JP2014063606A - 微孔フィルム及びこれを用いてなる巻回型リチウムイオン電池 - Google Patents

微孔フィルム及びこれを用いてなる巻回型リチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

【課題】正極及び負極をこれらの間に微孔フィルムを介在させて巻き取る際に、シワや折れ目の発生を高く抑制することができる微孔フィルムを提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂を含む長尺状の微孔フィルムであって、
中央測定領域(A13)における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域(A1、A25)における微孔フィルムの平均厚みよりも厚くなっていると共に、
中央測定領域(A13)と最外測定領域(A1、A25)のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域(A13)側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域(A1、A25)側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みと同一であるか、又は中央測定領域(A13)側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域(A1、A25)側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対して厚くなっていることを特徴とする微孔フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池のセパレータとして好適に用いられる微孔フィルム及びこれを用いてなる巻回型リチウムイオン電池に関する。
従来から電子機器の電源としてリチウムイオン電池が用いられている。このリチウムイオン電池は、一般的に、金属箔の表面に正極活物質を塗布してなる正極と、金属箔の表面に負極活物質を塗布してなる負極と、セパレータとを電解液中に配設することによって構成されている。セパレータによって正極と負極とを仕切ることで、正極と負極の電気的な短絡を防止している。そして、リチウムイオン電池は、その充電時には、正極からリチウムイオンが放出されて負極内に進入する一方、放電時には、負極からリチウムイオンが放出されて正極に移動することによって充放電が行われる。
リチウムイオン電池用セパレータとしては、熱可塑性樹脂からなる微孔フィルムが用いられている。例えば、特許文献1には、ポリプロピレンと、ポリプロピレンより溶融結晶化温度の高いポリマーと、β晶核剤とからなる組成物を溶融押出し、高温でシート状に成形後、少なくとも一軸延伸する方法によって製造された微孔フィルムが開示されている。
リチウムイオン電池は、積層型や巻回型などの電極構造によって大別される。巻回型リチウムイオン電池は、体積エネルギー密度が大きく、生産性にも優れるという長所を有する。
このような巻回型リチウムイオン電池の製造は、一般的に、いずれも長尺状の形状を有している正極、負極及び微孔フィルムを用い、正極及び負極をこれらが直接接触しないように微孔フィルムを介在させた状態で積層した後、円筒状の軸芯の回りに巻き取ることによって電極巻回物を得、この電極巻回物を容器に収容して電解液を注入させた後に密封することによって行われる(例えば、特許文献2)。また、正極、負極、及び微孔フィルムが撓むのを抑制したり、位置合わせをし易くしたりするために、ロールによって搬送方向に張力を負荷しながら正極、負極、及び微孔フィルムの巻取りが行われている。
特開昭63−199742号公報 特開平07−172644号公報
しかしながら、従来の巻回型リチウムイオン電池の製造方法では、正極、負極及び微孔フィルムを積層して巻き取った電極巻回物中において、微孔フィルムにシワや折れ目が発生し易いという問題があった。電極巻回物において微孔フィルムにシワや折れ目が発生すると、微孔フィルムと電極との密着性が低下するために巻回型リチウムイオン電池の出力特性を低下させたり、シワや折れ目が発生した部分において微孔フィルムの幅が局所的に短くなるため正極と負極との電気的な短絡を招いたりする虞れがある。
したがって、本発明の目的は、正極及び負極をこれらの間に微孔フィルムを介在させて巻き取る際に、シワや折れ目の発生を高く低減することが可能な微孔フィルムを提供することである。さらに、本発明の他の目的は、シワや折れ目の発生が高く低減された微孔フィルムを用いてなる巻回型リチウムイオン電池を提供することである。
[微孔フィルム]
本発明者が、上記課題に鑑みて種々の検討を行った結果、以下のような事を見出した。正極、負極、及びセパレータを巻取る際には、これらをその搬送方向に張力を負荷しながらガイドロール等によって搬送するが、正極、負極、及びセパレータに負荷される張力が幅方向において一定とならない。微孔フィルムは、熱可塑性樹脂からなるために、張力により容易に変形し、幅方向における両端部より内側の部分において厚みが薄くなる。このような状態となった微孔フィルムは、ガイドロールの他、正極や負極などの他の部材と接触した際に、接触の仕方に差が生じることから、微孔フィルムにおいてその幅方向における両端部より内側においてシワや折れ目が発生し易くなる。
そこで、本発明の微孔フィルムは、熱可塑性樹脂を含む長尺状の微孔フィルムであって、微孔フィルム上に、微孔フィルムの幅方向における一端から他端に向かって、微孔フィルムの幅方向に引かれた仮想直線を、その全長の4%の間隔で区分することにより、25個の測定領域に区画し、
微孔フィルムの幅方向における中央に配置された測定領域を中央測定領域とし、微孔フィルムの幅方向における両端部に配置された測定領域をそれぞれ最外測定領域としたときに、
中央測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域における微孔フィルムの平均厚みよりも厚くなっていると共に、
中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みと同一であるか、又は中央測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対して厚くなっており、且つ
中央測定領域の平均厚みに対する、中央測定領域の平均厚みと最外測定領域の平均厚みとの差の割合が、1〜4%であることを特徴とする。
このような構成を有する微孔フィルムによれば、正極、負極及び微孔フィルムを搬送しながら積層して巻き取る際に、微孔フィルムに負荷される張力が一定とならなかったとしても、この張力によって微孔フィルムが僅かに延伸されて、幅方向における両端部から中央部に向かって全体的に微孔フィルムの厚みが均一となり、微孔フィルムにシワや折れ目が発生することを高く低減できる。このような微孔フィルムを用いることによって、微孔フィルムと正極及び負極とが均一に密着しており、内部抵抗の増加や正極と負極との電気的な短絡の発生が高く抑制された巻回型リチウムイオン電池を提供することができる。
本発明における微孔フィルムの各測定領域における平均厚みの測定方法を、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は微孔フィルムの上面模式図を示し、図2は図1において破線で囲った部分の部分拡大図を示す。
なお、本発明において、微孔フィルムの幅方向とは、微孔フィルムの長さ方向に対して直交する方向を意味する。また、後述する通り、熱可塑性樹脂を押し出すことにより得られた熱可塑性樹脂フィルムを用いて微孔フィルムを製造した場合には、微孔フィルムの押出方向に対して並行な方向を微孔フィルムの長さ方向とし、微孔フィルムの押出方向に対して直交する方向を幅方向とする。
微孔フィルムの幅方向における厚みの測定方法では、先ず、図1に示すように、微孔フィルム上にその幅方向における一端から他端に向かって仮想直線(L1)を引き、この仮想直線(L1)を、その全長の4%の間隔毎に区分線(S1、S2、・・・・・・、S23、S24)を引いて区分することにより、25個の測定領域(A1、A2、・・・・・・、A24、A25)に区画する。
そして、微孔フィルムの幅方向における中央に配置された測定領域(A13)を「中央測定領域」とし、微孔フィルムの幅方向における両端部に配置された測定領域(A1、A25)をそれぞれ「最外測定領域」とする。
次に、図2に示すように、各測定領域における微孔フィルムの厚みを、触針式厚み測定計(例えば、セイコーEM社製 計太朗G)を用いて、相互に等しい間隔となるように仮想直線に沿って、少なくとも5箇所測定し、これらの相加平均値を算出することにより得られた値を、微孔フィルムの各測定領域における平均厚みとする。なお、仮想直線(L1)と区分線(S1、S2、・・・・・・、S24、S25)との各交点は厚みの測定箇所から除外する。
本発明の微孔フィルムにおいて、中央測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対する、中央測定領域における微孔フィルムの平均厚みと最外測定領域における微孔フィルムの平均厚みとの差の割合は、1〜4%に限定されるが、1〜3%が好ましい。上記差の割合が大き過ぎると、却って巻取り時に微孔フィルムにシワや折れ目が発生する虞れがある。また、上記差の割合が小さ過ぎると、正極、負極及び微孔フィルムを積層して巻き取る際に、微孔フィルムにおけるシワや折れ目の発生が充分に抑制できない虞れがある。
なお、中央測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対する、中央測定領域における微孔フィルムの平均厚みと最外測定領域における微孔フィルムの平均厚みとの差の割合[R(%)]は、上述した方法に従って、中央測定領域における微孔フィルムの平均厚み[TC(μm)]と、最外測定領域における微孔フィルムの平均厚み[To(μm)]とを求め、下記式に基づいて算出することができる。
差の割合R(%)=[(TC−To)/TC]×100
本発明の微孔フィルムでは、中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対して厚くなっていることが好ましい。上述した通り、正極、負極、及び微孔フィルムの巻取りは、これらを搬送しながら行われるが、このような場合、微孔フィルムに負荷される張力は、微孔フィルムの幅方向における両端部から中央部に向かって特に大きくなり易い。したがって、幅方向における両端部から中央部に向かって厚みが漸増する構成を有する微孔フィルムによれば、これに負荷される張力によって僅かに延伸されて、幅方向における両端部から中央部に向かって全体的に微孔フィルムの厚みがより均一となり、微孔フィルムにシワや折れ目が発生することをより高く低減できる。
また、中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みが、最外測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚みに対して厚くなっている場合、最外測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚み[Ta(μm)]に対する、中央測定領域側の測定領域における微孔フィルムの平均厚み[Tb(μm)]の比(Tb/Ta)は、1.003〜1.015が好ましく、1.003〜1.010がより好ましい。
本発明の微孔フィルムは、その表裏面間に亘って貫通する微小孔部を含んでいる。このような微小孔部によって、微孔フィルムに優れたリチウムイオン透過性を付与することができる。
微孔フィルムの透気度は、大きいと、微孔フィルムのリチウムイオンの透過性が低下して、微孔フィルムを用いたリチウムイオン電池の電池性能が低下することがあり、小さいと、微孔フィルムの機械的強度が低下するので、100〜250sec/100mLが好ましく、100〜200sec/100mLがより好ましい。
なお、微孔フィルムの透気度は、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下でJIS P8117に準拠して、微孔フィルムの長さ方向に10cm間隔で10箇所測定し、その相加平均値を算出することにより得られた値とする。
微孔フィルムの表面開口率は、25〜55%が好ましく、30〜50%がより好ましい。微孔フィルムの表面開口率が小さいと、微孔フィルムのイオン透過性が低下する虞れがある。また、微孔フィルムの表面開口率が大きいと微孔フィルムの機械的強度が低下する虞れがある。
なお、微孔フィルムの表面開口率は下記の要領で測定することができる。先ず、微孔フィルム表面の任意の部分において、縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形状の測定部分を定め、この測定部分を倍率1万倍にて写真撮影する。
次いで、測定部分内に形成された各微小孔部を長方形で囲む。この長方形は、長辺及び短辺が共に最小寸法となるように調整する。上記長方形の面積を各微小孔部の開口面積とする。各微小孔部の開口面積を合計して微小孔部の総開口面積S(μm2)を算出する。この微小孔部の総開口面積S(μm2)を122.88μm2(9.6μm×12.8μm)で除して100を乗じた値を表面開口率(%)とする。なお、測定部分と、測定部分でない部分とに跨がって存在している微小孔部については、微小孔部のうち、測定部分内に存在している部分のみを測定対象とする。
微孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径は、大きいと、微孔フィルムにおいてリチウムイオンの透過性が不均一となったり、微孔フィルムの機械的強度が低下したりする虞れがある。リチウムイオンの透過性が不均一な微孔フィルムでは、リチウムイオンの透過性が高い部位にデンドライト(樹枝状結晶)が発生して、このデンドライトがセパレータを突き破って正極と負極とが微小な内部短絡(デンドライトショート)を起こし、リチウムイオン電池の容量を著しく劣化させる虞れがある。したがって、微孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径は、1μm以下が好ましく、100nm〜800nmがより好ましい。
微孔フィルムにおける微小孔部の開口端の平均長径は、大きいと、微孔フィルムにおいてリチウムイオンの透過性が不均一となり、デンドライトショートが発生する虞れがあるので、500nm以下が好ましく、200nm〜500nmがより好ましい。
なお、微孔フィルムにおける微小孔部の開口端の最大長径及び平均長径は次のようにして測定される。先ず、微孔フィルムの表面をカーボンコーティングする。次に、微孔フィルムの表面における任意の10個所を走査型電子顕微鏡を用いて倍率1万にて撮影する。なお、撮影範囲は、微孔フィルムの表面において縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形の範囲とする。
得られた写真に現れている各微小孔部の開口端の長径を測定する。微小孔部における開口端の長径のうち、最大の長径を微小孔部の開口端の最大長径とする。各微小孔部における開口端の長径の相加平均値を微小孔部の開口端の平均長径とする。なお、微小孔部の開口端の長径とは、この微小孔部の開口端を包囲し得る最小径の真円の直径とする。撮影範囲と、撮影範囲でない部分とに跨がって存在している微小孔部については、測定対象から除外する。
微孔フィルムの孔密度は、微孔フィルムのリチウムイオンの透過性を向上させるために、15個/μm2以上が好ましく、17個/μm2以上がより好ましい。
なお、微孔フィルムの孔密度は、下記の要領で測定する。先ず、微孔フィルム表面の任意の部分において、縦9.6μm×横12.8μmの平面長方形状の測定部分を定め、この測定部分を倍率1万倍にて写真撮影する。そして、測定部分において微小孔部の個数を測定し、この個数を122.88μm2(9.6μm×12.8μm)で除すことによって孔密度を算出することができる。
微孔フィルムを105℃で2時間加熱した後の微孔フィルムの加熱収縮率は、6%以下が好ましく、4%以下がより好ましい。加熱収縮率が6%を超える微孔フィルムでは、これを組み込んでなるリチウムイオン電池内部の温度が高温となった際に、上記微孔フィルムが熱収縮することにより、正極と負極とが接触する内部短絡を発生させる虞れがある。
なお、微孔フィルムの加熱収縮率の測定は、以下の要領にて行うことができる。まず、微孔フィルムにおける任意の箇所から幅2cm×長さ300cmの帯状体を切り出す。この時、微孔フィルムの長さ方向(押出方向)が帯状体の長さ方向となるようにする。次に、帯状体をその長さ方向に10cm毎に切断することにより、短辺2cm×長辺10cmの平面長方形状の試験片を30個得る。その後、試験片の一方の短辺方向における中央部と試験片の他方の短辺における中央部とを結ぶ直線状の仮想線上に長さ8cmの標線を引き、試験片をJIS K7100に規定される標準雰囲気2級(温度23±5℃、相対湿度105±3%)の雰囲気下に30分間放置した後、試験片に引いた標線の長さ(L0)をJIS B7505に準拠したノギスを用いて小数点以下2桁まで測定する。しかる後、試験片を、その長辺方向を上下に向けて垂直に吊るした状態で、内部の温度が105℃である恒温槽中に設置して2時間加熱した後、試験片をJIS K7100に規定される標準雰囲気2級(温度23±5℃、相対湿度105±3%)の雰囲気下に30分間放置した上で、試験片に引いた標線の長さ(L1)をJIS B7505に準拠したノギスを用いて小数点以下2桁まで測定し、下記式に基づいて加熱収縮率(%)を算出する。そして、上記と同様の手順にて、30個の試験片のそれぞれについて加熱収縮率をそれぞれ測定し、その相加平均値を微孔樹脂フィルムの加熱収縮率(%)とする。
加熱収縮率(%)=[(L0−L1)×100]/L0
本発明の微孔フィルムは、熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂は、一種単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
熱可塑性樹脂のなかでも、耐熱性及び透気性に優れている微孔フィルムを形成することができることから、結晶性樹脂が好ましい。結晶性樹脂とは、固体状態で結晶になる性質を有する樹脂であって、X線回折によって明瞭な結晶回折パターンを確認することができ、ガラス転移点及び融点を有している樹脂を意味する。
結晶性樹脂としては、例えば、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、スチレン系樹脂、及びポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。なかでも、耐熱性及び透気性に優れる微孔フィルムが得られることから、エチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂が好ましく、プロピレン系樹脂がより好ましい。
(エチレン系樹脂)
エチレン系樹脂としては、エチレン単独重合体、又は、エチレン成分を50重量%を超えて含有するエチレンと少なくとも1種の炭素数が3〜20のα―オレフィンとの共重合体を挙げることができる。エチレン単独重合体としては、高圧下でラジカル重合させた低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中低圧で触媒存在下で重合させた中低圧法高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)などを挙げることができる。エチレンとα―オレフィンを共重合させることで直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を得ることができ、上記α―オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられ、炭素数が4〜10のα−オレフィンが好ましい。なお、直鎖状低密度ポリエチレン中におけるα−オレフィンの含有量は通常、1〜15重量%である。
(プロピレン系樹脂)
プロピレン系樹脂としては、プロピレン成分を50重量%以上含有しておれば、特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと少なくとも1種のプロピレン以外の炭素数3〜20のオレフィンとの共重合体などが挙げられる。又、プロピレンと少なくとも1種のプロピレン以外の炭素数3〜20のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体の何れであってもよい。
なお、プロピレンと共重合されるα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。
プロピレン系樹脂としては、優れた結晶性を有することから、プロピレン単独重合体が好ましく、アイソタクチックポリプロピレン及びシンジオタクチックポリプロピレンがより好ましく、アイソタクチックポリプロピレンが特に好ましい。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、小さいと、微孔フィルムの微小孔部の形成が不均一となることがあり、大きいと、製膜が不安定になることがあり、又、微小孔部が形成されにくくなる虞れがあるので、25万〜50万が好ましく、28万〜48万がより好ましい。
熱可塑性樹脂の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、小さいと、微孔フィルムの表面開口率が低くなってイオン透過性が低下することがあり、大きいと、微孔フィルムの機械的強度が低下することがあるので、7.5〜12が好ましく、8〜11.5がより好ましく、8〜11が特に好ましい。
ここで、熱可塑性樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法によって測定されたポリスチレン換算した値である。具体的には、熱可塑性樹脂6〜7mgを採取し、採取した熱可塑性樹脂を試験管に供給した上で、試験管に0.05重量%のBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)のo−DCB(オルトジクロロベンゼン)溶液を加えて熱可塑性樹脂濃度が1mg/mLとなるように希釈して希釈液を作製する。
溶解濾過装置を用いて145℃にて回転数25rpmにて1時間に亘って上記希釈液を振とうさせて熱可塑性樹脂をBHTのo−DCB溶液に溶解させて測定試料とする。この測定試料を用いてGPC法によって熱可塑性樹脂の重量平均分子量及び数平均分子量を測定することができる。
熱可塑性樹脂における重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、下記測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HLC−8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelGMHHR−H(20)HT×3本
TSKguardcolumn−HHR(30)HT×1本
移動相:o−DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製 分子量:500〜8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
熱可塑性樹脂の融点は、低いと、微孔フィルムの高温における機械的強度が低下することがあり、高いと、製膜が不安定になることがあるので、160〜170℃が好ましく、160〜165℃がより好ましい。
[微孔フィルムの製造方法]
微孔フィルムは、従来公知の湿式法又は延伸法によって製造することができる。微孔フィルムを湿式法により製造する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂と充填剤や可塑剤とを混合してなる熱可塑性樹脂組成物を成形することにより熱可塑性樹脂フィルムを得、この熱可塑性樹脂フィルムから充填剤や可塑剤を抽出することにより微小孔部が形成されてなる微孔フィルムを得る方法が挙げられる。一方、微孔フィルムを延伸法により製造する方法としては、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸又は二軸延伸させることにより微小孔部が形成されてなる微孔フィルムを得る方法が挙げられる。
なかでも、延伸法によって製造されてなる微孔フィルムが好ましい。このような微孔フィルムは、これをロールによって搬送する際に、搬送方向に加わる張力によって変形しにくく、幅方向における両端部から中央部に向かって厚みが薄くなることを低減することができる。
微孔フィルムを延伸法により製造する方法として、具体的には、熱可塑性樹脂を押し出すことにより熱可塑性樹脂フィルムを得、この熱可塑性樹脂フィルム中にラメラ結晶を発生及び成長させた後、熱可塑性樹脂フィルムを延伸してラメラ結晶間を離間させることにより微小孔部が形成されてなる微孔フィルムを得る方法;熱可塑性樹脂と充填剤とを混合してなる熱可塑性樹脂組成物を押し出すことにより熱可塑性樹脂フィルムを得、この熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸又は二軸延伸して熱可塑性樹脂と充填剤との界面を剥離させることにより微小孔部が形成されてなる微孔フィルムを得る方法などが挙げられる。微小孔部が均一に且つ多数形成されている微孔フィルムが得られることから、前者の方法が好ましい。
微孔フィルムの製造方法として、特に好ましくは、下記工程;
熱可塑性樹脂を、押出機にて熱可塑性樹脂の融点よりも20℃高い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも100℃高い温度以下にて溶融混練し、上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより、熱可塑性樹脂フィルムを得る押出工程と、
上記押出工程後の上記熱可塑性樹脂フィルムを上記熱可塑性樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つ上記熱可塑性樹脂の融点よりも5℃低い温度以下で養生する養生工程と、
上記養生工程後の上記熱可塑性樹脂フィルムを、その表面温度が−20℃以上100℃未満にて延伸倍率1.2〜1.6倍に一軸延伸する第1延伸工程と、
上記第1延伸工程において延伸が施された上記熱可塑性樹脂フィルムを、その表面温度が100〜150℃にて延伸倍率1.2〜2.2倍に一軸延伸する第2延伸工程と、
上記第2延伸工程において延伸が施された熱可塑性樹脂フィルムをアニールするアニーリング工程と
を有する方法が挙げられる。
上記工程を有する製造方法によれば、フィルム表裏面を貫通する微小孔部が多数形成されている微孔フィルムを得ることができる。また、上記工程を有する製造方法により得られる微孔フィルムでは、微小孔部が均一に且つ多数形成されていることから、優れた透気性を有しており、リチウムイオンが円滑に且つ均一に透過させることができる。したがって、このような微孔フィルムを用いてなる積層フィルムによれば、リチウムイオン電池の内部抵抗を低減させることができ、高電流密度で充放電を行うことが可能であるリチウムイオン電池を提供することができる。
(押出工程)
熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂を押出機に供給して溶融混練した上で、押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより製造することができる。
熱可塑性樹脂を押出機にて溶融混練する際の熱可塑性樹脂の温度は、低いと、得られる微孔フィルムの厚みが不均一となり或いは微孔フィルムの表面平滑性が低下し、高いと、熱可塑性樹脂の配向性が低下してラメラを生成しない虞れがあるので、熱可塑性樹脂の融点よりも20℃高い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも100℃高い温度以下が好ましく、熱可塑性樹脂の融点よりも25℃高い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも80℃高い温度以下であることがより好ましく、熱可塑性樹脂の融点よりも25℃高い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも50℃高い温度以下であることが特に好ましい。
熱可塑性樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比が小さいと、熱可塑性樹脂に加わる張力が低下して、熱可塑性樹脂の分子配向が不充分となり、熱可塑性樹脂がラメラを充分に生成しない虞れがある。又、熱可塑性樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比が大きいと、熱可塑性樹脂の分子配向は高いものとなるが、熱可塑性樹脂フィルムの製膜安定性が低下し、得られる熱可塑性樹脂フィルムの厚み精度や幅精度が低下する虞れがある。したがって、熱可塑性樹脂を押出機からフィルム状に押出す際におけるドロー比は、50〜300が好ましく、65〜250がより好ましく、70〜250が特に好ましい。
なお、ドロー比とは、TダイのリップのクリアランスをTダイから押出された熱可塑性樹脂フィルムの厚みで除した値をいう。Tダイのリップのクリアランスの測定は、JIS B7524に準拠したすきまゲージ(例えば、株式会社永井ゲージ製作所製 JISすきまゲージ)を用いてTダイのリップのクリアランスを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。また、Tダイから押出された熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、ダイヤルゲージ(例えば、株式会社ミツトヨ製 シグナルABSデジマチックインジケータ)を用いてTダイから押出された熱可塑性樹脂フィルムの厚みを10箇所以上測定し、その相加平均値を求めることにより行うことができる。
上述した厚み構成を有する微孔フィルムを得るためには、押出機から押し出された熱可塑性樹脂フィルムが、以下の厚み構成、すなわち、
熱可塑性樹脂フィルム上に、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における一端から他端に向かって、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向に引かれた仮想直線を、その全長の4%の間隔で区分することにより、25個の測定領域に区画し、
熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における中央に配置された測定領域を中央測定領域とし、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における両端部に配置された測定領域をそれぞれ最外測定領域としたときに、
中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、最外測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みよりも厚くなっていると共に、
中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、最外測定領域の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みと同一であるか、又は中央測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、最外測定領域の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対して厚くなっており、且つ
中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対する、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みと最外測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みとの差の割合が、0.5〜5%である厚み構成を有していることが好ましい。
なお、熱可塑性樹脂フィルムの各測定領域における平均厚みの測定方法としては、微孔フィルムの各測定領域における平均厚みの測定方法として上述した方法と同様の方法を用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂フィルムにおいて、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対する、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みと最外測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みとの差の割合は、0.5〜5%であることが好ましく、1〜4%であることがより好ましく、1.5〜2%であることが特に好ましい。
なお、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対する、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みと最外測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みとの差の割合[r(%)]は、上述した方法に従って、中央測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚み[tC(μm)]と、最外測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚み[tO(μm)]とを求め、下記式に準拠して算出することができる。
差の割合r(%)=[(tC−tO)/tC]×100
熱可塑性樹脂フィルムでは、中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、最外測定領域の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対して厚くなっていることが好ましい。
また、中央測定領域と最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、中央測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、最外測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みに対して厚くなっている場合、最外測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚み(ta)に対する、中央測定領域側の測定領域における熱可塑性樹脂フィルムの平均厚み(tb)の比(tb/ta)は、1.003〜1.015が好ましく、1.003〜1.010がより好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、Tダイのリップクリアランスを調整することによって制御することができる。また、熱可塑性樹脂フィルムの厚みを調整することによって、得られる微孔フィルムの厚みを制御することもできる。
更に、熱可塑性樹脂フィルムの製膜速度は、小さいと、熱可塑性樹脂に加わる張力が低下して、熱可塑性樹脂の分子配向が不充分となり、熱可塑性樹脂がラメラを充分に生成しない虞れがあり、大きいと、熱可塑性樹脂の分子配向は高いものとなるが、熱可塑性樹脂フィルムの製膜安定性が低下し、得られる熱可塑性樹脂フィルムの厚み精度や幅精度が低下するので、10〜300m/分が好ましく、15〜250m/分がより好ましく、15〜30m/分が特に好ましい。
そして、Tダイから押出された熱可塑性樹脂フィルムをその表面温度が上記熱可塑性樹脂の融点よりも100℃低い温度以下となるまで冷却することにより、熱可塑性樹脂フィルムを構成している熱可塑性樹脂が結晶化してラメラを生成する。本発明では、溶融混練した熱可塑性樹脂を押出すことにより、熱可塑性樹脂フィルムを構成している熱可塑性樹脂分子を予め配向させた上で、熱可塑性樹脂フィルムを冷却することにより、熱可塑性樹脂が配向している部分がラメラの生成を促進させることができる。
冷却された熱可塑性樹脂フィルムの表面温度は、熱可塑性樹脂の融点よりも100℃低い温度以下が好ましく、熱可塑性樹脂の融点よりも140〜110℃低い温度がより好ましく、熱可塑性樹脂の融点よりも135〜120℃低い温度が特に好ましい。冷却された熱可塑性樹脂フィルムの表面温度が高いと、熱可塑性樹脂フィルムを構成している熱可塑性樹脂を結晶化させることができず、ラメラを生成しない虞れがある。
(養生工程)
次いで、上述した押出工程により得られた熱可塑性樹脂フィルムを養生する。この熱可塑性樹脂の養生工程は、押出工程において熱可塑性樹脂フィルム中に生成させたラメラを成長させるために行う。このことにより、熱可塑性樹脂フィルムの押出方向に結晶化部分(ラメラ)と非結晶部分とが交互に配列してなる積層ラメラ構造を形成させることができ、後述する熱可塑性樹脂フィルムの延伸工程において、ラメラ内ではなく、ラメラ間において亀裂を発生させ、この亀裂を起点として微小な貫通孔(微小孔部)を形成することができる。
養生工程は、押出工程により得られた熱可塑性樹脂フィルムを、熱可塑性樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つ上記熱可塑性樹脂の融点より5℃低い温度以下にて養生することにより行う。
熱可塑性樹脂フィルムの養生温度は、低いと、熱可塑性樹脂フィルムのラメラの結晶化が促進できず、高いと、熱可塑性樹脂フィルムの熱可塑性樹脂分子の配向が緩和してしまい、ラメラ構造が崩れる虞れがあるので、熱可塑性樹脂の融点よりも30℃低い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも5℃低い温度以下が好ましく、熱可塑性樹脂の融点よりも25℃低い温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも10℃低い温度以下がより好ましい。
なお、熱可塑性樹脂フィルムの養生温度とは、熱可塑性樹脂フィルムの表面温度である。しかしながら、熱可塑性樹脂フィルムの表面温度を測定できないような場合、例えば、熱可塑性樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合には、熱可塑性樹脂フィルムの養生温度とは、雰囲気温度とする。例えば、熱風炉などの加熱装置内部で熱可塑性樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生を行う場合には、加熱装置内部の温度を養生温度とする。
熱可塑性樹脂フィルムの養生は、熱可塑性樹脂フィルムを走行させながら行ってもよく、熱可塑性樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で行ってもよい。
熱可塑性樹脂フィルムの養生を熱可塑性樹脂フィルムを走行しながら行う場合、熱可塑性樹脂フィルムの養生時間は、1分以上が好ましく、5分〜60分がより好ましい。
熱可塑性樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させる場合、養生時間は、1時間以上が好ましく、15時間以上がより好ましい。このような養生時間でロール状に巻き取った状態の熱可塑性樹脂フィルムを養生させることにより、ロールの表面から内部まで全体的に熱可塑性樹脂フィルムをその温度を上述した養生温度にして十分に養生させることができ、熱可塑性樹脂フィルムのラメラを十分に成長させることができる。また、養生時間が長すぎると、養生時間の増加分に見合った熱可塑性樹脂フィルムのラメラの成長が見込まれず、かえって熱可塑性樹脂フィルムが熱劣化する虞れがある。したがって、養生時間は、35時間以下が好ましく、30時間以下がより好ましい。
なお、熱可塑性樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態で養生させた場合、養生工程後の熱可塑性樹脂フィルムロールから熱可塑性樹脂フィルムを巻き出して、後述する延伸工程及びアニーリング工程を実施すればよい。
(第一延伸工程)
次に、養生工程後の熱可塑性樹脂フィルムに、その表面温度が−20℃以上100℃未満にて延伸倍率1.2〜1.6倍に一軸延伸を施す第一延伸工程を実施する。第一延伸工程では、熱可塑性樹脂フィルムを好ましくは押出方向にのみ一軸延伸する。第一延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルム中のラメラは殆ど溶融しておらず、延伸によってラメラ同士を離間させることによって、ラメラ間の非結晶部において効率的に微細な亀裂を独立して生じさせ、この亀裂を起点として多数の微小孔部を確実に形成させる。
第一延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの表面温度は、低いと、延伸時に熱可塑性樹脂フィルムが破断する虞れがあり、高いと、ラメラ間の非結晶部において亀裂が発生しにくくなるので、−20℃以上100℃未満が好ましく、0〜80℃がより好ましく、10〜40℃が特に好ましい。
第一延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸倍率は、小さいと、ラメラ間の非結晶部において微小孔部が形成されにくくなり、透気性に優れ、リチウムイオンが透過する際の抵抗が低い微孔フィルムが得られない虞れがあり、大きいと、微孔フィルムに微小孔部が均一に形成されないことがあるので、1.2〜1.6倍が好ましく、1.25〜1.5倍がより好ましい。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸倍率とは、延伸後の熱可塑性樹脂フィルムの長さを延伸前の熱可塑性樹脂フィルムの長さで除した値をいう。
熱可塑性樹脂フィルムの第一延伸工程における延伸速度は、小さいと、ラメラ間の非結晶部において微小孔部が均一に形成されにくくなるので、20%/分以上が好ましく、大き過ぎると、プロピレン系樹脂フィルムが破断する虞れがあるので、20〜500%/分がより好ましく、20〜70%/分が特に好ましい。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸速度とは、単位時間当たりの熱可塑性樹脂フィルムの延伸方向における寸法の変化割合をいう。
上記第一延伸工程における熱可塑性樹脂フィルムの延伸方法としては、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法などが挙げられる。
(第二延伸工程)
次いで、第一延伸工程後の熱可塑性樹脂フィルムに、その表面温度が100〜150℃にて延伸倍率1.2〜2.2倍に一軸延伸処理を施す第二延伸工程を実施する。第二延伸工程においても、熱可塑性樹脂フィルムを好ましくは押出方向にのみ一軸延伸する。このような第二延伸工程における延伸処理を行うことによって、第一延伸工程にて熱可塑性樹脂フィルムに形成された多数の微小孔部を成長させることができる。
第二延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの表面温度は、低いと、第一延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムに形成された微小孔部が成長し難く、微孔フィルムの透気性が向上しないことがあり、高いと、第一延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムに形成された微小孔部が閉塞してしまい、かえって微孔フィルムの透気性が低下することがあるので、100〜150℃が好ましく、110〜140℃がより好ましい。
第二延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸倍率は、小さいと、第一延伸工程時に熱可塑性樹脂フィルムに形成された微小孔部が成長し難く、微孔フィルムの透気性が低下することがあり、大きいと、第一延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムに形成された微小孔部が閉塞してしまい、かえって微孔フィルムの透気性が低下することがあるので、1.2〜2.2倍が好ましく、1.5〜2倍がより好ましい。
第二延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸速度は、大きいと、熱可塑性樹脂フィルムに微小孔部が均一に形成されないことがあるので、500%/分以下が好ましく、400%/分以下がより好ましく、60%/分以下が特に好ましい。また、第二延伸工程において、熱可塑性樹脂フィルムの延伸速度は、小さいと、ラメラ間の非結晶部において微小孔部が均一に形成されにくくなるので、15%/分以上とするのが好ましい。
上記第二延伸工程における熱可塑性樹脂フィルムの延伸方法としては、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸することができれば、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸装置を用いて所定温度にて一軸延伸する方法などが挙げられる。
(アニーリング工程)
次に、第二延伸工程において一軸延伸が施された熱可塑性樹脂フィルムにアニール処理を施すアニーリング工程を行う。このアニーリング工程は、上述した延伸工程において加えられた延伸によって熱可塑性樹脂フィルムに生じた残存歪みを緩和して、得られる微孔フィルムに加熱による熱収縮が生じるのを抑えるために行われる。
アニーリング工程における熱可塑性樹脂フィルムの表面温度は、低いと、熱可塑性樹脂フィルム中に残存した歪みの緩和が不充分となって、得られる微孔フィルムの加熱時における寸法安定性が低下することがあり、高いと、延伸工程で形成された微小孔部が閉塞してしまう虞れがあるので、第二延伸工程時の熱可塑性樹脂フィルムの表面温度以上で且つ熱可塑性樹脂の融点よりも10℃低い温度以下が好ましい。
アニーリング工程における熱可塑性樹脂フィルムの収縮率は、大きいと、熱可塑性樹脂フィルムにたるみを生じて均一にアニールできなくなったり、微小孔部の形状が保持できなくなったりすることがあるので、20%以下に設定することが好ましい。なお、熱可塑性樹脂フィルムの収縮率とは、アニーリング工程時における延伸方向における熱可塑性樹脂フィルムの収縮長さを、第二延伸工程後の延伸方向における熱可塑性樹脂フィルムの長さで除して100を乗じた値をいう。
[巻回型リチウムイオン電池]
本発明の微孔フィルムは、巻回型リチウムイオン電池におけるセパレータとして好適に用いられる。巻回型リチウムイオン電池は、長尺状の正極と長尺状の負極とをこれらの間にセパレータとして微孔フィルムを介在させた状態で積層させて巻回させてなる電極巻回物を含んでいる。正極及び負極の構成は、特に制限されず、例えば、アルミニウム箔の表面にコバルト酸リチウム又はマンガン酸リチウムを塗布してなる正極や、銅箔の表面にカーボンを塗布してなる負極などが挙げられる。
そして、このような巻回型リチウムイオン電池の製造は、例えば、長尺状の正極と、長尺状の微孔フィルムと、長尺状の負極とをこの順で積層して電極積層体を得、この電極積層体をその長さ方向(搬送方向)に張力を負荷しながら円筒状の芯体に巻き取ることによって電極巻回物を得、この電極巻回物を容器に収容して電解液を注入させた後に密封することによって行われる。容器の形状としては、特に制限されないが、有底円筒状などが挙げられる。
巻回型リチウムイオン電池の製造において、積層体をその長さ方向に張力を負荷しながら円筒状の芯体に巻き取ることによって電極巻回物を得る際に、本発明の微孔フィルムは、積層体にその弛みを抑制するために負荷される張力によって僅かに延伸されて幅方向において厚みが均一となり、シワや折れ目などの発生が高く抑制された状態となって、正極や負極と共に巻き取られる。したがって、電極巻回物において、微孔フィルムと正極や負極とが、均一に密着しており、内部抵抗の増加や正極と負極との電気的な短絡の発生が高く抑制されており、出力特性及び安全性に優れている巻回型リチウムイオン電池を提供することができる。
本発明によれば、上述した通り、正極及び負極をこれらの間に微孔フィルムを介在させて巻き取る際に、シワや折れ目の発生が高く抑制された微孔フィルムを提供することができる。このような微孔フィルムを用いてなる巻回型リチウムイオン電池は、安全性及び出力特性に優れる。
微孔フィルムの上面模式図を示す。 図1において破線で囲った部分の部分拡大図を示す。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
[実施例1]
(押出工程)
まず、Tダイ(表面粗さRa:0.03μm、表面処理:硬質クロムめっき)を押出機の先端に取り付けた。次に、アイソタクチックホモポリプロピレン(重量平均分子量(Mw)413,000、数平均分子量(Mn)44,300、分子量分布(Mw/Mn)9.3、融点163℃)を押出機に供給して、樹脂温度200℃にて溶融混練し、押出量10kg/時間、製膜速度22m/分、ドロー比83で、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押出して、表面温度が30℃となるまで冷却することにより、長尺状のホモポリプロピレンフィルム(幅200mm)を得た。
(養生工程)
外径が178cmの円筒状の芯体を用意し、この芯体をその軸芯を中心にして周方向に回転させて、芯体に長尺状のホモポリプロピレンフィルム(長さ400m)をロール状に巻き取ることにより、ホモポリプロピレンフィルムロールを得た。このホモポリプロピレンフィルムロールを、このポリプロピレンフィルムロールを設置している場所の雰囲気温度が145℃である熱風炉中に24時間に亘って放置して養生した。このとき、ホモポリプロピレンフィルムロールの表面から内部まで全体的にホモポリプロピレンフィルムの温度が熱風炉内部の温度と同じ温度になっていた。
(第1延伸工程)
次に、養生を施したホモポリプロピレンフィルムロールからホモポリプロピレンフィルムを0.5m/分の巻出速度で連続的に巻き出し、ホモポリプロピレンフィルムの表面温度が23℃となるようにして50%/分の延伸速度にて延伸倍率1.4倍に押出方向にのみ一軸延伸した。
(第2延伸工程)
続いて、ホモポリプロピレンフィルムを表面温度が120℃となるようにして42%/分の延伸速度にて延伸倍率2倍に押出方向にのみ一軸延伸した。
(アニーリング工程)
しかる後、ホモポリプロピレンフィルムを熱風炉内に上下に配置された第1ロール及び第2ロールに順次供給し、ホモポリプロピレンフィルムの表面温度が140℃となるように且つホモポリプロピレンフィルムに張力が加わらないようにして1分間に亘って熱風炉内を搬送することによりホモポリプロピレンフィルムにアニーリングを施し、ホモポリプロピレンフィルムを延伸方向(搬送方向)に3%の収縮率となるよう収縮させることによって、長尺状の微孔フィルムを得た。
[実施例2及び比較例1〜2]
Tダイのリップのクリアランスを変更し、ホモポリプロピレンフィルム及び微孔フィルムの平均厚みを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、微孔フィルムを得た。
[評価]
押出工程において得られた長尺状のホモポリプロピレンフィルムの各測定領域における平均厚み、及び中央測定領域の平均厚みに対する中央測定領域の平均厚みと最外測定領域の平均厚みとの差の割合を、上述した要領に従って測定し、これらの結果を表1に示した。なお、長尺状のホモポリプロピレンフィルムにおける中央測定領域の平均厚みに対する、中央測定領域の平均厚みと最外測定領域の平均厚みとの差の割合は、表1における「厚み差割合」の欄に記載した。
また、長尺状の微孔フィルムの各測定領域における平均厚み及び中央測定領域の平均厚みと最外測定領域の平均厚みとの差の割合、透気度、表面開口率、微小孔部の開口端の最大長径及び平均長径、孔密度、並びに加熱収縮率を、上述した要領に従って、これらの結果を表2に示した。なお、長尺状の微孔フィルムにおける中央測定領域の平均厚みに対する、中央測定領域の平均厚みと最外測定領域の平均厚みとの差の割合は、表2における「厚み差割合」の欄に記載した。
(シワの発生)
長尺状の微孔フィルムの巻回工程でのシワや折れ目の発生を以下の要領に従って評価し、その結果を表1に示した。
疑似正極シートとして長尺状のアルミ箔(厚み20μm、長さ400m)と、セパレータとして長尺状の微孔フィルム(長さ400m)と、疑似負極シートとして長尺状の銅箔(厚み12μm、長さ400m)とを、長尺状のアルミ箔及び長尺状の銅箔にはそれぞれ搬送方向(長さ方向)に70g/cmの張力を負荷しながら且つ長尺状の微孔フィルムには搬送方向(長さ方向)35g/cmの張力を負荷しながら、搬送し、芯体の外周にロール状に巻取ることによりロールを得た。その後、ロールから、長尺状のアルミ箔、長尺状の微孔フィルム、及び長尺状の銅箔を巻き出し、長尺状の微孔フィルムにシワや折れ目が発生していないか目視によって観察した。
Figure 2014063606
Figure 2014063606

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂を含む長尺状の微孔フィルムであって、
    上記微孔フィルム上に、上記微孔フィルムの幅方向における一端から他端に向かって、上記微孔フィルムの幅方向に引かれた仮想直線を、その全長の4%の間隔で区分することにより、25個の測定領域に区画し、
    上記微孔フィルムの幅方向における中央に配置された測定領域を中央測定領域とし、上記微孔フィルムの幅方向における両端部に配置された測定領域をそれぞれ最外測定領域としたときに、
    上記中央測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みが、上記最外測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みよりも厚くなっていると共に、
    上記中央測定領域と上記最外測定領域のそれぞれとの間に配置された且つ互いに隣接する測定領域間において、上記中央測定領域側の測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みが、上記最外測定領域側の測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みと同一であるか、又は上記中央測定領域側の測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みが、上記最外測定領域側の測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みに対して厚くなっており、且つ
    上記中央測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みに対する、上記中央測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みと上記最外測定領域における上記微孔フィルムの平均厚みとの差の割合が、1〜4%であることを特徴とする微孔フィルム。
  2. 熱可塑性樹脂が、エチレン系樹脂及び/又はプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の微孔フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の微孔フィルムを用いてなることを特徴とする巻回型リチウムイオン電池。
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