JP2014075193A - 電子装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上し得る電子装置の製造方法を提供する。
【解決手段】第1の電極22と、第1の電極上に位置する第2の電極33との間に間隙が形成された電子装置の製造方法であって、貴金属を含み、第1の電極となる第1の導電膜24を基板10上に形成する工程と、第1の導電膜上に、二酸化シリコンの第1の密着膜25を形成する工程と、第1の密着膜上に、二酸化シリコンの犠牲層27を形成する工程と、犠牲層上に、二酸化シリコンの第2の密着膜29を形成する工程と、貴金属を含み、第2の電極となる第2の導電膜30を第2の密着膜上に形成する工程と、犠牲層を第1の密着膜及び第2の密着膜とともにエッチング除去し、第1の電極と第2の電極との間に間隙を形成する工程とを有している。
【選択図】図17

Description

本発明は、電子装置の製造方法に関する。
近時、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた電子装置、即ち、MEMSデバイスが提案されている。
例えば、MEMS技術を用いたスイッチは、伝送損失が低く、十分な絶縁性も得られるため、大きな注目を集めている。このようなスイッチは、高周波用に用いることが可能であるため、RF−MEMS(Radio Frequency Micro Electro Mechanical Systems)スイッチとも称される。
背景技術としては以下のようなものがある。
特開平7−201753号公報 特開平2003−21798号公報
しかしながら、従来の電子装置の製造方法では、十分に高い信頼性が得られない場合があった。
本発明の目的は、信頼性を向上し得る電子装置の製造方法を提供することにある。
実施形態の一観点によれば、第1の電極と、前記第1の電極上に位置する第2の電極との間に間隙が形成された電子装置の製造方法であって、貴金属を含み、前記第1の電極となる第1の導電膜を基板上に形成する工程と、前記第1の導電膜上に、二酸化シリコンの第1の密着膜を形成する工程と、前記第1の密着膜上に、二酸化シリコンの犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層上に、二酸化シリコンの第2の密着膜を形成する工程と、貴金属を含み、前記第2の電極となる第2の導電膜を前記第2の密着膜上に形成する工程と、前記犠牲層を前記第1の密着膜及び前記第2の密着膜とともにエッチング除去し、前記第1の電極と前記第2の電極との間に前記間隙を形成する工程とを有することを特徴とする電子装置の製造方法が提供される。
開示の電子装置の製造方法によれば、貴金属を含む導電膜と犠牲層との間の密着性を確保するための密着膜が、犠牲層と同じ材料である二酸化シリコンにより形成されている。このため、犠牲層をエッチング除去する際に密着膜をも確実にエッチング除去し得る。二酸化シリコンの犠牲層及び密着膜をエッチング除去するためのエッチャントは、確実に除去することが可能である。従って、信頼性の高い電子装置を製造することができる。
図1は、第1実施形態による電子装置を示す断面図である。 図2は、第1実施形態による電子装置を示す平面図である。 図3は、圧電素子の下部駆動電極と上部駆動電極との間に所定の電圧を印加した状態を示す断面図である。 図4は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図5は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図6は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図7は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 図8は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。 図9は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。 図10は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。 図11は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その8)である。 図12は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その9)である。 図13は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その10)である。 図14は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その11)である。 図15は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その12)である。 図16は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その13)である。 図17は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その14)である。 図18は、第1実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その15)である。 図19は、第1実施形態の変形例による電子装置を示す断面図である。 図20は、第1実施形態の変形例による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図21は、第1実施形態の変形例による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図22は、第1実施形態の変形例による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図23は、第2実施形態による電子装置を示す断面図である。 図24は、第2実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図25は、第2実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図26は、第2実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図27は、第3実施形態による電子装置を示す断面図である。 図28は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図29は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図30は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図31は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 図32は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。 図33は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。 図34は、第3実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。
金(Au)の下部接点電極上に二酸化シリコンの犠牲層を形成し、かかる犠牲層上にAuの上部接点電極を形成し、かかる犠牲層をエッチング除去することにより、互いに対向する下部接点電極及び上部接点電極が得られる。
Auの下部接点電極上に二酸化シリコンの犠牲層を密着性よく直接形成することは困難である、Auの下部接点電極上には例えばモリブデンの密着膜が形成される。また、二酸化シリコンの犠牲層上にAuの上部接点電極を密着性よく直接形成することは困難であるため、犠牲層上に例えばモリブデンの密着膜が形成され、かかる密着膜上に上部接点電極が形成される。かかるモリブデンの密着膜は、犠牲層をエッチング除去した後に、例えば、リン酸と酢酸と硝酸とを含むエッチング液を用いて除去される。
しかしながら、モリブデンをエッチング除去するためのこのようなエッチング液は粘度が高い。このため、かかるエッチング液を純水により完全に除去することは困難である。エッチング液を完全に除去できないまま乾燥すると、エッチング液中に混入していた酸化モリブデン等の微粒子(異物)が下部接点電極や上部接点電極の表面に付着し、清浄な接点が得られない。下部接点電極や上部接点電極の表面に付着した異物は、電子装置の信頼性を低下させる要因となる。
[第1実施形態]
第1実施形態による電子装置及びその製造方法を図1乃至図18を用いて説明する。
(電子装置)
まず、本実施形態による電子装置について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態による電子装置を示す断面図である。図2は、本実施形態による電子装置を示す平面図である。図1(a)は、図2のA−A′断面に対応している。図1(b)は、図2のB−B′線断面に対応している。
本実施形態による電子装置は、MEMS技術を用いた電子装置であり、MEMSデバイスとも称される。また、本実施形態による電子装置は、高周波信号をスイッチングし得るものであり、RF−MEMSスイッチとも称し得る。
図1及び図2に示すように、SOI(Silicon On Insulator)基板16が用いられている。SOI基板16は、基板(シリコン基板)10とシリコン層14との間に絶縁膜12が形成されているものである。かかるSOI基板16としては、例えば貼り合わせSOI基板が用いられている。基板10の厚さは、例え525μm程度とする。絶縁膜12の厚さは、例えば4μm程度とする。シリコン層14の厚さは、例えば15μm程度とする。シリコン層14の抵抗率は、例えば1000Ωcm以上とする。図2の紙面左右方向におけるSOI基板16の寸法は、例えば1.5mm程度とする。図3の紙面上下方向におけるSOI基板16の寸法は、例えば1mm程度とする。
なお、本実施形態においてSOI基板16を用いているのは、製造上の便宜によるものであり、必ずしもSOI基板16でなくてもよい。
基板(支持基板、シリコン基板)10には、開口部18(貫通開口部、貫通穴)が形成されている。かかる貫通開口部18は、シリコン酸化膜(絶縁層、中間層、境界層)12をも貫いている。貫通開口部18は、後述する可動部14aの変位を可能とするためのものである。貫通開口部18の長さ、即ち、図2の紙面左右方向における貫通開口部18の寸法は、例えば700μm程度とする。貫通開口部18の幅、図2の紙面上下方向における貫通開口部18の寸法は、幅狭の部分において例えば100μm程度とし、幅広の部分において例えば200μm程度とする。
シリコン層(半導体層、活性層)14には、スリット(切り込み)20が形成されている。シリコン層14のうちのスリット20により画定された部分の一部は、可動部(梁)14aとなっている。スリット20は、少なくとも可動部14aの外縁を画定している。シリコン層14のうちの可動部14a以外の部分は、固定部14bとなっている。可動部14aの幅、即ち、図2の紙面上下方向における可動部14aの寸法は、幅狭の部分において50μm程度とし、幅広の部分において例えば150μm程度とする。
シリコン層14上には、下部接点電極(下部接触電極、可動電極)22が形成されている。下部接点電極22は、可動部14aを変位させた際に、後述する上部接点電極33に接触可能なものであり、信号線の一部としても機能し得るものである。下部接点電極22は、例えばチタン(Ti)の密着膜(図示せず)と、かかる密着膜上に形成された導電膜24との積層膜により形成されている。導電膜24とシリコン層14との間に位置する密着膜(図示せず)の膜厚は、例えば50nm程度とする。導電膜24の膜厚は、例えば500nm程度とする。
導電膜24としては、貴金属を含む導電膜が用いられている。導電膜24として貴金属を含む導電膜を用いるのは、下部接点電極22の表面に酸化皮膜等が形成されるのを防止するためである。
貴金属を含む導電膜24としては、例えば金合金(Au合金)が用いられている。即ち、貴金属を含む導電膜24として、金を母材とする合金膜が用いられている。本実施形態において、貴金属を含む導電膜24として純金を用いずに金合金を用いているのは、以下のような理由によるものである。
即ち、純金は、極めて不活性な金属であるため、二酸化シリコン膜との密着性が悪い。このため、後述する二酸化シリコンの密着膜25をAu膜上に密着性よく形成することは困難である。
一方、Au合金は、純金よりもイオン化傾向が大きく、不活性度は純金より低い。このため、二酸化シリコンの密着膜25(図8参照)をAu合金上に密着性よく形成することは可能である。
このため、本実施形態では、貴金属を含む導電膜24の材料として、純金を用いずに、Au合金を用いている。
Au合金膜24の材料としては、例えばAu−Pd合金(金−パラジウム合金)を用いることができる。ここでは、例えば、Pdの濃度が10wt%であるAu−10wt%Pdを、Au合金膜24の材料として用いる。
PdはAuよりもイオン化傾向の大きい元素である。このため、Au−Pd合金の活性度は、純金よりも高い。このため、密着性の良好な二酸化シリコンの密着膜25をAu合金膜24上に形成することは可能である。
下部接点電極22の一方の端部は、可動部14a上に位置しており、下部接点電極22の他方の端部は、固定部14b上に位置している。下部接点電極22の一部26は、後述する接点34と接触可能な接点となる。
シリコン層14上には、固定電極(上部電極)28が形成されている。固定電極28は、上部接点電極(上部接触電極)33と、上部接点電極33上に形成された上部電極(めっき膜)32とにより形成されている。上部接点電極33は、可動部14aを変位させた際に、下部接点電極22と接触可能なものであり、信号線の一部としても機能し得るものである。
上部接点電極33は、貴金属を含む導電膜30により形成されている。上部接点電極33に貴金属を含む導電膜30を用いているのは、上部接点電極33の表面に酸化皮膜等が形成されるのを防止するためである。導電膜30は、上部電極32を電解めっき法により形成する際にシード層としても用いられたものである。導電膜30の膜厚は、例えば500nm程度とする。上部電極32の厚さは、例えば20μm程度とする。
貴金属を含む導電膜30としては、例えばAu合金が用いられている。本実施形態において、貴金属を含む導電膜30として純金を用いずに金合金を用いているのは、以下のような理由によるものである。
即ち、純金は、上述したように、極めて不活性な金属であるため、二酸化シリコン膜との密着性が悪い。このため、後述する二酸化シリコンの密着膜29(図14参照)上にAu膜を密着性よく形成することは困難である。
一方、上述したように、Au合金は、純金よりもイオン化傾向が大きく、不活性度は純金より低い。このため、二酸化シリコンの密着膜29上に密着性よくAu合金膜30を形成することは可能である。
このため、本実施形態では、貴金属を含む導電膜30の材料として、純金を用いずに、Au合金を用いている。
Au合金膜30の材料としては、例えばAu−Pd合金を用いることができる。ここでは、例えば、Au−10wt%Pdを、Au合金膜30の材料として用いる。
上述したように、PdはAuよりもイオン化傾向の大きい元素である。このため、Au−Pd合金の活性度は、純金よりも高い。このため、二酸化シリコンの密着膜29上に密着性の良好なAu合金膜30を形成することは可能である。
固定電極28の両端、即ち、固定電極28のうちのシリコン層14に固定される部分の下面側には、二酸化シリコンの密着膜29が残存している。固定電極28の両端は、密着膜29を介して、シリコン層14のうちの固定部14bに固定されている。固定電極28の一部は、ブリッジ状になっており、かかるブリッジ状の部分がシリコン層14のうちの可動部14aと対向している。換言すれば、固定電極28の一部は可動部14aの上方に位置しており、当該部分の下面は下部接点電極22の上面と対向している。固定電極28のうちの下部接点電極22と対向する部分の下部には、接点(突起、突出部)34が形成されている。
後述する圧電素子44に電圧を印加していない状態において、接点34と接点26との間には、間隙が存在している。換言すれば、圧電素子44に電圧を印加していない状態において、上部接点電極33と下部接点電極22との間には、間隙が存在している。
また、シリコン層14上には、例えば膜厚500nm程度の二酸化シリコンの絶縁膜36が形成されている。絶縁膜36の一方の端部は、可動部14a上に位置しており、絶縁膜36の他方の端部は、固定部14b上に位置している。
絶縁膜36上には、下部駆動電極(下部電極)38が形成されている。下部駆動電極38は、例えば、膜厚50nm程度のTiの密着膜と、膜厚200nm程度の白金(Pt)膜との積層膜により形成されている。下部駆動電極38の一方の端部は、可動部14a上に位置しており、下部駆動電極38の他方の端部は、固定部14b上に位置している。
下部駆動電極38上には、圧電膜40が形成されている。圧電膜40は、例えば膜厚1μm程度のPZT(チタン酸ジルコン酸鉛、Pb(Zr,Ti)O)膜により形成されている。
圧電膜40上には、上部駆動電極(上部電極)42が形成されている。上部駆動電極42は、例えば膜厚200nm程度のPt膜により形成されている。
下部駆動電極38、圧電膜40及び上部駆動電極42により、圧電素子44が形成されている。
図1は、圧電素子44の下部駆動電極38と上部駆動電極42との間に電圧を印加していない状態に対応している。
圧電膜40及び導電膜24の引っ張り応力により、接点26の箇所において下部接点電極22が1μm程度反り上がっており、接点26と接点34との間隙の寸法は例えば0.3μm程度となっている。接点26と接点34とが接触していない状態であるため、スイッチの接点は開いた状態となっている。下部接点電極22と上部接点電極33とが電気的に接続されていないため、可動電極22と固定電極28とを含む信号線は非導通の状態である。
図3は、圧電素子44の下部駆動電極38と上部駆動電極42との間に所定の電圧を印加した状態に対応している。
圧電素子44の下部駆動電極38と上部駆動電極42との間には、例えば10V程度の電圧を印加される。圧電素子44の下部駆動電極38と上部駆動電極42との間に例えば10V程度の電圧を印加すると、圧電膜40がSOI基板16の面内方向に収縮し、可動部14aが反り上がり、接点26と接点34とが接触する。接点26と接点34とが接触した状態となるため、スイッチの接点は閉じた状態となる。下部接点電極22と上部接点電極33とが電気的に接続されているため、可動電極22と固定電極28とを含む信号線は導通状態となる。
(電子装置の製造方法)
次に、本実施形態による電子装置の製造方法について図4乃至図18を用いて説明する。図4乃至図18は、本実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図である。図4乃至図18の(a)は、図2のA−A′線に対応している。図4乃至図18の(b)は。図2のB−B′線に対応している。
まず、図4に示すように、SOI基板16を用意する。即ち、基板10上に絶縁膜12が形成され、絶縁膜12上にシリコン層14が形成されたSOI基板16を用意する。SOI基板16の絶縁膜12は、後述する犠牲層27よりエッチング速度が遅いことが好ましい。犠牲層27としてプラズマCVD法により形成された二酸化シリコン膜を用いる場合、絶縁膜12として熱酸化法により形成された二酸化シリコン膜を用いれば、絶縁膜12の方が犠牲層27よりエッチング速度が遅くなる。従って、ここでは、熱酸化法により形成された二酸化シリコン膜を絶縁膜12として用いる。このようなSOI基板16としては、例えば貼り合わせSOI基板が挙げられる。シリコン基板10の厚さは、例え525μm程度とする。絶縁膜12の厚さは、例えば4μm程度とする。シリコン層14の厚さは、例えば15μm程度とする。シリコン層14の抵抗率は、例えば1000Ωcm以上とする。
次に、全面に、例えば熱酸化法により、例えば膜厚500nm程度の二酸化シリコンの絶縁膜36を形成する(図4参照)。
なお、かかる絶縁膜36は、SOI基板16の一方の主面側、即ち、シリコン層14上に形成されるのみならず、SOI基板16の他方の主面側にも形成されるが、図4においては、SOI基板16の他方の主面側の絶縁膜の図示を省略している。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚50nmのTiの密着膜と、例えば膜厚200nm程度のPt膜とを順次堆積することにより、積層膜38を形成する。積層膜38は、圧電素子44の下部駆動電極となるものである。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、PZT膜形成用のゾルゲル液を塗布する。
次に、熱処理を行うことにより、PZT膜を焼成する。熱処理温度は、例えば450℃程度とする。熱処理時間は、例えば10分程度とする。
この後、PZT膜の総膜厚が1μm程度となるまで、ゾルゲル液の塗布と焼成とを繰り返し行う。
こうして、例えば膜厚1μm程度のPZTの圧電膜40が形成される。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚200nm程度のPt膜42を形成する(図5参照)。Pt膜42は、圧電素子44の上部駆動電極となるものである。
次に、例えばRTA(Rapid Thermal Annealing)法により、圧電膜40を結晶化する。熱処理温度は、例えば650℃程度とする。熱処理時間は、例えば1分程度とする。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、Pt膜42をパターニングする。Pt膜42をエッチングする際には、例えばイオンミリング法を用いる。これにより、Pt膜により形成された上部駆動電極42が形成される。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、圧電膜40をパターニングする。圧電膜40をエッチングする際には、例えばバッファードフッ酸を用いたウェットエッチングを用いる。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、積層膜38をパターニングする。積層膜38をエッチングする際には、例えばイオンミリングを用いる。これにより、積層膜により形成された下部駆動電極38が形成される。
こうして、下部駆動電極38と圧電膜40と上部駆動電極42とを有する圧電素子44が形成される(図6参照)。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、絶縁膜36をパターニングする(図7参照)。絶縁膜36をエッチングする際には、例えばバッファードフッ酸を用いたウェットエッチングを用いる。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、下部接点電極22の平面形状の開口部(図示せず)をフォトレジスト膜に形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚50nm程度のTiの密着膜(図示せず)を形成する。Tiの密着膜を形成する際のスパッタリング方式は、例えばDC(直流)スパッタとする。印加電力は、例えば500W程度とする。成膜室内の圧力は、例えば0.6Pa程度とする。成膜室内に導入するガスは、例えばアルゴンガスとする。ガス流量は、44sccm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜24を形成する。貴金属を含む導電膜24としては、例えばAu合金膜を用いる。Au合金膜24の材料としては、例えばAu−Pd合金を用いる。ここでは、例えば、Au−10wt%PdをAu合金膜24の材料として用いる。Au合金膜24の膜厚は、例えば500nm程度とする。Au合金膜24を形成する際のスパッタリング方式は、例えばDCスパッタとする。印加電力は、例えば250W程度とする。成膜室内の圧力は、例えば0.6Pa程度とする。成膜室内に導入するガスは、例えばアルゴンガスとする。ガス流量は、44sccm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、二酸化シリコンの密着膜25を形成する。密着膜25の材料として二酸化シリコンを用いるのは、二酸化シリコンの密着膜25上には密着性の良好な二酸化シリコンの犠牲層27を形成し得るためであり、また、犠牲層27をエッチング除去する際に密着膜25をもエッチング除去し得るためである。
密着膜25の膜厚は、過度に大きく設定しないことが好ましい。密着膜25の膜厚を過度に大きく設定すると、密着膜25の膜応力によりAu合金膜24の剥離が生じてしまう虞があるためである。二酸化シリコンの密着膜25の膜厚を20nm以下に設定すれば、密着膜25の膜応力は十分に小さく、Au合金膜24の剥離が生じてしまうことはない。ここでは、二酸化シリコンの密着膜25の膜厚を例えば20nmとする。
二酸化シリコンの密着膜25を形成する際のスパッタリング方式は、例えばRF(高周波)スパッタとする。印加電力は、例えば500W程度とする。成膜室内の圧力は、例えば1.4Pa程度とする。成膜室内に導入するガスは、例えばアルゴンガスとする。ガス流量は、100sccm程度とする。
Au合金膜24と二酸化シリコンの密着膜25とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。Au合金膜24と二酸化シリコンの密着膜25とを大気開放することなく連続的に形成するのは、密着性の良好な二酸化シリコンの密着膜25をAu合金膜24上に形成するためである。成膜装置としては、例えばマルチターゲットスパッタリング装置を用いる。Au合金膜24を成膜する際には、Au合金のターゲットを用いて成膜し、密着膜25を成膜する際には、二酸化シリコンのターゲットを用いて成膜する。
この後、フォトレジスト膜を溶解して除去することにより、リフトオフする。
こうして、Tiの密着膜(図示せず)とAu合金膜24との積層膜により形成された下部接点電極22が形成される。そして、下部接点電極22と二酸化シリコンの密着膜25との積層体が形成される(図8参照)。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
次に、フォトレジスト膜に、スリット(切り込み)20の平面形状の開口部(図示せず)を形成する。スリット20の幅は、例えば2μm程度とする。
次に、フォトレジスト膜をマスクとし、シリコン酸化膜12をエッチングストッパとして、Deep−RIE(Deep Reactive Ion Etching)法により、シリコン層14をエッチングする。これにより、スリット20がシリコン層14に形成される(図9参照)。シリコン層14のうちのスリット20により画定された部分の一部は、可動部(梁)14aとなる。シリコン層14のうちの可動部14a以外の部分は、固定部14bとなる。
次に、図10に示すように、全面に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚5μm程度の二酸化シリコンの犠牲層27を形成する。犠牲層27のエッチング速度は、絶縁膜12のエッチング速度より速いことが好ましい。絶縁膜12として熱酸化法により形成された二酸化シリコン膜が用いられており、犠牲層27としてプラズマCVD法により形成された二酸化シリコン膜が用いられているため、犠牲層27のエッチング速度の方が絶縁膜12のエッチング速度より速い。犠牲層27をプラズマCVD法により形成する際には、例えばTEOS(TetraEthyl OrthoSilicate)を原料ガスとして用いる。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜46を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜46をパターニングする。これにより、固定電極28のうちのシリコン層14に固定される部分(アンカー部)の平面形状の開口部48aが、フォトレジスト膜46に形成される。また、固定電極28の接点34の平面形状の開口部48bが、フォトレジスト膜46に形成される。
次に、フォトレジスト膜46をマスクとし、犠牲層27を例えば3.8μm程度エッチングする。これにより、固定電極28のうちのシリコン層14に固定される部分が形成される領域において、犠牲層27に凹部49aが形成され、犠牲層27の厚さが薄くなる。また、固定電極28のうちの接点34が形成される領域において、犠牲層27に凹部49bが形成され、犠牲層27の厚さが薄くなる(図11参照)。
この後、例えば酸素プラズマアッシング法により、フォトレジスト膜46を剥離する。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜50を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜50をパターニングする。これにより、固定電極28のうちのシリコン層14に固定される部分(アンカー部)の平面形状の開口部52が、フォトレジスト膜50に形成される。
次に、フォトレジスト膜48をマスクとし、犠牲層27を例えば1.2μm程度エッチングする。これにより、固定電極28のうちのシリコン層14に固定される部分の平面形状の開口部49aがシリコン層14に達する(図12参照)。
この後、例えば酸素プラズマアッシング法により、フォトレジスト膜50を剥離する。
次に、図13に示すように、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば二酸化シリコンの密着膜29を形成する。密着膜29の材料として二酸化シリコンを用いるのは、二酸化シリコンの犠牲層27上には密着性の良好な二酸化シリコンの密着膜29を形成し得るためであり、また、犠牲層27をエッチング除去する際に密着膜29をもエッチング除去し得るためである。密着膜29の膜厚は、例えば20nm程度とする。
二酸化シリコンの密着膜29を形成する際のスパッタリング方式は、例えばRFスパッタとする。印加電力は、例えば500W程度とする。成膜室内の圧力は、例えば1.4Pa程度とする。成膜室内に導入するガスは、アルゴンガスとする。ガス流量は、100sccm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜30を形成する。導電膜30は、後工程において電気めっき法により上部電極を形成する際に、シード層として機能するものである。また、導電膜30は、上部接点電極となるものである。かかる導電膜30としては、例えばAu合金膜を用いる。Au合金膜30の材料としては、例えばAu−Pd合金を用いる。ここでは、例えばAu−10wt%Pdを、Au合金膜30の材料として用いる。Au合金膜30の膜厚は、例えば500nm程度とする。
Au合金膜30を形成する際のスパッタリング方式は、例えばDCスパッタとする。印加電力は、例えば250W程度とする。成膜室内の圧力は、例えば0.6Pa程度とする。成膜室内に導入するガスは、アルゴンガスとする。ガス流量は、44sccm程度とする。
二酸化シリコンの密着膜29とAu合金膜30とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。二酸化シリコンの密着膜29とAu合金膜30とを大気開放することなく連続的に形成するのは、密着性の良好なAu合金膜30を二酸化シリコンの密着膜29上に形成するためである。成膜装置としては、例えばマルチターゲットスパッタリング装置を用いる。密着膜29を成膜する際には、二酸化シリコンのターゲットを用いて成膜し、Au合金膜30を成膜する際には、Au合金のターゲットを用いて成膜する。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜54を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜54をパターニングする。これにより、固定電極28の平面形状の開口部56が、フォトレジスト膜54に形成される(図14参照)。
次に、例えば電解めっき法により、フォトレジスト膜54により覆われていない部分のシード層30上に、厚さ20μm程度のAu層32を形成する(図15参照)。
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜54を剥離する。
次に、例えばウェットエッチングにより、Au層32により覆われていない部分のシード層30を除去する(図16参照)。こうして、Au層により上部電極32が形成される。上部電極32の下面側には上部接点電極33が形成された状態となる。こうして、上部接点電極33と上部電極32とを含む固定電極28が形成される。
次に、例えばウェットエッチングにより、基板10の裏面側に形成されている二酸化シリコン膜(図示せず)を除去する。
次に、例えばスピンコート法により、基板10の裏面側にフォトレジスト膜(図示せず)
を形成する。
次に、フォトレジスト膜に、貫通開口部18の平面形状の開口部(図示せず)を形成する。
次に、フォトレジスト膜をマスクとし、Deep−RIE法により、基板10をエッチングする。これにより、シリコン酸化膜12に達する開口部18が形成される。
次に、例えばRIE法により、開口部18内に露出しているシリコン酸化膜12を除去する。エッチングガスとしては、例えばCFガス等を用いる。
こうして、基板10及びシリコン酸化膜12を貫通する貫通開口部18が形成される(図17参照)。
次に、例えばフッ酸蒸気を用い、犠牲層27、密着膜25及び密着膜29をエッチング除去する。犠牲層27、密着膜25及び密着膜29は、いずれも二酸化シリコンにより形成されているため、一緒にエッチング除去することが可能である。これにより、下部接点電極22が動くことを可能とするための可動空間(間隙、空隙)が、下部接点電極22の周囲に形成される。固定電極28がシリコン層14と接続される箇所においては、密着膜29は残存することとなる。
こうして、本実施形態による電子装置が製造される(図18参照)。
(評価結果)
次に、本実施形態による電子装置の製造方法の評価結果について説明する。
まず、Au膜上に二酸化シリコン膜を堆積することにより積層膜を形成した。かかる積層膜を形成する際には、大気開放することなく連続的にこれらの膜をスパッタリング法により形成した。Au膜の膜厚は500nmとした。
比較例1では、二酸化シリコン膜の膜厚を0nm、即ち、Au膜上に二酸化シリコン膜を形成しなかった。比較例2では、二酸化シリコン膜の膜厚を10nmとし、比較例3では、二酸化シリコン膜の膜厚を20nmとし、比較例4では、二酸化シリコン膜の膜厚を50nmとした。
比較例1のAu膜上に、TEOSを原料ガスとして用いてプラズマCVD法により膜厚5μmの二酸化シリコン膜を成膜したところ、膜剥離を生じた。
比較例2−4では、Au膜上に堆積した二酸化シリコン膜が剥離した。
これらのことから、Au膜上に二酸化シリコン膜を密着性よく形成することは困難であることが分かる。
次に、Au合金膜上に二酸化シリコン膜を積層することにより積層膜を形成した。かかる積層膜を形成する際には、大気開放することなく連続的にこれらの膜をスパッタリング法により形成した。Au合金膜の材料としては、Au−10wt%Pdを用いた。Au合金膜の膜厚は500nmとした。
比較例5では、二酸化シリコン膜の膜厚を0nm、即ち、Au合金膜上に二酸化シリコン膜を形成しなかった。比較例6では、二酸化シリコン膜の膜厚を50nmとした。
実施例1では、二酸化シリコン膜の膜厚を10nmとし、実施例2では、二酸化シリコン膜の膜厚を20nmとした。
比較例5のAu合金膜上に、TEOSを原料ガスとして用いてプラズマCVD法により膜厚5μmの二酸化シリコン膜を成膜したところ、膜剥離を生じた。
比較例6では、Au合金膜上に堆積した二酸化シリコン膜が剥離した。
これに対し、実施例1,2では、かかる膜剥離は生じなかった。
これらのことから、二酸化シリコン膜の膜厚は20nm以下とすることが好ましいことが分かる。
次に、膜厚50nmのTi膜と膜厚100nmのPt膜と膜厚500nmのAu合金膜と二酸化シリコン膜とを順次積層することにより積層膜を形成した。積層膜を形成する際には、大気開放することなく連続的にこれらの膜をスパッタリング法により形成した。Au合金膜の材料としては、Au−3%Pdを用いた。
実施例3では、二酸化シリコン膜の膜厚を20nmとした。
比較例7では、二酸化シリコン膜の膜厚を30nmとし、比較例8では、二酸化シリコン膜の膜厚を40nmとした。
比較例7,8においては、フォトリソグラフィ技術を用いたパターニングした際に、膜剥がれが生じた。
一方、実施例3では、かかる膜剥がれは生じなかった。
実施例3の積層膜上に、TEOSを原料ガスとして用いてプラズマCVD法により膜厚5μmの二酸化シリコン膜を成膜したところ、かかる二酸化シリコン膜は密着性よく積層膜上に形成できた。
これらのことから、Au合金膜上に堆積する二酸化シリコンの密着膜の膜厚は20nm以下とすることが好ましいことが分かる。
このように、本実施形態によれば、導電膜24,30と犠牲層27との間の密着性を確保するための密着膜25,29が、犠牲層27と同じ材料である二酸化シリコンにより形成されている。このため、本実施形態によれば、犠牲層27をエッチング除去する際に密着膜25,29をも確実にエッチング除去することができる。二酸化シリコンの犠牲層27及び密着膜25,29をエッチング除去するためのエッチャントは、接点26,34の表面から確実に除去することが可能である。従って、清浄な接点26,34が得られ、信頼性の高い電子装置を提供することができる。
(変形例)
次に、本実施形態による電子装置及びその製造方法の変形例について図19乃至図22を用いて説明する。図19は、本変形例による電子装置を示す断面図である。
本変形例による電子装置は、貴金属を含む導電膜24a,30aの材料としてAu−Ni合金を用いるものである。
下部接点電極22は、例えばTiの密着膜(図示せず)と、密着膜上に形成された貴金属を含む導電膜24aにより形成されている。貴金属を含む導電膜24aの材料としては、例えばAu−Ni合金が用いられている。Au−Ni合金膜24aの材料としては、例えばAu−8wt%Niが用いられている。
NiはAuよりイオン化傾向が大きい元素である。従って、Au−Ni合金は、純金よりイオン化傾向が高い。従って、貴金属を含む導電膜24aとしてAu−Ni合金を用いた場合にも、かかる導電膜24a上に二酸化シリコンの密着膜25(図20参照)を密着性よく形成し得る。
上部接点電極33は、貴金属を含む導電膜30aにより形成されている。貴金属を含む導電膜30aの材料としては、例えばAu−Ni合金が用いられている。Au−Ni合金膜30aの材料としては、例えばAu−8wt%Niが用いられている。
上述したように、NiはAuよりイオン化傾向が大きい元素である。従って、Au−Ni合金は、純金よりイオン化傾向が高い。従って、貴金属を含む導電膜30aとしてAu−Ni合金を用いた場合にも、二酸化シリコンの密着膜29(図21参照)上にかかる導電膜30aを密着性よく形成し得る。
こうして、本変形例による電子装置が形成されている。
次に、本変形例による電子装置の製造方法について図20乃至図22を用いて説明する。図20乃至図22は、本変形例による電子装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、絶縁膜36を形成する工程から絶縁膜36をパターニングする工程までは、図4乃至図7を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、下部接点電極22の平面形状の開口部(図示せず)をフォトレジスト膜に形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚50nm程度のTiの密着膜(図示せず)を形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜24aを形成する。貴金属を含む導電膜24aとしては、Au合金膜を形成する。かかるAu合金膜24aとしては、例えばAu−Ni合金膜を形成する。Au−Ni合金膜24aの膜厚は、例えば500nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、二酸化シリコンの密着膜25を形成する。密着膜25の膜厚は、例えば20nmとする。
Au−Ni合金膜24aと二酸化シリコンの密着膜25とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。ここでは、Tiの密着膜とAu−Ni合金膜24aと二酸化シリコンの密着膜25とを大気開放することなく連続的に形成する。
この後、フォトレジスト膜を溶解して除去することにより、リフトオフする。
こうして、Tiの密着膜(図示せず)とAu−Ni合金膜23aとの積層膜により形成された下部接点電極22が形成される。そして、下部接点電極22と二酸化シリコンの密着膜25との積層体が形成される(図20参照)。
この後のスリット20を形成する工程から犠牲層47に開口部49aを形成する工程までは、図9乃至図12を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、図21に示すように、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば二酸化シリコンの密着膜29を形成する。密着膜29の膜厚は、例えば20nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜30aを形成する。貴金属を含む導電膜30aとしては、Au合金膜を用いる。かかるAu合金膜24aとしては、例えばAu−Ni合金膜を用いる。Au−Ni合金膜30aの膜厚は、例えば500nm程度とする。
二酸化シリコンの密着膜29とAu−Ni合金膜30aとは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。
この後の電子装置の製造方法は、図14及び図18を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
こうして本実施形態による電子装置が製造される(図22参照)。
(評価結果)
本変形例による電子装置の製造方法の評価結果について説明する。
Au−Ni合金膜上に二酸化シリコン膜を積層することにより積層膜を形成した。かかる積層膜を形成する際には、大気開放することなく連続的にこれらの膜をスパッタリング法により形成した。Au−Ni合金膜の材料としては、Au−8wt%Niを用いた。Au−Ni合金膜の膜厚は500nmとした。
比較例9では、二酸化シリコン膜の膜厚を0nm、即ち、Au−Ni合金膜上に二酸化シリコン膜を形成しなかった。比較例10では、二酸化シリコン膜の膜厚を50nmとした。
実施例4では、二酸化シリコン膜の膜厚を10nmとし、実施例5では、二酸化シリコン膜の膜厚を20nmとした。
比較例9のAu−Ni合金膜上に、TEOSを原料ガスとして用いてプラズマCVD法により膜厚5μmの二酸化シリコン膜を成膜したところ、膜剥離を生じた。
比較例10では、Au−Ni合金膜上に堆積した二酸化シリコン膜が剥離した。
これに対し、実施例4,5では、かかる膜剥離は生じなかった。
これらのことから、二酸化シリコン膜の膜厚は20nm以下とすることが好ましいことが分かる。
このように貴金属を含む導電膜24a,30aの材料としてAu−Ni合金を用いてもよい。導電膜24aの材料としてAu−Ni合金を用いた場合にも、Au−Pd合金を用いた場合と同様に、導電膜24a上に二酸化シリコンの密着膜25を密着性よく形成し得る。また、導電膜30aの材料としてAu−Ni合金を用いた場合にも、Au−Pd合金を用いた場合と同様に、二酸化シリコンの密着膜29上に密着性よく導電膜30aを形成し得る。
[第2実施形態]
第2実施形態による電子装置及びその製造方法を図23乃至図26を用いて説明する。図1乃至図22に示す第1実施形態による電子装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による電子装置は、Au膜とAu合金膜との積層膜により下部接点電極22や上部接点電極33を形成するものである。
(電子装置)
まず、本実施形態による電子装置について図23を用いて説明する。図23は、本実施形態による電子装置を示す断面図である。
本実施形態では、下部接点電極22が、例えばTiの密着膜(図示せず)と、密着膜上に形成されたAuの導電膜23と、Auの導電膜23上に形成されたAu合金の導電膜24との積層膜により形成されている。Tiの密着膜の膜厚は、例えば膜厚50nm程度とする。Auの導電膜23の膜厚は、Au合金の導電膜24の膜厚に対して十分に厚く設定されている。ここでは、Auの導電膜23の膜厚を例えば450nm程度とする。また、Au合金の導電膜24の膜厚を例えば50nm程度とする。
また、本実施形態では、上部接点電極33が、Au合金の導電膜30と、Au合金の導電膜30上に形成されたAuの導電膜31との積層膜により形成されている。Au合金の導電膜30の膜厚は、例えば50nm程度とする。Auの導電膜31の膜厚は、例えば450nm程度とする。
Auの導電膜23,31は、Au合金の導電膜24,30より抵抗率が低い。従って、本実施形態によれば、下部接点電極22や上部接触電極33の電気抵抗を低減することができる。
(電子装置の製造方法)
次に、本実施形態による電子装置の製造方法について図24乃至図26を用いて説明する。図24乃至図26は、本実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、絶縁膜36を形成する工程から絶縁膜36をパターニングする工程までは、図4乃至図7を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、下部接点電極22の平面形状の開口部(図示せず)をフォトレジスト膜に形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚50nm程度のTiの密着膜(図示せず)を形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、導電膜23を形成する。導電膜23としては、例えばAu膜を形成する。Au膜23の膜厚は、例えば450nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜24を形成する。貴金属を含む導電膜24としては、例えばAu合金膜を用いる。Au合金膜24の材料としては、例えばAu−Pd合金を用いる。ここでは、例えば、Au−10wt%PdをAu合金膜24の材料として用いる。Au合金膜24の膜厚は、例えば50nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、二酸化シリコンの密着膜25を形成する。密着膜25の膜厚は、例えば20nmとする。
少なくともAu合金膜24と二酸化シリコンの密着膜25とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。ここでは、Tiの密着膜とAu膜23とAu合金膜24と二酸化シリコンの密着膜25とを大気開放することなく連続的に形成する。
この後、フォトレジスト膜を溶解して除去することにより、リフトオフする。
こうして、Tiの密着膜(図示せず)とAu膜23とAu合金膜24との積層膜により形成された下部接点電極22が形成される。そして、下部接点電極22と二酸化シリコンの密着膜25との積層体が形成される(図24参照)。
この後のスリット20を形成する工程から犠牲層47に開口部49aを形成する工程までは、図9乃至図12を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、図25に示すように、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば二酸化シリコンの密着膜29を形成する。密着膜29の膜厚は、例えば20nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜30を形成する。かかる導電膜30としては、例えばAu合金膜を用いる。Au合金膜30の材料としては、例えばAu−Pd合金を用いる。ここでは、例えばAu−10wt%Pdを、Au合金膜30の材料として用いる。Au合金膜30の膜厚は、例えば50nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、導電膜31を形成する。導電膜31としては、例えばAu膜を形成する。Au膜31の膜厚は、例えば450nm程度とする。
少なくとも二酸化シリコンの密着膜29とAu合金膜30とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。ここでは、二酸化シリコンの密着膜29とAu合金膜30とAu膜31とを大気開放することなく連続的に形成する。
この後の電子装置の製造方法は、図14乃至図18を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
こうして本実施形態による電子装置が製造される(図26参照)。
このように、本実施形態によれば、Auの導電膜23とAu合金の導電膜24との積層膜により下部接点電極22を形成する。また、Au合金の導電膜30とAuの導電膜31との積層膜により上部接点電極33を形成する。Auの導電膜23,31はAu合金の導電膜24,30より抵抗率が低い。従って、本実施形態によれば、下部接点電極22や上部接触電極33の電気抵抗を低減することができ、電気的特性のより良好な電子装置を提供することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態による電子装置及びその製造方法を図27乃至図34を用いて説明する。図1乃至図26に示す第1又は第2実施形態による電子装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による電子装置は、貴金属を含む導電膜24b、30bの材料として金合金以外の材料が用いられているものである。
(電子装置)
まず、本実施形態による電子装置について図27を用いて説明する。図27は、本実施形態による電子装置を示す断面図である。
本実施形態では、下部接点電極22が、例えばTiの密着膜(図示せず)と、密着膜上に形成されたRuの導電膜24bとの積層膜により形成されている。Tiの密着膜の膜厚は、例えば膜厚50nm程度とする。Ruの導電膜24bの膜厚は、例えば200nm程度とする。Ruの導電膜24b上には、二酸化シリコンの密着膜25(図24参照)を形成することが可能である。
また、本実施形態では、上部接点電極33が、Ruの導電膜30bにより形成されている。Ruの導電膜30bの膜厚は、例えば200nm程度とする。二酸化シリコンの密着膜29(図25参照)上には、Ruの導電膜30bを形成することが可能である。
このように、貴金属を含む導電膜24b、30bの材料として金合金以外の材料を用いてもよい。導電膜24b、30bの材料としてRuを用いた場合にも、かかる導電膜24b上に二酸化シリコンの密着膜25を密着性よく形成することが可能であり、二酸化シリコンの密着膜29上にかかる導電膜30bを密着性よく形成することが可能である。
(電子装置の製造方法)
次に、本実施形態による電子装置の製造方法について図28乃至図34用いて説明する。図28乃至図34は、本実施形態による電子装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、絶縁膜36を形成する工程から絶縁膜36をパターニングする工程までは、図4乃至図7を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、下部接点電極22の平面形状の開口部(図示せず)をフォトレジスト膜に形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚50nm程度のTiの密着膜(図示せず)を形成する。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜24bを形成する。貴金属を含む導電膜24bとしては、例えばRu膜を形成する。Ru膜24aの膜厚は、例えば200nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、二酸化シリコンの密着膜25を形成する。密着膜25の膜厚は、例えば20nmとする。
Ru膜24bと二酸化シリコンの密着膜25とは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。ここでは、Tiの密着膜とRu24bと二酸化シリコンの密着膜25とを大気開放することなく連続的に形成する。
この後、フォトレジスト膜を溶解して除去することにより、リフトオフする。
こうして、Tiの密着膜(図示せず)とRu膜23bとの積層膜により形成された下部接点電極22が形成される。そして、下部接点電極22と二酸化シリコンの密着膜25との積層体が形成される(図28参照)。
この後のスリット20を形成する工程から犠牲層47に開口部49aを形成する工程までは、図9乃至図12を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
次に、図29に示すように、全面に、例えばスパッタリング法により、例えば二酸化シリコンの密着膜29を形成する。密着膜29の膜厚は、例えば20nm程度とする。
次に、全面に、例えばスパッタリング法により、貴金属を含む導電膜30bを形成する。かかる導電膜30bとしては、例えばRu膜を用いる。Ru膜30bの膜厚は、例えば200nm程度とする。
二酸化シリコンの密着膜29とRu膜30bとは、大気開放することなく、即ち、真空を破ることなく、連続的に成膜する。
次に、例えばスパッタリング法により、例えば膜厚500nm程度のAuのシード層35を形成する(図30参照)。
次に、全面に、例えばスピンコート法により、フォトレジスト膜54を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、フォトレジスト膜54をパターニングする。これにより、固定電極28の平面形状の開口部56が、フォトレジスト膜54に形成される(図31参照)。
次に、例えば電解めっき法により、フォトレジスト膜54により覆われていない部分のシード層35上に、厚さ20μm程度のAu層32を形成する(図32参照)。
この後、例えばアッシングにより、フォトレジスト膜54を剥離する。
次に、例えばウェットエッチングにより、Au層32により覆われていない部分のシード層35を除去する(図33参照)。こうして、Au層により上部電極32が形成される。上部電極32の下面側には上部接点電極33が形成された状態となる。こうして、上部接点電極33と上部電極32とを含む固定電極28が形成される。
この後の電子装置の製造方法は、図17及び図18を用いて上述した第1実施形態による電子装置の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
こうして本実施形態による電子装置が製造される(図34参照)。
(評価結果)
次に、本実施形態による電子装置の製造方法の評価結果について説明する。
膜厚50nmのTi膜と膜厚100nmのPt膜と膜厚200nmのRu膜と二酸化シリコン膜とを順次積層することにより積層膜を形成した。積層膜を形成する際には、大気開放することなく連続的にこれらの膜をスパッタリング法により形成した。
実施例6では、二酸化シリコン膜の膜厚を20nmとし、実施例7では、二酸化シリコン膜の膜厚を30nmとし、実施例8では、二酸化シリコン膜の膜厚を40nmとした。
実施例6−8のいずれの場合にも、膜剥がれは生じなかった。
実施例6−8の積層膜上に、TEOSを原料ガスとして用いてプラズマCVD法により膜厚5μmの二酸化シリコン膜を成膜したところ、かかる二酸化シリコン膜は密着性よく積層膜上に形成できた。
このように、貴金属を含む導電膜24b、30bの材料として金合金以外の材料を用いてもよい。貴金属を含む導電膜24b、30bの材料としてRuを用いた場合にも、かかる導電膜24b上に二酸化シリコンの密着膜25を密着性よく形成することが可能であり、二酸化シリコンの密着膜29上にかかる導電膜30bを密着性よく形成することが可能である。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、第1実施形態では、貴金属を含む導電膜24,24a,30,30aの材料としてAu−Pd合金やAu−Ni合金を用いる場合を例に説明したが、貴金属を含む導電膜24,24a、30,30aの材料はこれに限定されるものではない。貴金属を含む導電膜24,30の材料として、例えばAu−Ru合金(金−ルテニウム合金)、Au−Co合金(金−コバルト合金)、Au−W合金(金−タングステン合金)、Au−Ir合金(金−イリジウム合金)等を用いてもよい。Ru,Co,W,IrはいずれもAuよりイオン化傾向が大きい元素である。従って、Au−Ru合金、Au−Co合金、Au−W合金、Au−Ir合金は、いずれも純金よりイオン化傾向が高い。従って、貴金属を含む導電膜24としてこのような金合金を用いた場合にも、かかる導電膜24上に二酸化シリコンの密着膜25を密着性よく形成し得る。また、貴金属を含む導電膜30としてこのような金合金を用いた場合にも、二酸化シリコンの密着膜29上にかかる導電膜30を密着性よく形成し得る。
また、第2実施形態では、貴金属を含む導電膜24,30の材料としてAu−Pd合金を用いる場合を例に説明したが、貴金属を含む導電膜24,30の材料はこれに限定されるものではない。貴金属を含む導電膜24,30の材料として、例えばAu−Ni合金、Au−Ru合金、Au−Co合金、Au−W合金、Au−Ir合金等を用いてもよい。
また、第3実施形態では、貴金属を含む導電膜24b,30bの材料としてRuを用いる場合を例に説明したが、かかる導電膜24b,30bの材料はRuに限定されるものではない。例えば、貴金属を含む導電膜24b,30bとして、Pt膜、Rh膜、又は、Ir膜等を用いてもよい。貴金属を含む導電膜24bとしてPt膜、Rh膜又はIr膜を用いた場合にも、かかる導電膜24b上に二酸化シリコンの密着膜25を密着性よく形成し得る。また、貴金属を含む導電膜30bとしてPt膜、Rh膜又はIr膜を用いた場合にも、二酸化シリコンの密着膜29上にかかる導電膜30bを密着性よく形成し得る。
10…基板
12…絶縁膜
14…シリコン層
14a…可動部
14b…固定部
16…SOI基板
18…開口部
20…スリット
22…下部接点電極
23…導電膜、Au膜
24…導電膜、Au合金膜、Au−Pd膜
24a…導電膜、Au合金膜、Au−Ni膜
24b…導電膜、Ru膜
25…密着膜
26…接点
27…犠牲層
28…固定電極
29…密着膜
30…導電膜、Au合金膜、Au−Pd膜
30a…導電膜、Au合金膜、Au−Ni膜
30b…導電膜、Ru膜
31…導電膜、Au膜
32…上部電極
33…上部接点電極
34…接点
35…シード層
36…絶縁膜
38…下部駆動電極
40…圧電膜
42…上部駆動電極
44…圧電素子
46…フォトレジスト膜
48a、48b…開口部
49a…開口部、凹部
49b…凹部
50…フォトレジスト膜
52…開口部
54…フォトレジスト膜
56…開口部

Claims (7)

  1. 第1の電極と、前記第1の電極上に位置する第2の電極との間に間隙が形成された電子装置の製造方法であって、
    貴金属を含み、前記第1の電極となる第1の導電膜を基板上に形成する工程と、
    前記第1の導電膜上に、二酸化シリコンの第1の密着膜を形成する工程と、
    前記第1の密着膜上に、二酸化シリコンの犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層上に、二酸化シリコンの第2の密着膜を形成する工程と、
    貴金属を含み、前記第2の電極となる第2の導電膜を前記第2の密着膜上に形成する工程と、
    前記犠牲層を前記第1の密着膜及び前記第2の密着膜とともにエッチング除去し、前記第1の電極と前記第2の電極との間に前記間隙を形成する工程と
    を有することを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の電子装置の製造方法において、
    前記第1の導電膜と前記第1の密着膜とを大気開放することなくスパッタリング法により連続的に形成し、
    前記第2の密着膜と前記第2の導電膜とを大気開放することなくスパッタリング法により連続的に形成する
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の電子装置の製造方法において、
    前記第1の導電膜又は前記第2の導電膜は、Auを母材とする合金により形成されている
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  4. 請求項3記載の電子装置の製造方法において、
    前記第1の導電膜を形成する工程の前に、前記基板上に、前記第1の導電膜より膜厚の大きい第1のAu膜を形成する工程を更に有し、
    前記第2の導電膜を形成する工程の後、前記犠牲層をエッチング除去する工程の前に、前記第2の導電膜上に、前記第2の導電膜より膜厚の大きい第2のAu膜を形成する工程を更に有する
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  5. 請求項3又は4記載の電子装置の製造方法において、
    前記Auを母材とする合金は、Au−Pd合金、Au−Ni合金、Au−Ru合金、Au−Co合金、Au−W合金、又は、Au−Ir合金である
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項に記載の電子装置の製造方法において、
    前記第1の密着膜又は前記第2の密着膜の膜厚は、20nm以下である
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
  7. 請求項1又は2記載の電子装置の製造方法において、
    前記第1の導電膜又は前記第2の導電膜は、Ru膜、Pt膜、Rh膜又はIr膜である
    ことを特徴とする電子装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11968480B2 (en) 2021-03-26 2024-04-23 Seiko Epson Corporation Display method and display system

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