JP2014074899A - 画像形成装置 - Google Patents

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岳誠 長谷
Shinya Nakayama
慎也 中山
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雅英 山田
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顕芳 左部
Tatsuya Morita
竜也 森田
Suzuka Amemori
涼香 雨森
輪太郎 ▲高▼橋
Rintaro Takahashi
Kosuke NAGATA
幸介 永田
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Abstract

【課題】
結着樹脂として結晶性樹脂を含有するトナーを用いた画像形成装置においても、両面印刷時の加圧回転体と記録媒体との分離性を向上させ、記録媒体の加圧回転体への巻き付きを防止できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
記録媒体上に担時された未定着トナーを加熱定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記定着装置は、ニップ部の曲率が0.03以上であり、前記トナーの結着樹脂が、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含むものであり、前記トナーは、動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.0以上であり、かつ100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4.5以下であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、静電印刷、ファクシミリ、プリンタ、静電記録等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置、静電記録装置等において、電気的又は磁気的潜像は、トナーによって顕像化されている。例えば、電子写真法では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成した後、トナーを用いて潜像を現像して、トナー画像を形成している。トナー画像は、通常、紙等の記録媒体上に転写された後、加熱等の方法で定着される。
前記加熱定着方式の画像形成装置においては、トナーを熱溶融させて紙等の記録媒体上に定着させる過程で多くの電力が必要となるため、省エネルギー化を図る観点から、トナーについては低温定着性が重要な特性の一つとなっている。
トナーの低温定着性を向上させるためには、トナーの大半を占める結着樹脂の熱特性を制御することが必要である。例えば、特許文献1(特開2010−077419号公報)では、結晶性樹脂を結着樹脂の主成分とするトナーにおいて、結晶性樹脂の組成、熱特性を規定することで、低温定着性と耐熱保存性を両立可能であることが提案され、特許文献2(特開2009−014926号公報)では、結着樹脂として分子量の異なる2種の結晶性樹脂(特に結晶性ポリエステル樹脂が好ましいとの記載)を含有するトナーを特定の定着条件で用いることで、低温定着性を向上させると共に、定着画像のひび割れを抑制可能であることが提案され、特許文献3(特開2010−151996号公報)では、結着樹脂として160℃における貯蔵弾性率が異なる2種の結晶性ポリエステル樹脂を含有することで、低温定着性と加圧保存性を両立可能であることが提案されている。
また、特許文献4(特開2010−170151号公報)公報には、ポリエステル系樹脂である第一の樹脂と、該第一の樹脂よりも外側に存在し、そのガラス転移温度(℃)が前記第一の樹脂のガラス転移温度(℃)よりも高い第二の樹脂と、結晶性ポリエステル樹脂と、を少なくとも含有するトナーが開示されている。
しかし、これらのトナーは、低温定着性と耐熱保存性を両立させるシャープメルト性が充分でない。
また、特許文献5(特開2008−65042号公報)では、記録媒体搬送方向下流の加圧ローラの表面に当接して、記録媒体を加圧ローラから剥離するための分離爪を配置することで、両面印刷の場合でも、加圧ローラとの分離性が悪化しないようにしている。
また、特許文献6(特開2006−53353号公報)には、定着ニップ部における画像面が接する定着部材の形状を直線形状〜凹形状とすることにより、定着部材からトナーが離型しやすくすることが開示されている。
しかし、低温定着性を向上させたトナーでは十分剥離できない。
定着装置のニップ部は、定着回転体と記録媒体の表面画像との分離性を向上させるために、ニップ部は加圧回転体に押圧されて形成される曲率を有する構成となっている。しかし、結着樹脂として結晶性樹脂を含有するトナーにおいては、低温定着性と耐熱保存性とのバランスから、融点が70℃付近の結晶性樹脂が用いられることが多く、前記結晶性樹脂の含有量が大きくなるほど、特に結晶性樹脂を結着樹脂の主成分とする場合は、トナーの70℃付近の貯蔵弾性率が、非晶性樹脂を主成分とするトナーと比較して低くなる。このような70℃付近での貯蔵弾性率が低いトナーで両面印刷を行った場合には、裏面画像と加圧回転体との分離抵抗力が大きくなり、記録媒体が加圧回転体に巻き付くジャムが発生し易いことが判った。
記録媒体と加圧回転体との分離性を向上させるように、分離爪や分離板を配置すると、結晶性樹脂の硬度が低いことに起因して、画像強度も低いため、画像に擦れ跡や画像荒れが発生するという問題が発生することも判った。
一方、加圧回転体との分離性を向上させるため70℃付近の貯蔵弾性率を引き上げると、70℃付近の貯蔵弾性率を引き上げたことに伴って、100℃付近の貯蔵弾性率も上昇してしまうと、結着樹脂として結晶性樹脂を含有するトナーの低温定着性が低下するという問題も発生する。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、結着樹脂として結晶性樹脂を含有するトナーを用いた画像形成装置においても、両面印刷時の加圧回転体と記録媒体との分離性を向上させ、記録媒体の加圧回転体への巻き付きを防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
発明者らは、前記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、定着回転体と加圧回転体とで0.03以上の曲率を有するニップ部を形成する定着装置と、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含有し、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(70)を6.5以上、かつ100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(100)を4.8以下のトナーとを組み合わせることで、両面印刷時の加圧回転体と記録媒体との分離性が向上し、裏面印刷に際し、裏面の搬送方向先端の余白幅を小さくなるように印刷しても、加圧回転体への記録媒体の巻き付きがなく、高画質の画像が得られ、かつ低温定着性及び耐熱保存性にも優れることを見出したものである。
すなわち、結着樹脂がウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含有することで、前記結合に由来する凝集力の増大により、結晶性樹脂の70℃付近の貯蔵弾性率を向上させ、かつシャープメルト性を発現できることを見出した。
また、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を用いることで、トナー全体としての結晶化度の調整がより効果的に可能となる。 したがって、トナーを加熱溶融させ、記録媒体に定着させた後の、トナーの貯蔵弾性率を高くすることができ、両面印刷の場合でも、裏面画像と加圧ローラ(加圧回転体)との分離抵抗力が大きくなることを抑制できる。
このトナーと、曲率が0.03以上のニップ部を有する定着装置による定着回転体の分離性向上とが相俟って、記録媒体が加圧ローラ(加圧回転体)や定着ローラ(定着回転体)に巻き付くことによるジャムの発生がなく印刷が可能となることを見出した。
さらに、トナーの耐熱保存性の悪化も抑制することが可能となることも見出した。加えて、100℃付近におけるトナーの貯蔵弾性率G’の値を特定の範囲とすることで、低温定着性をより向上できることも明らかになった。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための具体的な手段としては以下の通りである。
(1)記録媒体上に担時された未定着トナーを加熱定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記定着装置は、ニップ部の曲率が0.03以上であり、前記トナーの結着樹脂が、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含むものであり、前記トナーは、動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.0以上であり、かつ100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4.5以下であることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記トナーは、トナー粒子表面の結着樹脂の分子量がトナー粒子内部の結着樹脂の分子量よりも大きいものであることを特徴とする前記(1)項に記載の画像形成装置。
(3)トナー粒子表面の結着樹脂の重量平均分子量が、40000以上であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記ニップ部の曲率が0.05以上0.1以下であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記トナーの動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.5以上であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)前記トナーの動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4以下であることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)前記トナーは、X線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、前記結着樹脂の結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)としたときの比率(C)/((C)+(A))が、0.20以上であることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
(8)前記トナーは、THF可溶分の窒素元素の量が0.3wt%以上2.0wt%以下であることを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、本発明によれば、定着回転体と、定着回転体と接触し、0.03以上の曲率を有するニップ部を形成する加圧回転体とを備えた定着装置を有する画像形成装置と、結着樹脂が、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含むトナーとを組み合わせることにより、トナーのウレタン結合及び/又はウレア結合に由来する凝集力が増大し、結晶性樹脂の硬度を向上させるとともに、トナーを加熱溶融させて記録媒体に定着させた後のトナーの貯蔵弾性率を高くすることができるため、両面印刷の場合においても、裏面画像と加圧回転体との分離抵抗力が大きくなることを抑制できる。
すなわち、加圧回転体と記録媒体との分離性が向上し、裏面印刷に際し、搬送方向先端の余白幅を小さくなるように印刷しても、加圧回転体に記録媒体が巻き付きにくい。
また、前記0.03以上の曲率を有するニップ部による加圧回転体の分離性向上と、前記トナーとが相まって、定着装置におけるジャムの発生が防止され、加圧回転体側の記録媒体搬送方向下流に分離爪や分離板を設ける必要がないため、画像に擦れ跡や画像荒れのなく、低温で画像を定着した際の画像剥がれや、高温で画像を定着した際の定着部材へのトナーのオフセットをより効果的に抑制できるため、高画質の画像を得ることができる。
本発明のトナーのX線回折測定によって得られる回折スペクトルの一例を示す図である。 本発明のトナーの結晶化度算出時のフィッティング後のグラフの一例を示す図である。 本発明の画像形成装置一つ例を示す概略説明図である。 本発明の画像形成装置の他の例を示す概略説明図である。 本発明の画像形成装置のタンデム型カラー画像形成装置を用いた一例を示す概略説明図である。 図5に示す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。 本発明の定着装置の一つの例を示す概略説明図である。 本発明の定着装置の他の例を示す概略説明図である。
本発明について説明するが、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正して他の実施形態を成すことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明は本発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲をなんら限定するものではない。
本発明は、ニップ部の曲率が、0.03以上である定着装置と、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含み、動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.0以上であり、かつ100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4.5以下であるトナーとを、組み合わせた画像形成装置である。
<トナー>
本発明におけるトナーは、少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて着色剤、離型剤等の他の成分を含んでなり、前記結着樹脂は、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含む。
<結晶性樹脂>
本発明における結晶性樹脂とは、結晶構造を持った部位を有する樹脂のことであり、X線回折装置によって得られる回折スペクトルに結晶構造に由来する回折ピークを有し、熱により急峻に軟化する性状を示す。
[主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂]
本発明における、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂としては、例えば、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレア変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂等が挙げられる。
〔ウレタン変性ポリエステル樹脂〕
ウレタン変性ポリエステル樹脂は、例えば、ポリエステル樹脂と少なくとも2価以上のポリイソシアネート化合物との反応や、末端イソシアネート基を有するポリエステル樹脂とポリオールとの反応により得ることができる。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、ジオール成分とジカルボン酸成分との重縮合により合成される重縮合ポリエステル樹脂、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸等が挙げられるが、これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステル樹脂が結晶性発現の観点から好ましい。
−ジオール成分−
ジオール成分としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直鎖型脂肪族ジオール、分岐型脂肪族ジオール等の脂肪族ジオール;炭素数4〜36の炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール;炭素数4〜36の脂環式ジオール;前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する);ビスフェノール類のAO付加物;ポリラクトンジオール;ポリブタジエンジオール;カルボキシル基を有するジオール、スルホン酸基又はスルファミン酸基を有するジオール、及びこれらの塩等のその他の官能基を有するジオールなどが挙げられる。これらの中でも鎖炭素数が2〜36の脂肪族ジオールが好ましく、直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
直鎖型脂肪族ジオールのジオール全体に対する含有量は、80mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。含有量が80mol%以上であると、樹脂の結晶性が向上し、低温定着性と耐熱保存性の両立性が良く、樹脂硬度が向上する傾向にある点で好ましい。
前記直鎖型脂肪族ジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオールなどが挙げられる。これらのうち、入手容易性を考慮するとエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
鎖炭素数が2〜36の前記分岐型脂肪族ジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2−プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
前記炭素数4〜36の脂環式ジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなどが挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)、ブチレンオキサイド(以下、BOと略記する)等の付加物(付加モル数1〜30)などが挙げられる。
前記ビスフェノール類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)などが挙げられる。
前記ポリラクトンジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ−ε−カプロラクトンジオールなどが挙げられる。
前記カルボキシル基を有するジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等の炭素数6〜24のジアルキロールアルカン酸などが挙げられる。
前記スルホン酸基又は前記スルファミン酸基を有するジオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物等のスルファミン酸ジオール、[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基の炭素数1〜6)及びそのAO付加物(AOとしてはEO又はPOなど、AOの付加モル数1〜6);ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェートなどが挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記炭素数3〜30の3級アミン(トリエチルアミン等)、アルカリ金属(ナトリウム塩等)などが挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のAO付加物、及びこれらの併用が好ましい。
また、必要に応じて用いられる前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカンポリオール及びその分子内又は分子間脱水物(例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン等)、糖類及びその誘導体(例えば、ショ糖、メチルグルコシド等)等の炭素数3〜36の3価〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール;トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のAO付加物(付加モル数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラック等)のAO付加物(付加モル数2〜30);ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーとの共重合物等のアクリルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、3価〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のAO付加物が好ましく、ノボラック樹脂のAO付加物がより好ましい。
−ポリカルボン酸−
前記ポリカルボン酸としては、例えば、ジカルボン酸、3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸が挙げられる。
前記ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、直鎖型脂肪族ジカルボン酸、分岐型脂肪族ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;芳香族ジカルボン酸などが好適に挙げられる。これらの中でも、直鎖型脂肪族ジカルボン酸がより好ましい。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、デシルコハク酸等の炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸;ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸などのアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸等の炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸;ダイマー酸(2量化リノール酸)等の炭素数6〜40の脂環式ジカルボン酸などが好適に挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸等の炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸などが好適に挙げられる。
また、必要により用いられる前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸などが挙げられる。
なお、前記ジカルボン酸又は前記3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
前記ジカルボン酸の中でも、前記脂肪族ジカルボン酸(好ましくは、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)を単独で用いることが特に好ましいが、前記脂肪族ジカルボン酸と共に前記芳香族ジカルボン酸(好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸等;これら芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル類等)を共重合したものも同様に好ましい。前記芳香族ジカルボン酸の共重合量としては、20mol%以下が好ましい。
−ラクトン開環重合物−
前記ラクトン開環重合物としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の炭素数3〜12のモノラクトン(環中のエステル基数1個)等のラクトン類を金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いて、開環重合させて得られるラクトン開環重合物;開始剤としてグリコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等)を用い、前記炭素数3〜12のモノラクトン類を開環重合させて得られる、末端にヒドロキシル基を有するラクトン開環重合物などが挙げられる。
前記炭素数3〜12のモノラクトンとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結晶性の観点からε−カプロラクトンが好ましい。
また、前記ラクトン開環重合物としては、市販品を用いてもよく、該市販品としては、例えば、ダイセル社製のPLACCELシリーズのH1P、H4、H5、H7等の高結晶性ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
−ポリヒドロキシカルボン酸−
前記ポリヒドロキシカルボン酸の調製方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリコール酸、乳酸(L体、D体、ラセミ体等)等のヒドロキシカルボン酸を直接脱水縮合する方法;グリコリド、ラクチド(L体、D体、ラセミ体等)などのヒドロキシカルボン酸の2分子間又は3分子間脱水縮合物に相当する炭素数4〜12の環状エステル(環中のエステル基数2〜3個)を金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いて、開環重合する方法などが挙げられるが、分子量の調整の観点から前記開環重合する方法が好ましい。
前記環状エステルの中でも、結晶性の観点からL−ラクチド及びD−ラクチドが好ましい。また、これらのポリヒドロキシカルボン酸は、末端がヒドロキシル基やカルボキシル基となるように変性したものであってもよい。
−ポリイソシアネート成分−
ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートなどが挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジイソシアネート類、脂肪族ジイソシアネート類、脂環式ジイソシアネート類、芳香脂肪族ジイソシアネート類などが挙げられる。これらの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜20の芳香族ジイソシアネート、2〜18の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネート、8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)、これらの2種以上の混合物などが好ましい。また、必要により、3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
前記芳香族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4′−及び/又は4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′,4''−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、前記ジイソシアネートの変性物としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等の変性MDI、イソシアネート含有プレポリマー等のウレタン変性TDIなどのジイソシアネートの変性物;これらジイソシアネートの変性物の2種以上の混合物(例えば、変性MDIとウレタン変性TDIとの併用)などが挙げられる。
これらのジイソシアネートの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜15の芳香族ジイソシアネート、4〜12の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネートが好ましく、TDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIが特に好ましい。
〔ウレア変性ポリエステル樹脂〕
ウレア変性ポリエステル樹脂としては、例えば、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂とアミン化合物との反応により得ることができる。アミン化合物としては、脂肪族ジアミン類、芳香族ジアミン類が挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類、炭素数6〜20の芳香族ジアミン類が好ましい。また、必要により、前記3価以上のアミン類を使用してもよい。
前記炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜6のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の炭素数4〜18のポリアルキレンジアミン;ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等の前記アルキレンジアミン又は前記ポリアルキレンジアミンの炭素数1〜4のアルキル又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル置換体;1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4′−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等の炭素数4〜15の脂環式ジアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等の炭素数4〜15の複素環式ジアミン;キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等の炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族アミン類などが挙げられる。
前記炭素数6〜20の芳香族ジアミン類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2−、1,3−及び1,4−フェニレンジアミン、2,4′−及び4,4′−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4′,4''−トリアミン、ナフチレンジアミン等の非置換芳香族ジアミン;2,4−及び2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3′−メチル−2′,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジエチル−2,2′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニルスルホン等の炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン;前記非置換芳香族ジアミン乃至前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミンの異性体の種々の割合の混合物;メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジブロモジフェニルメタン、3,3′−ジクロロベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4′−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4′−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4′−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等の核置換電子吸引基(Cl、Br、I、F等のハロゲン;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ジアミン;4,4′−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等の二級アミノ基を有する芳香族ジアミン〔前記非置換芳香族ジアミン、前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物、前記核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミンの一級アミノ基の一部又は全部がメチル、エチルなどの低級アルキル基で二級アミノ基に置き換ったもの〕などが挙げられる。
〔ポリウレタン樹脂〕
ポリウレタン樹脂としては、ジオール成分とジイソシアネート成分とから合成されるポリウレタン樹脂等が挙げられるが、必要に応じて3価以上のアルコール成分やイソシアネート成分を用いてもよい。これら、ジオール成分、ジイソシアネート成分、3価以上のアルコール成分、イソシアネート成分は、前述のものと同様である。
〔ポリウレア樹脂〕
ポリウレア樹脂としては、ジアミン、3価以上のポリアミン等のポリアミンと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレア樹脂が挙げられ、これらジアミン、3価以上のポリアミン、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートの具体例は、前述のものと同様である。
〔結晶部と非結晶部をもつブロック樹脂〕
本発明における結晶性樹脂は、結晶性部と非結晶性部を持つブロック樹脂であってもよい。結晶性部には、上記の結晶性樹脂を用いることができる。また、非結晶性部の形成に用いられる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂等が挙げられる。これら非結晶性部の組成は、前記結晶性部と同様なものが挙げられ、使用するモノマーも、前記のジオール成分、ジカルボン酸成分、ジイソシアネート成分、ジアミン成分が挙げられるが、非結晶性樹脂となるものであれば、いかなる組合せでも構わない。
結晶部と非結晶部との重量比は、結晶部が非結晶部の1.2倍以上であることが好ましい。
また、本発明における結着樹脂は、前記結晶性樹脂の1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
2種以上を併用する場合は、異なる重量平均分子量の結着樹脂を併用してもよく、第1の結晶性樹脂と、前記第1の結晶性樹脂よりも重量平均分子量Mwが大きい第2の結晶性樹脂を含むことが好ましく、さらに、トナー粒子表面の結着樹脂の分子量がトナー粒子内部の結着樹脂の分子量よりも大きいと優れた低温定着性と耐ホットオフセット性を両立することができる点で好ましい。
ここで、トナー粒子表面とは、トナー粒子の最表面から0.1μmの範囲をいう。
前記第1の結晶性樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、低温定着性と耐熱保存性の観点から、8,000〜40,000が好ましく、15,000〜35,000がより好ましく、20,000〜30,000が特に好ましい。8,000より小さいと、トナーの耐熱保存性が悪化する傾向にあり、40,000より大きいと、トナーの低温定着性が悪化する傾向となるため好ましくない。
前記第2の結晶性樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から、40,000〜300,000が好ましく、50,000〜150,000が特に好ましい。40,000より小さいと、トナーの耐ホットオフセット性が悪化する傾向にあり、300,000より大きいと、低温定着時にトナーが充分に溶解せず、画像の剥がれが生じやすくなり、低温定着性が悪化する傾向となるため好ましくない。
第2の結晶性樹脂(B)は、活性水素基と反応可能な官能基を末端に有する結晶性樹脂前駆体(B’)をトナーの製造過程において、活性水素基を有する樹脂や活性水素基を有する架橋剤、伸長剤等の化合物と反応させることで、高分子量化することによっても得られる。結晶性樹脂前駆体(B’)は、結晶性ポリエステル樹脂、ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂、ウレア変性結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ウレタン樹脂、結晶性ウレア樹脂等を、活性水素基と反応可能な官能基を有する化合物と反応させることにより得られる。
活性水素基と反応可能な官能基としては、特に制限はないが、反応性や安定性の観点から、イソシアネート基が好ましく、イソシアネート基を有する化合物としては、前記ジイソシアネート成分が挙げられる。
結晶性樹脂前駆体(B’)を得るために、結晶性ポリエステル樹脂とジイソシアネート成分を反応させる場合、結晶性ポリエステル樹脂としては、末端に水酸基を有する水酸基含有結晶性ポリエステルを用いることが好ましい。この水酸基含有結晶性ポリエステルは、ジオール成分とジカルボン酸成分の比率が、水酸基(OH)とカルボキシル基(COOH)の当量比(OH)/(COOH)として、好ましくは2/1〜1/1、より好ましくは1.5/1〜1/1、特に好ましくは1.3/1〜1.5/1である。
活性水素基と反応可能な官能基を有する化合物の使用量は、水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂にジイソシアネート成分を反応させて結晶性樹脂前駆体(B’)を得る場合、ジイソシアネート成分の比率が、イソシアネート基(NCO)と水酸基含有結晶性ポリエステル樹脂の水酸基(OH)の当量比(NCO)/(OH)として、好ましくは5/1〜1/1、より好ましくは4/1から2.1/1、特に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有する結晶性樹脂前駆体(B’)の場合も構成成分が変わるだけで比率は同様である。
活性水素基を有する樹脂や活性水素基を有する架橋剤、伸長剤等の化合物としては、制限はないが、活性水素基と反応可能な官能基がイソシアネート基である場合は、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等を有する樹脂や化合物が挙げられる。
結晶性樹脂前駆体を使用し、活性水素基を有する化合物と反応させることで、樹脂を伸長させてなるものであることが好ましい。
この場合、前記結着樹脂前駆体と活性水素基を有する化合物の反応は、トナー母体粒子製造過程で行われることがより好ましく、さらに、トナー材料を含む油相を加えた水系媒体に、結晶性樹脂前駆体を加えてトナー母体粒子を造粒すると、重量平均分子量が大きい結晶性樹脂でトナー粒子の表面を形成することができ、トナーの耐熱保存性が向上する。
結晶性樹脂の融解熱の最大ピーク温度としては、低温定着性と耐熱保存性の両立の観点から、50℃〜70℃が好ましく、55℃〜68℃がより好ましく、60℃〜65℃が特に好ましい。前記最大ピーク温度が、50℃より低い場合は、低温定着性は良くなるが耐熱保存性が悪化し、70℃より高い場合は逆に耐熱保存性は良くなるが低温定着性が悪化する。
樹脂の融解熱の最大ピーク温度は、示差走査熱量計(DSC)(例えば、TA−60WS及びDSC−60(島津製作所製))を用いて測定できる。融解熱の最大ピーク温度の測定に供する試料は、前処理として、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分間の速度で降温し、次に70℃から10℃まで0.5℃/分間の速度で降温する。ここで、一度DSCにより、昇温速度10℃/分間で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、このとき観測される20℃〜100℃にある吸熱ピーク温度を「Ta*」とする。吸熱ピークが複数ある場合は、最も吸熱量が大きいピークの温度をTa*とする。その後、試料を(Ta*−10)℃で6時間保管した後、更に(Ta*−15)℃で6時間保管する。次いで、上記試料を、DSCにより、降温速度10℃/分間で0℃まで冷却した後、昇温速度10℃/分間で昇温して吸発熱変化を測定して、同様のグラフを描き、吸熱量の最大ピークに対応する温度を、融解熱の最大ピーク温度とした。
樹脂の軟化温度は、高化式フローテスター(例えば、CFT−500D(島津製作所製))を用いて測定できる。試料として1gの樹脂を昇温速度3℃/分間で加熱しながら、プランジャーにより2.94MPaの荷重を与え、直径0.5mm、長さ1mmのノズルから押出し、温度に対するフローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化温度とした。
また、X線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)とした時の比率(C)/(A)+(C)が、0.2以上であることが、定着性と耐熱保存性の両立の観点から好ましく、より好ましくは0.25以上、特に好ましくは0.3以上である。上限値は低温定着性、耐熱保存性を満足する限り、適宜決定すればよいが、アニール工程の生産性効率の観点から、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.4以下、特に好ましくは0.35以下である。
前記比率(C)/(A)+(C)は、主に結着樹脂中の結晶化部位の量を示す指標(結晶化度)であり、X線回折測定によって得られる回折スペクトルにおける、結晶構造に由来する主回折ピークとハローの面積比である。本発明におけるX線回折測定は、2次元検出器搭載X線回折装置(D8 DISCOVER with GADDS/Bruker社製)を用いて測定した。測定に使用するキャピラリーは、マークチューブ(リンデンマンガラス)の直径0.70mmを使用した。試料はこのキャピラリー管の上部まで詰めて測定した。また、サンプルを詰める際はタッピングを行い、タッピング回数は100回とした。測定の詳細条件を以下に示す。
管電流:40mA
管電圧:40kV
ゴニオメーター2θ軸:20.0000°
ゴニオメーターΩ軸:0.0000°
ゴニオメーターφ軸:0.0000°
検出器距離:15cm(広角測定)
測定範囲:3.2≦2θ(゜)≦37.2
測定時間:600sec
入射光学系には、φ1mmのピンホールを持つコリメーターを用いた。得られた2次元データを、付属のソフトで(χ軸が3.2°〜37.2°で)積分し、回折強度と2θの1次元データに変換した。
得られたX線回折測定結果を基に、前記比率(C)/(A)+(C)を算出する方法を、以下に説明する。X線回折測定によって得られる回折スペクトルの例を図1及び図2に示す。横軸は2θ、縦軸はX線回折強度であり、両方とも線形軸である。図1におけるX線回折スペクトルにおいて、2θ=21.3°、24.2°に主要なピーク(P1、P2)があり、この2つのピークを含む広範囲にハロー(h)が見られる。ここで、前記主要なピークは、結晶構造に由来するものであり、ハローは非晶構造に由来するものである。
この2の主要なピークとハローをガウス関数、
fp1(2θ)=ap1exp{−(2θ−bp1)2/(2cp12)} (式A(1))
fp2(2θ)=ap2exp{−(2θ−bp2)2/(2cp22)} (式A(2))
fh(2θ)=ahexp{−(2θ−bh)2/(2ch2)} (式A(3))
(fp1(2θ)、fp2(2θ)、fh(2θ)はそれぞれ、主要ピークP1、P2、ハローに対応する関数)
で表し、この3つの関数の和
f(2θ)=fp1(2θ)+fp2(2θ)+fh(2θ) (式A(4))
をX線回折スペクトル全体のフィッティング関数(図2に図示する)とし、最小二乗法によるフィッティングを行った。
フィッティング変数は、ap1、bp1、cp1、ap2、bp2、cp2、ah、bh、chの9つである。各変数のフィッティングの初期値として、bp1、bp2、bhにはX線回折のピーク位置(図1の例では、bp1=21.3、bp2=24.2、bh=22.5)を、他の変数には適宜入力して2つの主要ピークとハローがX線回折スペクトルとできる限り一致させて得られた値を設定した。フィッティングは例えばMicrosoft社製Excel2003のソルバーを利用して行うことができる。
フィッティング後の2つの主要なピーク(P1、P2)に対応するガウス関数fp1(2θ)、fp2(2θ)、及びハローに相当するガウス関数fh(2θ)のそれぞれについての積分面積(S P1、S p2、Sh)から、(Sp1+Sp2)を(C)、(Sh)を(A)としたとき、結晶化部位の量を示す指標である比率(C)/(A)+(C)を算出した。
結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、定着性の観点から、2,000〜100,000が好ましく、5,000〜60,000がより好ましく、8,000〜30,000が特に好ましい。前記重量平均分子量が、2,000より小さい場合は耐ホットオフセット性が悪化する傾向にあり、100,000より大きい場合は低温定着性が悪化する傾向にある。
重量平均分子量の異なる結晶性樹脂を併用する場合は、重量平均分子量の大きな結晶性樹脂の重量平均分子量は、40,000〜300,000が好ましく、50,000〜150,000が特に好ましい。40,000より小さいと、トナーの耐ホットオフセット性が悪化する傾向にあり、300,000より大きいと、低温定着時にトナーが充分に溶解せず、画像の剥がれが生じやすくなり、低温定着性が悪化する傾向となるため好ましくない。
前記樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフイー(GPC)測定装置(例えば、GPC−8220GPC(東ソー社製))を用いて測定できる。カラムとしては、TSKgel SuperHZM−H 15cm 3連(東ソー社製)を使用した。
測定する樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬製)にて0.15質量%溶液にし、0.2μmフィルターで濾過した後、その濾液を試料として用いた。前記THF試料溶液を測定装置に100μl注入し、温度40℃の環境下にて、流速0.35ml/分間で測定した。試料の分子量測定にあたっては、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。前記標準ポリスチレン試料としては、昭和電工社製ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580、トルエンを用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
前記結晶性樹脂の前記結着樹脂に対する含有量としては、50質量%以上が、結晶性樹脂による優れた低温定着性と耐熱保存性の両立性を最大限に発現させる観点から好ましく、65質量%以上が更に好ましく、80質量%以上がより好ましく、95質量%以上が特に好ましい。前記含有量が、50質量%未満の場合、結着樹脂の熱急峻性がトナーの粘弾特性上で発現できず、低温定着性と耐熱保存性の両立は難しい。
<非結晶性樹脂>
本発明における結着樹脂は、結着樹脂の主成分が前記結晶性樹脂であるが、前記結晶性樹脂と非結晶性樹脂を併用してもよい。
また、本発明における非結晶性樹脂は、結晶構造を有さない樹脂のことであり、X線回折装置によって得られる回折スペクトルに結晶構造に由来する回折ピークを有さず、熱により緩やかに軟化する性状を示す。
前記結晶性樹脂と併用できる非結晶性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラート樹脂、ポリアクリル樹脂および活性水素基と反応可能な官能基を有するように変性された樹脂等が挙げられる。
中でも、ポリエステル樹脂が好ましく、ポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニットが挙げられ、ポリオール及びポリカルボン酸については、前記結晶性ポリエステル樹脂で例示したものが使用できるが、結晶性を持たないように設計するためには、ポリマー骨格に屈曲点や分岐点を多く持たせるようにすればよく、屈曲点を持たせるには、例えば、ポリオールとして、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)などのビスフェノール及びその誘導体、ポリカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸を使用すればよい。また分岐点の導入には3価以上のポリオールやポリカルボン酸を使用すればよい。
<その他の成分>
本発明のトナーは、必要に応じて着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤等の他の成分を含んでもよい。
<着色剤>
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、特に制限はなく、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー等の目的に応じて公知の着色剤から適宜選択できる。
ブラックトナー用着色顔料としは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等にカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の顔料が挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料としては、C.I.ピグメント1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、22、23、30、31、32、37、38、40、41、48、48:1、49、50、51、52、53、53:1、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、150、163、177、179、184、202、206、207、209、211、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
シアントナー用着色剤としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、60;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45;フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5置換した銅フタロシアニン;グリーン7、36等が挙げられる。
イエロートナー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、55、65、73、74、83、97、110、139、151、154、155、180、185;C.I.バットイエロー1、3、20;オレンジ36等が挙げられる。
トナー中の着色剤の含有量は、1〜15wt%が好ましく、3〜10wt%がより好ましい。含有量が1wt%未満であると、トナーの着色力が低下することがあり、15wt%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が生じ、着色力の低下やトナーの電気特性の低下を招くことがある。
また、着色剤は、樹脂と複合化したマスターバッチとして使用してよい。このような樹脂としては、結着樹脂との相溶性から、本発明の結着樹脂またはこれに類似した構造の樹脂を用いることが好ましい。
<離型剤>
本発明のトナーに用いられる離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知ものもから適宜選択できる。このような離型剤としては、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素等のワックス類が挙げられ、これを1種もしくは2種以上を併用してよい。
前記ポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられ、長鎖炭化水素としては、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。前記カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン等が挙げられる。
<帯電制御剤>
トナーに適切な帯電能を付与するために、帯電制御剤を含ませてもよい。帯電制御剤としては、公知のものが使用可能であり、有色の色材を用いと色調が変化するため、無色あるいは白色に近いものが好ましく、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩、アルキルアミド、リンまたはその化合物、タングステンまたはその化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上併用してもよい。
<外添剤>
本発明のトナーは、流動性や帯電量調整、電気特性の調整等のために外添剤を添加することができる。外添剤としては、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、チタニアやアルミナ等の金属酸化物またはこれらの疎水化物、フルオロポリマー等の公知のものから目的に応じて適宜選択できる。
<トナーの製造>
本発明におけるトナーは、混練粉砕法や水系媒体中でトナー母体粒子を造粒するケミカル工法等公知のものが使用できる。
ケミカル工法としては、モノマーを出発原料として製造する懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法;樹脂や樹脂前駆体を有機溶剤に溶解して水系媒体中にて分散乃至乳化させる溶解懸濁法;溶解懸濁法において、活性水素基と反応可能な官能基を有する樹脂前駆体(反応性基含有プレポリマー)を含む油相組成物を樹脂微粒子を含む水系媒体中で乳化乃至分散させ、該水系媒体中で活性水素基含有化合物と反応性基含有プレポリマーとを反応させる方法(製造方法(1));樹脂や樹脂前駆体と乳化剤からなる溶液に水を加えて転相させる転相乳化法:これらの工法により得られた樹脂粒子を水系媒体中に分散させた状態で凝集させて加熱溶融等により所望のサイズの粒子に造粒する凝集法等が挙げられる。
混練粉砕法は、少なくとも着色剤、結着樹脂、離型剤を有するトナー材料を溶融混練したものを、粉砕、分級することにより、トナー母体粒子を製造することができ、例えば、前記トナー材料を混合した混合物を、一軸または二軸混練機やロールミルを用いて溶融混練し、得られた混練物をジェットミル等の粉砕機で粉砕した後、気流分級機等の分級機を用いて分級する混練粉砕法が挙げられる。
溶解懸濁法としては、少なくとも結着樹脂、活性水素基と反応可能な官能基を有する結着樹脂前駆体(反応性基含有プレポリマー)、着色剤、離型剤を含む油相組成物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散、乳化させ、油相組成物中及び/または水系媒体中に含まれる活性水素基含有化合物と、反応性プレポリマーと反応させて、トナー母体粒子を造粒する方法や、結着樹脂、着色剤、離型剤等のトナー材料を含む油相組成物、活性水素基と反応可能な官能基を有する結着樹脂前駆体とを水系媒体中に分散・乳化し、活性水素基含有化合物と、反応性プレポリマーと反応させて造粒する方法が挙げられる。
本発明においては、トナー材料を有する油相を含む水系媒体中に、末端にイソシアネート基を有する結晶性樹脂前駆体を加え、分散・乳化して造粒することが好ましい。
得られたトナー母体粒子は、分級等で粒径を調整した後、そのまま、または、外添剤と混合し、母体粒子表面に外添剤を付着させてトナーとする。
<トナーの特性>
[貯蔵弾性率]
本発明のトナーは、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(70)が、6.0以上であり、6.5以上であることが好ましい。
70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(70)が6.0未満であると、両面印刷時において、裏面画像と加圧回転体との分離抵抗力が大きくなり、加圧ローラに巻き付くジャムが発生しやすくなる。
また、100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(100)は、4.5以下であり、4.0以下であることが好ましい。
トナーの100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG’(100)が、4.5より大きいと、定着時におけるトナーの溶融性が低下し、コールドオフセットが発生しやすくなる。
前記トナーの動的粘弾特性値(貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”)は、動的粘弾性測定装置(例えば、ARES(TAインスツルメント社製))を用いて測定できる。周波数1Hz条件下で測定される。試料を、直径8mm、厚み1mmのペレットに成型し、直径8mmのパラレルプレートに固定した後、40℃で安定させ、周波数1Hz(6.28rad/s)、歪み量0.1%(歪み量制御モード)にて200℃まで昇温速度2.0℃/分で昇温させて測定した。
[トナー中におけるTHF可溶分の窒素(N)元素の量]
トナー中におけるTHF可溶分の窒素元素の量は、0.3〜2.0wt%の範囲にあることが好ましく、0.5〜1.8wt%の範囲にあることがさらに好ましく、0.7〜1.6wt%であることがより好ましい。2.0wt%を超えると、トナーの溶融状態での粘弾性が高くなりすぎることによる定着性の悪化や光沢の低下、帯電性の悪化などが発生する可能性があり、0.3wt%未満であるとトナーの強靭性の低下による画像形成装置内での凝集や部材汚染、トナー溶融状態での粘弾性の低下による高温オフセットの発生の不具合が生じる可能性がある。
本発明におけるN元素の量は、vario MICRO cube( Elementar社製)を使用し、燃焼炉 950℃、還元炉 550℃、ヘリウム流量 200ml/min、酸素流量 25〜30ml/minの条件でCHN同時測定を行い、2回測定した値の平均値とした。なお、本測定方法でN元素の量が0.5wt%未満であった場合は、さらに微量窒素分析装置ND−100型(三菱化学株式会社製)により測定を行った。電気炉温度は(横型反応炉)熱分解部分 800℃、触媒部分 900℃、測定条件は、メインO流量 300ml/min、O流量 300ml/min、Ar流量 400ml/min、感度 Lowとし、ピリジン標準液で作成した検量線をともに定量を行った。
なお、トナー中におけるTHF可溶分は、予めトナー5gをソックスレー抽出器に入れ、これを用いて70mLのTHF(テトラヒドロフラン)で20時間抽出を行ったものからTHFを加熱減圧除去することにより得られる。
[ウレア結合の検出]
トナー中におけるTHF可溶分にウレア結合が存在することは、ウレア結合は少量であってもトナーの強靭性や定着時のオフセット耐性向上効果が期待できることから重要である。
トナー中におけるTHF可溶分のウレア結合の存在は、13C−NMRによって行うことができる。
具体的には以下のようにして分析を行った。分析するサンプル2gを、濃度が0.1mol/Lである水酸化カリウムのメタノール溶液200mlに浸し50℃で24hrおいた後、溶液を除去し、残渣物をさらにイオン交換水でpHが中性になるまで洗浄し、残った固体を乾燥した。乾燥後のサンプルを、ジメチルアセトアミド(DMAc)と重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)の混合溶媒(体積比9:1)に、100mg/0.5mlの濃度で加え、70℃で12〜24時間溶解させた後50℃にし、13C−NMR測定を行った。
なお、今回の測定周波数は125.77MHz、1H_60°パルスは5.5μs、基準物質はテトラメチルシラン(TMS)を0.0ppmとした。サンプルにおけるウレア結合の存在は、標品となるポリウレアのウレア結合部位のカルボニル炭素に由来するシグナルの化学シフトにシグナルが見られるかどうかで確認を行う。カルボニル炭素の化学シフトは一般に150〜160ppmに見られる。
<現像剤>
本発明のトナーは、キャリア等と混合した現像剤として、本発明の画像形成装置に用いることができる。
−キャリア−
キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択し得るが、磁性を有する芯材を樹脂で被覆したキャリアが好ましくい。
磁性を有する芯材としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル等が挙げられ、フェライトとしては、銅−亜鉛系フェライト、Mnフェライト、Mn−Mgフェライト、Mn−Srフェライト、Mn−Mg−Srフェライト、Li系フェライトが挙げられる。
被覆する樹脂としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から選択でき、例えば、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン樹脂、エポキシ樹脂、アイオノマー樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられるが、シリコーン樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂としては、オルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコン樹脂、アルキッド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタン等で変性したシリコーン樹脂が挙げられる。
<画像形成方法及び画像形成装置>
次に、本発明の画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
−静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段−
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、等が挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
―現像工程及び現像手段―
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明のトナーまたは本発明のトナーとキャリアとを混合した現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
現像手段は、例えば、本発明の前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適であり、前記現像剤入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するもの等が好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、本発明の前記現像剤である。
−転写工程及び転写手段−
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は1つであってもよいし、2以上であってもよい。 前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
−定着工程及び定着手段−
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を、定着装置を用いて定着させる工程であり、各色の現像剤に対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色の現像剤に対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、定着回転体と加圧回転体との組合せ、無端ベルトを回転体に巻回した定着回転体と加圧回転体との組合せ等が挙げられ、加熱温度は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図3に、本発明で用いられる画像形成装置の第一例を示す。画像形成装置100Aは、感光体ドラム10と、帯電ローラ20と、露光装置(不図示)と、現像装置40と、中間転写ベルト50と、クリーニングブレードを有するクリーニング装置60と、除電ランプ70とを備える。
中間転写ベルト50は、内側に配置されている3個のローラ51で張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。3個のローラ51の一部は、中間転写ベルト50に転写バイアス(一次転写バイアス)を印加することが可能な転写バイアスローラとしても機能する。また、中間転写ベルト50の近傍に、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。さらに、転写紙95にトナー像を転写するための転写バイアス(二次転写バイアス)を印加することが可能な転写ローラ80が中間転写ベルト50と対向して配置されている。また、中間転写ベルト50の周囲には、中間転写ベルト50に転写されたトナー像に電荷を付与するためのコロナ帯電装置58が、中間転写ベルト50の回転方向に対して、感光体ドラム10と中間転写ベルト50の接触部と、中間転写ベルト50と転写紙95の接触部との間に配置されている。
現像装置40は、現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cから構成されている。なお、各色の現像ユニット45は、現像剤収容部42、現像剤供給ローラ43及び現像ローラ44を備える。また、現像ベルト41は、複数のベルトローラで張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。さらに、現像ベルト41の一部が感光体ドラム10と接触している。
次に、画像形成装置100Aを用いて画像を形成する方法について説明する。まず、帯電ローラ20を用いて、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させた後、露光装置(不図示)を用いて、感光体ドラム10に露光光Lを露光し、静電潜像を形成する。次に、感光ドラム体10上に形成された静電潜像を、現像装置40から供給されたトナーで現像してトナー像を形成する。さらに、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が、ローラ51から印加された転写バイアスにより、中間転写ベルト50上に転写(一次転写)された後、転写ローラ80から印加された転写バイアスにより、転写紙95上に転写(二次転写)される。一方、トナー像が中間転写ベルト50に転写された感光体ドラム10は、表面に残留したトナーがクリーニング装置60により除去された後、除電ランプ70により除電される。
図4に、本発明で用いられる画像形成装置の第二例を示す。画像形成装置100Bは、現像ベルト41を設けずに、感光体ドラム10の周囲に、ブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cが直接対向して配置されている以外は、画像形成装置100Aと同様の構成を有する。
図5に、本発明で用いられる画像形成装置の第三例を示す。画像形成装置100Cは、タンデム型カラー画像形成装置であり、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備える。
複写装置本体150の中央部に設けられている中間転写ベルト50は、3個のローラ14、15及び16に張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。ローラ15の近傍には、トナー像が記録紙に転写された中間転写ベルト50上に残留したトナーを除去するためのクリーニングブレードを有するクリーニング装置17が配置されている。ローラ14及び15により張架された中間転写ベルト50に対向すると共に、搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像形成ユニット120Y、120C、120M及び120Kが並置されている。また、画像形成ユニット120の近傍には、露光装置21が配置されている。さらに、中間転写ベルト50の画像形成ユニット120が配置されている側とは反対側には、二次転写ベルト24が配置されている。なお、二次転写ベルト24は、一対のローラ23に張架されている無端ベルトであり、二次転写ベルト24上を搬送される記録紙と中間転写ベルト50は、ローラ16と23の間で接触することができる。また、二次転写ベルト24の近傍には、定着装置25が配置され、定着装置25の近傍には、定着後の記録紙の搬送経路を排紙トレイ57方向または両面印刷するように記録紙を反転させるシート反転装置28方向に切り換える切換爪55が配置されている。
図7に、本発明で用いられる定着装置25の第一例を示す。定着装置25は、定着回転体26と加圧回転体である加圧ローラ27で構成される。
定着回転体26は、定着ローラ26Aと加熱ローラ26Dおよび無端状の定着ベルト26Fで構成され、定着ベルト26Fは、これらローラ26A、26Dとの間で架け回されている。
定着ベルト26Fは、弾性的に変形できるように、厚さが30〜50μmの金属材料、または樹脂材料からなる基材上に、弾性層(不図示)、離型層(不図示)を順次形成したものであって、周長が160mmである。前記基材としては、鉄、コバルト、ニッケル、等の金属材料、またはポリイミド等の樹脂材料を用いることができる。弾性層は、シリコーンゴム等の弾性材料からなり、その厚さは200μmである。離型層は、PFA等のフッ素化合物を被覆したものであって、その厚さは30μmであり、トナー像Tとの分離性を高めるためのものである。
定着ローラ26Aは、ステンレス鋼等の金属材料からなる円筒状の芯金26B上に、シリコーン発泡体からなる弾性層26Cが形成されたものであって、本実施例では、外径が40mm、弾性層26Cの肉厚が10mmで、軸上におけるアスカー硬度が20〜40度となるように形成されている。
加熱ローラ26Dは、鉄、ステンレス鋼、アルミ、等の金属材料からなる円筒体で、肉厚が2mmとなるように形成されている。また、加熱ローラ26Dの内部にはハロゲンヒータ26Eが固設されている。
加圧ローラ27は、アルミニウム、銅等の高熱伝導性金属材料からなる芯金27A上に、シリコーンゴム等の耐熱性弾性層27B、離型層27Cが順次形成されたものであって、本実施例では、外径が40mm、弾性層27Bの肉厚が2mmであり、アスカー硬度が50〜80度となるように形成されており、離型層27Cは、PFAチューブを被覆したものであって、厚さが50μmになるように形成されている。
加圧ローラ27は、定着ベルト26Fを介して定着ローラ26Aに圧接していて、その圧接部にニップ部Nを形成している。そして、このニップ部Nに、未定着トナーを担時する記録媒体Pが搬送され、加熱定着されることになる。
ここで、未定着トナー像Tと、定着ベルト26Fとの分離性を良好にするため、定着ローラ26Aの硬度より加圧ローラ27の硬度を高くし、定着ローラ26Aの圧縮変形量が加圧ローラ27の圧縮変形量よりも大きくすることで、曲率を有するニップ部Nが形成され、ニップ部出口の向きが加圧ローラ27の方向となり、通紙方向が定着回転体26から離れる方向にしている。ここで、定着回転体26との分離性を良好にするためには、ニップ部Nの曲率は、0.03〜0.10が望ましく、定着ローラ26A、加圧ローラ27の外径が40mmの場合には、0.04〜0.05が望ましい。
このように構成された定着装置25は、次のように動作する。
不図示の駆動モータによって、加圧ローラ27が図7の反時計方向に回転駆動されると、駆動源を持たない定着回転体26は、ニップ部Nの摩擦力により、加圧ローラ27の回転に従動して時計方向に回転する。
画像形成装置100A、100B、100Cの電源部(不図示)により出力制御されたハロゲンヒータ26Eの輻射熱によって、加熱ローラ26Dが加熱され、この加熱により定着ベルト26Fが加熱され、加熱された定着ベルト26Fの表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ハロゲンヒータ26Eの出力制御は、定着ベルト26Fの表面に対向するサーモパイル(不図示)による温度検知結果に基づいておこなわれる。また、このようなハロゲンヒータ26Eの出力制御によって、定着ベルト26Fの温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
図8に、本発明で用いられる定着装置25の第二例を示す。定着装置25は、定着回転体26と加圧回転体である加圧ローラ27で構成され、定着回転体26は、定着スリーブ26a、定着スリーブを保持するための定着ローラ26bからなる。 また、定着回転体26を加熱するための誘導加熱部26dを有している。
定着スリーブ26aは、弾性的に変形できるように、厚さが30〜50μmの金属材料からなる基材(不図示)上に弾性層(不図示)、離型層(不図示)を順次形成したものであって、外径が40mmになっている。この基材を形成する材料としては、鉄、コバルト、ニッケル、又は、これらの合金、等の磁性金属材料を用いることができる。
弾性層は、シリコーンゴム等の弾性材料からなり、その厚さは200μmになっている。これにより、熱容量がそれ程大きくなく、定着ムラのない良好な定着画像を得ることができる。離型層は、PFA等のフッ素化合物をチューブ状に被覆したものであって、その厚さは50μmになっている。離型層は、トナー像Tが直接的に接する定着ロール25Bの表面のトナー離型性を高めるためのものである。
定着ローラ26bは、定着スリーブ26aの内周面に当接して、薄肉の定着スリーブ26aをローラ状に保持しており、ステンレス鋼等の金属材料からなる円筒状の芯金26c上に、シリコーン発泡体からなる耐熱弾性層が形成されたものである。本実施例では、外径が約40mm、弾性層の肉厚が9mmであり、軸上におけるアスカー硬度が20〜40度となるように形成されている。
磁束発生手段としての誘導加熱部26dは、励磁コイル26e、コア部26fで構成され、非磁性のカバーで覆われている。励磁コイル26eは、定着スリーブ26aの外周の一部を覆うように配設され、細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図8の紙面垂直方向である)に延設したものである。コア部26fは、フェライト等の強磁性体(比透磁率が2500程度である)からなり、定着回転体26に向けて効率のよい磁束を形成するためにセンターコア26gやサイドコア26hが設けられている。コア部26fは、幅方向に延設された励磁コイル26eに対向するように設置されている。
加圧ローラ27は、アルミニウム、銅等の高熱伝導性金属材料からなる芯金27a上に、シリコーンゴム等の耐熱性弾性層27b、離型層27cが順次形成されたものであって、本実施例では、外径が40mm、弾性層27bの肉厚が2mmであり、離型層27cは、PFAチューブを被覆したものであって、厚さが50μmになるように形成されている。
加圧ローラ27は、定着回転体26に圧接し、その圧接部にニップ部Nを形成している。そして、このニップ部Nに、記録媒体Pが搬送されることになる。ここで、未定着トナー像Tと、定着回転体26との分離性を良好にするため、定着ローラ26bの硬度より加圧ローラ27の硬度を高くし、定着ローラ26bの圧縮変形量が加圧ローラ27の圧縮変形量よりも大きくすることで、曲率を有するニップ部Nが形成され、ニップ部出口の向きが加圧ローラ27側の方向となり、ニップ部Nを通過した記録媒体が定着回転体26から離れる方向に搬送される。
ここで、定着回転体26との分離性と、加圧ローラ27との分離性を両立させるためには、ニップ部Nの曲率は、0.03以上であり、0.05以上、かつ0.1以下が好ましい。例えば、定着装置25の構成では、定着ローラ26b、加圧ローラ27の外径が40mmの場合には、0.03〜0.05、外径が30mmの場合には、0.05〜0.07、外径が20mmの場合には、0.08〜0.1になる。
このように構成された定着装置25は、次のように動作する。
不図示の駆動モータによって、加圧ローラ27が図8の反時計方向に回転駆動されると、駆動源を持たない定着回転体26は、ニップ部Nの摩擦力により、加圧ローラ27の回転に従動して時計方向に回転する。そして、定着回転体26の最上層の定着スリーブ26aは、誘導加熱部26dとの対向位置で、誘導加熱部26dから発生される磁束によって加熱される。
詳しくは、不図示の電源部から励磁コイル27Bに10kHz〜1MHz(好ましくは、20kHz〜800kHzである)の高周波交番電流を流すことで、励磁コイル26eに対向する定着回転体26の近傍に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、定着スリーブ26aの基材(発熱層)に渦電流が生じて、基材はその電気抵抗によってジュール熱が発生して誘導加熱される。こうして、定着スリーブ26aは、自身の基材の誘導加熱によって加熱される。誘導加熱部26dによって加熱された定着回転体26の表面は、加圧ローラ27とのニップ部に達する。そして、搬送される記録媒体P上の、未定着トナー像Tを加熱して溶融する。
次に、画像形成装置100Cを用いて、フルカラー画像を形成する方法について説明する。まず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に、カラー原稿をセットするか、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に、カラー原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした場合は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした場合は、直ちに、スキャナ300が駆動し、光源を備える第1走行体33及びミラーを備える第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33から照射された光の原稿面からの反射光を第2走行体34で反射した後、結像レンズ35を介して、読み取りセンサ36で受光することにより、原稿が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報が得られる。
各色の画像情報は、各色の画像形成ユニット120に伝達され、各色のトナー像が形成される。各色の画像形成ユニット120は、図6に示すように、それぞれ、感光体ドラム10と、感光体ドラム10を一様に帯電させる帯電ローラ160と、各色の画像情報に基づいて、感光体ドラム10に露光光Lを露光し、各色の静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像を各色の現像剤で現像して各色のトナー像を形成する現像装置61と、トナー像を中間転写ベルト50上に転写させるための転写ローラ62と、クリーニングブレードを有するクリーニング装置63と、除電ランプ64とを備える。
各色の画像形成ユニット120で形成された各色のトナー像は、ローラ14、15及び16に張架されて移動する中間転写体50上に順次転写(一次転写)され、重ね合わされて複合トナー像が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の一つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の一つから記録紙を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラを回転して手差しトレイ54上の記録紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録紙の紙粉を除去するためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。次に、中間転写ベルト50上に形成された複合トナー像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させることにより、中間転写ベルト50と二次転写ベルト24との間に記録紙を送出させ、複合トナー像を記録紙上に転写(二次転写)する。なお、複合トナー像を転写した中間転写ベルト50上に残留したトナーは、クリーニング装置17により除去される。
複合トナー像が転写された記録紙は、二次転写ベルト24により搬送された後、定着装置25により複合トナー像が定着される。次に、記録紙は、切換爪55により搬送経路が切り換えられ、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出される。あるいは、記録紙は、切換爪55により搬送経路が切り換えられ、シート反転装置28により反転され、裏面にも同様にして画像が形成された後、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出される。
そして、本発明は、前記の画像形成装置に前記トナーを用いることにより、トナーの特性と相俟って、片面印刷はもとより、両面印刷においても加圧回転体と記録媒体との分離性が向上し、記録媒体が回転体に巻き付くことによるジャムの発生を防止できるとともに、高光沢で高画質な画像を長期にわたって提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<結晶性ポリウレタン樹脂A−1の製造>
撹拌機及び温度計をセットした反応容器に、1,4−ブタンジオール45重量部(0.50mol)、1,6−ヘキサンジオール59重量部(0.50mol)、及びメチルエチルケトン(以下、MEKと記載する。)200重量部を入れた。
この溶液に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)250重量部(1.00mol)を入れ、80℃で5時間反応した後、溶媒を除去して[結晶性ポリウレタン樹脂A−1]を得た。
得られた[結晶性ポリウレタン樹脂A−1]は、Mw20,000、融点60℃であった。
(製造例2)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、アジピン酸15重量部(0.10mol)、1,6−ヘキサンジオール177重量部(1.50mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。 次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ12,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]は、Mw12,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル350重量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)30重量部(0.12mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]を得た。得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]は、Mw22,000、融点62℃であった。
(製造例3)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−3の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸185重量部(0.91mol)、アジピン酸13重量部(0.09mol)、1,4−ブタンジオール106重量部(1.18mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ14,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−3]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−3]は、Mw14,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−3]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル250重量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)12重量部(0.07mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−3]を得た。
得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−3]は、Mw39,000、融点63℃であった。
(製造例4)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−4の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸166重量部(0.82mol)、アジピン酸26重量部(0.18mol)、1,4−ブタンジオール131重量部(1.45mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ8,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−4]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−4]は、Mw8,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−4]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル250重量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)33重量部(0.13mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−4]を得た。
得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−4]は、Mw17,000、融点54℃であった。
(製造例5)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−5の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール149重量部(1.26mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ9,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−5]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−5]は、Mw9,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−5]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル250重量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)28重量部(0.11mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−5]を得た。得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−5]は、Mw30,000、融点67℃であった。
(製造例6)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−6の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール191重量部(1.62mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ4,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−6]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−6]は、Mw4,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−6]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル300重量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)35重量部(0.14mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−6]を得た。得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−6]は、Mw8,500、融点64℃であった。
(製造例7)
<結晶性ポリウレア樹脂A−7の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、1,4−ブタンジアミン123重量部(1.40mol)、1,6−ヘキサンジアミン212重量部(1.82mol)、メチルエチルケトン(MEK)100重量部を入れて攪拌した後、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)336重量部(2.00mol)を加え、窒素気流下にて60℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にてMEKを留去して[結晶性ポリウレア樹脂A−7]を得た。
得られた[結晶性ポリウレア樹脂A−7]は、Mwが23,000、融点64℃であった。
(製造例8)
<結晶性ポリエステル樹脂A−8の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸185重量部(0.91mol)、アジピン酸13重量部(0.09mol)、1,4−ブタンジオール125重量部(1.39mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ10,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A−8]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A−8]は、Mw9,500、融点57℃であった。
(製造例9)
<結晶性ポリエステル樹脂A−9の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール130重量部(1.10mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ30,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A−9]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A−9]は、Mw27,000、融点62℃であった。
(製造例10)
<結晶性部と非晶性部からなるブロック樹脂A−10の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール25重量部(0.33mol)、メチルエチルケトン(MEK)170重量部を入れて攪拌した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)147重量部(0.59mol)を加え、80℃で5時間反応させて末端にイソシアネート基を有する[非晶性部c−1]のMEK溶液を得た。
別途、冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール160重量部(1.35mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ9,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−10]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−10]は、Mw8,500、融点63℃であった。
次いで、[非晶性部c−1]のMEK溶液340重量部に、結晶性部として、[結晶性ポリエステル樹脂A’−10]320重量部をMEK320重量部に溶解させた溶液を加えて、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。次いで減圧下にてMEKを留去して[ブロック樹脂A−10]を得た。
得られた[ブロック樹脂A−10]は、Mw26,000、融点62℃であった。
(製造例11)
<結晶性部と非晶性部からなるブロック樹脂A−11の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール39重量部(0.51mol)、メチルエチルケトン(MEK)270重量部を入れて攪拌した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)228重量部(0.91mol)を加え、80℃で5時間反応させて末端にイソシアネート基を有する[非晶性部c−2]のMEK溶液を得た。
別途、冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール160重量部(1.35mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ8,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−11]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−11]は、Mw7,500、融点62℃であった。
次いで、[非晶性部c−2]のMEK溶液540重量部に、結晶性部として、[結晶性ポリエステル樹脂A’−10]320重量部をMEK320重量部に溶解させた溶液を加えて、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。次いで減圧下にてMEKを留去して[ブロック樹脂A−11]を得た。得られた[ブロック樹脂A−11]は、Mw23,000、融点61℃であった。
(製造例12)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−1の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸113重量部(0.56mol)、テレフタル酸ジメチル109重量部(0.56mol)、1,6−ヘキサンジオール132重量部(1.12mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水、メタノールを留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ35,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂B’−1]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂B’−1]は、Mw34,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂B’−1]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル200重量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)10重量部(0.06mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−1]を得た。
得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−1]は、Mw63,000、融点65℃であった。
(製造例13)
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−2]の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸204重量部(1.01mol)、アジピン酸13重量部(0.09mol)、1,6−ヘキサンジオール136重量部(1.15mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。 次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ20,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂B’−2]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂B’−2]は、Mw20,000であった。

続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂B’−2]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル200重量部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)15重量部(0.06mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−2]を得た。得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−2]は、Mw40000、融点63℃であった。
(製造例14)
<結晶性ポリウレア樹脂B−3の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、1,4−ブタンジアミン79重量部(0.90mol)、1,6−ヘキサンジアミン116重量部(1.00mol)、メチルエチルケトン(MEK)600重量部を入れて攪拌した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)475重量部(1.90mol)を加え、窒素気流下にて60℃で5時間反応させた。
次いで減圧下にてMEKを留去して[結晶性ポリウレア樹脂B−3]を得た。得られた[結晶性ポリウレア樹脂B−3]は、Mwが57,000、融点66℃であった。
(製造例15)
<結晶性ポリエステル樹脂B−4の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、ドデカン二酸230重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール118重量部(1.00mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ50,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂B−4]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂B−4]は、Mw52,000、融点66℃であった。
(製造例16)
<結晶性樹脂前駆体B’−5の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202重量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール122重量部(1.03mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5重量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ25,000に達するまで反応を行い、[結晶性樹脂]を得た。
得られた[結晶性樹脂]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル300重量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)27重量部(0.16mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させて、末端にイソシアネート基を有する[結晶性樹脂前駆体B’−5]の50重量%酢酸エチル溶液を得た。
得られた[結晶性樹脂前駆体B’−5]の酢酸エチル溶液10重量部をテトラヒドロフラン(THF)10重量部と混合し、これにジブチルアミン1重量部を添加して、2時間撹拌させた。
得られた溶液を試料としてGPC測定を行った結果、[結晶性樹脂前駆体B’−5]のMwは54,000であった。
また、前記溶液から溶媒を除去して得られた試料についてDSC測定を行った結果、[結晶性樹脂前駆体B’−5]の融点は57℃であった。
以上、結晶性樹脂の製造に使用した原材料、及び結晶性樹脂の物性について、表1〜表3にまとめて示した。
Figure 2014074899
Figure 2014074899
Figure 2014074899
(製造例17)
<非結晶性樹脂C−1の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物222重量部、ビスフェノールA PO2mol付加物129重量部、イソフタル酸166重量部、及びテトラブトキシチタネート0.5重量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。
次いで、5〜20mmHgの減圧下にて反応させ、酸価が2になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸35重量部を加え、常圧で3時間反応させ、[非結晶性樹脂C−1]を得た。
得られた[非結晶性樹脂C−1]は、Mw8,000、Tg62℃であった。
(製造例18)
<非結晶性樹脂前駆体C’−2の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物720重量部、ビスフェノールA PO2mol付加物90重量部、テレフタル酸290重量部、及びテトラブトキシチタネート1重量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、10〜15mmHgの減圧下にて7時間反応させ、[非結晶性樹脂]を得た。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、得られた[非結晶性樹脂]400重量部、イソホロンジイソシアネート95重量部、酢酸エチル500重量部を入れ、窒素気流下にて80℃で8時間反応させて、末端にイソシアネート基を有する[非結晶性樹脂前駆体C’−2]の50重量%酢酸エチル溶液を得た。
(製造例19)
−樹脂微粒子の水分散液の製造−
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水600重量部、スチレン120重量部、メタクリル酸100重量部、アクリル酸ブチル45重量部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)10重量部、過硫酸アンモニウム1重量部を仕込み、400回転/分で20分攪拌したところ、白色の乳濁液が得られた。この乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し、6時間反応させた。更に1%過硫酸アンモニウム水溶液30重量部を加え、75℃で6時間熟成して[樹脂微粒子の水分散液]を得た。この[樹脂微粒子の水分散液]中に含まれる粒子の体積平均粒径は80nmであり、樹脂分の重量平均分子量は160,000、Tgは74℃であった。
−水相(1)の調製−
水990重量部、[樹脂微粒子の水分散液]83重量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37重量部、及び酢酸エチル90重量部を混合撹拌し、[水相(1)]を得た。
−グラフト重合体の製造−
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、キシレン480質量部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業社製サンワックスLEL−400:軟化点128℃)100質量部を入れて充分溶解し、窒素置換した後、スチレン740質量部、アクリロニトリル100質量部、アクリル酸ブチル60質量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート36質量部、及びキシレン100質量部の混合溶液を170℃で3時間滴下して重合し、更にこの温度で30分間保持した。次いで、脱溶剤を行い、[グラフト重合体]を合成した。得られた[グラフト重合体]はMw24,000、Tg67℃であった。
−離型剤分散液(1)の調製−
撹拌棒及び温度計をセットした容器にパラフィンワックス(日本精鑞社製、HNP−9、炭化水素系ワックス、融点75℃、SP値8.8)50重量部、[グラフト重合体]30重量部、及び酢酸エチル420部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行い[離型剤分散液(1)]を得た。
−マスターバッチ(1)の作製−
・結晶性ポリウレタン樹脂A−1 100重量部
・カーボンブラック(Printex35、デグサ社製) 100重量部
(DBP吸油量:42mL/100g、pH:9.5)
・イオン交換水 50重量部
上記の原材料を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を、二本ロールを用いて混練した。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却していった。
得られた混練物をパルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して[マスターバッチ(1)]を作製した。
−マスターバッチ(2)〜(11)の作製−
結着樹脂を表4のように代える他は、[マスターバッチ(1)]と同様にして[マスターバッチ(2)]〜[マスターバッチ(11)]を作製した。
Figure 2014074899
−油相(1)の作製−
温度計および撹拌機を備えた容器に、[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]46.5重量部を入れ、固形分濃度が50重量%となる量の酢酸エチルを加えて、樹脂の融点以上まで加熱してよく溶解させた。これに、[非結晶性樹脂C−1]の30重量%酢酸エチル溶液100重量部、[離型剤分散液(1)]60重量部、[マスターバッチ(2)]12重量部を加え、50℃にてTK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)で回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相(1)]を得た。なお、[油相(1)]の温度は容器内にて50℃に保つようにし、結晶化しないように作製から5時間以内に使用した。
なお、結着樹脂前駆体である[B’−5]、[非結晶性樹脂前駆体C−2]は、油相作製段階では添加せず、後述のトナー母体作製時に前記油相に添加し、溶解、分散して用いた。
−油相(2)〜(9)の作製−
油相(2)〜(9)についても、結晶性樹脂Aの種類・添加量、結晶性樹脂Bの種類・添加量、非結晶性樹脂Cの添加量、及びマスターバッチの種類を、表5に従って変更する他は、油相(1)と同様にして作製した。
Figure 2014074899
−トナー(1)の作製−
撹拌機および温度計をセットした別の容器内に、[水相(1)]520重量部を入れて40℃まで加熱した。前記50℃に保たれた[油相(1)]235重量部に[結晶性樹脂前駆体B’−5]の酢酸エチル溶液を[結晶性樹脂前駆体B’−5]の固形分が17.5重量部になるように添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散して[油相(1’)]を調製した。40〜50℃に保持したままの前記[水相(1)]をTK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相(1’)]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー1]を得た。
次いで、撹拌機および温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー1]を投入し、60℃で6時間脱溶剤して、[スラリー1]を得た。得られた[スラリー1]を減圧濾過した後、以下の洗浄処理を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の濾過ケーキに10重量%水酸化ナトリウム水溶液100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで10分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の濾過ケーキに10重量%塩酸100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキ(1)を得た。
得られた濾過ケーキ(1)を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体(1)を作製した。
得られたトナー母体(1)100重量部と、外添剤としての疎水性シリカ(HDK−2000、ワッカー・ケミー社製)1.0重量部とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、トナー(1)を作製した。
−トナー(2)の作製−
油相(1)を油相(2)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(2)を作製した。
−トナー(3)の作製−
油相(1)を油相(3)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(3)を作製した。
−トナー(4)の作製−
油相(1)を油相(4)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(4)を作製した。
−トナー(5)の作製−
油相(1)を油相(5)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(5)を作製した。
−トナー(6)の作製−
油相(1)を油相(6)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(6)を作製した。
−トナー(7)の作製−
油相(1)を油相(7)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(7)を作製した。
−トナー(8)の作製−
油相(1)を油相(8)に代える他は、実施例1と同様にしてトナー(8)を作製した。
−トナー(9)の作製−
油相(1)を油相(9)に代え、[結晶性樹脂前駆体B’−5]を加えない他は、実施例1と同様にしてトナー(9)を作製した。
−油相(10)の作製−
温度計および撹拌機を備えた容器に、[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]62重量部、[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂B−2]12重量部を入れ、固形分濃度が50重量%となる量の酢酸エチルを加えて、樹脂の融点以上まで加熱してよく溶解させた。
これに、[非結晶性樹脂C−1]の50重量%酢酸エチル溶液40重量部、[離型剤分散液]60重量部、[マスターバッチ(1)]12重量部を加え、50℃にてTK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)で回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相(10)]を得た。
なお、[油相(10)]の温度は容器内にて50℃に保つようにし、結晶化しないように作製から5時間以内に使用した。
また、表6中の結晶性樹脂Bについては、油相作製段階で他のトナー材料と共に溶解、分散させて用いた。
−油相(11)〜(14)の作製−
油相(11)〜(14)についても、結晶性樹脂Aの種類・添加量、結晶性樹脂Bの種類・添加量、非結晶性樹脂Cの添加量、及びマスターバッチの種類を、表6に従って変更する他は、油相(10)と同様にして作製した。
Figure 2014074899
−水相(2)の調製−
水990重量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37重量部、及び酢酸エ
−トナー(10)の作製−
撹拌機および温度計をセットした別の容器内に、[水相(2)]520重量部を入れて40℃まで加熱し、40〜50℃に保持したまま、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相(10)]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー10]を得た。
次いで、撹拌機および温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー10]を投入し、60℃で6時間脱溶剤して、[スラリー10]を得た。得られた[スラリー10]を減圧濾過した後、以下の洗浄処理を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の濾過ケーキに10重量%水酸化ナトリウム水溶液100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで10分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の濾過ケーキに10重量%塩酸100重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300重量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキ(10)を得た。
得られた濾過ケーキ(10)を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体(10)を作製した。
得られたトナー母体(10)100重量部と、外添剤としての疎水性シリカ(HDK−2000、ワッカー・ケミー社製)1.0重量部とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、トナー(10)を作製した。
−トナー(11)の作製−
油相(10)に代えて、油相(11)を用いる他は、トナー(10)と同様にして、トナー(11)を作製した。
−トナー(12)の作製−
油相(10)に代えて、油相(12)を用いる他は、トナー(10)と同様にして、トナー(12)を作製した。
−トナー(13)の作製−
油相(10)に代えて、油相(13)を用いる他は、トナー(10)と同様にして、トナー(13)を作製した。
−トナー(14)の作製−
油相(10)に代えて、油相(14)を用いる他は、トナー(10)と同様にして、トナー(14)を作製した。
<キャリアの作製>
・シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン) 100重量部
・γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 5重量部
・カーボンブラック 10重量部
・トルエン 100重量部
上記の原材料を、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。その後、流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径が35μmの球状フェライト1,000重量部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
<現像剤の作製>
トナー(1)〜(14)をそれぞれ5重量部と、前記キャリア95重量部とを混合して、現像剤(1)〜(14)を作製した。
次に、得られた各現像剤を用いて、以下のようにして定着性(定着下限温度、)、耐熱保存性、加圧分離性、定着分離性について評価を行い、総合評価を下した。
トナー(1)〜(14)の70℃における貯蔵弾性率G’(70)、100℃における貯蔵弾性率G’(100)、及び、結晶化度と合わせて、その結果を表7に示す。
その結果を表7に示す。
<<定着性(定着下限温度)>>
図5に示すタンデム型フルカラー画像形成装置100Cを用いて、転写紙(株式会社リコー製、TYPE6000<70W>)上に、転写後のトナーの付着量が0.85±0.10mg/cmのベタ画像(画像サイズ3cm×8cm)を作像し、定着ベルトの温度を変化させて定着を行い、得られた定着画像表面を描画試験器AD−401(上島製作所製)を用いて、ルビー針(先端半径260μmR〜320μmR、先端角60度)、荷重50gで描画し、繊維(ハニコット#440、ハニロン社製)で描画表面を強く5回擦り、画像の剥がれが殆ど無くなる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。また、ベタ画像は転写紙上において、通紙方向先端から3.0cmの位置に作成した。なお、定着装置のニップ部を通過する速度は、280mm/sとした。定着下限温度は低い程、低温定着性に優れる。
<<耐熱保存性(針入度)>>
50mLのガラス容器に各トナーを充填し、50℃の恒温槽に24時間放置した。このトナーを24℃に冷却し、針入度試験(JISK2235−1991)により針入度(mm)を測定し、下記基準に基づいて評価した。なお、針入度の値が大きいほど耐熱保存性が優れていることを示し、5mm未満の場合には、使用上問題が発生する可能性が高い。
なお、本発明においては針入度を貫入深さ(mm)で表す。
〔評価基準〕
◎:針入度25mm以上
○:針入度15mm以上25mm未満
△:針入度5mm以上15mm未満
×:針入度5mm未満
<<加圧回転体、定着回転体分離性>>
図5に示すタンデム型フルカラー画像形成装置、図7に示す定着装置、または、図8に示す定着装置を用い、ニップ部Nの曲率が0.03、0.05、0.1の3条件(トナー1、2については0.02を加えた4条件)において、転写紙(株式会社リコー製、複写印刷用紙<55>)の表面(2回目にトナーを定着させる面)は、白紙で通紙させ、裏面(1回目にトナーを定着させる面)には、全面ベタ画像をトナー付着量0.85mg/cmで出力し、裏面(1回目にトナーを定着させる面)の搬送方向先端の余白幅を6.0mm、5.5mm、5.0mm・・・のように小さくしていき、加圧ローラ(加圧回転体)に巻き付かない限界の裏面先端余白幅を測定した。分離可能な余白幅が4.0mm以下であれば問題無しとする。その結果を表7に示す。
先端余白幅が小さくても正常に排紙できるほど、加圧ローラからの分離性は優れる。
表7から明らかなように、本発明のニップ部Nを曲率とした定着装置を設けた画像形成装置に現像剤1〜8、10,13を用いると、曲率0.05の条件では裏面の搬送方向先端の余白幅が3.5mmまで、曲率0.1の条件では裏面の搬送方向先端の余白幅が4.0mmまでは、加圧ローラに巻き付かず、かつ、低温定着性、耐熱保存性に優れている。
一方、現像剤9は低温定着性が悪化し、現像剤12,14では、加圧分離性が悪化し、現像剤11では、加圧分離性には優れているものの、低温定着性、耐熱保存性が悪化している。
また、比較例13、14から、ニップ部Nの曲率が0.03未満では、定着分離性が悪化している。
このように、現像剤1〜8、10,13は、現像剤9、11、12、14と比較して、加圧分離性、定着分離性に優れるとともに、低温定着性に優れ、耐熱保存性、についても良好な結果が得られた。
Figure 2014074899
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着回転体
26A 定着ローラ
26B 芯金
26C 弾性層
26D 加熱ローラ
26E ハロゲンヒータ
26F 定着ベルト
26a 定着スリーブ
26b 定着ローラ
26c 芯金
26d 誘導加熱部
26e 励磁コイル
26f コア部
26g センターコア
26h サイドコア
27 加圧回転体(加圧ローラ)
27A 芯金
27B 弾性層
27C 離型層
27a 芯金
27b 弾性層
27c 離型層
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写ベルト
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電装置
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写ローラ
63 感光体クリーニング装置
64 除電ランプ
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100A、100B、100C 画像形成装置
120 画像形成ユニット
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
N ニップ部
P 記録媒体
T トナー像
特開2010−077419号公報 特開2009−014926号公報 特開2010−151996号公報 特開2010−170151号公報 特開2008−65042号公報 特開2006−53353号公報

Claims (8)

  1. 記録媒体上に担時された未定着トナーを加熱定着する定着装置を有する画像形成装置において、前記定着装置は、ニップ部の曲率が0.03以上であり、前記トナーの結着樹脂が、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂を含むものであり、前記トナーは、動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.0以上であり、かつ100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4.5以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーは、トナー粒子表面の結着樹脂の分子量がトナー粒子内部の結着樹脂の分子量よりも大きいものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. トナー粒子表面の結着樹脂の重量平均分子量が、40000以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ニップ部の曲率が0.05以上0.1以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記トナーの動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、70℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(70)が、6.5以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーの動的粘弾性特性(周波数1Hz、昇温速度2℃/分の条件で測定)において、100℃における貯蔵弾性率[Pa]の対数logG'(100)が、4以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記トナーは、X線回折装置によって得られる回折スペクトルにおいて、前記結着樹脂の結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(C)、非結晶構造に由来するスペクトルの積分強度を(A)としたときの比率(C)/((C)+(A))が、0.20以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記トナーは、THF可溶分の窒素元素の量が0.3wt%以上2.0wt%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019197135A (ja) * 2018-05-09 2019-11-14 コニカミノルタ株式会社 画像形成方法および画像形成装置

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