JP2004198013A - 高周波加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来、マイクロ波のみで水を加熱し、蒸気を発生させ、この蒸気により蒸し調理を行っていたが、蒸気発生までに時間がかかり、調理時間が長くなっていた。
【解決手段】アンテナ16を上下に移動させて、少なくとも該アンテナ16の特定箇所からマイクロ波を放射させる第1の位置と前記アンテナ16周囲からマイクロ波を放射させる第2の位置とに停止させるアンテナ駆動部17と、食品を格納した状態で加熱室7内に収納し蒸し調理が実行できる蒸し調理具と、少なくとも前記蒸し調理具内に貯留する水から蒸気が発生していることを間接的に検知する赤外線センサ18と、を備え、制御部は、前記蒸し調理具を利用して蒸し調理を行うとき、前記アンテナ16を前記第1の位置に配置してマイクロ波加熱調理を開始し、その後、前記赤外線センサ18で蒸気発生を検知したときに前記アンテナ16を前記第2の位置に移動させて調理を継続する構成である。
【選択図】 図2
【解決手段】アンテナ16を上下に移動させて、少なくとも該アンテナ16の特定箇所からマイクロ波を放射させる第1の位置と前記アンテナ16周囲からマイクロ波を放射させる第2の位置とに停止させるアンテナ駆動部17と、食品を格納した状態で加熱室7内に収納し蒸し調理が実行できる蒸し調理具と、少なくとも前記蒸し調理具内に貯留する水から蒸気が発生していることを間接的に検知する赤外線センサ18と、を備え、制御部は、前記蒸し調理具を利用して蒸し調理を行うとき、前記アンテナ16を前記第1の位置に配置してマイクロ波加熱調理を開始し、その後、前記赤外線センサ18で蒸気発生を検知したときに前記アンテナ16を前記第2の位置に移動させて調理を継続する構成である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ波を利用して蒸し調理を行う高周波加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波加熱調理器は、電波透過性材で構成した有底容器と、該容器内に底面と間隔を設けて収納され、底面に蒸気通孔を有するアルミニウム製内容器と該内容器の上縁に支承され内容器を覆うステンレス製の蓋とから構成した蒸し容器を、電子レンジ内に収納してマイクロ波を照射すると、容器を通過したマイクロ波が水を加熱して蒸気を発生させる。この蒸気は、蒸気通孔を通って内容器内に充満して食品を蒸し、蒸し調理を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭61−32245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マイクロ波加熱により水を加熱しても、沸騰までに時間がかかり、蒸気がなかなか発生しない。マイクロ波加熱では、ガスなどの加熱とは異なり、雰囲気を加熱しないので余計に時間がかかってしまう。そのため、特許文献1のように、その発生した蒸気で加熱調理する蒸し調理では、どうしても調理全体にかかる時間が長時間となっていた。
【0005】
本発明は、斯かる課題を解決するために為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に記載の高周波加熱調理器は、下部に食品載置面を有する加熱室と、該加熱室内にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンからのマイクロ波を放射するために前記食品載置面の下方に配置したアンテナと、該アンテナを上下に移動させて、少なくとも該アンテナの特定箇所からマイクロ波を放射させる第1の位置と前記アンテナ周囲からマイクロ波を放射させる第2の位置とにアンテナを停止させるアンテナ駆動部と、前記食品を格納した状態で前記加熱室内に収納し蒸し調理が実行できる蒸し調理具と、少なくとも前記蒸し調理具内に貯留する水から蒸気が発生していることを検知する蒸気検知部と、前記マグネトロン及び前記アンテナ駆動部を制御して調理を実行する制御部とを備えるものにおいて、前記制御部は、前記蒸し調理具を利用して蒸し調理を行うとき、前記アンテナを前記第1の位置に位置した状態で前記マグネトロンからのマイクロ波放射を開始して調理を開始し、その後前記蒸気検知部で蒸気発生を検知したときに前記アンテナを前記第2の位置に移動させて調理を継続することを特徴とする。
【0007】
また、前記蒸気検知部は、前記蒸し調理具の温度を検知して、間接的に蒸気の発生を検知することを特徴とする。
【0008】
また、前記加熱室は、前記食品載置面下部に配置され、前記アンテナを格納するアンテナ格納室と、前記マグネトロンからマイクロ波を伝播するために、前記アンテナ格納室下部に配置され、一端に前記マグネトロンが接続された導波管と、を備え、また前記アンテナは、前記導波管内に突出させて前記導波管内のマイクロ波と結合し、前記アンテナからマイクロ波を放射させる結合軸と、少なくとも第1の平面と該第1の平面より低い第2の平面を有する平面部とを有するとともに、前記第1の位置は、前記アンテナを下動させて前記第2の平面と前記アンテナ収納室の底面との距離を狭め、前記第2の平面付近からマイクロ波が放射されにくくなる位置とし、また前記第2の位置は、前記アンテナを上動して前記第2の平面と前記アンテナ格納室の底面との距離に規定されず前記アンテナ周囲からマイクロ波を照射する位置とすることを特徴とする。
【0009】
また、前記制御部は、蒸し調理実行時、前記蒸気検知部で蒸気が発生していることを検知してから所定時間経過したとき調理終了することを特徴とする。
【0010】
また、前記アンテナの特定個所とは、食品載置面の略中央部を集中して加熱できる箇所であることを特徴とする。
【0011】
また、前記蒸し容器は、裏面にマイクロ波を吸収して発熱する発熱体を有する角皿と、食品を載置する調理面を有し、該調理面と前記角皿底面とにスペースを設けるための金属製の食品載置台と、該食品載置台に接触しないように前記角皿に被せることが可能なマイクロ波を透過しない材料で形成した蓋体とから構成され、蒸し調理時、前記角皿内に水を入れ、前記食品載置台及び前記蓋を前記角皿にセットして使用することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1において、1は高周波加熱調理器の一実施例となるオーブンレンジを示し、2は本体、3はドアである。
【0013】
4は本体2の外郭を覆う外装部、5はドア3閉塞時にドア3と対向する前面板、6は本体2の前面に備えられ、使用者が各種情報を入力するための操作パネル、7は外装部4内に配置した加熱室である。
【0014】
前記加熱室7は、ドア3により開閉される前面開口8と、右側面上部に配置され、後述する赤外線センサの検出経路部材9が外壁に接続される検出孔10と、底部にシリコン12で該集をシール止めしたマイクロ波透過性材料の底板11と、から構成されている。
【0015】
前記検出経路部材9は、箱形形状であり、該箱形形状の底面には赤外線センサが取り付けられ、該底面に赤外線センサで赤外線を検出するための貫通孔が設けられている。
【0016】
図2において、加熱室7は、底板11の下部に、加熱室の底面板を下方に膨出させて形成したアンテナ収納室13と、一端をアンテナ収納室13の下部に取り付けた導波管14と、該導波管14の他端に取付けられたマグネトロン15と、マグネトロン15で発振し、導波管14内を伝送してきたマイクロ波を拡散放射する放射アンテナ16と、該放射アンテナ16を上下移動及び回転移動させるために導波管14の下部に取付けたアンテナ駆動部17とを備えている。
【0017】
また、前記検出経路部材9の底面9aには、赤外線センサ18が取付けられている。そして、前述の通り、底面9aに設けた貫通孔から加熱室7内を見渡し、赤外線を検出し、温度を検知するのである。
【0018】
前記アンテナ16は、図3に示すように、外形形状が第2の平面19で形成された上面視円形であり、回転中心含む中央部に、段部を設けて帯状に第2の平面19より高く形成した第1の平面20を有している。そして、第1の平面20には、底板11の略中央付近を強くマイクロ波加熱できるように、開口21が設けられている。さらに、アンテナ16には、導波管14内に突出し、導波管14内のマイクロ波と同軸結合し、アンテナ16にマイクロ波を伝播するアンテナ軸22を有している。
【0019】
またアンテナ駆動部17は、アンテナ16のアンテナ軸22と接続する回転軸23を有し、該回転軸23を回転させてアンテナ16を回転駆動するとともに、回転軸23を上下移動可能し、調理メニューや調理進行に伴い、アンテナの回転高さを変えることができる構成とされている。
【0020】
本発明では、アンテナ16全周からマイクロ波放射可能な上方位置とアンテナ16の開口21付近のみからマイクロ波放射可能(指向性を有するマイクロ波放射可能)な下方位置の2ヶ所の間を移動可能な構成としている。本発明では、下方位置を第1の位置と呼び、上方位置を第2の位置と呼ぶ。そして、調理終了後は、アンテナ16の高さ位置は、普段よく使用する位置、即ち底板11の中央部がよく加熱できる位置となるように配置させている。以後、リセット位置と呼ぶ。これは、よく使用されるあたため調理などは、食品を底板11の略中央部に置いて加熱するので、より早く加熱するために、中央部付近にマイクロ波を集中させているからである。
【0021】
かかるアンテナ16の構成により、アンテナ駆動部17の動作によりアンテナ16が下方に移動したとき、第2の平面19とアンテナ収納室13の底面との距離が、放電が発生しない程度に近づいたとき、第2の平面19付近からのマイクロ波放射がほぼ無くなり、アンテナ16から放射されるマイクロ波は主に開口21付近から放射されるようになる。したがって、マイクロ波の放射に指向性を有するようになる。これとは反対に、アンテナ16を上方に移動させたとき、アンテナ16の周囲全体から放射されるようになり、マイクロ波の放射の指向性がなくなるのである。
【0022】
なお、図2において、24はマイクロ波を吸収し、発熱する発熱体を有して食品の焦げ目付け調理を実行するセラミック製のレンジ焼角皿、25は蒸し調理時にレンジ焼角皿24に入れた水の水面より高く食品を載置させるためにセットする金属製の食品載置台、26はレンジ焼角皿24に当接し、食品載置台25に載置する食品を覆うマイクロ波を透過しない材料で形成した蓋体である。前記蓋体26は、食品載置台25とマイクロ波の侵入が可能な距離以上の間隔を空けてレンジ焼角皿24に当接するように構成されている。以後、レンジ焼角皿24と食品載置台25と蓋体26とを総称して蒸し調理具29と呼ぶ。また、蓋体26は、金属製のほか、金属材料と樹脂とを張り合わせたものや、樹脂材に金属メッキしたもの、またはカーボンや金属パウダーを混入した樹脂などのマイクロ波を透過しない材料から形成されている。
【0023】
図4において、27はマイクロコンピュータを有し、オーブンレンジ1全体の制御をつかさどる制御部、28は調理終了などの報知を行う報知部である。
【0024】
斯かる構成において、蒸し調理を実行したときの制御部27の動作を図5に基づいて説明する。
【0025】
蒸し調理を実行するために、使用者が加熱室7内に食品を収納した蒸し調理具を収納した後、操作部6で設定し、調理開始動作を行うと、ステップS1は、アンテナ駆動部17によりアンテナ16を下部位置に移動させる。該ステップは、通常、アンテナ16はリセット位置に配置しているはずであるが、例えばアンテナ駆動部17が駆動中に、停電が発生したなどにより、アンテナ16の高さ位置がリセット位置で停止している可能性もあるので、このステップを設けている。
【0026】
ステップS2では、アンテナ16が下方位置に移動したことを確認してから、例えば一定時間経過してから、マグネトロン15に指示してマイクロ波の発振を開始させる。こうすることで、レンジ焼角皿25の底部に配置した発熱体や、入れている水へマイクロ波を集中させて加熱し、早く温度を上昇させようとするのである。
【0027】
ステップS3では赤外線センサ18により、加熱室7内の食品温度を検知する。ここでは、蓋体26の温度を検知することになる。ステップS4では、ステップS3での検知温度が設定温度α以上かどうか判断する。ここで、設定温度αとは、レンジ焼角皿24内に入れられた水の沸騰が開始し、蒸気が発生し始めたときの蓋体26の温度である。したがって、赤外線センサ18は、本発明の蒸気検知部に相当する。なお、蒸気検知部は、赤外線センサ18のように間接的に蒸気の発生を検知するものでなくてもよく、湿度センサなどのように直接的に蒸気発生を検知するものでも良い。
【0028】
ステップS4で、設定温度αに到達するまで、ステップS2からステップS4を繰り返し実行する。ステップS4で設定温度α以上となったと判断したとき、ステップS5に移行する。こうすることで、マイクロ波をレンジ焼角皿24の水以外に食品載置台25の載置した食品へもマイクロ波を供給するようにすることで、食品をより早く加熱し、早期の調理終了に貢献させているのである。
【0029】
ステップS5では、アンテナ駆動部17によりアンテナ16を上方位置に移動させる。この移動中、マグネトロン15の発振動作は中断させておくよう指示する。
【0030】
ステップS6では、ステップS5の動作終了後、制御部27内に設けたタイマーを駆動開始する。該タイマーの計時時間は、調理終了とみなされる時間である。ステップS7では、ステップS6でタイマーがカウントアップしたかどうか判断する。カウントアップするまで、ステップS6を繰り返し、実行する。
【0031】
ステップS7でタイマーがタイムアップしたと判断すると、ステップS8に移行し、マグネトロン15の駆動を停止し、マイクロ波の発振を停止する。ステップS9では、アンテナ駆動部17の動作によりアンテナ16を下方位置に移動させる。ステップS10では、使用者に調理が終了した旨、報知部28により報知し、蒸し調理を終了するのである。
【0032】
なお、前述の構成において、レンジ焼角皿24のみを使用して、食品に焦げ目をつけながら調理する焦げ目付け調理を実行するときは、レンジ焼角皿24を予め加熱する行程(予熱と呼ぶ)と食品を載置して調理する行程(調理行程と呼ぶ)とを実行する。
【0033】
まず、予熱においては、制御部27は、アンテナ駆動部17を駆動してアンテナ17を下方位置に配置し、レンジ焼角皿24の中央部、すなわち発熱体が存在している部分にマイクロ波を集中させて早くレンジ焼角皿24の温度を上昇させる。その後、調理行程においては、アンテナ16を上方位置に移動させて、レンジ焼角皿24の発熱体からの熱と、食品上方から回り込むマイクロ波の両方により、食品を加熱し、食品表面及び内部両方からの加熱を促進し、加熱時間を短縮させているのである。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、蒸し調理の時間を短縮できるとともに、使い勝手の良い蒸し調理具を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のオーブンレンジのドアを開放したときの外観図である。
【図2】加熱室の前面開口と平行な方向のオーブンレンジの縦断面の概略図である。
【図3】アンテナの概観図である。
【図4】オーブンレンジの制御ブロック図である。
【図5】蒸し調理時の制御部の動作フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 オーブンレンジ
2 本体
7 加熱室
14 導波管
15 マグネトロン
16 アンテナ
17 アンテナ駆動部
18 赤外線センサ
22 アンテナ軸
27 制御部
29 蒸し調理具
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ波を利用して蒸し調理を行う高周波加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波加熱調理器は、電波透過性材で構成した有底容器と、該容器内に底面と間隔を設けて収納され、底面に蒸気通孔を有するアルミニウム製内容器と該内容器の上縁に支承され内容器を覆うステンレス製の蓋とから構成した蒸し容器を、電子レンジ内に収納してマイクロ波を照射すると、容器を通過したマイクロ波が水を加熱して蒸気を発生させる。この蒸気は、蒸気通孔を通って内容器内に充満して食品を蒸し、蒸し調理を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭61−32245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マイクロ波加熱により水を加熱しても、沸騰までに時間がかかり、蒸気がなかなか発生しない。マイクロ波加熱では、ガスなどの加熱とは異なり、雰囲気を加熱しないので余計に時間がかかってしまう。そのため、特許文献1のように、その発生した蒸気で加熱調理する蒸し調理では、どうしても調理全体にかかる時間が長時間となっていた。
【0005】
本発明は、斯かる課題を解決するために為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に記載の高周波加熱調理器は、下部に食品載置面を有する加熱室と、該加熱室内にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンからのマイクロ波を放射するために前記食品載置面の下方に配置したアンテナと、該アンテナを上下に移動させて、少なくとも該アンテナの特定箇所からマイクロ波を放射させる第1の位置と前記アンテナ周囲からマイクロ波を放射させる第2の位置とにアンテナを停止させるアンテナ駆動部と、前記食品を格納した状態で前記加熱室内に収納し蒸し調理が実行できる蒸し調理具と、少なくとも前記蒸し調理具内に貯留する水から蒸気が発生していることを検知する蒸気検知部と、前記マグネトロン及び前記アンテナ駆動部を制御して調理を実行する制御部とを備えるものにおいて、前記制御部は、前記蒸し調理具を利用して蒸し調理を行うとき、前記アンテナを前記第1の位置に位置した状態で前記マグネトロンからのマイクロ波放射を開始して調理を開始し、その後前記蒸気検知部で蒸気発生を検知したときに前記アンテナを前記第2の位置に移動させて調理を継続することを特徴とする。
【0007】
また、前記蒸気検知部は、前記蒸し調理具の温度を検知して、間接的に蒸気の発生を検知することを特徴とする。
【0008】
また、前記加熱室は、前記食品載置面下部に配置され、前記アンテナを格納するアンテナ格納室と、前記マグネトロンからマイクロ波を伝播するために、前記アンテナ格納室下部に配置され、一端に前記マグネトロンが接続された導波管と、を備え、また前記アンテナは、前記導波管内に突出させて前記導波管内のマイクロ波と結合し、前記アンテナからマイクロ波を放射させる結合軸と、少なくとも第1の平面と該第1の平面より低い第2の平面を有する平面部とを有するとともに、前記第1の位置は、前記アンテナを下動させて前記第2の平面と前記アンテナ収納室の底面との距離を狭め、前記第2の平面付近からマイクロ波が放射されにくくなる位置とし、また前記第2の位置は、前記アンテナを上動して前記第2の平面と前記アンテナ格納室の底面との距離に規定されず前記アンテナ周囲からマイクロ波を照射する位置とすることを特徴とする。
【0009】
また、前記制御部は、蒸し調理実行時、前記蒸気検知部で蒸気が発生していることを検知してから所定時間経過したとき調理終了することを特徴とする。
【0010】
また、前記アンテナの特定個所とは、食品載置面の略中央部を集中して加熱できる箇所であることを特徴とする。
【0011】
また、前記蒸し容器は、裏面にマイクロ波を吸収して発熱する発熱体を有する角皿と、食品を載置する調理面を有し、該調理面と前記角皿底面とにスペースを設けるための金属製の食品載置台と、該食品載置台に接触しないように前記角皿に被せることが可能なマイクロ波を透過しない材料で形成した蓋体とから構成され、蒸し調理時、前記角皿内に水を入れ、前記食品載置台及び前記蓋を前記角皿にセットして使用することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1において、1は高周波加熱調理器の一実施例となるオーブンレンジを示し、2は本体、3はドアである。
【0013】
4は本体2の外郭を覆う外装部、5はドア3閉塞時にドア3と対向する前面板、6は本体2の前面に備えられ、使用者が各種情報を入力するための操作パネル、7は外装部4内に配置した加熱室である。
【0014】
前記加熱室7は、ドア3により開閉される前面開口8と、右側面上部に配置され、後述する赤外線センサの検出経路部材9が外壁に接続される検出孔10と、底部にシリコン12で該集をシール止めしたマイクロ波透過性材料の底板11と、から構成されている。
【0015】
前記検出経路部材9は、箱形形状であり、該箱形形状の底面には赤外線センサが取り付けられ、該底面に赤外線センサで赤外線を検出するための貫通孔が設けられている。
【0016】
図2において、加熱室7は、底板11の下部に、加熱室の底面板を下方に膨出させて形成したアンテナ収納室13と、一端をアンテナ収納室13の下部に取り付けた導波管14と、該導波管14の他端に取付けられたマグネトロン15と、マグネトロン15で発振し、導波管14内を伝送してきたマイクロ波を拡散放射する放射アンテナ16と、該放射アンテナ16を上下移動及び回転移動させるために導波管14の下部に取付けたアンテナ駆動部17とを備えている。
【0017】
また、前記検出経路部材9の底面9aには、赤外線センサ18が取付けられている。そして、前述の通り、底面9aに設けた貫通孔から加熱室7内を見渡し、赤外線を検出し、温度を検知するのである。
【0018】
前記アンテナ16は、図3に示すように、外形形状が第2の平面19で形成された上面視円形であり、回転中心含む中央部に、段部を設けて帯状に第2の平面19より高く形成した第1の平面20を有している。そして、第1の平面20には、底板11の略中央付近を強くマイクロ波加熱できるように、開口21が設けられている。さらに、アンテナ16には、導波管14内に突出し、導波管14内のマイクロ波と同軸結合し、アンテナ16にマイクロ波を伝播するアンテナ軸22を有している。
【0019】
またアンテナ駆動部17は、アンテナ16のアンテナ軸22と接続する回転軸23を有し、該回転軸23を回転させてアンテナ16を回転駆動するとともに、回転軸23を上下移動可能し、調理メニューや調理進行に伴い、アンテナの回転高さを変えることができる構成とされている。
【0020】
本発明では、アンテナ16全周からマイクロ波放射可能な上方位置とアンテナ16の開口21付近のみからマイクロ波放射可能(指向性を有するマイクロ波放射可能)な下方位置の2ヶ所の間を移動可能な構成としている。本発明では、下方位置を第1の位置と呼び、上方位置を第2の位置と呼ぶ。そして、調理終了後は、アンテナ16の高さ位置は、普段よく使用する位置、即ち底板11の中央部がよく加熱できる位置となるように配置させている。以後、リセット位置と呼ぶ。これは、よく使用されるあたため調理などは、食品を底板11の略中央部に置いて加熱するので、より早く加熱するために、中央部付近にマイクロ波を集中させているからである。
【0021】
かかるアンテナ16の構成により、アンテナ駆動部17の動作によりアンテナ16が下方に移動したとき、第2の平面19とアンテナ収納室13の底面との距離が、放電が発生しない程度に近づいたとき、第2の平面19付近からのマイクロ波放射がほぼ無くなり、アンテナ16から放射されるマイクロ波は主に開口21付近から放射されるようになる。したがって、マイクロ波の放射に指向性を有するようになる。これとは反対に、アンテナ16を上方に移動させたとき、アンテナ16の周囲全体から放射されるようになり、マイクロ波の放射の指向性がなくなるのである。
【0022】
なお、図2において、24はマイクロ波を吸収し、発熱する発熱体を有して食品の焦げ目付け調理を実行するセラミック製のレンジ焼角皿、25は蒸し調理時にレンジ焼角皿24に入れた水の水面より高く食品を載置させるためにセットする金属製の食品載置台、26はレンジ焼角皿24に当接し、食品載置台25に載置する食品を覆うマイクロ波を透過しない材料で形成した蓋体である。前記蓋体26は、食品載置台25とマイクロ波の侵入が可能な距離以上の間隔を空けてレンジ焼角皿24に当接するように構成されている。以後、レンジ焼角皿24と食品載置台25と蓋体26とを総称して蒸し調理具29と呼ぶ。また、蓋体26は、金属製のほか、金属材料と樹脂とを張り合わせたものや、樹脂材に金属メッキしたもの、またはカーボンや金属パウダーを混入した樹脂などのマイクロ波を透過しない材料から形成されている。
【0023】
図4において、27はマイクロコンピュータを有し、オーブンレンジ1全体の制御をつかさどる制御部、28は調理終了などの報知を行う報知部である。
【0024】
斯かる構成において、蒸し調理を実行したときの制御部27の動作を図5に基づいて説明する。
【0025】
蒸し調理を実行するために、使用者が加熱室7内に食品を収納した蒸し調理具を収納した後、操作部6で設定し、調理開始動作を行うと、ステップS1は、アンテナ駆動部17によりアンテナ16を下部位置に移動させる。該ステップは、通常、アンテナ16はリセット位置に配置しているはずであるが、例えばアンテナ駆動部17が駆動中に、停電が発生したなどにより、アンテナ16の高さ位置がリセット位置で停止している可能性もあるので、このステップを設けている。
【0026】
ステップS2では、アンテナ16が下方位置に移動したことを確認してから、例えば一定時間経過してから、マグネトロン15に指示してマイクロ波の発振を開始させる。こうすることで、レンジ焼角皿25の底部に配置した発熱体や、入れている水へマイクロ波を集中させて加熱し、早く温度を上昇させようとするのである。
【0027】
ステップS3では赤外線センサ18により、加熱室7内の食品温度を検知する。ここでは、蓋体26の温度を検知することになる。ステップS4では、ステップS3での検知温度が設定温度α以上かどうか判断する。ここで、設定温度αとは、レンジ焼角皿24内に入れられた水の沸騰が開始し、蒸気が発生し始めたときの蓋体26の温度である。したがって、赤外線センサ18は、本発明の蒸気検知部に相当する。なお、蒸気検知部は、赤外線センサ18のように間接的に蒸気の発生を検知するものでなくてもよく、湿度センサなどのように直接的に蒸気発生を検知するものでも良い。
【0028】
ステップS4で、設定温度αに到達するまで、ステップS2からステップS4を繰り返し実行する。ステップS4で設定温度α以上となったと判断したとき、ステップS5に移行する。こうすることで、マイクロ波をレンジ焼角皿24の水以外に食品載置台25の載置した食品へもマイクロ波を供給するようにすることで、食品をより早く加熱し、早期の調理終了に貢献させているのである。
【0029】
ステップS5では、アンテナ駆動部17によりアンテナ16を上方位置に移動させる。この移動中、マグネトロン15の発振動作は中断させておくよう指示する。
【0030】
ステップS6では、ステップS5の動作終了後、制御部27内に設けたタイマーを駆動開始する。該タイマーの計時時間は、調理終了とみなされる時間である。ステップS7では、ステップS6でタイマーがカウントアップしたかどうか判断する。カウントアップするまで、ステップS6を繰り返し、実行する。
【0031】
ステップS7でタイマーがタイムアップしたと判断すると、ステップS8に移行し、マグネトロン15の駆動を停止し、マイクロ波の発振を停止する。ステップS9では、アンテナ駆動部17の動作によりアンテナ16を下方位置に移動させる。ステップS10では、使用者に調理が終了した旨、報知部28により報知し、蒸し調理を終了するのである。
【0032】
なお、前述の構成において、レンジ焼角皿24のみを使用して、食品に焦げ目をつけながら調理する焦げ目付け調理を実行するときは、レンジ焼角皿24を予め加熱する行程(予熱と呼ぶ)と食品を載置して調理する行程(調理行程と呼ぶ)とを実行する。
【0033】
まず、予熱においては、制御部27は、アンテナ駆動部17を駆動してアンテナ17を下方位置に配置し、レンジ焼角皿24の中央部、すなわち発熱体が存在している部分にマイクロ波を集中させて早くレンジ焼角皿24の温度を上昇させる。その後、調理行程においては、アンテナ16を上方位置に移動させて、レンジ焼角皿24の発熱体からの熱と、食品上方から回り込むマイクロ波の両方により、食品を加熱し、食品表面及び内部両方からの加熱を促進し、加熱時間を短縮させているのである。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、蒸し調理の時間を短縮できるとともに、使い勝手の良い蒸し調理具を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のオーブンレンジのドアを開放したときの外観図である。
【図2】加熱室の前面開口と平行な方向のオーブンレンジの縦断面の概略図である。
【図3】アンテナの概観図である。
【図4】オーブンレンジの制御ブロック図である。
【図5】蒸し調理時の制御部の動作フローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 オーブンレンジ
2 本体
7 加熱室
14 導波管
15 マグネトロン
16 アンテナ
17 アンテナ駆動部
18 赤外線センサ
22 アンテナ軸
27 制御部
29 蒸し調理具
Claims (6)
- 下部に食品載置面を有する加熱室と、該加熱室内にマイクロ波を供給するマグネトロンと、該マグネトロンからのマイクロ波を放射するために前記食品載置面の下方に配置したアンテナと、該アンテナを上下に移動させて、少なくとも該アンテナの特定箇所からマイクロ波を放射させる第1の位置と前記アンテナ周囲からマイクロ波を放射させる第2の位置とにアンテナを停止させるアンテナ駆動部と、前記食品を格納した状態で前記加熱室内に収納し蒸し調理が実行できる蒸し調理具と、少なくとも前記蒸し調理具内に貯留する水から蒸気が発生していることを検知する蒸気検知部と、前記マグネトロン及び前記アンテナ駆動部を制御して調理を実行する制御部とを備えるものにおいて、前記制御部は、前記蒸し調理具を利用して蒸し調理を行うとき、前記アンテナを前記第1の位置に位置した状態で前記マグネトロンからのマイクロ波放射を開始して調理を開始し、その後前記蒸気検知部で蒸気発生を検知したときに前記アンテナを前記第2の位置に移動させて調理を継続することを特徴とする高周波加熱調理器。
- 前記蒸気検知部は、前記蒸し調理具の温度を検知して、間接的に蒸気の発生を検知することを特徴とする請求項1に記載の高周波加熱調理器。
- 前記加熱室は、前記食品載置面下部に配置され、前記アンテナを格納するアンテナ格納室と、前記マグネトロンからマイクロ波を伝播するために、前記アンテナ格納室下部に配置され、一端に前記マグネトロンが接続された導波管と、を備え、また前記アンテナは、前記導波管内に突出させて前記導波管内のマイクロ波と結合し、前記アンテナからマイクロ波を放射させる結合軸と、少なくとも第1の平面と該第1の平面より低い第2の平面を有する平面部とを有するとともに、前記第1の位置は、前記アンテナを下動させて前記第2の平面と前記アンテナ収納室の底面との距離を狭め、前記第2の平面付近からマイクロ波が放射されにくくなる位置とし、また前記第2の位置は、前記アンテナを上動して前記第2の平面と前記アンテナ格納室の底面との距離に規定されず前記アンテナ周囲からマイクロ波を照射する位置とすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の高周波加熱調理器。
- 前記制御部は、蒸し調理実行時、前記蒸気検知部で蒸気が発生していることを検知してから所定時間経過したとき調理終了することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1つに記載の高周波加熱調理器。
- 前記アンテナの特定個所とは、食品載置面の略中央部を集中して加熱できる箇所であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1つに記載の高周波加熱調理器。
- 前記蒸し容器は、裏面にマイクロ波を吸収して発熱する発熱体を有する角皿と、食品を載置する調理面を有し、該調理面と前記角皿底面とにスペースを設けるための金属製の食品載置台と、該食品載置台に接触しないように前記角皿に被せることが可能なマイクロ波を透過しない材料で形成した蓋体とから構成され、蒸し調理時、前記角皿内に水を入れ、前記食品載置台及び前記蓋を前記角皿にセットして使用することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか1つに記載の高周波加熱調理器。
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JP2002365971A JP2004198013A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | 高周波加熱調理器 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006286443A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | マイクロ波加熱装置 |
JP2010005248A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Panasonic Corp | 炊飯装置 |
CN112790597A (zh) * | 2019-11-14 | 2021-05-14 | 宁波方太厨具有限公司 | 一种带蒸功能的烹饪设备 |
-
2002
- 2002-12-18 JP JP2002365971A patent/JP2004198013A/ja not_active Withdrawn
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