JP2014068466A - 充電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な構成、煩雑な処理、面倒な管理を要することなく、充電器の個別識別を可能とし、それによって、複数充電器の直列/並列接続での効率の良い充電を可能にする充電装置を提供する。
【解決手段】直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続可能な充電器と、上記充電器に設けられ通信によって直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器の有無を認識する充電器認識手段と、上記充電器に設けられ上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器が有ると認識された場合自身がどのような役割の充電器であるかを判別する役割判別手段と、を具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は、充電装置に係り、特に、複数台の充電器を直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続して構成されたものにおいて、複雑な構成、煩雑な処理、面倒な管理を要することなく個別認識を可能とし、例えば、何れがマスタ(主)充電器で何れがスレーブ(従)充電器であるかを認識することができるように工夫したものに関する。
一般的に、バッテリには最大充電電圧(Vmax)が規定されており、それを超える電圧まで充電してはならない。
但し、バッテリを満充電に近づける為にはできる限り最大充電電圧(Vmax)まで充電する必要がある。
しかしながら、バッテリには内部抵抗(R)があり、充電電流(I)が流れるとバッテリ電圧は、内部抵抗による電圧(R×I)分上昇し、最大充電電圧(Vmax)まで充電しても満充電にならない。したがって、バッテリを満充電にする為には、より低い電流値で充電することが求められる。
例えば、図18に示すように、複数台の充電器201を並列・接続してバッテリ203に充電する構成の充電装置が提案されている。その際、各充電器201には最小出力電流(Ioutmin)が定められていて、複数台の充電器201を並列・接続した場合には、一体の充電器としての最小出力電流は、並列数をNとすると、N×Ioutminとなる。これでは、一体の充電器としての最小出力電流が増大してしまい、バッテリ203に対してより低い電流値で充電することができないため、満充電に近づけることができなくなってしまう。
そこで、各充電器201を個別に停止させる制御が提案されている。そのような制御を行えば、図19に示すように、各充電器201を個別に停止させることができるので、一体の充電器としての最小出力電流は、一台の充電器201の最小出力電流(Ioutmin)のままということになり、バッテリ203に対してより低い電流値で充電することができ満充電に近づけることができる。
各充電器201を個別に停止させるためには、並列・接続された複数台の充電器201を個別認識する必要がある。例えば、複数台の充電器201を並列・接続した場合、1台の充電器201がマスタ充電器として機能し、その他の充電器201がスレーブ充電器として機能する。そして、スレーブ充電器はマスタ充電器からの指令に基づいて充電動作する。例えば、マスタ充電器からの指令によって
、その他のスレーブ充電器を停止させ、それによって、一体の充電器としての最小出力電流を一台の充電器201の最小出力電流(Ioutmin)のままとする。それによって、バッテリ203に対してより低い電流値で充電することができるため、満充電に近づけることができる。
ところで、各充電器201が自身がマスタ充電器であるのかスレーブ充電器であるのかについて認識するためには、例えば、各充電器に機体ID情報を示す信号を入力・記憶させる、又は、DIPスイッチ等を設置して機体ID情報を個別に設定しておく必要がある。又、各充電器201にEEPROMを設置し、そのEEPROMにマスタ充電かスレーブ充電器かの情報を入力・記録しておく必要がある。
因みに、DIPスイッチを使用して機体ID情報を設定する場合には、充電器201の接続台数が2台あれば1回路、4台であれば2回路、8台であれば3回路必要となり、それぞれ入力回路を用意する必要がある。
この種の充電装置の構成を示すものとして、例えば、特許文献1、特許文献2等がある。
特開平7−121249号公報 特開2009−153368号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
まず、機体ID情報を示す信号を入力・記録させる場合には、入力・記録させるためのポート、入力回路、記憶装置等が必要となる等、識別するための比較的大掛かりなハードウェアが別途必要になってしまうという問題があった。
これは、DIPスイッチ等を設置する場合も同様であり、そのため、コストが上昇してしまうという問題があった。
又、ハード設計によって接続数が制限されてしまうという問題もあった。
さらに、ハード不良に起因して同じ機体ID情報の充電器が併存してしまうような場合も想定され、その場合には、その充電器は動作できないという問題も生じてしまう。
又、マスタ充電器であるのかスレーブ充電器であるのかを、例えば、EEPROMに入力・記憶しておく場合には、図18に示すように、同じ充電器201をソフトウェアの内容によって別々に管理する必要があり、管理工数が増大してしまうという問題があった。
尚、図20(a)は様々な仕様(この場合には、仕様A、仕様B、仕様C)が想定されることを示しており、図20(b)は、それに伴って、同じ充電器201であるにもかかわらず、マスタ用、スレーブ1用、スレーブ2用等として別個に管理する様子を示している。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、複雑な構成、煩雑な処理、面倒な管理を要することなく、充電器の個別識別を可能とし、それによって、複数充電器の直列又は並列又は直列と並列の組み合による接続での効率の良い充電を可能にする充電装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願の請求項1による充電装置は、直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続可能な充電器と、上記充電器に設けられ通信によって直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器の有無を認識する充電器認識手段と、上記充電器に設けられ上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器が有ると認識された場合自身がどのような役割の充電器であるかを判別する役割判別手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による充電装置は、請求項1記載の充電装置において、上記役割判別手段は自身がマスタ充電器であるかスレーブ充電器であるかを判別するものであることを特徴とするものである。
又、請求項3による充電装置は、請求項2記載の充電装置において、上記役割判別手段によって自身がマスタ充電器であると判別された場合には他の充電器に出力指示を出力するように構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による充電装置は、請求項3記載の充電装置において、上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器は無いと認識された場合には単独の充電器として機能することを特徴とするものである。
又、請求項5による充電装置は、請求項4記載の充電装置において、上記通信はバス接続を利用するものであることを特徴とするものである。
又、請求項6による充電装置は、請求項5記載の充電装置において、充電器には一意のID情報が予め記憶されていて、上記充電器認識手段は他の充電器からのID情報の受信により他の充電器の存在を認識するものであることを特徴とするものである。
又、請求項7による充電装置は、請求項6記載の充電装置において、上記役割判別手段は上記ID情報の違いによってその役割を判別するものであることを特徴とするものである。
又、請求項8による充電装置は、請求項7記載の充電装置において、上記ID情報は予め記録されているシリアル番号又は充電器が自ら作成する個体番号であることを特徴とするものである。
以上述べたように本願の請求項1による充電装置によると、直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続可能な充電器と、上記充電器に設けられ通信によって直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器の有無を認識する充電器認識手段と、上記充電器に設けられ上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器が有ると認識された場合自身がどのような役割の充電器であるかを判別する役割判別手段と、を具備した構成になっているので、複雑な構成や煩雑な処理を要することなく個別認識を可能とし、自身の役割を判別して充電装置としての所望の機能を果たすことが可能となり、構成の簡略化、作業の容易化を図ることができる。
又、請求項2による充電装置によると、請求項1記載の充電装置において、上記役割判別手段は自身がマスタ充電器であるかスレーブ充電器であるかを判別するものとして構成されているので、自身がマスタ充電器であるかスレーブ充電器であるかを判別して、それに対応した所定の機能を発揮することができる。
又、請求項3による充電装置によると、請求項2記載の充電装置において、上記役割判別手段によって自身がマスタ充電器であると判別された場合には他の充電器に出力指示を出力するように構成されているので、例えば、他のスレーブ充電器を停止させて、一体の充電器としての最小出力電流を一台の充電器の最小出力電流(Ioutmin)とすることができ、バッテリに対してより低い電流まで充電して満充電に近づけることができる。
又、請求項4による充電装置によると、請求項3記載の充電装置において、上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器は無いと認識された場合には単独の充電器として機能するように構成されているので、複数の充電器を一体的にも単独でも機能させることができる。
又、請求項5による充電装置によると、請求項4記載の充電装置において、上記通信はバス接続を利用するものであるので、マスタ充電器とその他のスレーブ充電器との間で所望の通信を行うことができる。
又、請求項6による充電装置によると、請求項5記載の充電装置において、充電器には一意のID情報が予め記憶されていて、上記充電器認識手段は他の充電器からのID情報の受信により他の充電器の存在を認識するものであるので、複雑な構成や煩瑣な処理を要することなく所望の認識が可能になる。
又、請求項7による充電装置によると、請求項6記載の充電装置において、上記役割判別手段は上記ID情報の違いによってその役割を判別するものであるので、複雑な構成や煩瑣な処理を要することなく所望の判別が可能になる。
又、請求項8による充電装置によると、請求項7記載の充電装置において、上記ID情報は予め記録されているシリアル番号又は充電器が自ら作成する個体番号であるので、複雑な構成や煩瑣な処理を要することなく所望の処理が可能になる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、3台の充電器を並列接続した構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、バス接続の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態を示すタイミングチャートである。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、受信回数と採用・不採用を説明するための図である。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態を示す図で、3台の充電器の内2台を並列接続しそこに残りの一台を直列に接続した構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施の形態を示す図で、3台の充電器を直列に接続した構成を示すブロック図である。 従来例の説明に使用した図で、充電器とバッテリの関係を示すブロック図である。 従来例の説明に使用した図で、充電器とバッテリの関係を示すブロック図である。 従来例の説明に使用した図で、図20(a)は異なる仕様を示す図、図20(b)は在庫の様子を示すブロック図である。
以下、図1乃至図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態による充電装置の構成を示すブロック図であり、複数台(この実施の形態の場合には3台)、すなわち、充電器1、3、5が並列・接続されている。これら3台の充電器1、3、5を使用して、交流電源7からバッテリ9に充電を行う構成になっている。
上記充電器1は次のような構成になっている。まず、中央演算処理部11が有り、この中央演算処理部11には、電流検出処理部13、充電処理部15
、シリアル番号決定部17、マスタ/スレーブ決定部19、通信処理部21が設置されている。又、充電器1には、上記中央演算処理部11とは別に、外部記憶装置23、通信装置25が設置されているとともに、コンバータ27、電流検出器29が設置されている。
又、充電器3、充電器5も同様の構成になっており、図中同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
又、上記充電器1、3、5、交流電源7、バッテリ9は充電ライン31a、31bを介して接続されている。又、上記充電器1、3、5の各通信装置25相互間は通信ライン35を介して接続されている。
又、本実施の形態の場合には、CAN(Control Area Network)と称される通信方式を採用している。このCANの場合には、図2に示すように、バス接続可能な通信方式であり、同時に複数のユニット(本実施の形態の場合には各充電器1、3、5の通信装置25)が通信を開始する場合、通信調停という仕組みで通信データの優先順位が決定され、優先順位の低い通信は再送信される構成になっている。したがって、本実施の形態の場合でいえば、各充電器1、3、5の通信装置25が同時にCAN通信を開始しても、上記した通信調停により優先順位が決定され、優先順位の低い通信は再送信される。よって、確実にデータを送信することができる。
尚、図2はCANシステムを模式的に示す図であり、各充電器1、3、5の通信装置25がバス接続されている様子を示している。図中符号41、43は終端抵抗である。
又、上記各充電器1、3、5の外部記憶装置23には、製造時にそれぞれ固有のシリアル番号が記憶される。そして、図3に示すように、各充電器1、3、5は、製造時に、各外部記憶装置23に記録されているシリアル番号の情報を読み出して通信装置25を介して出力する。各充電器1、3、5が同タイミングで通信を開始した場合、何れかのデータが採用される、若しくは、全てのデータが採用されない。全てのデータが採用されない場合は、充電器1、3、5は、データを再送信する。何れかのデータが採用された場合、採用されなかったデータを送信した充電器はデータを再送信する。同様のシーケンスを繰り返すことにより、全てのデータが採用されるまで再送信を行う。
以上の構成を基に、図4、図5のフローチャートを参照しながら、その作用を説明する。
まず、図4に示ように、スタートした後、CAN受信割り込み有効の処理が実行される(ステップS1)。次いで、ステップS2に移行して、自身の外部記憶装置23に記録されているシリアル番号の情報を読み出す。次に、ステップS3に移行して、読み出したシリアル番号の情報を送信する。
尚、上記ステップS3において送信されたシリアル番号に関する情報は他の充電器に入力されることになる(例えば、充電器1から充電器3、5に入力される。)。その処理が図5に示す処理である。すなわち、CAN受信割り込み処理が実行されるものであり、ステップ11において、受信したデータのシリアル番号が中央演算処理部11の図示しないRAMに記録されることになる。この処理によって、各充電器1、3、5の中央演算処理部11の図示しないRAMには、自身を含めて3台の充電器1、3、5のシリアル番号の情報が記録されることになる。
図4に戻って、ステップS4に移行する。このステップS4においては、シリアル番号登録期限経過の有無が判別される。
尚、このシリアル番号登録期限とは各充電器1、3、5が受信した他の充電器のシリアル番号の情報を受信・記録するために十分な時間として予め設定されたものである。
上記ステップS4の判別処理において、シリアル番号登録期限が経過していると判別された場合には、ステップS5に移行する。これに対して、シリアル番号登録期限が経過していないと判別された場合には、同様の判別が繰り返し実行されることになる。
ステップS5においては、受信したシリアル番号を小さい順に並び替える。すなわち、この実施の形態の場合には、3台の充電器1、3、5のシリアル番号を小さい順に並び替えることになる。次いで、ステップS6に移行する。ステップS6においては、自身のシリアル番号の順番が「1」か否かの判別が行われる。自身のシリアル番号の順番が「1」の場合にはステップS7に移行して、自身がマスタ充電器であると認識する。これに対して、自身のシリアル番号の順番が「1」ではない場合には、ステップS8に移行して、自身がスレーブ充電器であると認識する。
上記処理が実行されることにより、3台の充電器1、3、5が、それぞれ自身がマスタ充電器かスレーブ充電器かの認識を行い、マスタ充電器であると認識した充電器は、他の充電器に出力指令を行うことになる。
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、充電器1、3、5に、個別認識のための大掛かりなハードウェアが備えさせる必要はなく、又、機体ID設定も不要となり、単に、シリアル番号を記録させておくだけで、自身がマスタ充電器であるのかスレーブ充電器であるのかを判別することができ、構成の簡略化、作業の容易化を図ることができる。
又、使用者がマスタ充電器を2台設定してしまうという誤設定、機体ID設定端子からの接続ハーネスが断線してしまうというハード不良をなくすことができるので、充電装置としての信頼性を向上させることができる。
又、ソフト設計の制限内で充電器の並列数を決定することができるので、多段化に対しても容易に対応することができる。
次に、図6乃至図8を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、外部記憶装置23にシリアル番号が記載されている場合について説明したが、この第2の実施の形態の場合には、外部記憶装置23にシリアル番号が記載されていない場合であっても、実施できることを示すものである。すなわち、この第2の実施の形態の場合には、各充電器1、3、5は、乱数を使用して個体番号を生成する構成になっている。上記乱数は、入力電圧、電流のAD値等毎回差が生ずる数値から算出する。
又、この場合には、各充電器1、3、5が同じ個体番号を生成する可能性がある。そこで、図6に示すような処理が行われる。まず、最初の通信において、各充電器1、3、5の固体番号に同一のものが存在するか否かが判別され、仮に、同一のものが存在していた場合には、個体番号の生成から再度やり直すようにしている。このような処理が、各充電器1、3、5の個体番号がそれぞれ異なるものになるまで繰り返し行われるものである。
以下、図7及び図8のフローチャートを参照してその作用を説明する。
図7に示すように、まず、ステップS21において、CAN受信割り込み有効処理が実行される。次いで、ステップS22に移行して、個体番号生成処理が実行される。次いで、ステップS23に移行して、個体番号の送信が実行される。それぞれの充電器1、3、5から送信された個体番号の情報は、図8に示すCAN受信割り込み処理によって、各充電器1、3、5に受信され記録される。すなわち、図8に示すように、ステップS31において、受信したデータの個体番号が各充電器1、3、5の中央演算処理部11の図示しないRAMに記録される。
図7に戻って、ステップS24に移行し、個体番号登録期限経過の有無が判別される。
尚、この個体番号登録期限とは各充電器1、3、5が受信した他の充電器の個体番号の情報を受信・記録するために十分な時間として予め設定されたものである。
ここで、個体番号登録期限が経過していると判別された場合には、ステップS25に移行する。これに対して、個体番号登録期限が経過していないと判別された場合には、その判別が繰り返し実行される。ステップS25においては、受信データにおいて個体番号に重複が有るか否かが判別される。ここで、個体番号に重複が有ると判別された場合には、ステップS26に移行し、受信した個体番号データをクリアする。そして、ステップS22に戻る。
これに対して、ステップS25において、個体番号に重複はないと判別された場合には、ステップS27に移行する。ステップS27においては、受信した個体番号を小さい順に並び替える。次いで、ステップS28に移行して、自身の個体番号の順番が「1」であるか否かの判別が実行される。「1」であると判別された場合には、ステップS29に移行して、自身の役割が「マスタ充電器」であると認識する。これに対して、「1」ではないと判別された場合には、ステップS30に移行して、自身の役割が「スレーブ充電器」であると認識する。
上記処理が実行されることにより、3台の充電器1、3、5が、それぞれ自身がマスタ充電器かスレーブ充電器かの認識を行い、マスタ充電器であると認識した充電器は、他の充電器に出力指令を行うことになる。
したがって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
次に、図9乃至図11を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この実施の形態の場合には、シリアル番号送信開始までの遅延時間を乱数により決定するようにしている。すなわち、図9に示すように、各充電器1、3、5の送信までの遅延時間が乱数により設定され、その遅延時間の違いによって送信のタイミングが異なるものである。
以下、図10及び図11のフローチャートを参照しながらその作用を説明する。
図10に示すように、まず、ステップS41において、CAN受信割り込み有効処理が実行される。次いで、ステップS42に移行して、シリアル番号の読み出しが実行される。次いで、ステップS43に移行して、乱数により送信遅延時間の計算が実行される。次いで、ステップS44に移行して、送信遅延時間の経過の有無が判別される。経過していると判別された場合には、ステップS45に移行して、シリアル番号の送信が実行される。それぞれの充電器1、3、5から送信されたシリアル番号の情報は、図11に示すCAN受信割り込み処理によって、各充電器1、3、5に受信され記録される。すなわち、図11に示すように、ステップS51において、受信したデータのシリアル番号が各充電器1、3、5の中央演算処理部11の図示しないRAMに記録される。
図10に戻って、ステップS46に移行し、シリアル番号登録期限経過の有無が判別される。
尚、このシリアル番号登録期限とは各充電器1、3、5が受信した他の充電器のシリアル番号の情報を受信・記録するために十分な時間として予め設定されたものである。
ここで、シリアル番号登録期限が経過していると判別された場合には、ステップS47に移行する。これに対して、シリアル番号登録期限が経過していないと判別された場合には、その判別が繰り返し実行される。ステップS47においては、受信したシリアル番号を小さい順に並び替える。次いで、ステップS48に移行して、自身のシリアル番号の順番が「1」であるか否かの判別が実行される。「1」であると判別された場合には、ステップS49に移行して、自身の役割が「マスタ充電器」であると認識する。これに対して、「1」ではないと判別された場合には、ステップS50に移行して、自身の役割が「スレーブ充電器」であると認識する。
上記処理が実行されることにより、3台の充電器1、3、5が、それぞれ自身がマスタ充電器かスレーブ充電器かの認識を行い、マスタ充電器であると認識した充電器は、他の充電器に出力指令を行うことになる。
したがって、前記第1及び第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
次に、図12乃至図15を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。この場合には、前記第3の実施の形態の場合において、複数回送信することにより、通信異常やノイズ等による通信不良発生時でも、確実に充電器の個体識別ができるように工夫したものである。すなわち、図13に示すように、3回、4回と複数回受信した場合にはその情報を採用し、これに対して、1回のみの受信の場合には不採用とするものである。図12は異常なシリアル番号をご認識した場合を「×」で示して説明していて、その異常信号の受信は、図13に示すように、1回だけであるので不採用となる。
以下、図14及び図15を参照してその作用を説明する。
図14に示すように、まず、ステップS61において、CAN受信割り込み有効の処理が実行される。次いで、ステップS62に移行して、シリアル番号の読み出しが実行される。次いで、ステップS63に移行して、乱数により送信遅延時間の計算が実行される。次いで、ステップS64に移行して、送信遅延時間の経過の有無が判別される。経過していると判別された場合には、ステップS65に移行して、シリアル番号の送信が実行される。それぞれの充電器1、3、5から送信されたシリアル番号の情報は、図15に示すCAN受信割り込み処理によって、各充電器1、3、5に受信され記録される。すなわち、図15に示すように、ステップS81において、受信したデータのシリアル番個が各充電器1、3、5の中央演算処理部11の図示しないRAMに記録される。
図14に戻って、ステップS66に移行し、送信回数が4回以上か否かが判別される。4回以上であると判別された場合にはステップS67に移行する。これに対して、4回以上ではないと判別された場合には、ステップS63に戻る。上記ステップS67では、シリアル番号登録期限経過の有無が判別される。
尚、このシリアル番号登録期限とは各充電器1、3、5が受信した他の充電器のシリアル番号の情報を受信・記録するために十分な時間として予め設定されたものである。
ここで、シリアル番号登録期限が経過していると判別された場合には、ステップS68に移行する。これに対して、シリアル番号登録期限が経過していないと判別された場合には、その判別が繰り返し実行される。ステップS68においては、2回以上受信したシリアル番号を小さい順に並び替える。これによりノイズ等で誤認識したデータを排除することができる。次いで、ステップS69に移行して、自身のシリアル番号の順番が「1」であるか否かの判別が実行される。「1」であると判別された場合には、ステップS70に移行して、自身の役割が「マスタ充電器」であると認識する。これに対して、「1」ではないと判別された場合には、ステップS71に移行して、自身の役割が「スレーブ充電器」であると認識する。
上記処理が実行されることにより、3台の充電器1、3、5が、それぞれ自身がマスタ充電器かスレーブ充電器かの認識を行い、マスタ充電器であると認識した充電器は、他の充電器に出力指令を行うことになる。
したがって、前記第1乃至第3の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
次に、図16を参照して本発明の第5の実施の形態を説明する。前記第1〜第4の実施の形態の場合には、3台の充電器1、3、5を並列に接続した場合を例に挙げて説明したが、この第6の実施の形態の場合には、充電器1、3を並列に接続し、そこに充電器5を直列に接続した場合を示すものである。このような構成でも前記第1〜第4の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
尚、前記第1〜第4の実施の形態の場合と同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
次に、図17を参照して本発明の第6の実施の形態を説明する。前記第1〜第4の実施の形態の場合には、3台の充電器1、3、5を並列に接続した場合を例に挙げて説明したが、この第6の実施の形態の場合には、充電器1、3、5を直列に接続した場合を示すものである。このような構成でも前記第1〜第4の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
尚、前記第1〜第4の実施の形態の場合と同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
尚、本発明は前記第1〜第6の実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1〜第6の実施の形態の場合には、3台の充電器を例に挙げて説明したが、台数についてはこれを特に限定するものではない。
又、前記第1〜第6の実施の形態の場合には、通信方式としてCANを採用した場合を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではない。例えば、PLC(Power Line Communication:電力線搬送通信)を使用する場合も想定される。このPLCの場合には、建物内の電力線を流れる電気信号に情報信号を重ねて送り、双方向通信を行う方式であり、CAN方式の場合と同様に、バス接続可能なものである。PLCの場合には、新たに充電器間の通信線を設置する必要がなく、又、屋内の機器に充電状態の情報を提供することも可能になる。
又、前記第1〜第6の実施の形態の場合には、役割として、マスタ/スレーブを例に挙げて説明したが、その他の役割分担の場合にも同様に適用可能である。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
本発明は、充電装置に係り、特に、複数台の充電器を直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続して構成されたものにおいて、複雑な構成、煩雑な処理、面倒な管理を要することなく個別認識を可能とし、例えば、何れがマスタ(主)充電器で何れがスレーブ(従)充電器であるかを認識することができるように工夫したものに関し、例えば、各種電動車両の充電に好適である。
1 充電器
3 充電器
5 充電器
7 交流電源
9 バッテリ
11 演算処理装置
25 通信装置
31a 充電ライン
31b 充電ライン
35 通信回路

Claims (8)

  1. 直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続可能な充電器と、
    上記充電器に設けられ通信によって直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器の有無を認識する充電器認識手段と、
    上記充電器に設けられ上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器が有ると認識された場合自身がどのような役割の充電器であるかを判別する役割判別手段と、
    を具備したことを特徴とする充電装置。
  2. 請求項1記載の充電装置において、
    上記役割判別手段は自身がマスタ充電器であるかスレーブ充電器であるかを判別するものであることを特徴とする充電装置。
  3. 請求項2記載の充電装置において、
    上記役割判別手段によって自身がマスタ充電器であると判別された場合には他の充電器に出力指示を出力するように構成されていることを特徴とする充電装置。
  4. 請求項3記載の充電装置において、
    上記充電器認識手段により直列又は並列又は直列と並列の組み合わせで接続されている他の充電器は無いと認識された場合には単独の充電器として機能することを特徴とする充電装置。
  5. 請求項4記載の充電装置において、
    上記通信はバス接続を利用するものであることを特徴とする充電装置。
  6. 請求項5記載の充電装置において、
    上記充電器には一意のID情報が予め記憶されていて、上記充電器認識手段は他の充電器からのID情報の受信により他の充電器の存在を認識するものであることを特徴とする充電装置。
  7. 請求項6記載の充電装置において、
    上記役割判別手段は上記ID情報の違いによってその役割を判別するものであることを特徴とする充電装置。
  8. 請求項7記載の充電装置において、
    上記ID情報は予め記録されているシリアル番号又は充電器が自ら作成する個体番号であることを特徴とする充電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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