以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
[1.セルフラミネート用印刷済ラベル]
先ず、本発明の一実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープから作成されるセルフラミネート用印刷済ラベルについて、ケーブル表示ラベルとしての使い方を説明する。図1(a)や図1(b)に示すように、セルフラミネート用印刷済ラベル301は、印刷部302と透明フィルム部303とを有している。ここでは、印刷部302の表面には、「1A−B01」と印刷されている。一方、印刷部302の裏面及び透明フィルム部303の裏面には、不図示の剥離紙が剥がされることにより、透明粘着剤層が露出している。
先ず、図1(a)に示すように、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302をケーブルCAに貼り付ける。次に、図1(b)に示すように、ユーザはセルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303を、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302に重ね貼り合わせながらケーブルCAに巻き付ける。これにより、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302は、セルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303にラミネートされるので、汚れなどから保護される。
[2.テープ印刷装置の概要〕
次に、上記セルフラミネート用印刷済ラベル301を作成するための、本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置について説明する。図2や図3に示すように、本実施形態に係るテープ印刷装置1では、本体2に対して、複数のキーから構成されるキー操作部3や、ディスプレイ4、カッターレバー5等が設けられている。さらに、本実施形態に係るテープ印刷装置1では、本体2に対して、着脱可能にカバー11が取り付けられている。
図4に示すように、カバー11には、突出部12や、一対の第1係爪部13A,13B、第2係爪部14等が設けられている。
カバー11が開けられた状態では、図5に示すように、本体2に凹設されたカセット装着部8が露呈する。カセット装着部8には、装着内面10が形成されている。装着内面10には、一対の係着部K1,K2や、支持板41等が立設されている。
図6に示すように、一対の係着部K1,K2は、カセット装着部8に入れられたテープカセットCの表面に係合されると、テープカセットCをカセット装着部8内で正しくセッティングさせることができる。このとき、テープカセットCの裏面が装着内面10に接触した状態にセットされる。図5に示すように、支持板41には、サーマルヘッドH等が設けられている。
図5や図6に示すように、本体2のカッターレバー5付近には、ローラホルダ101が設けられている。ローラホルダ101は、回動軸109によって、本体2に回動可能に支持される。さらに、ローラホルダ101は、不図示のコイルバネによって、カセット装着部8の内側から外側に向けて付勢される。ローラホルダ101の内部には、プラテンローラ102とサブローラ103が軸支されている(図6参照)。
ローラホルダ101の外面には、押付面108が形成されている。また、押付面108が露出する挿脱口9が本体2に設けられている。挿脱口9には、本体2にカバー11が取り付けられた際に、カバー11の突出部12が差し込まれる。このとき、押付面108に突出部12が摺動し、ローラホルダ101が反付勢方向(カセット装着部8の外側から内側への方向)に回動するので、テープカセットC内の各テープ(後述する図8等に示すセルフラミネート用印刷テープ211やインクリボン206)を挟んで、プラテンローラ102がサーマルヘッドHに押し付けられる。一方、本体2からカバー11が取り外された際には、カバー11の突出部12が挿脱口9から抜け離れる。このとき、押付面108から突出部12が離れ、ローラホルダ101が付勢方向(カセット装着部8の内側から外側への方向)に回動するので、プラテンローラ102がサーマルヘッドHから離間する。
カセット装着部8の周辺には、一対の第1係合口6A,6B(図6参照)や第2係合口7が本体2に設けられている。各第1係合口6A,6Bは、本体2にカバー11が取り付けられる際に、カバー11の各第1係爪部13A,13Bがそれぞれ引っかけられる。第2係合口7は、本体2にカバー11が取り付けられた際に、カバー11の第2係爪部14と係り合う。よって、本体2にカバー11が取り付けられた際には、第2係爪部14をユーザが押下すれば、第2係爪部14と第2係合口7の係り合いが外れて、ユーザは本体2からカバー11を取り外すことが可能となる。
図6に示すように、本体2のカッターレバー5付近であって、装着された状態のテープカセットCのテープ排出部204の近傍には、テープ排出部204から排出されたセルフラミネート用印刷テープ211を切断するためのカッターユニット106とまな板107が設けられている。カッターユニット106内には不図示の押切カッターが備えられており、カッターレバー5を押下することで押切カッターは突出してまな板107に突き当たり、カッターレバー5の押下を止めると不図示の押切カッターはカッターユニット内に引っ込むように構成されている。
[3.テープカセットの概要〕
次に、上記テープ印刷装置1にセッティングされる、本発明の一実施形態に係るテープカセットCについて説明する。図7における上下方向をテープカセットCの上下方向とする。図7に示す本実施形態のテープカセットCは、上カセットケース202と下カセットケース203を有しており、テープ排出部204からセルフラミネート用印刷テープ211が排出される。
図8における前側、後側、右側、左側を、テープカセットCの前側、後側、右側、左側とする。テープカセットCは、上壁、底壁、一対の側壁、前壁、後壁を備え、平面視略矩形の箱状体である。テープカセットCの左後側の下カセットケース203内には、剥離紙付透明粘着テープ207が巻回された透明テープスプール212が配置されている。テープカセットCの右後側の下カセットケース203内には、剥離紙付着色粘着テープ208が巻回された着色テープスプール213が配置されている。テープカセットCの右前側の下カセットケース203内には、インクリボン206が巻回されたリボン供給スプール215、リボン巻取スプール216が配置されている。透明テープスプール212、着色テープスプール213、リボン供給スプール215、リボン巻取スプール216は、それぞれ上カセットケース202(図7参照)に形成されたスプール支持部(図示せず)との協働により回転可能に配置されている。
剥離紙付着色粘着テープ208は、印刷部を内側に剥離紙を外側にして、着色テープスプール213に巻回されている。尚、剥離紙付着色粘着テープ208の詳細は後述する。
着色テープスプール213に巻回された剥離紙付着色粘着テープ208は、下カセットケース203に立設された案内ピン217から回転可能な案内コロ218を経て、下カセットケース203に形成された腕部219まで案内され、更に、腕部219からサーマルヘッド配置部220の外側で露出された後、案内部材221、送りローラ222を経てテープ排出部204からテープカセットCの外部に排出される。
また、インクリボン206は、インク塗布側の面を内側にしてリボン供給スプール215に巻回されており、このようにリボン供給スプール215に巻回されたインクリボン206は、腕部219からサーマルヘッド配置部220の外側で露出され、そのインク塗布面と剥離紙付着色粘着テープ208の印刷部とが重ね合わされるように案内された状態でサーマルヘッドHで加熱される(この、サーマルヘッド配置部220における、腕部219と案内部221に挟まれ、サーマルヘッドHで加熱が行われて剥離紙付着色粘着テープ208に印字が施される位置を「印字位置」と呼ぶ)。その後に、案内部材221の外側に沿って案内されることにより剥離紙付着色粘着テープ208の印刷部から離れ、リボン巻取スプール216に巻き取られる。
剥離紙付透明粘着テープ207は、剥離紙を内側にして、透明テープスプール212に巻回されている。なお、剥離紙は剥離紙付透明粘着テープ207の粘着面を全て覆っている訳ではなく、一部粘着面が露出している。尚、剥離紙付透明粘着テープ207の詳細は後述する。
剥離紙付透明粘着テープ207は、送りローラ222の外側に沿って案内され、テープ排出部204からテープカセットCの外部に排出される。途中、印刷部からインクリボン206が離れた後の剥離紙付着色粘着テープ208と、剥離紙付透明粘着テープ207とは、送りローラ222の外側に沿って案内される際に、重なり合うことになる。重なり合ったときに、剥離紙付透明粘着テープ207の一部露出した粘着面により、剥離紙付透明粘着テープ207は剥離紙付着色粘着テープ208に貼り付き、一体のテープとなる。以後、それをセルフラミネート用印刷テープ211と呼ぶ。
なお、セルフラミネート用印刷テープ211における剥離紙付着色粘着テープ208だった部分および剥離紙付透明粘着テープ207だった部分の内、剥離紙付着色粘着テープ208に貼り付けられている部分の透明基材504・粘着剤層505が「印刷部」になる。また、セルフラミネート用印刷テープ211における剥離紙付透明粘着テープ207だった部分の内、「印刷部」以外の部分が「透明フィルム部」となる。
これにより、テープカセットCのテープ排出部204からは、セルフラミネート用印刷テープ211に文字等が印刷された状態で排出される。
つまり、テープカセットCは、上記テープ印刷装置1のカセット装着部8にセットされ、セルフラミネート用印刷テープ211に文字等が印刷された状態でテープ排出部204から排出されるものである。そして、テープカセットCのテープ排出部204から排出されたセルフラミネート用印刷テープ211は、上記テープ印刷装置1のカッターレバー5が押下されると、不図示の押切カッターを備えたカッターユニット106とまな板107の協働により切断され、上記セルフラミネート用印刷済ラベル301となる(図1参照)。テープ排出部204に隣接し、テープ排出部204から排出されたセルフラミネート用印刷テープ211が切断される位置を「切断位置」と呼ぶ。
なお、セルフラミネート用印刷テープ211の「印刷部」・「透明フィルム部」は、切断されることで、セルフラミネート用印刷済ラベル301の「印刷部302」・「透明フィルム部303」となる。
先ず簡単にここでの印刷方法について説明する。インクリボン206はフィルムの一面にインクが塗布されたものである。インクリボン206のインク塗布面と、剥離紙付着色粘着テープ208の印字面とが接触するように、インクリボン206と剥離紙付着色粘着テープ208とが重ね合わされる。その状態で、サーマルヘッドにより選択的に加熱されると、加熱された部分のインクが溶融して剥離紙付着色粘着テープ208の印字面に付着し、加熱を停止して温度が下がると固着する。その状態で剥離紙付着色粘着テープ208の印字面からインクリボン206を引き剥がすと固着したインクだけが剥離紙付着色粘着テープ208の印字面に残ることで、印刷(転写印字)が行われる。
次に、剥離紙付着色粘着テープ208に印刷される際の剥離紙付着色粘着テープ208とインクリボン206の配置について説明する。図9はサーマルヘッド配置部220の外側において、インクリボン206と剥離紙付着色粘着テープ208とが重ね合わされた状態を示した図である。図9の側面図における各層の厚みは正しい厚みを反映していない。
Wはインクリボン206及び剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向を示している。Lはインクリボン206及び剥離紙付着色粘着テープ208の搬送方向を示している。CLはインクリボン206及び剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向中心線を示しており、それらが一致していることを示している。ここでは、インクリボン206の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅よりも広く設定してある。一般的にインクリボンは極めて薄いフィルムなので有る程度の強度を持たせるため一定以上の幅を持たせている。そのため、ここではインクリボン206の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅よりも広く設定してあるが、強度的に問題なければインクリボンの幅は剥離紙付着色粘着テープ208の幅と同一か、それよりも狭くてもよい。
当該剥離紙付着色粘着テープ208とインクリボン206とが重なり合って、当該剥離紙付着色粘着テープ208にインクリボン206で印刷が行われる際には、インクリボン206がいったん当該剥離紙付着色粘着テープ208の印字面にくっついた後、当該剥離紙付着色粘着テープ208の印字面からインクリボン206が引き剥がされ、引き剥がしによって発生する力が当該剥離紙付着色粘着テープ208とインクリボン206とに作用する。もっとも、インクリボン206による印刷は、当該剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向Wの中心で行われる。よって、引き剥がしによって発生する力は、当該剥離紙付着色粘着テープ208とインクリボン206に対して幅方向Wでは中心の位置で作用するため、当該剥離紙付着色粘着テープ208を内蔵するテープカセットC内でインクリボン206が幅方向Wに揺れることが抑えられる。
よって、剥離紙付着色粘着テープ208を内蔵するテープカセットCは、セルフラミネート用印刷済ラベルを作成する際にインクリボン206の蛇行やインクリボン206の皺の発生を防止することが可能である。
以下より、上記テープカセットCに内蔵された、本発明の一実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211について、第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211(図11参照)、第2実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211(図14参照)、第3実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211(図15参照)及び第4実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211(図16参照)の4つの態様を説明する。
[4.セルフラミネート用印刷テープ(第1実施形態)]
次に、剥離紙付着色粘着テープ208について説明する。図10は、剥離紙付着色粘着テープ208を模式的に示す幅方向の断面図である。各層の厚み・幅は正確な寸法を反映していない(後述する、図11〜図16も同様)。剥離紙付着色粘着テープ208は長尺状のテープであって図10に示すように、着色基材501、着色基材501の一面全体に塗布された粘着剤層502、粘着剤層502の全体を覆うよう貼付された剥離紙503を備え、着色基材501の他面全体には受像層500が設けてある。受像層500はインクリボン206から転写されるインクが確実に載り易くしたものであり、剥離紙付着色粘着テープ208にとっては受像層500の有る側が印字面になる。
着色基材501は、PETから出来ており、着色のため色が印刷されている。ここでは、着色基材501の着色のために色を印刷しているが、PET自体に顔料を練り込んでそれにより着色しても良い。
粘着剤層502は、溶剤型アクリル系粘着剤(固形分50%、粘度約5000cps)と、架橋剤としてイソシアネート(固形分2%)と、希釈剤として酢酸エチルとを混合したものを着色基材501に(例えば、バーコーターを用いて、或いは、ハンドコートで)塗布することにより形成する。
また、粘着剤層502の粘着剤として、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シリコン系、ポリエステル系、等を用いてもよい。また、上述した架橋剤として、イソシアネート系、エポキシ系、金属キレート系、等を用いてもよい。なお、粘着剤層61は、印字面を視認させるために、透明または半透明にすべきであることはいうまでもない。
剥離紙503は、両面にシリコン加工がされたグラシン紙から構成されている。粘着剤が塗布されることで粘着剤層502が形成された後の着色基材501に対し、粘着剤層502の全面を覆うように剥離紙503は貼り合わされる。
次に、剥離紙付透明粘着テープ207について説明する。図11(a)は、剥離紙付透明粘着テープ207を模式的に示す断面図である。剥離紙付透明粘着テープ207は長尺状のテープであって図11(a)に示すように、透明基材504、透明基材504の一面全体に塗布された粘着剤層505、粘着剤層505全体の内、幅方向の一端側の所定寸法分のみは覆わない領域を設けながら、粘着剤層505を覆うよう貼付された剥離紙506を備えている。このとき剥離紙506で覆わない領域の寸法は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅寸法の一部に相当する長さとする。ここでは、剥離紙付着色粘着テープ208の幅寸法の半分程度の長さとなっている。
剥離紙付透明粘着テープ207の各層の成分は、剥離紙付着色粘着テープ208の各層の成分とほぼ同じであり、製造工程もほぼ同じである。透明基材504は、PETから出来ている。粘着剤層505は、前述の剥離紙付着色粘着テープ208の有する粘着剤層502と同様の成分から出来ており、同様に透明基材504に塗布することにより形成されている。剥離紙506も同様に両面にシリコン加工がされたグラシン紙から構成されている。剥離紙506は、粘着剤層505が形成された透明基材504に対し、予め、粘着剤層505の幅よりも、剥短い幅寸法であり、粘着剤層505と剥離紙506とで双方の幅方向の一方を一致させた状態で貼り合わせる。
或いは、粘着剤層505の幅寸法と同じ幅寸法を有する剥離紙506を用意し、粘着剤層505と剥離紙506とを幅方向の端部を互いに一致させた状態で貼り合わせる。その後、粘着剤層505に対して剥離紙506が貼り合わされたテープから剥離紙506で覆わない領域の長さ分だけ、幅方向の一端側から、他端側に向かって離れた位置で剥離紙506のみをカットする(所謂、ハーフカット)。カットされることで2分された剥離紙506の内、一端側のみを除去する。このようにして、剥離紙付透明粘着テープ207を作成してもよい。
次に、セルフラミネート用印刷テープ211について説明する。図11(b)は、セルフラミネート用印刷テープ211を模式的に示す断面図である。図11(b)に示すように、セルフラミネート用印刷テープ211は、前述の剥離紙付着色粘着テープ208と、剥離紙付透明粘着テープ207とが、剥離紙付透明粘着テープ207の粘着剤層505により貼り合わされて形成される。ここでは、剥離紙506の厚みを通常よりも厚くすることで、セルフラミネート用印刷テープ211の厚み方向における剥離紙503の表面の位置と、剥離紙506の表面の位置とはほぼ同じ位置になるように構成している。
なお、図11(b)では、剥離紙付着色粘着テープ部分の幅方向他端側と、剥離紙付透明粘着テープ部分の剥離紙の幅方向一端側とは僅かな隙間が開いているが、隙間は無くてもよい。
この実施例では、剥離紙付透明粘着テープ207は、一部の粘着剤層505が剥離紙506で覆われることなく露出している。そのため、剥離紙付透明粘着テープ207を小巻にしたときに粘着剤層505を備えた透明基材504に、粘着剤層505を備えた透明基材504が覆い被さることになり、透明基材504に対し被さってきた透明基材504の粘着剤層505が貼り付く恐れがある。但し、剥離紙付透明粘着テープ207は剥離紙506を備えていることで、剥離紙506の厚み分は、粘着剤層505を備えた透明基材504と、そこへ覆い被さる粘着剤層505を備えた透明基材504とは離間していることになる。また、透明基材504自体には所謂腰があり曲げられたとしても元に戻ろうとする性質がある。そのため、剥離紙506が無い場合に比べ、例え粘着剤層505を備えた透明基材504と、粘着剤層505を備えた透明基材504とが貼り付いたとしても、剥離紙が無い場合に比べて、粘着力は弱い。それにより、剥離紙付透明粘着テープ207の小巻から剥離紙付透明粘着テープ207を繰り出すときにも、この貼り付くことによる影響は少ない。
特に、この実施例では、剥離紙付透明粘着テープ207の露出している粘着剤層505の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208と剥離紙付透明粘着テープ207とを貼り合わせるに必要な長さのみ有ればよい。そのため、剥離紙付透明粘着テープ207の露出している粘着剤層505の幅は、比較的短い長さで良い。それにより、剥離紙付透明粘着テープ207を小巻にしたときに粘着剤層505を備えた透明基材504に、粘着剤層505を備えた透明基材504が貼り付く恐れを低減し、例え貼り付いたとしても、剥離紙付透明粘着テープ207の小巻から剥離紙付透明粘着テープ207を繰り出すことは容易である。
一例としては、セルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)の幅寸法は18mm、これを構成する剥離紙付着色粘着テープ208の幅寸法は6mm、剥離紙付透明粘着テープ207の幅寸法は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅寸法より大きい15mmである。このときの剥離紙付透明粘着テープ207は、粘着剤層505の露出している部分の幅寸法は3.5mmである。剥離紙付透明粘着テープ207は、その露出部分の内、3mm分が、剥離紙付着色粘着テープ208と重なり合って接着している。残りの0.5mm分が、剥離紙503と剥離紙506との間の隙間である。このとき、印刷部(貼り合せる前の剥離紙付着色粘着テープ208に相当)の幅寸法は6mm、透明フィルム部の幅寸法は18mmである。
この例では、印刷部の幅の2倍が透明フィルム部の幅になっている。印刷部の幅が半周分に相当する丸いケーブル等の断面円形の被着体にセルフラミネート用印刷済ラベル301を巻き付けた場合、一方向から印刷部の一面側全体が見られる位置がある。その位置からずれると一部は断面円形の被着体の裏側に位置してしまい印刷部の一面側全体は見られない。即ち、断面円形の被着体に対しては、その半周分が、一方向から無駄なく見られる最大の長さになる。断面円形の被着体にセルフラミネート用印刷済ラベル301を巻き付ける場合、断面円形の被着体の表側に印刷部が位置するなら、断面円形の被着体の裏側には透明フィルム部が位置する。また、透明フィルム部は印刷部の上にも覆い被さる。透明フィルム部で印刷部の全体を覆う場合、透明フィルム部は、断面円形の被着体の表側にも位置する。即ち、印刷部は断面円形の被着体の半周分、透明フィルム部は断面円形の被着体の全周分有ればよい。このとき、透明フィルム部の幅は印刷部の幅の2倍である。このように、透明フィルム部で印刷部の全体を覆う場合は、透明フィルム部の幅が印刷部の幅の2倍であることは意味が有ることである。なお、透明フィルム部の幅は印刷部の幅の2倍とは、換言すれば、セルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅の3倍である。
上記の例では、セルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅の3倍であったが、それに限らない。セルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)の幅は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅の3倍より小さくとも良いし、逆に大きくとも良い。断面円形の被着体の表側全体を丁度のサイズの印刷部が覆う必要は必ずしもなく、被着体の表側全体よりも大きなサイズの印刷部でも良いし、被着体の表側全体よりも小さなサイズの印刷部でも良い。透明フィルム部は、印刷部全体を丁度のサイズで覆う必要は必ずしもなく、印刷部全体を覆っても余る長さの透明フィルム部でも良いし、印刷部全体を覆うには足りない長さの透明フィルム部でも良い。
被着体の形状は断面円形で無くとも良い。例えば、断面半円形でも良い。その場合、先の例のように、被着体表面の平面部分の幅方向全体に印刷部が位置するようにセルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)を巻き付け、印刷部の全体を透明フィルム部で丁度覆うとすると、セルフラミネート用印刷テープ211(セルフラミネート用印刷済ラベル301)の幅は、印刷部の幅の3倍よりも大きくなる。
上記の例では、剥離紙付透明粘着テープ207と剥離紙付着色粘着テープ208とは3mm分が重なり合って粘着剤層505により接着していた。この重なり合う3mmという量は剥離紙付着色粘着テープ208の幅の半分である。しかしながら、この重なり合う量は、必ずしも剥離紙付着色粘着テープ208の幅の半分で無くとも良い。剥離紙付透明粘着テープ207と剥離紙付着色粘着テープ208とが分離してしまわない限りにおいて、重なり合う量は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅の半分よりも短くても良いし、逆に長くとも良い。特に、セルフラミネート用印刷済ラベル301を被着体に貼り付けるまでの一時的なものと看做せるなら長期間しっかりと接着する必要はなく、重なり合う量は、剥離紙付着色粘着テープ208の幅の半分よりも短くても良い。
次に、セルフラミネート用印刷済ラベル301の使用方法について説明する。
セルフラミネート用印刷テープ211は、テープ印刷装置1から切断・排出されてセルフラミネート用印刷済ラベル301となる。セルフラミネート用印刷済ラベル301には、剥離紙付透明粘着テープ部分と、剥離紙付着色粘着テープ部分とにそれぞれ剥離紙を有している。セルフラミネート用印刷済ラベル301の使用に際し、ユーザはそれらを剥がす必要がある。最初に両方とも剥がしてから貼付するか、一方の剥離紙を剥がしてから貼付の状況に合わせて他方の剥離紙も剥がして貼付するかはユーザの好みの問題である。ここでは、一例として、一方の剥離紙を剥がしてから貼付の状況に合わせて他方の剥離紙も剥がして貼付するやり方を図1を用いて紹介する。
先ずユーザは、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302をケーブルCAに対し位置合わせする。ケーブルCAに対してセルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302がずれないように注意しながらケーブルCAに対しセルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303を密着させた状態で、ユーザはケーブルCAとセルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303とを把持する。次に、印刷部302の剥離紙503を剥がし、ケーブルCAに印刷部302を貼付する。次に、透明フィルム部303にある剥離紙506を剥がし、ケーブルCAに透明フィルム部303を巻き付けるように貼付する。その際、透明フィルム部303の端部(剥離紙付透明粘着テープ207だったときの他端側の端部)を、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302を覆うように位置させることが望ましい。
本実施例においては、セルフラミネート用印刷済ラベル301の、透明基材504の剥離紙付透明粘着テープ207だったときの一端側により、印刷部302の一部は既にラミネートされている。セルフラミネート用印刷済ラベル301を貼り付ける際は、ユーザは透明フィルム部303の端部(剥離紙付透明粘着テープ207だったときの他端側の端部)を、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302の内、ラミネートされていない部分のみを覆うように貼付してもよい。
本実施例においては、セルフラミネート用印刷済ラベル301は、印刷部302がセルフラミネート用印刷済ラベル301の幅方向中央ではなく、一端側に寄っている。それにより、ケーブルCAに貼付するに際し、印刷部302の位置合わせがし易い。
[4−1.セルフラミネート用印刷テープ(第1実施形態)の変形例]
本実施形態におけるセルフラミネート用印刷テープ211においては、図11(b)を用いて前述したように、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向の一端側と、剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向の一端側とは、両者を貼り合わせる際に、一致していない。
それに対し、図12に示す変形例1では、図11よりもA分だけ透明基材504・粘着剤層505を長くしており、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向の一端側と、剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向の一端側とは、両者を貼り合わせる際に、一致している。
また、図13に示す変形例2では、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向の一端側と、剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向の一端側とは、両者を貼り合わせる際に、一致していない。一致していない点では、「4.」で説明した第1実施形態のメインの実施例と同じだが、メインの実施例では剥離紙付透明粘着テープ207と剥離紙付着色粘着テープ208を貼り合わせた際の、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向における一端側の位置が、剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向における一端側の位置よりも他端側寄りに位置していた。それに対し、変形例2では、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向における一端側の位置が、剥離紙付着色粘着テープ208の幅方向における一端側の位置よりも、より一端側寄りに位置している。
変形例1と変形例2は、何れも剥離紙付着色粘着テープ部分の印字面の全面が予め透明基材で覆われることになり、印字面を確実に保護することができる。
[5.セルフラミネート用印刷テープ(第2実施形態)]
次に、図14に示す第2実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211について説明する。第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211とは殆ど同じであり、異なる点について重点的に説明する。第1実施形態では、剥離紙付着色粘着テープ208を用いたが、第2実施形態では、それに替えて、着色テープ209を使用する。
図14(a)は、着色テープ209の層構成を示す模式図である。図14(b)は、剥離紙付透明粘着テープ207の層構成を示す模式図である。図14(c)は、セルフラミネート用印刷テープ211の層構成を示す模式図である。
図14(a)に示すように、着色テープ209は、着色基材501と、その一面に受像層500が形成されているだけであり、粘着テープにはなっていない。図14(b)に示すように、第2実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207は、第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207と同じ層構成である。第2実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207は、幅方向一端側において、一部粘着剤層が露出している点でも第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207と同じである。図14(c)に示すように、セルフラミネート用印刷テープ211は、その露出された粘着剤層を介して着色テープ209と剥離紙付透明粘着テープ207とを貼り合わせたものである。第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211と同様に厚みをなるべく均一にするため、第2実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211の厚み方向における着色基材501の表面の位置と、剥離紙506の表面の位置とはほぼ同じ位置になるように構成している。そのため、第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211における剥離紙506の厚みより、第2実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211における剥離紙506の厚みの方が薄い。
セルフラミネート用印刷テープ211が切断されてセルフラミネート印刷済ラベル301が形成される。
セルフラミネート印刷済ラベル301のケーブルCAへの貼り付け方法について一例を説明する。
先ずユーザは、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302をケーブルCAに対し位置合わせする。ケーブルCAにセルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302を密着させた状態で、ユーザはケーブルCAとセルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302とを把持する。次に、透明フィルム部303にある剥離紙506を剥がし、ケーブルCAに透明フィルム部303を巻き付けるように貼付する。その際、透明フィルム部303の端部(剥離紙付透明粘着テープ207だったときの他端側の端部)を、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302を覆うように位置させることが望ましい(印刷部302はケーブルCAに貼付されていないので、第1実施形態の場合よりも、よりフィルム部303で印刷部302を覆う必要性は高い)。
第2実施形態においては、剥離紙付着色粘着テープ208を、着色テープ209に替えることで、粘着剤層や剥離紙が無い分、材料費が安くなる。また、粘着剤層や剥離紙が無い分、剥離紙付粘着テープ208の小巻と同じ径の小巻であっても着色テープ209の小巻の方が長い距離だけテープカセットCに収納できる。
[6.セルフラミネート用印刷テープ(第3実施形態)]
次に、図15に示す第3実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211について説明する。第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211とは殆ど同じであり、異なる点について重点的に説明する。第1実施形態とは、剥離紙付透明粘着テープ207の構成が少し異なるだけである。
図15(a)は、剥離紙付透明粘着テープ207の層構成を示す模式図である。図15(b)は、セルフラミネート用印刷テープ211の層構成を示す模式図である。
第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207では、粘着剤層505は透明基材504の一面全体に形成されていた。それに対し、第3実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207では、透明基材504の幅方向一端側の端部に連続的に粘着剤層(第1粘着剤層507)が形成されていると共に、透明基材504の幅方向他端側の端部に連続的に粘着剤層(第2粘着剤層508)が形成されている。第1粘着剤層507と第2粘着剤層508とは透明基材504の幅方向において離間している。
第1粘着剤層507には剥離紙は貼付されておらず露出状態にある。一方、第2粘着剤層508には剥離紙506が貼付されている。第1粘着剤層507の幅は、第1実施形態における剥離紙付透明粘着テープ207の露出している粘着剤層505の幅と同等である。
第1粘着剤層507・第2粘着剤層508を構成する粘着剤の成分は、第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207の粘着剤層505の粘着剤と同じである。また、粘着力も第1粘着剤層507・第2粘着剤層508と、第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープの粘着剤層505と同じである。
第3実施形態に係る剥離紙付着色粘着テープ208は、第1実施形態に係る剥離紙付着色粘着テープ208と同じ層構成である。
図15(b)に示すように、セルフラミネート用印刷テープ211は、その露出された粘着剤層を介して剥離紙付着色粘着テープ208と剥離紙付透明粘着テープ207とを貼り合わせたものである。
図15(b)に示すセルフラミネート用印刷テープ211は、図11(b)に示す第1実施形態のセルフラミネート用印刷テープ211と同様、剥離紙付着色粘着テープ208の一端側の端部と、剥離紙付透明粘着テープ207の一端側の端部とは一致しておらず、剥離紙付着色粘着テープ208の印字面は、剥離紙付透明粘着テープ207の透明基材504により、その一部がラミネートされているだけである。
図15(c)は、図15(b)に示すセルフラミネート用印刷テープ211の変形例の層構成を示す模式図である。図15(c)に示すセルフラミネート用印刷テープ211では、図15(b)に示すセルフラミネート用印刷テープ211とは、第1粘着剤層507の幅が異なる。また、図15(c)に示すセルフラミネート用印刷テープ211は、図12に示す第1実施形態の変形例に係るセルフラミネート用印刷テープ211と同様、剥離紙付着色粘着テープ208の一端側の端部と、剥離紙付透明粘着テープ207の一端側の端部とは一致しており、剥離紙付着色粘着テープ208の印字面は、剥離紙付透明粘着テープ207の透明基材504により、その全体がラミネートされている。
本実施形態におけるセルフラミネート印刷済ラベル301のケーブルCAへの貼り付け方法について一例を説明する。
先ずユーザは、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302をケーブルCAに対し位置合わせする。ケーブルCAに対してセルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302がずれないように注意しながらケーブルCAに対しセルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303を密着させた状態で、ユーザはケーブルCAと、セルフラミネート用印刷済ラベル301の透明フィルム部303における第2粘着剤層508が無い部分とを把持する。次に、印刷部302の剥離紙503を剥がし、ケーブルCAに印刷部302を貼付する。次に、透明フィルム部303にある剥離紙506を剥がし、ケーブルCAに透明フィルム部303を巻き付けるように貼付する。その際、透明フィルム部303の端部(剥離紙付透明粘着テープ207だったときの他端側の端部)を、セルフラミネート用印刷済ラベル301の印刷部302を覆うように位置させることが望ましい。
第3実施形態においては、剥離紙付透明粘着テープ207の幅方向中央部に粘着剤層を設けないことで、その分の粘着剤層や剥離紙が無い分、材料費が安くなる。
[7.セルフラミネート用印刷テープ(第4実施形態)]
次に、図16に示す第4実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211について説明する。第1実施形態に係るセルフラミネート用印刷テープ211とは殆ど同じであり、異なる点について重点的に説明する。第1実施形態とは、剥離紙付透明粘着テープ207の構成が少し異なるだけである。
図16(a)は、剥離紙付透明粘着テープ207の層構成を示す模式図である。図16(b)は、セルフラミネート用印刷テープ211の層構成を示す模式図である。
第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207では、粘着剤層505は透明基材504の一面全体に形成されていた。それに対し、第4実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207では、透明基材504の幅方向一端側に連続的に粘着剤層(第1粘着剤層509)が形成されていると共に、透明基材504の幅方向他端側に連続的に粘着剤層(第2粘着剤層510)が形成されている。第1粘着剤層509と第2粘着剤層510とは透明基材504の幅方向において隣接(連続)しており、粘着剤層(第1粘着剤層509と第2粘着剤層510)は透明基材504の一面全体に形成されている。
第2粘着剤層510の粘着力は、第1実施形態における粘着剤層505の粘着力と同程度である。それに対し、第1粘着剤層509の粘着力は第2粘着剤層510の粘着力よりも小さい。
第1粘着剤層509には剥離紙は貼付されておらず露出状態にある。一方、第2粘着剤層510には剥離紙506が貼付されている。第1粘着剤層509の幅は、第1実施形態における剥離紙付透明粘着テープ207の露出している粘着剤層505の幅と同等である。
第2粘着剤層510を構成する粘着剤の成分は、第1実施形態に係る剥離紙付透明粘着テープ207の粘着剤層505の粘着剤と同じである。第2粘着剤層510においては、架橋剤としてイソシアネートは固形分換算で2%が混合されていた。それに対し、第1粘着剤層509の粘着剤では、架橋剤としてイソシアネートを固形分換算で10%混合されている。
剥離紙付透明粘着テープ207の製造に関し、透明基材504に、粘着力の異なる第1粘着剤層509、第2粘着剤層510を形成するには、粘着力の異なる2種類の粘着剤を用意し、それぞれをハンドコートにて塗り分けるようにすればよい。
第1実施形態では、剥離紙付透明粘着テープ207は、一部の粘着剤層505が剥離紙506で覆われることなく露出している。そのため、剥離紙付透明粘着テープ207を小巻にしたときに粘着剤層505を備えた透明基材504に、粘着剤層505を備えた透明基材504が覆い被さることになり、透明基材504に対し被さってきた透明基材504の粘着剤層505が貼り付くことがあった。既に述べた理由により、その影響は小さいものである。そうではあるが、更に本第4実施形態では、その影響を小さくするようにしたものである。即ち、剥離紙付透明粘着テープ207を小巻にしたときに、第1粘着剤層509を備えた透明基材504に、第1粘着剤層509を備えた透明基材504が覆い被さることになっても、第1粘着剤層509の粘着力は弱い(少なくとも第1実施形態における粘着剤層505の粘着力よりは弱い)。それにより、剥離紙付透明粘着テープ207の小巻から剥離紙付透明粘着テープ207を繰り出すときにも、この貼り付くことによる影響は更に少なくなる。
[8.その他]
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、剥離紙付着色粘着テープ208は、受像層500を備えていたが無くともよい。着色基材501に対するインクの載りが悪くなる恐れがあるが、印字品質を問わない用途であれば使用可能である。
セルフラミネート用印刷済ラベル301の貼付対象としてケーブルCAのみを例に上げて説明したが、貼付対象はケーブルCAに限らないことは勿論である。ペンや箸など棒状のものに対して貼付してもよい。或いは、コードなど紐状のものに貼付してもよい。
テープカセットCは、上カセット202と下カセット203からなるカセットケースを備え、カセットケースは上壁、底壁、一対の側壁、前壁、後壁などを形成すると共に、カセットケースは着色テープスプール213、透明テープスプール212、リボン供給スプール215、リボン巻取スプール216を保持していたが、各種テープスプールは、上壁、底壁、一対の側壁、前壁、後壁などを形成しているカセットケースに保持されていなくともよい。テープカセットCに換えて、例えば、各種テープスプールは一部が露出した状態でフレームに保持されるテープホルダであってもよい。その際、テープホルダにおいては、各種テープスプールから引き出される各種テープは所定の搬送経路を有するものとする。一方、そのテープホルダが装着される印字装置には、剥離紙付着色粘着テープに転写印字を行うためのサーマルヘッドと、プラテンローラと、転写印字後の剥離紙付着色粘着テープと剥離紙付透明粘着テープとを貼り合わせるための貼合せローラを備えているものとする。
その印字装置にテープホルダが装着された場合、所定の搬送経路を搬送する剥離紙付着色粘着テープに対し、印字装置のサーマルヘッドは所定の位置(印字位置)に配置される。また、所定の搬送経路を搬送する、印字済みの剥離紙付着色粘着テープと剥離紙付透明粘着テープに対し、印字装置の貼合せローラは所定の位置(貼合位置)に配置される。
上述した各実施形態における構成と、特許請求の範囲における構成との対応関係について説明する。
剥離紙付着色粘着テープ208及び着色テープ209が着色テープに相当する。着色テープスプール213が着色テープ小巻に相当する。剥離紙付透明粘着テープ207が透明テープに相当する。透明テープスプール212が透明テープスプールに相当する。インクリボン206がインクリボンに相当する。リボン供給スプール215、リボン巻取スプール216がリボン小巻に相当する。カセットケース201が保持部材に相当する。着色基材501は着色基材に相当する。透明基材504は透明基材に相当する。粘着剤層505、第1粘着剤層507、及び、第1粘着剤層509が第1粘着剤層に相当する。粘着剤層505、第2粘着剤層508、及び、第2粘着剤層510が第2粘着剤層に相当する。テープカセットCがセルフラミネート用テープホルダに相当する。受像層500が受像層に相当する。剥離紙506が透明テープ側剥離紙に相当する。粘着剤層502が着色テープ側粘着剤層に相当する。剥離紙503が着色テープ側剥離紙に相当する。送りローラ222がローラに相当する。サーマルヘッド配置部220がヘッド開口に相当する。セルフラミネート用印刷済ラベル301がセルフラミネート用ラベルに相当する。セルフラミネート用印刷テープ211が貼合テープに相当する。