接着性により複数ページの紙様を固定することができる(製本手順の詳細は後述)。また、図5(b)に示すように、基材層101aのホットメルト接着層101bとは反対側に、上記転写層101cが備えられている。これにより、上記の紙様を固定する側と反対側に、所望の印字R(図5(a)では例えば「プレゼン用ファイル No1」等というテキスト)を形成することで、所望の記載事項(例えばタイトル、製造者や作者、日付等)を表示することができる。
<製本手順>
次に、上記のようにして作成された背表紙シートLを用いた製本手順について図6〜図9を用いて説明する。本実施形態では、底部加熱器56を備えた製本装置120により、製本が実行される。
図6に示す製本装置120において、クランプ部材53と、底部加熱器56と、が設けられている。底部加熱器56は背表紙シートLを加熱するための背面ヒータ56aを有している。また底部加熱器56の両側には、側部加熱器51,52が設けられている。側部加熱器51,52は、それぞれ、ヒータ5la,52aと、コロ5lb,52bと、を有している。また側部加熱器51,52の近傍にはテープガイド86,87がそれぞれ配設され、これらテープガイド86,87は、基部が固着されている支軸88,89を中心として回動自在になっている。
まず、製本対象となる紙葉Sは、規制ガイド90a,90bによってガイドされつつ、クランプ部材53によって厚さ方向(図6中右上〜左下方向)にクランプされ、束状にされる。このとき、上記背表紙シートLは、上記ホットメルト接着層101b側が内側となる略逆ハの字状に折り曲げられ、底部加熱器56に保持される。紙葉Sをクランプしたクランプ部材53は背表紙シートLの面方向に沿って図6中右下側へと直線的に移動し、これによって紙様Sの背面側端部(図6中右下端)を、上記略逆ハの字状の上記背表紙シートLに当接させる(図6の状態)。背表紙シートLに紙様Sが当接すると、底部加熱器56の背面ヒータ56aによる加熱が開始される。これにより、背表紙シートLの上記ホットメルト接着層101bが溶融され、紙様Sの上記背面側端部のバインドが実行される。
紙葉Sの背面バインドが完了したら、図6に示すように、側部加熱器51,52が、背表紙シートLの上記逆ハの字状の両端部を持ち上げるようにしつつ背表紙シートL側へ移動する。また、側部加熱器51,52のヒータ51a,52aによる加熱が開始される。これにより、背表紙シートLを介して紙葉Sの上記背面側端部が押圧されつつ上記ホットメルト接着層101bが溶融されることで、側面のバインドが開始される。なお、このとき、規制ガイド86,87は、側部加熱器51,52の上記移動に伴い、背表紙シートLから遠ざかる方向に待避する。そして、図7に示すように、上記側部加熱器51,52が移動によって背表紙シートLに密着し、背表紙シートLの側面のバインドが完了する。
そして、図8に示すように、側部加熱器51,52が背表紙シートLから遠ざかる方向に移動することで、側部加熱器51,52による加圧が解除される。これにより、図9に示す紙様Sの製本完成品が完成する。
<第1実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の被印字テープ100は、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルト接着層101bを備えている。これにより、製本時には被印字テープ100より作成された背表紙シートLを、複数ページの紙様Sの端部を包み込むようにした後、上記融点以上に加熱することで紙様Sを固定することができる。そして、基材層101aのホットメルト接着層101bとは反対側に設けた転写層101cに所望の印字Rを形成し、所望の記載事項を表示することができる。
そして、被印字テープ100においては、ホットメルト接着層101bは、前述のように基材層101aに表面が平滑となるように形成されている。したがって、当該ホットメルト接着層101bを備えた基材層101aを、ロール製造装置110や印字装置1内において搬送する際、ホットメルト接着層101bの表面に凹凸が存在する場合に比べ、容易かつ円滑に搬送することができる。また印字装置1内においてインクリボン26からの熱転写によって転写層に印字形成を行う場合に、かすれ等のない良好な品質の印字を形成することができる。
特に、テープカセット70のリボン供給ロールIR1から繰り出されたインクリボン26が、製本用テープロールTR1から繰り出された被印字テープ100に重ね合わされ、インクリボン26からのインクの熱転写によって被印字テープ100に印字が形成される。このとき、上述のようにホットメルト接着層101bの表面が平滑となっていることから、印字形成の際の上記熱転写のための上記重ね合わせを均一に行うことができる。これによっても、印字品質を確実に向上することができる。
また、本実施形態では特に、図10(a)や前述の図4に示すように、基材層101aのホットメルト接着層101bとは反対側(図中では上側)に転写層101cが備えられた3層積層構造となっている。このように必要最小限の3層積層構造とすることにより、被印字テープ100の厚さ方向寸法を低減することができ、これにより、さらに容易かつ円滑に搬送することができる。
また、本実施形態では特に、ホットメルト接着層101bの融点における溶融粘度条件として、例えば融点が150℃であるときに溶融粘度が10000mPa・S以下である。また、インクリボン26の熱転写時の融点は、150℃より高く200℃以下(好ましくは160℃以上200℃以下)であるように設定されている。すなわち、インクリボン26の融点が、ホットメルト接着層101bの(溶融させて粘着実行可能な)融点よりも高くなっている。これにより、上記印字装置1内においてインクリボン26で印字形成されかつ切断されて生成された背表紙シートLに対し、その後加熱してホットメルトの接着紙を発現させる際に、インクの再溶融による汚れ・かすれ等の発生を防止することができる。
また、本実施形態では特に、ホットメルト接着層101bの厚み方向の寸法範囲は、200μm以上で400μm以下である。このようにホットメルト接着層101bの厚みを200μm以上と十分大きくすることで、上記製本時に背表紙として複数ページの紙葉Sを固定する際に、各ページの端部において多少の不揃いがあったとしても、それら複数ページの紙様Sを確実に固定することができる(図6〜図9参照)。
<第1実施形態の変形例>
なお、上記実施形態では、図10(a)に示すように、被印字テープ100において、紙材により構成された基材層101aの上記厚さ方向一方側(図示下側)にホットメルト接着層101bを設けると共に、基材層101aの上記厚さ方向他方側(図示上側)に(ポリエステル樹脂からなる)受像層101cを設けたが、これ以外の層構成もあり得る。
すなわち、図10(b)に示すように、例えばオレフィン系樹脂により構成された基材層101aの上記厚さ方向他方側(図示上側)に上記受像層101cを設けつつ、基材層101aの上記厚さ方向一方側(図示下側)に隣接して、例えば紙材等により構成された被塗布材層101dを設けてもよい。この場合、ホットメルト接着層101bが、その被塗布材層101dのさらに上記厚さ方向一方側(図示下側)に隣接しつつ表面が平滑となるように塗布された、4層積層構造となる。
なお、基材層101aを構成するオレフィン樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。
本変形例では、オレフィン系樹脂を用いた基材層101aを組み込んだ被印字テープ100を実現することができる。
また、図10(c)に示すように、例えばビニール系樹脂により構成された基材層101aの上記厚さ方向他方側(図示上側)に上記受像層101cを設けつつ、基材層101aの上記厚さ方向一方側(図示下側)に隣接して、上記同様に紙材等により構成された被塗布材層101dを設けてもよい。この場合も、上記同様、ホットメルト接着層101bが、被塗布材層101dのさらに上記厚さ方向一方側(図示下側)に表面が平滑となるように塗布された、4層積層構造となる。
なお、基材層101aを構成するビニール系樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)等を用いることができる。
本変形例では、ビニール系樹脂を用いた基材層101aを組み込んだ被印字テープ100を実現することができる。
また、上記図10(a)〜(c)のいずれかの構成において、基材層101aとして、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMMA)、ポリブテン(PB)、ポリブタジエン(BDR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン(NY)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、発泡ポリスチレン(FS/EPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、普通セロハン(PT)、防湿セロハン(MST)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ビニロン(VL)、ポリウレタン(PU)、トリアセチルセルソース(TAC)、アルミニウム箔(AI)・銅箔等の金属箔、真空蒸着による(例えばアルミニウムの)フィルム(VM)、不織布、ガラスクロス等を用いてもよい。これらの場合も同様の効果を得る。
次に、本発明の第2実施形態を図11〜図15により説明する。本実施形態では、ホットメルト接着層101bを含む被印字テープ100を、上記第1実施形態とは異なる手法で作成する実施形態である。上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
本実施形態における被印字テープの作成手法(製造方法)の概略を図11(a)〜(d)により説明する。まず、図11(a)に示すように、剥離可能な離型処理面104aを備えた剥離材104(剥離材層に相当)の当該離型処理面104aの表面(上面)に、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルトを塗布してホットメルト接着層101bを形成する(塗布手順に相当)。但しこの際、上記第1実施形態とは異なり、ホットメルト接着層101bの寸法精度等は高精度である必要はなく、比較的低精度で足りる。したがって、この段階では、図示のように、塗布後のホットメルト接着層101bの上面(離型処理面104と反対側の面)は凹凸状のままである。
その後、図11(b)に示すように、上面に転写層101cを備えた基材層101a(これら2層が素材テープ100′である)を、上記ホットメルト接着層101bの(凹凸側の)表面が当該基材層101aの表面(下面)に密着するように剥離材104に押し当て、ホットメルト接着層101bを基材層101aに転写させる(転写手順に相当)。この状態で得られる中間体テープ100Aでは、厚さ方向の一方側(図11中の下側)から、厚さ方向の他方側(図11中の上側)に向かって、剥離材104、ホットメルト接着層101b、基材層101a、転写層101cの順で隣接して積層される、4層構造となっている。
その後、図11(c)に示すように、剥離材104が基材層101aから引き剥がされる。これにより、図11(d)に示すように、離型処理面104aから分離され基材層101aの表面に転写されたホットメルト接着層101bが、基材層101a側に残る。この結果、厚さ方向の一方側(図11中の下側)から、厚さ方向の他方側(図11中の上側)に向かって、ホットメルト接着層101b、基材層101a、転写層101cの順で隣接して積層される、(上記第1実施形態と同様の)3層構造の被印字テープ100が得られる。その際、基材層101aに残ったホットメルト接着層101bの表面は、基材層101aの離型処理面104aから分離したものであるので、極めて平滑な面となる。
上記の手法による被印字テープ100の生成を実現するための詳細を、図12〜図15により説明する。本実施形態では、前段及び後段の2つのロール製造装置110A,110Bが用いられる。
<ロール製造装置(前段)>
まず、前段での処理を行うロール製造装置110A(処理装置の一例に相当)の構成例を図12に示す。
図12に示すロール製造装置110Aでは、剥離材104を巻回した剥離材ロールSR1(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)が、支軸607により回転自在に支持されている。剥離材ロールSR1から繰り出された剥離材104は、給送ローラ対601を介し搬送ローラ602へ送られる。そして、剥離材104が搬送ローラ602を通過するとき、上記第1実施形態とは異なる吐出ノズル603A′(詳細は後述)を備えた第1定量吐出器603の当該吐出ノズル603A′から、液体状のホットメルト接着剤606が吐出される。この吐出されたホットメルト接着剤606は剥離材104の上側に塗布され、剥離材104の上側(厚さ方向他方側に相当)にホットメルト接着層101bが順次形成されて行く。なお、このときのホットメルト接着剤606は、例えば、上記第1実施形態と同様、上記融点が150℃であるときに溶融粘度が10000mPa・S以下であるようなものが用いられる。
図13に、上記吐出ノズル603A′を示す。吐出ノズル603A′では、上記剥離材104の幅方向に沿って、この例では5個の吐出ダクトDcが配列されている。隣接する吐出ダクトDc相互間は、仕切部Bdによって仕切られている。上述したように、剥離材104が搬送ローラ602を通過する時、吐出ノズル603A′の各ダクトDcから吐出されるホットメルト接着剤606が剥離材104の上にそれぞれ塗布される。この結果、剥離材104上には、図13に示すように(この例では)5列のホットメルト接着層101b(ホットメルト塗布部に相当)が各ライン状となって順次形成されて行く。こうして各ホットメルト接着層101bは、剥離材104の幅方向に互いに分離離間して配置されるとともに、それぞれが当該剥離材104の長手方向に延設される。また、剥離材104のうち、上記仕切部Bdに対応する部位(すなわち幅方向に隣接する2つのホットメルト接着層101b,101bの間)には、ホットメルトのない空間部SSが存在している。
図12に戻り、一方、上記剥離材104の搬送経路の上方には、また、上記第1実施形態と同様、素材テープ100′を巻回したテープ基材ロールBRが支軸600により回転自在に支持されている。素材テープ100′は、上記第1実施形態同様、基材層101aと、この基材層101aの上記厚さ方向他方側に隣接して設けられた転写層101cと、を備えている。そして、テープ基材ロールBRから繰り出された素材テープ100′が、上述のようにして搬送される剥離材層104に対し、(図示しない貼り合わせローラ等の貼り合わせ機構により)上記ホットメルト接着層101bを挟み込むようにして貼り合わされる。これにより、厚さ方向一方側から他方側に向かって、上記剥離材104、ホットメルト接着層101b、上記基材層101a、及び上記転写層101c、を備えた中間体テープ100Aが形成される。なお、前述の空間部SSが存在する部位では、上記4層積層構造のうちホットメルト接着層101bが存在しないことから、当該ホットメルトのない空間部を介して、剥離材104と基材層101aとが互いに厚さ方向に積層されることとなる。
上記のようにしてホットメルト接着層101bを内包するように形成された中間体テープ100A(本実施形態での製本用シートの一例に相当)は、略水平方向に搬送され、不要部除去装置609で幅方向両端部の不要部分が切断除去された後、巻取り軸612を軸心とする適宜の巻回部材(図示せず)の外周に巻回されて巻き取られ、中間体テープロールMR(本実施形態における製本用シートロールに相当)が生成される。
<ロール製造装置(後段)>
次に上記中間体テープロールMRを用いて、後段での処理を行うロール製造装置110B(処理装置の一例に相当)の構成例を図14に示す。このロール製造装置110Bでは、上記中間体テープ100Aを巻回した上記中間体テープロールMR(本来は渦巻き状であるが簡略化して同心円で図示している)が、支軸613により回転自在に支持されている。中間体テープ100Aは、前述したように厚さ方向一方側(図中の下側)から他方側(図中の上側)に向かって、剥離材104、ホットメルト接着層101b、上記基材層101a、及び上記転写層101c、を備えた4層構造である。中間体テープロールMRから繰り出された中間体テープ100Aは、第1ローラ505へ送られる。
第1ローラ505では、中間体テープ100Aに含まれる上記4層構造のうち、剥離材104が他の3層(ホットメルト接着層101b、上記基材層101a、及び上記転写層101c)から引き剥がされる。引き剥がされた剥離材104は、第2ローラ506を介し、巻取り軸615に回転可能に支持される剥離紙ロールSR2に巻き取られる。
一方、上記剥離材104が剥がされた後の上記他の3層(以下適宜、「3層積層テープ100B」という)は、スリッタ装置609へ導入される。スリッタ装置609は、この例では、4枚の切断刃(図示せず)を備えている。上記3層積層テープ100Bは、上記スリッタ装置609を通過することで、上記4枚の切断刃により、図15(a)中の破線で示す切断線CLにおいて切断される。すなわち、3層積層テープ100Bは、前述のように5列形成されたホットメルト接着層101bのうち隣接する2つのホットメルト接着層101b,101bどうしの中間で、テープ長手方向に切断される。この結果、図15(b)に示すように、ホットメルト接着層101bの幅方向両側にホットメルトの塗布部がなく基材層101aが露出した耳部M,M(露出部位に相当)を有する、狭幅の細長い被印字テープ100(本実施形態の新たに得られる製本用シートに相当)が5本得られる。これら5本の被印字テープ100は、それぞれ、巻取り軸614に回転可能に支持される印字用テープロールTR2として巻き取られる。
上記のようにして生成された印字用テープロールTR2は、上記第1実施形態の印字用テープロールTR1と同様、印字装置1において用いられ、印字用テープロールTR2から繰り出された被印字テープ100に印字が形成され、切断されて上記背表紙シートLが作成される。またその背表紙シートLを用いて、上記第1実施形態と同様の製本装置120により、製本が実行される。
以上説明したように、本実施形態では、前述のようにして凹凸状に塗布されたホットメルト接着層101bを剥離材104に押し当てて中間体テープ100Aが生成される。すなわち、この中間体テープ100Aでは、剥離材104の厚さ方向の他方側(図11中の上側)の表面に、ホットメルト接着層101bの厚さ方向の一方側(図11中の下側)の表面に対し剥離可能に付着した離型処理面104aを備えている。そして、中間体テープ100Aから剥離材104を引き剥がして得られる被印字テープ100のホットメルト接着層101bの表面は、基材層101aの離型処理面104aから分離したものであるので、極めて平滑な面となる。
この結果、単純に基材層101aの上に低精度にホットメルトを塗布した構造(以下、単純塗布構造という)とは異なり、本実施形態においては、表面が平滑なホットメルト接着層101bを、基材層101aの上に容易に形成することができる。したがって、上記第1実施形態と同様、当該ホットメルト接着層101bや基材層101aを含むテープ(中間体テープ100Aや3層積層テープ100Bや被印字テープ100)を、ロール製造装置110A,110Bや印字装置1内において搬送する際、ホットメルト接着層101bの表面に凹凸が存在する上記単純塗布構造に比べ、容易かつ円滑に搬送することができる。また印字装置1内で被印字テープ100の転写層101cに(つまり基材層101aのホットメルト接着層101bと反対側に)印字形成を行う場合に、凹凸によりかすれ等のない良好な品質の印字を形成することができる。
また、本実施形態では特に、被印字テープ100は、ホットメルト接着層101bの幅方向両側に(ホットメルトが塗布されない)基材層101aが露出した耳部M,M(露出部位に相当)を有する。これにより、当該被印字テープ100を用いて生成された背表紙シートLを横断面コ字状に幅方向に折り曲げて上記製本時の背表紙とする際(前述の図6〜図9参照)、上記コ字状の両端部位が上記ホットメルトの非塗布部となる。この結果、上記製本時に当該両端部位から余ったホットメルトがはみだすのを確実に防止することができる。なお、このような両端部にホットメルトの非塗布部(基材層が露出した露出部位)を設ける構成を、上記第1実施形態における被印字テープ100の作成時に適用してもよい。この場合も、上記同様、ホットメルトのはみ出しを防止できる効果を得る。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 印字装置(処理装置)
18 印字用スプール(巻回部材)
26 インクリボン
36 テープ送りローラ(搬送ローラ)
70 テープカセット(製本用テープカセット)
70a カートリッジ筐体(筐体)
100 被印字テープ(製本用シート、製本用テープ、新たに得られる製本用シート)
100A 中間体テープ(製本用シート)
100B 3層積層テープ
100′ 素材テープ
101a 基材層
101b ホットメルト接着層(ホットメルト塗布部)
101c 転写層
101d 被塗布材層
104 剥離材(剥離材層)
104a 離型処理面
110 ロール製造装置(処理装置)
110A ロール製造装置(処理装置)
110B ロール製造装置(処理装置)
IR1 リボン供給ロール
IR2 リボン巻き取りロール
M 耳部(露出部位)
MR 中間体テープロール(製本用シートロール)
SS 空間部
TR1 印字用テープロール(製本用テープロール)
TR2 印字用テープロール(製本用テープロール)

Claims (6)

  1. 厚さ方向寸法を備えた製本用シートであって、
    基材層と、
    前記基材層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられ、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルト接着層と、
    前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられた、剥離材層と、
    を有し、
    前記剥離材層は、
    前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側の表面に対し剥離可能に付着した離型処理面を、前記厚さ方向の他方側の表面に備える
    ことを特徴とする製本用シート。
  2. 請求項1記載の製本用シートにおいて、
    前記ホットメルト接着層は、
    当該製本用シートの幅方向に互いに分離離間して配置されるとともに、それぞれが当該製本用シート長手方向に延設される、複数のホットメルト塗布部を備えており、
    前記基材層及び前記剥離材層は、
    前記幅方向に隣接する2つの前記ホットメルト塗布部の間で、ホットメルトのない空間部を介して前記厚さ方向に積層されている
    ことを特徴とする製本用シート。
  3. 請求項1又は請求項2記載の製本用シートにおいて、
    前記ホットメルト接着層の前記融点が150℃であるときに溶融粘度が10000mPa・S以下であることを特徴とする製本用シート。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の製本用シートにおいて、
    前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の寸法は、
    200μm以上であることを特徴とする製本用シート。
  5. 厚さ方向寸法を備え、基材層と、前記基材層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられ所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルト接着層と、前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側に隣接して設けられた剥離材層と、を有し、前記剥離材層が、前記ホットメルト接着層の前記厚さ方向の一方側の表面に対し剥離可能に付着した離型処理面を、前記厚さ方向の他方側の表面に備えた製本用シートを、
    所定の軸心を備えた巻回部材の外周に巻回して構成したことを特徴とする製本用シートロール。
  6. 剥離可能な離型処理面を備えた剥離材層の前記離型処理面の表面に、所定の融点以上の温度で溶融して接着性を発現可能なホットメルトを塗布してホットメルト接着層を形成する塗布手順と、
    基材層表面に、前記剥離材層の前記離型処理面に形成された前記ホットメルト接着層の表面が密着するように、前記基材層と前記剥離材層とを押し当て、前記ホットメルト接着層を前記基材層に転写させる転写手順と、
    を有することを特徴とする製本用シートの製造方法。
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