JP2014064025A - 位置決め装置、露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

位置決め装置、露光装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁石と吸引ターゲットとの間のギャップの大きさの変動による位置決め精度の低下を防止する。
【解決手段】位置決め装置は、第1部材と第2部材との相対位置を制御するように構成され、前記第1部材に固定された電磁石と、前記電磁石によって吸引されるように前記第2部材に固定された吸引ターゲットと、前記電磁石が発生する磁束値を検出する磁束センサと、前記電磁石と前記吸引ターゲットとの間のギャップの大きさに応じて磁束指令値を補正することによって得られた補正磁束指令値と前記磁束センサによって検出された磁束値との偏差に応じて前記電磁石を駆動する駆動部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置決め装置、露光装置およびデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス等のデバイスを製造する露光装置において、基板ステージ機構や原版ステージ機構には、高加速で高速にステージを移動し、かつ高精度にステージを位置決めする性能が要求される。一般には、位置決め精度は劣るが大ストロークかつ大推力の特性の粗動ステージの上に、小ストロークではあるが位置決め精度が高い微動ステージを配置した粗微動型ステージ機構が用いられることが多い。微動ステージを駆動するアクチュエータとしては、ローレンツ力を利用したリニアモータや吸引力を利用した電磁石が用いられうる。力指令から推力までの特性は、前者の方が、線形性がよく扱いやすいが、後者の方が、アクチュエータの発熱の観点では有利である。このため、位置決め制御をリニアモータで行い、加減速を電磁石で行う方法がある。位置決め精度を良くするためには、加減速のために発生する力の精度を高めて加減速時における位置偏差を少なくする必要があり、電磁石が発生する力を高精度に制御することが要求される。電磁石が発生する力の非線形性を考慮した制御方法が特許文献1、2に記載されている。
特許文献1に記載された制御方法では、電磁石が発生する力がコイル電流の二乗に比例するものと近似し、力指令値の絶対値の平方根を算出し、これにゲインを乗じてコイル電流指令値を発生する。ここで、電磁石と吸引ターゲットとの間のギャップの変化によって磁束値が変化するので、ギャップの測定値により電流指令に補正をかけている。しかし、このような制御方法では、電磁石コアの磁気ヒステリシスの影響で、同じコイル電流値であっても、電流値の増減の経緯により力が異なってしまう。特許文献2に記載された制御方法では、電流値ではなく、磁束値を検出し、その磁束値に基づいて力を制御する。特許文献2に記載された制御方法は、磁気ヒステリシスおよびギャップの影響は検出された磁束値に含まれており、磁束値を制御することにより、そのような影響を受けることなく力を制御できるという考えに基づくものである。
特公平3−43766号公報 特許3977086号公報
磁束値を制御して電磁石の力を制御する場合において、ギャップの大きさの変化によって検出した磁束値と電磁石が発生する力との関係が変化することが問題になる。すなわち、磁束値が指令値どおり制御されていても、ギャップの大きさの変化により電磁石が発生する力が変動してしまうと、目標とする力が得られない。
本発明は、電磁石と吸引ターゲットとの間のギャップの大きさの変動による位置決め精度の低下を防止するために有利な技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、位置決め装置に係り、前記位置決め装置は、第1部材と第2部材との相対位置を制御するように構成され、前記第1部材に固定された電磁石と、前記電磁石によって吸引されるように前記第2部材に固定された吸引ターゲットと、前記電磁石が発生する磁束値を検出する磁束センサと、前記電磁石と前記吸引ターゲットとの間のギャップの大きさに応じて前記磁束センサによって検出された磁束値を補正することによって得られた磁束値と磁束指令値との偏差に応じて前記電磁石を駆動する駆動部と、を備える。
本発明によれば、電磁石と吸引ターゲットとの間のギャップの大きさの変動による位置決め精度の低下を防止するために有利な技術が提供される。
本発明の実施形態の位置決め装置におけるフィードフォワード制御系を説明する図。 本発明の実施形態の位置決め装置におけるフィードバック制御系を説明する図。 電磁アクチュエータの特性を測定する測定装置の概略図。 ギャップと補正値との関係を例示する図。 本発明の他の実施形態の位置決め装置におけるフィードフォワード制御系を説明する図。 本発明の実施形態の露光装置の概略構成を示す図。
図1および図2を参照しながら本発明の実施形態の位置決め装置50の構成および動作を説明する。位置決め装置50は、位置決め対象物である微動ステージ1に与える力をフィードフォワード制御するフィードフォワード制御系と、微動ステージ1の位置をフィードバック制御するフィードバック制御系とを含む。図1は、位置決め装置50における前記フィードフォワード制御系を示す図、図2は、位置決め装置50における前記フィードバック制御系を示す図である。位置決め装置50は、例えば、原版のパターンを基板に転写するための露光装置において、原版を位置決めする原版ステージ機構および基板を位置決めする基板位置機構の少なくとも一方に適用されうる。
位置決め装置50は、粗動ステージ(第1部材)2と微動ステージ(第2部材)1とを含みうる。微動ステージ1は、粗動ステージ2の上に空気バネや永久磁石などを用いた不図示の支持機構によって支持されうる。まず、図2を参照しながら位置決め装置50のフィードバック制御系について説明する。微動ステージ1に設けられた反射鏡31によりレーザ干渉計(位置計測器)32からのレーザ光33を反射し、レーザ干渉計32により微動ステージ1の位置が計測される。減算器36は、主制御部MCから指令された微動ステージ1の位置指令値35から、レーザ干渉計32から出力された微動ステージ1の位置計測値(微動ステージ1の位置の計測結果)34を減算し、微動ステージ1の位置偏差37を生成する。
フィードバック制御器38は、位置偏差37に基づいて、例えば、PID演算により、位置偏差37を低減するためのフィードバック制御指令値(以下、FB制御指令値)39を演算する。ここで、主制御部MC、減算器36、フィードバック制御器38は、デジタル処理回路で構成され、FB制御指令39は、不図示のDA変換器によりアナログ信号に変換されて電流ドライバ40に送られうる。電流ドライバ40は、FB制御指令39に従った電流41を微動リニアモータ42に供給する。これに応じて、微動リニアモータ42は、粗動ステージ(第1部材)2と微動ステージ(第2部材)1との間で推力を発生し、この推力により微動ステージ1を位置決め制御する。
粗動ステージ2は、ステージ定盤3の上に、静圧ガイドなどで構成された粗動ガイド4により、微動ステージ1と移動自在に構成されている。ここで、粗動ステージ2の移動は、少なくとも1軸の自由度を有しうる。また、微動ステージ1の移動は、少なくとも1軸の自由度を有しうる。粗動ステージ2は、微動ステージ1と同様に、不図示のレーザ干渉計などの位置計測器によって位置が計測され、不図示の粗動アクチュエータによって駆動されうる。
次に、図1を参照しながら位置決め装置50のフィードフォワード制御系について説明する。粗動ステージ2には、微動ステージ1を駆動方向において挟み込むように、電磁石5a、5bが固定されている。図1に示す例では、電磁石5a、5bは、粗動ステージ2に固定されている。微動ステージ1には、電磁石5a、5bによってそれぞれ吸引されるように吸引ターゲット6a、6bが固定されている。ここで、電磁石5a、5bを微動ステージ1に固定し、吸引ターゲット6a、6bを粗動ステージ2に固定することもできる。
電磁石5a、5bと吸引ターゲット6a、6bとの間にはギャップが設けられている。電磁石5aとそれに対向する吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさと、電磁石5bとそれに対向する吸引ターゲット6vとの間のギャップの大きさとが同じ値になるように電磁石5a、5bが制御されうる。
フィードフォワード制御系は、電磁石5a、5bのそれぞれに個別に設けられているが、図1では、図示の簡略化のために、電磁石5aについてのフィードバック制御系のみが示されている。以下では、代表的に、電磁石5aについてのフィードバック制御系について説明するが、電磁石5bについてのフィードバック制御系も同様の構成を有する。位置決め装置50は、電磁石5aが発生する磁束値を検出する磁束センサMFSを備えうる。磁束センサMFSは、例えば、サーチコイル7aと、積分器8とを含みうる。サーチコイル7aは、駆動コイル12aを有する電磁石5aに組み込まれている。サーチコイル7aは、電磁石5aが発生する磁束の値の時間変化を検出し、該変化を示す磁束変化信号21を出力する。積分器8は、サーチコイル7aによって検出された磁束変化信号21を時間積分して磁束検出値(電磁石5aが発生する磁束の検出結果を示す信号)22を出力する。
位置決め装置50は、ギャップセンサ14と、駆動部DUとを更に含む。ギャップセンサ14は、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさを検出し、その検出結果をギャップ信号28として出力する。ギャップセンサ14は、この実施形態では、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさを示すデジタル信号をギャップ信号28として出力する。駆動部DUは、ギャップセンサ14によって検出されたギャップの大きさに応じて基本磁束指令値24を補正することによって補正磁束指令値25を得る。また、駆動部DUは、補正磁束指令値25と、磁束センサMFSによって検出された磁束検出値(磁束値)22との偏差に応じて、電磁石5aを駆動する。
この実施形態では、駆動部DUは、補正値演算器15、乗算器(補正器)16、DA変換器17、減算器9、増幅器(補償器)10、電流ドライバ11を含む。主制御部MCより指令された力指令値23は、磁束指令演算器13により基本磁束指令値24に変換される。この実施形態では、基本磁束指令値24は、デジタル信号である。乗算器16は、基本磁束指令値24に対して補正値演算器15からの補正値29を乗じることによって補正磁束指令値25を生成する。ここで、「基本磁束指令値」と「補正磁束指令値」とは、相互に区別するために付された名称であり、いずれも磁束指令値である。DA変換器17は、補正磁束指令値25をアナログ信号に変換し、アナログの補正磁束指令値26を発生する。減算器9は、アナログの補正磁束指令値26からアナログの磁束検出値22を減算して磁束偏差27を発生する。増幅器10は、磁束偏差27にゲインを乗じて増幅磁束偏差30を発生し、これを電流ドライバ11に送る。電流ドライバ11は、増幅磁束偏差30に従って電磁石5aの駆動コイル12aを駆動する。これにより、電磁石5aと吸引ターゲット6aの間に吸引力が発生する。
ここで、磁束センサMFS、減算器9、増幅器(補償器)10、電流ドライバ11および電磁石5a(駆動コイル12a)により、磁束を制御するフィードバックループ(以下、磁束フードバックループ)が形成されている。この磁束フィードバックループにより、駆動コイル12aが発生する磁束は、当該磁束フィードバックループに対する指令値である補正磁束指令値26に従うことになる。電磁石5aおよび吸引ターゲット6aとの間に発生する吸引力は、駆動コイル12aが発生する磁束の値と、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさとによって定まる。
電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさの基準値を以下では標準ギャップという。このギャップの大きさの標準ギャップからの変動量(以下、ギャップ変動量)による吸引力の変動は、補正値演算器15がギャップ信号28に応じて発生する補正値29に応じて乗算器16が基本磁束指令値24を補正することによって低減される。また、駆動コイル12aが発生する磁束の値は、前述のように、補正磁束指令値26に従う。これにより、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間に発生する吸引力は、図1に示すフィードフォワード制御系に対する指令値である力指令値23に従うことになる。
電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間に発生する吸引力の制御精度を高くするために、磁束フィードバックループは、キロヘルツオーダー又はそれを超える高い帯域で動作することが好ましい。デジタル制御系ではサンプリング時間による時間遅れの問題があり、増幅器(補償器)10のゲインを大きくすることが難しく、そのため高帯域化の実現が難しい。そこで、減算器9と増幅器10をアナログの演算増幅器(OPアンプ)を用いて構成することが好ましい。同様に、積分器8も、アナログの演算増幅器(OPアンプ)で構成されることが好ましい。磁束指令演算器13における演算は、一般的には非線形計算であるので、磁束指令演算器13のアナログ化は困難であり、典型的にはデジタル処理回路で構成されうる。
電磁石5aとそれに対抗する吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさの変化は、後述のように粗動ステージの応答によるものであり、高くても1kHz程度であるので、補正値演算器15は、アナログ回路で構成する必要はない。また、乗算器16によって磁束指令演算器13の出力値と補正値演算器15の出力値とを乗算することから、デジタル処理回路で構成される場合は、補正値演算器15もデジタル処理回路で構成された方が良い。
ここで、粗動ステージ2およびそれによって支持されている微動ステージ1を図1において右方向に加速させる動作について説明する。粗動ステージ2を駆動する不図示の粗動アクチュエータは、粗動ステージ2およびそれによって支持されている微動ステージ1の双方を駆動するための駆動力を発生し、粗動ステージ2を駆動する。粗動アクチュエータが発生する駆動力は、電磁石5aおよび微動リニアモータ42を介して微動ステージ1に伝達される。そこで、粗動アクチュエータによって粗動ステージ2を駆動するときは、電磁石5aおよび吸引ターゲット6aからなる電磁アクチュエータと、微動リニアモータ42との少なくとも一方にも力を発生させる必要がある。しかし、微動リニアモータ42は、発熱が大きい。そこで、図1に示すフィードフォワード制御系により大推力かつ低発熱の電磁石5aに加速のための駆動力を発生させ、微動リニアモータには、図2に示すフィードバック制御系によって微動ステージ1の位置制御のための駆動力のみを発生させることが好ましい。
粗動ステージ2および微動ステージ1の加速の際に粗動ステージ2と微動ステージ1との相対位置が変動すると微動ステージ1の位置決め精度が低下する。したがって、微動ステージ1の位置決め精度を上げるには、図1に示すフィードフォワード制御系による制御精度を上げるべきである。電磁石5aが発生する力の制御は、駆動部DUによって電磁石5aが発生する磁束の値を制御することでなされるので、磁束指令値とそれによって発生する力との関係を予め求めておく必要がある。
図3には、電磁石および吸引ターゲットで構成される電磁アクチュエータの特性を測定する測定装置の構成が例示されている。電磁石5aおよび吸引ターゲット6aで構成される電磁アクチュエータの特性を測定するために、該電磁アクチュエータが図3に例示される測定装置に組み込まれうる。この測定装置を用いて、ギャップの大きさが標準ギャップであるときの磁束指令値(例えば、基本磁束指令値24)と該磁束指令値に応じて発生する力との関係が測定されうる。電磁石5bおよび吸引ターゲット6bで構成される電磁アクチュエータについても同様である。
電磁石5aは、ベース51によって支持された電磁石取り付け板52に固定されうる。吸引ターゲット6aは、板バネ54を介してベース51によって支持されたターゲット取り付け板53に固定されうる。板バネ54の作用により、吸引ターゲット6aは、電磁石5aに吸引される方向に移動することができる。電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間に作用する吸引力は、ベース51とターゲット取り付け板53との間に配置されたロードセル55によって測定されうる。電磁石取り付け板52にはギャップセンサ56が設けられており、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさが測定されうる。電磁石取り付け板52は、ギャップを調整可能な機構を有しうる。
電磁石5aには、図1に示すフィードフォワード制御系が接続されている。電磁石取り付け板52を調整することによって電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさが標準ギャップに設定されうる。この状態で磁束指令値(例えば、基本磁束指令値24)を変更しながらロードセル55で吸引力を計測することで、磁束(磁束指令値)とそれによって発生する力との関係を求めることができる。磁束と力との関係は、磁束を引数とする二次関数で近似することができる。磁束指令演算器13には、その二次関数の逆関数が設定され、その逆関数に従って力指令値23から基本磁束指令値24を決定する。
さて、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさは標準ギャップから変化しないことが望ましいが、実際には、粗動ステージ2および微動ステージ1の駆動時にギャップの大きさが変化しうる。これの主な原因は、粗動ステージ2の位置偏差でありうる。粗動ステージ2は、粗動ガイド4の抵抗、電気系や給排気系の配管が外部と接続されていることによるバネ性の抵抗、などの外乱力により微動ステージ1よりも位置偏差が大きくなりうる。また、粗動ステージ2および微動ステージ1の初期化時にも、ギャップの大きさが標準ギャップからずれる場合もありうる。
電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさが変動しても、その変動による磁束の値の変化は、サーチコイル7aを含む磁束フィードバックループによって相殺される。しかし、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間の吸引力に関与せず、電磁石5a内でのみ流れる磁束成分があり、サーチコイル7aではその磁束成分も検出される。この磁束成分は、ギャップの大きさに依存するので、ギャップの大きさが変動すると、磁束の値が一定に制御されていても、吸引力が変化しうる。
そこで、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさの変動量(以下、ギャップ変動量)dとそれによる磁束値の変化を相殺するための磁束指令値との関係を求めておけば、その関係に基づいて基本磁束指令値24を補正することができる。補正値演算器15が補正値29を演算するための演算式は、次のような方法で決定することができる。まず、ある力指令値23に対して標準ギャップでの基本磁束指令値24を求めて、それをXとする。次に、標準ギャップからギャップの大きさを変化させて電磁石5aを駆動し、吸引力が力指令値23になるように基本磁束指令値24を調整する。調整された基本磁束指令値24をYとすると、補正値αは、α=Y/Xとなる。ギャップ変動量dを変えて測定することで、ギャップ変動量dと補正値αとの関係を決定することができる。図4には、ギャップ変動量dと補正値αとの関係が例示されている。図4に示す例では、ギャップ変動量dと補正値αとの関係は、一次関数で表わされている。補正値演算器15は、この一次関数を用いて補正値αを決定する。補正値αの値が発生する力に依存する場合は、補正値αを決定するための関数を力指令値23に応じて変更してもよい。以上のように、電磁石5aと吸引ターゲット6aとの間のギャップの大きさに応じて磁束指令値を補正することによって、電磁石5aおよび吸引ターゲット6aによって構成される電磁アクチュエータが発生する吸引力を高い精度で制御することができる。これによって、微動ステージ1を高い精度で位置決めすることができる。
図1において右方向に加速している粗動ステージ2および微動ステージ1を減速させるときは、電磁石5bおよび吸引ターゲット6bで構成される電磁アクチュエータを動作させる。一方、図1において左方向に粗動ステージ2および微動ステージ1を加速する際は、電磁石5bおよび吸引ターゲット6bで構成される電磁アクチュエータを動作させる。また、図1において左方向に加速している粗動ステージ2および微動ステージ1を減速させるときは、電磁石5aおよび吸引ターゲット6aで構成される電磁アクチュエータを動作させる。
力指令値23から基本磁束指令値24を求める関数およびギャップ信号28から補正値29を求める関数は、それに相当する変換テーブルで置き換えられてもよい。
上記の例において、磁束フィードバックループはアナログ回路で構成されうるが、デジタル回路で構成されてもよい。上記の例において、ギャップ信号28はギャップセンサ14によって得られるが、ギャップ信号28は、微動ステージ1と粗動ステージ2の位置計測値から演算されてもよい。また、図1および図2には、1軸の駆動機構しか示されていないが、これは説明の簡単化のためであり、2軸以上の駆動機構を設けることができる。
図1に示す構成例では、補正値演算器15が生成する補正値29に従って基本磁束指令値24を補正して補正磁束指令値25が生成されるが、図5に例示されるように、補正値29によって磁束検出値22を補正するように変更してもよい。図1に示す構成例と図5に示す構成例とは、生成される磁束偏差27が互いに等しく、等価な構成である。
以下、図6を参照しながら本発明の位置決め装置の応用例としての露光装置について説明する。本発明の実施形態の露光装置は、原版Rを位置決めする原版位置決め機構120と、基板Sを位置決めする基板位置決め機構140と、原版Rを照明する照明系110と、原版Rのパターンを基板Sに投影する投影系130とを備えている。ここで、原版位置決め機構120および基板位置決め機構140の少なくとも一方に対して、図1および図2を参照して例示的に説明した位置決め装置50が適用されうる。
次に、上記の露光装置の適用例について説明する。本発明の実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の露光装置を用いて露光する工程と、前記露光された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。

Claims (6)

  1. 第1部材と第2部材との相対位置を制御する位置決め装置であって、
    前記第1部材に固定された電磁石と、
    前記電磁石によって吸引されるように前記第2部材に固定された吸引ターゲットと、
    前記電磁石が発生する磁束値を検出する磁束センサと、
    前記電磁石と前記吸引ターゲットとの間のギャップの大きさに応じて前記磁束センサによって検出された磁束値を補正することによって得られた磁束値と磁束指令値との偏差に応じて前記電磁石を駆動する駆動部と、
    を備えることを特徴とする位置決め装置。
  2. 前記電磁石と前記吸引ターゲットとの間に発生させる力の指令値である力指令値を発生する主制御部と、
    前記力指令値に基づいて前記磁束指令値を発生する磁束指令演算器と、
    を更に備えることを特徴とする請求項に記載の位置決め装置。
  3. 前記第1部材は、粗動ステージであり、前記第2部材は、前記粗動ステージによって支持される微動ステージである、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置決め装置。
  4. 前記電磁石と前記吸引ターゲットとの間のギャップの大きさを検出するギャップセンサを更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位置決め装置。
  5. 原版のパターンを基板に転写する露光装置であって、
    前記原版を位置決めする原版位置決め機構と、
    前記基板を位置決めする基板位置決め機構と、
    前記原版を照明する照明系と、
    前記原版のパターンを前記基板に投影する投影系と、を備え、
    前記原版位置決め機構および前記基板位置決め機構の少なくとも一方が請求項1乃至のいずれか1項に記載の位置決め装置である、
    ことを特徴とする露光装置。
  6. デバイスを製造するデバイス製造方法であって、
    請求項に記載の露光装置によって基板を露光する工程と、
    該基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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