JP2014079475A - 超音波探触装置及び超音波探触システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一磁性体12を一部に有する第一回転子11を先端付近に備えた第一ハウジング10と、第二磁性体32を一部に有する第二回転子31を基端付近に備えた略筒状の第二ハウジング20と、第二ハウジング20の筒内に伸長配置された伝達ロッド30と、超音波探触子41を備えると共に伝達ロッド30の先部に連結されて組み込まれる第三回転子40とを具備する。第二磁性体32は、第一磁性体の磁場内に配され、回転機構によって第一回転子11が回転すると、第一磁性体の磁気モーメントを受けた第二磁性体と共に第二回転子31が回転し、第二回転子31の回転に伴って伝達ロッド30が第三回転子40に回転力を伝達する。
【選択図】図2
Description
またこの種製品は、被験者の体内に挿入するという性質上、探触子自体に高度な衛生管理が求められるものの、上記従来の超音波内視鏡や超音波探触子は、動力伝達の機構上、グリス等の潤滑剤補充などのメンテナンスが必要であった。このため、衛生管理自体が困難であるという問題があった。
(1)本発明の超音波探触装置は、第一磁性体12を一部に有する第一回転子11を先端付近に備えると共に、第一回転子11を回転させる回転機構を第一回転子11よりも内側ないし後方に備えた、略筒状の第一ハウジング10と、
第二磁性体32を一部に有する第二回転子31を基端付近に備えると共に、この第二磁性体32が前記第一磁性体12の磁場内に入った状態で第一ハウジング10の先側に連結される、略筒状の第二ハウジング20と、
第二ハウジング20の筒内に伸長配置され、前記第二回転子31に基部連結されて第二回転子31の回転力をそれ自体の先部に伝える伝達ロッド30と、
超音波探触子41を外周側面に露出して備えると共に、伝達ロッド30の先部に連結されて第二ハウジングの先端付近に組み込まれる第三回転子40とを具備してなり、
前記第二磁性体32は、第二ハウジングが第一ハウジングに連結されたとき、前記第一磁性体の磁場内に配され、
回転機構によって第一回転子11が回転すると、第一磁性体の磁気モーメントを受けた第二磁性体と共に第二回転子31が回転し、
第一磁性体の磁気モーメントによって第二回転子31が回転すると、その第二回転子31の回転に伴って伝達ロッド30が先側の第三回転子40に回転力を伝達し、
第三回転子40が第三回転子40の外周側面にて回転することで、第二ハウジングの先側部分の外方周囲を非接触探触することを特徴とする。
(2)前記超音波探触装置において、第一ハウジングの先端部と第二ハウジングの基端部のそれぞれに、互いに連結解除可能な一組の連結機構を片方ずつ備えることが好ましい。
体内に挿入して探触する等の場合に、第二ハウジングを含む先側の体内挿入部を交換又は取り外し洗浄することで、より高度な衛生管理を行うことが可能となる。
この第三回転子40の筒側面に、筒径方向外方を指向方向中心とした一または複数の超音波探触子41を備えてなることが好ましい。
このような第三回転子を備えた装置であれば、軸に垂直な方向(ラジアル方向)を回転しながら非接触探触することができる。
第三回転子40は、この支持ベースの筒側面上から、軸と交差する突出軸方向に突出して、突出軸周りに回転可能に取り付けられた突出体からなり、
超音波探触子が、この突出体の突出側面に露出して組み込まれ、
伝達ロッド30の回転力が、前記支持ベース内で方向変換され、突出体の突出軸周りの回転力として伝達されることが好ましい。
超音波探触装置は、前記第三回転子40の内部、又は第三回転子40の先部に取り付けられた先端キャップ2E内のいずれかに、超音波探触子41による探触データを送信する送信機43を備え、
分析装置は、送信装置43から送信された探触データを受信する受信機を備えることを特徴とする。
本発明の超音波探触装置は、各実施例の構成のうち少なくとも以下の最小限の構成を備えたものであればよい。最小限の構成とはすなわち、各実施例に共通する以下の構成からなる。
・第一磁性体12を一部に有する第一回転子11を先端付近に備えると共に、第一回転子11を回転させる回転機構を第一回転子11よりも内側ないし後方に備えた、略筒状の第一ハウジング10
・第二磁性体32を一部に有する第二回転子31を基端付近に備えると共に、この第二磁性体32が前記第一磁性体12の磁場内に入った状態で第一ハウジング10の先側に連結される、略筒状の第二ハウジング20
・第二ハウジング20の筒内に伸長配置され、前記第二回転子31に基部連結されて第二回転子31の回転力をそれ自体の先部に伝える伝達ロッド30
・超音波探触子41を外周側面に露出して備えると共に、伝達ロッド30の先部に連結されて第二ハウジングの先端付近に組み込まれる第三回転子40
但し、前記第二磁性体32は、第二ハウジングが第一ハウジングに連結されたとき、前記第一磁性体の磁場内に配されることを構成上の必須条件とする。
上記構成上の必須条件を満たす最小限の構成によって、以下の回転力の伝達動作を行うこととなる。回転力の伝達動作とはすなわち、回転機構によって第一回転子11が回転すると、第一磁性体の磁気モーメントを受けた第二磁性体と共に第二回転子31が回転し、第一磁性体の磁気モーメントによって第二回転子31が回転すると、その第二回転子31の回転に伴って伝達ロッド30が先側の第三回転子40に回転力を伝達し、第三回転子40が第三回転子40の外周側面にて回転することで、第二ハウジングの先側部分の外方周囲を非接触探触する、という動作である。
図1〜図3に示す実施例1の超音波探触装置は、動力接続された回転機構を具備する棒状の第一ハウジングの先側に、被験者の体内に挿入可能な棒状の「体内挿入部」を備えてなる。具体的には、
第一磁性体12を一部に有する第一回転子11を先端付近に備えると共に、第一回転子11を回転させる回転機構を第一回転子11よりも内側ないし後方に備えた、略筒状の第一ハウジング10と、
第二磁性体32を一部に有する第二回転子31を基端付近に備えると共に、この第二磁性体32が前記第一磁性体12の磁場内に入った状態で第一ハウジング10の先側に連結される、略筒状の第二ハウジング20と、
第二ハウジング20の筒内に伸長配置され、前記第二回転子31に基部連結されて第二回転子31の回転力をそれ自体の先部に伝える伝達ロッド30と、
超音波探触子41を外周側面に露出して備えると共に、伝達ロッド30の先部に連結されて第二ハウジングの先端付近に組み込まれる第三回転子40とを具備して構成される。
図1、図2に示すように、棒状に伸長する第二ハウジング20、第二ハウジング20内の伝達ロッド30、及び第二ハウジング20よりも先側の第三回転子40は「体内挿入部」として一体的に組み付け構成される。また、第一ハウジングの先端部と第二ハウジングの基端部のそれぞれに、互いに連結解除可能な一組の連結機構を片方ずつ備えており、第一ハウジング10の先端から第二ハウジング20が連結ないし分離可能に構成される。具体的には、第一ハウジング10の先端面10E中央から軸方向に、爪状の先側連結部23Hが突出形成され、また、第二ハウジング20の基端面に、先側連結部23Hを嵌入保持し得る挿入孔が形成される。これら先側連結部23H及び挿入孔が、一方の連結部及び他方の連結部からなる一組の連結機構を構成する。
これにより、前記体内への挿入部が、第一ハウジング10に連結された連結状態(図1a)ないし、前記体内への挿入部が、第一ハウジング10から分離した連結解除状態(図1b)のいずれかの状態となる。ここで第二ハウジングが第一ハウジングに連結された連結状態において、第二磁性体32は前記第一磁性体の磁場内に配されており、回転機構によって第一回転子11が回転すると、第二磁性体が第一磁性体の磁場に基づく磁気モーメントを受け、第二磁性体を固定した第二回転子31が第二ハウジング20に対して回転するようになっている。
第一ハウジングは、内部空間を有した筒状体によってカバーされてなる。この筒状体は、板状の先端面10Eを一体化してなり、ピン10Pで固定される。この内部空間内の基部寄りの位置にモーターMを収容すると共に、内部空間内の先端寄りの位置に、モーターシャフトAと機械連結された第一回転子11を収容する。第一回転子11はモーターMのうちモーターシャフトAの先側に固定される。具体的にはモーターシャフトAは第一ハウジングの筒軸に沿って先側に伸長し、周囲を第一回転子11の基端側に形成された接続枠に覆設され、接続枠を筒径方向に貫通螺合する圧接ピン11Pによって、この接続枠に圧接固定される。これにより、第一回転子11は、筒軸中央に固定された短軸周りのベアリング1Bによって自由回転可能に構成され、モーターシャフトAの動力回転と共に、第一ハウジング10内の先端付近で回転する。
先側連結部23Hは、第一ハウジング10の先端面10E中央から軸方向に突出形成され、第二ハウジング20の基端面に形成された挿入孔に嵌入し、挿入孔内で突出する中央軸23の周部に圧接する。この先側連結部23Hの挿入孔内への嵌入と中央軸への圧接によって、体内挿入部が第一ハウジングの先端面に連結される。また体内挿入部を引き抜くことで容易に圧接解除される。
体内挿入部は、第一ハウジング10の先端面から抜き差しすることで、図1aに示す連結状態又は図1bに示す連結解除状態にすることができる。
体内挿入部の構成は、第二磁性体32を一部に有する第二回転子31を基端付近に備えると共に、この第二磁性体32が前記第一磁性体12の磁場内に入った状態で第一ハウジング10の先側に解除可能に連結される略筒状の第二ハウジング20と、
第二ハウジング20の筒内に伸長配置され、前記第二回転子31に基部連結されて第二回転子31の回転力をそれ自体の先部に伝える伝達ロッド30と、
超音波探触子41を外周側面に露出して備えると共に、伝達ロッド30の先部に連結されて第二ハウジングの先端付近に組み込まれる第三回転子40と、
第三回転子の先側に取り付けられた先端キャップ2Eとを一体的に具備してなる。
第三回転子40は、第二ハウジング20の先部にて伝達ロッド30の先端に固定され、第二ハウジングの筒軸と同軸上に回転可能に取り付けられた回転筒体からなり、この第三回転子40の筒側面に、筒径方向外方を指向方向中心とした一個の超音波探触子41を備えてなる。
実施例1において、回転機構によって第一回転子11が回転すると、第一磁性体の磁気モーメントを受けた第二磁性体と共に第二回転子31が回転し、
第一磁性体の磁気モーメントによって第二回転子31が回転すると、その第二回転子31の回転に伴って伝達ロッド30が先側の第三回転子40に回転力を伝達する。そして、回転力を伝達された第三回転子40が、第三回転子40の外周側面にて回転する。これにより、第三回転子40に固定された超音波探触子が、第二ハウジングの先側部分の外方周囲に沿って回転移動し、体内挿入部の周方向外方を、ラジアル方向に非接触探触する。
実施例3では伝達ロッド30の先部が拡径して伝達保持部33を構成し、この伝達保持部33に第三磁性体34、35が埋め込み固定される。第三磁性体34、35は極方向を互いに異にするブロック状の正極第三磁性体34と負極第三磁性体35とから構成され、図9に示すように、正極第三磁性体34と負極第三磁性体35とが周方向に交互に隣接形成されて略ドーナツ状の磁性面を構成し、第二回転子3120の先端面に露出する。また、このドーナツ状の磁性面の内側部分には、カバー基端部中央の保持枠に対して自由回転する環状ベアリング210が形成され、さらにその内側部分には、ベアリング3B及び中央軸23が突出形成される。
実施例3において、第一磁性体12は、回転した第一回転子11によって第一回転磁場を形成し、この第一回転磁場によって第二磁性体32に第一磁性モーメントを付与する。磁性モーメントを付与されて磁性反応した第二磁性体32は、伝達ロッド30の内部の回転機構(中央軸23及びベアリング2B)によって、第二回転子31、伝達ロッド30、及び伝達磁性体34と共に、第二ハウジング20に対して回転移動する。
また、本発明の超音波探触システムは、超音波探触子によって非接触で探触データを取得する上記いずれかの超音波探触装置と、取得された探触データを分析する分析装置とを具備してなる。この超音波探触システムにおける超音波探触装置は、前記第三回転子40の内部、又は第三回転子40の先部に取り付けられた先端キャップ2E内のいずれかに、超音波探触子41による探触データを送信する送信機43を備える。また分析装置は、送信装置43から送信された探触データを受信する受信機を備えており、一個または他数個の超音波探触装置によって取得された探触データを分析する。
10E 先端面
11 第一回転子
12 第一磁性体
2E 先端キャップ
23 中央軸
23H 一方の連結部(先側連結部)
20 第二ハウジング
30 伝達ロッド
31 第二回転子
32 第二磁性体
4F 支持ベース
40 第三回転子
41 超音波探触子
42 連絡通路
43 送信機
Claims (5)
- 第一磁性体(12)を一部に有する第一回転子(11)を先端付近に備えると共に、第一回転子(11)を回転させる回転機構を第一回転子(11)よりも内側ないし後方に備えた、略筒状の第一ハウジング(10)と、
第二磁性体(32)を一部に有する第二回転子(31)を基端付近に備えると共に、この第二磁性体(32)が前記第一磁性体(12)の磁場影響領域内に入った状態で第一ハウジング(10)の先側に連結される、略筒状の第二ハウジング(20)と、
第二ハウジング(20)の筒内に伸長配置され、前記第二回転子(31)に基部連結されて第二回転子(31)の回転力をそれ自体の先部に伝える伝達ロッド(30)と、
伝達ロッド(30)の先部に連結されて第二ハウジング(20)の先端付近に組み込まれ、超音波探触子(41)を外周側面に露出して備えた第三回転子(40)とを具備してなり、
回転機構によって第一回転子(11)が回転すると、第一磁性体の磁気モーメントを受けた第二磁性体(32)と共に第二回転子(31)が回転し、
第一磁性体(12)の磁気モーメントによって第二回転子(31)が回転すると、その第二回転子(31)の回転に伴って伝達ロッド(30)が先側の第三回転子(40)に回転力を伝達し、
第三回転子(40)が回転することで、その側周面に露出した超音波探触子(41)が回転移動し、第二ハウジング(20)の先側部分の外方周囲を非接触探触することを特徴とする超音波探触装置。 - 第一ハウジング(10)の先端部と第二ハウジング(20)の基端部のそれぞれに、互いに連結解除可能な一組の連結機構を片方ずつ備えた請求項1記載の超音波探触装置。
- 第三回転子(40)は、第二ハウジング(20)の先部にて伝達ロッド30(30)の先端に固定され、第二ハウジング(20)の筒軸と同軸上に回転可能に取り付けられた回転筒体からなり、
この第三回転子(40)の筒側面に、筒径方向外方を指向方向中心とした一または複数の超音波探触子(41)を備えてなる請求項1又は2記載の超音波探触装置。 - 第二ハウジング(20)の先部に、略筒状の支持ベース(4F)が同軸連結され、
第三回転子(40)は、この支持ベース(4F)の軸と交差する突出軸方向に突出して、突出軸周りに回転可能に取り付けられた突出体からなり、
この突出体の突出側面に超音波探触子(41)が露出して組み込まれ、
伝達ロッド(30)の回転力が、前記支持ベース(4F)内で方向変換され、突出体の突出軸周りの回転力として伝達される請求項1又は2のいずれか記載の超音波探蝕装置。 - 超音波探触子(41)によって非接触で探触データを取得する請求項1〜4のいずれかの超音波探触装置と、取得された探触データを分析する分析装置とを具備してなる超音波探触システムであって、
超音波探触装置は、前記第三回転子(40)の内部、又は第三回転子(40)の先部に取り付けられた先端キャップ(2E)内のいずれかに、超音波探触子(41)による探触データを送信する送信機(43)を備え、
分析装置は、送信装置(43)から送信された探触データを受信する受信機を備える超音波探蝕システム。
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