JP2014079032A - モータ制御装置、およびそれを用いた冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
駆動中にインバータの直流電圧が変化した場合においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた冷凍機を提供する。
【解決手段】
直流電力を交流電力に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路を駆動するドライブ信号を出力する制御器と、前記電力変換回路の直流電圧に応じて出力電圧指令値を調整する自動電圧調整器と、前記電力変換回路によって駆動される電動機と、前記電動機に接続される負荷とを備え、前記電動機の3相巻線のうち通電する2相を選択してパルス状電圧を印加し、非通電相起電圧に基づいて位相および速度推定を行うモータ制御装置において、電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した場合、パルス幅を所定の最大値に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータ制御装置、およびそれを用いた冷凍機に関する。
本技術分野の背景技術として、例えば、特開2002−142483号公報(特許文献1)がある。この公報には、「速度制御部からの電流指令および位相リミット部からの位相指令に基づいて位相制御部において位相制御をおこなうことにより電流振幅指令(および電流位相)を出力する。」と記載されている。
特開2002−142483号公報
前記特許文献1には、電流位相の行き過ぎにより電流制限が働くことで出力トルクが低下するという不都合を防止することが記載されている。しかし、特許文献1の同期モータ制御方法およびその装置には、インバータの直流電圧が変化した場合の影響について考慮されていない。
そこで、本発明は、駆動中にインバータの直流電圧が変化した場合においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた冷凍機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、直流電力を交流電力に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路を駆動するドライブ信号を出力する制御器と、前記電力変換回路の直流電圧に応じて出力電圧指令値を調整する自動電圧調整器と、前記電力変換回路によって駆動される電動機と、前記電動機に接続される負荷とを備え、前記電動機の3相巻線のうち通電する2相を選択してパルス状電圧を印加し、非通電相起電圧に基づいて位相および速度推定を行うモータ制御装置において、電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した場合、パルス幅を所定の最大値に固定する。
本発明によれば、駆動中にインバータの直流電圧が変化した場合においても、過電流程などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた冷凍機を提供することができる。
上記以外の課題、構成、および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
モータ制御装置の構成図の例である。 座標軸の関係を示す図の例である。 制御軸と3相軸の関係図の例である。 電力変換回路の構成図の例である。 機構部(圧縮機構部)の構成図の例である。 回転子の位置に対する負荷トルクの変化の例である。 120度通電方式のスイッチング方式の例である。 開放相電圧検出手段の構成図の例である。 モータの2相に電圧を印加する場合の模式図である。 非通電相の起電圧特性図の例である。 回転角度位置に対する開放相起電圧特性の例である。 回転角度位置に対する開放相起電圧と基準電圧の関係図の例である。 基準レベル切替器の例である。 電圧指令値演算手段の構成図の例である。 過電流停止時のU相電流波形の例である。 速度制御器の例である。 電流制御器の例である。 電圧指令制限器および電圧変調率制限器の例である。 電圧指令制限器の別な構成の例である。 過電流停止時の各値の変化の例である。 180度通電方式のスイッチング方式の例である。 電圧変調率制限器の処理フローの例である。 120度用位置推定手段の構成例である。 通電モードと電気角位相の関係図の例である。 電気角位相と通電モードの関係図の例である。 電圧指令制限器および電圧変調率制限器を有する構成の動作の例である。 電圧指令制限器および電圧変調率制限器を有する構成の各値の変化の例である。 冷蔵庫を示す構成図の例である。 検証手段の例である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
本実施例では、機構部として圧縮機構部を用いた場合のモータ制御装置1の例を説明する。
<モータ、座標軸>
本実施例は、モータ6として、回転子に永久磁石を有する永久磁石同期モータを用いた例である。そのため、制御軸の位置と回転子の位置は、基本的に同期しているとして説明する。なお、実際は加減速時や負荷変動時の過渡状態において、制御軸の位置と回転子の位置にズレ(軸誤差)が生じる場合がある。軸誤差が生じた場合、モータが実際に発生するトルクが減少したり、電流歪みや跳ね上がりが生じたりすることもある。
回転子の回転角度位置情報は、モータに流れる電流およびモータ印加電圧からモータの推定位置を出力する位置センサレス制御によって得るものとしている。その際、図2に示すように、回転子の主磁束方向の位置をd軸とし、d軸から回転方向に電気的に90度(電気角90度)進んだq軸とからなるd−q軸(回転座標系)を定義する。回転子の回転角度位置θdは、d軸の位相を示す。これに対し、制御上の仮想回転子位置をdc軸とし、そこから回転方向に電気的に90度進んだqc軸とからなるdc−qc軸(回転座標系)も定義する。本実施例では、この回転座標系である制御軸上で電圧や電流を制御することを基本としているが、単に電圧の振幅と位相を調整してモータを制御することも可能である。なお、これ以降の説明において、d−q軸を実軸、dc−qc軸を制御軸、実軸と制御軸のズレである誤差角を軸誤差Δθcと呼ぶ。
固定座標系である3相軸と制御軸との関係を図3に示す。U相を基準に、dc軸の回転角度位置(推定磁極位置)θdcと定義する。dc軸は図中の円弧状の矢印の方向(反時計方向)に回転している。そのため、回転周波数(後に示す、インバータ周波数指令値ω1)を積分することで、推定磁極位置θdcを得られる。
<全体構成>
図1は、本実施例におけるモータ制御装置の構成図の例である。モータ制御装置1は、大きく分け、交流電力を出力する電力変換回路5と、その電力変換回路5によって駆動されるモータ(電動機)6と、モータ6に機械的あるいは磁気的に接続されている負荷500と、モータ6に流れる電流またはモータ6の位置あるいは速度を直接的あるいは間接的に検出しモータ6へ印加する電圧指令値を演算する制御部2、等から構成される。なお、負荷500は、例えば圧縮機構部である。
図4は、電力変換回路の構成図の例である。電力変換回路5は、インバータ21、直流電圧源20、ゲートドライバ回路23によって構成される。インバータ21は、スイッチング素子22(例えば、IGBT、MOS−FETなどの半導体スイッチング素子)によって構成される。これらのスイッチング素子22は直列に接続され、U相、V相、W相の上下アームを構成している。各相の上下アームの接続点は、モータ6へ配線されている。
スイッチング素子22は、制御部2で生成されるドライブ信号を基にゲートドライバ回路23が出力するパルス状のゲート信号(24a〜24f)に応じてスイッチング動作をする。直流電圧源20をスイッチングして電圧を出力することで、任意の周波数の3相交流電圧をモータ6に印加することができ、これによってモータを可変速駆動する。
なお、制御部2で生成されるドライブ信号と、ゲートドライバ回路23によって生成(増幅)されるゲート信号は、信号の電圧レベル(例えば、5Vと15V)等が異なるため、両者は異なる信号である。しかし、本実施例においてはゲートドライバ回路23を理想回路として扱ったとしても、効果には影響が無いため、以降に出てくるドライブ信号とゲート信号は、特に断りが無い限り本明細書では同じ意味として扱う。
電力変換回路5の直流側にシャント抵抗25を付加した場合、過大な電流が流れた際にスイッチング素子22を保護するための過電流保護回路や、後述するシングルシャント電流検出方式などに利用できる。これにより、安全性向上や部品点数削減といった効果が得られる。
<通電方式>
次に、電力変換回路5をスイッチング動作させるためのドライブ信号の生成方法について、通電方式と共に説明する。
図1において、PWM信号作成器33は、入力された電圧指令値または電圧変調率指令値に応じたドライブ信号を生成する。なお、電圧指令値および電圧変調率指令値の作成については、後述する。図21にドライブ信号の生成例を示す。電圧指令値および電圧変調率指令値とPWMキャリア信号(三角波キャリア信号)を比較し、上アームGpおよび下アームGn信号を出力する。
120度通電方式は、電力変換回路5の3相の上下アームの内、2相に対してスイッチング動作をさせる。電気角で180度の位相中120度の期間スイッチングをするため、120度通電方式と呼ぶ。モータ6に印加される電圧の波形から、方形波駆動とも呼ぶ。
スイッチングさせる方法にはいくつか方式があり、例えば、図7に示した方式の内、いずれかを用いればよい。図7は電気角1周期における上下アームのドライブ信号を概念的に示している。図中のGpは上アームのドライブ信号、Gnは下アームのドライブ信号を意味している。
通電モード決定器38は、120度用位置推定手段が出力する位相(回転角度位置)に応じて、通電相および非通電相を決定する。通電しない相(非通電相)は、上下アーム共に非アクティブのゲート信号を出力する。
モータ6に印加する電圧を決定するためには、電圧の大きさ、電圧の波形、モータ6の回転子位置に対する電圧の位相、の3点を考慮する必要がある。決定法については、後述する。
<制御部>
制御部2は、電圧を印加しない非通電相(開放相)の起電圧(端子電圧)を入力し、回転子の推定回転角度位置および推定回転速度を出力する120度用位置推定手段40と、電圧指令値演算手段34と、電圧指令制限器35と、印加電圧調整器36と、電圧変調率制限器37と、通電モード決定器38と、電圧変調率指令値を入力しドライブ信号を出力するPWM信号作成器33と、等から構成される。
制御部2の多くは、マイコン(マイクロコンピュータ)やDSPなどの半導体集積回路(演算制御手段)によって構成され、ソフトウェアなどで実現している。
<電流検出手段>
電圧指令制限器35でモータ6に流れる電流を使用する場合、電流検出手段7を用いて、モータ6または電力変換回路5に流れる3相の交流電流の内、U相とW相に流れる電流を検出する。電流検出手段の構成例を図4に示す。例えば、CT(Current Transformer)等で構成できる。この構成を採用した場合、電力変換回路5のスイッチング状態を気にせず、任意のタイミングで電流検出できるという利点がある。
なお、全相の交流電流を検出しても構わないが、キルヒホッフの法則から、3相のうち2相が検出できれば、他の1相は検出した2相から算出できる。
モータ6または電力変換回路5に流れる交流電流を検出する別方式として、例えば、電力変換回路5の直流側に付加されたシャント抵抗25に流れる直流電流から、電力変換回路5の交流側の電流を検出するシングルシャント電流検出方式がある。この方式は、電力変換回路5を構成するスイッチング素子の通電状態によって、電力変換回路5の各相の交流電流と同等の電流がシャント抵抗25に流れることを利用している。シャント抵抗25に流れる電流は時間的に変化するため、ドライブ信号が変化するタイミングを基準に適切なタイミングで電流検出する必要がある。図示はしていないが、電流検出手段7に、シングルシャント電流検出方式を用いても問題ない。
<モータ端子電圧検出手段>
開放相電圧検出手段の構成図の例を図8に示す。モータ6の端子電圧を検出する場合、例えば、開放相電圧検出手段60を用いる。多くの場合、モータ6の端子電圧が制御部の電源電圧(例えば、5Vや3.3V)を超えるため、分圧抵抗(61および62)を用いる。その後、オペアンプで増幅したり、制御部の保護を目的として、バッファ回路63を入れたりする。もちろん、モータ6の端子電圧を直接制御部2に入力しても構わない。
<各構成要素>
以下、各構成要素の詳細を説明する。まず、モータ6を120度用位置推定手段40の動作について説明し、次に電圧指令値演算手段34の動作について説明する。その後、開放相起電圧に基づいた位置推定の120度通電方式で駆動する際の課題について説明する。
<120度通電>
以下の説明を実現する120度用位置推定手段40の構成例を図23に示す。
モータ6を120度通電で駆動する際は、モータ6の3相巻線の内、通電する2相を選択してパルス電圧を印加してトルクを発生させる。通電する2つの相の組み合わせは6通り考えられ、それぞれを通電モード1〜通電モード6と定義する。
図9にモータの2相に電圧を印加する場合の模式図を示す。図9(a)はV相からW相へ通電している状態の通電モード(後述の通電モード3に対応)を示し、図9(b)は反対にW相からV相へ通電している状態の通電モードを示す図である。
これらに対し、回転子の回転角度位置を電気角1周期分変化させた場合の非通電相(図10ではU相)に現れる起電圧は、図10のようになる。図10は、非通電相の起電圧特性図の例である。回転角度位置によって、U相の起電圧(U相の端子電圧)が変化することがわかる。
この起電圧はV相とW相に生じる磁束の変化率の差異が、非通電相であるU相にて電圧として観測されたものであり、速度起電圧と異なる。速度起電圧と区別して、開放相起電圧と呼ぶ。
図10において、実線で示す正パルス印加時の開放相起電圧、および破線で示す負パルス印加時の開放相起電圧は、いずれも速度誘起電圧Emuに比べて大きい。速度起電圧は、その名の通り回転子の回転速度に比例して変化する起電圧である。したがって、低速域における速度起電圧と非通電相の起電圧の大小関係は、図10に示す関係になる。
したがって、この開放相起電圧を検出すれば、モータ6の回転速度が零速度近傍から低速度域に亘って、比較的大きな回転子の位置信号が得られる。
図11は、U相、V相、およびW相を非通電相とした場合の回転子の回転角度位置θdに対する開放相起電圧特性、電力変換回路5を構成するスイッチング素子のゲート信号、モータ6の回転子の回転角度位置θd、通電モード、およびスイッチング相関係を示している。
図11に、回転角度位置に対する開放相起電圧特性の例を示す。図11から分かるように、図9(a)および(b)に示した電圧パルスは120度通電方式の通常の動作中に印加される。通電モード3において、図9の状態となる。モード回転角度位置θdに応じて電気角60度毎に通電する2相が切り替えられている。つまり、非通電相も順次切り替えられる。
図11において、図9(a)および(b)の状態は、通電モードが通電モード3もしくは通電モード6に対応する。通電モード3もしくは通電モード6においては、U相が非通電相であるため、開放相起電圧はU相の起電圧波形に示した太線のように検出できる。すなわち、回転角度位置θdが増えるにつれ、通電モード3ではマイナス方向に減少し、通電モード6ではプラス方向に増加する開放相起電圧が検出できる。
同様に、通電モード2および通電モード5では、V相の起電圧波形が検出でき、通電モード1および通電モード4では、W相の起電圧波形が検出できる。
図12は、回転角度位置に対する開放相起電圧と基準電圧の関係図の例である。図12に、回転角度位置θdに対する、通電モード、非通電相、通電モードに対応した非通電相の開放相起電圧、および基準電圧の関係を示す。通電モードが切り替わる毎に非通電相の開放相起電圧が、正と負でそれぞれに上昇と減少を繰り返す波形となる。そこで、正側および負側それぞれに、閾値となる基準電圧(Vhp、Vhn)を設定し、この基準電圧と非通電相の開放相起電圧の大小関係から回転角度位置θdを推定でき、これによって通電モード切替のトリガ信号を発生させる。
つまり、基準電圧が通電モードを切り替える所定の位相を表す値として見做され、これを検出した非通電相の開放相起電圧が超えると、その時点でモード切替トリガ信号を発生させ通電モードを順に切り替える。
通電モードを切り替える動作はモード切替トリガ発生器51にて実現しており、非通電相電位選択器52(図23参照)にて通電モードに応じた非通電相を選択し、選択した相の開放相起電圧を検出している。
図13、23に示す基準レベル切替器53にて、通電モード指令に従って正側基準電圧Vhpと負側基準電圧Vhnを切替スイッチ113によって選択して出力する。つまり、通電モード2、4、6では正側基準電圧Vhp111を出力し、通電モード1、3、5では負側基準電圧Vhn112を出力する。
通電モードに応じた開放相起電圧と、選択した正側基準電圧Vhpまたは負側基準電圧Vhnを閾値として比較器54に入力してその値の比較を行い、非通電相の起電圧が閾値に到達した時点でモード切替トリガ信号を発生する。通電モード切替器55は、モード切替トリガ信号を入力し、モード切替トリガ信号に応じて通電モードを正回転方向に進め、通電モードを出力する。
位相変換器56は、通電モードの情報(通電モード1〜通電モード6)を入力し、電気角位相(回転角度位置θd)を出力する。120度通電では電気角60度毎の回転角度位置を検出すれば良いが、例えば、通電モードから、図24に示す関係の位相を出力する。
速度変換器57は、1つの通電モードが継続した時間を例えば三角波キャリア信号の山または谷の割込みタイミングでカウントをし、そのカウント値から次式で速度ω1_120(インバータ周波数ω1)を算出する。
ここで、N_pwmは三角波キャリア信号の山または谷の割込みタイミングでカウントしたカウント数、T_count_smplはカウントする周期である。6倍しているのは、電気角1周期相当の速度を求めるためである。
前述の通り、開放相起電圧は速度起電圧と異なり、モータが停止または極低速で回転している際にも検出可能である。したがって、モータ6の回転速度が零速度近傍から低速度域に亘って、位置センサレス駆動が可能である。このように、非通電相の開放相起電圧を検出することで、モータ6が停止した状態や極低速時においても回転子位置を精度良く検出することができる。また、これに基づいて回転速度も求められる。
以上が、120度用位置推定手段40の基本的な動作である。
次に電圧指令値演算手段34の動作について説明する。図14は、電圧指令値演算手段34の構成図の例である。電圧指令値演算手段34は、例えば、速度制御器14と、電流制御器12と、電圧指令値作成器3と、等から構成されている。
<速度制御器>
q軸電流指令値は、上位制御系などから得てもよいが、速度指令値への追従性を良くするため速度制御器14を用いる。図14は速度制御器の例である。
速度制御器14は、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1(ω1_120)の差を減算器17bで求め、これに乗算器18cで比例ゲインKp_asrを乗じて比例制御した演算結果と、乗算器18dで積分ゲインKi_asrを乗じ積分器15cで積分し積分制御した演算結果とを加算器16bで加算し、q軸電流指令値Iq*を出力する。
<電流制御器>
図17は電流制御器の構成図の例である。d軸およびq軸電流指令値への追従性を上げるため、電流制御を行う。d軸およびq軸電流値(Id*およびIq*)とd軸およびq軸電流検出値との差をそれぞれ減算器(17cおよび17d)で求め、これらに乗算器(18eおよび18f)で比例ゲイン(Kp_dacrおよびKp_qdacr)を乗じて比例制御した演算結果と、乗算器(18gおよび18h)で積分ゲイン(Ki_dacrおよびKi_qacr)を乗じ積分器(15dおよび15e)で積分し積分制御した演算結果とを加算器(16cおよび16d)で加算し、第2のd軸およびq軸電流指令値(Id**およびIq**)を出力する。
電流制御器12を省略した構成とすることも可能である。その際は、速度制御器の出力をそのままq軸電修指令値とする構成とする。この構成では、乗算器および積分器の数が減るため、制御部2の演算負荷を低減できる効果がある。
<120度通電の電圧指令値演算>
電圧指令値作成器3は、速度制御器14や電流制御器12が出力するd軸およびq軸電流指令値(Id**およびIq**)と、回転角速度指令値ω*または後述するインバータ周波数指令値ω1とを電圧指令値作成器3に入力し、次式の様にベクトル演算を行い、d軸電圧指令値Vd*とq軸電圧指令値Vq*を得る。
ここで、Rはモータ6の巻線抵抗値、Ldはd軸のインダクタンス、Lqはq軸のインダクタンス、Keは誘起電圧定数である。
上述のようにモータを駆動する制御は一般的にベクトル制御と呼ばれ、モータに流れる電流を界磁成分とトルク成分に分離して演算し、モータ電流位相が所定の位相になるように、電圧の位相と大きさを制御する。ベクトル制御の構成にはいくつか方式があり、例えば、特開2005−39912号公報に記載の構成がある。これを用いて例えば図14のような構成とする。
本実施例のモータ6は、非突極型の永久磁石モータとしている。すなわち、d軸とq軸のインダクタンス値は同じである。つまり、d軸とq軸のインダクタンスの差によって発生するリラクタンストルクは考慮していない。したがって、モータ6の発生トルクはq軸を流れる電流に比例する。そのため、本実施例においては、d軸電流指令値Id*はゼロを設定している。なお、突極型モータ(d軸とq軸のインダクタンス値が異なるモータ)の場合は、q軸電流によるトルクの他に、d軸とq軸のインダクタンスの差に起因するリラクタンストルクが発生する。そのため、リラクタンストルクを考慮してd軸電流指令値Id*を設定することで、同じトルクをより小さいq軸電流で発生できる。この場合、効率向上の効果が得られる。
速度制御器14および電流制御器12を省略し、電流指令値(Id**およびIq**)は、上位制御等から入力された電流指令値(Id*_120およびIq*_120*)を用いる構成とすることも可能である。これらの構成では、乗算器および積分器の数が減るため、制御部2の演算負荷を低減できる効果がある。
最も簡素な方法としては、d軸およびq軸電流指令値をゼロとし、所定の速度指令値のみを与え、次式のように電圧指令値は固定として駆動しても良い。
以上が、電圧指令値演算手段34の基本動作である。
次に、開放相起電圧に基づいた位置推定の120度通電方式で駆動する際の課題について説明する。
開放相起電圧に基づいた位置推定の120度通電方式で駆動すると、前述の通り、モータが停止または極低速で回転している際にも検出可能である。従って、例えば、極低速域でモータが回転している際に負荷トルクが急激に大きくなった場合、速度制御器14または電流制御器12がq軸電流指令値を大きくし、モータ6の発生トルクを増加させる。つまり、モータ6が脱調して停止することは無くなる。
しかし、q軸電流指令値を大きくするため、スイッチング素子22を保護する為の過電流保護判定値まで増加し、過電流保護によって停止してしまうという課題がある。
図15は過電流停止時のU相電流波形の例である。図15は、開放相起電圧に基づいた位置推定の120度通電方式で駆動中に、負荷トルクが急激に大きくなった際の実験結果である。波形の後半において、負荷トルクが急激に大きくなり、それによって電流値が大きくなっている。その後、過電流保護により、モータが停止するに至った例である。
そこで、開放相起電圧に基づいた位置推定の120度通電方式で駆動中に、モータの負荷が急変した場合においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機を提供することが目的である。
<電圧指令制限器>
過電流保護判定値まで電流が上昇しないようにするために、電圧指令制限器35を追加する構成とする。電圧指令制限器35は入力したdq軸電圧指令値(Vd*およびVq*)がdq軸電圧指令値制限値(Vd_limおよびVq_lim)を超えたら、dq軸電圧指令値制限値を制限後のdq軸電圧指令値(Vd**およびVq**)として出力する。dq軸電圧指令値制限値未満の場合は、入力値をそのまま出力する。
上記では、モータ6として、非突極型の永久磁石モータを駆動するとして説明した。そのため、モータ6に印加する電圧はq軸電圧指令値が支配的である。つまり、q軸電圧指令値よりもd軸電圧指令値が制限値に達することは稀であるため、上記ではq軸電圧指令値のみの制限値を示した。例えば、モータ6として非突極のモータ、リラクタンスモータ、誘導電動機等を用いた場合は、d軸電圧指令値も無視できないため、例えば、電圧指令制限器35として別な構成を用いると良い。電圧指令制限器35の別な構成の例を図19に示す。図19の構成例では、電圧振幅位相演算器45と、電圧位相制限器46と、第2の電圧指令値作成器47と、等から構成される。
上記の電圧指令制限器35の効果について、説明する。
図20は、図15の実験結果における、通電相モードと、開放相起電圧検出値と、電圧変調率指令値と、q軸電流検出である。前述の通り、開放相起電圧検出値が閾値を超えると通電相モードを進めることでモータが回転している。通電相モードが変わった直後は、開放相起電圧検出値が上側もしくは下側にほぼ一定となる期間があるが、これは、通電相を切り替えたことにより、それまでに流れていた電流がゼロになるまでの期間(電流重なり期間もしくは転流期間)である。
図20の右側(通電相モードが1の期間)に注目すると、電圧変調率指令値の上昇に合わせ、q軸電流検出値も増加している。これは、モータ6の負荷が急に増加したため、電圧指令値を大きくしてq軸電流を大きく流すことで、モータの発生トルクを増加させている。しかし、q軸電流値を大きくしても開放相起電圧が閾値を超えないため、さらにq軸電流値を大きくし続け、過電流判定に至り、モータが停止した例である。
改めて、通電相モード1における開放相起電圧検出値に注目すると、上に凸の形状で変化している。これは、図11中の−90度〜30度期間のEouの変化と同じである。通電相モード6において、開放相起電圧が閾値(Vhp)を超えたため、通電相モード1に通電相モードを進めたものの、負荷トルクが急に増加したため、実際の回転子の位置が少し戻されてしまった。その後、上記のとおり、q軸電流指令値を増加し、つまり、電圧変調率指令値を増加し、q軸電流を大きく流すことでモータ6の発生トルクが増加し、モータが回転することで、実際の回転子の位置が通電相モード1の期間(−30度〜30度)に入ったため、開放相起電圧が上に凸の形状となった。
したがって、q軸電流指令値、つまり、電圧変調率指令値を増加することによって、モータ6は正転方向に回転しているが、電圧指令値を大きくし過ぎたため、過電流保護判定値に至ってしまっている。モータ6が正転している(通電相モード1においては、開放相起電圧検出値が減少すれば良い)ため、電圧指令値を過度に大きくせずに、電圧指令値を所定値に一定にしていれば、おのずと開放相起電圧が閾値を超え(通電相モード1では、閾値(Vhn)を下回る)、正常に次の通電相モードに切り替えることができる。
つまり、上記の電圧指令制限器35を付加した構成では、電圧指令値は過電流保護判定値未満になるように制限されるため、過電流保護判定に至らず、モータ6を安定に駆動し続けることができる。
以上の説明のように、電圧指令制限器35を追加する構成とすることで、過電流保護判定値まで上昇せずに、安定に駆動する手段を提供できるようになる。
<電圧変調率制限器>
図1に示した構成例のように、印加電圧調整器36がある構成においては、電圧指令制限器35で電圧指令を制限しても、過電流となる場合があるという課題がある。
印加電圧調整器36は、入力された電圧指令値通りの電圧が電力変換回路5から出力するように調整する。dq軸電圧指令値は、PWM信号発生器33からドライブ信号として出力され、直流電圧源20をスイッチングすることで、モータ6に電圧が出力される。電力変換回路5が出力するのは、パルス状電圧である。パルス状電圧のパルスの高さは、直流電圧源20に略等しい。なお、実際は、スイッチング素子や配線による電圧降下があるが、説明の簡略化のため、ここでは理想状態として説明する。
一方、パルス状電圧のパルス幅は、電圧変調率指令値で決定される。PWM変調方式は、例えば、100Hzの正弦波状電圧指令値を微小パルス幅に変調し、PWMキャリア信号周期(PWMキャリア周波数が10kHzの場合、100μs)でパルス幅が変化するパルス状電圧により、正弦波状電圧指令値の100Hzを等価的に出力している。
そのため、例えば、電圧指令値は一定の状況で、直流電圧源20の電圧が10%低下した場合、出力するパルス状電圧のパルス幅を10%広げることにより、電圧指令値通りの電圧が電力変換回路5から出力されることになる。
印加電圧調整器36は、直流電圧源20の電圧(直流電圧検出値)を検出し、パルス状電圧のパルス幅を調整し、電圧指令値通りの電圧が電力変換回路5から出力されるように調整する。
印加電圧調整器36の構成例を図18を用いて説明する。
まず、入力されたdq軸電圧指令値(Vd*およびVq*)を電圧振幅位相演算器41により、電圧指令値の振幅値と電圧位相を出力する。それぞれの演算方法は、例えば、次式によって得られる。
電圧指令値の振幅は、例えば、次式のように、dq軸電圧指令値の二乗和平方根により求めることも可能である。
上記により求めた電圧指令値の振幅(V1)を電圧変調率演算器42に入力し、次式により、電圧変調率指令値KhV1を出力する。
ここで、Edcは電力変換回路5の直流電圧源20の直流電圧値である。
数6式の分母(直流電圧源20の直流電圧値の1/2)は、図21のPWMキャリア信号の振幅に相当する。すなわち、数6式は、電圧指令値の振幅の、PWMキャリア信号の振幅に対する割合を求めている。したがって、例えば、直流電圧源20の直流電圧がある割合下がった場合には、数8式によって、同じ割合だけ電圧変調率指令値KhV1が大きくなり、結果として、電圧指令値通りの電圧が電力変換回路5から出力されることになる。
例えば、電力変換回路5の直流電圧源20を、交流電源(例えば単相交流100V)を全波整流し、平滑コンデンサを付加して実現している場合は、交流電源の2倍の周波数で、直流電圧源20の電圧は変動する。このような構成の場合は、印加電圧調整器36を付加する構成とすることで、直流電圧源20の電圧変動の影響を無くすことができる。
直流電圧検出値は検出遅れが生じるが、モータ6の負荷トルクが一定の場合は、直流電圧検出値は検出遅れは、直流電圧の変動よりも十分早いため、影響は無い。しかし、前述の通り、モータ6の負荷トルクが急に増加した場合は、直流電圧検出値は検出遅れによって、電圧指令値と実際に電力変換回路から出力される電圧に乖離が発生する場合がある。
したがって、たとえ電圧指令値を過電流保護にならない値に制限していても、印加電圧調整器36により、直流電圧の検出遅れによって過大に電圧が出力されてしまい、その結果、過電流停止する可能性があるという課題がある。
そこで、印加電圧調整器36がある構成においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機を提供することが目的である。
上記の目的を達成するための電圧変調率制限器37の構成例を図18を用いて説明する。
電圧指令制限器35は入力したdq軸電圧指令値(Vd*およびVq*)がdq軸電圧指令値制限値(Vd_limおよびVq_lim)を超えたら、電圧指令値をdq軸電圧指令値制限値に制限するとともに、電圧リミット信号を出力する。
電圧リミット信号が制限器43に入力された時点で、その時点で制限器に入力されていた電圧変調率指令値を電圧変調率制限値(KhV1_max)とし、電圧リミット信号が入力されている際は、電圧変調率指令値を制限する。
電圧変調率制限値を所定の値としても構わないが、電圧変調率制限値はdq軸電圧指令値制限値と直流電圧源20の直流電圧値の比で決定すると、モータ6の駆動範囲を制限すること無く、かつ、直流電圧源20の直流電圧値に応じて、その条件で過電流にならず駆動し得る最大範囲でモータ6を安定に駆動することが可能になる。
例えば、電圧リミット信号が入力されている期間において、直流電圧源20の直流電圧値が大きくなった場合、電圧変調率指令値は小さくなる。この場合は、電圧変調率制限値を下回り、つまりパルス状電圧のパルス幅を狭め、電力変換回路5から出力される電圧は小さくなる。出力電圧が小さくなるため、この状態においては過電流は発生しない。
電圧変調率制限器37をソフトウェアで実現した際の処理フローの例を図22に示す。
図22は、電圧変調率制限器37に関する処理のみを抽出している。そのため、他の処理、例えば、直流電圧検出処理などは省略している。従って、条件判定後の分岐処理の戻り先や処理順序は、必ずしも図22の通りで無くても良い。
上記の電圧変調率制限器37を用いた際の実験結果を図26および図27に示す。両図は、図15および図20と同様の試験を行った結果である。図26は、U相電流波形の例であり、図27は、図26の実験結果における、開放相起電圧検出値と、q軸電圧指令値と、電圧変調率指令値と、q軸電流検出値である。
図26を見ると、モータ6の負荷トルクが大きくU相電流が大きく流れているが、過電流停止することなく、モータ6を安定に駆動できている。図27は、図26中の右下に示す矢印の期間における、各値の変化を示している。q軸電圧指令値は一定値となっており、dq軸電圧指令値制限値に制限されている。電圧変調率指令値は、電圧変調率制限値に制限されたり、それを下回ったりしている。これは、電力変換回路5の直流電圧源20を、交流電源(例えば単相交流100V)を全波整流し、平滑コンデンサを付加して実現しているためである。つまり、整流時の電流リプルにより、一次的に直流電圧が上昇した場合は、電圧変調率制限値にかからず、電圧変調率が下がる。
図27の70ms付近の開放相起電圧検出値と、電圧変調率指令値と、q軸電流検出値に注目する。開放相起電圧検出値は上述のように上に凸の波形となり、q軸電流検出値は急激に増加している。しかし、電圧変調率指令値は、電圧変調率制限値に制限され、過電流停止しない範囲で電圧印加されることにより、過電流停止せずモータ6は回転子、開放相起電圧検出値が閾値を超えた時点で、次の通電相モードに切り替わっていることが分かる。
以上のように電圧変調率制限器37を用いることにより、印加電圧調整器36がある構成においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能なモータ制御装置、およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機を提供することができる。
本実施例で説明した電圧指令制限器35および電圧変調率制限器37は、大小比較器から構成されているため、複雑な計算が不要で非常に容易に実現できるという効果がある。
図28は、モータ制御装置を用いた冷凍機および空調機の例として、冷蔵庫を示す構成図の例である。
冷蔵庫301は、図28に示すように、熱交換機302、送風機303、圧縮機304、圧縮機駆動用モータ305、などにより構成されている。また、冷蔵庫制御装置306は、各種センサ情報により、送風機や庫内灯などを制御する庫内制御装置307とモータ制御装置1から構成される。
冷蔵庫においては、真空断熱材等の技術革新により、冷蔵庫内の熱が外気に漏れる熱漏洩量が非常に少ない。そのため、圧縮機を駆動するモータ制御装置1の消費電力量を削減するためには、定常時の消費電力量を削減すると共に、過渡時(起動時)の消費電力(消費電力量)も重要になってくる。
冷凍機および空調機で使われる圧縮機の内部は、高温・高圧となるため、圧縮機駆動用モータの回転角度位置を検出する位置センサ等を設置するのが難しい。圧縮機駆動用モータ駆動する場合、回転子の回転角度位置情報は、モータに流れる電流およびモータ印加電圧からモータの推定位置を出力する位置センサレス制御によって得る。
本実施例では、機構部500として、圧縮機構を用いた場合について、説明する。図5に示すように、機構部(圧縮機構部)500は、モータ6を動力源としてピストン501を駆動している。これにより、圧縮動作を行う。モータ6のシャフト502に、クランクシャフト503が接続され、モータ6の回転運動を直線運動に変換している。モータ6の回転に応じて、ピストン501も動作し、吸込み、圧縮、吐出、といった一連の工程を行う。モータ6とピストン501の間の動力伝達は、図5の様に機械的に接続するのが多いが、潤滑油の給油の構成や、圧縮あるいは搬送対象(例えば有害ガス)によっては、磁気的に接続された機構を含むことで、安全性やメンテナンス性を上げられるという効果がある。
圧縮機構の工程は、まずシリンダ504に設けられた吸込み口505から冷媒を吸い込む。その後、弁506を閉じて圧縮を行い、吐出口507から圧縮した冷媒を吐出する。
一連の工程において、ピストン501にかかる圧力が変化する。これは、ピストンを駆動するモータ6から見ると、周期的に負荷トルクが変化していることを意味する。図6は、機械角1回転における、回転子の回転角度位置θdに対する負荷トルクの変化の例を示している。図6では、モータ6として4極モータの例を示しているため、電気角2周期が機械角1周期に相当する。例えば、モータ6が6極の場合は、電気角3周期が機械角1周期に相当する。回転子の位置とピストンとの位置関係は組み付けによって決まるが、図6ではピストンの下死点が機械角の0°として、ピストン位置に対する負荷トルクの変化を示している。圧縮工程が進むにつれ負荷トルクが大きくなり、吐出工程では、急激に負荷トルクが小さくなるのが特徴的である。図6から、1回転中において負荷トルクが変動している事が分かる。回転する度に負荷トルクが変動するため、モータ6から見ると周期的に負荷トルクが変動していることになる。
たとえ同じ圧縮機構部500を用いても、モータ6の回転数、吸込み口505や吐出口507の圧力、吸込み口505と吐出口507の圧力差などによって、負荷トルクの変動は変化する。弁506の開閉タイミングとピストンの位置の関係は、弁506の構成によって変わる。例えば、吸い込み口505と施リンダ504内の圧力差で作動する簡易的な弁を使用した場合には、圧力条件によって弁の開閉タイミングが変わる。すなわち、負荷トルクが一回転中で最大となるピストン位置も変化する。
圧縮機構部500は、図6のように圧縮工程に起因する負荷変動がある。この負荷変動は平均トルクを基準とすると、短時間で大きく変化する。そのため、短時間で電圧指令値が増加するという課題がある。さらに、冷蔵庫301は、通常、電力変換回路5の直流電圧源20は、交流電源(単相交流100V)を全波整流し、平滑コンデンサを付加して実現している。なおかつ、部品点数削減のために、平滑コンデンサの静電容量は小さい場合が多く、この結果、交流電源の2倍の周期で変動する電圧リプルの値は大きいという課題がある。
これらの課題を解決するため、冷蔵庫301においても、電圧変調率制限器37を用いる。これにより、印加電圧調整器36がある構成においても、過電流保護などによってモータが停止すること無く、安定にモータを駆動することが可能な駆動装置、冷凍機、空調機を提供することができる。
本実施例では、圧縮機構部500のピストン501は、直線的に動くレシプロ式を例に説明しているが、圧縮機構の別な方式として、ピストンが回転することで圧縮するロータリー式や、渦巻状の旋回翼からなるスクロール式などがある。それぞれの圧縮方式によって周期的な負荷変動の特性は異なるものの、いずれの圧縮方式においても圧縮工程に起因する負荷変動がある。これらの負荷トルク変動特性はそれぞれ異なるが、上記の手段を備えるモータ制御装置およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機は圧縮機構が異なる場合にも同様に適用でき、いずれにおいても本実施例の目的を達成可能である。
このように、電圧指令制限器35および電圧変調率制限器37を用いることで、モータ電流が過電流保護判定値まで上昇せずに、安定に駆動する手段を提供できるようになる。
モータ6の圧縮機の一工程での吸込み圧力Psと吐出圧力Pdは、圧縮機が繋がるシステム(例えば、冷凍サイクル)の状態によって変化するが、一工程における負荷トルク変動は発生する。そのため、負荷トルク変動を推定し、その情報を運転モードの切替判断に用いることで、様々な負荷特性のモータ制御装置へ適用可能である。
圧縮機だけでなく、周期的に変動する負荷トルク特性を有するモータ制御装置、およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機にも適用可能で、同様の効果があることは言うまでもない。
以上の説明では、直流電圧源を用いた構成について説明した。これ以外にも、例えば、電力変換回路に昇降圧コンバータを付加し、直流電圧を最適な値に制御する方式も有効で、本願のモータ制御装置と組み合わせることで同様の効果を得られる。
各実施例に関わるモータ制御装置、およびそれを用いた駆動装置、冷凍機、空調機の制御部2の多くは、マイコン(マイクロコンピュータ)やDSPなどの半導体集積回路(演算制御手段)によって構成され、ソフトウェアなどで実現していることが多い。そのため、制御部2が正しく構成されているか、検証することが難しいという課題がある。そこで、本実施例においては、本発明に関する構成が正しく動作しているかを検証する方法について説明する。図29は、検証手段の例である。
なお、実施例1に示した、同一の符号を付された構成と同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
以下、検証手段90について説明する。測定が必要な値は、モータまたは電力変換回路の交流出力の3相電流、または電力変換回路5の直流側のシャント抵抗25に流れる電流と、ドライブ信号(ゲート信号)、またはモータの端子電圧か電力変換回路の出力電圧、モータ6の磁極位置、である。
電力変換回路の直流電圧源20aは、直流電圧値を任意の値に変更可能な構成となっている。
3相電流は、例えば、CT91(91a、91b、91c)で測定できる。シャント抵抗25に流れる電流は、シャント抵抗の両端の電圧を電圧検出器92で測定し、シャント抵抗の値で除算し電流値を求める。ドライブ信号(ゲート信号)は、制御部2もしくはゲートドライバ回路23の基準電位からの電位差で測定できる。出力電圧は、直流電圧源20aのN側と各端子間の電圧を電圧計93(93a、93b、93c)で測ることで測定できる。もしくは、各相の線間電圧を測定してそこから算出しても良い。モータ6の磁極位置は、例えば、エンコーダ等を用いた磁極位置センサ94を取り付けることで測定できる。
3相電流値またはシャント抵抗に流れる電流と、磁極位置を3φ/dq座標変換器95に入植し、q軸電流を得る。3φ/dq座標変換器95は、例えば、数7式を用いて3相軸上の電流をd−q軸上の電流に座標変換でき、q軸電流を得る。
ここで、θdは、モータ6の磁極位置である。
検出したq軸電流値を電流判定手段96に入力し、過電流設定値を越えたか否かを判定する。
まず、直流電圧源20aを所定の値(例えば、141V)に設定し、モータ6を駆動する。モータ6の負荷トルクを増加させ、出力電圧を測定する。出力電圧が電圧指令制限値に達した時点のドライブ信号のパルス幅を測定する。次に、出力電圧が電圧指令制限値に制限されている状態で、直流電圧源20aの直流電圧を下げ(例えば、127V)、ドライブ信号のパルス幅が固定されていることを確認する。その後、直流電圧を上げ(例えば、155V)、ドライブ信号のパルス幅が狭まることを確認する。これにより、本発明の電圧指令制限器および電圧変調率制限器が正しく動作しているかを検証することができる。
さらに、直流電圧源20aを別の所定の値(例えば、133V)に設定し、同様の試験を行う。モータ6の負荷トルクを増加させて、出力電圧が電圧指令制限値に達するようにする。この時のドライブ信号のパルス幅を測定し、前回の試験(直流電圧141Vでの試験)において、出力電圧が電圧指令制限値に制限された状態のドライブ信号のパルス幅よりも広いことを確認する。次に、直流電圧を120Vに下げパルス幅が固定されていること、148Vに上げ、パルス幅が狭まること、をそれぞれ確認する。
最後に、直流電圧の所定の値と、その直流で電圧指令が制限された際のパルス幅を乗算し、直流電圧の別の所定の値と、その直流で電圧指令が制限された際のパルス幅を乗算し、両乗算結果が略等しいことを確認する。
以上のように、3相電流またはシャント抵抗に流れる電流、およびドライブ信号(ゲート信号)とモータの端子電圧か電力変換回路の出力電圧を測定することにより、各実施例に関わる構成をソフトウェアなどで実現した場合においても、正しく動作しているかを検証することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手続き等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記の各構成や機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現しても良い。
モータは、永久磁石モータとして説明したが、その他の電動機(例えば、誘導機、同期機、スイッチトリラクタンスモータ、シンクロナスリラクタンスモータなど)を用いても構わない。その際、電動機によっては電圧指令値作成器での演算方法が変わるが、それ以外については同様に適用でき、目的を達成可能である。
モータの位置検出を行う手段として、開放相起電圧に基づいた120度通電方式による構成について説明した。しかし、本発明の構成から分かるように、モータ6の回転角度位置の検出(あるいは推定)手段や方法は上記の実施例に記載の方式に限らない。例えば、120度通電方式では開放相で速度起電圧を検出する方式など、モータの位置検出を行う手段は他の方式を用いても、目的を達成可能である。
1 モータ制御装置
2 制御部
3 電圧指令値作成器
5 電力変換回路
6 モータ(電動機)
35 電圧指令制限器
37 電圧変調率制限器
40 120度用位置推定手段
301 冷蔵庫
500 負荷(圧縮機構部)
502 シャフト

Claims (5)

  1. 直流電力を交流電力に変換する電力変換回路と、前記電力変換回路を駆動するドライブ信号を出力する制御器と、前記電力変換回路の直流電圧に応じて出力電圧指令値を調整する自動電圧調整器と、前記電力変換回路によって駆動される電動機と、前記電動機に接続される負荷とを備え、前記電動機の3相巻線のうち通電する2相を選択してパルス状電圧を印加し、非通電相起電圧に基づいて位相および速度推定を行うモータ制御装置において、
    電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した場合、パルス幅を所定の最大値に固定することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記パルス幅が最大値以下になった後、再度、電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した場合、その時点のパルス幅を最大値として固定することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記パルス幅の最大値は、前記電力変換回路の直流電圧に比例することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記電力変換回路の直流電圧を可変する直流電圧源を備え、前記直流電圧源の直流電圧をある値に設定し、電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した時、その時点のパルス幅を最大値としてパルス幅を固定し、前記直流電圧源の直流電圧を別のある値に設定し、電圧パルスの電圧値とパルス幅の積が所定の値に達した時、その時点のパルス幅を最大値としてパルス幅を固定することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1又は2のモータ制御装置を備えたことを特徴とする冷凍機。
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