JP2014078174A - 車両用ペダル装置 - Google Patents

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Katsuji Watanabe
勝治 渡辺
Kenji Hattori
憲治 服部
Hideto Nebutani
秀人 根布谷
Naohito Sen
尚人 千
Kohei Maruyama
耕平 丸山
Yoshiro Higo
吉朗 肥後
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Abstract

【課題】高い応答性でペダル反力を変更することができる車両用ペダル装置を提供することを課題とする。
【解決手段】車体の取付部50に一端を軸支されたペダルアーム11を有するペダル機構部10に取り付けられて、踏み込み操作に対する反力をペダルアーム11に付与する反力機構部20を有する車両用ペダル装置1とする。そして、反力機構部20は、アクチュエータで反力を発生する反力発生部21と、反力発生部21が発生する反力をペダルアーム11に接触して当該ペダルアーム11に付与する揺動アーム30と、反力機構部20が反力を発生していない状態での揺動アーム30の接触によるペダルアーム11への荷重の入力を規制する錘120と、を有し、揺動アーム30は、ペダルアーム11が踏み込み操作された状態および踏み込み操作された状態から戻った状態で当該ペダルアーム11との接触が維持されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペダル反力を変更可能な車両用ペダル装置に関する。
車両のアクセルペダルなどのペダル装置のペダル反力を変更する技術として、例えば特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に開示されているペダル反力制御装置は、サーボモータが発生する回転動力でアーム部材を回動させ、回動するアーム部材でペダルレバーを押圧して反力を付与するように構成されている。
特開2007−026218号公報
特許文献1に開示されているペダル反力制御装置は、サーボモータが駆動しない反力無付加状態時にアーム部材とペダルレバーが離間しているため、サーボモータが駆動してアーム部材が離間した距離を移動している間はアーム部材とペダルレバーが接触しない。したがって、サーボモータが駆動してからペダルレバーに反力が付与されるまでにタイムラグが生じ、これによって、ペダルレバーのペダル反力が変更されるときの応答性が低下するという問題がある。
さらに、ペダルレバーとアーム部材が接触する際に騒音(打音)を発生しやすく、商品の品質(商品性)向上のためにも改善が望まれている。
また、ペダルレバーに円弧部を設ける必要があるため、専用のペダル部材の配設が必要になり、ペダル反力制御装置の設定の有無に応じて、対応するペダル部材を選択する必要がある。このため、ペダル反力制御装置の形式のそれぞれに対応するペダル部材が必要になり、このことによって、生産拠点での部品管理が煩雑になるなど、生産性の面からも改善が望まれる。
そこで、本発明は、高い応答性でペダル反力を変更することができるとともに商品性および生産性に優れた車両用ペダル装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、車体側に一端を軸支されたペダルアームを有するペダル機構部に取り付けられて、踏み込み操作に対する反力を前記ペダルアームに付与する反力付与手段を有する車両用ペダル装置とする。そして、前記反力付与手段は、アクチュエータで前記反力を発生する反力発生手段と、前記反力発生手段が発生する前記反力を前記ペダルアームに接触する接触部を介して当該ペダルアームに付与する反力伝達手段と、前記反力発生手段が発生する前記反力を前記反力伝達手段に入力し、かつ前記反力伝達手段側からの逆入力を遮断するクラッチ機構と、前記反力発生手段が前記反力を発生していない状態での前記接触部の接触による前記ペダルアームへの前記反力伝達手段の自重の入力を規制する荷重入力規制手段と、を有し、前記接触部は、前記ペダルアームとの接触が常時維持されていることを特徴とする。
本発明によると、ペダルアームが踏み込み操作された状態および踏み込み操作された状態から戻った状態のいずれの状態であっても、反力伝達手段の接触部がペダルアームと接触した状態を維持できる。したがって、反力付与手段がペダルアームに付与する反力を発生したときには、その反力が反力伝達手段の接触部を介して速やかにペダルアームに付与され、高い応答性でペダル反力が変更される。
また、反力付与手段が反力を発生していないときには、接触部の接触によるペダルアームへの反力伝達手段の自重の入力が荷重入力規制手段によって規制される。したがって、運転者は接触部から入力される荷重を意識することなくペダルアームを踏み込み操作できる。
このようにペダル反力の変更に対する応答性と、運転者の操作性を両立することができる。
また本発明の前記反力発生手段は、前記反力伝達手段と一体に回動する回転軸を回転させる回転動力を発生し、前記クラッチ機構は、前記回転動力を前記反力発生手段から前記回転軸に伝達し、前記反力伝達手段は、前記回転軸から伝達される前記回転動力で前記ペダルアームを押圧して前記反力を当該ペダルアームに付与し、前記荷重入力規制手段は、前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに前記接触部が前記回転軸の回りに発生させるモーメントと逆方向のモーメントを前記回転軸の回りに発生させる錘であることを特徴とする。
本発明によると、反力発生手段が回転動力を発生していないときに、反力伝達手段の回動の中心となる回転軸の回りに接触部によって発生するモーメントと逆方向のモーメントを荷重入力規制手段である錘で発生させることができる。接触部によって回転軸の回りに発生するモーメントでペダルアームに入力される荷重が生じるものであり、錘で発生するモーメントによってペダルアームに入力される反力伝達手段の自重が規制されて、ペダルアームに入力される荷重が軽減される。
また本発明は、前記ペダル機構部に取り付けられた前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに、前記錘と前記接触部が、前記回転軸を支点として釣り合うことを特徴とする。
本発明によると、反力発生手段が回転動力を発生していないときに、ペダルアームに入力される反力伝達手段の自重を、錘で発生するモーメントで解消できる。
また本発明の前記接触部は、前記ペダルアームが踏み込み操作されたときに進む進行側で当該ペダルアームに接触する第1接触部と、前記ペダルアームが戻るときに進む戻り側で当該ペダルアームに接触する第2接触部と、前記第1接触部および前記第2接触部に備わって前記ペダルアームと摺動する摺動部材と、を有することを特徴とする。
本発明によると、接触部は、ペダルアームの進行側で接触する第1接触部と、ペダルアームの戻り側で接触する第2接触部を含んで構成され、第1接触部と第2接触部でペダルアームを挟持することができる。さらに、第1接触部と第2接触部を摺動部材を介してペダルアームに接触させることができる。したがって、ペダルアームの動作とともに反力伝達手段を動作させることができ、ペダルアームと、第1接触部または第2接触部と、の接触を維持できる。また、摺動部材によって、第1接触部と第2接触部をペダルアームに対して滑らかに摺動させることができ、ペダルアームの操作性の低下を防止できる。
また本発明の前記摺動部材は、前記反力伝達手段と前記ペダルアームの間に発生する衝撃および前記反力伝達手段に発生する振動を吸収可能であることを特徴とする。
本発明によると、反力伝達手段とペダルアームの間に発生する衝撃と反力伝達手段に発生する振動が摺動部材によって吸収されるため、運転者がペダルアームから受ける衝撃や振動が緩和されて違和感が軽減する。
また本発明の前記反力伝達手段は、前記ペダルアームとともに揺動するアーム部を含んでなり、前記アーム部の一端に前記接触部を有し、他端に前記荷重入力規制手段を有することを特徴とする。
本発明によると、一端に接触部を有し他端に錘を有するアーム部を含んで反力伝達手段が形成され、ペダル反力の変更に対する応答性と、運転者に対する操作性を両立可能な車両用ペダル装置とすることができる。
また本発明の前記アーム部は、前記ペダル機構部に取り付けられた前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに、軸支される位置を支点として、前記接触部と前記荷重入力規制手段が釣り合うことを特徴とする。
本発明によると、反力伝達手段を形成するアーム部は、軸支される位置を支点として、一端に形成される接触部と他端に形成される荷重入力規制手段が釣り合うように構成される。したがって、軸支される位置を中心に接触部によって発生するモーメントを荷重入力規制手段で打ち消すことができ、接触部を介してペダルアームに入力される、反力伝達手段の自重を打ち消すことができる。
また、本発明の前記クラッチ機構は、前記反力伝達手段が接続されている出力軸と、前記出力軸の外周面の外側に配置され、前記出力軸を回転中心として、前記反力発生手段が発生する前記反力が入力される入力軸と一体に回転運動する入力側部材と、前記出力軸の外周面と対向する、前記入力側部材の内周面の間に自転可能に配設され、前記外周面に接して当該出力軸の回転運動にともなって自転するころ部材と、前記内周面に形成され、前記入力側部材の回転運動にともなって前記ころ部材を前記外周面に押し付けて当該ころ部材の自転を規制し、前記ころ部材を介して前記入力側部材と前記出力軸を係合させるカム面と、を有し、前記内周面と前記外周面の間に形成されて前記ころ部材を自転可能に収容する収容部の、前記入力側部材の回転運動方向に沿った一方に前記カム面が形成され、前記アクチュエータが前記反力を発生したとき、前記入力側部材が回転運動して当該入力側部材と前記出力軸が係合し、前記入力軸に入力される前記反力を前記出力軸に接続されている前記反力伝達手段に入力するように構成され、本発明の前記アクチュエータは、前記反力の発生を停止した後で、所定時間または所定量だけ前記入力側部材と前記出力軸の係合を解除する方向に前記入力側部材を回転運動させる駆動力を前記入力軸に入力することを特徴とする。
本発明によると、アクチュエータが反力を発生した場合に入力軸を回転運動させる方向と逆方向に入力軸が回転運動すると入力軸と出力軸の係合が解除され、この方向への入力軸の回転運動量が多くても入力軸と出力軸が係合しない構成のクラッチ機構を備える車両用ペダル装置とすることができる。
したがって、アクチュエータが反力の発生を停止した後で入力軸と出力軸の係合を解除するときには、駆動時間や動作量を精度よく設定することなくアクチュエータで入力軸を逆方向に回転運動させればよく、入力軸と出力軸の係合を解除するときの制御を簡素にすることができる。
本発明によると、高い応答性でペダル反力を変更することができるとともに商品性及び生産性に優れた車両用ペダル装置を提供することができる。
さらに、ペダルアームと反力伝達手段の接触部が接触する際の打音を抑制できるので、商品性を向上できる。
また、ペダルアームに、円弧部など、反力付与手段を取り付けるための特別な形状部分を設ける必要がないため専用のペダルアームの配設を必要とすることなく、従来のペダルアームに反力付与手段を取り付けて使用できる。したがって、生産性が向上し、さらに、部品管理も容易になる。
本実施形態の車両用ペダル装置の構成を示す図である。 車両用ペダル装置の機能ブロック図である。 反力発生部の側面図である。 (a)はフリー型トルクダイオードの概略構成を示す断面図、(b)はカム面が一方のみに形成されている構成のクラッチ機構の概略構成を示す断面図である。 反力発生部の側面の一部を断面した断面図である。 図5のSec1−Sec1での断面図である。 揺動アームの構成を示す斜視図である。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、この実施形態により限定されるものではない。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は本実施形態の車両用ペダル装置の構成を示す図、図2は車両用ペダル装置の機能ブロック図、図3は反力発生部の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の車両用ペダル装置1は、ペダルモジュール13から延出するペダルアーム11の先端にペダル板12が取り付けられて構成されるペダル機構部10と、運転者によるペダル板12の踏み込み操作に対する反力をペダルアーム11に付与する反力付与手段(反力機構部20)と、を含んで構成される。
なお、ペダルモジュール13が取り付けられる車体の取付部50の側を前方として前後方向を設定し、ペダルモジュール13の側を上方、ペダル板12の側を下方として上下方向を設定する。また、ペダル板12が踏み込み操作されたときにペダルアーム11が進む方向を進行側(FWD)、ペダル板12が戻るときにペダルアーム11が進む方向を戻り側(REV)とする。
ペダルモジュール13は車両の車体前方を形成するダッシュボード等の取付部50に図示しないボルト等で固定されており、ペダルアーム11はペダルモジュール13から下方後方に向かって延出するように取り付けられる。また、ペダルアーム11はペダルモジュール13内に備わる回転軸(図示せず)を中心とする回転運動(回動)によって車両の前後方向(進行側〜戻り側)に揺動可能に軸支され、ペダル板12はペダルアーム11の、ペダルモジュール13と反対側の端部に戻り側を臨むように取り付けられている。つまり、ペダルアーム11は車体側(取付部50)に軸支される。
ペダルアーム11はペダルモジュール13内で図示しない付勢手段(スプリング等)によって、戻り側(つまり、ペダル板12が取付部50から離反する方向)に付勢され、運転者等による踏み込み操作がされない状態でペダル板12が戻り側に保持されるように構成される。
また、ペダルモジュール13内には、ペダルアーム11の動作角を検出するセンサ(図示せず)が備わり、このセンサが検出する動作角がペダルアーム11の操作量として制御装置100等に通知される。
例えば、ペダル機構部10がアクセルペダルの場合、ペダルアーム11の動作角がスロットル開度として検出され、エンジンを制御する制御装置100(ECU:エンジンコントロールユニット)に通知される。制御装置100は、運転者がペダル板12を踏み込み操作したときのペダルアーム11の動作角に基づいてスロットル(図示せず)を制御し、運転者が要求するスロットル開度に設定する。
また、運転者はペダルモジュール13内に備わる付勢手段(図示せず)の付勢力に抗してペダル板12を踏み込み操作する。したがって、ペダル機構部10は、運転者が付勢手段の付勢力をペダル反力として感知しながらペダル板12を踏み込み操作するように構成される。ペダルモジュール13内に備わる付勢手段は、後記する反力機構部20が反力を発生しないときのペダル反力を発生する。
また、本実施形態のペダルアーム11には反力機構部20が発生する反力(以下、付加反力という)が付与される。
反力機構部20は、車両の状態等に応じて付加反力を発生してペダルアーム11のペダル反力を増大し、運転者によるペダルアーム11の踏み込み操作を抑制するように動作する。つまり、反力機構部20はペダルアーム11のペダル反力を増大して(ペダルアーム11を重くして)、運転者による踏み込み操作を抑制するように動作する。
なお、反力機構部20がペダルアーム11のペダル反力を増大する技術、つまり、ペダルアーム11に付与する付加反力を演算する技術は周知の技術を適用すればよい。
本実施形態の反力機構部20は、ペダルアーム11とともに車両の前後方向に揺動可能に備わるアーム部(揺動アーム30)と、揺動アーム30からペダルアーム11の側に向かって延伸する2つの接触部(第1接触部30a、第2接触部30b)と、ペダルアーム11に付与する付加反力を発生する反力発生手段(反力発生部21)と、を含んで構成される。なお、符号120は揺動アーム30に備わる錘(バランスウェイト)である。
第1接触部30aと第2接触部30bは、ペダルアーム11の進行側および戻り側に配置されてペダルアーム11を挟持し、例えば、第1接触部30aは進行側でペダルアーム11に接触(当接)するように配置される。また、第2接触部30bは接続板30cによって第1接触部30aよりも戻り側に配置されて戻り側でペダルアーム11に接触するように取り付けられ、第1接触部30aと第2接触部30bでペダルアーム11を挟持するように構成される。
第1接触部30a、第2接触部30b、および接続板30cの構成の詳細は後記する。
また、揺動アーム30は、反力発生部21で発生する回転動力で回転運動する回転軸21aに取り付けられ、回転軸21aの回転運動によって回動して前後方向(進行側〜戻り側)に揺動するように構成される。
そして、揺動アーム30は、回転軸21aの回転運動で戻り側に回動したときに第1接触部30aをペダルアーム11に押圧し、ペダルアーム11に付加反力を付与する。したがって、揺動アーム30は反力機構部20の反力発生部21で発生する回転動力を第1接触部30aでペダルアーム11に付与する反力伝達手段として機能する。
このように、本実施形態の反力機構部20は、反力発生部21で発生する回転動力を付加反力として揺動アーム30を介してペダルアーム11に付与するように構成される。
図2,3に示すように、本実施形態の反力発生部21は、回転軸21aを回転運動させる回転動力を発生するアクチュエータ(モータ80)と、モータ80の回転速度を減速する減速機構70と、モータ80が発生する動力(付加反力)を揺動アーム30に入力してペダルアーム11に伝達し、かつ揺動アーム30側からの力の入力(逆入力)を遮断してモータ80に伝達しない構成のクラッチ機構60と、が台座部材40を介して車体(取付部50)に取り付けられるケーシング90内に収容されて構成される。
なお、リニアアクチュエータなどモータ80以外のアクチュエータが備わり、回転軸21aで軸支される揺動アーム30に直線的な力を印加して揺動アーム30を揺動させる構成の反力発生部21であってもよい。
そして、例えば図3に示すように、ケーシング90は台座部材40と連結され、台座部材40はボルト41およびナット(ウエルドナット51)などの締結部材で取付部50に取り付けられる。
図2に示すクラッチ機構60は、回転可能に構成される入力軸60aに入力された回転動力を、回転可能に構成される出力軸60bに伝達して入力軸60aとともに出力軸60bを回転運動させる一方で、出力軸60bに入力された回転動力は入力軸60aに伝達しないで出力軸60bのみが回転運動する構成とする。そして、出力軸60bが揺動アーム30の回転軸21aとなり、出力軸60bに揺動アーム30が取り付けられる。
このようなクラッチ機構60を実現する技術(製品)としてとして、例えば、NTN株式会社製の「フリー型トルクダイオード(登録商標)」のような製品が知られており、このフリー型トルクダイオード(以下、単にトルクダイオードと記す)を本実施形態のクラッチ機構60として利用することもできる。
前記したNTN株式会社製のトルクダイオードは、図4の(a)に概略を示すように構成される。
外輪601は入力軸60aと一体に回転運動する入力側部材であり、出力軸60bの外周面60bSの外側に、当該出力軸60bを回転中心として回転運動可能に配置されている。そして、出力軸60bの外周面60bSと、外輪601の内周面601S(出力軸60bの外周面60bS側の面)が対向するように構成される。
外輪601はバネ604によって、ハウジング600の出力軸60b側の端面(出力側端面600a)の方向に付勢され、外輪601と出力側端面600aの間に複数のボール600bが挟持される。このボール600bは、出力軸60bを回転軸として回転自在に備わる円板状の保持器603の貫通孔603bで回転自在に保持される。
この構成によると、外輪601が回転運動するとボール600bは自転しながら外輪601の回転運動にしたがって出力軸60bの周囲を周回(公転)する。さらに、保持器603はボール600bの公転にしたがって出力軸60bを回転軸として回転運動する。このとき、保持器603の回転角速度は外輪601の回転角速度の1/2となる。
また、保持器603には出力軸60bの軸方向に延設される回転軸603aが形成され、この回転軸603aにころ部材602が回転自在に取り付けられる。ころ部材602は出力軸60bの外周面60bSに接し、出力軸60bの外周面60bSと外輪601の内周面601Sの間に配置される。この構成によって、ころ部材602は出力軸60bの回転運動にしたがって回転(自転)する。
また、外輪601と出力軸60bの間には、ころ部材602の径よりも広い間隔の間隙からなる、ころ部材602の収容部(ころ収容部606a)がころ部材602と同じ数だけ外輪601の内周面601Sに形成される。ころ部材602は、ころ収容部606aに収容されているときに自転可能になる。
さらに、互いに隣接するころ収容部606aの間には、外輪601の内周面601Sと出力軸60bの外周面60bSの間隔を漸減して、ころ部材602の径よりも狭くするカム面606bが、外輪601の内周面601Sに形成されている。
ころ部材602がころ収容部606aに収容されている状態(この状態を「中立状態」という)でころ部材602は自在に自転するため、出力軸60bに回転動力が入力されて出力軸60bが回転運動すると、ころ部材602が自転して保持器603は回転運動しない。つまり、出力軸60bと外輪601は係合せず、出力軸60bは外輪601に対して自在に回転運動可能になる。したがって、出力軸60bの回転運動は外輪601に伝達されず、出力軸60bの回転動力は外輪601と一体に回転運動する入力軸60aに伝達されない。
一方、中立状態のときに外輪601が回転運動すると保持器603も回転運動するが、回転角速度の差によって外輪601は保持器603に対して相対的に回転運動する。そして、外輪601に形成されるカム面606bがころ部材602に近接する方向に移動し、カム面606bがころ部材602に接触する。この状態になると、ころ部材602はカム面606bで押圧され、さらに、ころ部材602が出力軸60bの外周面60bSを押圧する。
このような状態は、外輪601に形成されるカム面606bが、ころ部材602を介して出力軸60bの外周面60bSを押圧する状態であり、外輪601と出力軸60bがころ部材602を介して係合された状態(この状態を「係合状態」という)になる。
トルクダイオードが係合状態になると、外輪601の回転運動がころ部材602を介して出力軸60bに伝達され、出力軸60bは外輪601とともに回転運動する。外輪601は入力軸60aと一体に回転運動する入力側部材であることから、入力軸60aの回転動力が出力軸60bに伝達されることになる。
このように構成されるトルクダイオードは、一度係合状態になると、その係合状態が維持されるため出力軸60bと外輪601が係合した状態のままとなり、出力軸60bに入力された回転動力が入力軸60aに伝達される。
そこで、入力軸60aから出力軸60bに回転動力を伝達した後で、トルクダイオードを中立状態に戻すことが必要になる。つまり、外輪601と出力軸60bの係合を解除することが必要になる。
本実施形態でトルクダイオードをクラッチ機構60(図2参照)として使用する場合、入力軸60aには減速機構70(図2参照)を介してモータ80(図2参照)の回転動力が入力される。したがって、モータ80が一方の回転方向に回転駆動してクラッチ機構60(トルクダイオード)が係合状態になった場合には、モータ80が他方の回転方向に回転駆動されることによってトルクダイオードを中立状態に戻すことができる。
しかしながら、図4の(a)に示すように、外輪601のカム面606bは、ころ収容部606aの両側(ここでいう両側は、外輪601が回転運動する運動方向に沿った両側を示す)に形成されるため、一方のカム面606bを、ころ部材602から離反させる方向にモータ80が回転駆動した場合、その回転量が多すぎてころ収容部606aがころ部材602の位置を越えると、他方のカム面606bがころ部材602を押圧して係合状態になる。したがって、反力機構部20の制御装置(図示せず)はモータ80を回転駆動してカム面606bをころ部材602から離反させる場合、つまり、外輪601と出力軸60bの係合を解除する場合、ころ部材602がころ収容部606aに収容される適量だけモータ80を回転駆動させる必要がある。したがって、反力機構部20の制御装置によるモータ80の制御が複雑になる。
これに対し、例えば、図4の(b)に示すように、外輪601aの内周面601aSに形成されるカム面606bが、ころ収容部606aの一方のみに形成されるクラッチ機構60としてもよい。このように構成されるクラッチ機構60は、カム面606bをころ部材602から離反させる回転方向(つまり、係合状態を解除する回転方向)にモータ80(図2参照)が回転駆動し、カム面606bがころ部材602から離反する方向に外輪601aが回転運動したとき、ころ収容部606aがころ部材602の位置を越えても、ころ部材602を押圧するカム面606bはなく、外輪601aと出力軸60bは係合しない。
したがって、反力機構部20の制御装置(図示せず)は、モータ80の回転駆動量を正確に調節する必要がなく、当該制御装置によるモータ80の制御を簡素化できる。
例えば、反力機構部20の制御装置は、予め設定される所定時間または所定量だけモータ80を回転駆動させればよい。そして、モータ80を回転駆動させる所定時間または所定量にも精度が要求されない。
なお、図4の(b)には、外輪601aの内周面601aSにカム面606bが形成されている構成を図示したが、例えば、出力軸60bの外周面60bS側にカム面(図示せず)が形成される構成であってもよい。この場合、出力軸60bの径が周方向に漸増して、外輪601aの内周面601aSと回転軸60bの外周面60bSの間隙が、ころ部材602の径よりも小さくなる構成とすればよい。
そして、このように構成されるクラッチ機構60は、出力軸60bが入力軸として機能し、外輪601aと一体に回転運動する入力軸60aが出力軸として機能するように、反力発生部21(図3参照)に取り付けられることが好ましい。
例えば、入力軸60aに揺動アーム30(図3参照)が取り付けられ、出力軸60bに減速機構70(図2参照)が連結される構成であることが好ましい。
また、図4の(b)には、1つのころ部材602および、ころ収容部606aが図示されているが、2つ以上のころ部材602および、ころ収容部606aが備わる構成であってもよい。
このように、ころ収容部606aの一方のみにカム面606bが形成される構成のクラッチ機構60は、外輪601aが一方向に回転運動したときのみ外輪601aと出力軸60bが係合して、入力軸60aの回転動力を出力軸60bに伝達可能な構成になる。
本実施形態の車両用ペダル装置1(図1参照)は、ペダルアーム11を戻り側(REV)に回動させる方向の回転動力がモータ80(図2参照)から揺動アーム30(図1参照)に伝達される構成であればよく、一方向に回転運動する入力軸60aから入力される回転動力が出力軸60bに伝達される構成であればよい。つまり、ペダルアーム11を戻り側(REV)に回動させる方向の回転動力のみを入力軸60aから出力軸60bに伝達する構成のクラッチ機構60であればよく、図4の(b)に示すように、ころ収容部606aの一方のみにカム面606bが形成されて、入力軸60a(外輪601a)が一方に回転運動したときのみに入力軸60aと出力軸60bが係合する構成のクラッチ機構60を使用することができる。このことによって、反力機構部20の制御装置によるモータ80の制御を簡素化できる。
そして、本実施形態の反力機構部20(図3参照)に備わる制御装置(図示せず)は、付加反力の発生を停止したとき、モータ80(図3参照)を制御してクラッチ機構60(図2参照)の係合を解除する。
具体的に制御装置は、クラッチ機構60の係合が解除する方向に入力軸60a(図2参照)を回転運動させる駆動力をモータ80で発生させて入力軸60aに入力する。このとき、制御装置は、予め設定される所定時間または所定量だけモータ80に駆動力を発生させる。前記したように、この所定時間または所定量は精度が要求されない概略値であってもよい。
なお、クラッチ機構60に、中立位置への復帰機構が備わっていると、反力機構部20の制御装置(図示せず)によるモータ80の制御をより簡素なものにすることができる。
図5は反力発生部の側面の一部を断面した断面図であり、図6は図5のSec1−Sec1での断面図である。
反力発生部21の構成は限定するものではないが、例えば、図5,6に示すように、モータ80の回転動力が伝達される動力伝達軸71に形成されたウォーム71aに噛み合うギア72gが周囲に形成されたホイール72が回転自在に備わり、入力軸60aがホイール72の回転軸72cと同軸に連結されるようにクラッチ機構60が備わる構成とする。
また、前記したように、クラッチ機構60の出力軸60bが反力発生部21の回転軸21aとして機能し、出力軸60b(回転軸21a)に揺動アーム30が取り付けられる。なお、ホイール72の、入力軸60aに連結されない側は軸受77によってケーシング90に回転自在に支持されている。
例えば、図5に示すように、モータ80が上部に配置されて動力伝達軸71が上下方向を軸方向とするように備わり、動力伝達軸71の両端(上端および下端)が軸受73、74でケーシング90に回転自在に支持される構成とすればよい。
また、例えば下端の側に、動力伝達軸71を上方に付勢するコイルスプリング75が備わり、動力伝達軸71の周囲に広がる鍔状に形成される入力補助部材76にコイルスプリング75が下方から係合する構成とすれば、動力伝達軸71が上方に付勢されてウォーム71aとホイール72のギヤ72g噛み合いにおけるガタを解消できる。また、このような構成によって、モータ80の入力がダイレクトにホイール72に伝達されることになり、応答遅れが改善されるとともにガタによる打音も改善されるため商品性が向上する。
この構成によると、モータ80が発生する回転動力は動力伝達軸71に伝達され、さらに、動力伝達軸71のウォーム71aと噛み合うギヤ72gが形成されるホイール72に伝達される。そして、ホイール72に伝達された回転動力はクラッチ機構60の入力軸60aから出力軸60bに伝達される。
なお、ホイール72は樹脂や鋼材の単一素材からなるものであってもよいが、例えば、図6に示すように、周縁部72bを樹脂製とし、中心部72aを鋼材製とする二相構造のものであってもよい。
また、動力伝達軸71が上下方向を軸方向とする構成に限定するものではない。例えば、動力伝達軸71が前後方向を軸方向とする構成であってもよいし、動力伝達軸71が前後方向と直交する左右方向を軸方向とする構成であってもよい。
また、図5に示す動力伝達軸71のウォーム71aのピッチや、ウォーム71aと噛み合うホイール72の径を適宜設定することによって、動力伝達軸71の回転速度を減速してホイール72を回転させることができる。したがって、本実施形態においては、動力伝達軸71のウォーム71aと、ホイール72と、を含んで減速機構70が形成される。
クラッチ機構60の出力軸60bには、揺動アーム30が取り付けられる。例えば、揺動アーム30に形成される取り付け孔30dに固定部材31が圧入などによって嵌め込まれて固定され、固定部材31がナット36などの締結部材によって出力軸60bに固定される構成とすればよい。
そして、図1に示すように、揺動アーム30はペダルアーム11と略平行に下方後方に向かって延設するように取り付けられ、下方になる端部に第1接触部30aと第2接触部30bが取り付けられている。
なお、固定部材31を介することなく、揺動アーム30が直接出力軸60bに嵌め込まれて固定される構成であってもよい。
図7は揺動アームの構成を示す斜視図である。
図6,7に示すように、揺動アーム30の端部(自由端部)には長手方向と直交する方向を軸方向とするピン部材33が圧入等によって取り付けられ、ピン部材33の周囲に回転自在にローラ部材34が取り付けられる。ピン部材33はペダルアーム11(図1参照)が配設される側に向かって延伸し、ピン部材33の端部にサークリップ35が嵌め込まれてローラ部材34の抜け止めとなっている。そして、ピン部材33およびローラ部材34を含んで第1接触部30aが形成される。
なお、高分子材料(ナイロン、ポリアセタールなど)を素材とするローラ部材34を使用することによってピン部材33との摺動特性を高めることができる。
ピン部材33の揺動アーム30側の端部には、ピン部材33を回転中心として回転可能に接続板30cが取り付けられる。そして、接続板30cにはペダルアーム11(図1参照)が配設される側に向かって延伸する補助ピン部材102が圧入などによって取り付けられ、補助ピン部材102の周囲には回転自在に補助ローラ部材103が取り付けられる。また、補助ピン部材102の端部にサークリップ104が嵌め込まれて補助ローラ部材103の抜け止めとなっている。そして、補助ピン部材102および補助ローラ部材103を含んで第2接触部30bが形成される。
なお、高分子材料を素材とする補助ローラ部材103を使用することによって補助ピン部材102との摺動特性を高めることができる。
また、図7には、接続板30cが第1接触部30aと揺動アーム30を挟んだ反対側に備わる構成が図示されているが、接続板30cが揺動アーム30に対して第1接触部30aと同じ側に備わる構成であってもよい。
接続板30cは付勢手段(コイルばね105)によって、ピン部材33を回転中心とする回転方向に沿って付勢され、例えば、第2接触部30bが揺動アーム30の戻り側に接触する状態に支持される。
なお、コイルばね105がピン部材33に嵌め込まれて備わる場合、ピン部材33の端部にサークリップ106が取り付けられて、コイルばね105の抜け止めとなる構成であってもよい。
そして、図1に示すように、第1接触部30aがペダルアーム11の進行側に配置されるとともに第2接触部30bがペダルアーム11の戻り側に配置され、第1接触部30aと第2接触部30bでペダルアーム11を前後方向で挟持するように揺動アーム30が取り付けられる。
このような構成によって、第1接触部30aおよび第2接触部30bがペダルアーム11と接する状態を常時維持でき、ひいては、揺動アーム30がペダルアーム11と接する状態を常時維持できる。
また、揺動アーム30の自重で生じてペダルアーム11へ入力される荷重が、錘120(荷重入力規制手段)によって概ね打ち消されるため、コイルばね105の付勢力を小さく設定できる。
図1に示すように、第1接触部30aは進行側でペダルアーム11に接触し、第2接触部30bはペダルアーム11の戻り側に配置される。そして、第2接触部30bはコイルばね105(図7参照)の付勢力でペダルアーム11を戻り側から押圧するように配置される。
このとき、第1接触部30aはローラ部材34を介してペダルアーム11と接触し、第2接触部30bは補助ローラ部材103を介してペダルアーム11と接触する。したがって、高分子材料を素材とするローラ部材34および補助ローラ部材103を使用すること、コイルばね105の付勢力が小さく設定されること、によってペダルアーム11と第1接触部30aおよび第2接触部30bの間に生じる摩擦力を低減できる。そして、運転者がペダル板12を踏み込み操作したときのフリクションが非常に小さいものとなり、第1接触部30aおよび第2接触部30bとペダルアーム11の摺動特性を高めることができる。
ペダルアーム11と揺動アーム30の回転中心が同軸上にない場合、ペダルアーム11の回動にともなって揺動アーム30が回動するとき、回転中心のずれによって第1接触部30aおよび第2接触部30bはペダルアーム11と摺動する。
図7に示すように、本実施形態の第1接触部30aはピン部材33の回りに回転するローラ部材34を介してペダルアーム11(図1参照)に接触し、第2接触部30bは補助ピン部材102の回りに回転する補助ローラ部材103を介してペダルアーム11に接触する。したがって、第1接触部30aおよび第2接触部30bがペダルアーム11と摺動するときにはローラ部材34および補助ローラ部材103がそれぞれ回転し、第1接触部30aおよび第2接触部30bは小さい抵抗でペダルアーム11と摺動する。
このように、第1接触部30aおよび第2接触部30bのペダルアーム11に対する摺動特性が向上する。
そして、ローラ部材34はペダルアーム11と第1接触部30aの間に備わる摺動部材となり、補助ローラ部材103はペダルアーム11と第2接触部30bの間に備わる摺動部材となる。
また、ローラ部材34および補助ローラ部材103が高分子材料を素材とすることによって、反力発生部21(図1参照)で揺動アーム30に生じる振動が第1接触部30aのローラ部材34および第2接触部30bの補助ローラ部材103で吸収される。したがって、揺動アーム30の振動のペダルアーム11(図1参照)への伝達が軽減され、運転者がペダル板12(図1参照)で感じる振動を軽減でき、ペダルフィールを向上できる。
また、第2接触部30bがコイルばね105の付勢力でペダルアーム11(図1参照)を戻り側から押圧する構成によって、ペダルアーム11と揺動アーム30が、ガタつくことなく第1接触部30aおよび第2接触部30bを介して連結される。
このように図1に示すごとく、第1接触部30aおよび第2接触部30bがペダルアーム11の進行側(FWD)と戻り側(REV)に配置されてペダルアーム11を挟持するように揺動アーム30が配設されると、反力発生部21から揺動アーム30に伝達される、回転軸21aを中心とする回転動力が第1接触部30aおよび第2接触部30bを介してペダルアーム11に伝達される。
前記したように、図5に示す反力発生部21のモータ80が発生する回転動力は、減速機構70を介してクラッチ機構60の出力軸60b(回転軸21a)に伝達される。
そして、出力軸60b(回転軸21a)に伝達された回転動力は、図1に示す揺動アーム30に伝達され、さらに、第1接触部30aおよび第2接触部30bを介してペダルアーム11に伝達される。
図1に示す反力機構部20の制御装置(図示せず)は、ペダルアーム11のペダル反力を増大すると判定した場合、揺動アーム30をペダルアーム11の進行側から戻り側に回動させる回転動力を反力発生部21に発生させる。このように発生した回転動力は、進行側でペダルアーム11に接触する第1接触部30aを介してペダルアーム11に伝達され、ペダルアーム11には戻り側に向かう回転動力が付加反力として付与される。これによって、運転者に対するペダルアーム11のペダル反力が増大する。
また、反力機構部20でペダルアーム11に付与する付加反力が発生しない場合、つまり、揺動アーム30に回転動力が発生しない場合、運転者がペダル板12を踏み込み操作すると、ペダルアーム11は進行側に動作してペダルアーム11の進行側に接触する第1接触部30aを進行側に動作させる。したがって、揺動アーム30がペダルアーム11とともに進行側に動作する。
また、運転者がペダル板12を解放すると、ペダルアーム11はペダルモジュール13に備わる図示しない付勢手段によって戻り側に動作し、戻り側でペダルアーム11に接触する第2接触部30bを戻り側に動作させる。したがって、揺動アーム30がペダルアーム11とともに戻り側に動作する。
なお、ペダルアーム11のペダル反力を増大させる付加反力が第1接触部30aを介してペダルアーム11に付与される構成であり、第1接触部30aには第2接触部30bよりも大きな負荷が生じる。よって、第1接触部30aが第2接触部30bよりも太く形成されていることが好ましい。
このように、第1接触部30aと第2接触部30bでペダルアーム11を挟持する構成によって、揺動アーム30をペダルアーム11の動作(揺動)にともなって動作(揺動)させることができる。
つまり、本実施形態では、進行側に配置される第1接触部30aと戻り側に配置される第2接触部30bでペダルアーム11を挟持する構成によって、第1接触部30aがペダルアーム11に接触しない状態となることを防止し、ペダルアーム11のペダル反力が速やかに変更される構成とした。
つまり、本実施形態の車両用ペダル装置1は、ペダルアーム11が踏み込み操作された状態と、踏み込み操作された状態から戻った状態のいずれにおいても、揺動アーム30の接触部(第1接触部30a、第2接触部30b)がペダルアーム11に接触した状態が維持されるように構成される。
また、図7に示すように、本実施形態の揺動アーム30には、第1接触部30aおよび第2接触部30bが備わる側と反対側の端部に錘120が備わる。そして、錘120は、第1接触部30aおよび第2接触部30bが取り付け孔30dの回りに発生させるモーメント(より詳細には、取り付け孔30dに取り付けられるクラッチ機構60の出力軸60b(図6参照)の回りに発生させるモーメント)と逆方向のモーメントを取り付け孔30dの回りに発生させる位置に備わることが好ましい。
さらに、錘120の荷重が、反力発生部21(図1参照)が反力を発生していない状態のときに第1接触部30aおよび第2接触部30bが備わる側の端部からペダルアーム11(図1参照)に入力される荷重(ここでいう荷重は、ペダルアーム11に入力される揺動アーム30の自重を示す)を打ち消すように形成されていることが好ましい。つまり、第1接触部30aおよび第2接触部30bの荷重で取り付け孔30dの回りに生じるモーメントを打ち消すモーメントが取り付け孔30dの回りに生じるような錘120であって、第1接触部30aおよび第2接触部30bが備わる側の端部と、錘120が形成される側の端部と、が取り付け孔30dの位置を支点として釣り合うように構成されることが好ましい。
このように構成される錘120は、反力発生部21が付加反力を発生していない状態において、第1接触部30aおよび第2接触部30bの接触による、ペダルアーム11への揺動アーム30の自重(荷重)の入力を規制する荷重入力規制手段として機能する。
なお、錘120は揺動アーム30と一体に成形される構成であってもよいし、揺動アーム30と別体に形成されて、揺動アーム30に溶接や締結固定等で取り付けられる構成であってもよい。
図1に示すように揺動アーム30が備わり、第1接触部30aおよび第2接触部30bがペダルアーム11に接触すると、揺動アーム30の自重が荷重としてペダルアーム11に付加される。したがって、運転者がペダル板12を踏み込み操作するためには揺動アーム30の自重も含めた踏力での踏み込み操作が必要になり、揺動アーム30が備わらない場合とペダルフィールが変わってしまう場合がある。
本実施形態の構成によると、ペダルアーム11に第1接触部30aおよび第2接触部30bが接触した状態であっても、揺動アーム30からペダルアーム11に荷重として入力される、揺動アーム30の自重は錘120の荷重によって打ち消される。したがって、運転者がペダル板12を踏み込み操作するときには揺動アーム30からペダルアーム11に入力される荷重(揺動アーム30の自重)を意識することなく、揺動アーム30から入力される、揺動アーム30の自重がペダルアーム11に付加されない場合と等しい踏力で踏み込み操作することができる。このことによって、揺動アーム30が備わることによるペダルフィールの変化が抑制される。
以上のように、図1に示す本実施形態の車両用ペダル装置1は、反力発生部21が発生する付加反力を揺動アーム30を介してペダル機構部10のペダルアーム11に付与することができる。そして、ペダルアーム11と揺動アーム30を連結する第1接触部30aおよび第2接触部30bを常にペダルアーム11に接触させておくことができる。したがって、反力発生部21が発生する付加反力を速やかにペダルアーム11に付与することができる。
また、第1接触部30aおよび第2接触部30bが接触することによってペダルアーム11に付加される荷重(揺動アーム30の自重)を、揺動アーム30に形成される錘120(図7参照)で打ち消すことができる。したがって、ペダルフィールを変化させることなく、第1接触部30aおよび第2接触部30bをペダルアーム11に接触させることができる。
また、本実施形態の反力機構部20はペダル機構部10と独立して別体に構成され、第1接触部30aおよび第2接触部30bは、既設されているペダルアーム11に対して取り付け可能である。つまり、既設されているペダルアーム11を第1接触部30aおよび第2接触部30bで挟持するように反力機構部20が取り付け可能である。
したがって、反力機構部20が備わらないペダル機構部10を有する車両にも容易に反力機構部20を取り付けることができる。そして、ペダルモジュール13内の図示しない付勢手段によってペダルアーム11に付与されるペダル反力に加えて、反力機構部20が発生する付加反力をペダルアーム11に付与できる。
また、反力機構部20がペダルアーム11に付与する付加反力を発生していないときは、クラッチ機構60の係合が解除された状態となるため、運転者がペダルアーム11を踏み込み操作してもその踏力がモータ80に伝達されない。したがって、モータ80のイナーシャやフリクションがペダルアーム11に入力されることがなく、通常のペダル操作時に良好なペダルフィールとすることができる。
さらに、反力機構部20が付加反力を発生していない通常の操作時は、運転者の踏力等によってモータ80の回転軸が回転させられないので、モータ80の回転軸の回転で生じる振動やブラシ摺動が抑制され、これらの振動やブラシ摺動で生じやすい作動音の発生を防止できる。したがって商品性が向上する。
また、運転者の踏力等によるモータ80の回転軸の回転が防止されるため、モータ80の寿命(例えばブラシの寿命)が大幅に向上し、耐久性の優れた商品とすることができる。
また、本実施形態の反力機構部20は、車両に既設されているペダル機構部10に後付けで取り付けることも可能な構成であり、反力機構部20が取り付けられる前のペダルフィールを損なうことなく、ペダル機構部10に反力機構部20を取り付けることが可能である。
また、例えば、揺動アーム30と台座部材40の形状を車両に合わせることによって、本実施形態の反力機構部20を車両に取り付けることができる。つまり、反力発生部21など他の構成要素は全ての車両の形式で共用できる。したがって生産性が向上する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施形態の反力発生部21は、図5に示すように、モータ80が発生する回転動力を動力伝達軸71に形成されたウォーム71aを介してホイール72に伝達する構成としたが、この構成に限定するものではない。例えば、モータ80が発生する回転動力をホイール72に直接伝達する構成であってもよいし、ウォーム71a以外の歯車機構からなる減速機構や歯車機構を有さない減速機構(ベルト駆動を利用する機構など)を介してホイール72に伝達する構成であってもよい。
また、図1に示すように、反力機構部20がペダル機構部10と別体の構成としたが、反力発生部21が、例えば、ペダルモジュール13に組み込まれる構成であってもよい。この場合、揺動アーム30はペダルモジュール13に取り付けられる構成であることが好ましい。
また、クラッチ機構60(図2参照)として、一方向の回転のみ伝達可能なトルクダイオードや電磁クラッチを使用する構成であってもよい。
また、図7に示すように、本実施形態の第2接触部30bはピン部材33を回転中心として回転可能に構成されているが、簡素な構成とする場合には第2接触部30bが回動せず固定されている構成であってもよい。この場合、例えば、ローラ部材34や補助ローラ部材103の厚みを適宜設定することによって、ペダルアーム11(図1参照)と揺動アーム30の間のガタつきを抑制できる。
また、揺動アーム30の端部がL字型に屈曲し、その屈曲した部分にローラ部材34が取り付けられる構成の第1接触部(図示せず)であってもよいし、接続板30cの端部がL字型に屈曲し、その屈曲した部分に補助ローラ部材103が取り付けられる構成の第2接触部(図示せず)であってもよい。
1 車両用ペダル装置
10 ペダル機構部
11 ペダルアーム
20 反力機構部(反力付与手段)
21 反力発生部(反力発生手段)
30 揺動アーム(反力伝達手段、アーム部)
30a 第1接触部(接触部)
30b 第2接触部(接触部)
34 ローラ部材(摺動部材)
50 取付部(車体)
60 クラッチ機構
60a 入力軸
60b 出力軸(回転軸)
60bS 外周面
80 モータ(アクチュエータ)
103 補助ローラ部材(摺動部材)
120 錘(荷重入力規制手段)
601,601a 外輪(入力側部材)
601S,601aS 内周面
602 ころ部材
606a ころ収容部(収容部)
606b カム面
FWD 進行側
REV 戻り側

Claims (8)

  1. 車体側に一端を軸支されたペダルアームを有するペダル機構部に取り付けられて、踏み込み操作に対する反力を前記ペダルアームに付与する反力付与手段を有する車両用ペダル装置において、
    前記反力付与手段は、アクチュエータで前記反力を発生する反力発生手段と、前記反力発生手段が発生する前記反力を前記ペダルアームに接触する接触部を介して当該ペダルアームに付与する反力伝達手段と、前記反力発生手段が発生する前記反力を前記反力伝達手段に入力し、かつ前記反力伝達手段側からの逆入力を遮断するクラッチ機構と、前記反力発生手段が前記反力を発生していない状態での前記接触部の接触による前記ペダルアームへの前記反力伝達手段の自重の入力を規制する荷重入力規制手段と、を有し、
    前記接触部は、前記ペダルアームとの接触が常時維持されていることを特徴とする車両用ペダル装置。
  2. 前記反力発生手段は、前記反力伝達手段と一体に回動する回転軸を回転させる回転動力を発生し、
    前記クラッチ機構は、前記回転動力を前記反力発生手段から前記回転軸に伝達し、
    前記反力伝達手段は、前記回転軸から伝達される前記回転動力で前記ペダルアームを押圧して前記反力を当該ペダルアームに付与し、
    前記荷重入力規制手段は、前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに前記接触部が前記回転軸の回りに発生させるモーメントと逆方向のモーメントを前記回転軸の回りに発生させる錘であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ペダル装置。
  3. 前記ペダル機構部に取り付けられた前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに、前記錘と前記接触部が、前記回転軸を支点として釣り合うことを特徴とする請求項2に記載の車両用ペダル装置。
  4. 前記接触部は、
    前記ペダルアームが踏み込み操作されたときに進む進行側で当該ペダルアームに接触する第1接触部と、前記ペダルアームが戻るときに進む戻り側で当該ペダルアームに接触する第2接触部と、
    前記第1接触部および前記第2接触部に備わって前記ペダルアームと摺動する摺動部材と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用ペダル装置。
  5. 前記摺動部材は、前記反力伝達手段と前記ペダルアームの間に発生する衝撃および前記反力伝達手段に発生する振動を吸収可能であることを特徴とする請求項4に記載の車両用ペダル装置。
  6. 前記反力伝達手段は、前記ペダルアームとともに揺動するアーム部を含んでなり、
    前記アーム部の一端に前記接触部を有し、他端に前記荷重入力規制手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の車両用ペダル装置。
  7. 前記アーム部は、前記ペダル機構部に取り付けられた前記反力発生手段が前記回転動力を発生していないときに、軸支される位置を支点として、前記接触部と前記荷重入力規制手段が釣り合うことを特徴とする請求項6に記載の車両用ペダル装置。
  8. 前記クラッチ機構は、
    前記反力伝達手段が接続されている出力軸と、
    前記出力軸の外周面の外側に配置され、前記出力軸を回転中心として、前記反力発生手段が発生する前記反力が入力される入力軸と一体に回転運動する入力側部材と、
    前記出力軸の外周面と対向する、前記入力側部材の内周面の間に自転可能に配設され、前記外周面に接して当該出力軸の回転運動にともなって自転するころ部材と、
    前記内周面に形成され、前記入力側部材の回転運動にともなって前記ころ部材を前記外周面に押し付けて当該ころ部材の自転を規制し、前記ころ部材を介して前記入力側部材と前記出力軸を係合させるカム面と、を有し、
    前記内周面と前記外周面の間に形成されて前記ころ部材を自転可能に収容する収容部の、前記入力側部材の回転運動方向に沿った一方に前記カム面が形成され、
    前記アクチュエータが前記反力を発生したとき、前記入力側部材が回転運動して当該入力側部材と前記出力軸が係合し、前記入力軸に入力される前記反力を前記出力軸に接続されている前記反力伝達手段に入力するように構成され、
    前記アクチュエータは、
    前記反力の発生を停止した後で、所定時間または所定量だけ前記入力側部材と前記出力軸の係合を解除する方向に前記入力側部材を回転運動させる駆動力を前記入力軸に入力することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の車両用ペダル装置。
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