JP2014062670A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電波の漏洩対策をより良いものにできる加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱調理器は、ケーシングと、ケーシング内に配置され、被加熱物を収容する加熱庫と、被加熱物を加熱するための電波を発生する電波発生装置(24)と、電波発生装置(24)からの電波を攪拌する回転アンテナと、回転アンテナを回転駆動する駆動部(11)と、被加熱物を電波で加熱するとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、電波の発生が開始するように、電波発生装置(24)および駆動部(11)を制御する制御装置(100)とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】加熱調理器は、ケーシングと、ケーシング内に配置され、被加熱物を収容する加熱庫と、被加熱物を加熱するための電波を発生する電波発生装置(24)と、電波発生装置(24)からの電波を攪拌する回転アンテナと、回転アンテナを回転駆動する駆動部(11)と、被加熱物を電波で加熱するとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、電波の発生が開始するように、電波発生装置(24)および駆動部(11)を制御する制御装置(100)とを備える。
【選択図】図3
Description
本発明は加熱調理器に関する。
従来、加熱調理器としては、前面側に開口部を有する加熱庫と、この加熱庫の開口部を開閉するドアと、加熱庫内に供給するマイクロ波を発生するマグネトロンとを備えたものがある(例えば特開2012−21738号公報(特許文献1)参照)。この加熱庫内に供給されたマイクロ波が加熱庫の開口部の周縁部とドアとの間から漏れるのを防ぐため、加熱庫の開口部の周縁部とドアとの間の隙間が小さくなっている。
しかしながら、上記従来の加熱調理器によるマイクロ波の漏洩対策には、改善の余地があるという問題がある。
特に、上記マイクロ波による加熱の初期は、マイクロ波のピークが立つため、マイクロ波の漏洩は大きくなりがちである。
そこで、本発明の課題は、電波の漏洩対策をより良いものにできる加熱調理器を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、日夜研究を重ねて、加熱の初期における電波の漏れと、電波を攪拌する回転アンテナの位相角との間には、強い相関があることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明の加熱調理器は、
ケーシングと、
上記ケーシング内に配置され、被加熱物を収容する加熱庫と、
上記被加熱物を加熱するための電波を発生する電波発生装置と、
上記電波発生装置からの電波を攪拌する回転アンテナと、
上記回転アンテナを回転駆動する駆動部と、
上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、上記電波の発生が開始するように、上記電波発生装置および駆動部を制御する制御装置と
を備えることを特徴としている。
ケーシングと、
上記ケーシング内に配置され、被加熱物を収容する加熱庫と、
上記被加熱物を加熱するための電波を発生する電波発生装置と、
上記電波発生装置からの電波を攪拌する回転アンテナと、
上記回転アンテナを回転駆動する駆動部と、
上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、上記電波の発生が開始するように、上記電波発生装置および駆動部を制御する制御装置と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、上記制御装置は、被加熱物を電波で加熱するとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、電波の発生が開始するように、電波発生装置および駆動部を制御するので、加熱の初期における電波の漏れを低減できる。したがって、上記電波の漏洩対策をより良いものにできる。
一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、上記電波発生装置をオンしてから、予め設定された時間、上記回転アンテナの位相角を上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角に維持する位相角維持手段を有する。
上記制御装置は、上記電波発生装置をオンしてから、予め設定された時間、上記回転アンテナの位相角を上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角に維持する位相角維持手段を有する。
上記実施形態によれば、上記位相角維持手段は、電波発生装置をオンしてから、予め設定された時間、回転アンテナの位相角をケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角に維持するので、加熱の初期における電波の漏れをより低減できる。
一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、上記駆動部が上記回転アンテナを回転駆動しているとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、上記回転アンテナが止まるように、上記駆動部をオフするオフ制御手段を有する。
上記制御装置は、上記駆動部が上記回転アンテナを回転駆動しているとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、上記回転アンテナが止まるように、上記駆動部をオフするオフ制御手段を有する。
上記実施形態によれば、上記オフ制御手段は、駆動部が回転アンテナを回転駆動しているとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナが止まるように、駆動部をオフするので、次回の加熱の初期における電波の漏洩低減効果を確実に得られる。
また、上記オフ制御手段は、駆動部が回転アンテナを回転駆動しているとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナが止まるように、駆動部をオフするので、次回の加熱を始める前に、回転アンテナの位相角の確認および調整を行わずに済む。したがって、上記次回の加熱を迅速に開始することができる。
一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角にしてから、上記電波発生装置をオンするオン制御手段を有する。
上記制御装置は、上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角にしてから、上記電波発生装置をオンするオン制御手段を有する。
上記実施形態によれば、上記オン制御手段は、被加熱物を電波で加熱するとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角にしてから、電波発生装置をオンするので、加熱の初期における電波の漏洩低減効果を確実に得られる。
本発明の加熱調理器によれば、被加熱物を電波で加熱するとき、回転アンテナの位相角がケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、電波の発生が開始するように、上記電波発生装置および駆動部を制御する制御装置を備えることによって、加熱の初期における電波の漏れを低減できるので、電波の漏洩対策を強化することができる。
以下、本発明の加熱調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の電子レンジを側方から見た概略縦断面図である。
上記電子レンジは、ケーシング1と、このケーシング1内に配置され、被加熱物3を収容する加熱庫2とを備えている。
上記加熱庫2は前側に開口部4を有し、ケーシング1の前側に回動可能に取り付けられたドア5で開口部4を開閉する。また、ケーシング1の前側には、閉鎖状態のドア5の上方に位置するように、操作パネル6を設けている。この操作パネル6は、ユーザーが、加熱条件を設定したり、加熱調理をスタートさせたりするときに押す複数のボタン(図示せず)を有している。
上記加熱庫2の下壁部7は下方に向かって膨出させ、下壁部7の内面に凹部8を設けている。この凹部8内に、円板形状で金属製の回転アンテナ9を収容している。この回転アンテナ9は、凹部8の底部との間に隙間を有すると共に、後述するセラミックトレイ17との間にも隙間を有して、凹部8内で回転可能になっている。また、回転アンテナ9の中央部には金属製のアンテナシャフト10の上端部を固定している。
上記アンテナシャフト10は、凹部8の底部に回転可能に取り付けられている。また、アンテナシャフト10の上端部は、下壁部7の外面から下方に突出しており、同期モータである回転アンテナ用モータ11の回転軸12と連結している。これにより、回転アンテナ用モータ11の回転軸12が回転すると、アンテナシャフト10および回転アンテナ9が回転アンテナ用モータ11の回転軸12と一体に回転する。なお、回転アンテナ用モータ11は駆動部の一例である。
また、上記アンテナシャフト10の周囲には円板形状で樹脂製のアンテナホルダ13を設けている。このアンテナホルダ13はアンテナシャフト10を回転可能に保持する。また、アンテナホルダ13は、貫通孔14を中央部に有する一方、フランジ部15を外周縁部に有している。この貫通孔14にはアンテナシャフト10が挿通される。また、フランジ部15は凹部8の底部にネジ(図示せず)で固定される。
また、上記凹部8の底部には、回転アンテナ9の位相角、回転および停止を検出するための受発光素子16が取り付けられている。この受発光素子16は、回転アンテナ9に向けて光を出射する出射部と、回転アンテナ9で反射された光を受光する受光部とを有する。
また、上記凹部8の周縁部上にセラミック製のセラミックトレイ17を載置して、回転アンテナ9が加熱庫2内に露出しないようにしている。このセラミックトレイ17の周縁部には耐熱ゴム製のトレイパッキン18を固着させている。これにより、加熱庫2の左壁部19、右壁部(図示せず)および後壁部20の内面とセラミックトレイ17の周縁部との間をシールしている。
図2は、上記回転アンテナ9を上方から見た概略図である。
上記回転アンテナ9は、アンテナシャフト10の上端部がカシメや溶接などで固定される固定用貫通孔21を中央部に有している。この固定用貫通孔21の周囲には、平面視形状が矩形状を呈するマイクロ波放射用貫通孔22を有している。マグネトロン24(図3に示す)からの例えば2.45GHzのマイクロ波はマイクロ波放射用貫通孔22を通過して加熱庫2内に向かう。また、回転アンテナ9の外周縁部にはバランス用切り欠き部23を設けて、回転アンテナ9の回転が安定するようにしている。なお、マグネトロン24は電波発生装置の一例であり、マグネトロン24が発生するマイクロ波は電波の一例である。
図3は上記電子レンジの制御ブロック図である。
上記電子レンジは、マイクロコンピュータと入出力回路などからなる制御装置100を備えている。この制御装置100は、加熱庫2とケーシング1との間に設置されており、操作パネル6,回転アンテナ用モータ11,受発光素子16,マグネトロン24,湿度センサ25および排気ファン用モータ26などが接続されている。また、制御装置100は、操作パネル6,受発光素子16および湿度センサ25などからの信号に基づいて、回転アンテナ用モータ11,マグネトロン24,マグネトロン24および排気ファン用モータ26などを制御する。
上記制御装置100は、被加熱物3を加熱するとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、マイクロ波の発生が開始するように、回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24を制御する。具体的には、制御装置100は、ソフトウェアで構成されたオフ制御部101を有している。このオフ制御部101は、回転アンテナ用モータ11が回転アンテナ9を回転駆動しているとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナ9が止まるように、回転アンテナ用モータ11をオフする。
上記ケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角は、予め、完成品の電子レンジに計測を行って求めたものである。この計測では、例えば、マイクロ波を検出するセンサをドア5の上端部近傍に設置して、そのセンサの出力結果に基づいて、加熱の初期にマイクロ波の漏洩が最小となる回転アンテナ9の位相角を求める。この位相角を、ケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角として、制御装置100に予め記憶させている。なお、オフ制御部101はオフ制御手段の一例である。また、回転アンテナ9の位相角とは、回転アンテナ9において予め設定した基準部分が、加熱庫2において予め設定して原点から回転した角度を指す。
また、上記制御装置100は、受発光素子16からの信号に基づいて、回転アンテナ9の位相角、回転および停止を検出できると共に、湿度センサ25からの信号に基づいて、加熱庫2内の絶対湿度を検出できるようになっている。
さらに、上記制御装置100は計時機能を有し、ユーザーが操作パネル6で入力した時間などに基づいて、被加熱物3の加熱調理を制御できるようにもなっている。
上記マグネトロン24は、加熱庫2の下壁部7の右側方に配置されおり、導波管(図示せず)を介して加熱庫2の下壁部7に接続されている。この導波管は、マグネトロン24が発生させたマイクロ波を凹部8内の空間へ導く。そして、回転アンテナ9がマグネトロン24からのマイクロ波を攪拌する。
上記排気ファン用モータ26は、外気を吸い込んでマグネトロン24側へ吹き出すファン(図示せず)を回転駆動する。
図4は、上記制御装置100による回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24の制御を説明するためのフローチャートである。この制御は、ドア5が閉まった状態で、ユーザーが操作パネル6にする操作に応じてスタートする。また、上記制御は、回転アンテナ9を回転させて被加熱物3を加熱するたびに行われる。
上記制御がスタートすると、まず、ステップS101で、回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24をオンにして、回転アンテナ9を回転させ、被加熱物3にマイクロ波を照射する。
次に、ステップS102で、被加熱物3の加熱が終了したか否かを判定する。このステップS102で、被加熱物3の加熱が終了したと判定すると、次のステップS103に進む。一方、ステップS102で、被加熱物3の加熱が終了していないと判定すると、再度、ステップS102を行う。すなわち、ステップS102は、被加熱物3の加熱が終了したと判定するまで繰り返される。なお、被加熱物3の加熱が終了した否かは、マグネトロン24がオンされて経過した時間や、加熱庫2内の絶対湿度などに基づいて判定される。
次に、ステップS103で、マグネトロン24をオフして、被加熱物3へのマイクロ波の照射を止める。
最後に、ステップS104で、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナ9が止まるように、オフ制御部101が回転アンテナ用モータ11をオフする。
上記構成の電子レンジによれば、制御装置100は、被加熱物3を加熱するとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、マイクロ波の発生が開始するように、マグネトロン24および回転アンテナ用モータ11を制御するので、加熱の初期におけるマイクロ波の漏れを低減できる。したがって、上記電子レンジでは、マイクロ波の漏洩対策が改善されている。
また、上記オフ制御部101は、回転アンテナ用モータ11が回転アンテナ9を回転駆動しているとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナ9が止まるように、回転アンテナ用モータ11をオフするので、次回の加熱の初期におけるマイクロ波の漏洩低減効果を確実に得られる。
また、上記オフ制御手段は、回転アンテナ用モータ11が回転アンテナ9を回転駆動しているとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナ9が止まるように、回転アンテナ用モータ11をオフするので、次回の加熱を始める前に、回転アンテナ9の位相角の確認および調整を行わずに済む。したがって、上記次回の加熱を迅速に開始することができる。
上記実施形態では、受発光素子16の出力に基づいて、回転アンテナ9の位相角を検出しているが、例えば、回転アンテナに突起を設け、この突起が回転アンテナの一回転毎に一回押すマイクロスイッチを加熱庫に取り付けて、このマイクロスイッチの出力に基づいて、回転アンテナ9の位相角を検出するようにしてもよい。
上記実施形態において、例えば輻射熱式電気ヒータを加熱庫2に取り付けて、オーブン調理を行えるようにしてもよい。
上記実施形態において、飽和水蒸気発生装置が発生させた飽和水蒸気を被加熱物3の加熱に利用できるようにしてもよい。
上記実施形態において、過熱水蒸気発生装置が発生させた100℃以上の過熱水蒸気を被加熱物3の加熱に利用できるようにしてもよい。
上記実施形態において、マイクロ波を発生するマグネトロン24を用いていたが、超短波(例えば915MHz)を発生する電波波発生装置を用いてもよい。
上記実施形態では、オン制御部101は、ソフトウェアで構成されていたが、スイッチ、タイマ、比較器、および増幅器等のハードウェアで構成してもよい。
上記実施形態の制御装置100に換えて、図5に示す制御装置200を用いてもよい。この制御装置200は、オフ制御部101の他に、ソフトウェアで構成された位相角維持部201も有している。この位相角維持部201は、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間(例えば5秒)、回転アンテナ9の位相角をケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角に維持する。なお、位相角維持部201は位相角維持手段の一例である。また、図5において、図3の構成部と同一の構成部は、図3の構成部の参照番号と同一の参照番号を付して説明を省略する。
以下、図6のフローチャートを用いて、制御装置200による回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24の制御について説明する。この制御は、ドア5が閉まった状態で、ユーザーが操作パネル6にする操作に応じてスタートする。また、上記制御は、回転アンテナ9を回転させて被加熱物3を加熱するたびに行われる。
上記制御がスタートすると、まず、ステップS201で、回転アンテナ用モータ11をオンにして、回転アンテナ9を回転させる。
次に、ステップS202で、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間(例えば5秒)が経過したか否かを判定する。このステップS202で、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間が経過したと判定すると、次のステップS203に進む。一方、ステップS202で、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間が経過していないと判定すると、再度、ステップS202を行う。すなわち、ステップS202は、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間が経過したと判定するまで繰り返される。
次に、ステップS203で、マグネトロン24をオンにして、被加熱物3にマイクロ波を照射する。
次に、ステップS204で、被加熱物3の加熱が終了したか否かを判定する。このステップS204で、被加熱物3の加熱が終了したと判定すると、次のステップS205に進む一方、被加熱物3の加熱が終了していないと判定すると、再度、ステップS204を行う。なお、被加熱物3の加熱が終了した否かは、マグネトロン24がオンされて経過した時間や、加熱庫2内の絶対湿度などに基づいて判定される。
次に、ステップS205で、マグネトロン24をオフして、被加熱物3へのマイクロ波の照射を止める。
最後に、ステップS206で、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、回転アンテナ9が止まるように、オフ制御部101が回転アンテナ用モータ11をオフする。
このように、上記位相角維持部201が、マグネトロン24をオンしてから、予め設定された時間、回転アンテナ9の位相角をケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角に維持するので、加熱の初期におけるマイクロ波の漏れをより低減できる。
なお、上記位相角維持部201は、ソフトウェアで構成されていたが、スイッチ、タイマ、比較器、および増幅器等のハードウェアで構成してもよい。
また、上記実施形態の制御装置100に換えて、図7に示す制御装置300を用いてもよい。この制御装置300は、オフ制御部101を有していないが、ソフトウェアで構成されたオン制御部301を有している。このオン制御部301は、被加熱物3をマイクロ波で加熱するとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角にしてから、マグネトロン24をオンする。別の言い方をすれば、オン制御部301によるマグネトロン24のオンのタイミングは、回転アンテナ9が回転駆動されて、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になるタイミングと一致するようになっている。なお、オン制御部301はオン制御手段の一例である。また、図7において、図3の構成部と同一の構成部は、図3の構成部の参照番号と同一の参照番号を付して説明を省略する。
以下、図8のフローチャートを用いて、制御装置300による回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24の制御について説明する。この制御は、ドア5が閉まった状態で、ユーザーが操作パネル6にする操作に応じてスタートする。また、上記制御は、回転アンテナ9を回転させて被加熱物3を加熱するたびに行われる。
上記制御がスタートすると、まず、ステップS301で、回転アンテナ用モータ11をオンにする。
次に、ステップS302で、回転アンテナ9の位相角は目的の位相角になっているか否かを判定する。より詳しくは、ステップS302では、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になっているか否かを判定する。このステップS302において、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になっていると判定されると、次のステップS303に進む。一方、ステップS302において、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になっていないと判定されると、再度、ステップS302を行う。すなわち、ステップS302は、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角になっていると判定されるまで繰り返される。
次に、ステップS303で、マグネトロン24をオンにして、被加熱物3にマイクロ波を照射する。
次に、ステップS304で、被加熱物3の加熱が終了したか否かを判定する。このステップS304で、被加熱物3の加熱が終了したと判定すると、次のステップS305に進む一方、被加熱物3の加熱が終了していないと判定すると、再度、ステップS304を行う。なお、被加熱物3の加熱が終了した否かは、マグネトロン24がオンされて経過した時間や、加熱庫2内の絶対湿度などに基づいて判定される。
最後に、ステップS305で、回転アンテナ用モータ11およびマグネトロン24をオフして、被加熱物3へのマイクロ波の照射を止める。
このように、上記オン制御部301は、被加熱物3をマイクロ波で加熱するとき、回転アンテナ9の位相角がケーシング1外へのマイクロ波の漏れを防ぐための位相角にしてから、マグネトロン24をオンするので、加熱の初期におけるマイクロ波の漏洩低減効果を確実に得られる。すなわち、オン制御部301は、図3のオフ制御部101と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記オン制御部301は、ソフトウェアで構成されていたが、スイッチ、タイマ、比較器、および増幅器等のハードウェアで構成してもよい。
本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施形態と上述の変形例とを適宜を組み合わせて、本発明の一実施形態としてもよい。
また、本発明のケーシング外への電波の漏れを防ぐための位相角は、電波発生装置から加熱庫へ電波を案内する導波管の形状、回転アンテナの形状、加熱庫の形状などによって変化するものであるが、上記実施形態のように事前に調べて、制御装置に記憶させておくことはできる。
1 ケーシング
2 加熱庫
3 被加熱物
4 開口部
9 回転アンテナ
11 回転アンテナ用モータ
24 マグネトロン
100,200,300 制御装置
101 オフ制御部
201 位相角維持部
301 オン制御部
2 加熱庫
3 被加熱物
4 開口部
9 回転アンテナ
11 回転アンテナ用モータ
24 マグネトロン
100,200,300 制御装置
101 オフ制御部
201 位相角維持部
301 オン制御部
Claims (4)
- ケーシングと、
上記ケーシング内に配置され、被加熱物を収容する加熱庫と、
上記被加熱物を加熱するための電波を発生する電波発生装置と、
上記電波発生装置からの電波を攪拌する回転アンテナと、
上記回転アンテナを回転駆動する駆動部と、
上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角となっている状態で、上記電波の発生が開始するように、上記電波発生装置および駆動部を制御する制御装置と
を備えることを特徴とする加熱調理器。 - 請求項1に記載の加熱調理器において、
上記制御装置は、上記電波発生装置をオンしてから、予め設定された時間、上記回転アンテナの位相角を上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角に維持する位相角維持手段を有することを特徴とする加熱調理器。 - 請求項1または2に記載の加熱調理器において、
上記制御装置は、上記駆動部が上記回転アンテナを回転駆動しているとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角になった状態で、上記回転アンテナが止まるように、上記駆動部をオフするオフ制御手段を有することを特徴とする加熱調理器。 - 請求項1から3までのいずれか一項に記載の加熱調理器において、
上記制御装置は、上記被加熱物を上記電波で加熱するとき、上記回転アンテナの位相角が上記ケーシング外への上記電波の漏れを防ぐための位相角にしてから、上記電波発生装置をオンするオン制御手段を有することを特徴とする加熱調理器。
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Cited By (1)
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WO2020039562A1 (ja) * | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 株式会社Kokusai Electric | 基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム |
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2012
- 2012-09-20 JP JP2012207277A patent/JP2014062670A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020039562A1 (ja) * | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 株式会社Kokusai Electric | 基板処理装置、半導体装置の製造方法、及びプログラム |
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