JP2014077247A - 建設機械の旋回装置 - Google Patents

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友晴 森田
Takeshi Kurihara
猛 栗原
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Abstract

【課題】旋回装置の遊星歯車減速機構に用いられる歯車の噛合いによる騒音を低減する。
【解決手段】モータ軸24に連結される最上段の遊星歯車減速機構47を、はすば太陽歯車48と、はすば太陽歯車48とはすば内歯車15Dとに噛合する複数のはすば遊星歯車51と、各はすば遊星歯車51を回転可能に支持するはすば歯車支持キャリア52とにより構成する。そして、はすば太陽歯車48に作用する上,下方向のスラスト荷重は、太陽歯車用スラスト荷重受け部材56により受承し、はすば遊星歯車51に作用する上,下方向のスラスト荷重は、遊星歯車用スラスト荷重受け部材59により受承し、はすば歯車支持キャリア52に作用する上,下方向のスラスト荷重は、キャリア用スラスト荷重受け部材62により受承する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の旋回式建設機械に好適に用いられる建設機械の旋回装置に関する。
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回輪を介して旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前部側に設けられた作業装置とにより大略構成されている。そして、下部走行体と上部旋回体との間には旋回装置が設けられ、この旋回装置を作動させることにより下部走行体上で上部旋回体が旋回する構成となっている。
この場合、油圧ショベルの旋回装置は、通常、上部旋回体に取付けられ入力回転を減速して出力する減速機と、該減速機の上側に設けられ減速機にモータ軸の回転を入力する旋回モータと、減速機によって減速されたモータ軸の回転を旋回輪に出力する出力軸とを備えて構成されている。
ここで、旋回モータとして電動モータを用いた電動式の旋回装置が提案されており、この電動式の旋回装置は、電動モータの回転を減速機によって減速して出力軸に伝達することにより、下部走行体上で上部旋回体を旋回させることができる(例えば、特許文献1参照)。
この場合、油圧モータに相当する出力トルクを電動モータで発生させるには、大容量の電動モータが必要になる。しかし、これでは旋回装置全体が大型化してしまい実用的でないことから、小型の電動モータの回転数を上げて複数段に形成された遊星歯車減速機構で減速することにより、油圧モータと同程度の出力トルクを発生させている。そして、高速回転する電動モータを制動するためのブレーキ装置を、最上段に位置する遊星歯車減速機構の下側に設け、モータ軸の回転を1段階減速させてから電動モータの回転を制動することにより、ブレーキ装置を小型化させている(例えば、特許文献2参照)
特開2006−25580号公報 特開2007−39990号公報
ところで、上述した電動式の旋回装置に用いられる電動モータは、油圧モータに相当する出力トルクを発生させるために電動モータの回転数を高くしている。そうすると、各遊星歯車減速機構の歯車の噛合部分での騒音が大きくなる。特に、最上段に位置する遊星歯車減速機構は、モータ軸が高速回転しているのでその騒音は顕著であり、運転者等が不快に感じるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、旋回装置を構成する遊星歯車減速機構の各歯車の噛合いにより生じる騒音を低減させることのできる建設機械の旋回装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、下部走行体に旋回輪を介して旋回可能に搭載された上部旋回体に取付けられ上,下方向に延びる筒状のハウジングと、該ハウジング内の上端側に設けられた旋回モータと、該旋回モータの下側に配置された少なくとも1段の遊星歯車減速機構からなり前記旋回モータの回転を減速する減速機と、前記旋回モータの回転を制動するブレーキ装置と、前記減速機によって減速された前記旋回モータの回転を出力する出力軸と、該出力軸の下端側に設けられ前記上部旋回体と前記下部走行体との間に設けられた旋回輪の内輪に噛合するピニオンとを備え、前記遊星歯車減速機構は、太陽歯車と、該太陽歯車と内歯車とに噛合し前記太陽歯車の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車と、該各遊星歯車を回転可能に支持する歯車支持軸を有するキャリアとにより構成してなる建設機械の旋回装置に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記遊星歯車減速機構のうち最上段に位置する遊星歯車減速機構は、はすば太陽歯車と、はすば遊星歯車と、該はすば遊星歯車に噛合するはすば内歯車とにより構成し、前記はすば太陽歯車には、該はすば太陽歯車に作用するスラスト荷重を受ける太陽歯車用スラスト荷重受け部材を設け、前記はすば遊星歯車には、該はすば遊星歯車に作用するスラスト荷重を受ける遊星歯車用スラスト荷重受け部材を設け、前記はすば遊星歯車を支持するはすば歯車支持キャリアには、該はすば歯車支持キャリアに作用するスラスト荷重を受けるキャリア用スラスト荷重受け部材を設けたことにある。
請求項2の発明は、前記ブレーキ装置は、前記ハウジング内に回転可能に設けられ上端側が前記はすば歯車支持キャリアに連結されたブレーキ軸と、該ブレーキ軸の外周側に配置された複数の回転側ブレーキ板と、該各回転側ブレーキ板と交互に重なり合う状態で前記ハウジングの内周側に配置された複数の非回転側ブレーキ板と、ばね部材によって前記各回転側ブレーキ板と前記各非回転側ブレーキ板とを摩擦係合させて前記旋回モータに制動力を付与し、ブレーキ解除圧が供給されることにより前記ばね部材に抗して前記旋回モータに対する制動を解除するブレーキピストンとにより構成し、前記太陽歯車用スラスト荷重受け部材は、前記ハウジングと前記はすば太陽歯車との間に設けられ少なくとも上向きのスラスト荷重を受けるスラストラジアル軸受と、前記はすば太陽歯車の下端部と前記ブレーキ軸の上端部との間に設けられ前記はすば太陽歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける太陽歯車用ストッパとにより構成し、前記遊星歯車用スラスト荷重受け部材は、前記はすば遊星歯車の上面と前記はすば歯車支持キャリアの歯車支持軸との間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する上向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用ストッパまたは上側遊星歯車用スラスト軸受と、前記はすば遊星歯車と前記はすば歯車支持キャリアとの間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける下側遊星歯車用スラスト軸受とにより構成し、前記キャリア用スラスト荷重受け部材は、前記はすば歯車支持キャリアの上面と前記ブレーキ軸との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する上向きのスラスト荷重を受けるキャリア用上ストッパと、前記はすば歯車支持キャリアの下面と前記ブレーキ軸との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパとにより構成したことにある。
請求項3の発明は、前記ブレーキ軸と前記太陽歯車用ストッパとの間には、太陽歯車用ストッパ軸受を設ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記遊星歯車減速機構は、少なくとも2段の減速段を有し、最上段の遊星歯車減速機構の下方に配置される次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車は、その上端側を前記最上段の遊星歯車減速機構のはすば歯車支持キャリアに連結し、下端側を前記次段の遊星歯車減速機構の遊星歯車に噛合する構成とし、前記太陽歯車用スラスト荷重受け部材は、前記ハウジングと前記はすば太陽歯車との間に設けられ少なくとも上向きのスラスト荷重を受けるスラストラジアル軸受と、前記はすば太陽歯車の下端部と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車の上端部との間に設けられ前記はすば太陽歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける太陽歯車用ストッパとにより構成し、前記遊星歯車用スラスト荷重受け部材は、前記はすば遊星歯車の上面と前記はすば歯車支持キャリアの歯車支持軸との間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する上向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用ストッパまたは上側遊星歯車用スラスト軸受と、前記はすば遊星歯車と前記はすば歯車支持キャリアとの間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用スラスト軸受とにより構成し、前記キャリア用スラスト荷重受け部材は、前記はすば歯車支持キャリアの上面と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する上向きのスラスト荷重を受けるキャリア用上ストッパと、前記はすば歯車支持キャリアの下面と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパとにより構成したことにある。
請求項1の発明によれば、高速回転する旋回モータの回転を減速する遊星歯車減速機構の太陽歯車、遊星歯車および内歯車をはすば歯車としたことにより、各歯車が、高速回転に耐え得る強度を保つことができ、しかも各歯車の噛合いによる騒音を低減させることができる。これにより、騒音を低減させることができると共に、旋回装置の信頼性、安定性を高めることができる。
また、遊星歯車減速機構にはすば歯車を採用したことにより、はすば太陽歯車、はすば遊星歯車、はすば歯車支持キャリアには、その回転時にスラスト荷重が作用するが、このスラスト荷重を受ける太陽歯車用スラスト荷重受け部材、遊星歯車用スラスト荷重受け部材、キャリア用スラスト荷重受け部材を設けることにより、はすば太陽歯車、はすば遊星歯車を安定して回転させることができる。
特に、最上段に位置する遊星歯車減速機構にはすば歯車や各スラスト荷重受け部材を用いることで、旋回モータの回転数を高くしても各歯車の噛合いによる騒音を低減できる。この結果、旋回モータに小型の電動モータを採用することができ、旋回装置全体の小型化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、旋回モータの回転を一段減速した後に、ブレーキ装置を設けていることから、電動モータを小型化すると共に、ブレーキ装置をも小型化することができ、さらなる旋回装置全体の小型化を図ることができる。
また、はすば太陽歯車、はすば遊星歯車、はすば歯車支持キャリアのそれぞれに生じるスラスト荷重は、各スラスト荷重受け部材により受ける構成としている。これら各スラスト荷重受け部材により、はすば太陽歯車やはすば支持キャリアと同軸上に設けられた旋回モータのモータ軸にスラスト荷重を生じさせないようにしている。これにより、スラスト荷重による旋回モータの破損、損傷を防止することができるので、旋回装置の信頼性、安定性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、太陽歯車用ストッパに太陽歯車用ストッパ軸受を設けることにより、太陽歯車用ストッパが、はすば太陽歯車と共に回転することができるので、はすば太陽歯車や太陽歯車用ストッパの摩耗を低減させることができる。これにより、はすば太陽歯車を円滑に回転させることができるので、安定して旋回モータの回転動力を伝達することができる。
請求項4の発明によれば、最上段に位置する遊星歯車減速機構のすぐ下側に次段の遊星歯車減速機構を有する旋回装置においても、最上段の遊星歯車減速機構にはすば歯車を採用することにより、旋回モータを小型化することができ、旋回装置全体の小型化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態による旋回装置を備えた油圧ショベルを示す正面図である。 第1の実施の形態による旋回装置を示す断面図である。 図2中の旋回モータ、最上段の遊星歯車減速機構、ブレーキ装置等を拡大して示す要部拡大の断面図である。 図3中の最上段の遊星歯車減速機構、太陽歯車用スラスト荷重受け部材、遊星歯車用スラスト荷重受け部材、キャリア用スラスト荷重受け部材を拡大して示す要部拡大の断面図である。 はすば太陽歯車、はすば遊星歯車、はすば歯車支持キャリア、はすば内歯車、太陽歯車用ストッパ、ブレーキ軸等を拡大して示す一部断面の分解図である。 本発明の第2の実施の形態による旋回装置を示す図4と同様の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による旋回装置を示す図4と同様の断面図である。 本発明の第4の実施の形態による旋回装置を示す図2と同様の断面図である。
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態を示している。ここで、1は建設機械の代表例である油圧ショベルを示し、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより大略構成されている。上部旋回体3の前部側には作業装置4が俯仰動可能に設けられ、この作業装置4を用いて掘削作業等を行うものである。また、下部走行体2と上部旋回体3との間には後述の旋回輪5が設けられ、上部旋回体3は旋回輪5を介して下部走行体2上に旋回可能に支持されている。
5は下部走行体2と上部旋回体3との間に設けられた旋回輪を示し、該旋回輪5は、図1に示す下部走行体2の支持筒体2A上に固定された内輪5Aと、上部旋回体3のベースとなる旋回フレーム3Aの下面側に固定された外輪5Bと、内輪5Aと外輪5Bとの間に設けられた多数の鋼球5C(1個のみ図示)とにより構成されている。また、内輪5Aの内周側には、全周に亘って内歯5Dが形成されている。そして、後述の旋回装置11が作動して旋回フレーム3Aに固定された外輪5Bが内輪5Aの周囲を回転することにより、上部旋回体3が下部走行体2上で旋回動作を行う構成となっている。
次に、本実施の形態による電動式の旋回装置11について説明する。
11は旋回輪5を介して下部走行体2上に支持された上部旋回体3を旋回させる旋回装置を示し、該旋回装置11は、後述するハウジング12と、旋回モータとしての電動モータ16と、ブレーキ装置28と、出力軸40と、減速機44等により大略構成されている。
12は上部旋回体3の旋回フレーム3Aに上,下方向に配設された筒状のハウジングで、該ハウジング12は、旋回フレーム3Aの上面側に取付けられた下段ハウジング13と、該下段ハウジング13の上端側に取付けられた中段ハウジング14と、該中段ハウジング14の上側に取付けられた後述するブレーキハウジング29と、該ブレーキハウジング29の上側に取付けられた上段ハウジング15と、該上段ハウジング15の上側に取付けられた後述するモータハウジング17とからなり、旋回フレーム3Aの上面から上,下方向に延びている。
下段ハウジング13の下端側には、大径な環状の下フランジ部13Aが設けられ、該下フランジ部13Aは、ボルト13Bを用いて旋回フレーム3Aに締結されている。また、下段ハウジング13の上端側には、下フランジ部13Aよりも小径な環状の上フランジ部13Cが設けられている。
中段ハウジング14の下端側には、環状の下フランジ部14Aが設けられ、該下フランジ部14Aは、ボルト14Bを用いて下段ハウジング13の上フランジ部13Cに締結されている。また、中段ハウジング14の上端側には上フランジ部14Cが設けられ、該上フランジ部14Cには、後述のブレーキハウジング29の下フランジ部29Cが締結される構成となっている。一方、中段ハウジング14の内周側には、上,下方向に離間して2つの内歯車14D,14Eが、それぞれ全周に亘って形成されている。
一方、上段ハウジング15は、下端側に底部15Aが設けられると共に上端側が開口した有底円筒状に形成され、底部15Aの中心部には、後述するブレーキ軸30が挿通される軸挿通孔15Bが設けられている。上段ハウジング15の上端側には上フランジ部15Cが設けられ、該上フランジ部15Cには、後述するモータハウジング17の下フランジ部19Dが取付けられる構成となっている。また、上段ハウジング15の内周側には、はすば歯車として形成されたはすば内歯車15Dが全周に亘って形成されている。
16はハウジング12内の上端側に設けられた旋回モータとしての電動モータを示している。該電動モータ16は、電力が供給されることにより旋回装置11を駆動するものである。ここで、電動モータ16は、モータハウジング17と、モータ軸24と、上側軸受25および下側軸受26等とにより大略構成されている。
17はハウジング12の一部を構成するモータハウジングを示し、該モータハウジング17は、上段ハウジング15の上側に取付けられ、電動モータ16の外殻をなすものである。該モータハウジング17は、有蓋円筒状のハウジング本体18と、該ハウジング本体18の下端側に取付けられる底板19と、ハウジング本体18の上端側に取付けられる蓋体20とにより大略構成されている。
ここで、ハウジング本体18は、円筒状をなす周壁部18Aと、該周壁部18Aの上端側に設けられた蓋部18Bとにより構成され、蓋部18Bの中心部には、上側軸受25が取付けられる軸受嵌合孔18Cが上,下方向に貫通して設けられている。また、ハウジング本体18の周壁部18Aの下側には、底板19がボルト(図示せず)等により取付けられている。
底板19は、円筒状をなす外側円筒部19Aと、該外側円筒部19Aから当該外側円筒部19Aの中心に向けて水平方向に張出す環状板部19Bと、該環状板部19Bの内周側から上,下方向に延びた内側円筒部19Cとを有している。
外側円筒部19Aの下端側には、下フランジ部19Dが設けられ、該下フランジ部19Dは、ボルト19Eを用いて上段ハウジング15の上フランジ部15Cに締結されている。内側円筒部19Cの中心部には、後述するモータ軸24が挿通される軸挿通孔19Fが設けられている。
一方、蓋体20は、中空な円板状に形成され、ボルト等(図示せず)を用いてハウジング本体18の蓋部18Bの上面側に取付けられるものである。ここで、蓋体20の中心部には、後述のモータ軸24が挿通される軸挿通孔20Aが形成され、該軸挿通孔20Aには、モータ軸24をハウジング本体18に対して位置決めする位置決め部材21が嵌合する構成となっている。
そして、ハウジング本体18の周壁部18Aの内周側には固定子22が固定して設けられ、該固定子22の内周側には、後述のモータ軸24に取付けられた回転子23が僅かな隙間をもって配置されている。
24はモータハウジング17内に上,下方向に延びて設けられたモータ軸を示している。該モータ軸24の上端側は、ハウジング本体18の軸受嵌合孔18Cに取付けられた上側軸受25によって回転可能に支持され、モータ軸24の下端側は、底板19の軸挿通孔19Fに取付けられた下側軸受26によって回転可能に支持されている。また、モータ軸24の上,下方向(軸方向)の中間部には回転子23が取付けられている。
ここで、モータ軸24の上端部は、上側軸受25から上方に突出し、蓋体20の軸挿通孔20Aに嵌合して位置決め部材21によって回転可能に支持されている。一方、モータ軸24の下端部は、雄スプライン部24Aとして形成され、該雄スプライン部24Aは、下側軸受26から上段ハウジング15内に突出し、該上段ハウジング15内に配置された後述するはすば太陽歯車48の雌スプライン部48Aにスプライン結合されている。また、下側軸受26の下側には、底板19の軸挿通孔19Fとモータ軸24との間をシールするオイルシール27が設けられている。
28は電動モータ16の回転を制動するブレーキ装置を示し、該ブレーキ装置28は、後述する1段目の遊星歯車減速機構47と2段目の遊星歯車減速機構45との間に設けられている。該ブレーキ装置28は、1段目の遊星歯車減速機構47によって減速されたモータ軸24の回転に対して制動力を付与するネガティブ型の湿式ブレーキ装置として構成されている。そして、ブレーキ装置28は、後述するブレーキハウジング29と、ブレーキ軸30と、回転側ブレーキ板33と、非回転側ブレーキ板34と、ブレーキピストン35等とにより構成されている。
29はハウジング12の一部を構成するブレーキハウジングを示し、該ブレーキハウジング29は、ブレーキ装置28の外殻をなすもので、下端側に底部29Aが設けられると共に上端側が開口した有底円筒状に形成されている。底部29Aの中心部には、後述するブレーキ軸30が挿通される軸挿通孔29Bが設けられている。ブレーキハウジング29の下端側には下フランジ部29Cが設けられ、該下フランジ部29Cは、中段ハウジング14の上フランジ部14Cにボルト29Dを用いて締結されている。また、ブレーキハウジング29の上端側には、上段ハウジング15が複数のボルト29E(1本のみ図示)を用いて取付けられている。これにより、中段ハウジング14と上段ハウジング15との間にブレーキハウジング29が固定されている。
一方、ブレーキハウジング29の内周側には、後述する回転側ブレーキ板33と非回転側ブレーキ板34とが収容されるブレーキ板収容孔29Fと、後述のブレーキピストン35が挿嵌されるピストン挿嵌孔29Gとが同心状に形成されている。ブレーキ板収容孔29Fの内周面には、ブレーキ板係合溝29Hが全周に亘って形成されている。
30はブレーキハウジング29内に配置されたブレーキ軸を示し、該ブレーキ軸30は、後述する1段目の遊星歯車減速機構47と2段目の遊星歯車減速機構45との間を連結するものである。ここで、ブレーキ軸30の上端側は、上段ハウジング15の底部15Aに取付けられた上側軸受31によって回転可能に支持され、ブレーキ軸30の下端側は、ブレーキハウジング29の底部29Aに取付けられた下側軸受32によって回転可能に支持されている。また、ブレーキ軸30の上端部は、底部15Aに設けられた軸挿通孔15Bを通じて上段ハウジング15内に突出する雄スプライン部30Aとして形成され、該雄スプライン部30Aは、後述するはすば歯車支持キャリア52の雌スプライン部52Dにスプライン結合されている。
そして、雄スプライン部30Aの上端側には、溝部30Bが設けられ、雄スプライン部30Aの下端側には、キャリア用下ストッパとしての環状の段差部30Cが設けられている。また、ブレーキ軸30の上面30Dの中央部には、断面略凹状の凹部30Eが設けられている。
一方、ブレーキ軸30の下端側は、ブレーキハウジング29の軸挿通孔29Bを通じて中段ハウジング14内に突出する雄スプライン部30Fとして形成され、該雄スプライン部30Fは、後述する太陽歯車45Aにスプライン結合されている。また、ブレーキ軸30の軸方向中間部には大径な円形状の鍔部30Gが設けられ、該鍔部30Gの外周面には、ブレーキ板係合溝30Hが全周に亘って形成されている。
ここで、図4に示すように、ブレーキ軸30の上端側を支持する上側軸受31の内輪側の上面31Aは、後述するはすば歯車支持キャリア52の下面52B1の一部が載置されることにより、当該はすば歯車支持キャリア52に作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパを構成している。
33はブレーキ軸30の鍔部30Gの外周側に配置された複数の回転側ブレーキ板を示し、該各回転側ブレーキ板33は、円環状の板体として形成され、後述の非回転側ブレーキ板34と軸方向に交互に重り合う状態で、ブレーキハウジング29のブレーキ板収容孔29F内に収容されている。回転側ブレーキ板33の内周側は、鍔部30Gの外周面に設けられたブレーキ板係合溝30Hに軸方向に移動可能に係合し、各回転側ブレーキ板33は、ブレーキ軸30に対して軸方向に移動可能な状態で、当該ブレーキ軸30と一体に回転する構成となっている。
34はブレーキハウジング29の内周側に配置された複数の非回転側ブレーキ板を示し、該各非回転側ブレーキ板34は、円環状の板体として形成され、各回転側ブレーキ板33と軸方向に交互に重り合う状態で、ブレーキハウジング29のブレーキ板収容孔29Fに収容されている。非回転側ブレーキ板34の外周側は、ブレーキ板収容孔29Fの内周面に形成されたブレーキ板係合溝29Hに軸方向に移動可能に係合し、各非回転側ブレーキ板34は、ブレーキハウジング29に対して軸方向に移動可能となり、かつブレーキハウジング29に対して非回転となっている。
35はブレーキハウジング29のピストン挿嵌孔29Gに軸方向に摺動可能に挿嵌されたブレーキピストンで、該ブレーキピストン35は、回転側ブレーキ板33と非回転側ブレーキ板34とを押圧して摩擦係合させることにより、モータ軸24の回転が伝達されるブレーキ軸30に制動力を付与するものである。ここで、ブレーキピストン35は、ピストン挿嵌孔29Gの各段部に摺動可能に挿嵌される大径筒部35Aと小径筒部35Bとにより、段付き円筒状に形成されている。
また、ブレーキピストン35の上端側には、複数の軸方向に延びる有底のばね収容穴35Cが設けられ、該ばね収容穴35Cと上段ハウジング15の底部15Aとの間には、ばね部材36が縮装されている。従って、ブレーキピストン35は、ばね部材36により常時下方に付勢され、各回転側ブレーキ板33と各非回転側ブレーキ板34とを押圧して両者を摩擦係合させる。これにより、各回転側ブレーキ板33が設けられたブレーキ軸30の回転が規制される構成となっている。
ブレーキピストン35の大径筒部35Aとピストン挿嵌孔29Gとの間には、環状のシール部材37が設けられ、ブレーキピストン35の小径筒部35Bとピストン挿嵌孔29Gとの間には、環状のシール部材38が設けられている。これにより、ブレーキピストン35の大径筒部35Aと小径筒部35Bとの間の角隅部と、ブレーキハウジング29のピストン挿嵌孔29Gとの間には、各シール部材37,38によって上,下方向から挟まれた環状な油室39が形成され、この油室39には、ブレーキ解除圧流入口39Aが連通している。そして、ブレーキ解除圧流入口39Aから作動油が供給されることにより、ブレーキピストン35は、ばね部材36の付勢力に抗して上方に移動する。これにより、回転側ブレーキ板33と非回転側ブレーキ板34とが非接触状態となり、電動モータ16に対する制動を解除することができる構成としている。
40は後述する減速機44によって減速された電動モータ16の回転を出力する出力軸で、該出力軸40は、下段ハウジング13内に上側軸受41、下側軸受42を介して回転可能に支持され、ハウジング12内を上,下方向に延びている。ここで、出力軸40の上端側には雄スプライン部40Aが形成され、該雄スプライン部40Aは、3段目(最下段)の遊星歯車減速機構46のキャリア46Cにスプライン結合されている。
一方、出力軸40の下端側には、ピニオン40Bが一体に設けられ、該ピニオン40Bは、下段ハウジング13の下端部から下方に突出し、旋回輪5の内輪5Aに設けられた内歯5Dに噛合している。また、出力軸40の下端側には、ピニオン40Bと下側軸受42との間に位置して円板状のスリーブ43が挿嵌され、該スリーブ43の外周面には、下段ハウジング13の下端部に設けられたオイルシール43Aの内周面が液密に摺接している。
次に、電動モータ16の下側に配置された本実施の形態による減速機44について説明する。
44は電動モータ16の下側に配置された減速機を示し、該減速機44は、電動モータ16の回転を減速して出力軸40に出力するものである。ここで、減速機44は、最上段に位置する1段目の遊星歯車減速機構47と、2段目(次段)の遊星歯車減速機構45と、3段目の遊星歯車減速機構46とにより構成され、1段目の遊星歯車減速機構47と2段目の遊星歯車減速機構45との間には、ブレーキ装置28が設けられている。
45はブレーキ装置28の下側に配設された2段目の遊星歯車減速機構を示している。該遊星歯車減速機構45は、ブレーキ軸30の雄スプライン部30Fにスプライン結合された太陽歯車45Aと、該太陽歯車45Aと中段ハウジング14の内歯車14Dとに噛合し、太陽歯車45Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車45B(1個のみ図示)と、該各遊星歯車45Bを回転可能に支持するキャリア45Cとにより構成されている。
46は2段目の遊星歯車減速機構の下側に配設された3段目(最下段)の遊星歯車減速機構で、該遊星歯車減速機構46は、2段目の遊星歯車減速機構45のキャリア45Cにスプライン結合された太陽歯車46Aと、該太陽歯車46Aと中段ハウジング14の内歯車14Eとに噛合し、太陽歯車46Aの周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車46B(1個のみ図示)と、該各遊星歯車46Bを回転可能に支持するキャリア46Cとにより構成されている。そして、遊星歯車減速機構46のキャリア46Cは、出力軸40の上端側に設けられた雄スプライン部40Aにスプライン結合される構成となっている。
次に、最上段に位置する1段目の遊星歯車減速機構47について説明する。
47はハウジング12の上段ハウジング15内に配設された1段目(最上段)の遊星歯車減速機構を示している。該遊星歯車減速機構47は、電動モータ16とブレーキ装置28との間に配置され、電動モータ16の回転を減速してブレーキ軸30に伝達するものである。そして、遊星歯車減速機構47は、後述するはすば太陽歯車48と、はすば遊星歯車51と、はすば歯車支持キャリア52とにより大略構成されている。
48ははすば太陽歯車を示している。該はすば太陽歯車48は、内周側が上,下方向(軸方向)に貫通する雌スプライン部48Aとなった段付きの円筒体からなり、後述する大径筒部49と小径筒部50とにより構成されている。はすば太陽歯車48は、上段ハウジング15の中央部に位置するもので、はすば太陽歯車48の雌スプライン部48Aは、電動モータ16のモータ軸24の下端側に形成された雄スプライン部24Aにスプライン結合される。従って、はすば太陽歯車48は、モータ軸24と一体的に回転するものである。
49ははすば太陽歯車48の下側を構成する大径筒部を示している。該大径筒部49の外周側は、大径の大はすば歯車部49Aとなり、該大はすば歯車部49Aは、後述するはすば遊星歯車51の小はすば歯車部51Aと噛合する構成となっている。また、大径筒部49の下面49Bには、後述する太陽歯車用ストッパ58の支持部58Aが摺動可能に当接している。
50ははすば太陽歯車48の上側を構成する小径筒部を示している。該小径筒部50と大径筒部49との境界は、環状の段差部50Aとなっており、該段差部50Aに後述するスラストラジアル軸受57の内輪57Bが嵌合するようになっている。
51は複数のはすば遊星歯車を示している。該各はすば遊星歯車51は、はすば太陽歯車48の大径筒部49よりも小径な円筒体として形成されている。そして、はすば遊星歯車51の外周側は、はすば太陽歯車48の大はすば歯車部49Aと上段ハウジング15のはすば内歯車15Dとに噛合する小はすば歯車部51Aとなっている。
52ははすば歯車支持キャリアを示している。該はすば歯車支持キャリア52は、複数のはすば遊星歯車51を回転可能に支持するものである。このはすば歯車支持キャリア52は、はすば内歯車15Dの歯先円径よりも小径なドーナツ状の支持部52Aと、該支持部52Aからブレーキ軸30に向けて突出する肉厚な筒部52Bとにより構成されている。
ここで、支持部52Aには、後述する歯車支持軸54が挿通される複数の挿通孔52Cが設けられている。また、筒部52Bの中央部には、ブレーキ軸30の雄スプライン部30Aとスプライン結合する雌スプライン部52Dが設けられている。一方、図4に示すように、筒部52Bの下面52B1は、ブレーキ軸30の段差部30Cおよび上側軸受31の内輪側の上面31Aに載置され、筒部52Bの上面52B2は、後述するキャリア用上ストッパ63に当接している。
54ははすば歯車支持キャリア52の各挿通孔52Cに挿通された複数の歯車支持軸を示し、該各歯車支持軸54は、はすば遊星歯車51を回転可能に支持するもので、その上端部には、大径な円板状の頭部54Aが設けられている。これら各歯車支持軸54は、はすば歯車支持キャリア52の挿通孔52Cに挿通され、スプリングピン53によってはすば歯車支持キャリア52の支持部52Aから抜止めされる。即ち、歯車支持軸54は、基端側(下端側)のみが支持部52Aによって片持ち支持された状態で、遊星歯車用軸受55を介して各はすば遊星歯車51を回転可能に支持している。なお、抜止め部材として、弾性を有する板材を円筒状に丸めて形成されたスプリングピン53を用いたが、例えば中空ピン、テーパピン等を用いてもよい。
ここで、本実施の形態では、最上段の遊星歯車減速機構47に、はすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51、はすば内歯車15Dを採用したことにより、減速機44の作動時にこれらはすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51、はすば歯車支持キャリア52にスラスト荷重が作用する。
そこで、このスラスト荷重(軸方向荷重)を受けるために設けた太陽歯車用スラスト荷重受け部材56と、遊星歯車用スラスト荷重受け部材59と、キャリア用スラスト荷重受け部材62について説明する。
56ははすば太陽歯車48に作用するスラスト荷重を受ける太陽歯車用スラスト荷重受け部材を示している。該太陽歯車用スラスト荷重受け部材56は、後述のスラストラジアル軸受57と、太陽歯車用ストッパ58とにより構成されている。
57はハウジング12とはすば太陽歯車48との間に設けられたスラストラジアル軸受を示し、該スラストラジアル軸受57は、はすば太陽歯車48をモータハウジング17の底板19に対して回転可能に支持すると共に、はすば太陽歯車48の軸方向上向きおよび軸方向下向きのスラスト荷重を受けることのできる複列アンギュラ軸受を用いている。スラストラジアル軸受57は、底板19に嵌合する外輪57Aと、はすば太陽歯車48の段差部50Aに嵌合する内輪57Bと、外輪57Aと内輪57Bとの間に設けられ上,下方向(軸方向)に並列した複数の鋼球57C(転動体)とにより構成されている。
58ははすば太陽歯車48の下端部とブレーキ軸30の上端部との間に設けられた太陽歯車用ストッパを示している。該太陽歯車用ストッパ58は、例えば摺動磨耗に強いポリアミド系樹脂材料等のエンジニアリングプラスチックを用いて形成されている。ここで、太陽歯車用ストッパ58は、はすば太陽歯車48の下面49Bに摺動可能に当接する円盤状の支持部58Aと、該支持部58Aの中央部から下向きに突出し、ブレーキ軸30の凹部30Eに嵌合する突出部58Bとにより構成されている。
これにより、はすば太陽歯車48に作用する上向きのスラスト荷重は、スラストラジアル軸受57によって受け、下向きのスラスト荷重は、スラストラジアル軸受57と太陽歯車用ストッパ58によって受けることができる構成となっている。
59ははすば遊星歯車51に作用するスラスト荷重を受ける遊星歯車用スラスト荷重受け部材を示している。該遊星歯車用スラスト荷重受け部材59は、後述の遊星歯車用ストッパ60と、下側遊星歯車用スラスト軸受61とにより構成されている。
60ははすば遊星歯車51の上面とはすば歯車支持キャリア52の歯車支持軸54との間に設けられた遊星歯車用ストッパを示している。該遊星歯車用ストッパ60は、例えば一部が開口した環状のスナップリングからなり、遊星歯車用軸受55を上方から覆った状態で、歯車支持軸54の頭部54Aとはすば遊星歯車51の上面との間に設けられている。
61ははすば遊星歯車51とはすば歯車支持キャリア52との間に設けられた下側遊星歯車用スラスト軸受を示し、該下側遊星歯車用スラスト軸受61は、例えばスラスト針状ころ軸受を用いている。そして、下側遊星歯車用スラスト軸受61の下面は、はすば歯車支持キャリア52の支持部52Aの上面に当接し、下側遊星歯車用スラスト軸受61の上面は、はすば遊星歯車51の下面に当接している。
これにより、各はすば遊星歯車51に作用する上向きのスラスト荷重は、遊星歯車用ストッパ60によって受け、下向きのスラスト荷重は、下側遊星歯車用スラスト軸受61によって受けることができる構成となっている。
62ははすば歯車支持キャリア52に作用するスラスト荷重を受けるキャリア用スラスト荷重受け部材を示している。該キャリア用スラスト荷重受け部材62は、後述のキャリア用上ストッパ63と、キャリア用下ストッパとしてのブレーキ軸30の段差部30Cおよび上側軸受31の上面31Aとにより構成されている。
63ははすば歯車支持キャリア52の上面52B2とブレーキ軸30との間に設けられたキャリア用上ストッパを示している。該キャリア用上ストッパ63は、例えば一部が開口した環状のスナップリングからなり、ブレーキ軸30の溝部30Bに嵌合している。
一方、はすば歯車支持キャリア52の下面52B1とブレーキ軸30との間には、キャリア用下ストッパとしての段差部30Cが設けられ、段差部30Cと上側軸受31の上面31Aとは、水平方向に平坦な環状の同一平面を形成している。そして、はすば歯車支持キャリア52の下面52B1は、ブレーキ軸30の段差部30Cと、上側軸受31(内輪)の上面31Aとに載置されている。
これにより、はすば歯車支持キャリア52に作用する上向きのスラスト荷重は、キャリア用上ストッパ63によって受け、下向きのスラスト荷重は、ブレーキ軸30の段差部30Cおよび上側軸受31の上面で受けることができる構成としている。
本実施の形態による建設機械の旋回装置11は上述の如き構成を有するもので、油圧ショベル1の停止時においては、図示しないブレーキ制御弁により、ブレーキ装置28の油室39内へのブレーキ解除圧の供給が停止されている。これにより、ブレーキピストン35がばね部材36の付勢力によって各回転側ブレーキ板33と各非回転側ブレーキ板34とを押圧して両者を摩擦係合させる。この結果、ブレーキ軸30に対して制動力が付与され、電動モータ16のモータ軸24が停止するため、上部旋回体3は下部走行体2上で静止した状態を保つ。
次に、油圧ショベル1を作動させると、ブレーキ制御弁(図示せず)により、ブレーキ解除圧が、ブレーキ装置28の油室39内に供給される。これにより、ブレーキピストン35が、ばね部材36に抗して非回転側ブレーキ板34等から離間し、各回転側ブレーキ板33と各非回転側ブレーキ板34との摩擦係合が解除されることにより、ブレーキ軸30に対する制動が解除される。
この状態で、電動モータ16に電力が供給されてモータ軸24が回転すると、このモータ軸24の回転が、減速機44の1段目の遊星歯車減速機構47,2段目の遊星歯車減速機構45,3段目の遊星歯車減速機構46によって3段減速されて出力軸40に伝わり、ピニオン40Bは大きな回転力(トルク)をもって回転する。そして、ピニオン40Bが、旋回輪5の内輪5Aに設けた内歯5Dに噛合しつつ内輪5Aに沿って公転し、このピニオン40Bの公転力がハウジング12を介して旋回フレーム3Aに伝わることにより、上部旋回体3が下部走行体2上で旋回動作を行う。
このとき、油圧ショベル1は、モータ軸24、各遊星歯車減速機構47,45,46、出力軸40を右回転および左回転させることにより、上部旋回体3を下部走行体2に対して、右旋回および左旋回とすることができる。一方、電動モータ16への電力の供給を停止したときには、旋回動作によって電動モータ16が慣性回転して回生エネルギを発生することにより、上部旋回体3に対して制動力が作用する。
ここで、本実施の形態においては、最上段に位置する1段目の遊星歯車減速機構47にはすば歯車を採用している。はすば歯車は、その歯すじが回転軸に対して斜めにねじった方向に切ってあるので、複数の歯同士の噛合い状態が常に形成される。これにより、1つの歯におけるたわみ量が低減されるので、静かに動力を伝達することができる。一方、歯すじが斜めであることから、各歯の接触面が回転軸に対して平行ではないので、伝達する動力に比例したスラスト荷重(軸方向荷重)が生じることになる。旋回装置11は、上部旋回体3を右旋回および左旋回させるために、モータ軸24を右回転および左回転させるので、1段目の遊星歯車減速機構47のはすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51、はすば歯車支持キャリア52には、それぞれ軸方向上向きおよび下向きのスラスト荷重が生じることになる。
即ち、はすば太陽歯車48の大はすば歯車部49Aは、はすば遊星歯車51の小はすば歯車部51Aに噛合しているため、はすば太陽歯車48には、軸方向上向きおよび軸方向下向きのスラスト荷重が生じることになる。
このとき、はすば太陽歯車48に作用する軸方向上向き(電動モータ16側)のスラスト荷重は、はすば太陽歯車48とハウジング12との間に設けられたスラストラジアル軸受57で受けることができる。一方、はすば太陽歯車48に作用する軸方向下向き(ブレーキ装置28側)のスラスト荷重は、はすば太陽歯車48とブレーキ軸30との間に設けられた太陽歯車用ストッパ58で受けることができる。
また、各はすば遊星歯車51は、はすば太陽歯車48およびはすば内歯車15Dと噛合しているため、はすば遊星歯車51には、軸方向上向きおよび軸方向下向きのスラスト荷重が生じることになる。
このとき、はすば遊星歯車51に作用する軸方向上向き(電動モータ16側)のスラスト荷重は、はすば遊星歯車51の上面と歯車支持軸54の頭部54Aとの間に設けられた遊星歯車用ストッパ60で受けることができる。一方、はすば遊星歯車51に作用する軸方向下向き(ブレーキ装置28側)のスラスト荷重は、はすば遊星歯車51とはすば歯車支持キャリア52との間に設けられた下側遊星歯車用スラスト軸受61で受けることができる。
さらに、各はすば遊星歯車51は、歯車支持軸54を介してはすば歯車支持キャリア52に回転可能に支持されていることから、遊星歯車用ストッパ60および下側遊星歯車用スラスト軸受61に作用したスラスト荷重は、はすば歯車支持キャリア52にも作用することになる。
このとき、はすば歯車支持キャリア52に作用する軸方向上向き(電動モータ16側)のスラスト荷重は、はすば歯車支持キャリア52とブレーキ軸30との間に設けられたキャリア用上ストッパ63で受けることができる。
一方、はすば歯車支持キャリア52に作用する軸方向下向きのスラスト荷重は、キャリア用下ストッパとしてのブレーキ軸30の段差部30Cと上側軸受31(内輪)の上面31Aとにより受けることができる。
かくして、本実施の形態によれば、高速回転する電動モータ16の回転を減速する最上段に位置する遊星歯車減速機構47を、はすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51およびはすば遊星歯車51に噛合するはすば内歯車15Dとしたことにより、各歯車が、高速回転に耐え得る強度を保つことができ、しかも各歯車の噛合いによる騒音を低減させることができる。これにより、騒音を低減させることができると共に、旋回装置の信頼性、安定性を高めることができる。
また、遊星歯車減速機構47にはすば歯車を採用したことにより、はすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51、はすば歯車支持キャリア52のそれぞれに生じるスラスト荷重を、太陽歯車用スラスト荷重受け部材56、遊星歯車用スラスト荷重受け部材59、キャリア用スラスト荷重受け部材62によって確実に受けることができ、はすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51を安定して回転させることができる。
このように、最上段に位置する遊星歯車減速機構47に、はすば太陽歯車48,はすば遊星歯車51を用いることで、電動モータ16の回転数を高くすることができるので、旋回モータに小型の電動モータ16を採用することができ、旋回装置11全体の小型化を図ることができる。
さらに、電動モータ16の回転を一段減速した後に、ブレーキ装置28を設けていることから、電動モータ16の小型化と共に、ブレーキ装置28をも小型化することができ、さらなる旋回装置11全体の小型化を図ることができる。
また、はすば太陽歯車48、はすば遊星歯車51、はすば歯車支持キャリア52のそれぞれに生じるスラスト荷重は、各スラスト荷重受け部材56,59,62により受ける構成としている。これら各スラスト荷重受け部材56,59,62により、はすば太陽歯車48や、はすば歯車支持キャリア52と同軸上に設けられた電動モータ16のモータ軸24にスラスト荷重を生じさせないようにしている。これにより、スラスト荷重による電動モータ16の破損、損傷を防止することができるので、旋回装置11の信頼性、安定性を向上させることができる。
次に、図6は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、はすば遊星歯車51を支持する歯車支持軸を、はすば歯車支持キャリアに対して両持ち支持する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
71ははすば歯車支持キャリア52に一体に設けられた上支持部を示し、該上支持部71は、はすば内歯車15Dの歯先円径よりも小径なドーナツ状をなし、はすば歯車支持キャリア52の支持部52Aと一定の間隔をもって対面している。ここで、上支持部71には、はすば歯車支持キャリア52の支持部52Aの挿通孔52Cと同心上に貫通する挿通孔71Aが設けられている。
72ははすば歯車支持キャリア52の挿通孔52Cと、上支持部71の挿通孔71Aとによって両持ち支持された複数の歯車支持軸を示し、該歯車支持軸72は、はすば遊星歯車51を回転可能に支持するものである。これら各歯車支持軸72は、下端側がはすば歯車支持キャリア52の挿通孔52Cに挿通された状態でスプリングピン53によって抜止めされ、上端側が上支持部71の挿通孔71Aに挿通された状態でスプリングピン73によって抜止めされている。これにより、歯車支持軸72は、はすば遊星歯車51の下側を支持するはすば歯車支持キャリア52の支持部52Aと、はすば遊星歯車51の上側を支持する上支持部71とによって両持ち支持され、遊星歯車用軸受55を介して各はすば遊星歯車51を回転可能に支持している。
74は第1の実施の形態による遊星歯車用ストッパ60に代えて設けられた上側遊星歯車用スラスト軸受を示している。この上側遊星歯車用スラスト軸受74は、下側遊星歯車用スラスト軸受61と同様なスラスト針状ころ軸受からなり、はすば遊星歯車51と上支持部71との間で歯車支持軸72に嵌合し、はすば遊星歯車51に作用する上向きのスラスト荷重を受けるものである。
かくして、このように構成された第2の実施の形態の建設機械の旋回装置においても、第1の実施の形態と同様の作用、効果を得ることができる。特に、本実施の形態においては、はすば遊星歯車51に作用する軸方向上向きのスラスト荷重を上側遊星歯車用スラスト軸受74で受けることができるので、はすば遊星歯車51は、摺動により摩耗することなく回転動作を円滑に行うことができる。
次に、図7は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ブレーキ軸と太陽歯車用ストッパとの間に太陽歯車用ストッパ軸受を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
81はブレーキ軸30と太陽歯車用ストッパ58との間に設けられた太陽歯車用ストッパ軸受を示している。該太陽歯車用ストッパ軸受81は、例えば太陽歯車用ストッパ58の軸方向および径方向の荷重を受けることのできる深溝玉軸受として構成されている。そして、太陽歯車用ストッパ軸受81は、ブレーキ軸30の凹部30Eの内周面に嵌合する外輪81Aと、太陽歯車用ストッパ58の突出部58Bに嵌合する内輪81Bと、外輪81Aと内輪81Bとの間に設けられた複数の鋼球81C(転動体)とにより構成されている。外輪81Aの上面には、ブレーキ軸30の凹部30Eの内周面に設けられたスナップリング82が当接しており、これにより、太陽歯車用ストッパ軸受81は、軸方向に固定されている。
かくして、第3の実施の形態では、太陽歯車用ストッパ58に太陽歯車用ストッパ軸受81を設けることにより、太陽歯車用ストッパ58が、はすば太陽歯車48と共に回転することができるので、はすば太陽歯車48や太陽歯車用ストッパ58の摩耗を低減させることができる。これにより、はすば太陽歯車48を円滑に回転させることができるので、安定して電動モータ16の回転動力を伝達することができる。
次に、図8は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ブレーキ装置を電動モータの上側に配置し、2段目の遊星歯車減速機構を構成する太陽歯車の上端側を、最上段(1段目)の遊星歯車減速機構を構成するはすば歯車支持キャリアに結合させたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
91は上部旋回体3の旋回フレーム3Aに上,下方向に配設された筒状のハウジングで、該ハウジング91は、旋回フレーム3Aの上面側に取付けられた下段ハウジング13と、該下段ハウジング13の上端側に取付けられた上段ハウジング92と、該上段ハウジング92の上側に取付けられたモータハウジング17と、該モータハウジング17の上側に取付けられたブレーキハウジング93とからなり、旋回フレーム3Aの上面から上,下方向に延びている。ここで、ブレーキハウジング93内には、電動モータ16の回転に対して制動力を付与する上述した第1の実施の形態のブレーキ装置28と同様なネガティブ型の湿式ブレーキ装置が設けられている。
そして、上段ハウジング92内には、1段目の遊星歯車減速機構47と、後述する2段目の遊星歯車減速機構94と、3段目の遊星歯車減速機構46との3段による減速段が設けられている。また、上段ハウジング92の上端側には、はすば内歯車92Aが全周に亘って形成され、上段ハウジング92の上,下方向の中間部には、内歯車92Bが全周に亘って形成され、上段ハウジング92の下端側には、内歯車92Cが全周に亘って形成されている。
94は1段目(最上段)の遊星歯車減速機構47の下方に配置された2段目の遊星歯車減速機構を示している。該遊星歯車減速機構94は、後述する太陽歯車95と、該太陽歯車95と上段ハウジング92の内歯車92Bとに噛合し、太陽歯車95の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車96(1個のみ図示)と、該各遊星歯車96を回転可能に支持するキャリア97とにより構成されている。該キャリア97は、3段目の遊星歯車減速機構46の太陽歯車46Aにスプライン結合されている。
95は2段目の遊星歯車減速機構94の太陽歯車を示し、該太陽歯車95は、1段目の遊星歯車減速機構47と2段目の遊星歯車減速機構94との間を連結するものである。ここで、太陽歯車95の上端側は、雄スプライン部95Aとして形成され、1段目の遊星歯車減速機構47を構成するはすば歯車支持キャリア52の雌スプライン部52Dにスプライン結合されている。そして、雄スプライン部95Aの上端側には、キャリア用上ストッパ63が嵌合して設けられ、雄スプライン部95Aの下端部には、はすば歯車支持キャリア52の下面52B1が当接するキャリア用下ストッパとしての環状の段差部95Bが設けられている。また、太陽歯車95の上面には、断面略凹状の凹部95Cが設けられ、該凹部95Cには、太陽歯車用ストッパ58の突出部58Bが嵌合する構成となっている。
このように、1段目(最上段)の遊星歯車減速機構47の下方に2段目(次段)の遊星歯車減速機構94を配置した場合においても、太陽歯車95の上面に凹部95Cを設けることにより、はすば太陽歯車48に作用する下向きのスラスト荷重を受ける太陽歯車用ストッパ58を設けることができる。
また、太陽歯車95の雄スプライン部95Aの上端側にキャリア用上ストッパ63を設けることにより、はすば歯車支持キャリア52に作用する上向きのスラスト荷重をキャリア用上ストッパ63で受けることができる。
また、太陽歯車95の雄スプライン部95Aの下端側に、キャリア用下ストッパとしての段差部95Bを設けることにより、はすば歯車支持キャリア52に作用する下向きのスラスト荷重を段差部95Bによって受けることができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、スラストラジアル軸受57をはすば太陽歯車48の軸方向上向きおよび軸方向下向きのスラスト荷重を受けることのできる複列アンギュラ軸受とした場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、スラスト荷重を受ける機能をもった他の軸受を用いてもよい。
さらに、はすば太陽歯車48の軸方向下向きのスラスト荷重は、太陽歯車用ストッパ58により受けることができるので、スラストラジアル軸受57は、少なくとも軸方向上向きのスラスト荷重を受けるものでもよい。このことは、第2ないし第4の実施の形態についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、はすば歯車支持キャリア52に作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパを、ブレーキ軸30の段差部30Cと、ブレーキ軸30を支持する上側軸受31の上面31Aとにより構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばブレーキ軸30の段差部30Cのみによってキャリア用下ストッパを構成してもよい。このことは、第2および第3の実施の形態についても同様である。
また、上述した第4の実施の形態では、電動モータ16の上側にブレーキ装置28を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば2段目の遊星歯車減速機構45と3段目の遊星歯車減速機構46との間にブレーキ装置28を設ける構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、油圧ショベル1の旋回装置11を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧クレーン等の他の建設機械に広く適用することができるものである。
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
5 旋回輪
5A 内輪
11 旋回装置
12,91 ハウジング
14D,14E,92B,92C 内歯車
15D,92A はすば内歯車
16 電動モータ(旋回モータ)
28 ブレーキ装置
30 ブレーキ軸
30C 段差部(キャリア用下ストッパ)
31 上側軸受
31A 上面(キャリア用下ストッパ)
40 出力軸
40B ピニオン
44 減速機
45,46,47,94 遊星歯車減速機構
45A,46A,95 太陽歯車
45B,46B,96 遊星歯車
45C,46C,97 キャリア
48 はすば太陽歯車
51 はすば遊星歯車
52 はすば歯車支持キャリア
54,72 歯車支持軸
56 太陽歯車用スラスト荷重受け部材
57 スラストラジアル軸受
58 太陽歯車用ストッパ
59 遊星歯車用スラスト荷重受け部材
60 遊星歯車用ストッパ
61 下側遊星歯車用スラスト軸受
62 キャリア用スラスト荷重受け部材
63 キャリア用上ストッパ
74 上側遊星歯車用スラスト軸受
81 太陽歯車用ストッパ軸受

Claims (4)

  1. 下部走行体に旋回輪を介して旋回可能に搭載された上部旋回体に取付けられ上,下方向に延びる筒状のハウジングと、該ハウジング内の上端側に設けられた旋回モータと、該旋回モータの下側に配置された少なくとも1段の遊星歯車減速機構からなり前記旋回モータの回転を減速する減速機と、前記旋回モータの回転を制動するブレーキ装置と、前記減速機によって減速された前記旋回モータの回転を出力する出力軸と、該出力軸の下端側に設けられ前記上部旋回体と前記下部走行体との間に設けられた旋回輪の内輪に噛合するピニオンとを備え、
    前記遊星歯車減速機構は、太陽歯車と、該太陽歯車と内歯車とに噛合し前記太陽歯車の周囲を自転しつつ公転する複数の遊星歯車と、該各遊星歯車を回転可能に支持する歯車支持軸を有するキャリアとにより構成してなる建設機械の旋回装置において、
    前記遊星歯車減速機構のうち最上段に位置する遊星歯車減速機構は、はすば太陽歯車と、はすば遊星歯車と、該はすば遊星歯車に噛合するはすば内歯車とにより構成し、
    前記はすば太陽歯車には、該はすば太陽歯車に作用するスラスト荷重を受ける太陽歯車用スラスト荷重受け部材を設け、
    前記はすば遊星歯車には、該はすば遊星歯車に作用するスラスト荷重を受ける遊星歯車用スラスト荷重受け部材を設け、
    前記はすば遊星歯車を支持するはすば歯車支持キャリアには、該はすば歯車支持キャリアに作用するスラスト荷重を受けるキャリア用スラスト荷重受け部材を設ける構成としたことを特徴とする建設機械の旋回装置。
  2. 前記ブレーキ装置は、前記ハウジング内に回転可能に設けられ上端側が前記はすば歯車支持キャリアに連結されたブレーキ軸と、該ブレーキ軸の外周側に配置された複数の回転側ブレーキ板と、該各回転側ブレーキ板と交互に重なり合う状態で前記ハウジングの内周側に配置された複数の非回転側ブレーキ板と、ばね部材によって前記各回転側ブレーキ板と前記各非回転側ブレーキ板とを摩擦係合させて前記旋回モータに制動力を付与し、ブレーキ解除圧が供給されることにより前記ばね部材に抗して前記旋回モータに対する制動を解除するブレーキピストンとにより構成し、
    前記太陽歯車用スラスト荷重受け部材は、前記ハウジングと前記はすば太陽歯車との間に設けられ少なくとも上向きのスラスト荷重を受けるスラストラジアル軸受と、前記はすば太陽歯車の下端部と前記ブレーキ軸の上端部との間に設けられ前記はすば太陽歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける太陽歯車用ストッパとにより構成し、
    前記遊星歯車用スラスト荷重受け部材は、前記はすば遊星歯車の上面と前記はすば歯車支持キャリアの歯車支持軸との間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する上向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用ストッパまたは上側遊星歯車用スラスト軸受と、前記はすば遊星歯車と前記はすば歯車支持キャリアとの間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける下側遊星歯車用スラスト軸受とにより構成し、
    前記キャリア用スラスト荷重受け部材は、前記はすば歯車支持キャリアの上面と前記ブレーキ軸との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する上向きのスラスト荷重を受けるキャリア用上ストッパと、前記はすば歯車支持キャリアの下面と前記ブレーキ軸との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパとにより構成してなる請求項1に記載の建設機械の旋回装置。
  3. 前記ブレーキ軸と前記太陽歯車用ストッパとの間には、太陽歯車用ストッパ軸受を設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械の旋回装置。
  4. 前記遊星歯車減速機構は、少なくとも2段の減速段を有し、最上段の遊星歯車減速機構の下方に配置される次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車は、その上端側を前記最上段の遊星歯車減速機構のはすば歯車支持キャリアに連結し、下端側を前記次段の遊星歯車減速機構の遊星歯車に噛合する構成とし、
    前記太陽歯車用スラスト荷重受け部材は、前記ハウジングと前記はすば太陽歯車との間に設けられ少なくとも上向きのスラスト荷重を受けるスラストラジアル軸受と、前記はすば太陽歯車の下端部と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車の上端部との間に設けられ前記はすば太陽歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける太陽歯車用ストッパとにより構成し、
    前記遊星歯車用スラスト荷重受け部材は、前記はすば遊星歯車の上面と前記はすば歯車支持キャリアの歯車支持軸との間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する上向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用ストッパまたは上側遊星歯車用スラスト軸受と、前記はすば遊星歯車と前記はすば歯車支持キャリアとの間に設けられ前記はすば遊星歯車に作用する下向きのスラスト荷重を受ける遊星歯車用スラスト軸受とにより構成し、
    前記キャリア用スラスト荷重受け部材は、前記はすば歯車支持キャリアの上面と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する上向きのスラスト荷重を受けるキャリア用上ストッパと、前記はすば歯車支持キャリアの下面と前記次段の遊星歯車減速機構の太陽歯車との間に設けられ前記はすば歯車支持キャリアに作用する下向きのスラスト荷重を受けるキャリア用下ストッパとにより構成してなる請求項1に記載の建設機械の旋回装置。
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