JP2014073747A - ハイブリッド車両の始動制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の始動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】作動油温度が上昇した場合のクラッチ供給油量の低下を抑制可能なハイブリッド車両の始動制御装置を提供すること。
【解決手段】エンジンEngとモータMGとの間にクラッチCL1が設けられ、機械式オイルポンプO/Pが作動油を吐出するライン圧回路101に設けられたコントロールバルブ105からクラッチCL1の締結圧を供給するようにしたハイブリッド車両であって、モータMGを駆動させるとともに、クラッチCL1の締結を制御してエンジンEngを始動させる始動制御を実行する統合コントローラ10およびクラッチコントローラ12、エンジンコントローラ13、モータコントローラ14と、作動油の温度を検出可能な作動油温センサ29と、始動制御時に、作動油温度TOILに応じて始動制御中のモータ回転数指令値を可変に制御するモータ回転制御部と、を備えていることを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、機械式ポンプを備えたハイブリッド車両の始動制御装置に関する。
従来、エンジンとモータ/ジェネレータとの間に、クラッチが設けられたハイブリッド車両において、クラッチ締結状態でモータ/ジェネレータの駆動力をエンジンに入力してエンジンを始動させるハイブリッド車両の始動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなハイブリッド車両において、クラッチの締結は、モータ/ジェネレータの回転により駆動される機械式オイルポンプから供給される作動油により形成されるのが一般的である(例えば、特許文献2)。
特開2010−201963号公報 特開2010−241156号公報
上述のような機械式オイルポンプでは、作動油の温度が高温になるほど、モータ/ジェネレータの回転数に対するオイルポンプの吐出性能が落ちる。このため、エンジン始動時のモータ回転数を一律の特性に設定しておくと、作動油の温度変化に伴って、クラッチへの供給油量として必要油量を確保できないおそれがあった。
そして、このようにエンジン始動時に、クラッチの供給油量が不足すると、エンジン始動性の悪化や、音・振動が発生するおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、エンジン始動時に、作動油温度が上昇した場合のクラッチ供給油量の低下を抑制可能なハイブリッド車両の始動制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明では、
エンジンとモータとの間にクラッチが設けられ、機械式ポンプが作動液を吐出するライン圧回路に設けられたコントロールバルブから前記クラッチの締結圧を供給するようにしたハイブリッド車両であって、
前記モータを駆動させるとともに、前記クラッチの締結を制御して前記エンジンを始動させる始動制御を実行する始動制御部と、
前記始動制御時に、前記作動液温度に応じて始動制御中のモータ回転数指令値を可変に制御するモータ回転制御部と、
を備えていることを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置とした。
本発明のハイブリッド車両の始動制御装置にあっては、作動液温度に応じてモータ回転数指令値を可変にするため、始動制御時に、作動液温度に応じてモータ回転数を適正に制御することにより、吐出量を適正に制御可能となる。
したがって、エンジン始動時に、作動油温度が上昇した場合のクラッチ供給油量の低下を抑制可能なハイブリッド車両の始動制御装置を提供することができる。
これにより、エンジン始動時に、クラッチの供給油量が不足による、エンジン始動性の悪化や、音・振動が発生するのを抑制可能となる。
実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両を示す全体システム図である。 前記ハイブリッド車両における統合コントローラ10で行われる演算処理を示す制御ブロック図である。 前記ハイブリッド車両における統合コントローラ10のモード選択部200に設定されているEV-HEV選択マップの一例を示す図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両における油圧回路の要部を示す油圧回路図である。 前記油圧回路における作動油温度とモータ回転数に応じたライン圧との関係を示すライン圧特性図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置におけるエンジン始動時のモータ回転数を演算する処理の流れを示すフローチャートである。 エンジン始動時のクランキング最低回転数(モータ回転数)と作動油温度との関係を示すクランキング最低回転数特性図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置の始動制御時の動作を説明するための比較例の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置の始動制御時の動作例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車両の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、構成を説明する。
図1は、実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、駆動系及び制御系の構成を説明する。
実施の形態1のパラレルハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、第1クラッチ(クラッチ)CL1と、モータ/ジェネレータ(モータ)MGと、第2クラッチCL2と、無段変速機(ベルト式無段変速機)CVTと、ファイナルギヤFGと、左駆動輪LTと、右駆動輪RTと、を備えている。
実施の形態1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、準電気自動車走行モード(以下、「準EVモード」という。)と、駆動トルクコントロール発進モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。
「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードである。
「準EVモード」は、第1クラッチCL1が締結状態であるがエンジンEngをOFFとし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。
「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、または、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時等において、モータ/ジェネレータMGを回転数制御させることで第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持し、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバ操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
エンジンEngは、希薄燃焼可能であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGとの間の位置に介装される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて常時開放(ノーマルオープン)の乾式クラッチが用いられ、エンジンEng〜モータ/ジェネレータMG間の締結/半締結/開放を行なう。この第1クラッチCL1が完全締結状態ならモータトルク+エンジントルクが第2クラッチCL2へと伝達され、開放状態ならモータトルクのみが、第2クラッチCL2へと伝達される。なお、半締結/開放の制御は、油圧アクチュエータに対するストローク制御にて行われる。
モータ/ジェネレータMGは、交流同期モータ構造であり、発進時や走行時に駆動トルク制御や回転数制御を行うと共に、制動時や減速時に回生ブレーキ制御による車両運動エネルギーのバッテリBATへの回収を行なうものである。
第2クラッチCL2は、ベルト式無段変速機CVT及びファイナルギヤFGを介し、エンジンEng及びモータ/ジェネレータMG(第1クラッチCL1が締結されている場合)から出力されたトルクを左右駆動輪LT,RTへと伝達するものであり、サンギアSG、複数のピニオンギア(図示せず)、リングギアRG、プラネットキャリアPCを備えたシングルピニオン式の遊星歯車PGと、フォワードクラッチFCと、リバースブレーキRBとを有している。
そして、遊星歯車PGのリングギアRGはモータ/ジェネレータMGのモータ出力軸MGoutに連結され、遊星歯車PGのサンギアSGはベルト式無段変速機CVTの変速機入力軸inputに連結されている。さらに、フォワードクラッチFCはモータ出力軸MGoutとサンギアSGとの間に介装され、リバースブレーキRBはプラネットキャリアPCと図示しないクラッチケースとの間に介装されている。
この第2クラッチCL2において、フォワードクラッチFCとリバースブレーキRBとを同時に開放することでトルク伝達が切断(ニュートラル状態)される。
また、フォワードクラッチFCが締結しリバースブレーキRBが開放することで、サンギアSGとモータ出力軸MGoutとが直結する。ここでリングギアRGはモータ出力軸MGoutに連結しているため、サンギアSGとリングギアRGとが同じ回転数で回転し、伝達トルクが発生すると共にモータ/ジェネレータMGの出力回転が正方向に伝達される。すなわち、フォワードクラッチFCは、モータ/ジェネレータMGの出力回転を正方向に伝達させる摩擦要素である。通常、車両発進時では、モータ/ジェネレータMGを正方向に回転させると共に、フォワードクラッチFCを締結しリバースブレーキRBを開放することで、モータ/ジェネレータMGの正方向の出力回転が反転することなく伝達されて前進する。
また、リバースブレーキRBが締結しフォワードクラッチFCが開放することで、プラネットキャリアPCがクラッチケースに対し固定される。すなわちプラネットキャリアPCは公転できない。そのため、モータ出力軸MGoutからリングギアRGに伝達された回転は、自転はするが公転しないプラネットキャリアPCを介してサンギアSGに伝わり、サンギアSGを逆回転させる。これにより、伝達トルクが発生すると共に、モータ/ジェネレータMGの出力回転が逆方向に伝達される。すなわち、リバースブレーキRBは、モータ/ジェネレータMGの出力回転を逆方向に伝達させる摩擦要素である。通常、車両後退時では、モータ/ジェネレータMGを正方向に回転すると共に、リバースブレーキRBを締結しフォワードクラッチFCを開放することで、モータ/ジェネレータMGの正方向の出力回転が反転して伝達されて後進(後退)する。
なお、フォワードクラッチFCはノーマルオープンの湿式多板クラッチであり、リバースブレーキRBはノーマルオープンの湿式多板ブレーキである。それぞれクラッチ押付力(油圧力)に応じて伝達トルク(クラッチトルク容量)が発生する。また、フォワードクラッチFC及びリバースブレーキRBは、それぞれ熱容量が小さく設定されている。
ベルト式無段変速機CVTは、ここでは、一対のプーリ及びこの一対のプーリ間に掛け渡されたプーリベルトを有するベルト式無段変速機である。一対のプーリのそれぞれのプーリ幅を変更し、プーリベルトを挟持する面の径を変更して変速比(プーリ比)を自在に制御する。
さらに、モータ出力軸MGoutには、チェーンCHを介して機械式オイルポンプO/Pの入力ギアが接続されている。この機械式オイルポンプO/Pは、モータ/ジェネレータMGの回転駆動力によって作動するポンプであり、例えばギアポンプやベーンポンプ等が用いられる。ここで、この機械式オイルポンプO/Pは、モータ/ジェネレータMGの回転方向に拘らずオイル吐出が可能となっている。また、オイルポンプとしては、サブモータS/Mの回転駆動力によって作動する電動オイルポンプM/O/Pが設けられている。
そして、この機械式オイルポンプO/Pと電動オイルポンプM/O/Pは、第1,第2クラッチCL1,CL2への制御圧及びベルト式無段変速機CVTへの制御圧を作り出す油圧源となっている。この油圧源では、機械式オイルポンプO/Pからの吐出油量が十分であるときはサブモータS/Mを停止して電動オイルポンプM/O/Pを停止させ、機械式オイルポンプO/Pからの吐出油圧が低下すると、サブモータS/Mを駆動して電動オイルポンプM/O/Pのモータを作動させて電動オイルポンプM/O/Pからも作動油を吐出するように切り替えられる。
実施の形態1のパラレルハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、インバータINVと、バッテリBATと、統合コントローラ10と、変速機コントローラ11と、クラッチコントローラ12と、エンジンコントローラ13と、モータコントローラ14と、バッテリコントローラ15と、バッテリ電圧センサ15aと、バッテリ温度センサ15bと、エンジン回転数センサ21と、フォワードクラッチ温度センサ22と、リバースブレーキ温度センサ23と、アクセル開度センサ24と、変速機出力回転数センサ25と、モータ回転数センサ26と、第2クラッチ出力回転数センサ28と、作動油温センサ29と、を備えている。
インバータINVは、直流/交流の変換を行い、モータ/ジェネレータMGの駆動電流を生成する。また生成する駆動電流の位相を逆転することでモータ/ジェネレータMGの出力回転を反転する。
バッテリBATは、モータ/ジェネレータMGからの回生エネルギーを、インバータINVを介して蓄積する。
統合コントローラ10は、バッテリ状態(例えば、バッテリコントローラ15から入力)、アクセル開度(例えば、アクセル開度センサ24により検出)、及び車速(例えば、変速機出力回転数に同期した値、変速機出力回転数センサ25により検出)から目標駆動トルクを演算する。そして、その結果に基づき各アクチュエータ(モータ/ジェネレータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、ベルト式無段変速機CVT)に対する指令値を演算し、各コントローラ11〜15へと送信する。
すなわち、統合コントローラ10は、図4に示すように、目標駆動トルク演算部210と、モード選択部220と、目標発電出力演算部230と、動作点指令部240と、変速制御部250と、を備えている。
目標駆動トルク演算部210は、目標定常駆動トルクマップとMGアシストトルクマップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPから、目標定常駆動トルクとMGアシストトルクを算出する。
モード選択部220は、図5に示すEV-HEV選択マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPから、目標走行モード(HEVモード、EVモード、WSCモード)を演算する。
このEV-HEV選択マップには、EV領域に存在する運転点(APO,VSP)が横切ると「HEVモード」へと切り替えるEV⇒HEV切替線(エンジン始動線)と、HEV領域に存在する運転点(APO,VSP)が横切ると「EVモード」へと切り替えるHEV⇒EV切替線(エンジン停止線)と、「HEVモード」の選択時に運転点(APO,VSP)がWSC領域に入ると「WSCモード」へと切り替えるHEV⇒WSC切替線と、が設定されている。前記HEV⇒EV切替線と前記HEV⇒EV切替線は、EV領域とHEV領域を分ける線としてヒステリシス量を持たせて設定されている。前記HEV⇒WSC切替線は、ベルト式無段変速機CVTが最低変速比のときに、エンジンEngがアイドル回転数を維持する第1設定車速VSP1に沿って設定されている。但し、「EVモード」の選択中、バッテリSOC(バッテリ状態を示し、バッテリ電圧およびバッテリ温度から求める)が所定値以下になると、強制的に「HEVモード」を目標走行モードとする。
したがって、モード選択部220が選択する運転モードが、「EVモード」から「HEVモード」に切り換わった場合に、エンジンEngの始動が行われる。
目標発電出力演算部230は、走行中発電要求出力マップを用いて、バッテリSOCから目標発電出力を演算する。また、現在のエンジン動作点(回転数、トルク)から最良燃費線までエンジントルクを上げるために必要な出力を演算し、前記目標発電出力と比較して少ない出力を要求出力として、エンジン出力に加算する。
動作点指令部240は、アクセル開度APOと目標定常トルクとMGアシストトルクと目標走行モードと車速VSPと要求発電出力とから、これらを動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標MGトルクと目標CL2トルク容量と目標変速比(目標CVTシフト)とCL1ソレノイド電流指令を演算する。
変速制御部250は、目標CL2トルク容量と目標変速比(目標CVTシフト)とから、これらを達成するように自動変速機CVT内のソレノイドバルブを駆動制御するCVTソレノイド電流指令を演算する。
変速機コントローラ11は、統合コントローラ10からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。変速制御は、油圧制御回路100を介してベルト式無段変速機CVTに供給される油圧制御をすることで行われる。
クラッチコントローラ12は、第2クラッチ入力回転数(モータ回転数センサ26により検出)、第2クラッチ出力回転数(第2クラッチ出力回転数センサ28により検出)、クラッチ油温(作動油温センサ29により検出)を入力する。また、クラッチコントローラ12は、統合コントローラ10からのCL1ソレノイド電流指令に対して、油圧制御回路100から供給されるクラッチ油圧(電流)指令値を実現するように指令油圧制御部110(図4参照)に設けられた図示を省略したソレノイドバルブの電流を制御する。これにより、第1クラッチCL1のクラッチストローク量が設定される。
エンジンコントローラ13は、エンジン回転数(エンジン回転数センサ21により検出)を入力すると共に、統合コントローラ10からの目標エンジントルクに対応したエンジントルク指令値を達成するようにエンジントルク制御を行なう。
モータコントローラ14は、統合コントローラ10からの目標MGトルクに対応したモータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータ/ジェネレータMGの制御を行なう。
バッテリコントローラ15は、バッテリBATの充電状態(バッテリSOC)を管理し、その情報を統合コントローラ10へと送信する。なお、充電状態を示すバッテリSOCは、バッテリ電圧センサ15aが検出する電源電圧と、バッテリ温度センサ15bが検出するバッテリ温度TempBATとに基づいて演算している。
(回路構成)
次に、油圧制御回路100の回路構成について図4により説明する。
機械式オイルポンプO/Pは、変速機油圧回路101へ作動油を吐出する。この変速機油圧回路101は、後述するライン圧レギュレータバルブ102により調圧されたライン圧PLを、ベルト式無段変速機CVT、第2クラッチCL2および指令油圧制御部110へ供給するとともに、そのドレーン作動油を第1クラッチCL1に向けて供給する。
なお、指令油圧制御部110は、統合コントローラ10からのCVTソレノイド電流指令およびCL1ソレノイド電流指令により作動する図示を省略したソレノイドバルブを動作させて、指令油圧(後述するPS1,PS2,PAなど)を形成する。また、ライン圧PLは、ベルト式無段変速機CVTに対し、図示を省略したバルブを備えた調圧部120において目標CVTシフトに応じて形成された油圧が、図示を省略したプライマリプーリおよびセカンダリプーリの駆動部へ出力される。
変速機油圧回路101には、ライン圧PLを調節するライン圧レギュレータバルブ102が設けられている。すなわち、ライン圧レギュレータバルブ102は、必要に応じて軸方向に移動することにより変速機油圧回路101を、第1クラッチ油圧回路(減圧側回路)104に逃がしてライン圧PLを減圧するスプール102spを備えている。
このスプール102spは、模式的に示しているが、軸方向の一方(図において右方向)にフィードバック回路101fからフィードバック圧を受ける。また、スプール102spは、その逆方向(図において左方向)にスプリング102aの付勢力および指令油圧制御部110から出力される第1制御圧PS1を受ける。そして、ライン圧レギュレータバルブ102は、第1制御圧PS1とスプリング102aの付勢力との合力に応じたライン圧PLを形成し、ライン圧PLが過剰な場合、その余剰分の作動油を変速機油圧回路101から第1クラッチ油圧回路104に抜く。なお、第1制御圧PS1は、統合コントローラ10から出力されるCVTソレノイド電流指令により、ベルト式無段変速機CVTにおける入力トルクに応じたライン圧PLを形成すべく、指令油圧制御部110にて形成される油圧である。
第1クラッチ油圧回路104には、第1クラッチ圧レギュレータバルブ105と、クラッチ圧力制御バルブ106と、が設けられている。
第1クラッチ圧レギュレータバルブ105は、第1クラッチ油圧回路104の作動油圧を第1クラッチレギュレータ圧PRCLに調節するもので、図において模式的に示すスプール105spを備えている。
このスプール105spは、軸方向の一方(図において左方向)に、第1クラッチ油圧回路104の作動油圧をフィードバック圧としてフィードバック回路104fから受ける。また、スプール105spは、フィードバック圧とは逆方向(図において左方向)にスプリング105aの付勢力および指令油圧制御部110にて形成される制御パイロット圧PAを受ける。
したがって、第1クラッチ圧レギュレータバルブ105は、制御パイロット圧PAとスプリング105aの付勢力との合力に応じた第1クラッチレギュレータ圧PRCLを形成し、第1クラッチレギュレータ圧PRCLが過剰な場合、その余剰分の作動油をドレーン回路107に抜く。なお、ドレーン回路107に抜かれた作動油は、第1クラッチCL1の潤滑に回される。
クラッチ圧力制御バルブ106は、第1クラッチCL1を締結するクラッチ締結圧PCL1を形成し、このクラッチ締結圧PCL1を第1クラッチCL1に連通された出力回路108に出力する。すなわち、クラッチ圧力制御バルブ106は、図において模式的に示す軸方向に移動するスプール106spを備えている。
スプール106spは、軸方向の一方(図において左方向)に、スプリング106aの付勢力を受け、その逆方向(図において右方向)に、指令油圧制御部110から出力される第2制御圧PS2およびフィードバック回路108fからのフィードバック圧を受ける。
したがって、クラッチ圧力制御バルブ106は、クラッチ締結圧PCL1が、第2制御圧PS2に応じた値よりも大きい場合は、出力回路108の作動油をドレーン回路107に抜く。一方、クラッチ締結圧PCL1がクラッチ制御圧PSCLに応じた値よりも小さい場合は、第1クラッチ油圧回路104の第1クラッチレギュレータ圧PRCLを出力回路108へ供給する。なお、第2制御圧PS2は、統合コントローラ10からのCL1ソレノイド電流指令信号に応じて指令油圧制御部110にて形成される油圧である。
(ライン圧PLの設定)
次に、ライン圧PLの設定について説明する。
図5は、本実施の形態1におけるライン圧特性の説明図である。
ライン圧PLには、ライン圧上限値PLmaxおよびライン圧下限値PLminが設定されている。
すなわち、本実施の形態1では、変速機油圧回路101のライン圧PLにより、第2クラッチCL2およびベルト式無段変速機CVTが制御されている。このため、ライン圧下限値PLminおよびライン圧上限値PLmaxは、ベルト式無段変速機CVTおよび第2クラッチCL2において必要な作動が実行できるように設定される。
さらに、本実施の形態1では、これら上下限値PLmax,PLminは、第1クラッチ油圧回路104への流量を所定量以上確保しつつ達成できるように設定されている。以下、これについて説明する。
すなわち、図4に示したように、ライン圧レギュレータバルブ102では、ライン圧PLを第1制御圧PS1に基づいて制御する場合に、ライン圧PLを形成する余剰分の作動油が第1クラッチ油圧回路104に抜かれる。そして、この第1クラッチ油圧回路104の第1クラッチレギュレータ圧PRCLにより、クラッチ締結圧PCL1が形成される。
このため、クラッチ締結圧PCL1を形成するためには、第1クラッチ油圧回路104において所定以上の作動油流量Q_CL1が必要となる。
そこで、ライン圧下限値PLminおよびライン圧上限値PLmaxは、この所定以上の作動油流量Q_CL1を確保しつつ達成できるように設定されている。
ここで、クラッチ締結圧PCL1を形成するために最低限必要な作動油流量Q_CL1を、Qa(L/min)とする。また、後述するサージ圧が発生することのない、必要充分な作動油流量Q_CL1を、Qb(L/min)とする。
なお、Qb(L/min)≧Qa(L/min)である。
ライン圧上限値PLmaxについて説明する。
図5において、右上に示す部分が、ライン圧上限値PLmaxのマップである。
すなわち、○を結ぶ実線の特性は、エンジンEngのアイドリング回転数相当の回転数Naにてモータ/ジェネレータMGを回転時に、上述の作動油流量Q_CL1=Qb(L/min)を確保したときのライン圧上限値PLmaxを示している。
また、△を結ぶ一点鎖線の特性は、モータ/ジェネレータMGを上述の回転数Naよりも200rpm程で高回転の回転数Nbにて回転時に、上述の作動油流量Q_CL1=Qb(L/min)を確保したときのライン圧上限値PLmaxを示している。
また、○を結ぶ二点差線で示す特性は、モータ/ジェネレータMGを上述の回転数Nbよりもさらに200rpm程高回転の回転数Ncにて回転時に、上述の作動油流量Q_CL1=Qb(L/min)を確保したときのライン圧上限値PLmaxを示している。
また、□を結ぶ点線で示す特性は、モータ/ジェネレータMGを上述の回転数Ncよりもさらに200rpm程高回転の回転数Ndにて回転時に、上述の作動油流量Q_CL1=Qb(L/min)を確保したときのライン圧上限値PLmaxを示している。
この上限値マップに示すように、ライン圧上限値PLmaxは、作動油温度TOILに応じ、高温になるほど低下する。
また、図5において下部は、ライン圧下限値PLminのマップを示している。
このライン圧下限値PLminは、モータ/ジェネレータMGの回転数に関わらず設定されている。
図において、◇を結ぶ点線で示す特性は、上述の作動油流量Q_CL1=Qa(L/min)を確保したときのライン圧下限値PLminを示している。そして、この特性に基づいて、必要ライン圧PLのばらつきを考慮したマージンを確保したライン圧下限値PLmin特性を、◇を直線で結んだ線にて示している。
このように、ライン圧下限値PLminは、低温では作動油温度TOILの影響を受けるが、高温になっても、その変化は小さい。
したがって、ライン圧PLは、上述したライン圧下限値PLminおよびライン圧上限値PLmaxの間で設定される。
(エンジン始動時モータ回転特性)
次に、図6のフローチャートに基づいて、EV走行状態からHEV走行状態に移行する場合のエンジン始動制御について説明する。この始動制御において、本実施の形態1では、エンジン始動時のモータ回転数MN(rpm)を、作動油温に応じて可変制御することを特徴としている。
このフローチャートに示す処理は、エンジン始動要求があった場合にスタートする。すなわち、前述のように、モード選択部220が選択する運転モードが、「EVモード」から「HEVモード」に切り換わった場合に、エンジンEngの始動要求が成される。
そして、最初のステップS1では、作動油温度TOILを読み込み、作動油温度TOILに応じて、クランキング最低回転数NCRminを演算した後、ステップS2に進む。このクランキング最低回転数NCRminを設定するクランキング最低回転数マップを、図7に示している。すなわち、図7に示すように、作動油温度TOILに応じ、第1設定温度T1よりも低温側では、クランキング最低回転数NCRminは、一定であり、この回転数は、前述の回転数Na相当の回転数である。
一方、クランキング最低回転数NCRminは、第1設定温度T1と第2設定温度T2との間では、作動油温度TOILに比例し、高温となるほど高回転となるように設定する。この可変の上限の回転数が、前述の回転数Nb程度の回転数である。
そして、作動油温度TOILが第2設定温度T2以上の領域では、クランキング最低回転数NCRminは、前述の回転数Nbに固定で設定する。
次に、ステップS2では、エンジン始動中のモータ回転数MNを演算した後、ステップS3に進む。ここで、このモータ回転数MNは、従来と同様にエンジン始動要求要素により決定される回転数要求と、ステップS1にて設定した作動油温度TOILに応じたクランキング最低回転数NCRminとの大きい方の値を用いる。すなわち、ステップS1にて設定したクランキング最低回転数NCRminよりも低い回転数に制御しないようにする。
ステップS3では、エンジンEngが完爆状態になったか否かに基づいて、完爆状態になったら、始動完了として、終了に進み、完爆状態で無い場合は、ステップS1からの処理を繰り返す。
なお、エンジンEngの完爆状態の判定は、エンジン回転数EN(rpm)が、予め設定されたエンジンEngの完爆を示す完爆判定値を、設定時間を越えて継続した場合に、完爆と判定する。
(実施の形態1の作用)
次に、タイムチャートに基づいて実施の形態1の作用を説明する。
<比較例>
ここで、本実施の形態1と比較するために、本願発明を適用しない従来技術の場合の動作の一例を図8に示し説明する。
すなわち、エンジン始動時のモータ/ジェネレータ回転数を作動油温度TOILにかかわらずに一定条件で制御した場合の動作を説明する。
この図8の動作例では、t00の時点では、EV走行を行っている。この状態から、t01の時点で、例えば、ドライバの加速要求に応じ、エンジン始動要求と判定されてHEV走行へ移行する。
この場合、第1クラッチCL1を締結させ、モータ/ジェネレータMGの回転をエンジンEngに伝達して始動させるのにあたり、必要なクランキングトルクを得るために、モータ回転数MNを上昇させる。
このとき、第1クラッチCL1は、t01の時点で締結を開始し、t02の時点でトルク伝達可能な状態となり、t02の時点以降で、エンジンEngに必要なクランキングトルクが伝達される。これにより、t03の時点で、エンジン回転数EN(rpm)が完爆判定値を越えた完爆状態となり、この時点以降、モータ回転数MNも上昇する。
また、第1クラッチCL1は、t03の時点以前では、滑りを持たせており、t03の完爆判定後に、第1クラッチCL1を完全締結状態に移行させる。このため、t04の時点から第1クラッチCL1を完全締結に向けて制御し、t05の時点で、締結完了状態となって、HEV走行状態となる。
このような動作を行った場合において、作動油温度TOILが、低温、例えば、第1設定温度T1よりも低温時であれば、モータ回転数MNおよびクラッチ制御圧PSCLは、図8において実線に示すような理想的な変化を得ることができる。
しかしながら、例えば、作動油温度TOILが、第2設定温度T2相当の高温である場合、機械式オイルポンプO/Pの吐出量が低下し、図5に示すように、モータ回転数MNに対するライン圧PLが低下する。この場合、変速機油圧回路101において必要なライン圧PLを確保するために、ライン圧レギュレータバルブ102において、第1クラッチ油圧回路104への流量が絞られることになる。
このように、ライン圧レギュレータバルブ102が絞られた場合、出力回路108において以下に述べるサージ圧が発生し、第1クラッチCL1が急締結され、エンジン始動性低下や音振動の発生を招くことがあった。
すなわち、第1クラッチ油圧回路104の流量が絞られた場合、第1クラッチ圧レギュレータバルブ105のスプール105spでは、一方に受ける制御パイロット圧PAが変化しないのに対し、フィードバック回路104fからのフィードバック圧が低下する。このため、第1クラッチ圧レギュレータバルブ105では、第1クラッチ油圧回路104を急増圧するように動作する。そして、この第1クラッチ油圧回路104の急増圧が、締結圧を徐々に増圧させる動作中のクラッチ圧力制御バルブ106を介して、出力回路108に伝達されて、締結圧の急増圧を招くことになる。さらに、クラッチ圧力制御バルブ106では、上述の締結圧の急増圧に対応するフィードバック動作により、この締結圧を急低下する動作も生じる。このように、出力回路108では、圧力の急変動(サージ圧)が発生する。
したがって、図8においてt02時点の近傍において、点線にて示すように、出力回路108における第1クラッチ油圧の急増減が生じ、第1クラッチCL1では、一時的に急な締結および開放動作が発生する。このため、モータ回転数MNでは、図8において点線で示すように、一時的な落ち込みが生じる。これにより、エンジン始動性が悪化するとともに、車速の変化を招き、車両において音や振動が発生する。
<実施の形態1の動作>
上記比較例の動作に対し、実施の形態1では、上記のエンジン始動性の悪化および音や振動の発生を抑制することができるものであり、これを図9のタイムチャートに基づいて以下に説明する。
図9の例にあっても、各動作タイミングは、比較例と同様である。
すなわち、t0の時点では、EV走行を行っており、T1の時点で、エンジン始動要求がon判定されている。そして、HEV走行へ移行するため、T1の時点で、第1クラッチCL1の締結油圧を立ち上げ、モータ/ジェネレータMGの回転をエンジンEngに伝達して始動させるとともに、モータ回転数MNを上昇させている。
よって、第1クラッチCL1の締結がT1の時点で開始され、T2の時点でトルク伝達可能な状態となり、エンジンEngに必要なクランキングトルクが伝達される。これにより、t3の時点で、エンジン回転数ENが完爆判定値を越えた完爆状態となっている。
また、第1クラッチCL1は、t3の時点以前では、滑りを持たせており、t3の完爆判定後に、第1クラッチCL1を完全締結状態に移行させる。このため、t4の時点から第1クラッチCL1を完全締結に向けて制御し、t5の時点で、締結完了状態となって、HEV走行状態となる。
このような動作を行った場合において、作動油温度TOILが、第2設定温度T2相当の高温である場合、ステップS1にて演算されるクランキング最低回転数NCRminは、図7に示すように作動油温度TOILの低温時と比較して高回転となる。
したがって、T1の時点以降のモータ回転数MN1は、図8の比較例の場合のモータ回転数NM01よりも高回転に制御される。
この場合、機械式オイルポンプO/Pの吐出量が増加し、ライン圧レギュレータバルブ102において、第1クラッチ油圧回路104への流量が絞られることを抑制あるいは防止できる。
これにより、第1クラッチ油圧回路104への流量が絞られることを原因とする出力回路108におけるサージ圧の発生を抑制あるいは防止することができる。したがって、比較例で発生していた、第1クラッチCL1の急締結および開放による、エンジン始動性低下や音振動の発生を抑制あるいは防止することができる。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1の効果を列挙する。
1)実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置は、
エンジンEngの駆動力を左右駆動輪LT,RTに伝達する駆動力伝達系に設けられ、エンジン側と駆動輪側とを断接可能なクラッチとしての第1クラッチCL1と、
駆動伝達系に対して駆動力を出力可能に駆動伝達系において第1クラッチCL1よりも駆動輪側に設置され、かつ、第1クラッチCL1の締結状態で駆動出力してエンジンEngを始動可能なモータとしてのモータ/ジェネレータMGと、
モータ/ジェネレータMGにより駆動されて作動油をライン圧回路としての変速機油圧回路101に吐出する機械式オイルポンプO/Pと、
変速機油圧回路101の作動液をクラッチの締結圧として供給可能なコントロールバルブとしての第1クラッチ圧レギュレータバルブ105およびクラッチ圧力制御バルブ106と、
モータ/ジェネレータMGを駆動させるとともに第1クラッチCL1を締結させてエンジンEngを始動させる始動制御を実行する始動制御部としての統合コントローラ10、クラッチコントローラ12、エンジンコントローラ13、モータコントローラ14と、
作動油の温度を検出可能な作動液温度検出部としての作動油温センサ29と、
始動制御時に、作動油温度TOILに応じて始動制御中のモータ回転数指令値を可変に制御するモータ回転制御部(図6のフローチャートの処理を実行する部分)と、
を備えていることを特徴とする。
このように、作動油温度TOILに応じて機械式オイルポンプO/Pを駆動しているモータ/ジェネレータMGの回転数を変えることにより、作動油温度TOILが変化しても、必要な第1クラッチCL1供給液量を安定して確保できるようになる。
よって、作動油温度TOILが上昇した場合のクラッチ供給油量の低下を抑制することができる。したがって、エンジン始動時の始動性能を安定させることが可能である。
2)実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置は、
モータ回転制御部(図6のフローチャートの処理を実行する部分)は、作動油温度TOILが高温であるほどモータ回転数指令値を高く制御する(図7参照)ことを特徴とする。
すなわち、一般的に作動油温度TOILが高温であるほど機械式オイルポンプO/Pの吐出能力が低下する。このように機械式オイルポンプO/Pの吐出能力が低下した場合、変速機油圧回路101からクラッチ圧力制御バルブ106を介して第1クラッチCL1の締結圧が不安定となり易い。このため、エンジン始動中に、第1クラッチCL1の締結圧が不安定になると、エンジンの始動性が悪化したり、車両にショックや音・振動が発生したりする。
本実施の形態1では、作動油温度TOILが相対的に高温時には、相対的に低温時と比較して、モータ回転数指令値を高回転側に制御することにより、モータ/ジェネレータMGにより駆動される機械式オイルポンプO/Pの回転数を上げ、吐出能力を上昇させる。これによって、上記の機械式オイルポンプO/Pの吐出量低下により第1クラッチCL1の締結圧が不安定になるのを抑制し、エンジンの始動性の悪化や、車両のショック、音・振動の発生を抑制できる。
3)実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置は、
駆動系には、モータ/ジェネレータMGと左右駆動輪LT,RTとの間に、ベルト式無段変速機CVTを備え、
変速機油圧回路101は、ベルト式無段変速機CVTを制御するための油圧を供給する回路であることを特徴とする。
したがって、ベルト式無段変速機CVTに制御するための油圧を供給する変速機油圧回路101に作動油を吐出する機械式オイルポンプO/Pを備えたハイブリッド車両において、上記1)2)の効果を得ることができる。
4)実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置は、
ライン圧回路としての変速機油圧回路101は、この変速機油圧回路101のライン圧PLを制御し、かつ、
このライン圧レギュレータバルブ102は、ライン圧PLが制御圧を越えたときに、作動油を変速機油圧回路101から作動油減圧側回路としての第1クラッチ油圧回路104に抜くライン圧レギュレータバルブ102を備え、
コントロールバルブとしての第1クラッチ圧レギュレータバルブ105およびクラッチ圧力制御バルブ106は、第1クラッチ油圧回路104の作動油から第1クラッチCL1の締結圧を形成するバルブであることを特徴とする。
したがって、作動油が高温となって、機械式オイルポンプO/Pの吐出量が減った場合、ライン圧PLを維持すると、第1クラッチ油圧回路104へ抜かれる作動油量が減少し、第1クラッチ油圧回路104から第1クラッチCL1への供給油圧が不安定になる。
本実施の形態1では、上記1)2)に記載したように、エンジン始動時に、モータ回転数MNを可変制御することにより、第1クラッチCL1への供給油圧が不安定になる現象の発生を抑制し、エンジンの始動性の悪化や、車両のショック、音・振動の発生を抑制できる。
5)実施の形態1のハイブリッド車両の始動制御装置は、
コントロールバルブとして、第1クラッチ油圧回路(減圧側回路)104の圧力を調整する第1クラッチ圧レギュレータバルブ105と、第1クラッチ油圧回路104から第1クラッチCL1へ作動油を給排して締結圧を制御するクラッチ圧力制御バルブ106と、を備え、
第1クラッチ圧レギュレータバルブ105は、軸方向に移動して調圧を行うスプール105spを備え、かつ、スプール105spは、第1クラッチ油圧回路104の圧力を減圧する作動方向に第1クラッチ油圧回路104のフィードバック圧を受圧する一方で、第1クラッチ油圧回路104の圧力を増圧する作動方向に、スプリング105aによる初期付勢力および指令油圧制御部110にて形成された制御パイロット圧PAを受圧することを特徴とする。
このような構造では、作動油温度が高温となって、機械式オイルポンプO/Pの吐出圧が減少した場合、第1クラッチ油圧回路104の油量が減って、第1クラッチ圧レギュレータバルブ105のスプール105spが受けるフィードバック圧が低下する。このため、スプール105spが、増圧側に変位して、第1クラッチ油圧回路104側の流量を増加させるよう作動する。これにより、クラッチ圧力制御バルブ106側に過大な作動油流量が生じ、これが第1クラッチCL1の出力回路108における締結圧変動(サージ圧)を招くおそれがあった。
このような構造において、上記1)2)にて述べたように、モータ回転数MNを可変制御することにより、エンジン始動時に、上述のサージ圧の発生により第1クラッチCL1の締結圧変動が発生するのを抑制し、エンジンの始動性の悪化や、車両のショック、音・振動の発生を抑制できる。
以上、本発明の車両の制御装置を実施の形態1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態1では、FFハイブリッド車両に適用した例を示したが、適用可能な車両としては、これに限定されることはなく、FRハブリッド車両やパラレルハイブリッド車両用に適用することもできる。
また、実施の形態1では、第2クラッチと左右駆動輪との間にベルト式無段変速機を配置したが、変速機としては、手動変速機や有段の自動変速機を用いてもよい。
また、実施の形態1では、機械式オイルポンプを、第2クラッチに設けた例を示したが、この機械式オイルポンプの設置位置は、第1クラッチよりも駆動輪側であれば、この位置に限らず、変速機の内部など他の位置に設置してもよい。
また、実施の形態1では、作動液は、オイルを示したが、圧力を伝達可能な液体であれば、オイルに限定されない。
また、実施の形態では、モータと自動変速機との間に第2クラッチを設けた例を示したが、モータと変速機とが直結されたものにも適用することができる。
10 統合コントローラ(始動制御部:モータ回転制御部)
12 クラッチコントローラ(始動制御部)
13 エンジンコントローラ(始動制御部)
14 モータコントローラ(始動制御部:モータ回転制御部)
29 作動油温センサ(作動液温度検出部)
100 油圧制御回路
101 変速機油圧回路(ライン圧回路)
104 第1クラッチ油圧回路(減圧側回路)
105 第1クラッチ圧レギュレータバルブ(コントロールバルブ)
105sp スプール
106 クラッチ圧力制御バルブ(コントロールバルブ)
110 第1指令油圧制御部
CL1 第1クラッチ(クラッチ)
CVT ベルト式無段変速機
Eng エンジン
LT 左駆動輪
MG モータ/ジェネレータ(モータ)
O/P 機械式オイルポンプ
PA 制御パイロット圧
RT 右駆動輪

Claims (5)

  1. エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する駆動伝達系に設けられ、前記エンジン側と前記駆動輪側とを断接可能なクラッチと、
    前記駆動伝達系に対して駆動力を出力可能に前記駆動伝達系において前記クラッチよりも前記駆動輪側に設置され、かつ、前記クラッチの締結状態で駆動出力して前記エンジンを始動可能なモータと、
    前記モータにより駆動されて前記作動液をライン圧回路に吐出する機械式ポンプと、
    前記ライン圧回路の前記作動液を前記クラッチの締結圧として供給可能なコントロールバルブと、
    前記モータを駆動させるとともに前記クラッチを締結させて前記エンジンを始動させる始動制御を実行する始動制御部と、
    前記作動液の温度を検出可能な作動液温度検出部と、
    前記始動制御時に、前記作動液温度に応じて始動制御中のモータ回転数指令値を可変に制御するモータ回転制御部と、
    を備えていることを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の始動制御装置において、
    前記モータ回転制御部は、前記作動液温度が高温であるほど前記モータ回転数指令値を高回転側に制御することを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の始動制御装置において、
    前記駆動系には、前記モータと前記駆動輪との間に、ベルト式無段変速機を備え、
    前記ライン圧回路は、前記ベルト式無段変速機を制御するための液圧を供給する回路であることを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の始動制御装置において、
    前記ライン圧回路は、このライン圧回路のライン圧を制御し、かつ、前記ライン圧が制御圧を越えたときに、前記作動液を前記ライン圧回路から減圧側回路に抜くライン圧レギュレータバルブを備え、
    前記コントロールバルブは、前記減圧側回路の前記作動液から前記クラッチの締結圧を形成するバルブであることを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド車両の始動制御装置において、
    前記コントロールバルブとして、前記減圧側回路の圧力を調整するクラッチ圧レギュレータバルブと、前記減圧側回路から前記クラッチへ前記作動液を給排して締結圧を制御するクラッチ圧力制御バルブと、を備え、
    前記クラッチ圧レギュレータバルブは、軸方向に移動して調圧を行うスプールを備えるとともに、前記スプールは、前記減圧側回路の圧力を減圧する作動方向に前記減圧側回路のフィードバック圧を受圧する一方で、前記減圧側回路の圧力を増圧する作動方向に、初期付勢力および圧力制御部にて形成された制御パイロット圧を受圧することを特徴とするハイブリッド車両の始動制御装置。
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