JP2014078335A - Led照明器具用放熱部材及びled照明器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単体のLED素子又は1若しくは複数の前記LED素子を搭載してなるLEDパッケージ12のうちの少なくともいずれか一方を発光源として備えるLED照明器具1に用いられ、前記発光源から放射され若しくは伝導される熱を放熱するための放熱部材2が、ビフェニル基を有するユニット(A):25〜60モル%、直鎖状ユニット(直鎖の脂肪族炭化水素鎖など)(B):25〜60モル%、及び主鎖の折り畳み効果を有する非縮合芳香族基、縮合芳香族基、複素環基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を有するユニット(C):0〜25モル%からなる熱可塑性樹脂組成物の成形体を備える。
【選択図】図1
Description
LED照明器具の放熱性を向上させる技術として、LED照明器具用放熱部材のベース材料として金属を用いることがよく知られている。例えば放熱部材を、銅又はアルミニウム材料を用いて、切削加工、ダイカスト若しくは熱間押出法などにより製造している。
このような問題を解決するためには、低比重で成形加工性に優れた樹脂材料を用いることが有効であり、特許文献6には樹脂にアルミナ、窒化アルミニウム等の熱伝導性無機充填剤を配合した樹脂組成物を用いたLED照明器具用放熱部材が提案されている。しかしながら、高い熱伝導性を得ようとすると、熱伝導性無機充填剤の配合量が増え、比重が高くなる上に、成形性が悪化するという難点があった。
一方、特許文献7,8に開示されているように、低比重で、樹脂単体で熱伝導性が高い熱可塑性樹脂が知られている。
すなわち、本発明は、LED素子又は1若しくは複数の前記LED素子を搭載してなるLEDパッケージのうちの少なくともいずれか一方を発光源として備えるLED照明器具に用いられ、前記発光源から放射され若しくは伝導される熱を放熱するためのLED照明器具用放熱部材に係るものであって、前記放熱部材は、
主鎖の構造が一般式(1):
一般式(2):
−Y−R−Y− (2)
(式中、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の直鎖状置換基を示す。YはO、COの群から選ばれる2価の置換基を示す)で表されるユニット(B)が25〜60モル%、
一般式(3):
−Z1−M−Z2− (3)
(式中、Z1、Z2はO、NH、CO、S、NHCOの群から選ばれる2価の置換基を示す。Mは主鎖の折り畳み効果を有する非縮合芳香族基、縮合芳香族基、複素環基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。)で表されるユニット(C)が0〜25モル%(ただしユニット(A)、(B)、(C)の合計を100モル%とする)からなり、樹脂単体の熱伝導率が0.4W/(m・K)以上である熱可塑性樹脂組成物の成形体を備えている。
また本発明のLED照明器具は、前記LED照明器具用放熱部材を備えるとともに、LED素子又は1若しくは複数の前記LED素子をパッケージに搭載してなるLEDパッケージのうちの少なくともいずれか一方を発光源として備えるものである。
<LED照明器具>
図1は本発明の実施形態にかかる電球型のLED照明器具1を示す斜視図である。図2は中心線で切断した縦断面図、図3は水平方向で切断した断面図である。
LED照明器具1は筺体部10、グローブ11及び口金部14に分かれている。筐体部10は従来アルミダイキャストで形成されていたが、本発明の実施形態では、熱可塑性樹脂を成形したものを用いる。この熱可塑性樹脂は高い熱伝導性を有しており、LED照明器具用放熱部材として機能する。したがって、筐体部10のことを「LED照明器具用放熱部材2」と言うことがある。グローブ11は透明又は半透明であり、発光部を覆い、光を外部に透過又は拡散させるものである。グローブ11の材質は特に限定されないが、ポリカーボネートなどの樹脂を用いることが好ましい。
なお、LEDパッケージに代えて、あるいはLEDパッケージとともに、LED素子単体をLED実装基板13上に実装したものを用いることもできる。
筐体部10の内部には、電源回路ユニット7が収納されている。電源回路ユニット7は、絶縁基板の上に装着された整流素子、変圧器、DC−DCコンバータ回路素子、平滑コンデンサなどを含み、口金部14から導入される交流電圧を直流電流に変換し、筐体部10の上端面すなわち上板部2bの上に装着されたLED実装基板13に直流電流を供給する。このため、上板部2bには電源回路ユニット7からの出力リード線4を通すための小さな孔2cが設けられていてもよい。
また円筒部材3を備えない実施も可能である。
LED照明器具用放熱部材2は、熱可塑性樹脂成形体からなっている。熱可塑性樹脂成形体は円筒部材3の周側面を覆う内周部2aと、内周部2aの上端面に形成されたテーブル状の上板部2bとを有している。これらの内周部2a及び上板部2bは、熱可塑性樹脂によって一体的に形成されている。また、図1に示すように、熱可塑性樹脂成形体は、内周部2aから放射状に延びる複数の放熱用フィン5が一体に形成されているものであることが好ましい。このような放熱用フィン5が一体に形成されていることにより、LED照明器具用放熱部材2における放熱性を向上させることができる。
このLED照明器具1の発熱源は、LEDパッケージ12である。したがって、テーブル状の上板部2bの上面が、熱源に対向する面となる。
上板部2bの厚さDは、好ましくは0mm以上6mm以下に設定される。厚さDが6mmより厚すぎると、この部分の熱抵抗は減少するものの、電源回路ユニット7を収納するための空間が狭くなる。
本発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂は、主鎖の構造が一般式(1):
で表されるビフェニル基を有するユニット(A)が25〜60モル%、
一般式(2):
−Y−R−Y− (2)
(式中、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の直鎖状置換基を示す。YはO、COの群から選ばれる2価の置換基を示す)
で表されるユニット(B)が25〜60モル%、
一般式(3):
−Z1−M−Z2− (3)
(式中、Z1、Z2はO、NH、CO、S、NHCOの群から選ばれる2価の置換基を示す。Mは主鎖の折り畳み効果を有する非縮合芳香族基、縮合芳香族基、複素環基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。)で表されるユニット(C)が0〜25モル%からなることを特徴とし、樹脂単体の熱伝導率が0.4W/(m・K)以上である樹脂である。ただしユニット(A)、(B)、(C)の合計を100モル%とする。
中のXとしては、熱伝導性の優れる樹脂が得られるという観点から、Oであることが好ましい。
前記一般式(2):
−Y−R−Y− (2)
(式中、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の直鎖状置換基を示す。YはO、COの群から選ばれる2価の置換基を示す)中のYとしては、熱伝導性の優れる樹脂が得られるという観点から、COであることが好ましい。
−Z1−M−Z2− (3)
(式中、Z1、Z2はO、NH、CO、S、NHCOの群から選ばれる2価の置換基を示す。Mは主鎖の折り畳み効果を有する非縮合芳香族基、縮合芳香族基、複素環基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。)について、ここで言う主鎖の折り畳み効果とは、高分子主鎖を折り畳むように屈曲させる効果を意味し、主鎖をなす結合どうしの角度が150度以下、好ましくは120度以下、より好ましくは60度以下である。一般式(3)中のMの具体例としては、以下で表される基が挙げられる。
本発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂は、サーモトロピック液晶性を示し、液晶相転移温度と等方相転移温度を有する。この熱可塑性樹脂を射出成形する際、樹脂を液晶相転移温度と等方相転移温度の間の温度に加熱して液晶状態で射出すると、高い熱伝導性を発現する。なお、ここで言う液晶相転移温度と等方相転移温度とは、示差走査熱量測定(DSC)において昇温過程で見られる2つのピークのうち、それぞれ低温側のものと高温側のものである。
ビフェニル基の両末端に水酸基を有する化合物と、直鎖状置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物と、主鎖の折り畳み効果を有する置換基Mに水酸基を有する化合物からなる熱可塑性樹脂の製造方法の一例としては、化合物の水酸基を無水酢酸等の低級脂肪酸を用いてそれぞれ個別に、又は一括して低級脂肪酸エステルとした後、別の反応槽又は同一の反応槽で、直鎖状置換基Rの両末端にカルボキシル基を有する化合物と脱低級脂肪酸重縮合反応させる方法が挙げられる。重縮合反応は、実質的に溶媒の存在しない状態で、通常220〜330℃、好ましくは240〜310℃の温度で、窒素等の不活性ガスの存在下、常圧又は減圧下に、0.5〜5時間行われる。反応温度が220℃より低いと反応の進行は遅く、330℃より高い場合は分解等の副反応が起こりやすい。減圧下で反応させる場合は段階的に減圧度を高くすることが好ましい。急激に高真空度まで減圧した場合、直鎖状置換基Rを有するモノマー、主鎖の折り畳み効果を有するモノマーが揮発し、望む組成、又は分子量の樹脂が得られない場合がある。到達真空度は40Torr以下が好ましく、30Torr以下がより好ましく、20Torr以下がさらに好ましく、10Torr以下が特に好ましい。真空度が40Torrより高い場合、十分に脱酸が進まず、低分子量の樹脂が得られることがある。多段階の反応温度を採用してもかまわないし、場合により昇温中あるいは最高温度に達したらすぐに反応生成物を溶融状態で抜き出し、回収することもできる。得られた熱可塑性樹脂はそのままで使用してもよいし、未反応原料を除去する、又は、物性を上げる意味から固相重合を行なうこともできる。固相重合を行なう場合には、得られた熱可塑性樹脂を3mm以下、好ましくは1mm以下の粒径の粒子に機械的に粉砕し、固相状態のまま100〜350℃で窒素等の不活性ガス雰囲気下、又は減圧下に1〜30時間処理することが好ましい。ポリマー粒子の粒径が3mmより大きくなると、処理が十分でなく、物性上の問題を生じるため好ましくない。固相重合時の処理温度や昇温速度は、熱可塑性樹脂粒子どうしが融着を起こさないように選ぶことが好ましい。
本発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂の末端構造は特に限定されないが、射出成形に適した樹脂が得られるという観点から、水酸基、カルボキシル基、エステル基、アシル基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基、チオール基、イソシアネート基、アルキル基などによって末端が封止されていることが好ましい。末端にエポキシ基、マレイミド基などの反応性が高い官能基を有する場合、樹脂が熱硬化性となり、射出成形性が損なわれることがある。高い熱伝導性を示すという観点から、末端構造はカルボキシル基、又はアルキル基であることが特に好ましい。末端構造がカルボキシル基である場合、分子鎖の全末端に対するカルボキシル基の割合は60モル%以上であり、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは80モル%以上である。60モル%未満の場合は、無機充填剤を配合した際に、末端のカルボキシル基が60モル%以上の樹脂と比較して樹脂組成物の熱伝導率が低くなることがある。末端構造がアルキル基である場合、炭素数1〜20の1〜3級アルコール、又は脂肪族モノカルボン酸で末端封止したものが好ましく、炭素数1〜20の脂肪族モノカルボン酸がより好ましく、炭素数10〜20の脂肪族モノカルボン酸がさらに好ましい。
本発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂組成物の熱伝導率は、好ましくは0.4W/(m・K)以上であり、より好ましくは1.0W/(m・K)以上、さらに好ましくは5.0W/(m・K)以上、特に好ましくは10W/(m・K)以上である。この熱伝導率が0.4W/(m・K)未満であると、電子部品から発生する熱を効率的に外部に伝えることが困難である。熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には100W/(m・K)以下、さらには80W/(m・K)以下のものが用いられる。本
発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂は、優れた熱伝導性を有するため、上記の範囲の熱伝導率を有する熱可塑性樹脂組成物を容易に得ることが可能となる。 本発明のLED照明器具用放熱部材に用いられる熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲でさらに無機充填剤を加えてもよい。無機充填剤としては、公知の充填剤を広く使用できる。無機充填剤単体での熱伝導率は好ましくは1W/(m・K)以上、より好ましくは10W/(m・K)以上、さらに好ましくは20W/(m・K)以上、特に好ましくは30W/(m・K)以上のものが用いられる。無機充填剤単体での熱伝導率の上限は特に制限されず、高ければ高いほど好ましいが、一般的には3000W/(m・K)以下、さらには2500W/(m・K)以下のものが好ましく用いられる。
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれる。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状などは、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしてもよい。
<測定方法>
数平均分子量:本発明に用いる熱可塑性樹脂をp−クロロフェノール(東京化成工業製)とトルエンの体積比3:8混合溶媒に0.25重量%濃度となるように溶解して試料を調製した。標準物質はポリスチレンとし、同様の試料溶液を調製した。高温GPC(Viscotek社製 350 HT−GPC System)にてカラム温度:80℃、流速1.00mL/minの条件で測定した。検出器としては、示差屈折計(RI)を使用した。
熱伝導率:厚み1mm×25mmφの円板状サンプルにて、レーザーフラッシュ法熱伝導率測定装置(NETZSCH社製 LFA447)で、室温大気中におけるサンプルの面内方向の熱伝導率を測定した。
LED素子温度:25℃の室内で、種々の材料からなる、図1に示すLED照明器具用放熱部材2を実装したLED照明器具(消費電力4.5W)を点灯させ、定常状態においてグローブを取り除いた状態で、LED素子温度を熱電対温度計にて測定した。
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌棒を備え付けた密閉型反応器に、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ドデカン二酸、無水酢酸をモル比でそれぞれ1.0:1.1:2.1の割合で仕込み、酢酸ナトリウムを触媒とし、常圧、窒素雰囲気下で145℃にて反応させ均一な溶液を得た後、酢酸を留去しながら2℃/minで250℃まで昇温し、250℃で1時間撹拌した。引き続きその温度を保ったまま、約40分かけて10Torrまで減圧した後、減圧状態を維持した。減圧開始から3時間後、窒素ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを取り出した。得られた樹脂の数平均分子量は9100、樹脂単体の熱伝導率は0.9W/(m・K)であった。得られた樹脂を(A−1)とする。
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌棒を備え付けた密閉型反応器に、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、セバシン酸、カテコール、無水酢酸をモル比でそれぞれ0.9:1.1:0.1:2.1の割合で仕込み、酢酸ナトリウムを触媒とし、常圧、窒素雰囲気下で145℃にて反応させ均一な溶液を得た後、酢酸を留去しながら2℃/minで240℃まで昇温し、240℃で30分撹拌した。さらに1℃/minで260℃まで昇温し、260℃で1時間撹拌した。引き続きその温度を保ったまま、約40分かけて10Torrまで減圧した後、減圧状態を維持した。減圧開始から3時間後、窒素ガスで常圧に戻し、生成したポリマーを取り出した。得られた樹脂の数平均分子量は7700、樹脂単体の熱伝導率は0.9W/(m・K)であった。得られた樹脂を(A−2)とする。
ポリブチレンテレフタレート(PBT):ノバデュラン5008L(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、樹脂単体の熱伝導率は0.3W/(m・K))。
窒化ホウ素粉末(BN):PT110(モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製、単体での熱伝導率60W/(m・K)、体積平均粒子径45μm、電気絶縁性、体積固有抵抗1014Ω・cm)。
<実施例1>
製造例1で得られた樹脂(A−1)を、熱風乾燥機を用いて120℃で4時間乾燥し、これに無機充填剤として窒化ホウ素粉末を、樹脂(A−1)、窒化ホウ素粉末の体積比率が70:30となるように混合したものを準備した。この混合物を、株式会社テクノベル製15mm同方向回転完全噛合型二軸押出機KZW15−45MGを用いて溶融混練し、ダイスヘッド部より吐出した熱可塑性樹脂を水冷することで、樹脂組成物を得た。吐出量は20g/min、スクリュー回転数は150rpmに設定した。二軸押出機内における熱可塑性樹脂は、C1からC6へと順次流動し、ダイスヘッド部(DH)から吐出される。
<実施例2〜4、比較例1〜3>
樹脂の種類及び無機充填剤の種類を表2に示すように変えた以外は実施例1と同様にして、試験片及び筐体部を得た。なお比較例1においては、アルミニウム成形体の筐体部を得た。
溶融混練工程におけるダイスヘッド部(DH)、C6〜C1の各温度を表1に示す(単位℃)。実施例4の温度のみ、他に比べてほぼ10℃高くなっているが、これは実施例4が、樹脂の等方相移転温度がおよそ10℃ほど高くなっているためである。
また実施例3においては、無機充填剤として黒鉛粉末を用いると、熱伝導率は47.2W/(m・K)と、実施例2と比べても飛躍的に向上している。
実施例1〜4のLED素子温度は、比較例1のアルミと比較しても遜色ない。しかもアルミニウムに比べて極めて低比重である。
これらの結果より、本発明のLED照明器具用放熱部材は低比重かつ優れた放熱性を有することが確認された。
2 LED照明器具用放熱部材
3 円筒部材
5 放熱用フィン
6 熱源対向面
7 電源回路ユニット
10 筺体部
11 グローブ
12 LEDパッケージ
13 LED実装基板
Claims (12)
- LED素子又は1若しくは複数の前記LED素子を搭載してなるLEDパッケージのうちの少なくともいずれか一方を発光源として備えるLED照明器具に用いられ、前記発光源から放射され若しくは伝導される熱を放熱するための放熱部材であって、前記放熱部材が、
主鎖の構造が一般式(1):
一般式(2):
−Y−R−Y− (2)
(式中、Rは主鎖原子数2〜20の分岐を含んでもよい2価の直鎖状置換基を示す。YはO、COの群から選ばれる2価の置換基を示す)で表されるユニット(B)が25〜60モル%、
一般式(3):
−Z1−M−Z2− (3)
(式中、Z1、Z2はO、NH、CO、S、NHCOの群から選ばれる2価の置換基を示す。Mは主鎖の折り畳み効果を有する非縮合芳香族基、縮合芳香族基、複素環基、脂環基、脂環式複素環基から選ばれる置換基を示す。)で表されるユニット(C)が0〜25モル%(ただしユニット(A)、(B)、(C)の合計を100モル%とする)からなり、樹脂単体の熱伝導率が0.4W/(m・K)以上である熱可塑性樹脂組成物の成形体を備える、LED照明器具用放熱部材。 - 前記一般式(1)のXがO、一般式(2)のYがCOである、請求項1に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記熱可塑性樹脂のRに相当する部分が直鎖の脂肪族炭化水素鎖である、請求項1又は請求項2に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記熱可塑性樹脂のRに相当する部分の主鎖原子数が偶数である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記熱可塑性樹脂のRが−(CH2)8−、−(CH2)10−、−(CH2)12−から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記熱可塑性樹脂の数平均分子量が3000〜40000である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記熱可塑性樹脂の中に無機充填剤を含有する、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記無機充填剤は、単体での熱伝導率が1W/(m・K)以上の無機化合物である、請求項8に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記無機充填剤が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、ダイヤモンドからなる群より選ばれる1種以上の電気絶縁性熱伝導性無機化合物である、請求項8又は請求項9に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 前記無機充填剤が、グラファイト、導電性金属粉、軟磁性フェライト、炭素繊維、導電性金属繊維、酸化亜鉛からなる群より選ばれる1種以上の導電性熱伝導性無機化合物である、請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材。
- 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のLED照明器具用放熱部材を備えるとともに、LED素子又は1若しくは複数の前記LED素子をパッケージに搭載してなるLEDパッケージのうちの少なくともいずれか一方を発光源として備えるLED照明器具。
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