JP2014077850A - シール構造体、液晶表示パネル用部材の製造方法 - Google Patents

シール構造体、液晶表示パネル用部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シール部の剥離やガラス基板の損傷を抑制でき、液晶表示パネルの製造に用いられる液晶表示パネル用部材を良好に製造できるシール構造体を提供する。
【解決手段】シール構造体は、1対のガラス基板間に設けられるシール部および任意の構成である接着部を有し、それらの剥離強度および総接着面積が所定の関係を満たす。これにより、ガラス基板に貼り合わされた支持構造体を該シール構造体から剥離する際、シール部の剥離および1対のガラス基板の損傷を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シール構造体に係り、特に、液晶表示パネル用部材の製造の際に使用されるシール構造体に関する。また、本発明は、このシール構造体を用いた液晶表示パネル用部材の製造方法にも関する。
近年、液晶表示パネル等の電子機器の薄型化、軽量化が進行しており、これらの電子機器に用いられるガラス基板の薄板化が進行している。しかし、ガラス基板の薄板化により、ガラス基板の強度が低下し、電子機器の製造工程におけるガラス基板のハンドリング性が低下する。
このため、従来、最終的な板厚よりも厚いガラス基板を用いて各種の素子等を形成した後、ガラス基板を化学エッチング処理により薄板化する方法が採用されている。しかしながら、このような方法によれば、例えば、ガラス基板の厚さを0.7mmから0.2mmまたは0.1mmに薄板化する場合、元々のガラス基板の材料の大半をエッチング液で除去しなければならず、生産性や原材料の使用効率という観点から必ずしも好ましくない。
また、化学エッチングによるガラス基板の薄板化においては、ガラス基板の表面に微細な傷が存在していた場合、エッチング処理によって傷を起点とした微細な窪み(エッチピット)が形成され、光学的な欠陥となる場合がある。
上記課題に対処するために、当初から最終的な板厚を有する薄いガラス基板を用い、補強板とも呼ばれる支持構造体にガラス基板を積層して積層体とし、この積層体の状態でガラス基板に各種の素子等を形成した後、ガラス基板から支持構造体を剥離する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。支持構造体は、支持板と、該支持板上に固定された粘着剤層とを有し、粘着剤層によってガラス基板が剥離可能に密着される。最終的に、支持構造体はガラス基板から剥離され、この剥離された支持構造体には新たなガラス基板が積層されて再利用される。
特開平8−86993号公報
上記積層体を用いた液晶表示パネル用部材の製造は、例えば、以下のようにして行われる。まず、1対の積層体を用意し、それぞれのガラス基板の液晶表示パネルとなる1つまたは2つ以上の形成領域に、必要に応じて薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルタ(CF)等を形成する。また、一方のガラス基板には、液晶表示パネルとなるそれぞれの形成領域を囲むようにシール材を塗布する。そして、シール材を介して1対の積層体を積層し、シール材を硬化させてシール部を形成して、シール構造体を得る。その後、シール構造体のそれぞれのガラス基板から支持構造体を剥離し、液晶表示パネルとなる領域を1つまたは2つ以上有する液晶表示パネル用部材を製造する。
しかしながら、上記方法の場合、シール構造体から支持構造体を剥離する際、必ずしも液晶表示パネル用部材と支持構造体との間で剥離せず、液晶表示パネル用部材の内部、具体的にはガラス基板とシール部との間で剥離することがあり、またガラス基板に割れ等の損傷が発生することがある。液晶表示パネル用部材にシール部の剥離やガラス基板の損傷が発生すると、その液晶表示パネル用部材を液晶表示パネルの製造に用いることができなくなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、支持構造体の剥離時におけるシール部の剥離やガラス基板の損傷を抑制でき、液晶表示パネル用部材の製造のために使用されるシール構造体を提供することを目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点について検討を行ったところ、以下の構成により上記課題が解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、板厚が0.3mm以下の第1のガラス基板および第1のガラス基板と剥離可能に貼り合わされた第1の支持構造体を有する第1の積層体と、板厚が0.3mm以下の第2のガラス基板および第2のガラス基板と剥離可能に貼り合わされた第2の支持構造体を有する第2の積層体と、第1の積層体および第2の積層体の間において液晶表示パネルとなる形成領域を囲むように設けられたシール部と、任意の構成として、第1の積層体および第2の積層体を接着する接着部と、を有する、液晶表示パネル用部材の製造に用いられるシール構造体であって、第1のガラス基板および第2のガラス基板が対向しており、以下の関係式(1)および式(2)を満たす、シール構造体である。
式(1) {(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)>1
式(2) {(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A2×B2)>1
(式(1)中、X1がシール部と第1のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、Y1がシール部と第1のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、Z1が接着部と第1のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、W1が接着部と第1のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、A1が第1のガラス基板と第1の支持構造体との間の剥離強度(N/mm)を表し、B1が第1のガラス基板と第1の支持構造体との総接触面積(mm2)を表し、式(2)中、X2がシール部と第2のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、Y2がシール部と第2のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、Z2が接着部と第2のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、W2が接着部と第2のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、A2が第2のガラス基板と第2の支持構造体との間の剥離強度(N/mm)を表し、B2が第2のガラス基板と第2の支持構造体との総接触面積(mm2)を表す。
なお、接着部がない場合は、(Z1×W1)=0および(Z2×W2)=0とする。)
第1の態様において、シール部を複数有することが好ましい。
第1の態様において、接着部を有し、接着部がシール部に沿って直線状に設けられることが好ましい。
第1の態様において、接着部を有し、接着部が複数のシール部の全体を囲むように設けられることが好ましい。
第1の態様において、接着部を有し、接着部が複数のシール部のそれぞれを囲むように設けられることが好ましい。
第1の態様において、第1のガラス基板および第2のガラス基板が、縦730mm×横920mm以上の大きさを有することが好ましい。
第1の態様において、第1のガラス基板および/または第2のガラス基板が、無アルカリガラスからなることが好ましい。
第1の態様において、ガラス板が、酸化物基準の質量百分率表示において、下記を含有する無アルカリガラスからなることが好ましい。
SiO2:50〜66%
Al23:10.5〜24%
23:0〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜14.5%
SrO:0〜24%
BaO:0〜13.5%
MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5%
ZnO:0〜5%
第1の態様において、ガラス板は、酸化物基準の質量百分率表示において、下記を含有する無アルカリガラスからなることが好ましい。
SiO2:58〜66%
Al23:15〜22%
23:5〜12%
MgO:0〜8%
CaO:0〜9%
SrO:3〜12.5%
BaO:0〜2%
MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%
本発明の第2の態様は、第1の態様から第1の支持構造体および第2の支持構造体を剥離する剥離工程を備える、液晶表示パネル用部材の製造方法である。
第2の態様では、剥離工程において、シール構造体からの第1の支持構造体および第2の支持構造体の剥離は、シール構造体の一端部から徐々に行うことが好ましい。
本発明によれば、支持構造体の剥離時におけるシール部の剥離やガラス基板の損傷を抑制でき、液晶表示パネル用部材の製造のために使用されるシール構造体を提供することができる。
本発明のシール構造体の第1の実施形態を示す平面図である。 図1に示すシール構造体のA−A線断面図である。 図1に示すシール構造体から第1の支持構造体を剥離する剥離方法を説明する説明図である。 本発明のシール構造体の第2の実施形態を示す平面図である。 図4に示すシール構造体のA−A線断面図である。 図4に示すシール構造体から第1の支持構造体を剥離する剥離方法を説明する説明図である。 シール構造体の変形例を示す平面図である。 シール構造体の他の変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
なお、本発明の特徴点としては、後述する式(1)および式(2)の関係を満たす点が挙げられる。式(1)および式(2)の詳細に関しては、後述する。
<第1の実施形態>
以下、シール構造体の第1の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
図1、2は、シール構造体の第1の実施形態の一例を示す平面図およびA−A線断面図である。
シール構造体10は、液晶表示パネル用部材20の製造に用いられるものであって、図2に示されるように一部に液晶表示パネル用部材20となる部分を有するものである。シール構造体10は、第1の積層体11、第2の積層体12およびシール部13を有する。なお、シール構造体10には接着部は含まれない。
第1の積層体11と第2の積層体12とは間隔を設けて対向配置されている。シール部13は、第1の積層体11と第2の積層体12との間において、例えば液晶表示パネルとなる形成領域を囲むように例えば複数が枠状に設けられている。図1に示すシール構造体10では、6つの形成領域に対応して6つの枠状のシール部13が設けられている。
第1の積層体11は、第1のガラス基板111と、該第1のガラス基板111に剥離可能に貼り合わされた第1の支持構造体112とを有する。第1の支持構造体112は、さらに、第1の支持板113と、該第1の支持板113の一方の主面に設けられた第1の粘着層114とを有する。第1の支持構造体112は、第1の粘着層114によって第1のガラス基板111に剥離可能に貼り合わされている。
第2の積層体12は、第2のガラス基板121と、該第2のガラス基板121に剥離可能に貼り合わされた第2の支持構造体122とを有する。第2の支持構造体122は、さらに、第2の支持板123と、該第2の支持板123の一方の主面に設けられた第2の粘着層124とを有する。第2の支持構造体122は、第2の粘着層124によって第2のガラス基板121に剥離可能に貼り合わされている。
なお、シール構造体10のうち第1の支持構造体112および第2の支持構造体122を除いた部分、すなわち、第1のガラス基板111、第2のガラス基板121、およびこれらの間に配置されるシール部13が液晶表示パネル用部材20となる。
第1の積層体11と第2の積層体12とは、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とが対向するように配置される。第1のガラス基板111、第2のガラス基板121の表面における液晶表示パネルとなる形成領域には、図示しないが、液晶表示方式に応じて、また必要に応じて、絶縁膜、透明電極膜、薄膜トランジスタ(TFT)や薄膜ダイオード(TFD)等のスイッチング素子、カラーフィルタ(CF)などが形成されている。
シール部13は、第1の積層体11と第2の積層体12との間において、液晶表示パネルとなる形成領域を囲むように枠状に設けられるとともに、第1の積層体11と第2の積層体12とを接着する。シール部13は、形成領域の個数に応じて形成され、図示されるように形成領域が複数の場合には複数形成され、形成領域が1つのみの場合には1つのみが形成される。
シール部13の内部には、液晶が充填されていてもよいし、充填されていなくてもよい。液晶滴下貼り合わせ方式により製造した場合、シール構造体10におけるシール部13の内部には液晶が充填されており、個々のシール部13の形状は内部の液晶を保持するために開口部を有しない連続した枠状とされている。一方、液晶注入方式により製造した場合、一般にシール構造体10におけるシール部13の内部には液晶が充填されておらず、個々のシール部13の形状は後工程で内部に液晶を注入するための注入口となる開口部を有する枠状とされている。
シール構造体10は、以下の式(1−1)および(2−1)を満たす。なお、シール構造体10には、接着部がないことから上記式(1)中の(Z1×W1)および(Z2×W2)はそれぞれ0に該当する。
式(1−1) (X1×Y1)/(A1×B1)>1
式(2−1) (X2×Y2)/(A2×B2)>1
式(1−1)中、X1はシール部13と第1のガラス基板111との間の剥離強度(N/mm)を表す。剥離強度の測定方法は特に制限されず、SAICASなどの公知の測定装置を使用して測定できる。X1としては、上記関係を満たしていればその値は特に制限されないが、支持構造体の剥離時におけるシール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、0.10N/mm以上が好ましく、0.15N/mm以上がより好ましい。上限は特に制限されない。
Y1は、シール部13と第1のガラス基板111との総接触面積(mm2)を表す。図1および2に示すシール部13の場合、6つの枠状のシール部13が第1のガラス基板11と接触している面積の総和を意味する。言い換えると、図1中のシール部13の占める総面積に該当する。
A1は、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との間の剥離強度(N/mm)を表す。上述したように、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112とは、剥離可能に貼り合わされている。A1としては、上記関係を満たしていればその値は特に制限されないが、支持構造体の剥離時におけるシール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、0.015N/mm以下が好ましく、0.010N/mm以下がより好ましい。上限は特に制限されないが、第1のガラス基板111の位置ずれをより抑制できる点で、0.001N/mm以上が好ましい。
B1は、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との総接触面積(mm2)を表す。図1および2の場合、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112とは全面に渡って接触しており、両者の総接触面積は第1のガラス基板111(または第1の支持構造体112)の面積に該当する。
シート構造体10が式(1−1)の関係を満たすことにより、シート構造体10から第1の支持構造体112を剥離する際に、シール部13の剥離や第1のガラス基板111の損傷を抑制できる。
シール部13と第1のガラス基板111との間の剥離強度と、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との間の剥離強度との差を制御するのみでは、第1の支持構造体112を剥離する際に、シール部13の剥離や第1のガラス基板111の損傷を十分には抑制することができない。これは第1の支持構造体112を剥離する際に係る応力が、局所的な部分のみならず、面全体に波及するためと推測される。そこで、本発明者らは、シール部13と第1のガラス基板111との総接触面積、および、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との総接触面積が所望の効果の発現に重要な役割を果たしていることに想到し、式(1−1)の関係を満たすことが必要である点を見出している。つまり、式(1−1)においては、シール部13と第1のガラス基板111との間の剥離強度X1と接触面積Y1とを乗して得られる値と、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との間の剥離強度A1と接触面積B1とを乗して得られる値とを比較して、その値が所定値超であれば、シール部の剥離やガラス基板の損傷を抑制できることを意図している。なお、剥離強度と総接触面積とを乗じて得られる値は、接着している両者の間での剥離エネルギーの総和を意図する。
なお、式(1−1)においては、(X1×Y1)/(A1×B1)が1超であるが、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、1.10以上が好ましく、1.40以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、10以下の場合が多い。
また、シート構造体10が式(2−1)の関係を満たすことにより、シート構造体10から第2の支持構造体122を剥離する際に、シール部13の剥離や第2のガラス基板121の損傷を抑制できる。
式(2−1)中、X2はシール部13と第2のガラス基板121との間の剥離強度(N/mm)を表す。剥離強度の測定方法は特に制限されず、SAICASなどの公知の測定装置を使用して測定できる。X2の好適態様は、上記X1の好適態様と同じである
Y2は、シール部13と第2のガラス基板121との総接触面積(mm2)を表す。図1および2に示すシール部13の場合、6つの枠状のシール部13が第2のガラス基板121と接触している面積の総和を意味する。
A2は、第2のガラス基板121と第2の支持構造体122との間の剥離強度(N/mm)を表す。上述したように、第2のガラス基板121と第2の支持構造体122とは、剥離可能に貼り合わされている。A2の好適態様は、上記A1の好適態様と同じである。
B2は、第2のガラス基板121と第2の支持構造体122との総接触面積(mm2)を表す。図1および2の場合、第2のガラス基板121と第2の支持構造体122とは全面に渡って接触しており、両者の総接触面積は第1のガラス基板111(または第1の支持構造体112)の面積に該当する。
さらに、式(2−1)においては、(X2×Y2)/(A2×B2)が1超であるが、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、1.10以上が好ましく、1.40以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、10以下の場合が多い。
また、シール構造体10において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、X1/A1またはX2/A2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
さらに、シール構造体10において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、Y1/B1またはY2/B2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
第1のガラス基板111、第2のガラス基板121としては、それぞれ板厚が0.3mm以下のガラス板が用いられる。板厚を0.3mm以下とすることで、液晶表示パネルを効果的に軽量化できる。第1のガラス基板111、第2のガラス基板121の大きさは、特に制限されないが、例えば、縦100mm以上×横100mm以上が好ましく、縦500mm以上×横500mm以上がより好ましい。特に、縦730mm以上×横920mm以上の大きさが好ましい。このような大きさとすることで、複数の液晶表示パネルを効率的に製造できる。このような第1のガラス基板111、第2のガラス基板121としては、液晶表示パネルの製造に用いられる公知のガラス板が用いられる。
ガラス板は、ガラス原料を溶融し、溶融ガラスを板状に成形して得られる。このような成形方法としては、一般的なものであってよく、例えば、フロート法、フュージョン法、スロットダウンドロー法、フルコール法、ラバース法等が用いられる。特に、板厚が薄いガラス板は、一旦板状に成形したガラスを成形可能温度に加熱し、延伸等の手段で引き伸ばして薄くする方法(リドロー法)により好適に成形して得られる。
ガラス板の種類は、必ずしも限定されず、無アルカリホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、高シリカガラス、その他の酸化ケイ素を主な成分とする酸化物系ガラスが好ましい。酸化物系ガラスとしては、酸化物換算による酸化ケイ素の含有量が40〜90質量%のガラスが好ましい。
アルカリ金属成分の溶出は液晶に影響を与えやすいことから、特にアルカリ金属成分を実質的に含まないガラス(無アルカリガラス)が好ましい。無アルカリガラスとしては、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:50〜66%、Al23:10.5〜24%、B23:0〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5%、ZnO:0〜5%を含有するものが挙げられる。
SiO2は、その含有量が50%未満では、歪点が充分に上げられないとともに、化学耐久性が悪化し、熱膨張係数が増大する。66%を超えると熔解性が低下し、失透温度が上昇する。好ましくは、58〜66モル%である。
Al23は、ガラスの分相性を抑制し、熱膨張係数を下げ、歪点を上げる。その含有量が10.5%未満ではこの効果が現れず、24%を超えるとガラスの熔解性が悪くなる。好ましくは、15〜22%である。
23は、必須ではないが、半導体形成に用いられる各種薬品等に対する化学耐久性を向上させるとともに、高温での粘性を高くさせずに熱膨張係数と密度の低下を達成できる。その含有量が12%を超えると耐酸性が悪くなるとともに歪点が低くなる。好ましくは、5〜12%である。
MgOはアルカリ土類金属酸化物の中では熱膨張係数を低くし、かつ歪点が低下しないため、必須ではないが含有させることができる。その含有量が8%を超えると、半導体形成に用いられる各種薬品等に対する化学耐久性が低下し、またガラスの分相が生じやすくなる。
CaOは、必須ではないが、含有することによりガラスの熔解性を向上させうる。一方、14.5%を超えると熱膨張係数が大きくなり、失透温度も上昇する。好ましくは、0〜9%である。
SrOは、必須ではないが、ガラスの分相を抑制し、半導体形成に用いられる各種薬品等に対する化学耐久性を向上させるために有用な成分である。その含有量が24%を超えると膨張係数が増大する。好ましくは、3〜12.5%である。
BaOは、必須ではないが、密度が小さく熱膨張係数を小さくするという観点から有用な成分である。その含有量は、0〜13.5%であり、0〜2%が好ましい。
MgO+CaO+Sr+BaOが9%未満では熔解を困難になり、29.5%を超えると密度が大きくなる。MgO+CaO+Sr+BaOは、好ましくは9〜18%である。
ZnOは、必須ではないが、ガラスの熔解性、清澄性、成形性を改善するために添加できる。その含有量は、0〜5%が好ましく、0〜2%がより好ましい。
無アルカリガラスには、上記成分以外にも、ガラスの熔解性、清澄性、成形性を改善するために、SO3、F、Clを総量で5%以下添加できる。
無アルカリガラスとしては、好ましくは、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO2:58〜66%、Al23:15〜22%、B23:5〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜9%、SrO:3〜12.5%、BaO:0〜2%、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%を含有するものが挙げられる。
無アルカリガラスの歪点は、640℃以上が好ましく、650℃以上がより好ましい。熱膨張係数は、40×10-7/℃未満が好ましく、30×10-7/℃以上40×10-7/℃未満が好ましい。密度は、2.60g/cc未満が好ましく、2.55g/cc未満がより好ましく、2.50g/cc未満がさらに好ましい。
第1の支持板113、第2の支持板123としては、第1のガラス基板111、第2のガラス基板121を有効に支持できれば特に限定されず、ガラス板、金属板、樹脂板が好適なものとして挙げられる。第1のガラス基板111と第1の支持板113との線膨張係数の差は、150×10-7/℃以下が好ましく、100×10-7/℃以下がより好ましく、50×10-7/℃以下がさらに好ましい。同様に、第2のガラス基板121と第2の支持板123との線膨張係数の差は、150×10-7/℃以下が好ましく、100×10-7/℃以下がより好ましく、50×10-7/℃以下がさらに好ましい。
ガラス板としては、第1のガラス基板111や第2のガラス基板121に用いられるものと同様の種類のものが用いられ、無アルカリホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、高シリカガラス、その他の酸化ケイ素を主な成分とする酸化物系ガラスが好ましい。金属板としては、ステンレス綱、銅等が例示される。
樹脂板としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアクリル樹脂、各種液晶ポリマー樹脂、シリコーン樹脂等が例示される。
第1の支持板113、第2の支持板123の板厚は、特に限定されないが、第1のガラス基板111、第2のガラス基板121を有効に支持する観点から、それぞれ0.1〜1.1mmの板厚が好ましい。第1の支持板113、第2の支持板123の板厚は、特に現行の液晶表示パネルの製造ラインに適用できる板厚が好ましい。例えば、現行の液晶表示パネルの製造ラインに使用されているガラス基板の板厚は0.5〜1.2mmの範囲内にあり、特に0.7mmが多い。従って、例えば第1の積層体11や第2の積層体12の板厚が0.7mmとなるように、第1のガラス基板111や第2のガラス基板121の板厚が0.3mm以下であることを考慮しつつ、第1の支持板113や第2の支持板123の板厚を決定することが好ましい。
第1の粘着層114は、第1のガラス基板111を剥離可能に貼り合わせることができ、第1の支持板113と第1の粘着層114との剥離強度に比べて、第1のガラス基板111と第1の粘着層114との剥離強度が低くなるものであれば特に制限されない。第1の粘着層114は、主に、第1のガラス基板111の位置ずれを抑制するために使用される。
なお、第2の粘着層124についても基本的に同様であるため、第1の粘着層114についてのみ説明する。
シール構造体10から第1の支持構造体112を剥離する場合、第1のガラス基板111と第1の粘着層114との間で剥離し、第1の支持板113と第1の粘着層114との間では剥離しないことが必要となる。従って、第1の粘着層114は、第1の支持板113とは容易に剥離せず、第1のガラス基板111とは容易に剥離することが好ましい。
第1の支持板113と第1の粘着層114との剥離強度に比べて、第1のガラス基板111と第1の粘着層114との剥離強度を低くする方法としては、例えば、第1の粘着層114を構成するものとして硬化性シリコーン樹脂組成物を用い、第1の支持板113上に硬化性シリコーン樹脂組成物を塗布し、硬化させて第1の粘着層114を形成した後、第1の粘着層114上に第1のガラス基板111を貼り合わせる方法が挙げられる。
また、第1のガラス基板111と第1の支持板113との双方に硬化性シリコーン樹脂組成物を接触させて硬化させたとしても、第1のガラス基板111との剥離強度よりも第1の支持板113との剥離強度が高くなる場合には、第1のガラス基板111と第1の支持板113との双方に硬化性シリコーン樹脂組成物を接触させて硬化させてもよい。このような方法としては、例えば、第1の支持板113の表面に対して、結合力を高めるためにシラノール基の濃度を高める表面処理を行う方法が挙げられる。
硬化性シリコーン樹脂組成物としては、例えば、線状のオルガノアルケニルポリシロキサンと、線状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、触媒等の添加剤とを含有し、加熱により硬化する付加反応型の硬化性シリコーン樹脂組成物が好ましい。付加反応型の硬化性シリコーン樹脂組成物は、他の硬化性シリコーン樹脂組成物に比べて、硬化反応が進行しやすく、硬化収縮も低く、硬化物の剥離が容易である。付加反応型の硬化性シリコーン樹脂組成物の形態としては、溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型等が挙げられるが、いずれの形態であってもよい。付加反応型の硬化性シリコーン樹脂組成物としては、例えば国際公開2011/024775号パンフレットに開示されるものが好ましい。
なお、第1の実施形態では第1の粘着層114および第2の粘着層124が使用されているが、第1のガラス基板111と第1の支持基板113との間、および、第1のガラス基板121と第1の支持基板123との間が所望の関係で剥離可能に積層できる場合は、第1の粘着層114および第2の粘着層124は使用されなくてもよい。
シール部13は、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着できれば特に制限されず、この種の液晶表示パネル用部材の製造に一般的に用いられている公知のエポキシ系樹脂等のシール材を硬化させたものが使用できる。
シール部13の幅は、0.08mm以上が好ましい。幅を0.08mm以上とすることで、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とをシール部13によって効果的に接着でき、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。幅は、0.1mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。幅は、通常、0.1mm程度あれば十分に第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着でき、生産性等の観点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
また、シール部13を設ける場合、最も外周部にあるシール部13の積層体端辺からの距離が10mmの範囲に設けられることが好ましい。積層体端辺からの距離を近くすることでシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。最も外周部にあるシール部13の積層体端辺からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。
(シート構造体の製造方法)
シート構造体10の製造方法は特に制限されず、公知の方法で製造できる。例えば、第1の積層体11と第2の積層体12とを製造した後、第1の積層体11における第1のガラス基板111または第2の積層体12における第2のガラス基板121の形成領域を囲むようにシール部13となるシール材を塗布する。その後、液晶滴下貼り合わせ方式を採用する場合には、形成領域に液晶滴下後、シール材および液晶を介して第1の積層体11と第2の積層体12とを積層する。また、液晶注入方式を採用する場合には、シール材を介して第1の積層体11と第2の積層体12とを積層する。
なお、シール材の塗布方法は、特に制限されず、ディスペンサやインクジェット装置を用いて描画してもよいし、スクリーン印刷により印刷してもよい。なお、シール材としては、エポキシ系樹脂に限られず、例えば紫外線硬化型のエポキシ変性アクリル系樹脂等であってもよい。
第1の積層体11と第2の積層体12との積層後、シール材の硬化を行う。シール材の硬化は、シール材の硬化方式に応じて最適な硬化方法を採用でき、例えば、シール材としてエポキシ系樹脂等を用いた場合には加熱により硬化を行い、シール材として紫外線硬化型のエポキシ変性アクリル系樹脂等を用いた場合には紫外線照射により硬化を行う。
なお、第1の積層体11は、例えば、支持構造体112に第1のガラス基板111を剥離可能に貼り合わせることで製造される。支持構造体112は、例えば、第1の支持板113に第1の粘着層114となる硬化性シリコーン樹脂組成物を塗布し、該硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させて製造する。第1の積層体11は、例えば、このようにして製造された支持構造体112の第1の粘着層114に第1のガラス基板111を貼り合わせて製造する。貼り合わせ方法としては、例えば、加圧チャンバを用いた非接触式の圧着方法、ロールやプレスを用いた接触式の圧着方法が挙げられる。第2の積層体12についても、基本的に同様にして製造できる。
第1の積層体11における第1のガラス基板111および第2の積層体12における第2のガラス基板121のそれぞれの形成領域には、液晶表示方式に応じて、また必要に応じて、絶縁膜、透明電極膜、薄膜トランジスタ(TFT)や薄膜ダイオード(TFD)等のスイッチング素子、カラーフィルタ(CF)等を形成する(パターンニング工程)。また、液晶分子が配列できるように、ポリイミド膜等の配向膜を印刷し、配向させるための溝を形成する(ラビング工程)。
(液晶表示パネル用部材)
シール構造体10からは、第1の支持構造体112および第2の支持構造体122が剥離されて、液晶表示パネル用部材20が製造される。
シール構造体10からの第1の支持構造体112の剥離は、例えば、液晶表示パネル用部材20と第1の支持構造体112との一端部、特に角部の界面に鋭利な刃物状のものを差し込み、剥離のきっかけを与えた上で、この差し込み部分に水と圧縮空気との混合流体を吹き付ける方法等によって行うことができる。剥離は、例えば図3に示すように、液晶表示パネル用部材20と第1の支持構造体112との一端部、特に角部から対向する角部に向けて徐々に行うことが好ましい。
好ましくは、シール構造体10の両面を複数の真空吸着パッドによって真空吸着し、この状態で液晶表示パネル用部材20と第1の支持構造体112との一端部、特に角部の界面に鋭利な刃物状のものを差し込み、この差し込み部分から徐々に第1の支持構造体112が剥離するように、第1の支持構造体112を吸着している真空吸着パッドを持ち上げるように移動させて行う。
シール構造体10(液晶表示パネル用部材20)からの第2の支持構造体122の剥離についても基本的に同様にして行うことができる。
液晶滴下貼り合わせ方式を採用した場合、製造された液晶表示パネル用部材20のそれぞれの液晶表示パネルとなるシール部13には液晶が充填されている。従って、例えばシール部13が複数形成されている場合には、それぞれのシール部13に切り離すことによって液晶表示パネルを製造できる。
また、液晶注入方式の場合、一般に製造された液晶表示パネル用部材20のそれぞれの液晶表示パネルとなるシール部13には液晶が充填されていない。従って、シール部13に液晶を注入して液晶表示パネルとする。具体的には、例えば、液晶表示パネル用部材20の状態で液晶の注入を行い、その後にそれぞれのシール部13に切り離して液晶表示パネルとする。また、例えば、液晶表示パネル用部材20をそれぞれのシール部13に切り離した後、それぞれのシール部13に液晶を注入して液晶表示パネルとしてもよいし、液晶表示パネル用部材20を幾つかのシール部13を含む所定の大きさに切り離した後、それぞれのシール部13に液晶を注入し、さらにそれぞれのシール部13に切り離して液晶表示パネルとしてもよい。
このようにして製造される液晶表示パネルは、各種電子機器の表示部として用いることができる。電子機器としては、例えば、携帯電話機、ノート型パソコン等のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯型情報機器、ワークステーション、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、車載用モニタ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、POS端末機等が挙げられる。
なお、液晶表示パネルは、透過型、反射型、または半透過型、またモノクロまたはカラーの各種の液晶表示パネルとすることができる。また、パッシブマトリックス型、アクティブマトリクス型の各種の液晶表示パネルとすることができる。
<第2の実施形態>
以下、シール構造体の第2の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
図4、5は、シール構造体の第2の実施形態の一例を示す平面図およびA−A線断面図である。
シール構造体200は、液晶表示パネル用部材20の製造に用いられるものであって、図4および5に示されるように一部に液晶表示パネル用部材20となる部分を有するものである。シール構造体200は、第1の積層体11、第2の積層体12、シール部13および接着部14を有する。
シール構造体200の形態であれば、シール構造体から1対の支持構造体を剥離するときの液晶表示パネル用部材となる部分の損傷をより抑制できる。
具体的には、シール構造体のそれぞれのガラス基板から支持構造体を剥離する際、シール部の近傍に該シール部とは別に接着部が設けられていることで、シール部に局所的に加えられる応力を低減でき、シール部の剥離、すなわちガラス基板とシール部との剥離を抑制できる。また、シール部の近傍に該シール部とは別に接着部が設けられていることで、ガラス基板に局所的に加えられる応力も低減でき、ガラス基板の破損も抑制できる。
図4および5に示すシール構造体200は、接着部14を備える点を除いて、図1に示すシール構造体10と同様の構成を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略し、主として接着部14について説明する。
接着部14は、シール部13の外側において第1の積層体11と第2の積層体12とを接着し、シール構造体10から第1の支持構造体112や第2の支持構造体122を剥離する際、液晶表示パネル用部材20となる部分の損傷、具体的にはシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の損傷を抑制できるような形状および配置とされる。すなわち、剥離時の液晶表示パネル用部材20となる部分の損傷を抑制できるものであれば、接着部14の形状や配置等は特に制限されない。
接着部14は、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着できれば特に制限されず、エポキシ系樹脂等の接着材を硬化させて形成される。
接着部14は、例えば図4に示すように、シール部13に沿って直線状に設けられる。例えば、シール構造体200が長方形状の場合、シール構造体200の長辺とこれに隣接するシール部13との間にシール構造体200の長辺方向に延びるように設けられるとともに、シール構造体200の短辺方向におけるシール部13同士の間にシール構造体200の長辺方向に延びるように設けられている。
直線状の接着部14を設ける場合、シール構造体200の長辺方向において、シール部13が設けられている領域と同様の領域に同様の長さで設けられるか、それよりも長い領域に設けられることが好ましい。具体的には、図4に示されるように、シール構造体200の長辺方向に3つのシール部13が設けられている場合、これら3つのシール部13が設けられている領域と同様の領域に同様な長さか、それよりも長く設けられることが好ましい。このような領域および長さに設けられることで、例えば図6に示すように1つの角部から第2の支持構造体122が剥離される際、剥離境界線Lがシール部13上に位置すると同時に接着部14上にも位置することとなり、シール部13の一部のみに局所的に応力が加わることを抑制でき、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を抑制できる。
また、シール部13または接着部14を設ける場合、最も外周部にあるシール部13または接着部14のいずれかの積層体端辺からの距離が10mmの範囲に設けられることが好ましい。積層体端辺からの距離を近くすることでシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。最も外周部にあるシール部13または接着部14の積層体端辺からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。
また、直線状の接着部14を設ける場合、シール構造体200の長辺と該長辺に隣接するシール部13との間に設けられる接着部14は、シール部13からの距離が10mmの範囲内に設けられることが好ましい。シール部13から接着部14までの距離を近くすることで、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。シール部13からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。なお、シール部13からの距離は必ずしも一定である必要はなく、直線状の接着部14の長さ方向で異なっていてもよいが、全体として上記範囲内となっていることが好ましい。また、シール部13から接着部14までの距離は、近いほど好ましく、接着部14はシール部13と接触するように設けられていても構わない。ここで、シール部13から接着部14までの距離は、シール部13の側面部と接着部14の側面部との間の距離とする。
直線状の接着部14を設ける場合、シール構造体200の長辺と該長辺に隣接するシール部13との間に少なくとも設けることが好ましいが、シール構造体200の短辺方向におけるシール部13同士の間にも設けることが好ましい。なお、シール構造体200の短辺方向に3つ以上のシール部13が設けられる場合、シール部13同士の全ての間に設けられることが好ましい。シール構造体200の短辺方向におけるシール部13同士の間に設けられる接着部14は、接着部14の両側に位置するシール部13への応力を均等にする観点から、シール部13同士の中央部分に設けられることが好ましい。
直線状の接着部14の幅は、0.08mm以上が好ましい。幅を0.08mm以上とすることで、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着部14によって効果的に接着でき、シール部の剥離ならびにガラス基板の破損を効果的に抑制できる。幅は、0.1mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。幅は、通常、0.1mm程度あれば十分に第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着でき、生産性等の観点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
シール構造体200は、以下の式(1)および(2)を満たす。
式(1) {(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)>1
式(2) {(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A2×B2)>1
式(1)中、X1、Y1、A1およびB1の定義は上述の通りである。
式(1)中、Z1は接着部14と第1のガラス基板111との間の剥離強度(N/mm)を表す。剥離強度の測定方法は特に制限されず、SAICASなどの公知の測定装置を使用して測定できる。Z1としては、上記関係を満たしていればその値は特に制限されないが、支持構造体の剥離時におけるシール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、0.10N/mm以上が好ましく、0.15N/mm以上がより好ましい。上限は特に制限されない。
W1は、接着部14と第1のガラス基板111との総接触面積(mm2)を表す。図4および5に示す接着部14の場合、3つの直線状の接着部14が第1のガラス基板11と接触している面積の総和を意味する。言い換えると、図4中の接着部14の占める総面積に該当する。
シート構造体200が式(1)の関係を満たすことにより、シート構造体200から第1の支持構造体112を剥離する際に、シール部13の剥離や第1のガラス基板111の損傷を抑制できる。
シール部13と第1のガラス基板111との間の剥離強度と、接着部14と第1のガラス基板111との間の剥離強度と、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との間の剥離強度との差を制御するのみでは、第1の支持構造体112を剥離する際に、シール部13の剥離や第1のガラス基板111の損傷を十分には抑制するができない。これは第1の支持構造体112を剥離する際に係る応力が、局所的な部分のみならず、面全体に波及するためと推測される。本発明者らは、シール部13と第1のガラス基板111との総接触面積と、接着部14と第1のガラス基板121との総接触面積と、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との総接触面積とが所望の効果の発現に重要な役割を果たしていることに想到し、式(1)の関係を満たすことが重要である点を見出している。つまり、式(1)においては、シール部13と第1のガラス基板111との間の剥離強度X1と接触面積Y1とを乗して得られる値および接着部14と第1のガラス基板121との間の剥離強度Z1と接触面積W1とを乗じて得られる値との総和と、第1のガラス基板111と第1の支持構造体112との間の剥離強度A1と接触面積B1とを乗して得られる値とを比較して、その値が所定値超であれば、シール部の剥離やガラス基板の損傷を抑制できることを意図している。
なお、式(1)においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)は1超であるが、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、1.1以上が好ましく、1.4以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、10以下の場合が多い。
また、シート構造体200が式(2)の関係を満たすことにより、シート構造体200から第2の支持構造体122を剥離する際に、シール部13の剥離や第2のガラス基板121の損傷を抑制できる。
式(2)中、X2、Y2、A2およびB2の定義は上述の通りである。
式(2)中、Z2は接着部14と第2のガラス基板121との間の剥離強度(N/mm)を表す。剥離強度の測定方法は特に制限されず、SAICASなどの公知の測定装置を使用して測定できる。Z2の好適態様は、Z1の好適態様と同義である。
W2は、接着部14と第1のガラス基板121との総接触面積(mm2)を表す。図4および5に示す接着部14の場合、3つの直線状の接着部14が第2のガラス基板121と接触している面積の総和を意味する。
さらに、式(2)においては、{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A2×B2)は1超であるが、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、1.1以上が好ましく、1.4以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、10以下の場合が多い。
また、シール構造体200において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、X1/A1またはX2/A2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
また、シール構造体200において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、Z1/A1またはZ2/A2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
また、シール構造体200において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、Y1/B1またはY2/B2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
さらに、シール構造体200において、シール部の剥離やガラス基板の損傷をより抑制できる点で、W1/B1またはW2/B2は5〜100が好ましく、10〜100がより好ましい。
(シート構造体の製造方法)
シート構造体200の製造方法は特に制限されず、公知の方法で製造できる。例えば、第1の積層体11と第2の積層体12とを製造した後、第1の積層体11における第1のガラス基板111または第2の積層体12における第2のガラス基板121の形成領域を囲むようにシール部13となるシール材を塗布すると共に、その外側の所定の形状に接着部14となる接着材を塗布する。その後、液晶滴下貼り合わせ方式を採用する場合には、形成領域に液晶滴下後、シール材、および液晶を介して第1の積層体11と第2の積層体12とを積層する。また、液晶注入方式を採用する場合には、シール材および接着材を介して第1の積層体11と第2の積層体12とを積層する。
なお、シール材および接着材の塗布方法は、特に制限されず、ディスペンサやインクジェット装置を用いて描画してもよいし、スクリーン印刷により印刷してもよい。なお、シール材および接着材としては、エポキシ系樹脂に限られず、例えば紫外線硬化型のエポキシ変性アクリル系樹脂等であってもよい。
シール部13と接着部14とは同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
第1の積層体11と第2の積層体12との積層後、シール材および接着材の硬化を行う。シール材および接着材の硬化は、シール材および接着材の硬化方式に応じて最適な硬化方法を採用でき、例えば、シール材および接着材としてエポキシ系樹脂等を用いた場合には加熱により硬化を行い、シール材および接着材として紫外線硬化型のエポキシ変性アクリル系樹脂等を用いた場合には紫外線照射により硬化を行う。シールと接着材とで硬化方式が異なる場合には、硬化を2回以上の工程に分けて行ってもよい。
接着部14の形成は、シール部13の形成と同時に行うことが好ましい。具体的には、シール部13となるシール材の塗布と同時に接着部14となる接着材の塗布を行い、第1の積層体11と第2の積層体12とをシール材および接着材の塗布物を介して積層し、加熱等を行って両者を硬化させることが好ましい。特に、シール部13の形成に用いられるシール材と、接着部14の形成に用いられる接着材とを同一材料からなるものとし、シール材および接着材の塗布を同一装置を用いて同一工程で行うことが好ましい。このような方法によることで、接着部14を効率的に形成できる。
なお、シール材と接着材とは、必ずしも双方を第1の積層体11における第1のガラス基板111または第2積層体12における第2のガラス基板121の一方に塗布して形成する必要はなく、互いに独立して塗布して形成することもできる。例えば、第1の積層体11における第1のガラス基板111にシール材を塗布し、第2の積層体12における第2のガラス基板121に接着材を塗布してもよく、逆の状態としてもよい。
シール構造体200からは、第1の支持構造体112および第2の支持構造体122が剥離されて、液晶表示パネル用部材20が製造される。剥離の方法は、第1の実施形態と同様の手順で行うことができる。
より具体的には、例えば、図6に示すように一端側から第1の支持構造体112が剥離される。具体的には、シール構造体200の1つの角部から対向する角部の方向にかけて徐々に剥離される。この際、シール部13の近傍に接着部14が設けられていることで、既に剥離された部分とこれから剥離される部分との境界線であって応力が加わりやすい剥離境界線Lが、シール部13上に位置すると同時に近傍の接着部14上にも位置することとなる。これにより、シール部13の一部のみに局所的に応力が加わることを抑制でき、シール部13の剥離、具体的には、第1のガラス基板111とシール部13との剥離、第2のガラス基板121とシール部13との剥離を抑制できる。同様に、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121に局所的に応力が加わることも抑制でき、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損も抑制できる。なお、第2の支持構造体122を剥離する場合についても、基本的に同様にして行うことができ、また同様の効果を得ることができる。
なお、通常、接着部14については不要部分として、シール部13から切り離されて廃棄される。
図7は、シール構造体10の変形例を示す平面図であり、特に接着部14の変形例を示す平面図である。
このシール構造体300については、接着部14以外の構成、すなわち、第1の積層体11、第2の積層体12、およびシール部13の構成は、図4、5に示すシール構造体200と同様である。このシール構造体300については、接着部14が複数のシール部13の全体を囲むように第1の積層体11および第2の積層体12の周縁部に沿って設けられている点が異なる。
複数のシール部13の全体を囲むように枠状の接着部14を設けることによっても、図6に示したような剥離境界線Lがシール部13上に位置すると同時に接着部14上にも位置することとなり、シール部13の一部のみに局所的に応力が加わることを抑制でき、シール部13の剥離、具体的には、第1のガラス基板111とシール部13との剥離、第2のガラス基板121とシール部13との剥離を抑制できる。同様に、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121に局所的に応力が加わることも抑制でき、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損も抑制できる。
枠状の接着部14を設ける場合、シール構造体10の長辺と該長辺に隣接するシール部13との間に設けられる接着部14は、シール部13からの距離が10mmの範囲内に設けられることが好ましい。シール部13から接着部14までの距離を近くすることで、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。シール部13からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。なお、シール部13からの距離は必ずしも一定である必要はなく、接着部14の長さ方向で異なっていてもよいが、全体として上記範囲内となっていることが好ましい。
また、枠状の接着部14を設ける場合、最も外周部にある接着部14の積層体端辺からの距離が10mmの範囲に設けられることが好ましい。積層体端辺からの距離を近くすることでシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。枠状の接着部14の積層体端辺からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。
また、シール構造体10の短辺と該短辺に隣接するシール部13との間に設けられる接着部14は、シール部13からの距離が10mmの範囲内に設けられていることが好ましい。シール部13から接着部14までの距離を近くすることで、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。シール部13からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。なお、シール部13からの距離は必ずしも一定である必要はなく、接着部14の長さ方向で異なっていてもよいが、全体として上記範囲内となっていることが好ましい。
枠状の接着部14の幅は、0.08mm以上が好ましい。幅を0.08mm以上とすることで、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着部14によって効果的に接着でき、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。幅は、0.1mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。幅は、通常、0.1mm程度あれば十分に第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着でき、生産性等の観点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
図8は、シール構造体10の別の変形例を示す平面図であり、特に接着部14の変形例を示す平面図である。
このシール構造体400についても、接着部14以外の構成、すなわち、第1の積層体11、第2の積層体12、およびシール部13の構成は、図4、5に示すシール構造体100と同様である。このシール構造体400については、接着部14が複数のシール部13のそれぞれを囲むように設けられている点が異なる。
複数のシール部13のそれぞれを囲むように枠状の接着部14を設けることによっても、図3に示したような剥離境界線Lがシール部13上に位置すると同時に接着部14上にも位置することとなり、シール部13の一部のみに局所的に応力が加わることを抑制でき、シール部13の剥離、具体的には、第1のガラス基板111とシール部13との剥離、第2のガラス基板121とシール部13との剥離を抑制できる。同様に、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121に局所的に応力が加わることも抑制でき、第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損も抑制できる。特に、複数のシール部13のそれぞれを囲むように枠状の接着部14を設けることで、他の形状の接着部14を設ける場合に比べて、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。
上記したような枠状の接着部14を設ける場合、接着部14は、シール部13からの距離が10mmの範囲内に設けられることが好ましい。シール部13から接着部14までの距離を近くすることで、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。シール部13からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。なお、シール部13からの距離は必ずしも一定である必要はなく、接着部14の長さ方向(周方向)で異なっていてもよいが、全体として上記範囲内となっていることが好ましい。
また、上記したような枠状の接着部14を設ける場合、最も外周部にある接着部14の積層体端辺からの距離が10mmの範囲に設けられることが好ましい。積層体端辺からの距離を近くすることでシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。上記したような枠状の接着部14の積層体端辺からの距離は、5mmの範囲内がより好ましく、3mmの範囲内がさらに好ましい。
枠状の接着部14の幅は、0.08mm以上が好ましい。幅を0.08mm以上とすることで、第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着部14によって効果的に接着でき、シール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の破損を効果的に抑制できる。幅は、0.1mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。幅は、通常、0.1mm程度あれば十分に第1のガラス基板111と第2のガラス基板121とを接着でき、生産性等の観点から、5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
以上、接着部14の代表的な形状等について説明したが、接着部14の形状等は、シール構造体10から第1の支持構造体112および第2の支持構造体122を剥離する際、液晶表示パネル用部材20となる部分の損傷、具体的にはシール部13の剥離ならびに第1のガラス基板111および第2のガラス基板121の損傷を抑制できるような形状および配置等であれば特に制限されない。
例えば、接着部14は、図7に示すような複数のシール部13の全体を囲むものや、図8に示すようなそれぞれのシール部13を囲むものに限定されず、複数のシール部13のうち隣接する一部のシール部13のみを囲むものであってもよいし、複数のシール部13同士の各間に設けられるような格子状であってもよく、必要に応じて、かつシール部13の個数や配置に応じて、上記したような各形状を組み合わせることができる。また、直線状または枠状の接着部14は、必ずしも連続した線状部分から構成される必要はなく、点線状等の不連続な線状部分から構成されてもよい。
以上、実施形態の液晶表示パネル用部材の製造方法について説明したが、本発明の趣旨に反しない限度において、かつ必要に応じて、その構成を適宜変更できる。例えば、シール構造体としては、図示したような個数のシール部を有するものに限定されず、さらに多数のシール部を有するものであってもよい。多数のシール部を有するものによれば、より効率的に液晶表示パネルを製造できる。また、複数のシール部を設ける場合、それぞれのシール部の大きさや配置等についても図示したような大きさや配置等に限定されず、適宜変更できる。さらに、接着部は、このようなシール部の大きさや配置等に合わせて、適宜大きさや配置等を変更できる。
以下に、実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
以下の実施例および比較例では、ガラス基板として、無アルカリホウケイ酸ガラスからなるガラス板(縦170mm、横125mm、板厚0.3mm、線膨張係数38×10-7/℃、旭硝子社製商品名「AN100」)を使用した。また、支持基板としては、同じく無アルカリホウケイ酸ガラスからなるガラス板(縦170mm、横125mm、板厚0.4mm、線膨張係数38×10-7/℃、旭硝子社製商品名「AN100」)を使用した。
<実施例1>
支持基板の一方の主面を純水洗浄し、その後UV洗浄して清浄化した。
次に、成分(A)として直鎖状ビニルメチルポリシロキサン(「VDT−127」、25℃における粘度700−800cP(センチポアズ):アズマックス製、オルガノポリシロキサン1molにおけるビニル基のmol%:0.325)と、成分(B)として直鎖状メチルヒドロポリシロキサン(「HMS−301」、25℃における粘度25−35cP(センチポアズ):アズマックス製、1分子内におけるケイ素原子に結合した水素原子の数:8個)とを、全ビニル基と全ケイ素原子に結合した水素原子とのモル比(水素原子/ビニル基)が0.9となるように混合し、このシロキサン混合物100重量部に対して、成分(C)として下記式(1)で示されるアセチレン系不飽和基を有するケイ素化合物1質量部を混合した。
HC≡C−C(CH3)2−O−Si(CH3)3 式(1)
次いで成分(A)と成分(B)と成分(C)との合計量に対して、白金換算で白金金属濃度が100ppmとなるように白金系触媒(信越シリコーン株式会社製、CAT−PL−56)を加えオルガノポリシロキサン組成物の混合液を得た。
得られた混合液を、先に清浄化した支持基板の第1主面上にダイコーターにより塗工した(速度5mm/s、GAP150μm、塗布圧95kPa)。その後、支持基板上に塗工した混合物(樹脂層形成用組成物層)を室温で10分間静置した後に、大気中で180℃、60分間加熱硬化させ、支持基板の全面に厚さ15μmの硬化シリコーン樹脂層を形成して支持構造体A(第1の支持構造体)を得た。
次に、ガラス基板の一方の主面を純水洗浄し、その後UV洗浄して清浄化した。
その後、支持構造体Aとガラス基板とを位置合わせしたうえで、真空プレス装置を用いて、室温下で、ガラス基板の第1主面と、支持構造体Aの硬化シリコーン樹脂層の剥離性表面とを密着させ積層体A(第1の積層体)を得た。
次に、上述した手順と同様の手順により、もう一つの積層体B(第2の積層体)を得た。
次に、積層体Aのガラス基板Aの主面側に、ディスペンサ法によりシール用樹脂液を図4に示すシール部13と同じ形状となるように枠状に描画した。
さらに、積層体Aのガラス基板Aの主面側に、ディスペンサ法により接着用樹脂液を図4に示す接着部14と同じ形状となるように直線状に描画した。その後、積層体Aのガラス基板Aと積層体Bのガラス基板Bとが対向するように、積層体Aと積層体Bとを貼り合せて、熱硬化させてシール構造体1を得た。
なお、シール部の幅および接着部の幅は、それぞれ0.08mmおよび0.08mmであった。
シール構造体1中、シール部と一方のガラス基板Aとの間の剥離強度をSAICAS(ダイプラ・ウィンテス社製)により測定したところ0.11N/mmであった。また、シール部と一方のガラスAとの総接触面積は960mm2であった。
シール構造体1中、接着部と一方のガラス基板Aとの間の剥離強度をSAICAS(ダイプラ・ウィンテス社製)により測定したところ0.11N/mmであった。また、接着部と一方のガラスAとの総接触面積は408mm2であった。
シール構造体1中、一方のガラス基板Aと支持構造体Aとの間の剥離強度をSAICAS(ダイプラ・ウィンテス社製)により測定したところ0.007N/mmであった。また、一方のガラス基板Aと支持構造体Aとの総接触面積は21250mm2であった。
なお、シール構造体1中、シール部と一方のガラス基板Bとの間の剥離強度および総接触面積、接着部と一方のガラス基板Bとの間の剥離強度および総接触面積、並びに、一方のガラス基板Bと支持構造体Bとの間の剥離強度および総接触面積の数値は、それぞれシール部と一方のガラス基板Aとの間の剥離強度および総接触面積、接着部と一方のガラス基板Aとの間の剥離強度および総接触面積、並びに、一方のガラス基板Aと支持構造体Aとの間の剥離強度および総接触面積の数値と同じであった。
上記数値より、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、1.01であった。
得られたシール構造体1の積層体B側を定盤に真空吸着させたうえで、シール構造体1のコーナー部のガラス基板Aと硬化シリコーン樹脂層との界面に、厚さ0.1mmのステンレス製刃物を差し込み、シール構造体1から支持構造体Aを分離した。
その後、さらに同様の手順に従って、支持構造体Aが分離されたシール構造体から、支持構造体Bを分離し、液晶表示パネル用部材を得た。
支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板Aまたはガラス基板Bとの間に僅かな剥離が見られるが実用上問題なく、ガラス基板Aおよびガラス基板Bの破壊は生じなかった。
<実施例2>
シール部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を1200mm2となるように、シール部の幅を0.1mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例2においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、1.19であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの間に僅かな剥離が見られるが実用上問題なく、ガラス基板AおよびBの破壊は生じなかった。
<実施例3>
接着部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を510mm2となるように、接着部の幅を0.1mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例3においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、1.09であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの間に僅かな剥離が見られるが実用上問題なく、ガラス基板AおよびBの破壊は生じなかった。
<実施例4>
シール部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を6000mm2となるように、シール部の幅を0.5mmに変更し、接着部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を2550mm2となるように、接着部の幅を0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例4においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、6.32であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AおよびBの破壊は生じなかった。
<実施例5>
シール用樹脂液の種類を変更して、シール部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との間の剥離強度を0.17N/mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例5においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、1.40であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AおよびBの破壊は生じなかった。
<実施例6>
接着用樹脂液の種類を変更して、接着部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との間の剥離強度を0.17N/mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例6においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、1.18であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの間に僅かな剥離が見られるが実用上問題なく、ガラス基板AおよびBの破壊は生じなかった。
<比較例1>
シール部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を600mm2となるように、シール部の幅を0.05mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例2においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、0.75であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AまたはBの破壊が生じた。
<比較例2>
接着部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との総接触面積を255mm2となるように、接着部の幅を0.05mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例3においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、0.90であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AまたはBの破壊が生じた。
<比較例3>
シール用樹脂液の種類を変更して、シール部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との間の剥離強度を0.08N/mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例5においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、0.82であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AまたはBの破壊が生じた。
<比較例4>
接着用樹脂液の種類を変更して、接着部と一方のガラス基板A(および他方のガラス基板B)との間の剥離強度を0.08N/mmに変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、液晶表示パネル用部材を製造した。
実施例6においては、{(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)および{(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A1×B1)の値は、0.93であった。
なお、支持構造体Aおよび支持構造体Bの分離の際には、シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AまたはBの破壊が生じた。
上記実施例および比較例の結果を表1にまとめて示す。
表1中、「剥離強度X」欄はシール部とガラス基板A(またはガラス基板B)との間の剥離強度(N/mm)を表し、「総接触面積Y」欄はシール部とガラス基板A(またはガラス基板B)との総接触面積(mm2)を表し、「剥離強度Z」欄は接着部とガラス基板A(またはガラス基板B)との間の剥離強度(N/mm)を表し、「総接触面積W」欄はシール部とガラス基板A(またはガラス基板B)との総接触面積(mm2)を表し、「剥離強度A」欄はガラス基板A(またはガラス基板B)と支持構造体A(または支持構造体B)との間の剥離強度(N/mm)を表し、「総接触面積B」欄はガラス基板A(またはガラス基板B)と支持構造体A(または支持構造体B)との総接触面積(mm2)を表し、「式(1)」欄は「(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)」の結果を示し、「式(2)」欄は「(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)」の結果を示す。
また、表1中の剥離結果は以下の基準に従ったものである。実用上、「○」「◎」であることが必要である。
「◎」:シール部とガラス基板AまたはBとの剥離や、ガラス基板AまたはBの破壊は生じない
「○」:シール部とガラス基板AまたはBとの間に僅かな剥離が見られるが、実用上問題がない
「×」シール部とガラス基板AもしくはBとの剥離、または、ガラス基板AもしくはBの破壊が生じる。
Figure 2014077850
上記表1より、式(1)および式(2)の関係を満たすシール構造体においては、シール部とガラス基板との間の剥離や、ガラス基板の破損が抑制されることが確認された。特に、式(1)および式(2)の値が1.40以上であると剥離がより抑制されることが確認された。
一方、式(1)または式(2)の関係を満たさない比較例1〜4においては、シール部とガラス基板との間の剥離、または、ガラス基板の破損が生じた。
10,200,300,400 シール構造体
11 第1の積層体
12 第2の積層体
13 シール部
14 接着部
20 液晶表示パネル用部材
111 第1のガラス基板
112 第1の支持構造体
113 第1の支持板
114 第1の粘着層
121 第2のガラス基板
122 第2の支持構造体
123 第2の支持板
124 第2の粘着層

Claims (11)

  1. 板厚が0.3mm以下の第1のガラス基板および前記第1のガラス基板と剥離可能に貼り合わされた第1の支持構造体を有する第1の積層体と、
    板厚が0.3mm以下の第2のガラス基板および前記第2のガラス基板と剥離可能に貼り合わされた第2の支持構造体を有する第2の積層体と、
    前記第1の積層体および前記第2の積層体の間において液晶表示パネルとなる形成領域を囲むように設けられたシール部と、
    任意の構成として、前記第1の積層体および前記第2の積層体を接着する接着部と、を有する、液晶表示パネル用部材の製造に用いられるシール構造体であって、
    前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板が対向しており、以下の関係式(1)および式(2)を満たす、シール構造体。
    式(1) {(X1×Y1)+(Z1×W1)}/(A1×B1)>1
    式(2) {(X2×Y2)+(Z2×W2)}/(A2×B2)>1
    (式(1)中、X1が前記シール部と前記第1のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、Y1が前記シール部と前記第1のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、Z1が前記接着部と前記第1のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、W1が前記接着部と前記第1のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、A1が前記第1のガラス基板と前記第1の支持構造体との間の剥離強度(N/mm)を表し、B1が前記第1のガラス基板と前記第1の支持構造体との総接触面積(mm2)を表し、
    式(2)中、X2が前記シール部と前記第2のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、Y2が前記シール部と前記第2のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、Z2が前記接着部と前記第2のガラス基板との間の剥離強度(N/mm)を表し、W2が前記接着部と前記第2のガラス基板との総接触面積(mm2)を表し、A2が前記第2のガラス基板と前記第2の支持構造体との間の剥離強度(N/mm)を表し、B2が前記第2のガラス基板と前記第2の支持構造体との総接触面積(mm2)を表す。
    なお、前記接着部がない場合は、(Z1×W1)=0および(Z2×W2)=0とする。)
  2. 前記シール部を複数有する、請求項1に記載のシール構造体。
  3. 前記接着部を有し、前記接着部が前記シール部に沿って直線状に設けられる、請求項2に記載のシール構造体。
  4. 前記接着部を有し、前記接着部が前記複数のシール部の全体を囲むように設けられる請求項2に記載のシール構造体。
  5. 前記接着部を有し、前記接着部が前記複数のシール部のそれぞれを囲むように設けられる請求項2に記載のシール構造体。
  6. 前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板が、縦730mm×横920mm以上の大きさを有する請求項1〜5のいずれかに記載のシール構造体。
  7. 前記第1のガラス基板および/または前記第2のガラス基板が、無アルカリガラスからなる請求項1〜6のいずれかに記載のシール構造体。
  8. 前記ガラス板が、酸化物基準の質量百分率表示において、下記を含有する無アルカリガラスからなる請求項7に記載のシール構造体。
    SiO2:50〜66%
    Al23:10.5〜24%
    23:0〜12%
    MgO:0〜8%
    CaO:0〜14.5%
    SrO:0〜24%
    BaO:0〜13.5%
    MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5%
    ZnO:0〜5%
  9. 前記ガラス板は、酸化物基準の質量百分率表示において、下記を含有する無アルカリガラスからなる請求項7に記載のシール構造体。
    SiO2:58〜66%
    Al23:15〜22%
    23:5〜12%
    MgO:0〜8%
    CaO:0〜9%
    SrO:3〜12.5%
    BaO:0〜2%
    MgO+CaO+SrO+BaO:9〜18%
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のシール構造体から前記第1の支持構造体および前記第2の支持構造体を剥離する剥離工程を備える、液晶表示パネル用部材の製造方法。
  11. 前記剥離工程において、前記シール構造体からの前記第1の支持構造体および前記第2の支持構造体の剥離は、前記シール構造体の一端部から徐々に行う請求項10に記載の液晶表示パネル用部材の製造方法。
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