JP2014069678A - 電動倍力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に、軸方向にコンパクトにできる電動倍力装置を提供する。
【解決手段】本電動倍力装置1は、ハウジング4のリアカバー4Bの円筒部8にボールネジ機構41のネジ軸47(倍力部材)を相対回転不能に支持する回り止め部39が形成され、該回り止め部39に反力バネ79の一端側を支持するバネ支持部77が一体的に形成されているので、軸方向寸法を従来よりも短くすることができ、電動倍力装置1を小型化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両のブレーキ装置に組込まれる倍力装置において、倍力源として電動アクチュエータを用いた電動倍力装置に関するものである。
例えば、特許文献1に記載された電動倍力装置では、ブレーキペダルの操作により入力部材が所定距離だけ前進したとき、入力部材に当接して該入力部材の移動に対して反力を付与する反力付与手段が設けられており、該反力付与手段は、ハウジングに固定された固定バネ受と、入力部材に当接する可動バネ受と、固定バネ受と前記可動バネ受との間に介装されるバネ部材と、ハウジングに固定されて、バネ部材を覆い、可動バネ受を入力部材の移動方向に沿って案内するカバー部材とを備えている。
特開2012−96649号公報
しかしながら、特許文献1に係る電動倍力装置の反力付与手段では、ハウジングと固定バネ受とが別体で構成されているため、軸方向寸法が長くなってしまい、電動倍力装置が大型化してしまう、という問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、特に、軸方向にコンパクトにできる電動倍力装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、該入力部材に対してその軸方向に相対移動すべくハウジングに対して回転不能に設けられ、該ハウジングに固定されるマスタシリンダのピストンを推進する倍力部材と、前記倍力部材を移動させる電動モータと、前記入力部材と前記倍力部材との相対位置を調整して所望の倍力比をもって前記マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させるべく、前記入力部材の移動に基づき前記電動モータの作動を制御する制御回路と、前記ブレーキペダルの操作により前記入力部材が所定距離だけ前進したとき、前記入力部材に当接して該入力部材の移動に対して弾性部材によって反力を付与する反力付与手段と、を備える電動倍力装置において、前記ハウジングには、前記倍力部材を相対回転不能に支持する回り止め部が形成され、該回り止め部に前記弾性部材の一端側を支持する支持部が一体的に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る電動倍力装置によれば、軸方向の長さを従来よりも短くすることができ、装置を小型化することができる。
一実施形態に係る電動倍力装置の縦断面図である。 図1の電動倍力装置の反力付与手段の分解斜視図である。 図1の電動倍力装置の正面図であり、一対の回り止め部及びバネ支持部を示す図である。
以下、一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電動倍力装置1は、タンデム型のマスタシリンダ2と、アクチュエータ3を内装するハウジング4とを備えている。このマスタシリンダ2には、リザーバ5が接続されている。ハウジング4の上部には、コントローラCが取付けられている。ハウジング4は、略有底円筒状のハウジング本体4Aと、その開口部側に、複数のボルト4Cにより結合されるリアカバー4Bとから構成される。リアカバー4Bには、マスタシリンダ2と同心状に円筒部8が突出している。該円筒部8の後端部には、その後端部から一体的に径方向内側に突出する一対の回り止め部39、39が形成されている。また、図2に示すように、円筒部8の端部には切欠83が形成されており、該切欠83を横切るように外周溝85が形成される。
図1に示すように、マスタシリンダ2は、略有底円筒状のシリンダ本体2Aを含み、その開口部側がハウジング4の底部の開口部にスタッドボルト6A及びナット6Bによって結合されている。マスタシリンダ2のシリンダ本体2A内には、開口側に、先端部がカップ状に形成された円筒状のプライマリピストン10が挿入され、底部側にカップ状のセカンダリピストン11が挿入されている。プライマリピストン10の後端部は、マスタシリンダ2の開口部からハウジング4内に突出して、リアカバー4Bの円筒部8まで延びている。シリンダ本体2A内は、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11によってプライマリ室16及びセカンダリ室17の2つの圧力室が形成されている。プライマリ室16及びセカンダリ室17には、液圧ポート18、19がそれぞれ設けられている。液圧ポート18、19には、各車輪のブレーキキャリパに液圧を供給するための2系統の液圧回路(図示せず)がそれぞれ接続される。
また、シリンダ本体2Aの側壁の上部側には、プライマリ室16及びセカンダリ室17をリザーバ5に接続するためのリザーバポート20、21が設けられている。シリンダ本体2Aのシリンダボア12と、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11との間は、それぞれ2つのシール部材22A、22B及び23A、23Bによってシールされている。シール部材22A、22Bは、軸方向に沿ってリザーバポート20を挟むように配置されている。シール部材22Aにより、プライマリピストン10が図1に示す非制動位置にあるときに、プライマリ室16がプライマリピストン10の側壁に設けられたポート24を介してリザーバポート20に連通し、プライマリピストン10が非制動位置から前進したとき、シール部材22Aによってプライマリ室16がリザーバポート20から遮断されるようになっている。また、シール部材23A、23Bは、軸方向に沿ってリザーバポート21を挟むように配置されている。これらのうちシール部材23Aにより、セカンダリピストン11が図1に示す非制動位置にあるとき、セカンダリ室17がセカンダリピストン11の側壁に設けられたポート25を介してリザーバポート21に連通し、セカンダリピストン11が非制動位置から前進したとき、シール部材23Aによってセカンダリ室17がリザーバポート21から遮断されるようになっている。
プライマリ室16内のプライマリピストン10とセカンダリピストン11との間には、バネアセンブリ26が介装されている。また、セカンダリ室17内のマスタシリンダ2の底部とセカンダリピストン11との間には、圧縮コイルバネである戻しバネ27が介装されている。バネアセンブリ26は、圧縮コイルバネ28を伸縮可能なリテーナ29によって所定の圧縮状態で保持し、そのバネ力に抗して圧縮可能としたものである。リテーナ29とプライマリピストン10の中間壁30(後述)との間には、円筒状のスペーサ29Aが介装されている。
プライマリピストン10は、全体として円筒状に形成され、内部を軸方向に仕切る中間壁30を備えている。該中間壁30には、案内ボア31が軸方向に沿って貫通されている。案内ボア31には、段部32Aを有する段付形状の入力ピストン32の小径の先端部が摺動可能かつ液密的に挿入されている。案内ボア31と入力ピストン32の先端部との間は、2つのシール部材33A、33Bによってシールされており、プライマリピストン10の中間壁30には、案内ボア31のシール部材33A、33B間に開口する通路33が径方向に沿って貫通されている。この通路33がシール部材22Bの内側に開口している。
ハウジング4内に延びるプライマリピストン10の中間部は、ハウジング本体4Aの底部の開口部に嵌合する円筒状のバネ受部材70に挿入されて軸方向に沿って摺動可能に案内されている。バネ受部材70は、一端部に形成された外側フランジ部71がハウジング本体4Aの底部の開口部に嵌合して固定されて、マスタシリンダ2のシリンダボア12に連接している。バネ受部材70の後端内周部に取付けられたシール部材72によってプライマリピストン10との間をシールしている。
入力ピストン32の後端部には、リアカバー4Bの円筒部8及びプライマリピストン10の後部に挿入された、入力部材としての入力ロッド34の先端部が連結されている。入力ロッド34の後端側は、円筒部8から外部に延出されている。円筒部8から外部に延出された入力ロッド34の後端部にはネジ部34Bが形成されている。このネジ部34Bには、ブレーキペダル(図示せず)を連結するためのクレビス73及びクレビス73の締結部材としてのロックナット74が螺着されている。プライマリピストン10の後端部には、フランジ状のバネ受35が取付けられ、プライマリピストン10は、バネ受部材70の後端部とバネ受35との間に介装された圧縮コイルバネである戻しバネ36によって後退方向に付勢されている。また、入力ピストン32は、プライマリピストン10の中間壁30との間及びバネ受35との間にそれぞれ介装された圧縮コイルバネであるバネ37、38によって、図1に示す中立位置に弾性的に保持されている。入力ロッド34の後退位置は、入力ロッド34の中間部に設けられた大径の当接部34Aがリアカバー4Aの円筒部8に設けた一対の回り止め部39に当接することによって規定されている。
ハウジング4内には、電動モータ40及び電動モータ40の回転を直線運動に変換してプライマリピストン10に推力を付与するボールネジ機構41を含むアクチュエータ3が設けられている。電動モータ40は、永久磁石埋め込み型同期モータであって、ステータ42とロータ45とを含んでいる。ステータ42は、ハウジング本体4Aの底部の後側の段部に複数のボルト69によって固定された複数のコイルを有している。ロータ45は、円筒状に形成されて上記ステータ21の内周面に対向して周方向に沿って配置された複数の永久磁石を有している。なお、電動モータ40は、ロータ45の内部に永久磁石を配置した同期モータ、あるいは、誘導モータ等の他の形式のモータとしてもよい。
ボールネジ機構41は、ナット部材46と、倍力部材としての中空のネジ軸47と、これらの対向面に形成されたネジ溝間に装填された複数のボール48とを有している。ナット部材46は、ハウジング本体4Aの底部付近からリアカバー4B付近にわたって軸方向に沿って延ばされ、その両端部がベアリング43、44によってハウジング本体4A及びリアカバー4Bに回転可能に支持されている。ナット部材46の前部側の外周部にロータ45の内周部が固定されている。ネジ軸47は、ナット部材46及びハウジング4の円筒部8内に挿入されて軸方向に沿って移動可能で、かつ、軸回りに回転しないように支持されている。具体的には、ネジ軸47の円筒部8から突出する後端部には、その直径方向の2箇所に軸方向に沿って端部まで延びる案内溝47Aが形成されている。各案内溝47Aに、ハウジング4のリアカバー4Bの円筒部8に設けた一対の回り止め部39がそれぞれ係合して、ネジ軸47を軸方向に移動可能に、かつ、軸回りに回転しないように支持している。ボールネジ機構41は、電動モータ40のロータ45の回転に伴うナット部材46の回転により、ネジ溝に沿ってボール48が転動することにより、ネジ軸47が軸方向に移動するようになっている。また、ボールネジ機構41は、ナット部材46とネジ軸47との間で、回転及び直線運動を相互に変換可能となっている。なお、本実施形態においては、介装していないが、電動モータ40とボールネジ機構41との間に、遊星歯車機構、差動減速機構等の公知の減速機構を介装して、電動モータ40の回転を減速してボールネジ機構41に伝達するようにしてもよい。
ボールネジ機構41のネジ軸47は、バネ受部材70の外側フランジ部71との間に介装された圧縮テーパコイルバネである戻しバネ49によって後退方向に付勢されている。倍力部材としてのネジ軸47は、その後端部がリアカバー4Bの円筒部8に設けられた回り止め部39に当接することよって後退位置が規制されている。ネジ軸47内には、プライマリピストン10の後端部が挿入され、ネジ軸47の内周部に形成された段部50にバネ受35が当接することによってプライマリピストン10の後退位置が規制されている。これにより、プライマリピストン10は、ネジ軸47の前進により、段部50に押されて前進し、また、段部50から離間して単独で前進することができる。そして、図1に示すように、回り止め部39に当接したネジ軸47によってプライマリピストン10の非制動位置が規定され、非制動位置にあるプライマリピストン10及びバネアセンブリ26の最大長によって、セカンダリピストン11の後退位置、すなわち、非制動位置が規定されている。
ハウジング4内には、電動モータ40のロータ43の回転位置を検出する回転位置センサとしてのレゾルバ60が設けられている。レゾルバ60は、ナット部材46の後部側の外周部に固定されたセンサロータ60Aと、該センサロータ60Aに対向してリアカバー4B取付けられたセンサステータ60Bとから構成されている。
また、図1及び図2に示すように、リアカバー4Bの円筒部8の後端部には反力付与手段75が設けられている。該反力付与手段75は、円筒状のカバー部材76と、回り止め部39に設けられたバネ支持部77と、可動バネ受78と、弾性部材としての反力バネ79とから大略構成されている。カバー部材76は、リアカバー4Bの円筒部8の後端部に取付けられてネジ軸47の外周を覆うように設けられる。バネ支持部77は、ハウジング4のリアカバー4Bの円筒部8に一体的に設けられた一対の回り止め部39、39の後側に設けられている。可動バネ受78は、カバー部材76内で軸方向に沿って移動可能に案内されて設けられる。反力バネ79は、一対の回り止め部39に連設したバネ支持部77と可動バネ受78との間に介装された圧縮コイルばねである。
詳しくは、カバー部材76は、基端部に拡径部76Aが形成された段付形状となっており、円筒部8の端部に形成された小径の段部の外周に拡径部76Aを嵌合して、円筒部8に取付けられている。カバー部材76には、拡径部76Aの端部から軸方向に沿って延出し、先端部が径方向外側に突出する係合部76Bが形成されている。この係合部76Bを円筒部8の端部に形成された切欠83に係合させ、円筒部8の切欠83を横切るように形成された外周溝85に止輪84を嵌合して係合部76Bに係合させることにより、カバー部材76を円筒部8に固定している。カバー部材76には、直径方向の2箇所に拡径部76Aから軸方向に沿って延びる一対のガイド溝81が設けられている。
図3も参照して、バネ支持部77は、リアカバー4Bの円筒部8に一体的に設けられた一対の回り止め部39の先端側を繋ぐようにして反力バネ79の一端部を支持するように構成される。詳しくは、バネ支持部77は、一対の回り止め部39の先端部を繋ぐようにして環状に延びる凹状壁部として形成される。バネ支持部77の内側には入力ロッド34が挿通できるように長円形状の開口部86が形成される。これら回り止め部39のバネ支持部77側にワッシャ80とスプリングワッシャ82とが重ねられ、各回り止め部39が円筒部8に取付けられたカバー部材76の拡径部76A内の段部にスプリングワッシャ82を介して押圧している。
可動バネ受78は、入力ロッド34が挿通される開口部分78Bから直径方向外側に突出して先端部がカバー部材76のガイド溝81に係合する一対の案内部78Aが一体に形成されている。案内部78Aは、ネジ軸47の案内溝47Aに挿入され、先端部がカバー部材76のガイド溝81に沿って案内され、軸方向にガイド溝81の範囲内で移動でき、また径方向に支持されるようになっている。ガイド溝81は、カバー部材76の拡径部76Aまで延びているので、拡径部76Aから案内部78Aをガイド溝81に挿入することができる。可動バネ受78の開口部分78Bは、その開口縁部がロックナット74に当接するように内径が設定されている。可動バネ受78の開口部分78Bのネジ軸47側の面には、反力バネ79の他端部を受け入れる凹部が形成されている。
反力バネ79は、自由長または所定のセット荷重で圧縮された状態(本実施形態では各部品間のがたつきを抑えるため自由長より僅かに圧縮された状態)でバネ支持部77と可動バネ受78との間に介装されている。そして、入力ロッド34が円筒部8、すなわち、ハウジング4に対して、所定の距離Lだけ前進したとき、ロックナット74が可動バネ受78に当接し、入力ロッド34が更に前進すると、反力バネ79が圧縮されてそのバネ力が入力ロッド34の前進に対して反力として付与される。
また、電動倍力装置1には、ブレーキペダル、すなわち、入力ピストン32及び入力ロッド34の変位を検出するストロークセンサ(図示せず)、電動モータ40のロータ43の回転位置を検出するレゾルバ60、電動モータ40に供給する電流を検出する電流センサ、プライマリ室17、セカンダリ室18の液圧を検出する液圧センサ等の各種センサ(いずれも図示せず)が接続されている。制御回路としてのコントローラCは、ECU及びRAMを含むマイクロプロセッサベースの電子制御装置であり、これらの各種センサから検出信号に基づき、入力ロッド34とボールネジ機構41のネジ軸47(プライマリピストン10)との相対位置を調整して所望の倍力比をもってマスタシリンダ2内のプライマリ室17及びセカンダリ室18にブレーキ液圧を発生させるべく、電動モータ40の作動を制御するものである。
次に、本実施形態に係る電動倍力装置1の作用について説明する。
ブレーキペダルを操作して入力ロッド34を介して入力ピストン32を前進させると、入力ピストン32の変位をストロークセンサによって検出し、コントローラCによって入力ピストン32の変位に基づいて電動モータ40の作動を制御し、ボールネジ機構41を介してプライマリピストン10を前進させて入力ピストン32の変位に追従させる。これにより、プライマリ室16に液圧が発生し、また、この液圧がセカンダリピストン11を介してセカンダリ室17に伝達される。このようにして、マスタシリンダ2で発生したブレーキ液圧は、液圧ポート18、19を介して各車輪のブレーキキャリパに供給され、制動力が発生する。ブレーキペダルの操作を解除すると、入力ピストン32、プライマリピストン10及びセカンダリピストン11が後退してマスタシリンダ2のブレーキ液圧が減圧し、ブレーキパッドが後退して制動が解除される。ここで、プライマリピストン10とセカンダリピストン11とは、同様に作動するので、以下においては、プライマリピストン10についてのみ説明する。
このとき、プライマリ室16の液圧の一部を入力ピストン32によって受圧し、その反力を、入力ロッド34を介してブレーキペダルにフィードバックする。これにより、所定の倍力比をもって所望の制動力を発生させることができる。そして、入力ピストン32と、これに追従するプライマリピストン10との相対位置を調整して、バネ37、38のバネ力を入力ピストン32に作用させて、入力ロッド34に対する反力を加減することにより、倍力比を調整することができる。入力ピストン32の変位量に対して、プライマリピストン10の変位量を前方に調整することにより倍力比が大きくなり、後方に調整することにより倍力比が小さくなる。これにより、倍力制御、ブレーキアシスト制御、車間車両安定性制御、車間制御、回生協調制御等のブレーキ制御を実行することができる。なお、入力ピストン32に対して、プライマリピストン10が後方となるように調整して倍力比を小さくし、プライマリ室16の液圧を低下させることで、液圧による制動力を抑えて回生協調時の回生量を大きくすることができる。
また、電動モータ40は、所定の最大出力を有している。電動モータ40の最大出力は、電力の供給によって最大限可能な出力、あるいは、過大な電力の供給による電動モータ40の損傷を防止すべく、予め定めた最大電力の供給時の出力としてもよい。コントローラCによって制御された電動モータ40の出力が最大出力に達し、プライマリ室16の液圧とプライマリピストン10の推力が釣合うとプライマリピストン10は、それ以上前進できなくなり停止する。このような全負荷状態で、ブレーキペダルを更に踏込むと、入力ロッド34の前進に対して、プライマリピストン10は停止したままで、入力ピストン32のみが前進することになるが、プライマリピストン10が停止しているため、入力ピストン32の前進量に対するプライマリ室16の液圧の上昇によって入力ピストン32および入力ロッド34を介してブレーキペダルにフィードバックされる反力増加量の割合が減少する。しかしながら、ブレーキペダルの操作による入力ピストン32のハウジング4に対する移動距離が所定の距離Lに達すると、ロックナット74が反力付与手段75の可動バネ受78に当接し、反力バネ79が圧縮されることにより、そのバネ力が反力としてブレーキペダルに付与される。ここで、反力バネ79のバネ力は、電動モータ40の出力が所定の最大出力に達したとき、入力ロッド34およびブレーキペダルに対する反力増加量の割合が減少するのを補う程度の反力に設定されている。これにより、プライマリピストン10の停止による反力増加量の減少を反力付与手段75の反力バネ79のバネ力によって補うことができ、ブレーキペダルの剛性感を維持し得るので、ブレーキペダルを深く踏込んで電動モータ40の出力が最大出力に達した後の反力増加量の減少による違和感を緩和することができる。
ブレーキペダルを更に踏込むと、入力ピストン32の段部32Aがプライマリピストン10の中間壁30に当接し、プライマリピストン10が入力ピストン32と共に前進し、プライマリ室16の液圧の上昇による反力が増大する。このとき、反力付与手段75により、ブレーキペダルの操作に対して適度な反力が付与されているので、急激な反力増加量の増大による違和感を緩和することができる。
以上説明した本実施形態に係る電動倍力装置1によれば、リアカバー4Bの円筒部8に設けられた一対の回り止め部39の先端側を繋ぐようにして、反力バネ79の一端部を支持するバネ支持部77を一体的に設けたので、本電動倍力装置1の軸方向の長さを従来よりも短くすることができ、電動倍力装置1を小型化することができる。また、一対の回り止め部39を繋ぐようにバネ支持部77を一体的に形成することで、回り止め部39が両端支持となるのでその強度が向上する。さらに、該回り止め部39の強度が向上するために回り止め部39の薄肉化も可能となり軽量化につながる。
1 電動倍力装置,2 マスタシリンダ,4 ハウジング,4B リアカバー,8 円筒部, 10 プライマリピストン,32 入力ピストン,34 入力ロッド(入力部材),39 回り止め部,40 電動モータ,41 ボールネジ機構,47 ネジ軸(倍力部材),75 反力付与手段,77 バネ支持部,79 反力バネ(弾性部材),C コントローラ(制御回路)

Claims (2)

  1. ブレーキペダルの操作により進退移動する入力部材と、
    該入力部材に対してその軸方向に相対移動すべくハウジングに対して回転不能に設けられ、該ハウジングに固定されるマスタシリンダのピストンを推進する倍力部材と、
    前記倍力部材を移動させる電動モータと、
    前記入力部材と前記倍力部材との相対位置を調整して所望の倍力比をもって前記マスタシリンダ内にブレーキ液圧を発生させるべく、前記入力部材の移動に基づき前記電動モータの作動を制御する制御回路と、
    前記ブレーキペダルの操作により前記入力部材が所定距離だけ前進したとき、前記入力部材に当接して該入力部材の移動に対して弾性部材によって反力を付与する反力付与手段と、を備える電動倍力装置において、
    前記ハウジングには、前記倍力部材を相対回転不能に支持する回り止め部が形成され、該回り止め部に前記弾性部材の一端側を支持する支持部が一体的に形成されていることを特徴とする電動倍力装置。
  2. 前記回り止め部は、円筒状に形成された前記倍力部材の径方向内方に一対突出して設けられ、前記支持部は、前記一対の回り止め部の先端側を繋ぐように形成されることを特徴とする請求項1に記載の電動倍力装置。
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