JP2014081293A - 耐熱磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電流の増加を抑制し、小型化を可能とし、高温環境及び放射線環境での磁界強度の測定が可能な磁気センサを実現する。
【解決手段】600℃以上のキュリー温度を有するCo−Fe系軟磁性体により長方形状のループ形状に形成され、長辺の一辺にくびれ部4を備えた磁気コア1におけるくびれ部が設けられていない長辺に励磁コイル3を巻回し、くびれ部を設けた長辺以外の辺に検出コイル2を巻回し、検出コイルから出力される出力電圧の正/負ピーク間と負/正ピーク間の時間間隔差、あるいは前記時間間隔差と励磁周期の比を評価することにより、磁気コアの長辺方向に作用する外部磁界強度を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温環境で磁気測定を行うための耐熱磁気センサに関する。
フラックスゲート型磁気センサは、次のような測定原理で外部磁界(測定磁界)を測定する。先ず、磁気コアに巻回した励磁コイルに交番励磁電流(例えば、三角波状の電流)を流して外部磁界と平行に励磁(交番)磁界(例えば、三角波状の磁界)を発生させる。磁気コア内には、この励磁磁界と外部磁界の重畳磁界による磁束が生じ、励磁磁界と外部磁界の重畳磁界により磁気コア材が十分に飽和されている磁界領域では交番励磁電流が変化しても磁束の大きさは変化しない。磁束の大きさが変化しない時間は、外部磁界が作用していない状態では励磁磁界の正負によらず等しいが、外部磁界が作用している状態では外部磁界強度に比例して励磁磁界の正負時に差が生じるため、この時間差を用いて外部磁界強度を求めることができる。
このような従来のフラックスゲート型磁気センサの磁気コアには、軟磁性特性を有するパーマロイ等の磁気材料が用いられている。これらの磁気材料は、非磁気飽和領域では大きな微分透磁率(dB/dH)を有し、且つ小さい励磁磁界強度で急激に磁気飽和が生じて微分透磁率が略零となることから、磁気コアの微分透磁率に比例した電圧を出力する検出コイルを用いて該検出コイルの出力電圧の立ち上がり位置に着目することにより容易に磁気飽和を判定することが可能である。
一方、フラックスゲート型磁気センサの耐熱性向上策として、200℃〜600℃の耐熱性を有する磁気センサを実現するために、キュリー温度の高い磁気材料(例えば、Co−Fe系材料等)を用いる場合、これらの磁気材料は、一般的に、磁気飽和に至る領域での微分透磁率の変化が緩やかであることから、検出コイルの出力電圧の立ち上がり位置を用いて磁気飽和を判定することが困難である。更に、保磁力や磁気飽和に必要な励磁磁界強度が大きくなり、励磁電流が大幅に増加するという問題がある。
なお、励磁電流の低減策については、特開2010−127889号公報及び特開2004−184098号公報に開示されているように、磁気コアの一部にくびれ部を形成し、このくびれ部で磁束集中(磁気飽和)を生じさせることで対処する方法が提案されている。
しかしながら、Co−Fe系材料は、磁気飽和に必要な励磁磁界強度が大きいことから、くびれ部による磁気集中によって磁気飽和させようとする場合、くびれ部と非くびれ部の面積比を極めて大きくする必要があり、それでもなお大きな励磁電流を必要とする問題がある。
また、励磁電流を軽減するために磁気コアにくびれ部を設けた構成の前記2件の公開公報に記載された磁気センサは、検出コイルをくびれ部に巻回する構成であることから、機械的強度上の問題がある。磁気コア自体に検出コイルを巻回する構成では、必要な機械的強度を得るために磁気コアを小さくすることができないことから磁気センサの小型化が困難であり、また、補強材を貼り付けて検出コイルを巻回する構成では、使用時の環境温度が室温から高温に変化する際の磁気コアと補強材の熱膨張差により発生する応力への対応策が必要となる問題がある。
特開2006−80338号公報 特開2010−127889号公報 特開2004−184098号公報
本発明が解決しようとする課題は、次の通りである。
高温環境(200℃〜600℃)において安定した磁気測定を行うことができる耐熱磁気センサを実現する。
原子力発電プラント等の高温環境及び放射線環境において安定した磁気測定を行うことができる耐熱磁気センサを実現する。
高温環境や高温且つ放射線環境で使用される静的機器の劣化診断を目的とした機器構成材料の電磁気特性の定期的または継続的なその場測定を安定して行うことができる耐熱磁気センサを実現する。
高温環境において使用することができる磁界変動に応動する非接触型のスイッチやカウンターを構成するための耐熱磁気センサを実現する。
本発明は、軟磁性体により長方形又は角丸長方形状のループ形状に形成され、その一部にくびれ部を備えた磁気コアに励磁コイルと検出コイルを巻回して構成し、前記励磁コイルに交番励磁電流を流し、検出コイルの出力電圧に基づいて磁気コアに作用している外部磁界の強度を計測する耐熱磁気センサにおいて、
前記磁気コアは、600℃以上のキュリー温度を有するCo−Fe系の軟磁性体により一体型に形成され、かつ前記長方形状又は角丸長方形状の長辺の1辺にくびれ部が形成され、前記励磁コイルは、前記くびれ部が設けられていない他方の長辺に巻回され、前記検出コイルは、くびれ部を設けた前記長辺を除いた部分に巻回され、
前記検出コイルから出力される出力電圧の正/負ピーク間と負/正ピーク間の時間間隔差又は前記時間間隔差と励磁周期の比を評価することにより、前記磁気コアの長辺方向に作用する外部磁界強度を測定するように構成する。
前記検出コイルは前記励磁コイルを兼用した構成とすることもできる。
本発明の耐熱磁気センサは、磁気コアにキュリー温度が600℃以上のCo−Fe系材料(例えば、パーメンジュール)等を使用し、磁気コア形状、コイル配置位置、検出原理について工夫を施すことにより、消費電流の増加を抑制し、小型化を可能とし、また、高温環境での磁界強度の測定を可能にし、更に、感磁素子に半導体を使用していないことから放射線環境での磁界強度の測定も可能にすることができた。
具体的には、磁気コア形状については、ループ状にすることで、励磁磁界により磁気コア内に磁極が発生しない構成としたことにより、反磁界による励磁磁界強度の低下を防ぐことができた。更に、磁気回路を長方形状の閉ループとすることで、比較的機械強度の高い非くびれ部に検出コイルを設けることを可能とし、磁気センサの小型化が可能となった。また、外部磁界(測定磁界)方向に長い長方形または角丸長方形の形状としたことにより、外部磁界により磁気コア内に生じる磁極による反磁界の影響を低減することができた
。また、長方形の長辺部にくびれ部を設けることにより、より小さい励磁電流で略磁気飽和の状態に至らせること、更に、微分透磁率のピーク位置をより明確にすることが可能になった。なお、くびれ部の形状に関しては、非くびれ部と比較して断面積が小さければ、断面積形状や長さは影響しないことが分かった。
また、磁気コアの構造については、一体構造とすることにより、分割部材接合構造とした場合に生じる接合部での磁束の漏れによる悪影響を回避することができた。
また、コイルの配置については、励磁コイル及び検出コイルを磁気コアの機械強度の高い非くびれ部に設けることにより磁気センサの小型化が可能になった。
そして、検出原理については、高キュリー温度材料の微分透磁率の励磁磁界に対する変化が緩やかであることを利用して、外部磁界(測定磁界)強度に依存した微分透磁率のピーク位置の変化を検出する構成としたことにより、磁気飽和の判定が困難な同材料でも外部磁界強度の測定を可能にするとともに、従来法のように完全に磁気飽和に至らせる必要がないことから(微分透磁率のピーク位置が判定できればよいことから)、磁気コア材料の変更に伴う消費電力の増加を抑制することが可能となった。
本発明の耐熱磁気センサの模式図である。 本発明の耐熱磁気センサを使用する磁気測定システムのブロック図である。 磁気センサにおける磁気コアの磁気特性曲線図である。 磁気センサにおけるくびれ部を備えた磁気コアの磁気特性曲線図である。 本発明の実施例における磁気コアの構造図である。 本発明の実施例の磁気センサにおける検出コイルの出力電圧特性曲線図である。 本発明の実施例の磁気センサにおけるピーク間隔のズレと外部磁界強度との関係を示す特性図である。
本発明の耐熱磁気センサは、Co−Fe系材料(パーメンジュール)等のキュリー温度が600℃以上である軟磁性体(磁気材料)を用いて、図1に示すように、長辺の一部にくびれ部4を形成した長方形または角丸長方形の一体型ループ形状の磁気コア1を作製し、くびれ部4を設けていない長辺部に該磁気コア1を励磁するための励磁コイル3を巻回し、この磁性コア1のくびれ部以外の部分(非くびれ部)に磁界強度を検出するための検出コイル2を巻回した構成の耐熱性フラックスゲート型磁気センサであり、前記磁気コア1の長辺方向に作用する外部磁界(測定磁界)の強度を測定するように使用される。
この耐熱磁気センサは、図2に示すように、励磁コイル3を励磁電流源5に接続して三角波形状に変化する交番励磁電流を流すことにより三角波状の励磁磁界を発生させて磁気コア1を励磁し、磁気コア1の磁界強度の変化により検出コイル2に誘起される電圧の出力電圧を増幅器6で増幅し、増幅した出力電圧を信号処理回路7で処理することにより、磁気コア1の長辺方向に作用している外部磁界(測定磁界)の強度を測定する磁気測定システムに適用する。なお、信号処理回路7内に入力信号を増幅する増幅器を内蔵する場合には、増幅器6を省略することができる。
この耐熱磁気センサの測定使用可能な環境温度の上限は、使用する磁気材料のキュリー温度に依存し、キュリー温度が高ければ測定使用可能温度の上限も高くなる。キュリー温度600℃の磁気材料を使用した耐熱磁気センサでは、500℃程度の環境においても十分な測定結果を得ることができる。
また、磁気コアの形状がループ状になっていることから、励磁電流により磁気コア内に磁極が生成することがなく、磁極の反磁界によって有効励磁磁界強度が低下するようなことがない。更に、磁気コアの形状を測定磁界の方向に長い長方形状としたことによって、外部磁界により磁化された磁気コア内の磁極により生じる反磁界の影響も低減することができる。
加えて、測定方向に伸びた長辺部の片側にくびれ部を設けることによって、特許文献3に開示された磁気センサと同様に測定感度の向上が可能となる。しかしながら、特許文献2、3に開示された磁気センサは、励磁コイルまたは検出コイルを磁気コアのくびれ部に巻回していることから、この磁気センサを小型化しようとするとくびれ部が細くなって磁気コアの機械的強度が低下してコイルの巻回が困難になる。そして、強度低下を補うために、くびれ部に補強材を貼り付けると、環境温度が室温から高温に変化する際に磁気コアと補強材の熱膨張差に起因する熱応力が生じ、磁気コアの磁気特性に変化が生じる問題がある。
それに対して、本発明では、磁気コア内の磁束変化の挙動がくびれ部と非くびれ部で測定に影響するほどの差がないことを確認し、機械的強度が高い非くびれ部に励磁コイルと検出コイルを設ける構成とした。
更に、磁気コアは、積層構造の磁気材または分割構造の磁気材を使用すると、透磁率が小さく、高キュリー温度の磁気材料の場合には、接合部のギャップにおける漏れ磁束が大きくなることから、本発明では、漏れ磁束発生を軽減するために、接合部(ギャップ)のない一体型構成とした。
また、従来の磁気センサでは、外部磁界強度を微分透磁率(dB/dH)の立ち上がり位置の変化を用いて評価するが、高キュリー温度磁気材料では、磁気飽和特性は図3(a)に示すようになり、微分透磁率の立ち上がりが図3(b)に示すように不明瞭であることから、外部磁界強度を評価することが困難である。しかし、高キュリー温度材料では、微分透磁率の変化が緩やかであることから、この微分透磁率の変化のピークが明確に現れてその位置の判別が可能である。外部磁界による微分透磁率のピーク位置の変化は、立ち上がり位置の変化と対応している。微分透磁率のピークは、完全な磁気飽和に至る前に現れることから、この微分透磁率のピーク位置を用いて、完全に磁気飽和させる必要なく、より小さな励磁電流で、外部磁界強度を評価することが可能である。また、くびれを導入することで、図4(a)に示すように、見掛け上、低磁界で磁気飽和のようになり、図4(b)に示すように、微分透磁率のピーク位置はより明確になる。
なお、通常、励磁周波数を上げることにより出力電圧を増加させることが行われているが、Co−Fe系の高キュリー温度の磁気材料では、周波数が上がると透磁率が低下し易い傾向を有するため、励磁周波数は1kHz以下とすることが望ましい。また、励磁電流の最大値については、外部磁界による零点のシフトを防ぐために、磁気コアの保磁力以上で且つ見かけのB−H曲線がメジャーループを描く程度以上にする必要がある。
更に、磁気コアは、コア形状への加工によって内部歪みを有している可能性があることから、加工後に応力除去焼鈍しておくことが望ましい。
この実施例の磁気センサは、図5に示すように、パーメンジュール(49%Fe-49
%Co-2%V)磁気材を放電加工して長辺部にくびれ部4を有する長方形ループ形状の
磁気コア1を一体型に作製し、応力除去焼鈍を行った。コイルは、図1に示すように、励
磁コイル3については、φ0.3mmのセラミックスコーティング耐熱銅線を磁気コア1のくびれ部の無い長辺部分に70ターン巻回した。検出コイル2については、くびれ部に巻くことは機械的強度上困難であるため、くびれ部のない短辺部に励磁コイル3と同等の銅線を14ターン巻回して構成した。
本実施例の磁気センサ及び比較用磁気センサは、個々に外部磁界印加用ヘルムホルツコイル(HC)中に設置し、励磁コイル3に100Hz、尖頭値6Aの三角波を励磁電流として印加し、検出コイル2の出力電圧波形の変化とHCの印加磁界強度との関係を評価した。ここで、励磁電流の周波数については、高い周波数の方が出力電圧が高くなるが、透磁率が小さくなって出力電圧波形の変化が緩慢になってくるため、1KHz以下の低周波数の方が望ましい。但し、周波数の低下と共に前述したように出力電圧そのものは低下するので、10Hz以上の周波数であることが望ましい。また、励磁電流の尖頭値については、大きい方が励磁磁界の時間変動量dH/dtが大きくなるので出力電圧の立ち上がり検出には望ましいが、励磁コイル3での発熱が大きくなる点及び消費電力が増大する観点からは小さくすることが望ましい。但し、励磁電流の尖頭値の下限については、従来のパーマロイ等では問題にならなかった残留磁化(保磁力)の問題もあり、少なくとも、励磁コイル3の励磁電流を横軸に、検出コイル2の出力電圧を縦軸にとった疑似B−H曲線にて、図4(a)に示す磁気飽和による屈曲点が見られるまでの励磁電流を流す必要がある。励磁電流が小さく、磁気飽和による屈曲点が見られないような条件では、残留磁化の影響が顕在化し、高磁界を測定後に低磁界の測定を行った場合には、前測定による原点のズレが残り、測定結果が変動する。
次に、前記励磁条件で励磁した際の検出コイル2の出力電圧の値の時間変化を図6に示す。従来方法では、磁気コア1の飽和により出力電圧がほぼ零となる位置のシフト量で評価を行っていたが、本実施例では、図6に示すように、磁気コア1の飽和の位置(検出出力電圧の立ち上がり位置)が不明瞭であることから、正のピーク及び負のピーク(共に擬似B−H曲線における保磁力に相当)間の時間間隔t1及びt2のシフト量により評価を行うようにした。外部磁界(測定磁界)が零の時はt1=t2であるが、外部磁界が作用すると外部磁界強度に比例してt1及びt2が相反する±Δtだけシフトする。よって、t1とt2の差分を求めると、2Δtが求まる。但し、この2Δtは、励磁条件等に依存するため、予め外部磁界が既知の状態で2Δtと外部磁気強度との比例定数を求めておくことが必要である。
図7は、環境温度200℃における出力電圧の正/負ピーク間と負/正ピーク間の時間間隔差(2Δt)と励磁周期の比(百分率)と外部磁界強度との関係を示している。この結果から、2Δtと外部磁界強度との間には相関があり、2Δtを用いて外部磁界強度を
評価できることを示している。また、同様の相関は、測定環境温度が高くなっても認められる。従って、検出コイル2から出力される出力電圧の正/負ピーク間と負/正ピーク間の時間間隔差、あるいは前記時間間隔差と励磁周期の比を評価することにより、事前に評価した当該時間間隔差、あるいは当該時間間隔比との相関式から、磁気コア1の長辺方向に作用する外部磁界強度を測定することが可能となる。但し、高温になるにつれて相対的に磁化は小さくなることから、キュリー温度直下での測定は困難である。
磁気コア1のくびれ部4の有無の影響については、くびれ部4が無い状態でもピーク位置のシフトは認められるものの、ピークの形状が図4(b)に示すようにブロードな形状であることからピーク位置の判別が困難であり、くびれ部4を導入することが必要である。
なお、通常、励磁周波数を上げることにより出力電圧を増加させることが行われているが、Co−Fe系の高キュリー温度磁気材料では、周波数が上がると透磁率が低下し易い
傾向を有するため、励磁周波数は1kHz以下とすることが望ましい。また、励磁電流の最大値については、外部磁界による零点のシフトを防ぐために、磁気コア材の保磁力以上で且つ見かけのB−H曲線がメジャーループを描く程度以上にすることが必要である。更に、磁気コア1は、コア形状への加工による内部歪みを有している可能性があることから、応力除去焼鈍しを施しておくことが望ましい。
なお、前記検出コイル2は、前記励磁コイル3を兼用して構成することができる。
1…磁気コア 2…検出コイル 3…励磁コイル 4…くびれ部 5…励磁電流源 6…増幅器 7…信号処理回路。

Claims (2)

  1. 軟磁性体により長方形状又は角丸長方形状のループ形状に形成され、その一部にくびれ部を備えた磁気コアに励磁コイルと検出コイルを巻回して構成し、前記励磁コイルに交番励磁電流を流し、前記検出コイルの出力電圧に基づいて前記磁気コアに作用している外部磁界の強度を計測する耐熱磁気センサにおいて、
    前記磁気コアは、600℃以上のキュリー温度を有するCo−Fe系の軟磁性体により一体型に形成され、かつ前記長方形状又は角丸長方形状の長辺の1辺にくびれ部が形成され、前記励磁コイルは、前記くびれ部が設けられていない他方の長辺に巻回され、前記検出コイルは、くびれ部を設けた前記長辺を除いた部分に巻回され、
    前記検出コイルから出力される出力電圧の正/負ピーク間と負/正ピーク間の時間間隔差又は前記時間間隔差と励磁周期の比を評価することにより、前記磁気コアの長辺方向に作用する外部磁界強度を測定することを特徴とする耐熱磁気センサ。
  2. 請求項1において、前記検出コイルは前記励磁コイルと兼用することを特徴とする耐熱磁気センサ。
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