JP2014077986A - 中間転写ベルト及びその製造方法、並びに画像形成装置 - Google Patents

中間転写ベルト及びその製造方法、並びに画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】中間転写ベルトの保管環境に関わらず、経時による脂肪酸のブルームの発生を防止でき、長期間に亘って安定した転写が可能で、高品質な画像が得られる中間転写ベルトの提供。
【解決手段】基層1と、該基層上に、表面に球形微粒子3を有し、かつ弾性層成分を含有する弾性層2とからなる中間転写ベルトであって、前記弾性層における脂肪酸の含有量が、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部である中間転写ベルトである。前記弾性層が最表面層である態様、前記弾性層の表面が、球形微粒子を面方向に配列させて形成される凹凸形状の態様とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写ベルト及び中間転写ベルトの製造方法、並びに画像形成装置に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置では、様々な用途で無端ベルト(シームレスベルト)が部材として用いられている。特に、近年のフルカラーの画像形成装置においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像画像を一旦中間転写ベルト上に色重ねし、その後一括して紙等の記録媒体に転写する中間転写ベルト方式が用いられている。
このような中間転写ベルト方式は、1つの感光体に対して4色の現像器を用いるシステムで用いられていたが、この方式はプリント速度が遅いという欠点があった。そのため、高速プリントとしては、感光体を4色分並べ、各色を連続して紙に転写する4連タンデム方式が用いられている。
しかし、この方式では紙の環境による変動などもあり、各色画像を重ねる位置精度を合わせることが非常に困難であり、画像の色ずれを引き起こしていた。
そこで、近年では、4連タンデム方式に中間転写ベルト方式を採用することが主流になってきている。
このような情勢の中、中間転写ベルトにおいても、従来よりも要求特性(高速転写、位置精度)が厳しいものとなっており、これらの要求に対応する特性を満たすことが必要となってきている。
前記中間転写ベルトは、像担持体からトナーを受け取る一次転写と、紙へトナーを受け渡す二次転写との機能を持つが、いずれも転写率の向上が求められている。特に、二次転写における転写率が低いと紙に転写しきれなかったトナーが中間転写ベルト上に残ってしまい、画像の不具合やフィルミングの原因となりやすい。
また、近年、フルカラー電子写真方式を用いてさまざまな用紙に画像を形成することが多くなり、通常の平滑な用紙だけでなく、コート紙のようなスリップ性のある平滑度の高いものからリサイクルペーパー、エンボス紙、和紙、クラフト紙のような表面性の粗い凹凸紙が使用されることが増えてきている。一般的に、凹凸紙へのプリントは普通紙に比べて二次転写率が下がる傾向にある。その原因としては、中間転写ベルトが凹凸紙の凹部まで密着できないため、トナーが紙へ転写しきれず、中間転写ベルト上に残ってしまうことがある。そこで、凹凸紙への追従性を向上させるため、比較的柔軟性のある弾性層を基材層上に積層した様々な中間転写ベルトが提案されている。
前記弾性層には、一般的に、ゴム、エラストマー等の弾性材料を用いているが、より軟らかいゴムを弾性層に用いることにより凹凸紙への転写性を向上させることが試みられている。
このような軟らかいゴムを用いた弾性層を有する中間転写ベルトを作製し保管していると、ゴムの混練工程で加工性を向上させるための滑剤として添加したステアリン酸等の脂肪酸が、経時により、中間転写ベルト表面にブルーム(ブルーミング)することがある。特に、高温高湿環境下で長期間保管した後、更に低温で保管するとブルームが発生しやすいことが知られている。そして、中間転写ベルトからブルームした脂肪酸が像担持体に付着すると、像担持体が変質して、画質が低下してしまうという問題がある。
前記課題を解決するため、中間転写ベルトからの脂肪酸のブルームを防ぐ方法について種々検討されている。例えば、弾性層上に表面層を形成することが提案されている(特許文献1及び2参照)。
しかし、これらの提案では、弾性層のゴム硬度が低い場合、樹脂やエラストマーなどの比較的高硬度の表面層を弾性層上に形成すると、表面層にクラックやシワが発生してしまうという問題がある。
一方、柔軟性の高い表面層を軟らかい弾性層上に形成すると、中間転写ベルトの表面の離型性が悪くなって、トナーを効率よく離型できず中間転写ベルトから紙へのトナーの転写率が悪くなってしまう傾向がある。
したがって、中間転写ベルトの保管環境に関わらず、経時による脂肪酸のブルームの発生を防止でき、長期間に亘って安定した転写が可能で、高品質な画像が得られる中間転写ベルトの提供が望まれている。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、中間転写ベルトの保管環境に関わらず、経時による脂肪酸のブルームの発生を防止でき、長期間に亘って安定した転写が可能で、高品質な画像が得られる中間転写ベルトを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の中間転写ベルトは、基層と、該基層上に、表面に球形微粒子を有し、かつ弾性層成分を含有する弾性層とからなる中間転写ベルトであって、
前記弾性層における脂肪酸の含有量が、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部である。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決でき、前記目的を達成することができ、中間転写ベルトの保管環境に関わらず、経時による脂肪酸のブルームの発生を防止でき、長期間に亘って安定した転写が可能で、高品質な画像が得られる中間転写ベルトを提供することができる。
図1は、本発明の中間転写ベルトの層構成の一例を説明する図である。 図2は、本発明の中間転写ベルトの表面構造の一例を説明する図である。 図3は、弾性層の表面に球形微粒子を均一に埋設する様子の一例を示す図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。
(中間転写ベルト)
本発明の中間転写ベルトは、基層と、該基層上に、表面に球形微粒子を有する弾性層とからなり、前記基層と前記弾性層とのみからなることが好ましく、最表面層が前記弾性層であることがより好ましい。即ち、前記中間転写ベルトは、表面層を有さないことが特に好ましい。
ここで、前記表面層とは、弾性層表面全体を被覆し、平均厚みが1μm以上の樹脂やエラストマーを主成分とする組成物からなる最表面層を意味する。したがって、弾性層の表面に存在する球形微粒子、及び球形微粒子を配列させて形成される凹凸形状は、前記弾性層に含まれ、表面層に該当しない。
本発明においては、前記中間転写ベルトの弾性層における脂肪酸の含有量が、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部であり、0.005質量部〜0.020質量部が好ましい。前記脂肪酸の含有量が、0.040質量部を超えると、経時により、脂肪酸のブルームが発生してしまうことがあり、0.001質量部未満であると、ゴムの硬度が硬くなりすぎたり、通電疲労を招く可能性がある。
ここで、前記弾性層成分とは、前記弾性層を構成する成分であり、弾性材料(ゴム成分)、球形微粒子、水酸化アルミニウム、赤燐、加硫剤、加硫促進剤、イオン導電剤、滑剤等の弾性層に含まれるすべての成分を意味する。
前記脂肪酸としては、前記弾性層中に滑剤などとして添加されており、ゴム練りの温度で溶融するものが好ましく、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、などが挙げられる。
ここで、前記弾性層における脂肪酸の含有量は、例えば、以下のようにして測定することができる。
(1)作製した各中間転写ベルトを約1cm×1cmに切り出し、弾性層部分を剥ぎ取る。剥ぎ取った弾性層部分の重量を測り、それぞれ、蓋を締めて密閉した容器の中でメタノール6mLに24時間浸漬させて、各中間転写ベルトの弾性層から脂肪酸の抽出を行う。
(2)脂肪酸のメチルエステル化を行うため、前記容器に0.5mol/L塩酸メタノール2mLを加え、再度蓋を締めて密閉した容器内で、80℃で2時間加熱する。以上により中間転写ベルトの弾性層の抽出液が得られる。
(3)得られた抽出液のGC−MS測定を行う。
GC−MS測定は、GC−MS2010(株式会社島津製作所製)を用いて抽出液中の脂肪酸を同定するためにトータルイオンモードで行い、使用するイオンの選択を行った。イオンの選択を行いSIM(Selected ion monitor)モードで、脂肪酸を定量する。
検出した脂肪酸に対応する試薬(例えば、ステアリン酸の場合には純度99%以上のステアリン酸の試薬)を用いて、SIMモードでクロマトグラムの面積から検量線を作成する。
(4)作成した検量線から、中間転写ベルトの弾性層の抽出液中の脂肪酸の含有量を求め、この値から、弾性層成分100質量部に対する脂肪酸の含有量(質量部)を算出することができる。
前記中間転写ベルトの弾性層の脂肪酸の含有量は、例えば、後述する中間転写ベルトの製造方法において、熱処理工程での加熱温度及び加熱時間を調整することによって制御することができる。
<基層>
前記基層は、好ましくは、樹脂及び電気抵抗調整剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有することがより好ましい。
−樹脂−
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂;ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、機械強度(高弾性)及び耐熱性の点で、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が特に好ましい。なお、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂の詳細については、後述する。
−電気抵抗調整剤−
前記電気抵抗調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属酸化物、カーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、などが挙げられる。なお、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック、などが挙げられる。
前記イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム、などが挙げられる。
前記基層の電気抵抗値としては、表面抵抗値で1×10Ω/□〜1×1014Ω/□、体積抵抗値で1×10Ω・cm〜1×1013Ω・cmとなるように電気抵抗調整剤を添加することが好ましい。ただし、前記電気抵抗調整剤の添加量が多くなりすぎると、基層が脆く割れやすくなるため、機械強度の点で支障がない程度の添加量で達成できるものを選択することが好ましい。つまり、中間転写ベルトの基層とする場合には、前記樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体、ポリアミドイミド樹脂前駆体)と電気抵抗調整剤の配合を適正に調整した基層塗布液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度のバランスが取れた基層を製造して用いるのが好ましい。
前記電気抵抗調整剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カーボンブラックの場合には、基層塗布液中の全固形分の10質量%〜25質量%が好ましく、15質量%〜20質量%がより好ましい。また、金属酸化物の場合には、基層塗布液中の全固形分の1質量%〜50質量%が好ましく、10質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、前記それぞれの電気抵抗調整剤の含有量の範囲の下限値未満であると、電気抵抗値の均一性が得られにくくなることがあり、任意の電位に対する電気抵抗値の変動が大きくなることがある。また、前記含有量が前記それぞれの範囲の上限値を超えると、前記中間転写ベルトの機械強度が低下してしまうことがある。
前記基層の形成に用いる基層塗布液は、前記から選択される樹脂及び電気抵抗調整剤に、更に必要に応じて、分散助剤、補強剤、潤滑剤、熱伝導剤、酸化防止剤などの添加剤を混合して調製される。前記基層塗布液を後述のように支持体(成形用の型)に塗布した後、加熱等の処理をすることにより、無端ベルトが得られる。
前記基層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30μm〜150μmが好ましく、40μm〜80μmがより好ましい。前記平均厚みが、30μm未満であると、ベルトが裂けやすくなることがあり、150μmを超えると、ベルトが割れやすくなることがある。
前記基層の平均厚みの測定方法としては、接触型(指針型)乃至渦電流式の膜厚計、例えば、電子メイクロメーター(アンリツ株式会社製)を用いて測定することができる。
前記基層の材料として好適に用いられるポリイミド樹脂(以下、「ポリイミド」と略称することがある。)及びポリアミドイミド樹脂(以下、「ポリアミドイミド」と略称することがある。)について、以下具体的に説明する。
−−ポリイミド−−
前記ポリイミドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族系ポリイミドが好ましい。前記芳香族系ポリイミドは、一般的に知られている芳香族多価カルボン酸無水物(又はその誘導体)と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を経由して得られる。前記ポリイミド、特に、芳香族系ポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒等に対して不溶であり、また不融の性質を有する。そのため、まず、芳香族多価カルボン酸無水物と芳香族ジアミンとの反応により、有機溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、又はポリアミド酸)を合成し、該ポリイミド前駆体の段階で様々な方法により成形加工が行われ、その後ポリイミド前駆体を加熱又は化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)し、ポリイミドとされる。例として、芳香族系ポリイミドを得る反応の概略を下記式(1)に示す。
ただし、前記式(1)中、Arは、少なくとも1つの炭素6員環を含む4価の芳香族残基を示し、Arは、少なくとも1つの炭素6員環を含む2価の芳香族残基を示す。また、式中の分子の末端は、水素原子である。
前記芳香族多価カルボン酸無水物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
次に、芳香族多価カルボン酸無水物と反応させる芳香族ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、少なくとも成分の1つとして、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用いることが好ましい。
前記芳香族多価カルボン酸無水物成分とジアミン成分とを略等モル用いて有機極性溶媒中で重合反応させることにより、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を得ることができる。以下にポリアミック酸の製造方法について具体的に説明する。
なお、ポリアミック酸の重合反応に使用される有機極性溶媒としては、ポリアミック酸を溶解するものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系又はヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
前記ポリイミド前駆体を製造する場合の例としては、まず、アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下において、1種又は複数種のジアミンを前記の有機溶媒に溶解、又はスラリー状に分散させる。この溶液に少なくとも1種の前記芳香族多価カルボン酸無水物、又はその誘導体を添加(固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい)すると、発熱を伴って開環重付加反応が起こり、急速に溶液の粘度が増大し、高分子量のポリアミック酸溶液が得られる。この際の反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、−20℃〜100℃が好ましく、60℃以下がより好ましい。反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30分間〜12時間が好ましい。
前記ポリイミド前駆体の製造方法は一例であり、反応における前記添加手順とは逆に、まず、芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体を有機溶媒に溶解又は拡散させておき、この溶液中に前記ジアミンを添加させてもよい。ジアミンの添加は、固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい。即ち、酸二無水物成分と、ジアミン成分との混合順序は限定されない。更には、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを同時に有機極性溶媒中に添加して反応させてもよい。
前記のようにして、およそ等モルの芳香族多価カルボン酸無水物乃至その誘導体と、芳香族ジアミン成分とを有機極性溶媒中で重合反応することにより、ポリアミック酸が有機極性溶媒中に均一に溶解した状態でポリイミド前駆体溶液が得られる。
前記ポリイミド前駆体溶液(ポリアミック酸溶液)は、前記のようにして合成したものを使用することが可能であるが、有機溶媒にポリアミック酸組成物が溶解された状態の、いわゆるポリイミドワニスとして市販品を使用することもできる。前記市販品としては、例えば、トレニース(東レ株式会社製)、U−ワニス(宇部興産株式会社製)、リカコート(新日本理化株式会社製)、オプトマー(JSR株式会社製)、SE812(日産化学株式会社製)、CRC8000(住友ベークライト株式会社製)、などが挙げられる。
前記基層の形成に用いる塗布液は、前記ポリアミック酸溶液に、必要に応じて充填剤を混合乃至分散して調製される。前記塗布液を後述のように支持体(成形用の型)に塗布した後、加熱等の処理することにより、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸からポリイミドへの転化(イミド化)が行われる。
前記ポリアミック酸は、加熱する方法(1)、又は化学的方法(2)によってイミド化することができる。
前記加熱する方法(1)は、ポリアミック酸を、例えば、200℃〜350℃に加熱処理することによってポリイミドに転化する方法であり、ポリイミド(ポリイミド樹脂)を得る簡便かつ実用的な方法である。
前記化学的方法(2)は、ポリアミック酸を脱水環化試薬(例えば、カルボン酸無水物と第3アミンの混合物など)により反応した後、加熱処理して完全にイミド化する方法であり、前記(1)の加熱する方法に比べると煩雑でコストのかかる方法であるため、通常前記(1)の方法が多く用いられている。
なお、ポリイミドの本来的な性能である耐久性(機械強度)及び耐熱性を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが好ましい。
前記イミド化の進行状況(イミド化の程度)は、通常行われているイミド化率の測定方法により評価することができる。
前記イミド化率の測定方法としては、例えば、9ppm〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと6ppm〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法など種々の方法が用いられている。これらの中でも、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)は、最も一般的な方法である。
前記フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)では、イミド化率を、例えば、下記式(a)のように定義する。即ち、焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を(A)とし、100%イミド化された場合(理論的)のイミド基のモル数を(B)とすると、下記数式(a)により表される。
イミド化率(%)=[(A)/(B)]×100 ・・・(a)
この定義におけるイミド基のモル数は、FT−IR法により測定されるイミド基の特性吸収の吸光度比から求めることができる。例えば、代表的な特性吸収として、以下の吸光度比を用いてイミド化率を評価することができる。
(1)イミドの特性吸収の1つである725cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,015cm−1との吸光度比
(2)イミドの特性吸収の1つである1,380cm−1(イミド環C−N基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(3)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(4)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1とアミド基の特性吸収1,670cm−1(アミド基N−H変角振動とC−N伸縮振動の間の相互作用)との吸光度比
また、3,000cm−1〜3,300cm−1にかけてのアミド基由来の多重吸収帯が消失していることを確認すれば、更にイミド化完結の信頼性は高まる。
−−ポリアミドイミド−−
前記ポリアミドイミドは、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドとしては、一般的に知られている構造のものを使用することができる。
一般的にポリアミドイミド樹脂を合成する方法としては、酸クロライド法(a):酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド、最も代表的には当該誘導体のクロライド化合物とジアミンとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭42−15637号公報参照)が知られている。また、別な方法としては、イソシアネート法(b):酸無水物基とカルボン酸を含む3価の誘導体と芳香族イソシアネートとを溶媒中で反応させて製造する公知の方法(例えば、特公昭44−19274号公報)などが知られており、いずれも使用することができる。各製造方法について以下に説明する。
(a)酸クロライド法
前記酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライド化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(2)及び下記式(3)に示す化合物を使用することができる。
ただし、前記式(2)中、Xは、ハロゲン元素を示す。
ただし、前記式(3)中、Xは、ハロゲン元素を示し、Yは、−CH−、−CO−、−SO−及び−O−のいずれかを示す。
前記各式において、ハロゲン元素は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、クロライドが好ましく、誘導体としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸、スチルベンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の多価カルボン酸の酸クロライド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ジアミンが好ましい。
前記芳香族ジアミンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、オキシジアニリン、メチレンジアミン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアミン、ジアミノ−m−キシリレン、ジアミノ−p−キシリレン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、イソプロピリデンジアニリン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス−(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記ジアミンとして、両末端にアミノ基を有するシロキサン系化合物、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェノキシメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3,−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)ポリジメチルシロキサンなどを用いればシリコーン変性ポリアミドイミドを得ることができる。
前記酸クロライド法により本発明におけるポリアミドイミド(ポリアミドイミド樹脂)を得るためには、ポリイミド樹脂の製造の場合と同様に、前記した酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体ハライドとジアミンとを有機極性溶媒に溶解した後、低温(0℃〜30℃)で反応させ、ポリアミドイミド前駆体(ポリアミド−アミック酸)とする。
前記有機極性溶媒としては、前記ポリイミドの場合と同様に、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ホルムアミド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等)、アセトアミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等)、ピロリドン系溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等)、フェノール系溶媒(例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等)、セロソルブ系溶媒(例えば、ブチルセロソルブ等)、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
得られたポリアミド・ポリアミック酸溶液を支持体(成形用の型)に塗布された後、加熱等の処理することにより、ポリアミック酸からポリイミドへの転化(イミド化)が行われる。
前記イミド化の方法としては、加熱処理により脱水閉環させる方法、脱水閉環触媒を用いて化学的に閉環させる方法、などが挙げられる。加熱処理により脱水閉環させる場合、反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃〜400℃が好ましく、180℃〜350℃がより好ましい。加熱処理時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30秒間〜10時間が好ましく、5分間〜5時間がより好ましい。また、脱水閉環触媒を用いる場合には、反応温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0℃〜180℃が好ましく、10℃〜80℃がより好ましい。反応時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、数十分間〜数日間が好ましく、2時間〜12時間がより好ましい。前記脱水閉環触媒としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の酸無水物、などが挙げられる。
(b)イソシアネート法
前記イソシアネート法の場合に用いる酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体としては、例えば、下記式(4)及び下記式(5)で示す化合物を使用することができる。
ただし、前記式(4)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基及びフェニル基のいずれかを示す。
ただし、前記式(5)中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基及びフェニル基のいずれかを示し、Yは、−CH−、−CO−、−SO−又は−O−を示す。
前記一般式で表される誘導体は、いずれも使用することができるが、最も代表的なものとしては、無水トリメリット酸が挙げられる。また、これらの酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記イソシアネート法の場合に用いる芳香族ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に必要に応じて、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートの少なくともいずれかを使用することもできる。
前記各酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体と、芳香族ポリイソシアネートとを有機極性溶媒に溶解して得られるポリアミドイミド前駆体を含む溶液を支持体に塗布した後、加熱処理することにより、ポリアミドイミド前駆体からポリアミドイミドへの転化が行われる。この方法によるポリアミドイミドへの転化の際、概略ポリアミック酸を経由することなく、(炭酸ガスを発生して)ポリアミドイミドを生成する。下記式(6)に無水トリメリット酸と芳香族イソシアネートとを用いた場合のポリアミドイミド化の例を示す。
ただし、前記式(6)中、Arは、芳香族基を示す。
前記ポリイミド及びポリアミドイミドは、通常単独で使用するが、相溶性を考慮して選択されたものを併用することも可能である。また、ポリイミド繰返単位とポリアミドイミド繰返単位を有する共重合体であってもよい。
<弾性層>
前記弾性層は、表面に球形微粒子を有し、かつ弾性層成分を含有してなる。
前記弾性層とは、25℃で50%RH環境下でのマイクロゴム硬度が90°以下の層をいう。前記マイクロゴム硬度は、市販のマイクロゴム硬度計を使用することができ、例えば、高分子計器株式会社製のMD−1により測定することができる。
−弾性層成分−
前記弾性層成分とは、前記弾性層を構成する成分であり、弾性材料(ゴム成分)、球形微粒子、水酸化アルミニウム、赤燐、加硫剤、加硫促進剤、イオン導電剤、滑剤等の弾性層に含まれるすべての成分を意味する。
前記弾性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エラストマー、ゴム、などが挙げられる。
−−エラストマー−−
前記エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエーテルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリスチレンエラストマー、ポリアクリルエラストマー、ポリジエンエラストマー、シリコーン変性ポリカーボネートエラストマー、フッ素共重合体エラストマー、などが挙げられる。
前記熱硬化性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリウレタンエラストマー、シリコーン変性エポキシエラストマー、シリコーン変性アクリルエラストマー、などが挙げられる。
−−ゴム−−
前記ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、加硫ゴム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリルゴム、水素化ニトリルゴムが、硬度、弾性率、クリープ特性など用紙追従性に求められる特性が得られる点から好ましい。
−弾性層の表面−
前記弾性層の表面には球形微粒子を有する。前記球形微粒子は、弾性層の表面の少なくとも一部に埋設しており、球形微粒子の一部が露出していても構わない。
前記弾性層の表面は、球形微粒子を面方向に配列させて形成される凹凸形状であることが、紙への転写性の点で好ましい。
前記球形微粒子の配列の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、弾性層の厚み方向に単一層で形成される形態、厚み方向に複数の球形微粒子を含むような形態、などが挙げられる。
これらの中でも、弾性層の厚み方向に単一層で形成される形態が、前記弾性層の上に粉体をそのまま直接塗布して、ならすことにより容易に均一に整列させることができ、安定した高品質画像を維持することができる点で、好ましい。
一方、前記厚み方向に複数の球形微粒子を含むような形態は、球形微粒子の分布がムラになり、球形微粒子の有する電気抵抗値の影響により、中間転写ベルト表面の電気特性が不均一となり画像乱れを生じることがある。具体的には、球形微粒子が多く存在する部分での電気抵抗値が高くなり、ここに残留電荷による表面電位が発生し、中間転写ベルト表面において表面電位のばらつきが発生し、隣接した部分での画像濃度に差が生じる等による画像乱れが顕在化することがある。
−球形微粒子−
前記球形微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂、ゴムを主成分としてなる球形微粒子、これらの球形微粒子の表面を異種材料で表面処理を施してなる中空、多孔質の球形微粒子、ゴム系材料で作製された粒子の表面を硬い樹脂を用いてコートしてなる球形微粒子、重合の際に形状を制御することにより作製された球形のシリコーン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、などが挙げられる。
これらの中でも、重合の際に形状を制御することにより作製された球形のシリコーン樹脂粒子やフッ素樹脂粒子が、滑性を有し、トナーに対しての離型性、耐磨耗性を付与できる機能が高い点で好ましく、真球に近いものほどより好ましい。
ここで、前記球形微粒子とは、平均粒子径が100μm以下で真球状の形状をしており、有機溶剤に不溶であり、3%熱分解温度が200℃以上である微粒子のことをいう。
前記球形微粒子としては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、シリコーン粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、商品名「トスパール120」、商品名「トスパール145」、商品名「トスパール2000B」)、アクリル粒子(積水化成品工業株式会社製、商品名「テクポリマーMBX−SS」)、などが挙げられる。
前記球形微粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜10.0μmが好ましく、0.3μm〜3.0μmがより好ましい。また、分布がシャープな単分散であることが好ましい。
前記体積平均粒径は、市販の粒度分析計、例えば、ナノトラックUPA−150EX(日機装株式会社製)などにより測定することができる。
前記弾性層成分としては、前記弾性材料及び球形微粒子以外にも、例えば、滑剤、電気抵抗調整剤、難燃性を得るための難燃剤、酸化防止剤、補強剤、充填剤、加硫促進剤、などが挙げられる。
−−滑剤−−
前記滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、脂肪酸が好ましい。前記脂肪酸としては、上述したものを用いることができる。
−−電気抵抗調整剤−−
前記電気抵抗調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、カーボンブラック、金属酸化物などは柔軟性を損なうため、使用量を抑えることが好ましく、イオン導電剤、導電性高分子材料、などを用いることが好ましい。
前記弾性層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜1,000μmが好ましく、100μm〜500μmがより好ましい。前記弾性層の平均厚みが、50μm未満であると、紙等の記録媒体の表面性状への追従性、及び転写圧力低減効果が低くなることがあり、1,000μmを超えると、膜の重さが重くなりたわみやすく、走行性が不安定になること、及びベルトを張架させるためのローラ曲率部での屈曲により亀裂が発生しやすくなることがある。
前記平均厚みは、任意に10点の厚みを測定した際の平均値である。なお、前記厚みは、例えば、キーエンス社製の走査型電子顕微鏡VE−7800で中間転写ベルト断面を観察することにより測定することができる。
前記弾性層の電気抵抗としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面抵抗値で1×10Ω/□〜1×1013Ω/□、体積抵抗値で1×10Ω・cm〜1×1013Ω・cmであることが好ましい。
−弾性層の形成方法−
前記弾性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、射出成形、押し出し成形などにより前記基層上に弾性層を形成する方法、前記弾性層成分を含有する弾性層塗布液を前記基層上に塗布し、弾性層を形成する方法、などが挙げられる。これらの詳細については、後述する中間転写ベルトの製造方法において説明する。
−弾性層の表面の形成方法−
前記弾性層の表面の形成方法としては、前記弾性層の形成方法により基層及び弾性層を積層したベルトの弾性層へ球形微粒子を付与し、弾性層の表面に均一な凹凸形状を形成した後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させる方法、などが挙げられる。これらの詳細については、後述する中間転写ベルトの製造方法において説明する。
前記中間転写ベルトのマイクロゴム硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、凹凸紙への追従性、ベルト変形性の点から、60°以下が好ましく、20°〜40°がより好ましい。
前記マイクロゴム硬度は、例えば、マイクロゴム硬度計(高分子計器株式会社製、MD−1)により測定することができる。
前記中間転写ベルトは、無端ベルト、即ち、シームレスベルトであることが好ましい。前記中間転写ベルトが無端ベルトの場合の前記中間転写ベルトの周長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000mm以上が好ましく、1,100mm〜3,000mmがより好ましい。
(中間転写ベルトの製造方法)
本発明の中間転写ベルトの製造方法は、本発明の前記中間転写ベルトを製造する方法であって、弾性層形成工程、及び熱処理工程を少なくとも含み、基層形成工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
<基層形成工程>
前記基層形成工程は、基層塗布液を用いて基層を形成する工程であり、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基層の説明において例示した方法、などが挙げられる。
<弾性層形成工程>
前記弾性層形成工程は、基層上に、弾性層成分を含有する弾性層塗布液を塗布した後、球形微粒子を付与して、表面に球形微粒子を有する弾性層を形成する工程であり、以下の弾性層形成処理と、弾性層の表面形成処理とを含む。
−弾性層形成処理−
前記弾性層形成処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、射出成形、押し出し成形などにより前記基層上に弾性層を形成する方法、弾性層成分を含有する弾性層塗布液を前記基層上に塗布し、弾性層を形成する方法、などが挙げられる。
前記弾性層の形成処理の一例について具体的に説明する。
円筒状の金属金型を嵌め込んだ無端の前記基層をゆっくりと回転させながら、弾性層成分を含有する塗布液を、ノズル、ディスペンサーなどの液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布し流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所望の時所定速度に達したら一定速度に維持し、回転を継続し、十分にレベリングすることにより、弾性層を形成する。なお、回転中には、必要に応じて、加熱を行ってもよい。
−弾性層の表面の形成処理−
前記弾性層の表面の形成処理としては、前記弾性層の形成処理により基層及び弾性層を積層した中間転写ベルトの弾性層へ球形微粒子を付与し、弾性層の表面に均一な凹凸形状を形成した後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させる方法、などが挙げられる。
前記弾性層の表面の形成処理の一例について具体的に説明する。
図3に示すように、粉体供給装置35と押し当て部材33を設置し、回転させながら粉体供給装置35から球形微粒子34を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた球形微粒子34を押し当て部材33により一定圧力にて押し当てることにより、金属ドラム31上に形成された基層及び弾性層を積層したベルト32の弾性層へ球形微粒子34を埋設させて、余剰な球形微粒子34を取り除き、弾性層の表面に均一な凹凸形状を形成した後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、硬化させる方法が挙げられる。
前記凹凸形状を有する弾性層の形成に用いられる球形微粒子として、単分散の球形微粒子を用いると、前記押し当て部材での、ならし工程のみで、均一な粒子層を形成することができる。
<熱処理工程>
前記熱処理工程は、前記弾性層を加硫した後、加熱する工程である。なお、前記熱処理をポストキュア処理と称することもある。
前記熱処理工程における加熱条件は、特に制限はなく、弾性層成分の種類、脂肪酸の重量減少を考慮して適宜調整することができるが、150℃以上155℃未満の温度で8時間以上、155℃以上165℃未満の温度で5時間以上、165℃以上175℃未満の温度で4時間以上、及び175℃以上180℃以下の温度で3時間以上のいずれかの条件で加熱することが好ましい。これにより、中間転写ベルトにおける脂肪酸の含有量を、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部に制御することができる。
なお、前記熱処理工程は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、大気下で、熱風循環乾燥機等の乾燥機を用いて行うことが好ましい。
前記弾性層中の脂肪酸は加熱により揮発し、弾性層中から消失するが、過度な加熱を行うと、ゴム弾性の低下や通電疲労の悪化を招く。ゴム弾性の低下や通電疲労の悪化は画質に影響が大きいので加熱の温度と時間は十分な検討が必要である。
前記熱処理工程における加熱条件は、特に制限はなく、弾性層成分の種類、脂肪酸の重量減少を考慮して適宜調整することができるが、150℃以上155℃未満の温度で8時間以上、155℃以上165℃未満の温度で5時間以上、165℃以上175℃未満の温度で4時間以上、及び175℃以上180℃以下の温度で3時間以上のいずれかの条件で加熱することが好ましい。これにより、中間転写ベルトにおける脂肪酸の含有量を、弾性層成分100質量部に対して0.020質量部以下に制御することができる。
なお、前記熱処理工程は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、大気下で、熱風循環乾燥機等の乾燥機を用いて行うことが好ましい。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
この場合、前記画像形成装置がフルカラー画像形成装置であって、各色の現像手段を有する複数の像担持体を直列に配置してなるものが好ましい。
本発明の画像形成装置に装備されるベルト構成部に用いられる中間転写ベルトについて、図面を参照しながら以下に詳しく説明する。
図1は、本発明に好適に用いられる中間転写ベルトの層構成の一例を示す。
図1に示す層構成は、比較的屈曲性が得られる剛性な基層1の上に柔軟な弾性層2が積層されており、更に、球形微粒子3が弾性層2上に一部埋め込まれ、弾性層2に凹凸形状を形成した構成である。
また、図2に、本発明に好適に用いられる中間転写ベルトの表面構造の一例を示す。
前記弾性層の表面形状は、弾性層2上に、球形微粒子3を面方向に単層に配列させて形成された凹凸形状である。
図4は、本発明の中間転写ベルトをベルト部材として装備する本発明の画像形成装置(カラー複写機)の一例を説明するための要部模式図である。
この図4の画像形成装置は、1つの中間転写ベルトに沿って複数の感光体ドラムが並設されている画像形成装置の一構成例を示す要部模式図である。
4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための感光体ドラム(21BK、21Y、21M、21C)を備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
図4において、プリンタ本体10は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部12、画像形成部13、給紙部14から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(BK)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部12に送信する。画像書込部12は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群からなるレーザ走査光学系であり、前記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部の各色毎に設けられた像坦持体(感光体)(21BK、21M、21Y、21C)に各色信号に応じた画像書込を行う。なお、図4中符号26はベルト従動ローラ、符号70はバイアスローラをそれぞれ示す。
画像形成部13は、黒(BK)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、シアン(C)用の各像坦持体である感光体(21BK、21M、21Y、21C)を備えている。この各色用の各感光体としては、通常、有機感光体(OPC)が用いられる。各感光体(21BK、21M、21Y、21C)の転写ベルト22は、各感光体(21BK、21M、21Y、21C)と、各一次転写バイアス周囲には、帯電装置、前記画像書込部12からのレーザ光の露光部、黒、マゼンタ、イエロー、シアンの各色用の現像装置(20BK、20M、20Y、20C)、一次転写手段としての一次転写バイアスローラ(23BK、23M、23Y、23C)、図示しないクリーニング手段、及び図示しない感光体除電手段等が配設されている。なお、前記現像装置(20BK、20M、20Y、20C)には、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。ベルト構成部である中間ローラ(23BK、23M、23Y、23C)との間に介在し、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。
一方、転写紙Pは、給紙部14から給紙された後、レジストローラ16を介して、ベルト構成部である転写搬送ベルト50に坦持される。そして、中間転写ベルト22と転写搬送ベルト50とが接触するところで、前記中間転写ベルト22上に転写されたトナー像が、二次転写手段としての二次転写バイアスローラ60により二次転写(一括転写)される。これにより、転写紙P上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着手段15に搬送され、この定着手段15により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
なお、前記二次転写時に転写されずに前記中間転写ベルト22上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング手段25によって中間転写ベルト22から除去される。このベルトクリーニング手段25の下流側には、潤滑剤塗布手段27が配設されている。この潤滑剤塗布手段27は、固形潤滑剤と、中間転写ベルト22に摺擦して固形潤滑剤を塗布する導電性ブラシとで構成されている。該導電性ブラシは、中間転写ベルト22に常時接触して、中間転写ベルト22に固形潤滑剤を塗布している。前記固形潤滑剤は、中間転写ベルト22のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。
前記潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、などが挙げられる。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛が特に好ましい。
なお、本発明における中間転写ベルトは、上述したような中間転写ベルト22を装備した中間転写ベルト方式の画像形成装置に好適に適用できる他、該中間転写ベルト22の代りに転写搬送ベルトを装備した転写搬送ベルト方式の画像形成装置にも適用できる。更に、転写搬送ベルト方式の画像形成装置の場合においても、前記1感光体ドラム方式、又は前記4感光体ドラム方式のいずれにも適用可能である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<中間転写ベルトの作製>
−基層塗布液の調製−
まず、ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA、宇部興産株式会社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(Special Black4、エボニックデグサ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17質量%になるように調合し、よく攪拌混合して基層塗布液を調製した。
−基層の作製−
次に、外径340mm、長さ300mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、前記基層塗布液を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜が満遍なく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分間加熱した。更に昇温して200℃で20分間加熱し、回転を停止し、徐冷して塗布膜が形成された円筒型を取り出した。これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分間加熱処理(焼成)した後、充分に冷却した。これにより、ポリイミド製の無端ベルト(基層)が得られた。
得られた基層の平均厚みは、60μmであった。なお、前記基層の厚みは、電子マイクロメーターKG3001A(アンリツ株式会社製)により測定した。
−弾性層塗布液の調製−
下記に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練した後、固形分濃度が40質量%になるように溶剤(協和発酵株式会社製、2−ヘプタノン)に溶解させて弾性層塗布液を調製した。
・アクリルゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:Nipol AR12)・・・100質量部
・ステアリン酸(広島和光株式会社製、商品名:ステアリン酸)・・・1質量部
・ヘキサンジアミンカーバメート(Dupont社製、商品名:Diak No.1)・・・0.6質量部
・ジアザビシクロウンデセン(DBU)(Vulcofac社製、商品名:ACT55)・・・0.6質量部
・赤燐(燐化学工業株式会社製、商品名:ノーバエクセル)・・・10質量部
・水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製、ハイジライトH42M)・・・60質量部
・テトラブチルアンモニウムパークロレート(日本カーリット株式会社製、QAP−01)・・・0.1質量部
−基層上への弾性層の形成−
先に作製したポリイミド基層上に、前記弾性層塗布液を外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては弾性層の最終的な厚みが500μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分間で90℃まで昇温して30分間加熱(乾燥)した。その後乾燥機から取り出し室温まで冷却後、シリコーン球形微粒子「トスパール120」(体積平均粒子径2.0μm品;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を均一に表面にまぶし、図3の装置を用いてポリウレタンゴムブレードの押し付け部材を押し当てて弾性層に固定化した。その後、熱風循環乾燥機を用いて、170℃で60分間加熱処理(加硫)をし、弾性層上に球形微粒子を面方向に配列させて凹凸形状を形成させた粒子層を形成して、中間転写ベルトを得た。
−ポストキュア処理(熱処理)−
次に、加硫後の中間転写ベルトを、熱風循環乾燥機を用いて、170℃で5時間ポストキュア処理を行った。以上により、実施例1の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(実施例2)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを180℃で4時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、実施例2の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(実施例3)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを160℃で6時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、実施例3の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(実施例4)
<中間転写ベルトの作製>
実施例1において、下記組成の弾性層塗布液を用い弾性層を形成し、加硫後の中間転写ベルトを150℃で15時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、実施例4の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
−弾性層塗布液の調製−
下記に示す各構成材料を混合し、2軸混練機を用いて十分に混練した後、固形分濃度が40質量%になるように溶剤(協和発酵株式会社製、2−ブタノン)に溶解させて弾性層塗布液を調製した。
・水素化ニトリルゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:ゼットポール2020L)・・・100質量部
・ステアリン酸(広島和光株式会社製、商品名:ステアリン酸)・・・1質量部
・硫黄(鶴見化学工業株式会社製、商品名:200mesh硫黄)・・・1質量部
・酸化亜鉛(正同化学工業株式会社製、商品名:亜鉛華2種)・・・5質量部
・テトラメチルチウラムモノスルフィド(大内新興化学工業社製、商品名:ノクセラーTS)・・・0.5質量部
・赤燐(燐化学工業株式会社製、商品名:ノーバエクセル)・・・10質量部
・水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製、ハイジライトH42M)・・・40質量部
(実施例5)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、前記弾性層塗布液中のステアリン酸をラウリン酸(特級、和光純薬工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(実施例6)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、前記弾性層塗布液中のステアリン酸をミリスチン酸(特級、和光純薬工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(実施例7)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、前記弾性層塗布液中のステアリン酸をパルミチン酸(特級、和光純薬工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例7の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例1)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを180℃で2時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例1の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例2)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを170℃で3時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例2の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例3)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを160℃で4時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例3の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例4)
−中間転写ベルトの作製−
実施例4において、加硫後の中間転写ベルトを150℃で6時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例4と同様にして、比較例4の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例5)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトにポストキュア処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例5の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例6)
<中間転写ベルトの作製>
実施例1において、基層上への弾性層の形成を以下のようにして行った以外は、実施例1と同様にして、比較例6の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
−基層上への弾性層の形成−
先に作製したポリイミド基層上に、前記実施例1の弾性層塗布液を外面に均一にディスペンサーを用いて金型を回転させながら流延して塗布した。塗布量としては弾性層の最終的な厚みが500μmになるような液量の条件とした。その後、金型をそのまま回転しながら熱風循環乾燥機に投入して、昇温速度4℃/分間で90℃まで昇温して30分間加熱(乾燥)した。その後、熱風循環乾燥機から取り出し室温まで冷却後、熱風循環乾燥機を用いて、170℃で60分間加熱処理(加硫)を行い、中間転写ベルトを得た。
(比較例7)
−中間転写ベルトの作製−
比較例6において、加硫後の中間転写ベルトを170℃で3時間ポストキュア処理を行った以外は、比較例6と同様にして、比較例7の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
(比較例8)
−中間転写ベルトの作製−
実施例1において、加硫後の中間転写ベルトを180℃で24時間ポストキュア処理を行った以外は、実施例1と同様にして、比較例8の無端ベルトである中間転写ベルトを作製した。
次に、作製した実施例及び比較例の中間転写ベルトについて、以下のようにして、マイクロゴム硬度、脂肪酸の含有量の測定、ブルームの加速試験、及び通電疲労の評価を行った。結果を表1に示した。
<マイクロゴム硬度>
マイクロゴム硬度は、マイクロゴム硬度計(高分子計器株式会社製、MD−1)を用い、25℃で50%RH環境下において測定した。
<脂肪酸の含有量の測定方法>
(1)作製した各中間転写ベルトを約1cm×1cmに切り出し、弾性層部分を剥ぎ取った。剥ぎ取った弾性層部分の重量を測り、それぞれ、蓋を締めて密閉した容器の中でメタノール6mLに24時間浸漬させて、各中間転写ベルトの弾性層から脂肪酸の抽出を行った。
(2)脂肪酸のメチルエステル化を行うため、前記容器に0.5mol/Lの塩酸メタノール2mLを加え、再度蓋を締めて密閉した容器内で、80℃で2時間加熱した。以上により中間転写ベルトの弾性層の抽出液が得られた。
(3)得られた抽出液のGC−MS測定を行った。
GC−MS測定は、GC−MS2010(株式会社島津製作所製)を用いて抽出液中の脂肪酸を同定するためにトータルイオンモードで行い、使用するイオンの選択を行った。イオンの選択を行いSIM(Selected ion monitor)モードで、脂肪酸を定量した。
検出した脂肪酸に対応する試薬(ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、又はパルミチン酸の純度99%以上の試薬)を用いて、SIMモードでクロマトグラムの面積から検量線を作成した。
(4)作成した検量線から、中間転写ベルトの弾性層の抽出液中の脂肪酸の含有量を求め、この値から、弾性層成分100質量部に対する脂肪酸の含有量(質量部)を算出した。
<ブルームの加速試験>
作製した各中間転写ベルトを10cm×10cmに切り出し、相対湿度90%、45℃で1日間保管後、23℃の水に3日浸漬した後、中間転写ベルト表面への脂肪酸のブルームの発生の有無を目視観察し、下記の基準で評価した。なお、脂肪酸のブルームが発生すると、目視で白い付着物が観察される。
〔評価基準〕
○:脂肪酸のブルームの発生なし
△:微量の脂肪酸のブルームの発生あり
×:脂肪酸のブルームの発生あり
<画像評価>
作製した各中間転写ベルトを図4に示す画像形成装置に搭載し、以下の評価を実施した。結果を表1に示す。画像評価に用いたトナーは、imagio MP C5002搭載用トナー(株式会社リコー製)であった。
<<初期の転写率(%)の測定>>
転写紙として、表面に凹凸を施してある紙(レザック66 215kg紙)を用い、これに青色のベタ画像(日本画像学会が発行しているテストチャートNo.5−1)を出力する操作を実施し、紙に転写する前の中間転写ベルト上のトナー量と紙に転写した後に中間転写ベルト上に残ったトナー量を計測し、下記式(b)から転写率(%)を算出した。
転写率(%)=〔転写後の中間転写ベルト上のトナー量(g)/転写前の中間転写ベルト上のトナー量(g)〕×100 ・・・(b)
なお、前記トナー量は、転写前後の中間転写ベルトの質量変化を測定することにより行った。
<<1万枚連続画像出力時点における転写率(%)の測定>>
前記テストチャートを連続して1万枚画像出力した後、停止し、前記初期の転写率の測定と同様にして、転写率(%)を測定した。
<<1万枚連続画像出力時点における画像評価>>
前記テストチャートを連続して1万枚画像出力した後、全面シアン単色のハーフトーン画像を出力し、異常画像(画像濃度の低下、濃度ムラ、像担持体が傷付いた際に起こる黒ポチなどの局部的な転写ムラ)の有無を観察した。
<通電疲労評価>
ハイレスタUP MCP−HT450(ダイヤインスツルメンス社製)を用い、1,000Vを60秒間印加10秒間待機を1回として、300回印加後(疲労後)の抵抗変動量を測定した。初期値と疲労後の体積抵抗率の常用対数値の変動量が1(LogΩ・cm)未満を可(○)、1(LogΩ・cm)以上を不可(×)とした。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 基層と、該基層上に、表面に球形微粒子を有し、かつ弾性層成分を含有する弾性層とからなる中間転写ベルトであって、
前記弾性層における脂肪酸の含有量が、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部であることを特徴とする中間転写ベルトである。
<2> 前記弾性層が最表面層である前記<1>に記載の中間転写ベルトである。
<3> 前記弾性層の表面が、球形微粒子を面方向に配列させて形成される凹凸形状である前記<1>から<2>のいずれかに記載の中間転写ベルトである。
<4> 前記脂肪酸が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸から選択される少なくとも1種である前記<1>から<3>のいずれかに記載の中間転写ベルトである。
<5> 前記弾性層成分が弾性材料を含有し、該弾性材料が、アクリルゴム及び水素化ニトリルゴムの少なくともいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の中間転写ベルトである。
<6> 前記基層に含まれる樹脂が、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂のいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の中間転写ベルトである。
<7> マイクロゴム硬度が、60°以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の中間転写ベルトである。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の中間転写ベルトを製造する方法であって、
基層上に、弾性層成分を含有する弾性層塗布液を塗布した後、球形微粒子を付与して、表面に球形微粒子を有する弾性層を形成する弾性層形成工程と、
前記弾性層を加硫した後、加熱する熱処理工程と、を含むことを特徴とする中間転写ベルトの製造方法である。
<9> 前記熱処理工程において、150℃以上155℃未満の温度で8時間以上、155℃以上165℃未満の温度で5時間以上、165℃以上175℃未満の温度で4時間以上、及び175℃以上180℃以下の温度で3時間以上のいずれかの条件で加熱する前記<8>に記載の中間転写ベルトの製造方法である。
<10> 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置であって、
前記中間転写ベルトが、前記<1>から<7>のいずれかに記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置である。
1 基層
2 弾性層
3 球形微粒子
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着手段
16 レジストローラ
20BK、20M、20Y、20C 現像装置
21BK、21M、21Y、21C 感光体
22 中間転写ベルト
23BK、23M、23Y、23C 一次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
27 ベルトクリーニング部材
50 転写搬送ベルト
60 二次転写バイアスローラ
P 転写紙
特開2006−091497号公報 特開2004−198713号公報

Claims (10)

  1. 基層と、該基層上に、表面に球形微粒子を有し、かつ弾性層成分を含有する弾性層とからなる中間転写ベルトであって、
    前記弾性層における脂肪酸の含有量が、前記弾性層成分100質量部に対して、0.001質量部〜0.040質量部であることを特徴とする中間転写ベルト。
  2. 前記弾性層が最表面層である請求項1に記載の中間転写ベルト。
  3. 前記弾性層の表面が、球形微粒子を面方向に配列させて形成される凹凸形状である請求項1から2のいずれかに記載の中間転写ベルト。
  4. 前記脂肪酸が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸から選択される少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載の中間転写ベルト。
  5. 前記弾性層成分が弾性材料を含有し、該弾性材料が、アクリルゴム及び水素化ニトリルゴムの少なくともいずれかである請求項1から4のいずれかに記載の中間転写ベルト。
  6. 前記基層に含まれる樹脂が、ポリイミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂のいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の中間転写ベルト。
  7. マイクロゴム硬度が、60°以下である請求項1から6のいずれかに記載の中間転写ベルト。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の中間転写ベルトを製造する方法であって、
    基層上に、弾性層成分を含有する弾性層塗布液を塗布した後、球形微粒子を付与して、表面に球形微粒子を有する弾性層を形成する弾性層形成工程と、
    前記弾性層を加硫した後、加熱する熱処理工程と、を含むことを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
  9. 前記熱処理工程において、150℃以上155℃未満の温度で8時間以上、155℃以上165℃未満の温度で5時間以上、165℃以上175℃未満の温度で4時間以上、及び175℃以上180℃以下の温度で3時間以上のいずれかの条件で加熱する請求項8に記載の中間転写ベルトの製造方法。
  10. 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成するための静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを用いてトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を中間転写ベルト上に転写する一次転写手段と、前記中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体上に転写する二次転写手段と、前記記録媒体上のトナー像を定着する定着手段とを有する画像形成装置であって、
    前記中間転写ベルトが、請求項1から7のいずれかに記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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