JP2008145846A - パネルの製造方法および表示装置の製造方法 - Google Patents

パネルの製造方法および表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型基板の剛性を保ちつつ薄型化することができるパネルの製造方法およびこれを用いた表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】各々ガラス基板を有する駆動パネル100と対向パネル200とを、剥離可能な接着材310を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、外周部にエッチング保護のための封止層320を設けて接合体300を形成する。接合体300のエッチングによりガラス基板の厚みを薄くする。ガラス基板の剛性を保持し、エッチングの際の撓みや変形を抑える。ポイントスクライブにより分割線を形成したのち、外周部を切断して封止層320を除去し、加熱または紫外線照射により接着材310の密着力を弱めて剥離する。得られた駆動パネル100および対向パネル200を用いて、表示装置を形成するための組立体を形成し、この組立体を分割線よりも外側の切断線で切断する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液晶などを用いた表示装置に好適なパネルの製造方法およびこれを用いた表示装置の製造方法に関する。
従来、液晶表示装置の製造工程では、液晶の注入方法により滴下注入と真空注入との二つに大きく分けられる。液晶滴下注入による製造工程では、例えば、図18に示したように、まず、薄膜デバイスなどが形成された二枚のガラス基板の間に液晶を封入して表示装置を形成し(ステップS201)、次いで、この表示装置をエッチングすることによりガラス基板の厚みを薄くしたのち(ステップS202)、ホイールスクライブにより表示装置を所定の寸法に切断している(ステップS203)。また、図19に示したように、上述した方法と同様にして表示装置を形成したのち(ステップS201)、ホイールスクライブにより切断し(ステップS203)、化学的機械研磨によりガラス基板の厚みを薄くする(ステップS301)方法も行われている。
また、液晶真空注入による製造工程では、例えば、図21に示したように、薄膜デバイスなどが形成された二枚のガラス基板を貼り合わせて空セルを形成し(ステップS401)、次いで、この空セルをエッチングすることによりガラス基板の厚みを薄くし(ステップS202)、ホイールスクライブにより切断したのち(ステップS203)、真空容器内で空セルに液晶を注入して表示装置を形成している(ステップS402)。あるいは、図22に示したように、上述した方法と同様にして空セルを形成し(ステップS401)、次いでホイールスクライブにより切断し(ステップS203)、真空容器内で空セルに液晶を注入して表示装置を形成したのち(ステップS402)、化学的機械研磨によりガラス基板の厚みを薄くする(ステップS301)方法もある。
特開2005−340182号公報 「’99最新液晶プロセス技術」,プレスジャーナル,1998年,p.53−59 「フラットパネル・ディスプレイ1999」,日経BP社,1998年,p.132−139
しかしながら、図18に示した方法では、ガラス基板の厚みを薄くしたのちに切断するので、薄型化した大型基板の保持が困難であり、また、切断後のパネル端面の機械的強度にも問題があった。また、図19に示した方法では、化学的機械研磨によりガラス基板の厚みを薄くするので、製造コストが高くなってしまうという問題があった。
なお、特許文献1では、EL(エレクトロルミネッセンス)装置の製造工程に関して、EL素子部を形成した二枚の基板を対向配置し、周辺部を貼り合せてエッチングあるいは研磨などにより基板を薄型化することが記載されている。しかし、この従来方法では大型基板の周辺部のみを貼り合わせるので、エッチングの際にガラス基板の撓みや変形が生じるおそれがあり、薄型化には限界があった。また、特許文献1には厚みや基板寸法について特に記載されていないが、例えば片側の基板の厚みが0.15mm、寸法600mmを超えると保持や搬送が困難になる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ガラスなどの大型基板の剛性を保ちつつ薄型化することができるパネルの製造方法およびこれを用いた表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明によるパネルの製造方法は、各々基板を有する二枚のパネルを、剥離可能な接着材を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、外周部にエッチング保護のための封止層を設けて接合体を形成し、接合体をエッチングすることにより基板の厚みを薄くする薄型化工程と、外周部を切断することにより封止層を除去したのち、接着材を剥離する分解工程とを含むようにしたものである。
本発明による表示装置の製造方法は、本発明によるパネルの製造方法により得られた二枚のパネルを用いて、表示装置を形成するための組立体を形成する組立工程と、組立体を切断する切断工程とを含むようにしたものである。
本発明のパネルの製造方法によれば、各々基板を有する二枚のパネルを、剥離可能な接着材を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、外周部にエッチング保護のための封止層を設けて接合体を形成し、この接合体をエッチングすることにより基板の厚みを薄くするようにしたので、ガラスなどの大型基板の剛性を保持しつつエッチングの際の撓みや変形を抑えることができ、極めて薄いパネルを堅牢かつ低コストに製造することができる。よって、この製造方法により得られたパネルを用いて表示装置を製造することにより、従来の限界を超える極薄型表示装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の流れを表すものであり、図2ないし図17は、この製造方法を工程順に表したものである。なお、本発明によるパネルの製造方法は、以下の液晶表示装置の製造方法の一部を構成するものであるので、併せて説明する。
この液晶表示装置の製造方法は、液晶プロジェクタ,TV(TeleVision)装置,PDA(Personal Digital Assistants )または携帯電話などに用いられ、画像信号に基づいて映像表示を行う液晶表示装置を製造するものであり、例えば、パネル作製工程,薄型化工程,分割工程,支持体貼合工程,分解工程,組立工程,切断工程および液晶封入工程を含んでいる。
(パネル作製工程)
まず、例えば長辺350mm、短辺300mm、厚み0.7mmの2枚のガラス基板101,201を用意し、ガラス基板101には、図2に示したように、複数の画素11がマトリクス状に配置されてなる表示領域10を形成すると共に、この表示領域10の周辺に、映像表示用のドライバであるデータドライバ12および走査ドライバ13とを形成し、駆動パネル100を形成する。一方、ガラス基板201には、図3に示したように、共通電極210を形成し、対向パネル200を形成する(ステップS101)。
各画素11内には画素駆動回路14を形成する。画素駆動回路14は、後述する画素電極120の下層に形成され、一般にCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor )やNMOS(negative Metal-Oxide Semiconductor)などのトランジスタT1と、液晶20に電圧を供給するキャパシタ(補助容量)C1とを有するアクティブ型の駆動回路である。
画素駆動回路14において、列方向にはデータ線12Aが複数配置され、行方向には走査線13Aが複数配置されている。各データ線12Aと各走査線13Aとの交差点が、1画素に対応している。各トランジスタT1のソース電極はデータ線12Aに接続され、ゲート電極は走査線13Aに接続されている。各トランジスタT1のドレイン電極は、画素電極120と補助容量C1とに接続されている。各データ線12Aは、データドライバ12に接続され、このデータドライバ12から画像信号が供給されるようになっている。各走査線13Aは走査ドライバ13に接続され、この走査ドライバ13から走査信号が順次供給されるようになっている。
図4は、トランジスタT1の一例の断面構成を表したものである。トランジスタT1は、ボトムゲート型薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)であり、例えば一般的な低温ポリシリコン技術(例えば、非特許文献1および非特許文献2参照。)により形成することができる。すなわち、まず、ガラス基板101に、例えばスパッタ法により厚みが100mmのモリブデン(Mo)よりなるゲート111を形成し、例えばフォトリソグラフィ技術により所定の形状に成形する。次いで、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法により、二酸化ケイ素(SiO2 )層、または二酸化ケイ素層と窒化ケイ素(SiNx)層との積層体よりなるゲート絶縁膜112を形成する。続いて、厚みが30nmないし100nmの非晶質シリコン層を連続的に形成し、この非晶質シリコン層に例えば波長が308nmのXeClエキシマレーザパルスを照射することにより非晶質シリコン層を溶融させたのち再結晶化させて結晶シリコン層113を形成する。そののち、結晶シリコン層113のチャネル領域113Aの形成予定領域に、例えば二酸化ケイ素よりなるストッパ層114を形成する。このストッパ層114は、後述するn- 型ドープ領域113Aを形成するためのリン(P)イオン打込み時のチャネル保護膜としての機能を有している。ストッパ層114を形成したのち、例えばイオン打込みにより、結晶シリコン層113のストッパ層114で覆われていない領域に、n- 型ドープ領域113Bおよびn+ 型ドープ領域113Cよりなるアクティブ領域を形成する。アクティブ領域は、高いオン電流と低いオフ電流とを両立するためのLDD(Lightly Doped Drain )構造とする。結晶シリコン層113のストッパ層114で覆われた領域はチャネル領域113Aとなる。n- 型ドープ領域113Bおよびn+ 型ドープ領域113Cを形成したのち、例えばプラズマCVD法により、二酸化ケイ素層、または二酸化ケイ素層と窒化ケイ素層との積層体よりなるパッシベーション膜115を形成する。パッシベーション膜115を形成したのち、このパッシベーション膜115に接続孔を設け、例えばアルミニウム(Al)よりなるソース電極116およびドレイン電極117を形成し、パッシベーション膜115の接続孔を介してn+ 型ドープ領域113Cに接続する。ソース電極116およびドレイン電極117を形成したのち、例えば赤色のカラーレジストを塗布してカラーフィルタ118を形成し、このカラーフィルタ118をフォトリソグラフィ技術により所定の形状に成形すると共にソース電極116に対応して接続孔を設ける。赤色のカラーフィルタ118を形成したのち、同様にして緑色および青色のカラーフィルタ118を形成する。カラーフィルタ118を形成したのち、例えばアクリル系樹脂よりなる平坦化層119を形成し、この平坦化層119をフォトリソグラフィ技術により所定の形状に成形すると共にソース電極116に対応して接続孔を設ける。平坦化層119を形成したのち、例えばスパッタ法により、酸化スズ(SnO2 )と酸化インジウム(In2 3 )との固溶体物質であるITO(Indium Tin Oxide;インジウムスズ酸化物)よりなる画素電極120を形成し、平坦化層119およびカラーフィルタ118に設けられた接続孔を介してソース電極116に接続する。画素電極120を形成したのち、例えば二酸化ケイ素の斜め蒸着、またはポリイミド系の有機化合物をラビング(配向)処理することにより、配向膜(図示せず)を形成する。
共通電極210は、例えばスパッタ法により、ITOにより形成する。共通電極210の上には、画素電極120上の配向膜と同様にして、配向膜(図示せず)を形成する。
(薄型化工程)
次いで、図5に示したように、駆動パネル100と対向パネル200とを、剥離可能な接着材310を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、外周部にはエッチング保護のための封止層320を設けて、接合体300を形成する(ステップS102)。その際、駆動パネル100の画素11等が形成されている側と、対向パネル200の共通電極210が形成されている側とを対向させる。なお、接合体300は、必ずしも駆動パネル100と対向パネル200とにより構成する必要はなく、二枚の駆動パネル100、または二枚の対向パネル200により構成してもよい。また、駆動パネル100または対向パネル200と、画素11等や共通電極210などを一切形成していない素ガラス基板とを用いてもよい。
接着材310としては、例えば、厚みが300μmであり、ポリエステルよりなる基材に粘着剤が塗布されたもの(例えば、日東電工社製「リバアルファ」)を用いることができる。粘着剤にはカプセルが含まれており、所定の温度、例えば90℃〜120℃に加熱することによりカプセルが膨張し、粘着力を弱めて剥離することができる。また、接着材310としては、紫外線照射により粘着力を弱めて剥離するものも使用可能である。
接着材310と駆動パネル100および対向パネル200との接着は、図6に示したような真空貼合装置(真空ラミネータ)を用いて行う。この真空貼合装置400は、本体401内に第1真空室410と第2真空室420を設けたものである。第1真空室410と第2真空室420とは、通気孔(図示せず)を有する隔壁430で隔てられている。第2真空室420には、駆動パネル100を載せるステージ421と、シリコーンシートよりなる押圧部材422とが設けられている。
この真空貼合装置400では、まず、大気開放された状態でステージ421に駆動パネル100を置き、その上に接着材310を載せる。この状態では、接着材310は駆動パネル100に接触しているだけで密着はしていない。次いで、第1真空室410および第2真空室420をポンプ(図示せず)により真空引きし減圧する。真空度が50Paないし100Paに到達してから5分〜10分大気し脱気する。続いて、第2真空室420を減圧させたまま、第1真空室410を大気圧に戻すことにより差圧を生じさせると、押圧部材422が膨らみ、接着材310を押して、駆動パネル100に密着させる。そののち、同様にして、接着材310と対向パネル200とを密着させる。
封止層320は、エッチング液が接合体300内部に浸入することを防ぐためのものであり、耐フッ酸性を有するものが好ましい。封止層320としては、例えば紫外線硬化型のシール剤(ノーランドプロダクツ社(Norland Products Inc. )製「NOA65」)を用いることができる。
続いて、図7に示したように、接合体300をエッチングすることによりガラス基板101,201の厚みを薄くする(ステップS102)。エッチング液としては、例えばフッ化水素酸を用い、初期濃度を例えば重量濃度15%とし、エッチング中は液の攪拌を行う。このとき、駆動パネル100と対向パネル200とを、外周部の封止層320だけでなく、接着材310を間にして外周部を除く全面にわたり接着してエッチングするようにしたので、ガラス基板101,201の剛性を保持し、エッチングの際の撓みや変形を抑えることができ、極めて薄い駆動パネル100および対向パネル200を堅牢かつ低コストに製造することができる。なお、上述した方法と同様にして実際に接合体300を形成し、エッチングを行ったところ、ガラス基板101,201の厚みを、従来では不可能であった0.01mm〜0.2mmと極めて薄くすることができた。
(分割工程)
そののち、図8に示したように、ガラス基板101,201の厚み方向の少なくとも一部に、例えばダイヤモンドスクライバー500を用いたポイントスクライブにより、分割線L1を形成する(ステップS103)。ダイヤモンドスクライバー500としては、例えば、旭ダイヤモンド工業社製の4ポイント,2ポイント,8ポイントまたは3ポイントタイプなどを用いることができる。荷重は例えば50gf〜150gf、ガラス基板100,200の表面に対する取付角αは例えば45°〜85°とする。
分割線L1は、図9に示したように、表示装置形成予定領域1000Aの外寸に沿った線で形成する。また、形成された分割線L1は、図10に示したようなV字溝となっており、更にこのV字溝の先端から、ガラス基板101,201の厚み方向の少なくとも一部に割れ線C1が生じている。
分割線L1を形成したのち、図11に示したように、ガラス基板101,201を円筒面(湾曲面)610を有する治具600に沿わせることにより、曲げ応力を利用してガラス基板101,201を劈開し、割れ線C1をガラス基板101,201の厚み方向の全部にわたり形成する。円筒面610の曲率半径は例えば50mm〜200mmとする。なお、この工程は、分割線L1を形成した時点で割れ線C1がガラス基板101,201の厚み方向の全部にわたり形成されている場合には不要である。
(支持体貼合工程)
ガラス基板101,201を治具600を用いて劈開したのち、図12に示したように、ガラス基板101,201に、シリコーンゴム等よりなるローラ710により支持体700を貼り合わせる(ステップS104)。支持体700としては、例えば、厚みが100μm〜200μmであり、表面に接着剤が塗布されたプラスチックフィルムを用いることができる。
(分解工程)
ガラス基板101,201に支持体700を貼り合わせたのち、図13に示したように、外周部を切断線L2で切断することによりエッチング保護のための封止層320を除去する(ステップS105)。切断線L2は、ガラス基板101,201の四辺に沿って、封止層320が内部の表示領域10から切り離される位置に設ける。切断方法としては、例えばレーザ切断が好ましく、レーザとしては例えばコヒーレント社(Coherent Inc. )製の炭酸ガスレーザを用いることができる。切断条件は、例えば、レーザ波長9.4μm、周波数81MHzのパルス出力とする。平均出力は最大で225Wであるがパルス周期およびパルス幅によって変化する。ここでは、例えば、パルス周期10μs、パルス幅2μsとする。
封止層320を除去したのち、図14に示したように、例えば加熱または紫外線照射により接着材310と駆動パネル101および対向パネル200との密着力を弱め、接着材310を剥離する(ステップS105)。加熱の場合、例えば、ホットプレートに接合体300を載せるか、あるいは接合体300をオーブンに入れて、接着材310を所定の温度、例えば90℃〜120℃に到達させる。これにより、支持体700に支持された駆動パネル100と、支持体700に支持された対向パネル200とが形成される。
(組立工程)
接着材310を剥離したのち、図15および図16に示したように、駆動パネル100に紫外線硬化型シール剤を塗布することにより液晶封止層130を形成する一方、対向パネル200にはスペーサ220を散布し、駆動パネル100と対向パネル200とを対向させて液晶封止層130を硬化させ、液晶表示装置を形成するための組立体800を形成する(ステップS106)。
(切断工程)
組立体800を形成したのち、同じく図15に示したように、この組立体800を切断線L3で切断する(ステップS107)。切断方法は、上述した分解工程において封止層320を除去する場合と同様にレーザ切断が好ましく、使用するレーザおよび切断条件も同様である。切断線L3は、分割工程において形成したポイントスクライブによる分割線L1よりも外側に形成することが好ましい。切断によりひび,割れ等が生じた場合にも、それらのひび,割れ等の進行を分割線L1で止めることができ、内部の表示領域10への影響を抑えることができるからである。
(液晶封入工程)
組立体800を切断したのち、図16に示したように、駆動パネル100と対向パネル200と液晶封止層130とにより囲まれた空間に液晶20を封入し、支持体700の表面に偏光板等の光学フィルム900を貼り合わせる。なお、液晶20としては、垂直配向液晶,水平配向液晶,強誘電性液晶、TN(Twisted Nematic )モードの液晶またはOCB(Optically Compensated Birefringence )方式の液晶など、特に限定されない。以上により、表示装置1000が完成する。
この表示装置1000では、バックライト装置(図示せず)からの光が、駆動パネル100,液晶20および対向パネル200を通過して出射される。このとき、液晶20は、対向する電極間の電位差に応じて、その光学的な特性が変化し、通過する光を変調させる。この光変調により階調表現が可能となり、その変調された光が映像表示に利用される。液晶20への電圧印加は、図2に示した画素駆動回路14によって行われる。データドライバ12は、データ線12Aに画像信号を供給する。走査ドライバ13は、所定のタイミングで各走査線13Aに走査信号を順次供給する。これにより、走査線13Aからの走査信号によって走査され、かつデータ線12Aからの画像信号が印加された部分の画素が、選択的に駆動される。
以上のように、本実施の形態では、駆動パネル100および対向パネル200を、剥離可能な接着材310を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、外周部にエッチング保護のための封止層320を設けて接合体300を形成し、この接合体300をエッチングすることによりガラス基板101,201の厚みを薄くするようにしたので、ガラス基板101,201の剛性を保持し、エッチングの際の撓みや変形を抑えることができ、極めて薄い駆動パネル100および対向パネル200を堅牢かつ低コストに製造することができる。よって、この製造方法により得られた駆動パネル100および対向パネル200を用いて表示装置1000を製造することにより、従来の限界を超える極薄型液晶表示装置を実現することができ、携帯電話などの薄型化の要求に応えることができる。あるいはガラス基板101,201が薄くなることで駆動パネル100および対向パネル200の湾曲が可能となり、曲面表示の表示装置を実現することができる。
また、厚みを薄くしたガラス基板101,201に、ポイントスクライブにより分割線L1を形成し、組立体800を切断する際にはこの分割線L1よりも外側の切断線L3で切断するようにしたので、切断線L3でひび,割れ等が生じても、その進行を分割線L1で止めることができ、内部の表示領域10への影響を抑えることができる。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、成膜方法および成膜条件、または切断方法および切断条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、他の成膜方法および成膜条件、または他の切断方法および他の切断条件としてもよい。
また、例えば、上記実施の形態では、ガラス基板101,201を有する駆動パネル100または対向パネル200を用いて表示装置1000を製造する場合について説明したが、本発明の方法は、対象物である基板の構成材料によって限定されるものではなく、エッチングが可能な基板であれば、ガラス以外の他の材料(半導体など)よりなる基板の薄型化についても適用可能性を有するものである。
また、上記実施の形態では、表示装置1000の構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。例えば、上記実施の形態では、トランジスタT1としてボトムゲート型ポリシリコンTFTを形成する場合について説明したが、トップゲート型ポリシリコンTFTまたはアモルファスTFTでもよい。
更に、上記実施の形態では、液晶表示装置の製造方法において、パネル作製工程,薄型化工程,分割工程,支持体貼合工程,分解工程,組立工程,切断工程および液晶封入工程のすべてを行う場合について説明したが、分割工程または支持体貼合工程については必ずしも行わなくてもよく、パネル作製工程,薄型化工程,分解工程,組立工程,切断工程および液晶封入工程を行うようにしてもよい。なお、液晶以外の、例えば有機発光(有機EL)表示装置を製造する場合には、パネル作製工程において有機発光(有機EL)素子を形成するので、液晶封入工程は不要であることは言うまでもない。また、単にパネルを薄型化するだけであれば、少なくともパネル作製工程,薄型化工程および分解工程を行えば足りる。薄膜デバイス等を形成しない素ガラス基板の薄型化を行うなら、更にパネル作製工程も省略し、薄型化工程および分解工程のみを行うようにすることも可能である。
加えて、例えば、上記実施の形態では、ガラス基板101,201にプラスチックフィルムよりなる支持体700を貼り合わせ、この支持体700に偏光板などの光学フィルム900を貼り付けるようにした場合について説明したが、支持体700を省略し、光学フィルム900を直接ガラス基板100,200に貼り合わせることも可能である。
更にまた、上記実施の形態等では、透過型の液晶表示装置について説明したが、本発明は反射型や半透過型の液晶表示装置、あるいは有機発光(有機EL)表示装置にも適用することが可能である。
本発明の一実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法の流れを表す図である。 図1に示した製造方法を工程順に表した断面図である。 図2に続く工程を表す断面図である。 図3に続く工程を表す断面図である。 図4に続く工程を表す断面図である。 図5に続く工程を表す断面図である。 図6に続く工程を表す断面図である。 図7に続く工程を表す断面図である。 図7に続く工程を表す断面図である。 図7に続く工程を表す断面図である。 図8ないし図10に続く工程を表す断面図である。 図11に続く工程を表す断面図である。 図12に続く工程を表す断面図である。 図13に続く工程を表す断面図である。 図14に続く工程を表す断面図である。 図14に続く工程を表す断面図である。 図16に続く工程を表す断面図である。 従来の液晶表示装置の製造方法の流れの一例を表す図である。 従来の液晶表示装置の製造方法の流れの他の例を表す図である。 従来の液晶表示装置の製造方法の流れの更に他の例を表す図である。 従来の液晶表示装置の製造方法の流れの更に他の例を表す図である。
符号の説明
10…表示領域、11…画素、12…データドライバ、12A…データ線、13…走査ドライバ、13A…走査線、14…画素駆動回路、20…液晶、100…駆動パネル、200…対向パネル、101,201…ガラス基板、120…画素電極、210…共通電極、220…スペーサ、300…接合体、310…接着材、320…封止層、400…真空貼合装置、600…治具、700…支持体、800…組立体、900…光学フィルム、1000…表示装置、T1…トランジスタ

Claims (6)

  1. 各々基板を有する二枚のパネルを、剥離可能な接着材を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、前記外周部にエッチング保護のための封止層を設けて接合体を形成し、前記接合体をエッチングすることにより前記基板の厚みを薄くする薄型化工程と、
    前記外周部を切断することにより前記封止層を除去したのち、前記接着材を剥離する分解工程と
    を含むことを特徴とするパネルの製造方法。
  2. 前記基板はガラス基板である
    ことを特徴とする請求項1記載のパネルの製造方法。
  3. 各々基板を有する二枚のパネルを、剥離可能な接着材を間にして外周部を除く全面にわたり接着し、前記外周部にエッチング保護のための封止層を設けて接合体を形成し、前記接合体をエッチングすることにより前記基板の厚みを薄くする薄型化工程と、
    前記外周部を切断することにより前記封止層を除去したのち、前記接着材を剥離する分解工程と、
    前記二枚のパネルを用いて、表示装置を形成するための組立体を形成する組立工程と、
    前記組立体を切断する切断工程と
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  4. 前記基板はガラス基板である
    ことを特徴とする請求項3記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記薄型化工程を行ったのち前記分解工程を行う前に、前記基板の厚み方向の少なくとも一部に、ポイントスクライブにより分割線を形成する分割工程を含み、
    前記切断工程において、前記分割線よりも外側の切断線で切断する
    ことを特徴とする請求項3記載の表示装置の製造方法。
  6. 前記分割工程を行ったのち前記分解工程を行う前に、前記基板に支持体を貼り合わせる支持体貼合工程を含む
    ことを特徴とする請求項5記載の表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101233349B1 (ko) * 2010-07-07 2013-02-14 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치 제조 방법
JP2013130888A (ja) * 2012-08-17 2013-07-04 Asahi Glass Co Ltd 電子デバイス用部材および電子デバイスの製造方法、ならびに電子デバイス用部材
JP2014077850A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Asahi Glass Co Ltd シール構造体、液晶表示パネル用部材の製造方法

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