JP2014065026A - 表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面処理効果に優れる表面処理方法及び表面処理装置を提供すること。
【解決手段】微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させる。そして、気体飽和度が、下式Sで示される、当該個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる。
S=(p’−p+2T/a)/(p’−p)(ここで、p’は外部静圧、pは蒸気圧、Tは水の表面張力、aは気泡が安定する半径である。また、式中、p’+2T/aは内部静圧に相当する。)
【選択図】図1

Description

本発明は、微細気泡を用いて洗浄、殺菌、水質浄化、活性化などの表面処理を行う表面処理装置及び表面処理方法に関する。
微細気泡を用いた表面処理とは、例えば、微細気泡を含む溶液を被表面処理対象物に接触させ、当該微細気泡により被表面処理対象物表面を洗浄、殺菌、活性化することをいう。
従来、特許文献1に示されているように、洗液貯留槽に、洗浄体を浸漬して洗浄を行う脱脂洗浄装置が知られていた。当該脱脂洗浄装置において、洗液循環路の途中に気液加圧混入手段が設けられるとともに、上部洗液貯留槽に臨んで超音波加振手段が配設されている。
特開平7−278860号公報
超音波技術便覧 新訂版,日刊工業新聞社,p159−160,1987
しかしながら、特許文献1に記載の脱脂洗浄装置によれば、微細気泡は、限られた数のノズルから気体を吹き込むことにより発生するため、気泡同士の合一が発生しやすい。すなわち、当該脱脂洗浄装置において発生する微細気泡おいて、微細気泡の個数分布ピーク径が、微細気泡が被表面処理対象物に吸着されるような径以上となり、微細気泡が被表面処理対象物へ吸着されない。そのため、対象物表面上への微細気泡の吸着量が少なく、対象物表面面積に対する、微細気泡の占有密度も小さい。このため、特許文献1に記載の脱脂洗浄装置では、対象物に対する洗浄や酸化分解などの効果が大きいとは言えなかった。
一方、非特許文献1には、気体飽和度が臨界飽和度よりも大きい場合、気泡は成長し、気体飽和度が臨界飽和度よりも小さい場合、気泡は収縮することが示されている。そして、非特許文献1には、気体飽和度が臨界飽和度と同じ場合、気泡は安定に存在することが示されている。しかしながら、非特許文献1には、気体飽和度と、被表面処理対象物の洗浄効果と、の関係については示されていない。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、表面処理効果に優れる表面処理装置及び表面処理方法を提供することである。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。被表面処理対象物が溶液に浸漬された状態において、微細気泡の大きさが、所定の大きさ、例えば15μm以下の大きさであれば、微細気泡は、溶液中に浮遊して存在するよりも、被表面処理対象物の表面に付着し易い。さらに、気体飽和度が各個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶液に溶解させ過飽和溶存液を生成することにより、微細気泡が被表面処理対象物表面に付着した状態で成長し被処理物の洗浄効果が格段に向上する。上記知見を見出すことにより本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、以下の手段を備える表面処理装置である。
個数分布ピーク径が、気泡が被表面処理対象物に吸着される最大の径以下である個数分布をもった微細気泡を発生させる微細気泡発生手段。
気体飽和度が、前記個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる過飽和溶存液発生手段。
本発明に係る表面処理装置において、前記過飽和溶存液発生手段内部に前記微細気泡発生手段を含む構成としてもよい。
本発明に係る表面処理装置は、さらに、前記微細気泡を含む溶液若しくは前記過飽和溶存液又はその両者を被表面処理対象物に供給する供給手段を備えていてもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記微細気泡発生手段及び前記過飽和溶存液発生手段のそれぞれに前記供給手段が接続され、前記微細気泡を含む溶液及び前記過飽和溶存液をそれぞれ別々に被表面処理対象物に供給する構成としてもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記微細気泡発生手段は、超音波により微細気泡を発生させるものであってもよい。
また、別の態様では、前記微細気泡発生手段は、流路の構造変化により微細気泡を発生させるものであってもよい。
本発明に係る表面処理装置において、前記気体は、オゾンリッチな気体、酸素リッチな気体、二酸化炭素リッチな気体、窒素リッチな気体であってもよい。
また、本発明は、以下の工程を備える表面処理方法である。
個数分布ピーク径が、気泡が被表面処理対象物に吸着される最大の径以下である個数分布をもった微細気泡を発生させる微細気泡発生工程。
気体飽和度が、下式Sにより求められる、個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる過飽和溶存液発生工程。
S=(p’−p+2T/a)/(p’−p)(ここで、p’は外部静圧、pは蒸気圧、Tは水の表面張力、aは気泡が安定する半径である。また、式中、p’+2T/aは内部静圧に相当する)。
本発明に係る表面処理方法において、前記微細気泡発生工程は、超音波により微細気泡を発生させることにより行ってもよい。
また、本発明に係る表面処理方法において、前記微細気泡発生工程は、流路の構造変化により微細気泡を発生させることにより行ってもよい。
本発明に係る表面処理方法において、前記気体として、オゾンリッチな気体、酸素リッチな気体、二酸化炭素リッチな気体、窒素リッチな気体を用いてもよい。
本発明によれば、微細気泡の個数分布ピーク径が、微細気泡が被表面処理対象物に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させることにより、当該微細気泡は、液流抗力を受けにくい。そのため、被表面処理対象物上に多数吸着される。さらに、気体飽和度が臨界過飽和度以上であるため、当該微細気泡は被表面処理対象物表面上において成長する。このため、微細気泡は被表面処理対象物表面を密に占有することになる。したがって、洗浄や酸化分解等の表面処理効果が向上する。
よって、本発明によれば、表面処理効果に優れる表面処理装置及び表面処理方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る表面処理装置の概略図である。 微細気泡の直径および気体飽和度の好適な領域を示した図である。 ベンチュリ構造を示した概略図である。 エジェクタ構造を示した概略図である。 メッシュを有する流路の概略図である。 突起物を有する流路の概略図である。 本発明の実施の形態2に係る表面処理装置の概略図である。 微細気泡の発生時点から0.1秒後における微細気泡のピーク径と個数頻度との関係を示したグラフである。 微細気泡の発生時点から0.5秒後における微細気泡のピーク径と個数頻度との関係を示したグラフである。 微細気泡の発生時点から2.1秒後における微細気泡のピーク径と個数頻度との関係を示したグラフである。
本発明を実施するための形態を、以下、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術的思想を具体化するための表面処理装置及び表面処理方法を例示するものであって、本発明を限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る表面処理装置1の概略図である。図1に示すように、実施の形態1に係る表面処理装置1は、溶液5を貯蔵する貯蔵手段2と、貯蔵手段2に直列的に接続された過飽和溶存液発生手段3と、過飽和溶存液発生手段3に直列的に接続された微細気泡発生手段4と、を備える。
本発明の実施の形態1に係る表面処理装置1において、過飽和溶存液発生手段3は、個数分布ピーク径における気体飽和度が、下式Sにより示される臨界飽和度以上となるように気体が溶解された過飽和溶存液を生成する。
S=(p’−p+2T/a)/(p’−p
ここで、p’は外部静圧、pは蒸気圧、Tは水の表面張力、aは気泡が安定する半径である。また、式中、p’+2T/aは内部静圧に相当する。
なお、本発明において、個数分布ピーク径とは、横軸を微細気泡の径とし、縦軸を所定の大きさの径を有する微細気泡の個数とした場合に、当該個数が最大である微細気泡の径を意味する。
また、微細気泡発生手段4は、微細気泡の個数分布ピーク径が、微細気泡が被表面処理対象物6に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させる。
微細気泡は、その大きさが所定の大きさより大きい場合、溶液中に浮遊し、当該所定の大きさ以下の場合、微細気泡は被表面処理対象物6の表面に付着する。本発明において、このような所定の大きさを、微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物6に吸着される最大の径と称する。具体的には、当該径の大きさは約15μmである。上述のように、微細気泡発生手段4により、微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物6に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させることによって、微細気泡が被表面処理対象物6の表面に付着する。そして、過飽和溶存液発生手段3により、気体飽和度が臨界飽和度Sより大きくなるように気体を溶液に溶解させ過飽和溶存液を発生させることによって、微細気泡が被表面処理対象物6の表面に付着したまま成長することとなる。これにより、微細気泡は、被表面処理対象物6の表面を密に占有することとなり、洗浄や酸化分解等の表面処理効果を向上させることができる。
図2は、微細気泡の直径および気体飽和度の好適な領域を示した図である。横軸を微細気泡の直径とし、縦軸を気体飽和度としている。図2に示された関数Kは、微細気泡の直径と、当該直径における臨界飽和度との関係を示している。ここで、臨界飽和度とは、微細気泡が収縮も成長もせず安定的に存在するような飽和度を意味する。図2に示すように、微細気泡の直径が減少するにしたがって、臨界飽和度は指数関数的に増加する。本発明の好適な領域とは、関数Kの上側の領域であって、かつ、微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物6に吸着されるような径、具体的には15μm以下の領域をいう。すなわち、本発明の好適な領域とは、図2の斜線を施した領域をいう。気体飽和度と微細気泡の直径とがこのような領域にあれば、微細気泡が被表面処理対象物6の表面に付着したまま被表面処理対象物6の表面において成長することとなる。このため、微細気泡は、被表面処理対象物6の表面を密に占有することとなり、洗浄や酸化分解等の表面処理効果が向上することとなる。
以下、過飽和溶存液発生手段3について詳細に説明する。本発明の実施の形態1において、過飽和溶存液発生手段3は、図1に示すように、加圧溶解部7と減圧部8とを備える。加圧溶解部7は、加圧手段9と、加圧手段9の下流側に設けられた溶解タンク10と、を備える。加圧手段9は、貯蔵手段2に接続された第1のパイプ11及び大気に通じた第2のパイプ12を有する。第1のパイプ11及び第2のパイプ12により溶液5及び気体(例えば空気)を取り込みつつ加圧により気体を溶液5中に溶解させることができる。加圧手段9は、加圧により、溶液5中に気体を溶解させることが可能であれば如何なるものであってもよく、例えばポンプ等が挙げられる。また、溶解タンク10は、過飽和溶存液に含まれていた余剰空気を排気するための排気手段13を備える。減圧部8は、チューブ状体からなり一端が加圧溶解部7の溶解タンク10に接続されるとともに、他端が微細気泡発生手段4に接続されている。過飽和溶存液発生手段3は、加圧溶解部7により溶液5中に気体を溶解させ、減圧部8により徐々に大気圧へ減圧することにより、過飽和溶存液を発生させることができる。
続いて、微細気泡発生手段4について詳細に説明する。本発明の実施の形態1において、微細気泡発生手段4は、過飽和溶存液発生手段3の下流に設けられ、過飽和溶存液発生手段3により生成された過飽和溶存液を受容するように構成されている。微細気泡発生手段4は、受容された過飽和溶存液に例えば超音波を付与し、過飽和溶存液中において微細気泡を発生させることができる。
本発明の実施の形態1において、微細気泡発生手段4は、微細気泡を発生させることが可能であれば如何なる態様のものであってもよく、例示すれば上述のような超音波を付与するもの等が挙げられる(図4参照)。具体的には、共振もしくは共振分裂による微細気泡径が超音波振動数に依存する現象を用いて、例えば所定の大きさ以下、具体的には15μm以下の微細気泡を発生させてもよい。振動数としては、200KHz以上の高い周波数帯を用いてもよいし、200KHz未満の低い周波数帯を用いてもよい。振動数として200KHz以上の高い周波数帯を用いれば、より小さい粒径を実現することができる。また、200KHz未満の低い周波数帯を用いれば、超音波の振幅を確保することができる。
微細気泡発生手段4の他の態様としては、流路の構造変化によるものが挙げられる。図3は、ベンチュリ構造20を示した概略図である。ここで、ベンチュリ構造20とは、図3に示すように、管状体21の一部がくびれ、縮径部22が形成されたものを意味する。管状体21の一方から流体を流すことにより、縮径部22で減圧によるキャビテーション核が発生し、このキャビテーション核が成長することにより微細気泡となる。図4は、エジェクタ構造30を示した概略図である。ここで、エジェクタ構造30とは、図4に示すように、管状体31の一部がくびれ、縮径部32が形成され、縮径部32の外部から内部に導通するように管状体33が形成されたものを意味する。管状体31の一方から流体を、管状体33の外部側から気体を流すことにより、縮径部32で導入された気体が細分化し、微細気泡を発生させることができる。図5は、メッシュ40を有する流路41の概略図である。図5に示すように、メッシュ40が流路41内に流路41を塞ぐように設けられている。流体がメッシュ40を通過することにより、メッシュ40の下流側に渦が発生し(すなわち乱流が発生し)、これにより微細気泡が発生する。図6は、突起物50を有する流路51の概略図である。図6に示すように、突起物50が流路51の内壁に流路中心に向かって設けられている。流体が突起物50を通過することにより、上記同様、突起物50の下流側に渦が発生し微細気泡が発生する。本発明において流路の構造変化は、図3に示すようなベンチュリ構造20や図4に示すようなエジェクタ構造30のような断面積の変化によるものであってもよい。また、本発明において流路の構造変化は、図5に示すようなメッシュ40や図6に示すような突起物50による乱流発生によるものであってもよい。
本発明の実施の形態1に係る表面処理装置1において、過飽和溶存液発生手段3内部に微細気泡発生手段4を含んでいてもよい。過飽和溶存液発生手段3の内部、たとえば、溶解タンク10や減圧部8の流路に微細気泡発生手段4として、超音波を付与する装置、ベンチュリ構造20、エジェクタ構造30、メッシュ40、突起物50のいずれかを設ける。
本発明の実施の形態1に係る表面処理装置1は、さらに、過飽和溶存液を被表面処理対象物6に供給する供給手段(例えばポンプを利用した散布(吹付)装置等)16を備えていてもよい。供給手段16は、微細気泡発生手段4から被表面処理対象物6へ至るパイプの終端部に配置され、過飽和溶存液を被表面処理対象物6へ供給する。
本発明の実施の形態1に係る表面処理装置1において、気体は、オゾンリッチな気体であってもよい。オゾンは、高い酸化、分解効果を有するため、表面処理効果を高めることができる。オゾンは、無声放電などの気中放電によるものでもよいし、マイクロプラズマなどの液中放電によるものでもよい。
また、別の態様では、前記気体は、酸素リッチな気体である。酸素は、表面処理物を活性化することができ、肌の保湿効果などを得られる場合もある。
酸素リッチな気体としては、ボンベからの純酸素を用いてもよいし、空気を富化膜に通すことにより得られた高濃度の酸素を用いてもよい。
さらに別の態様では、前記気体は、二酸化炭素リッチな気体である。二酸化炭素は、分解、血流促進などの効果を有するため好適に用いられる。二酸化炭素リッチな気体としては、ボンベからの純二酸化炭素を用いてもよいし、空気を富化膜に通すことにより得られた高濃度の二酸化炭素を用いてもよい。
さらに別の態様では、前記気体は、窒素リッチな気体である。窒素は、好気性菌の殺菌が可能であるため好適に用いられる。窒素リッチな気体としては、ボンベからの純窒素を用いてもよいし、空気を富化膜に通すことにより得られた高純度の窒素を用いてもよい。
オゾンリッチな気体、酸素リッチな気体、二酸化炭素リッチな気体および窒素リッチな気体は、実施の形態3に記載の表面処理方法においても用いることができ上記と同様の効果を得ることができる。
実施の形態1に係る表面処理装置1によれば、微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物6に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させることにより、微細気泡は被表面処理対象物6の表面上に多数吸着される。さらに臨界過飽和以上であるため、当該微細気泡は被表面処理対象物6の表面上において成長する。このため、微細気泡は被表面処理対象物6の表面を密に占有するができる。これにより、洗浄や酸化分解等の表面処理効果を向上させることができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る表面処理装置60の概略図である。図7に示すように、実施の形態2に係る表面処理装置60は、溶液5を貯蔵する貯蔵手段2と、貯蔵手段2に並列的に接続された過飽和溶存液発生手段3および微細気泡発生手段4と、を備える。実施の形態1に係る表面処理装置1は、貯蔵手段2と、過飽和溶存液発生手段3と、微細気泡発生手段4とが直列的に接続されている。これに対して、実施の形態2に係る表面処理装置60は、過飽和溶存液発生手段3と微細気泡発生手段4とが並列に接続されている点で、実施の形態1に係る表面処理装置1と異なる。実施の形態2において、他の構成要素は、実施の形態1と同様であるため、これらについての説明は省略する。
本発明の実施の形態2に係る表面処理装置60において、過飽和溶存液発生手段3は、上記同様、加圧手段9と溶解タンク10とを有して成る加圧溶解部7と、加圧溶解部7の溶解タンク10に接続された減圧部8と、を備える。減圧部8は、管状体からなり、一端が加圧溶解部7の溶解タンク10に接続され、他端から過飽和溶存液が被表面処理対象物6へ供給される。
また、微細気泡発生手段4は、第3のパイプ61を有し、一端が貯蔵手段2に接続され、他端から微細気泡を含む溶液が被表面処理対象物6へ供給される。
本発明の実施の形態2に係る表面処理装置60は、さらに、被表面処理対象物6に過飽和溶存液または微細気泡を含む溶液を供給する供給手段16を備える。供給手段16は、過飽和溶存液発生手段3及び微細気泡発生手段4のそれぞれに設けられ、微細気泡を含む溶液及び過飽和溶存液は、それぞれ別々に供給手段16により被表面処理対象物6に供給してもよい。より具体的には、第3のパイプ61の他端に供給手段16が設けられ、微細気泡を含む溶液を被表面処理対象物6へ供給する。また、微細気泡発生手段4から被表面処理対象物6へ至るパイプの終端部に別の供給手段16が設けられ、過飽和溶存液を被表面処理対象物6へ供給する。
上述のように、過飽和溶存液発生手段3および微細気泡発生手段4によりそれぞれ過飽和溶存液および微細気泡を含む溶液を被表面処理対象物6に供給する。これにより、被表面処理対象物6の表面において、これらが混ざり合い、微細気泡は、被表面処理対象物6上において成長し、微細気泡は被表面処理対象物6の表面を密に占有する。したがって、洗浄や酸化分解等の表面処理効果を向上させることができる。
実施の形態2では、被表面処理対象物6に過飽和溶存液を接触された後に、別の経路で供給された微細気泡発生溶液と、被表面処理対象物表面の過飽和溶存液とが当該被表面処理対象物の表面において混ざり合う。微細気泡発生溶液と過飽和溶存液とが混ざり合うまでは微細気泡の径は小さく維持される。そのため、微細気泡の多くが表面に吸着され、混ざり合った後からそれらの微細気泡は急激に成長する。このため、実施の形態2では、微細気泡が被表面処理対象物6の表面をより密に占有する。よって、実施の形態2に係る表面処理装置60では、実施の形態1に係る表面処理装置1よりも表面処理効果がさらに良好である。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る表面処理方法は、以下の工程を備える。
気体飽和度が個数分布ピーク径における臨界飽和度S以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる過飽和溶存液発生工程。
微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させる微細気泡発生工程。
微細気泡発生工程を、過飽和溶存液発生工程より先に行ってもよいし、微細気泡発生工程を、過飽和溶存液発生工程より後に行ってもよい。また、微細気泡発生工程と過飽和溶存液発生工程とを同時に行ってもよい。
ここで、気体飽和度が臨界飽和度より大きくなるように気体を溶解させ過飽和溶存液を発生させることによって、微細気泡は成長することとなる。微細気泡発生工程において、微細気泡の径が、被表面処理対象物表面に付着する径以下とされていない場合、微細気泡は溶液中に浮遊した状態で成長を続ける。そのため、この場合、微細気泡は被表面処理対象物の表面上に殆ど存在せず被表面処理対象物の洗浄効果は殆ど期待することができない。
しかしながら、上記したように、微細気泡発生工程により、微細気泡の個数分布ピーク径が微細気泡が被表面処理対象物に吸着されるような径以下の微細気泡を発生させることによって、微細気泡が被表面処理対象物の表面に付着する。そして、過飽和溶存液発生工程において、気体飽和度が臨界飽和度Sより大きくなるように気体を溶液に溶解させ過飽和溶存液を発生させる。これによって、微細気泡が被表面処理対象物の表面に付着したまま当該被表面処理対象物表面において成長することとなる。これにより、微細気泡は、被表面処理対象物表面を密に占有することとなり、洗浄や酸化分解等の表面処理効果を向上させることができる。
よって、実施の形態3に係る表面処理方法によれば、表面処理効果に優れる表面処理方法を提供することができる。
図1に示す表面処理装置を用いて微細気泡を発生させた。流量は230ml/分、過飽和溶存液発生手段3における加圧ゲージ圧は0.2MPa、微細気泡発生手段4としては28KHzの超音波発生素子を用いた。
上述のようにして発生させた微細気泡について、微細気泡のピーク径と個数頻度との関係を図8〜10に示した。図8は、過飽和溶存液に対して微細気泡発生手段により微細気泡を発生させた時点から0.1秒後における微細気泡のピーク径と個数頻度との関係を示したグラフである。図9は、0.5秒後におけるグラフ、図10は、2.1秒後におけるグラフである。図8〜10に示すように、微細気泡の発生後のピーク径は、0.1秒後では7.2μmであったが、0.5秒後では23μm、2.1秒後では42μmであった。微細気泡発生から0.1秒後の過飽和溶存液は、0.5秒後、2.1秒後における過飽和溶存液に比して洗浄性が向上した。したがって、微細気泡発生後直ぐに過飽和溶存液を被表面処理対象物に接触させることが望ましいことが分かった。
1、60 表面処理装置
2 貯蔵手段
3 過飽和溶存液発生手段
4 微細気泡発生手段
5 溶液
6 被表面処理対象物
7 加圧溶解部
8 減圧部
9 加圧手段
10 溶解タンク
11 第1のパイプ
12 第2のパイプ
13 排気手段
14 供給手段(ポンプ)

Claims (11)

  1. 個数分布ピーク径が、気泡が被表面処理対象物に吸着される最大の径以下である個数分布をもった微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、
    気体飽和度が、前記個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる過飽和溶存液発生手段と、を備える表面処理装置。
  2. 前記過飽和溶存液発生手段内部に前記微細気泡発生手段を含む請求項1記載の表面処理装置。
  3. さらに、前記微細気泡を含む溶液若しくは前記過飽和溶存液又はその両者を被表面処理対象物に供給する供給手段を備える請求項1又は2記載の表面処理装置。
  4. 前記微細気泡発生手段及び前記過飽和溶存液発生手段のそれぞれに前記供給手段が接続され、前記微細気泡を含む溶液及び前記過飽和溶存液をそれぞれ別々に被表面処理対象物に供給することを特徴とする請求項3記載の表面処理装置。
  5. 前記微細気泡発生手段は、超音波により微細気泡を発生させるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理装置。
  6. 前記微細気泡発生手段は、流路の構造変化により微細気泡を発生させるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理装置。
  7. 前記気体は、オゾンリッチな気体、酸素リッチな気体、二酸化炭素リッチな気体、窒素リッチな気体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表面処理装置。
  8. 個数分布ピーク径が、気泡が被表面処理対象物に吸着される最大の径以下である個数分布をもった微細気泡を発生させる微細気泡発生工程と、
    気体飽和度が、前記個数分布ピーク径における臨界飽和度以上となるよう気体を溶解させ過飽和溶存液を生成させる過飽和溶存液発生工程と、を備える表面処理方法。
  9. 前記微細気泡発生工程は、超音波により微細気泡を発生させることにより行われることを特徴とする請求項8記載の表面処理方法。
  10. 前記微細気泡発生工程は、流路の構造変化により微細気泡を発生させることにより行われることを特徴とする請求項8記載の表面処理方法。
  11. 前記気体として、オゾンリッチな気体、酸素リッチな気体、二酸化炭素リッチな気体、窒素リッチな気体を用いることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の表面処理方法。
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