JP2014066588A - 気泡検査装置および該装置を用いた電池の製造方法 - Google Patents

気泡検査装置および該装置を用いた電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラリーの性状に依らず、含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握し得る気泡検査装置を提供する。
【解決手段】本発明により提供される気泡検査装置300は、外部から視認可能な流路を備えたスラリーの流路機構210であって流路212を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することで流路212に供給されたスラリーを流動させる流路機構210と、流路212の壁面を変位させる駆動部260と、外部から視認可能な部位であって気泡を検知する被検知部位228において光学的手法を用いて気泡を検知する気泡検知部250と、を備える。ここで、被検知部位228における2つの壁面の隙間の間隔は、流路212を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方を変位させることによって調整されており、且つ気泡検知部250は被検知部位228において気泡を検知可能なように設置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スラリーに含まれる気泡の検査装置、ならびに該装置を用いた電池の製造方法に関する。
一般に、スラリー(ペースト、インクを包含する。以下同様。)は、固形物を所定の液状媒体中に溶解または分散させることによって調製される。この際、例えば粘稠性の高いスラリーでは気泡が発生し易い。気泡を含むスラリーを用いて塗工や印刷等を行った場合、ピンホールやスケ等の塗工不良を生じる虞がある。したがって、高品質な塗工物を安定的に作製するためには、スラリー中の気泡の有無を事前に検査把握することが重要である。これに係る従来技術として、特許文献1〜4が挙げられる。例えば特許文献1には、一対の透明板からなる気泡検知通路の間に塗布液を通過させ、該気泡検知通路において透過光または反射光を用いて気泡を検出する手法が記載されている。また、特許文献2および3には、電気的信号(例えば抵抗値や電流値)を利用して気泡を検出する手法が記載されている。さらに、特許文献4には、超音波を利用して気泡を検出する手法が記載されている。
特開2011−242328号公報 特開2005−349253号公報 特開2005−135711号公報 特開2010−258470号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、スラリーの性状によっては特許文献1に記載の手法を使用し得ない場合があった。より具体的には、例えば非水電解質二次電池の正極活物質層を形成するためのスラリーのように、含有する材料の凝集力が高い場合、或いはスラリーの粘度が高い場合等に、検査対象たるスラリーが気泡検出通路を流通せず、検査を行えない場合があった。また、特許文献2〜4に記載の手法ではスラリーに含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握することは困難である。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スラリーの性状(例えば、スラリーの粘度や含有する材料の種類等)に依らず、含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握し得る検査装置を提供することである。また、関連する他の目的は、高品質な電極および該電極を用いた電池を製造するための方法を提供することである。
本発明により、液状媒体中に固形物が分散されてなるスラリーに含まれる気泡を検査する装置が提供される。ここで開示される気泡検査装置は、
(A)少なくとも一部が外部から視認可能な流路を備えたスラリーの流路機構であって、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することで該流路内に供給された上記スラリーを流動させる流路機構と、
(B)上記流路の壁面を変位させる駆動部と、
(C)上記外部から視認可能な部位であって上記気泡を検知する被検知部位において光学的手法により気泡を検知する気泡検知部と、
を備えている。また、上記被検知部位における2つの壁面の隙間の間隔は、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方を変位させることによって調整されている。かかる隙間の間隔は、例えば1mm以下(典型的には500μm以下)であり得る。
そして、上記気泡検知部は、上記隙間の間隔が調整された被検知部位において気泡を検知可能なように設置されている。
ここで開示される気泡検査装置では、流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することによって隙間の間隔をごく狭く(例えば1mm以下に)調整し得る。これによって流路機構がポンプのように作動し、検査対象たるスラリーを流路内に流動させることができる。したがって、狭い部位を通り難い性状のスラリー(例えば粘度の高いものや凝集力の高い固形物を含有したもの)であっても好適に流路内に流動させることができ、スラリーの性状に関わらず気泡の検査を行うことができる。また、該流路の少なくとも一部は外部から視認可能なよう形成されているため、スラリーに含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握することができる。なお、ここで検出し得る気泡の大きさは、典型的には被検知部位における2つの壁面の隙間の間隔以下であり、例えば500μm以下(典型的には50μm〜400μm、例えば100μm〜300μm)程度であり得る。
ここで開示される好適な一態様では、上記流路は、対向する2つの壁面が共に変位することによって、上記被検知部位における壁面の隙間の間隔が調整される。
対向する2つの壁面を共に変位させることによって、スラリーを着実に流動させることができる。このため、例えば高粘度スラリーや凝集力の高い固形物を含有したスラリーの気泡を検査する場合に好適である。
ここで開示される好適な一態様では、上記気泡検知部は、光を照射する投光部と、カメラと、を備えている。そして、上記隙間の間隔が調整された被検知部位に光を照射して、カメラでその反射光を検知する。
ここで開示される装置では、流路を構成する壁面が変位し、それに伴って該流路内に供給されたスラリーが流動する。このため、被検知部位において気泡を検知し得る時間はごく僅かである。そこで、かかる被検知部位をカメラで撮影し、得られた画像データを用いて気泡の有無を判断することで検知漏れが生じ難く、スラリーに含まれる気泡を精度よく検知することができる。さらに被検知部位に光を照射することで画像がより鮮明となり、気泡の検知漏れをより一層抑制し得る。
ここで開示される好適な一態様では、上記気泡検知部によって検知された結果に基づいて、気泡の大きさや数を算出する制御部をさらに備える。
気泡の大きさや数を定量的に把握することで、塗工前に予め塗工に好適な(例えば直径300μm程度の気泡がない)スラリーか否かを客観的に(例えば過去の経験と照らし合わせて)判別し得る。好適なスラリーを選択して塗工に供することで塗工不良の発生を一層抑制し得、高品質な電極を安定して作製することができる。したがって、生産性や製造コストの観点からも好ましい。
ここで開示される気泡検査装置は、例えば非水電解質二次電池の正極活物質層を形成するためのスラリーの検査に好適に用いることができる。
正極活物質層形成用スラリーは少なくとも正極活物質を含む。しかしながら、この正極活物質は、種類や性状によっては凝集力が高く、概してスラリー中で凝集を生じ得る。このようなスラリーは従来の技術ではとりわけ気泡の検査が困難であったが、ここで開示される手法によれば好適に検査を行うことができる。したがって、本願発明の適用効果が顕著に発揮され得る。なお、本明細書において「非水電解質二次電池」とは非水電解質(典型的には、非水溶媒中に支持塩を含む電解液)を備えた電池をいう。
本発明の他の側面として、活物質層を備えた電極の製造方法が提供される。かかる製造方法は、以下の工程を包含する。
(1)ここで開示される気泡検査装置によって活物質層形成用スラリーに含まれる気泡を検査すること
(2)上記検査済みのスラリーを用いて活物質層を形成し、電極を作製すること
このように、電極の製造工程に気泡検査工程を組み込むことによって、ピンホールやスケ等の塗工不良の発生を抑制し得る。したがって、緻密で高品質な電極を安定的に製造することができる。
なお、本発明において「電極」とは、集電体上に電極活物質を含む多孔性の電極活物質層が形成されている多孔性電極一般を意味する。例えば、二次電池、一次電池、キャパシタ(コンデンサともいう)、燃料電池等に用いられる電極であり得、典型的には繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般に用いられる電極、例えばリチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ、疑似容量キャパシタ等に用いられる電極を包含する用語である。このように、本発明に関して「電極」とは、二次電池等のいわゆる化学反応(ファラデー反応)を蓄電機構とする電池の電極に限定されず、電気二重層キャパシタ等の化学反応を伴わない(非ファラデー反応)いわゆる物理現象(誘電分極)を蓄電機構とする物理電池の電極をも含み得る。
さらに、本発明の他の側面として、正負の電極と非水電解質とを備えた非水電解質二次電池の製造方法が提供される。かかる製造方法は、以下の工程を包含する。
(1)上述の方法により製造した電極(正極および/または負極)を準備すること
(2)上記正極および/または負極を用いて非水電解質二次電池を構築すること
上記製造方法によれば、製造不良の発生が少なく、優れた電池性能を長期に渡り発揮し得る非水電解質二次電池を安定して製造することができる。このことは、生産性や製造コストの観点からも好ましい。
(a)は一実施形態に係る気泡検査装置の構造を示す模式図であり、(b)〜(d)は該装置に備えられた流路機構の動作を説明するための模式図である。 一実施形態に係る気泡検査システムの構成を示すブロック図である。 他の一実施形態に係る気泡検査装置の構造を示す模式図である。 一実施形態に係る電極の製造装置を示す模式図である。 一実施形態に係る非水電解質二次電池の断面構造を示す模式図である。 図5の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
≪気泡検査装置300≫
本発明により、スラリーに含まれる気泡の大きさや個数を光学的手法によって検査する装置が提供される。図1(a)は、本発明の一実施形態に係る気泡検査装置の構造を示す模式図である。また、図2は、かかる気泡検査装置を組み込んだ気泡検査システムの構成を示すブロック図である。
ここで開示される気泡検査装置300は、大まかに言って、流路機構210と、気泡検知部250と、駆動部260とを備えている。以下、各部位を順に説明する。
<流路機構210>
流路機構210は、少なくとも一部が外部から視認可能な流路212を備えており、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することで、流路内に供給されたスラリーを流動させることができる。ここに示す例では、インナーローター214とアウターローター215とがケーシング220内に収容された、いわゆるトロコイドポンプのような形態を有している。ここではインナーローター214およびアウターローター215に囲まれた空間がスラリーの流路212である。また、流路212内には吸入口222および吐出口224が設けられている。検査対象たるスラリーは、吸入口222を通じて流路212に流入し、該流路212を流通して吐出口224から吐出される。
インナーローター214は1つまたはそれ以上の凸部を、アウターローター215は前記凸部の数よりも1つ多い凹部を、それぞれ備えている。ここに示す例では、インナーローター214は4つの凸部を、アウターローター215は5つの凹部を、それぞれ備えている。また、インナーローター214は、その偏心部にシャフト(回転軸)226が支持されており、これを通じて駆動部260と電気的に接続されている。駆動部260によってインナーローター214が所定の方向(図1(a)の矢印の方向)に回転させられると、それに伴ってアウターローター215も同一方向へと回転させられる。このとき、インナーローター214とアウターローター215の位置関係によって、流路212が大まかに複数の空間(セル)に分割される。両ローターは凹凸部の数や回転中心が異なるため、流路212を構成する各セルの容積が経時的に変化し、これによって流路機構210がポンプのように作動し得る。
図1(a)〜(d)に示す模式図を用いて、この流路機構210の動作をより詳細に説明する。図1(a)に示すように、駆動部260からの電気的信号によってインナーローター214が回転を始めると、これに伴ってアウターローター215も同一方向へと回転し、第1セル212aの容積が徐々に大きくなる。すると、第1セル212aが負圧の状態になるため、該第1セルに連なる吸入口222を通じて、典型的には貯留タンク310(図2)からスラリーが吸入され、第1セル212aを満たす。インナーローター214がさらに回転すると、図1(b)および図1(c)に示すように、第2セル212b内、第3セル212c内へと、スラリーが次々に流通する。そして、図1(d)に示すように、セル内の容積が小さくなり始める第4セル212dでは、該第4セルに連なる吐出口224を通じて、典型的には回収タンク320(図2)へとスラリーが吐出される。
図1(a)に示す例では、インナーローター214とアウターローター215との両方を変位させることによって、被検知部位228における流路212の間隔を調整する。このように対向する2つの壁面を共に変位させることによって、狭い部位を通り難い性状のものであっても着実に流路内を流動させることができる。したがって、例えば粘度の高いスラリーや凝集力の高い固形物を含有したスラリーに含まれる気泡を検査する場合に、ここで示す形態を好適に採用し得る。
インナーローター214、アウターローター215およびケーシング220としては、機械的強度や耐腐食性、耐摩耗性に優れる材質を好ましく採用し得る。よって、流路を構成する(すなわちスラリーと接する)インナーローター214およびアウターローター215の材質は、流動するスラリーの性状(例えば液状媒体の種類)に応じて適宜選択することが好ましい。また、インナーローター214は、被検知部位228の背面(背後の壁面)となり得るため、反射率の高い(例えば反射率が50%以上、好ましくは60%以上の)材質を用いることが好ましい。これにより、スラリーと気泡とをより明確に区別し得、気泡の検知漏れを一層抑制し得る。かかる材質としては、例えばステンレス鋼(SUS)、ねずみ鋳鉄(FC)、黒鉛鋳鉄(FCD)、炭素鋼(SC)、圧延鋼(SS)等の金属材料が挙げられ、なかでも反射率の優れたSUSが好ましい。一方、アウターローター215は、外部から視認可能なように、少なくとも一部が光透過性(透明度)の高い材料で形成されている。かかる材質としては、例えば、ガラス、石英等の無機材料;ポリカーボネート(アクリル)等の樹脂材料;等が挙げられる。視認可能な部位以外は、例えば上記インナーローター用として例示した材質を適宜使用して形成することもできる。ここに示す例では、アウターローター215全体が強化ガラスで形成されている。ケーシング220の視認可能な部位には、上記アウターローター用として例示した材質を適宜採用し得る。それ以外の部位には、例えば、機械的強度や耐摩耗性に優れるねずみ鋳鉄(FC)、黒鉛鋳鉄(FCD)、アルミニウム合金等の金属材料;ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン等の樹脂材料;等を好適に採用し得る。
被検知部位228における2つの壁面の隙間の間隔(流路212の間隔)は特に限定されないが、例えば1mm以下(典型的には500μm以下)であり得る。流路212の間隔を上記範囲とすることで、ポンプのような作動を好適に行い得る。隙間の間隔の下限は、スラリーの性状(例えば粘度や色調)や検出したい気泡の大きさ等に応じて適宜変更し得る。例えば、後述する非水電解質二次電池(もしくは該電池に用いられる電極)の製造においては、活物質層形成用スラリーの塗工に際して300μm程度の気泡が含まれると塗工不良を生じ易いことが、本発明者らの検討により明らかとなっている。このため、流路212の間隔は、例えば50μm〜500μm(典型的には50μm〜400μm)とすることが好ましく、或いは100μm〜500μm(例えば100μm〜400μm)とすることもできる。上記範囲とすることで塗工不良の原因となり得る気泡を好適に検出し得、塗工不良を回避することができる。なお、本明細書において、流路の間隔(図1では、インナーローターとアウターローターとの隙間の間隔)とは、被検知部位において、インナーローターの外側面の任意の位置からアウターローターの内側面への最短距離をいう。上記隙間の間隔は、例えば両ローターの直径や凹凸部の角度等によって調整することができる。
<気泡検知部250>
気泡検知部250は、流路の被検知部位228において光学的手法を用いて気泡を検知する部分であり、典型的には投光部252と受光部254とを備える。気泡検知手段として光学的手法を採用することによって、スラリーに含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握することができる。投光部252は、波長が100nm〜3μm程度の光を照射するものであり得る。より具体的には、紫外線(波長:100nm〜420nm)、可視光線(波長:380nm〜780nm)、赤外線(波長:780nm〜1.4μm)、レーザー光線等であり得る。また、投光部252は広帯域の波長の光を照射するものであってもよく、実質的に単一波長の光を照射するものであってもよい。受光部254は、投光部252から照射される光を検知し得るものであればよく、特に限定されない。例えば所定の撮影機能を備えたカメラ、より具体的にはデジタルカメラやデジタルビデオカメラ、或いは被写体の画像を認識する画像認識装置(例えば、イメージセンサーなどを備えた装置)等であり得、投光部252に可視光線を用いた場合は検査員(人間)が目視によって直接確認することもできる。
図1(a)に示す形態では、気泡検知部250は、可視光を照射する投光部252と、1秒間に30フレームの撮影が可能なカメラ254とを備えている。投光部252から照射される可視光は、流路212内の被検知部位228に到達し、被検知部位228の背面(典型的にはインナーローター214)で反射される。そして、この反射光がカメラ254に到達する。スラリーに気泡が含まれる場合、スラリーと気泡とでは光の反射率が異なるため、これを利用してスラリーに含まれる気泡の大きさや個数を定量的に把握し得る。ここで開示される形態では、流路を構成する壁面(インナーローター214とアウターローター215と)が次々と変位し、それに伴って流路212内に供給されたスラリーが流動する。このため、被検知部位228において気泡を検知し得る時間はごく僅かである。そこで、かかる被検知部位228をカメラ254で撮影し、得られた画像データから気泡の有無を判断することで、検知漏れが生じ難く、気泡を精度よく検知することができる。また、ここで開示される被検知部位228では、対向する2つの壁面の隙間の間隔(すなわち流路212の間隔)が例えば1mm以下(典型的には500μm以下)であり得る。このため、検査対象たるスラリーが光吸収率の高い黒色系の色調であっても、精度よく気泡を検知することができる。なお、ここで検出し得る気泡の大きさは、被検知部位における2つの壁面の隙間の間隔より小さく、例えば50μm〜500μm(典型的には100μm〜400μm)程度であり得る。
ここでは投光部252と受光部(カメラ)254とをそれぞれ1つずつ用いたが、これに拘らず投光部252および/または受光部254を複数個用いることもできる。例えば、被検知部位228と平行になるよう複数個の投光部252を配列することができる。複数個の投光部252を用いる場合、それらの投光部252が照射する光の波長は等しくてもよく、互いに異なっていてもよい。また、複数個の受光部254を用いる場合、受光部254は同一のものであってもよく、異なる種類のものを併用してもよい。
好適な一形態では、気泡検知部250に制御部330(図2)が接続されている。そして、制御部330からの信号に基づいて、(好ましくは駆動部260と連動して)気泡の検査が行われる。また、気泡検知部250で得られた情報(典型的には、撮影された画像データ)は、気泡検知部250の出力として制御部330(図2)に送られる。
<駆動部260>
駆動部260は、シャフト226を介してインナーローター214を回転させる部位である。かかる駆動部260は、例えば所定のモータであり得る。好適な一形態では、駆動部260に制御部330(図2)が接続されている。そして、該制御部からの信号に基づいて、所定のプログラムに従って駆動部260が駆動する。かかる形態によれば、気泡の検知を効率よく安定的に行うことができる。
≪気泡検査システム400≫
図2のブロック図に示すように、気泡検査システム400は、大まかに言って、気泡検査装置300(すなわち、流路機構210と気泡検知部250と駆動部260)と、貯留タンク310と、制御部330と、評価部340と、回収タンク320と、を備えている。
<貯留タンク310>
貯留タンク310は、検査対象(すなわち液状媒体中に固形物が分散されてなるスラリー)を貯留する容器である。なお、図2に示す形態では、貯留タンク310が直接流路機構210に接続しているが、例えばポンプ等を介在させることにより、貯留タンク310から流路機構210にスラリーを送り出してもよい。
<制御部330>
制御部330は、主としてデジタルコンピュータから構成されており、気泡検査装置300の作動における制御装置(ECU:Engine Control Unit)として機能する。制御部330は、例えば、制御を行うためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)と、そのプログラムを実行可能なCPU(Central Processing Unit)と、入出力ポートと、を備えている。図2に示す実施形態では、制御部330は、所定の情報に基づいて駆動部260や気泡検知部250を制御する。より具体的には、出力ポートを介して、インナーローター214の回転速度の調整、投光部252および受光部254の駆動や調整等を行う。また、入力ポートを介して、気泡検知部250からの信号(出力)が入力される。より具体的には、例えば受光部254によって撮影された情報(画像データ)に基づいて、既存の画像処理の技術を利用して、例えばスラリーと気泡との色調の違いから該スラリーに含まれる気泡の数や大きさを検知することができる。
<評価部340>
図2に示すように、気泡検査システム400は、制御部330の検知結果に基づき、スラリーを評価する評価部340をさらに備える。評価部340は、制御部330から送られてきた気泡検査結果(スラリーに含まれる気泡の大きさや数の定量的データ)に基づいて、検査対象としてのスラリーが塗工に好適か否か評価する。好ましい一形態では、判定基準となる値を、例えばROM、HDD、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、フラッシュメモリ等の記録媒体にあらかじめ記録しておく。そして、これを閾値として、実測の検知結果と比較することにより、該スラリーが塗工に好適か否かを判定する。閾値の範囲は任意に設定することができ、例えば、スラリーに含まれる気泡の数や大きさにより設定することができる。より具体的には、例えば直径300μm以上(典型的には直径が100μm〜300μm)の気泡が1つも無い場合に、塗工に好適と判断するように設定することができる。この場合、塗工に好適と判定されたスラリーでは、塗工不良が発生し難く、したがって性能のばらつきが少ない電極を安定的に作製することができる。評価部340で得られた情報は、評価部340の出力として制御部330に送られる。
<回収タンク320>
回収タンク320は、検査後のスラリーを回収する容器である。好ましい一形態では、上記評価部340における評価結果に基づいて、塗工に好適と判定されたスラリーとそうでないスラリーとを、2つの回収タンクに別々に回収する。例えば吐出口224の先に2本の流路を設け、制御部330からの信号に基づいて塗工に好適と判定されたスラリーとそうでないスラリーを分別し、それぞれ回収することが好ましい。
なお、図1に示す流路機構210は本発明の一実施形態を示すものであり、少なくとも一部が外部から視認可能な流路を備え、且つ該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位するものである限りにおいて、他にも種々の形態の流路機構を採用することができる。具体的には、液体または液状媒体中に固形物が分散されてなるスラリーを移送するために一般的に用いられているポンプのような形態を採用し得る。例えば、流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が回転運動または往復運動することによって該流路を変化させ、これによって一定空間内の液体またはスラリーを移送する、いわゆる容積型ポンプのような形態を採用し得る。容積型のポンプとしては、モーノポンプ等のねじポンプ、ダイヤフラムポンプ等の往復ポンプ、等が挙げられる。
いわゆるモーノポンプのような形態の流路機構では、典型的には円筒形状のケーシングの中に、らせん状に屈曲したインナーローターおよびアウターローターが配置されている。そして、両ローターを回転させることで円筒形状のケーシングの長軸方向にスラリーを流通させることができる。かかる機構によれば、流路を構成する各セルの容積が一定であるため、一定量ずつ安定して検査に供することができる。
また、図3は、他の一実施形態に係る流路機構210を備えた気泡検査装置300の構造を示す模式図である。ここに示す例では、流路機構210は、ダイヤフラム(膜)216を備えた、いわゆるダイヤフラムポンプのような形態を有している。すなわち、スラリーの流路212を構成する固定壁217の一部がダイヤフラム216となっており、このダイヤフラム216をピストン227によって往復変位させることにより、流路機構210がポンプのように作動し得る。流路212内には吸入口222および吐出口224が設けられており、スラリーは吸入口222を通じて流路212内に流通し、吐出口224から吐出される。
ここに示す形態では、ピストン227によってダイヤフラム216を変位させることにより、被検知部位228におけるダイヤフラム216と固定壁217との間隔(すなわち流路212の間隔)を調整する。また、気泡検知部250は図1と同様であり得、典型的には投光部252と受光部254とを備える。流路212の好適な間隔は上記と同様であり得る。上記流路の間隔は、例えばダイヤフラムの材質(弾性率)や変位量(ストロ−ク)等によって調整することができる。いわゆるダイヤフラムポンプのような形態では、ダイヤフラム216によって流路212とピストン227とが完全に分離されているため、気密性が高く、検査装置300中に気泡が発生し難い。さらに、耐摩耗性にも優れるため、長期に渡り信頼性の高い検査を安定的に行うことができる。
ダイヤフラム216の材質としては、耐腐食性に優れ、且つ往復運動する方向に伸縮可能な弾性材料を用いることができる。かかる材質としては、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、フッ素ゴム(例えば、フッ化ビニリデン系(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系(FEPM)、等のフッ素ゴム)、ブチルゴム、ニトリルゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM)、シリコンゴム等が挙げられる。また、固定壁217の少なくとも一部は、アウターローター215と同様に、外部から視認可能なよう光透過性(透明度)の高い材料で形成されている。外部から視認可能な部位に用いられる材質、および固定壁217のその他の部位に用いられる材質としては、アウターローター215用およびケーシング220用として上述したもののなかから適宜選択して用いることができる。
液状媒体中に固形物が分散されてなるスラリーに含まれる気泡の検査は、例えば以下のように行うことができる。
(1)少なくとも一部が外部から視認可能な流路を備えたスラリーの流路機構であって、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することで該流路内に供給された上記スラリーを流動させるスラリーの流路機構と、上記流路の壁面を変位させる駆動部と、上記外部から視認可能な部位において光学的手法によって気泡を検知する気泡検知部と、を用意すること
(2)駆動部によって、流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方を変位させてスラリーを流動させると同時に、2つの壁面の隙間の間隔を調整すること
(3)2つの壁面の隙間の間隔が調整された被検知部位において光学的手法を用いて気泡を検知すること
このような検査は、図1または図3に示される気泡検査装置(或いは図2に示される気泡検査システム)を用いて好適に行うことができる。
気泡検査における好ましい一態様では、流路を構成する対向する2つの壁面を共に変位させることによって、該2つの壁面の隙間の間隔を調整する。また、好ましい他の一態様では、上記気泡検知部として、光(典型的には可視光)を照射する光源と、受光部(典型的にはカメラ)とを用意する。そして、上記隙間の間隔を調製した被検知部位に光を照射して、上記受光部でその反射光を検知する。このような気泡検査方法は、例えば非水電解質二次電池の正極活物質層を形成するためのスラリーの検査に好適に採用し得る。
≪電極の製造方法≫
また、本発明により、活物質層を備えた電極の製造方法が提供される。かかる製造方法は、以下の工程を包含する。
(1)ここで開示される気泡検査装置によって活物質層形成用スラリーに含まれる気泡を検査すること
(2)上記検査済みのスラリーを用いて活物質層を形成し、電極を作製すること
詳細なデータは示していないが、電極の製造工程に上記気泡検査工程を組み込むことによって、ピンホールやスケ等の塗工不良の発生を抑制し得ることが確認されている。これにより、緻密で高品質な電極を安定的に製造することができ、非水電解質二次電池の品質を向上させ、非水電解質二次電池の性能劣化を防止し、また非水電解質二次電池の長寿命化を図ることができた。
図4は、本発明の一実施形態に係る電極の製造装置100を示す模式図である。製造装置100は、例えば非水電解質二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)の正極シート110や負極シート120(図5,6参照)を製造するために好適に採用し得る。図4に示す態様において、電極製造装置100は、大まかに言って、走行経路12と、集電体供給部14と、電極回収部16と、活物質層供給装置40と、乾燥炉50とを備えている。また、活物質層供給装置40は、気泡検査装置300を備えている。
<走行経路12>
走行経路12は、集電体12aを走行させる経路である。この実施形態では、走行経路12には集電体12aを走行させる所定の経路に沿って複数のガイド12bが配置されている。なお、図示は省略するが、走行経路12には、集電体12aに適当な張力が作用するように張力を調整する機構(例えば、ダンサローラ)が必要に応じて適宜に配置されている。また、走行経路12は、集電体12aの幅方向の位置を調整する位置調整機構が必要に応じて適宜に配置されているとよい。位置調整機構には、例えばエッジ検知装置(エッジセンサー)と位置補正機構(ポジションコントローラ)とを組み合わせた、いわゆるEPC(edge position control)のような位置調整機構を好適に採用することができる。
<集電体供給部14>
集電体供給部14は、走行経路12に集電体12aを供給する部位である。この実施形態では、走行経路12の始端に集電体供給部14が設けられている。また、集電体供給部14には予め巻き芯14aに巻き取られた集電体12aが配置されており、適宜に適当な量の集電体12aが集電体供給部14から走行経路12に供給される。
<電極回収部16>
電極回収部16は、走行経路12から集電体12aを回収する部位である。この実施形態では、走行経路12の終端に電極回収部16が設けられている。電極回収部16は、走行経路12の途中で所定の処理が施された集電体12aを巻き芯16aに巻き取る。電極回収部16は、例えば制御部16bと、制御部16bに設定された所定のプログラムに従って駆動するモータ16cとを備える。集電体12aは、モータ16cによって操作された巻き芯16aによって適宜巻き取られる。
<活物質層供給装置40>
活物質層供給装置40は、集電体12aの走行経路12に設けられており、活物質層形成用スラリー40aを金属箔(集電体12a)上に塗工(塗布)する装置である。かかる活物質層供給装置40は、例えばバックロール41と、塗布部42と、貯留タンク43と、循環機構44と、フィルタ45とを備えている。また、循環機構44には、ここで開示される気泡検査装置300(気泡検査システム400の形態であり得る。)が組み込まれている。
バックロール41は、走行経路12に沿って配設されており、集電体12aを支持するローラである。塗布部42は、活物質層形成用スラリー40aを吐出する吐出口を有する。塗布部42には、例えば、スリットコーター、グラビアコーター、ダイコーター、コンマコーター等を用いることができる。図4に示す形態では、塗布部42にダイコーターが採用されている。塗布部42は、活物質層形成用スラリー40aを所定の目付量で集電体22上に塗布し得る。
貯留タンク43は、活物質層供給工程で供給される活物質層形成用スラリー40aを貯留する容器である。ここで示す形態では、縦長の円筒形状を有しており、2本の配管で循環機構44と接続されている。この2本の配管のうち、一方は貯留タンク43から循環機構44(ひいては塗布部42)へとスラリーを移送するための排出口43aである。他方は循環機構44からスラリーを戻すための受入口43bである。一般に、撹拌混合等で生じたスラリーの気泡は、浮力によって時間の経過とともにスラリーの表面(あるいは上方)に偏在し得る。このため、スラリーを循環機構44へと移送する排出口43aは、貯留タンク43の下方に設けることが好ましい。好適な一態様では、貯留タンク43として耐圧性に優れた真空タンクを採用する。真空タンクを用いて該タンク内を減圧状態にすることで、スラリーに含まれる気泡の絶対数を低減し得る。このため、塗工不良の発生をより一層抑制し得る。また、貯留タンク43の内壁は、貯留するスラリーに対して耐腐食性に優れた材質であることが好ましい。このような材質としては、例えばSUSが挙げられる。
気泡検査に供されるスラリーは、例えば有機溶媒中に正極活物質粒子とバインダと導電材としての炭素材料とが混ぜられた正極活物質層形成用スラリーの形態であり得る。或いは、水性溶媒中に負極活物質粒子とバインダとが混ぜられた負極活物質層形成用スラリー形態であり得る。かかるスラリーの固形分濃度は、例えば40質量%〜80質量%(典型的には45質量%〜75質量%、例えば50質量%〜70質量%)とすることができる。また、スラリーの粘度は、液温:25℃において、E型粘度計を用いてローター回転数1rpmで測定したときの値が、概ね10000mPa・s以下(例えば1000〜10000mPa・s、好ましくは8000mPa・sm以下、より好ましくは5000mPa・sm以下、特に好ましくは3000mPa・sm以下)となるよう調製することが好ましい。上記範囲とすることで、ここで開示される気泡検査装置を用いて、スラリーに含まれる気泡の検査を好適に行うことができる。さらに、塗工スジや厚みムラ等が生じることを抑制することができる。
循環機構44は、貯留タンク43から塗布部42に活物質層形成用スラリー40aを供給する装置であり、典型的にはここで開示される気泡検査装置300(あるいは気泡検査システム400)と、循環回路とを備える。気泡検査装置300は、スラリーに含まれる気泡を検査する装置であり、同時にスラリーの移送機構(ポンプ)として作用し得る。或いは、図示は省略するが、ポンプ等の移送機構を適宜併用することもできる。
貯留タンク43に貯留された活物質層形成用スラリー40aは、典型的には該貯留タンク43の下方に設けられた排出口43aから気泡検査装置300またはポンプ等によって吸い上げられ、気泡検査装置300によってスラリーの気泡の有無が検査される。そして、塗工に好適と判断されたスラリー40aは、塗布部42に供給され、バックロール41に支持された集電体12a上に塗布される。この実施形態では、走行経路12に沿って集電体12aを走行させながら連続して、当該集電体12aに対して活物質層形成用スラリー40aを供給することができる。また、塗工に不適と判断されたスラリー40aは、循環回路を介して再び貯留タンク43へと戻される。この際、循環経路には塗工に好適と判断されたスラリー40aがある程度バッファーとして循環しているため、スラリーを貯留タンク43へ戻した場合であっても、塗布部42に所定の量のスラリーを供給し続けることができる。また、仮に循環回路のバッファーを全て消費した場合には、当該ロットのスラリー全体を塗工に不適と判断し得る。
フィルタ45は、貯留タンク43から塗布部42に送られる活物質層形成用スラリー40aの供給経路に配置されている。フィルタ45は、活物質層形成用スラリー40a中に含まれる可能性がある粒子の凝集物や異物(例えば、活物質の凝集物)を除去するとともに、活物質層形成用スラリー40a中に含まれる粒子の径を揃える部材である。フィルタ45としては、例えば、樹脂や金属の繊維を絡ませた不織布フィルタや、樹脂や金属の繊維を編んだメッシュフィルタなどを用いることができる。フィルタ45の目の粗さは、除去し得る粒子の大きさや、活物質層形成用スラリー40aの粘度等によって、適宜変更することができる。
<乾燥炉50>
乾燥炉50は、集電体12aの走行経路12に設けられており、活物質層形成用スラリーの塗布後に、例えば80℃〜150℃程度の高温の乾燥雰囲気に集電体12aを曝して、該スラリーに含まれる溶媒を除去するための装置である。これにより、集電体12a上に活物質層を備えた電極を製造することができる。乾燥炉50を通過した集電体12aは、電極回収部16において巻き芯16aに巻き取られ、電池製造における次工程に供される。
≪非水電解質二次電池の製造方法≫
さらに、正負の電極と、非水電解質と、を含む非水電解質二次電池の製造方法が開示される。かかる製造方法は、以下の工程を包含する。
(1)上述の電極製造方法によって、正極および/または負極を準備すること
(2)上記作製した正極および/または負極を用いて非水電解質二次電池を構築すること
特に限定することを意図したものではないが、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池として、長尺状の正極および負極を、非水電解質とともに扁平な直方体形(角形)の容器に収容した形態の非水電解質二次電池を例とし、非水電解質二次電池の製造方法を示す。
<正極シート110>
図5および図6に示すように、ここで開示される非水電解質二次電池の正極シート110は、正極集電体112と、該正極集電体上に形成された少なくとも正極活物質を含む正極合材層114と、を備えている。このような正極シート110は、例えば図4に示す電極製造装置を用いて、正極活物質と必要に応じて用いられる導電材やバインダ等とを適当な溶媒に分散させたスラリーをシート状の正極集電体に付与し、該スラリーを乾燥させることにより好ましく作製することができる。正極集電体112には、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性部材が好適に使用され得る。また、上記溶媒としては水性溶媒および有機溶媒のいずれも使用可能であり、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いることができる。
正極活物質としては、非水電解質二次電池の正極活物質として使用し得ることが知られている各種の材料の一種または二種以上を、特に限定なく使用することができる。例えば、リチウムニッケル系酸化物(典型的にはLiNiO)、リチウムコバルト系酸化物(典型的にはLiCoO)、リチウムマンガン系酸化物(典型的にはLiMn)、リチウム鉄系酸化物(典型的にはLiFeO)等のリチウム元素と少なくとも1種の遷移金属元素(好ましくはニッケル、コバルトおよびマンガンのうちの少なくとも1種)とを構成金属元素として含む、層状構造またはスピネル構造の酸化物;リン酸マンガンリチウム(典型的にはLiMnPO)、リン酸鉄リチウム(典型的にはLiFePO)等のリチウム元素と遷移金属元素とを構成金属元素として含む、オリビン構造のリン酸塩;等が挙げられる。
なかでも、構成元素としてリチウム元素、ニッケル元素、コバルト元素およびマンガン元素を含む、層状構造(典型的には、六方晶系に属する層状岩塩型構造)のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3)を主成分とする正極活物質(典型的には、実質的にリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物からなる正極活物質)は、熱安定性に優れ、他の化合物に比べて理論エネルギー密度が高いことから好ましく用いることができる。本発明者らの検討によれば、このような酸化物は液状媒体に分散させた際に凝集を生じ易く、したがって該酸化物を含むスラリーでは気泡の検査を行うことがとりわけ難しい。しかしながら、ここで開示される気泡検査装置(例えば図1または図3に示すような気泡検査装置)を用いることによって、好適に検査を行うことができる。或いは、図4に示すような装置を用いることによって、スラリーに含まれる気泡の検査と共に、正極集電体上に正極活物質層を備えた正極を好適に製造することができる。
導電材としては、典型的には炭素材料を用いることができる。より具体的には、例えば、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、コークス、活性炭、黒鉛、炭素繊維(PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維)、カーボンナノチューブ等の炭素材料から選択される、一種または二種以上であり得る。なかでも、比較的粒径が小さく比表面積が大きいカーボンブラック(典型的には、アセチレンブラック)を好ましく用いることができる。バインダとしては、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマーを用いることができる。例えば、非水溶媒を用いた正極活物質層スラリーにおいては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)等を好ましく採用することができる。また、水性溶媒を用いた正極活物質層スラリーにおいては、カルボキシメチルセルロース(CMC;典型的にはナトリウム塩)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース系ポリマー;ポリビニルアルコール(PVA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂;スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類;を好ましく採用することができる。その他、分散剤や過充電時にガスを発生させ得る化合物等を適宜使用することもできる。
正極活物質層114全体に占める正極活物質の割合は、凡そ50質量%以上(典型的には50質量%〜95質量%)とすることが適当であり、通常は凡そ70質量%〜95質量%であることが好ましい。導電材を使用する場合、正極活物質層114全体に占める導電材の割合は、例えば凡そ2質量%〜20質量%とすることができ、通常は凡そ2質量%〜15質量%とすることが好ましい。バインダを使用する場合、正極活物質層114全体に占めるバインダの割合は、例えば凡そ0.5質量%〜10質量%とすることができ、通常は凡そ1質量%〜5質量%とすることが好ましい。
正極集電体112の単位面積当たりに設けられる正極活物質層114の質量は、例えば5mg/cm〜40mg/cm(典型的には10mg/cm〜20mg/cm)程度とすることができる。また、正極活物質層114の密度は、例えば1.5g/cm〜4g/cm(典型的には1.8g/cm〜3g/cm)程度とすることができ、正極活物質層114の厚みは、例えば40μm以上(典型的には50μm以上)であって、100μm以下(典型的には80μm以下)とすることができる。正極活物質層の密度や厚みを上記範囲とすることで、所望の容量を維持しつつ、リチウムイオンの拡散抵抗を低く抑えることができる。このため、リチウムイオン二次電池の出力特性とエネルギー密度とを高いレベルで両立させることができる。
<負極シート120>
図5および図6に示すように、ここで開示される非水電解液二次電池の負極シート120は、負極集電体122と、該負極集電体上に形成された少なくとも負極活物質を含む負極活物質層124と、を備えている。このような負極シート120は、例えば図4に示す電極製造装置を用いて、負極活物質と必要に応じて用いられるバインダ等とを適当な溶媒に分散させたスラリーをシート状の負極集電体に付与し、該スラリーを乾燥させて負極活物質層(負極活物質層)を形成することにより好ましく作製することができる。負極集電体122としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性材料が好ましく用いられる。また上記溶媒としては、水性溶媒および有機溶媒のいずれも使用可能であり、例えば水を用いることができる。
負極活物質としては、非水電解質二次電池の負極活物質として使用し得ることが知られている各種の材料の一種または二種以上を、特に限定なく使用することができる。特に限定されるものではないが、例えば、天然黒鉛(石墨)、人造黒鉛、ハードカーボン(難黒鉛化炭素)、ソフトカーボン(易黒鉛化炭素)、カーボンナノチューブ等の炭素材料;酸化ケイ素、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化ニオブ、酸化錫、リチウムケイ素複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物(Lithium Titanium Composite Oxide:LTO、例えばLiTi12、LiTi、LiTi)、リチウムバナジウム複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム錫複合酸化物等の金属酸化物材料;窒化リチウム、リチウムコバルト複合窒化物、リチウムニッケル複合窒化物等の金属窒化物材料;スズ、ケイ素、アルミニウム、亜鉛、リチウム等の金属もしくはこれらの金属元素を主体とする金属合金からなる金属材料;等を用いることができる。
バインダとしては、上記正極活物質層用のバインダとして例示したポリマー材料から適当なものを選択することができる。具体的には、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が例示される。その他、分散剤や導電材等の各種添加剤を適宜使用することもできる。
負極活物質層124全体に占める負極活物質の割合は、凡そ50質量%以上とすることが適当であり、好ましくは90質量%〜99質量%(例えば95質量%〜99質量%)である。バインダを使用する場合には、負極活物質層124全体に占めるバインダの割合を例えば凡そ1質量%〜10質量%とすることができ、通常は凡そ1質量%〜5質量%とすることが適当である。
負極集電体122の単位面積当たりに設けられる負極活物質層124の質量は、例えば5mg/cm〜20mg/cm(典型的には5mg/cm〜10mg/cm)程度とすることが適当である。負極活物質層124の密度は、例えば0.5g/cm〜2g/cm(典型的には1g/cm〜1.5g/cm)程度とすることができ、負極活物質層124の厚みは例えば40μm以上(典型的には50μm以上)であって、100μm以下(典型的には80μm以下)とすることができる。負極活物質層の密度や厚みを上記範囲とすることで、非水電解質との界面を好適に保ち、耐久性(サイクル特性)と出力特性とを高いレベルで両立させることができる。
<電極体180>
図5および図6に示すように、上記作製した正極シート110と負極シート120とを積層し、捲回電極体180を作製する。捲回電極体180は、正極シート110と負極シート120とを重ね合わせて捲回し、得られた捲回体を側面方向から押圧して拉げさせることによって扁平形状に成形し得る。典型的には、正極シート110と負極シート120との間は、両者の直接接触を防ぐ絶縁層が配置されている。好ましい一態様では、上記絶縁層として2枚の長尺シート状のセパレータシート140を使用する。例えば、これらのセパレータシート140を正極シート110および負極シート120とともに捲回して電極体180が構成される。セパレータ140としては、一般的な非水電解質二次電池用セパレータと同様のものを特に限定なく用いることができる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる多孔質シート、不織布等を用いることができる。好適例として、一種または二種以上のポリオレフィン樹脂を主体に構成された単層または多層構造の多孔性シート(微多孔質樹脂シート)が挙げられる。例えば、PEシート、PPシート、PE層の両側にPP層が積層された三層構造(PP/PE/PP構造)のシート等を好適に使用し得る。
<電池ケース150>
図5に示すように、上記作製した捲回電極体180を電池ケース150に収容し、該ケース150の開口部に蓋体154を取り付けた後、蓋体154に設けられた図示しない電解液注入孔から非水電解質を注入し、次いでかかる注入孔を塞ぐことによって本実施形態に係る非水電解質二次電池200を構築することができる。電解液の配置(注液)プロセスや電池ケース150の封止プロセスは、従来のリチウムイオン二次電池の製造で行われている手法と同様にして行うことができる。また、電池ケース150としては、従来から非水電解質二次電池に用いられる材料や形状を用いることができる。該ケースの材質としては、例えば、アルミニウム、スチール等の金属材料;ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料;が挙げられる。なかでも、放熱性向上やエネルギー密度を高める目的から、比較的軽量な金属(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金)を好ましく採用し得る。また、該ケースの形状(容器の外形)は、例えば、円形(円筒形、コイン形、ボタン形)、六面体形(直方体形、立方体形)、袋体形、およびそれらを加工し変形させた形状等であり得る。
<非水電解質>
非水電解質としては、非水溶媒中に支持塩(リチウムイオン二次電池ではリチウム塩。)を溶解または分散させたものを好ましく採用し得る。支持塩としては、一般的な非水電解質二次電池と同様のものを適宜選択して採用し得、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiCFSO等のリチウム塩を用いることができる。このような支持塩は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に好ましい支持塩としてLiPFが挙げられる。また、非水電解質は上記支持塩の濃度が0.7mol/L〜1.3mol/Lの範囲内となるように調製することが好ましい。
上記非水溶媒としては、一般的な非水電解質二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ビニレンカーボネート(VC)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
図4は、このようにして構築された非水電解質二次電池200の断面を示している。この非水電解質二次電池200は、捲回電極体180が、図示しない非水電解質とともに、該電極体180の形状に対応した扁平な直方体形状(角形)の電池ケース150に収容された構成を有する。この電池ケース150は、上端が開放された扁平な直方体形状(角形)の電池ケース本体152と、その開口部を塞ぐ蓋体154とを備える。電池ケース150の上面(すなわち蓋体154)には、外部接続用の正極端子170および負極端子172が、それら端子の一部を蓋体154から電池の外方に突出するよう設けられている。また、蓋体154には電池ケース内部で発生したガスをケースの外部に排出するための安全弁155が備えられている。ここで開示される製造方法によれば、ピンホールやスケ等の塗工不良の発生を抑制し得る。したがって、緻密で高品質な電極を安定的に製造することができる。このことは、生産性や製造コストの観点からも好ましい。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
12 走行経路
12a 集電体(金属箔)
12b ガイド
14 集電体供給部
14a 巻き芯
16 電極回収部
16a 巻き芯
16b 制御部
16c モータ
40 活物質層供給装置
40a 活物質層形成用スラリー
41 バックロール
42 塗布部(ダイコーター)
43 貯留タンク
43a 排出口
43b 受入口
44 循環機構
45 フィルタ
50 乾燥炉
100 電極製造装置
110 正極シート(正極)
112 正極集電体
114 正極活物質層
120 負極シート(負極)
122 負極集電体
124 負極活物質層
140 セパレータシート(セパレータ)
150 電池ケース
152 電池ケース本体
154 蓋体
155 安全弁
170 正極端子
172 負極端子
180 捲回電極体
200 非水電解質二次電池
210 流路機構
212 流路
212a 第1セル
212b 第2セル
212c 第3セル
212d 第4セル
214 インナーローター
215 アウターローター
216 ダイヤフラム(膜)
217 固定壁
220 ケーシング
222 吸入口
224 吐出口
226 シャフト(回転軸)
227 ピストン
228 被検知部位
250 気泡検知部
252 投光部
254 受光部(カメラ)
260 駆動部
300 気泡検査装置
310 貯留タンク
320 回収タンク
330 制御部
340 評価部
400 気泡検査システム

Claims (8)

  1. 液状媒体中に固形物が分散されてなるスラリーに含まれる気泡を検査する装置であって:
    少なくとも一部が外部から視認可能な流路を備えたスラリーの流路機構であって、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方が変位することで該流路内に供給された前記スラリーを流動させる流路機構と、
    前記流路の壁面を変位させる駆動部と、
    前記外部から視認可能な部位であって前記気泡を検知する被検知部位において光学的手法を用いて気泡を検知する気泡検知部と、
    を備え、
    ここで、前記被検知部位における2つの壁面の隙間の間隔は、該流路を構成する対向する2つの壁面のうち少なくとも一方を変位させることによって調整されており、且つ
    前記気泡検知部は、前記隙間の間隔が調整された被検知部位において気泡を検知可能なように設置されている、気泡検査装置。
  2. 前記流路は、少なくとも前記被検知部位において前記隙間の間隔が500μm以下となるよう調整される、請求項1に記載の気泡検査装置。
  3. 前記流路は、対向する2つの壁面が共に変位することによって、前記被検知部位における前記隙間の間隔が調整される、請求項1または2に記載の気泡検査装置。
  4. 前記気泡検知部は、光を照射する投光部と、カメラと、を備え、
    前記隙間の間隔が調整された前記被検知部位に前記光を照射して、前記カメラでその反射光を検知する、請求項1から3のいずれか一項に記載の気泡検査装置。
  5. 前記気泡検知部によって検知された結果に基づいて、気泡の大きさや数を算出する制御部をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の気泡検査装置。
  6. 非水電解質二次電池の正極活物質層を形成するためのスラリーの検査に供される、請求項1から5のいずれか一項に記載の気泡検査装置。
  7. 活物質層を備えた電極の製造方法であって:
    請求項1から6のいずれか一項に記載の気泡検査装置によって活物質層形成用スラリーに含まれる気泡を検査すること;
    および
    前記検査済みのスラリーを用いて活物質層を形成し、電極を作製すること;
    を包含する、電極の製造方法。
  8. 正負の電極と、非水電解質と、を備えた非水電解質二次電池の製造方法であって:
    請求項7に記載の方法を用いて製造された正極および/または負極を準備すること;および
    前記正極および/または負極を用いて非水電解質二次電池を構築すること;
    を包含する、非水電解質二次電池の製造方法。
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