JP2014062224A - シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法 - Google Patents

シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】架橋シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の改良された接着法の提供。
【解決手段】樹脂成形体若しくは金属成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第一表面処理工程(ステップ101)と、第一表面処理工程後の接着面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程(ステップ102)と、塗布工程後の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第二表面処理工程(ステップ103)と、シリコーンゴム成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第三表面処理工程(ステップ104)と、第二表面処理工程後の樹脂成形体若しくは金属成形体と第三表面処理工程後のシリコーンゴム成形体とを非加熱および非加圧下にて接着する接着工程(ステップ105)とを含む、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法に関する。
シリコーンゴムと熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂若しくは光硬化性樹脂等の樹脂との接着方法の一つに、従来から、樹脂にプライマーを塗布し、これを金型内にインサートして、液状シリコーンゴムを金型内に流し込むことによって、樹脂とシリコーンゴムとを一体化する方法が知られている(従来方法1)。上記の接着において、液状シリコーンゴムとして選択接着性を持つものを使用する方法も知られている。また、架橋シリコーンゴムと樹脂とを接着する方法として、架橋シリコーンゴムと樹脂との間に、プライマー等の接着剤を介在させ、熱および圧力を加えて両者を接着する方法も知られている(例えば、特許文献1を参照。従来方法2)。
さらに、架橋シリコーンゴムと樹脂との間に接着剤を介在させて接着する場合、シリコーンRTV(室温硬化型ゴム)からなる接着剤やシリコーンゴム用瞬間接着剤を用い、常温にて非加圧下にて接着する方法も知られている(従来方法3)。また、シリコーンゴムと金属との接着体を製造する場合にも、上記の従来方法1,2,3を用いることができる。
特開2007−119752号公報
しかし、上記の従来の接着方法には、次のような問題がある。従来方法1および2を用いた場合には、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との熱膨張率差、加工による線収縮率差あるいは加圧によるゴムの歪により、接着体が変形してしまうという問題がある。また、従来方法3を用いた場合には、接着剤の厚みが大きく接着体の厚みを均一にすることが難しい他、接着剤の過不足に起因して接着剤のはみ出しや欠損が生じるという問題がある。さらには、いずれの方法の場合にも接着力が低いという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、架橋シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の接着力の向上、変形の低減、および接着剤のはみ出しや欠損の低減を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一形態は、シリコーンゴム成形体と樹脂成形体若しくは金属成形体との接着体を製造する方法であって、樹脂成形体若しくは金属成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第一表面処理工程と、第一表面処理工程後の接着面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、塗布工程後の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第二表面処理工程と、シリコーンゴム成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第三表面処理工程と、第二表面処理工程後の樹脂成形体若しくは金属成形体と、第三表面処理工程後のシリコーンゴム成形体とを非加熱および非加圧下にて接着する接着工程とを含む、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明の別の形態は、さらに、第二表面処理工程において、特に、コロナ放電処理を行うシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明の別の形態は、また、樹脂成形体若しくは金属成形体の接着面の算術平均粗さを0.1μm以下にするシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明の別の形態は、また、シリコーンゴム成形体の接着面の算術平均粗さを0.8μm以下にするシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明の別の形態は、また、塗布工程と第二表面処理工程との間に、10〜40℃の範囲内で乾燥する風乾処理工程を行うシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明の別の形態は、また、塗布工程と第二表面処理工程との間に、50〜120℃の範囲内で加熱する熱処理工程を行うシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法である。
本発明によれば、架橋シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の接着力の向上、変形の低減、および接着剤のはみ出しや欠損の低減を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法の一例を示す。 図2は、図1の製造方法に追加して行うことのできる工程を示す。 図3は、実施例において作製したシリコーンゴム製容器およびポリカーボネート樹脂製容器の斜視図(3A)と透過側面図(3B)とを示す。 図4は、実施例において作製したシリコーンゴム製の中空半円環の開口面側とポリカーボネートシートとを貼り合せた接着体の平面図(4A)とA−A線断面図(4B)とを示す。
次に、本発明のシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法に係る実施の形態について説明する。
この実施の形態に係るシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法は、樹脂成形体若しくは金属成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第一表面処理工程と、その第一表面処理工程後の接着面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、塗布工程後の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第二表面処理工程と、シリコーンゴム成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第三表面処理工程と、第二表面処理工程後の樹脂成形体若しくは金属成形体と、第三表面処理工程後のシリコーンゴム成形体と、を非加熱および非加圧下にて接着する接着工程と、を含む。
1.接着体の構成材
(1)樹脂成形体
この実施の形態にて用いる樹脂成形体は、特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂成形体、熱硬化性樹脂成形体、光硬化性樹脂成形体等を例示できる。「成形体」は、所定の厚さを有するものであれば、ブロック体、塗膜、フィルム等の如何なる形状のものでも良い。以後、金属成形体およびシリコーンゴム成形体の「成形体」についても同様である。熱可塑性樹脂成形体としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂に代表されるポリオレフィン系樹脂; ポリオレフィン樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸で変性した変性ポリオレフィン系樹脂; ポリ酢酸ビニル系樹脂; ポリ(メタ)アクリル系樹脂; ポリ塩化ビニル系樹脂; ポリスチレン系樹脂; ポリカーボネート系樹脂; ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂に代表されるポリエステル系樹脂; ポリアミド系樹脂; ポリウレタン系樹脂; エチレン−酢酸ビニル共重合体; エチレン−アクリル酸共重合体; エチレン−アクリル酸エチル共重合体; エチレン−メタクリル酸共重合体; エチレン−メタクリル酸メチル共重合体; エチレン−プロピレン共重合体; ABS樹脂; 等の1または2以上を混合した成形体を挙げることができる。また、熱硬化性樹脂成形体としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルエステル、ポリイミド、フラン樹脂、ポリフタル酸ジアリル、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、マレイン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂等の1または2以上を混合した成形体を挙げることができる。また、光硬化性樹脂成形体としては、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、シリコーン系、ポリブタジエン系等の樹脂の1または2以上を混合した成形体を挙げることができる。その場合に使用する光開始剤としては、ベンゾフェノン系、アセトフェノン系、チオキサンソン系の光重合開始剤を挙げることができる。
(2)金属成形体
この実施の形態にて用いる金属成形体は、特に限定されるものではないが、例えば、SUS、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、マンガン、錫、鉛、銀、白金、金等の成形体を挙げることができる。
樹脂成形体若しくは金属成形体は、フィラーを含有しても良い。フィラーとしては、無機フィラーおよび有機フィラーを例示できる。無機フィラーとしては、シリカ、硫酸バリウム、カオリン、クレー、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等を用いることができる。有機フィラーとしては、ポリアミド、セルロース、尿素樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。樹脂成形体若しくは金属成形体の接着面は、グロス面である方が好ましく、算術平均粗さ(Ra)が0.1μm以下の面であるのが特に好ましい。
(3)シリコーンゴム成形体
この実施の形態にて用いるシリコーンゴム成形体は、特に限定されるものではないが、例えば、過酸化物架橋型、付加架橋型および縮合架橋型のシリコーンゴムを挙げることができ、未架橋若しくは部分的に架橋した状態の液状シリコーンゴムを含まない。過酸化物架橋型シリコーンゴム成形体は、有機過酸化物を加硫化剤として用いて架橋・成形したものである。過酸化物架橋型シリコーンゴム成形体として、例えば、ポリジメチルシロキサン、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ポリフェニルメチルシロキサン、トリメチルシロキサン基末端ポリビニルメチルシロキサン、メタアクリロキシプロピル基末端ポリジメチルシロキサン、アクリロキシプロピル基末端ポリジメチルシロキサンの他、各種コポリマーからなる成形体を挙げることができる。有機過酸化物としては、例えば、ケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類を挙げることができる。
付加架橋型シリコーンゴム成形体は、白金系化合物を加硫化剤として用いて架橋・成形したものである。付加架橋型シリコーンゴム成形体としては、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、ビニル末端ポリフェニルメチルシロキサンに代表されるビニル基含有ポリシロキサン; 水素基末端ポリシロキサン; アミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン、ジメチルアミノ末端ポリジメチルシロキサンに代表されるアミノ基含有ポリシロキサン; エポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンに代表されるエポキシ基含有ポリシロキサン; コハク酸無水物末端ポリジメチルシロキサンに代表される酸無水物基含有ポリシロキサン; およびトルイルジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナートに代表されるイソシアナート基含有化合物からなる成形体を挙げることができる。
縮合型シリコーンゴム成形体は、錫系触媒の存在下で架橋を進行させてなる成形体である。特に、室温で硬化するものを、RTV型シリコーンゴムと称する。縮合型シリコーンゴム成形体としては、シラノール末端ポリジメチルシロキサン、シラノール末端ポリジフェニルシロキサン、シラノール末端ポリトリフロロメチルシロキサンに代表されるシラノール基末端ポリシロキサンの組成物; 当該シラノール基末端ポリシロキサンと、テトラアセトキシシラン、トリアセトキシメチルシランに代表される架橋剤との組成物; 上記シラノール基末端ポリシロキサンと、クロル末端ポリジメチルシロキサン、ジアセトキシメチル末端ポリジメチルシロキサン、末端ポリシロキサンに代表される末端ブロックポリシロキサンの組成物からなる成形体を挙げることができる。
シリコーンゴム成形体は、既に述べた架橋剤、フィラー、その他の添加剤等を含んでいても良い。シリコーンゴム成形体の接着面は、グロス面である方が好ましく、算術平均粗さ(Ra)が0.8μm以下の面であるのが特に好ましい。
2.製造工程
図1は、この実施の形態に係るシリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法の一例を示す。以下、各工程につき説明する。
(1)樹脂成形体若しくは金属成形体への第一表面処理(ステップ101)
第一表面処理工程は、樹脂成形体若しくは金属成形体のシリコーンゴム成形体との接着面に対して、コロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う工程である。第一表面処理に先立ち、有機溶剤等を用いて接着面を洗浄しても良い。吸湿性の高い成形体の場合には、乾燥処理を行う方が好ましい。コロナ放電処理は、電極間に高電圧および高周波を付与し、電極間の空間に存在するガスをイオン化させて、接着面上にOH基、COOH基等の反応基を生成させる処理である。この処理によって、次に行うシランカップリング剤の塗布に際し、シランカップリング剤の濡れ性が高まり、シランカップリング剤の均一な塗布を行うことができる。コロナ放電処理を行う場合、例えば、型式:AGF−012の高周波電源使用のテーブル式表面処理装置(春日電機株式会社製)を好適に用いることができる。コロナ放電処理における放電量としては、例えば、30〜1000W・min/mの範囲、さらには50〜500W・min/mの範囲が好ましい。放電量を30W・min/m以上とすることにより、安定したコロナ放電を可能とする。また、放電量を1000W・min/m以下とすることにより、生産性を向上できる。
紫外線照射処理は、水銀ランプ等を用いて紫外線を接着面に照射して、接着面上にOH基、COOH基等の反応基を生成させる処理である。紫外線照射処理によっても、コロナ放電処理と同様の効果を得ることができる。紫外線照射処理を行う場合、例えば、型式:UVM−3073−F−02の紫外線表面処理装置(オーク製作所株式会社製)を好適に用いることができる。紫外線の積算光量は、樹脂若しくは金属の種類によって適宜変えることができ、例えば、積算光量1000〜1800mJ/cmの範囲にて行うのが好ましい。プラズマ処理は、プラズマ発生装置を用いて接着面にプラズマを照射して、接着面上にOH基、COOH基等の反応基を生成させる処理である。プラズマ処理によっても、コロナ放電処理と同様の効果を得ることができる。
(2)シランカップリング剤の塗布工程(ステップ102)
塗布工程は、第一表面処理工程後の接着面にシランカップリング剤を塗布する工程である。シランカップリング剤は、表面処理の対象となる樹脂若しくは金属の種類等に応じて適宜選択され、特に限定されるものではない。シランカップリング剤としては、例えば、ビニル基を有するビニルトリメトキシシランおよびビニルトリエトキシシラン; エポキシ基を有する2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランおよび3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン; スチリル基を有するp−スチリルトリメトキシシラン; メタクリル基を有する3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランおよび3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン; アクリル基を有する3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン; アミノ基を有するN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−エトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩; ウレイド基を有する3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン; メルカプト基を有する3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン; スルフィド基を有するビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド; イソシアネート基を有する3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを挙げることができる。
シランカップリング剤は、水、あるいは水とアルコールとの混合溶液により希釈して用いるのが好ましい。シランカップリング剤の好適な濃度は、0.1〜2質量%の範囲である。水に溶解しにくいシランカップリング剤を用いる場合には、酢酸等を加えて溶解しやすくするのが好ましい。シランカップリング剤の塗布は、刷毛、スプレー、ローラー等を用いる他、シランカップリング剤の溶液に接着面を漬けあるいは成形体自体をシランカップリング剤の溶液に浸漬するといった方法により実行でき、特に手法に限定はない。樹脂若しくは金属の接着面に傷等のダメージを与えないように塗布する観点では、樹脂若しくは金属がシートやフィルムの場合にはロールコーターを用いた方法が、また、樹脂若しくは金属が三次元構造体の場合にはスプレーによる方法が、それぞれ好ましい。
(3)シランカップリング剤の塗布面への第二表面処理(ステップ103)
第二表面処理工程は、樹脂成形体若しくは金属成形体のシランカップリング剤の塗布面に対して、コロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う工程である。第二表面処理工程は、第一表面処理工程と同様の工程である。この工程は、シランカップリング剤の活性を高めるのに寄与する。コロナ放電処理を行う場合、例えば、型式:AGF−012の高周波電源使用のテーブル式表面処理装置(春日電機株式会社製)を好適に用いることができる。コロナ放電処理における放電量としては、例えば、30〜500W・min/mの範囲、さらには50〜300W・min/mの範囲が好ましい。放電量を30W・min/m以上とすることにより、安定したコロナ放電を可能とする。また、放電量を500W・min/m以下とすることにより、生産性を向上できる。紫外線照射処理またはプラズマ処理は、上記コロナ放電処理に代替して行うこともできる。ただし、第二表面処理としては、コロナ放電処理の方が好ましい。コロナ放電処理を行った方がシランカップリング剤の分解をより抑制できるからである。また、第一表面処理に比べ、第二表面処理の程度を低くする方が好ましい。接着面へのシランカップリング剤の塗布を容易にするよりも、シランカップリング剤の活性を高める方が、低エネルギーの表面処理で済む傾向があるからである。
(4)シリコーンゴム成形体への第三表面処理(ステップ104)
第三表面処理工程は、シリコーンゴム成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う工程である。第三表面処理工程は、第一表面処理工程と同様の工程である。第三表面処理を行うことによって、シリコーンゴムの接着面上にOH基、COOH基等の反応基を生成させることができる。第三表面処理に先立ち、有機溶剤等を用いて接着面を洗浄しても良い。また、シリコーンゴムに含まれる低分子シロキサンの量を低減させるために、事前に熱風乾燥処理を行う方が好ましい。シリコーンゴム表面の低分子シロキサンの量を低減することにより、第三表面処理の効果をより高めることを期待できるからである。コロナ放電処理を行う場合、例えば、型式:AGF−012の高周波電源使用のテーブル式表面処理装置(春日電機株式会社製)を好適に用いることができる。コロナ放電処理における放電量は、接着相手となる樹脂若しくは金属の種類によっても変わるが、例えば、樹脂としてポリカーボネート樹脂を用いる場合には、シリコーンゴム成形体の接着面へのコロナ放電処理の放電量を、50〜150W・min/mの範囲とするのが好ましい。また、紫外線照射処理を行う場合、例えば、型式:UVM−3073−F−02の紫外線表面処理装置(オーク製作所株式会社製)を好適に用いることができる。紫外線の積算光量は、接着相手となる樹脂若しくは金属の種類によっても変わるが、積算光量1200〜1500mJ/cmの範囲にて行うのが好ましい。
(5)樹脂成形体若しくは金属成形体とシリコーンゴム成形体との接着工程(ステップ105)
接着工程は、第二表面処理工程後の樹脂成形体若しくは金属成形体と、第三表面処理工程後のシリコーンゴム成形体とを非加熱および非加圧下にて接着する工程である。接着時の荷重が大きいとシリコーンゴム成形体の圧縮変形が生じる危険性があるため、可能な限り低い荷重にて接着を行う方が好ましい。本願において、「非加圧」は、面圧をX(単位:N/cm)としたときに、0<X≦1の範囲を意味する。ただし、ロールラミネートを用いて貼り付ける場合には、線圧という概念で定義する必要から、「非加圧」は、線圧をY(単位:N/cm)としたときに、0<Y≦1の範囲を意味する。接着面近傍の圧力を負圧にすると、内部に空間の存在する接着体を作製する場合に、シリコーンゴム成形体側が内方につぶれやすい。このため、接着面近傍を負圧にせずに、面圧であれば1N/cm以下、線圧であれば1N/cm以下で外圧を加えて接着を行う必要がある。また、本願において、「非加熱」は、40℃以下の温度の状態を意味する。接着時の温度としては、10〜40℃の範囲、さらには15〜35℃の範囲、特に20〜30℃の範囲の温度で行うのが好ましい。接着体が変形して反りを生じるのを抑制するためである。
図2は、図1の製造方法に追加して行うことのできる工程を示す。
(6)シランカップリング剤の塗布面の風乾処理工程(ステップ1021)
シランカップリング剤を塗布した後に、風乾処理(送風によって乾燥する処理)を行っても良い。風乾処理を行うことにより、シランカップリング剤の濡れ性を促進し、あるいは水素結合の効果を高めることを期待できる。風乾処理を行う場合、10〜40℃の範囲、さらには15〜35℃の範囲、特に20〜30℃の範囲の温度で送風するのが好ましい。また、風乾処理の時間は、24時間以内で十分であり、好ましくは1分以上2時間以内である。ただし、風乾処理は、必須の工程ではなく、行わなくても良い。
(7)熱処理工程(ステップ1022)
風乾処理の後に、熱処理を行っても良い。熱処理によって、風乾処理よりもさらに水素結合の効果を高めることが期待できる。熱処理の方法は、特に限定されないが、熱風炉等を用いて、その内部に樹脂成形体若しくは金属成形体を入れ、均一の温度環境下で行うのが好ましい。熱処理温度は、樹脂が熱変形をおこさない温度とするのが好ましい。例えば、ポリカーボネート樹脂を用いる場合には、50〜120℃の範囲、さらには90〜110℃の範囲で熱処理を行うのが好ましい。熱処理の時間は、24時間以内で十分であり、好ましくは1分以上2時間以内である。ただし、熱処理は、必須の工程ではなく、風乾処理の有無に関わらず、行ってもあるいは行わなくても良い。例えば、ポリカーボネート樹脂を用いる場合には、熱処理の有無に関わらず、シリコーンゴムとの強固な接着が可能であるため、熱処理工程を除外しても良い。一方、二軸延伸PETを用いる場合には、熱処理を行った方が好ましく、一例では、80〜120℃の範囲で2〜5時間程度の熱処理を行うのが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明する。ただし、以下の実施例は、本発明の一例に過ぎず、本発明は以下に述べる実施例に限定されない。
<I.シート積層体の製造・評価>
1.製造例
(1)過酸化物架橋シリコーンゴムシートの作製
ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド(商品名:KE−951−U、信越化学工業株式会社製)100質量部と、過酸化物架橋剤(商品名:C−8、信越化学工業株式会社製)2重量部とをミキシングロールにて混練し、シート状に分出しした。次に、シート成形用金型を取り付けた圧縮成形機を用いて、175℃×5分間加熱・加圧することで、厚さ2mmの過酸化物架橋シリコーンゴムシートを作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「シリコーンゴムシートA」とする。)。
(2)付加架橋シリコーンゴムシートの作製
付加架橋型液状シリコーンゴム(商品名:KE−1990−40(A/B)、信越化学工業株式会社製)入りペール缶をペールポンプ(型式:ZC−116、日本パワード工業株式会社製)に取り付け、このペールポンプと液状シリコーンゴム射出成形機(型式:TNS50R3S9VLM、日精樹脂工業株式会社製)を耐圧ホースで連結させた。次に、この液状シリコーンゴム射出成形システムにシート成形用金型を取り付け、前記の射出成形機のスクリュウにてAおよびB材料を混練・計量し、この材料を130℃に加熱した金型内に射出し、60秒間加熱・加圧を行うことにより、厚さ2mmの付加架橋シリコーンゴムシートを作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「シリコーンゴムシートB」とする。)。
2.実験例
2.1 実験1(コロナ放電処理、風乾処理および熱処理の有無の効果)
(1)製造条件
(実施例1)
厚さ0.5mmのポリカーボネートシート(商品名:ユーピロンシート、品番:NF−2000、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)を30mm×150mmの大きさに切断し、接着面の一端部に30mm×70mmの範囲でマスキングフィルムを貼り、未処理部分を設けた。コロナ放電処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.03〜0.1μmの範囲内であった。このポリカーボネートシートを、テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極の条件の下で、コロナ放電処理(第一のコロナ放電処理、第一表面処理の一例)を行った。コロナ放電処理は、放電量:50W・min/mの条件で行った。次に、精製水100ccに対して0.5gのシランカップリング剤(商品名:KBE−903、信越化学工業株式会社製)を添加し、マグネチックスターラーを用いて30分間攪拌することにより、シランカップリング剤溶液の調整を行った。次に、コロナ放電処理を行ったポリカーボネートシートの接着面に、ロールコーターを使用して、シランカップリング剤溶液を均一に塗布した。塗布は、塗工速度:0.5m/min、塗工量:2g/m,WETの条件で行った。次に、ポリカーボネートシートを30分間、風乾処理した。次に、風乾処理したポリカーボネートシートのマスキングフィルムを剥がし、熱風乾燥機にて100℃×30分間の熱処理を行った。次に、熱処理後のポリカーボネートシートを常温まで冷却後、第一のコロナ放電処理と同じ装置を用いて、50W・min/mの放電量でコロナ放電処理を行った(第二のコロナ放電処理、第二表面処理の一例)。シリコーンゴムシートAの接着面側に、テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極、放電量:50W・min/mの条件の下で、コロナ放電処理(第三のコロナ放電処理、第三表面処理の一例)を行った。コロナ放電処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.4〜0.8μmの範囲内であった。第三のコロナ放電処理後のシリコーンゴムシートAと、第二のコロナ放電処理後のポリカーボネートシートとの貼り合せには、平坦な金属板とその上部に金属板に対して平行移動可能な金属ロールからなり、金属板と金属ロールの隙間を調整可能なラミネート装置を用いた。シリコーンゴムシートをそのコロナ放電処理面が上になるように金属板上に設置し、その上部にポリカーボネートシートのコロナ放電処理面を下側にして、コロナ放電処理面の重ね合わせ部が20mm×80mmになるように配置し、金属ロールへの抱き角度が約30度になるようにした。次に、25℃の環境下、金属板(25℃)とゴムロール(25℃)の隙間を調整することで圧力(線圧)を1N/cm以下にして、ロールを0.5m/minの速度で移動させてラミネートし、シリコーンゴムシートとポリカーボネートシートとの接着体を作製した。
(実施例2)
シランカップリング剤溶液の塗布後に風乾処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例3)
風乾処理後の熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例4)
シランカップリング剤溶液の塗布後の風乾処理、その後の熱処理を共に行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例1)
第二のコロナ放電処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例2)
第二のコロナ放電処理および熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例3)
第二のコロナ放電処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例4)
第二のコロナ放電処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例5)
第一のコロナ放電処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例6)
第一のコロナ放電処理および熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例7)
第一のコロナ放電処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例8)
第一のコロナ放電処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
接着体をT字剥離試験(JIS K6854−3)に基づき、引っ張り試験機を用いて、速度5mm/minで引っ張り、接着部分が剥がれるか若しくはゴムが破断した際の応力と、接着面の材料凝集破壊による被覆面積を評価した。この評価は、「初期」と「高温・高湿」の2条件で行った。「初期」とは、樹脂とシリコーンゴムとを貼り合せた後、温度:25℃にて24時間放置した後に剥離する条件である。「高温・高湿」とは、樹脂とシリコーンゴムとを貼り合せた後、温度:25℃にて24時間放置した後、高温高湿試験器(温度:60℃、湿度:95%)に投入し、240時間保持し、その後、接着体を高温高湿試験器から取り出し、温度:25℃にて24時間放置した後に剥離する条件である。シリコーンゴムの凝集破壊の面積と評価水準の関係は、次の通りである。
水準A・・・面積90〜100%
水準B・・・面積70〜90%
水準C・・・面積50〜70%
水準D・・・面積10〜50%
水準E・・・面積10以下
(3)評価結果
表1に、実験1の製造条件および評価結果をまとめて示す。表1およびそれ以降の表において、バー(−)は、測定する価値が無いため測定していないことを意味する。
Figure 2014062224
表1の実施例1〜4から明らかなように、第一のコロナ放電処理と第二のコロナ放電処理を行う条件では、風乾処理および熱処理の有無に関わらず、PC樹脂シートとシリコーンゴムシートAとの接着体は十分に大きな接着力を有していた。一方、比較例1〜8から明らかなように、第一のコロナ放電処理および第二のコロナ放電処理のいずれか一方を欠くと、風乾処理および熱処理の有無に関わらず、接着体の接着力は非常に小さかった。これらの結果から、接着体の接着力の向上には、第一のコロナ放電処理と第二のコロナ放電処理が不可欠であると考えられる。
2.2 実験2(コロナ放電処理における放電量の効果)
(1)製造条件
(実施例5)
第二のコロナ放電処理を、放電量:150W・min/mにて行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例6)
第一のコロナ放電処理を、放電量:150W・min/mにて行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例7)
第一のコロナ放電処理および第二のコロナ放電処理を共に、放電量:150W・min/mにて行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表2に、実験2の製造条件および評価結果をまとめて示す。比較に、実施例1も表2に含めて示す。
Figure 2014062224
表2から明らかなように、第一のコロナ放電処理あるいは第二のコロナ放電処理における放電量を50〜150W・min/mの範囲で変化させても、接着体の接着力は十分に大きかった。
2.3 実験3(熱可塑性樹脂を変えた場合の特性)
(1)製造条件
(実施例8)
射出成形グレードのポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、品番:F−2000、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)を原料に用い、射出成形機(型式:SE50D、住友重機械工業株式会社製)を用いて270〜300℃の加熱シリンダによって可塑化し、80℃に加熱された射出成形型に射出し成形を行った。その結果、厚さ0.6mmのポリカーボネートシートを得た。その後、実施例1のポリカーボネートシートに対して行った第一のコロナ放電処理、シランカップリング剤溶液の塗布、風乾処理、熱処理および第二のコロナ放電処理をそれらと同一条件で行った。また、次に、実施例1と同一条件で、シリコーンゴムシートAの第三のコロナ放電処理、貼り合せを行い、シリコーンゴムシートとポリカーボネートシートとの接着体を作製した。
(実施例9)
熱可塑性樹脂として、厚さ0.5mmのABSシート(商品名:VALUEECH NSG400、テクノポリマー株式会社製)を用い、熱処理をせずに風乾処理のみとした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例10)
熱可塑性樹脂として、厚さ0.2mmのウレタン樹脂シート(商品名:AYF−SP−M、日本マタイ株式会社製)を用い、熱処理をせずに風乾処理のみとした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例11)
熱可塑性樹脂として、厚さ0.25mmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート(商品名:ルミラー、品番:S10、東レ株式会社製)を用い、第一のコロナ放電処理を、放電量:150W・min/mの条件で行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表3に、実験3の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表3から明らかなように、熱可塑性樹脂を変えても、いずれの接着体の接着力も十分に大きかった。
2.4 実験4(シリコーンゴムのコロナ放電処理条件を変えた場合の特性)
(1)製造条件
(実施例12)
シリコーンゴムシートAに対する第三のコロナ放電処理を、放電量:150W・min/mの条件で行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例13)
シリコーンゴムシートAに対する第三のコロナ放電処理を、放電量:370W・min/mの条件で行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例14)
シリコーンゴムシートAに対する第三のコロナ放電処理を、放電量:740W・min/mの条件で行った以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例9)
シリコーンゴムシートAに対する第三のコロナ放電処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表4に、実験4の製造条件および評価結果をまとめて示す。比較に、実施例1も表4に含めて示す。
Figure 2014062224
表4から明らかなように、シリコーンゴムAの接着面に対するコロナ放電処理(第三のコロナ放電処理)の放電量を50〜740W・min/mの範囲で変化させても、接着体の接着力はほとんど変動せずに、十分に大きかった。一方、シリコーンゴムAに対するコロナ放電処理を行わないと、接着体の接着力は非常に小さかった。このことから、シリコーンゴム側へのコロナ放電処理は、接着体の接着力を大きくする上で必須の処理であると考えられる。
2.5 実験5(二軸延伸PETシートを用いたときの風乾処理の効果)
(1)製造条件
(実施例15)
熱可塑性樹脂として、厚さ0.25mmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート(商品名:ルミラー、品番:S10、東レ株式会社製)を用い、風乾処理の時間を1分未満とした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例16)
風乾処理の時間を30分間とした以外、実施例15と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例17)
風乾処理の時間を2時間とした以外、実施例15と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例18)
風乾処理の時間を24時間とした以外、実施例15と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表5に、実験5の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表5から明らかなように、熱可塑性樹脂として二軸延伸PET樹脂を用いた場合において、風乾処理時間を1440分間(=24時間)までの範囲で変化させても、接着体の接着力はほとんど変動せずに、十分に大きかった。
2.6 実験6(ポリカーボネートシートの熱処理の効果)
(1)製造条件
(実施例19)
ポリカーボネートシートの熱処理を行わなかった以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例20)
ポリカーボネートシートの熱処理時間を5分間とした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例21)
ポリカーボネートシートの熱処理時間を1時間とした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例22)
ポリカーボネートシートの熱処理時間を2時間とした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表6に、実験6の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表6から明らかなように、熱処理時間を120分までの範囲で変化させても、接着体の接着力はほとんど変化せず、十分に大きかった。このことから、熱処理は、接着力を大きくする上で、必須の処理ではないと考えられる。
2.7 実験7(二軸延伸PETシートを用いたときの熱処理の効果)
(1)製造条件
(実施例23)
熱可塑性樹脂として、厚さ0.25mmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシート(商品名:ルミラー、品番:S10、東レ株式会社製)を用い、熱処理の時間を5分間とした以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例24)
熱処理の時間を30分間とした以外、実施例23と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例25)
熱処理の時間を1時間とした以外、実施例23と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例26)
熱処理の時間を2時間とした以外、実施例23と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表7に、実験7の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表7から明らかなように、熱処理時間を120分までの範囲で変化させても、接着力はほとんど変わらず、熱処理時間が5分間であっても、接着体の接着力は十分に大きかった。
2.8 実験8(付加架橋シリコーンゴムシートを用いた効果)
(1)製造条件
(実施例27)
シリコーンゴムシートAに代えて、シリコーンゴムシートBを用いた以外、実施例1と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
実験1と同じ評価を行った。
(3)評価結果
表8に、実験8の製造条件および評価結果をまとめて示す。比較に、実施例1も表8に含めて示す。
Figure 2014062224
表8に示すように、シリコーンゴムシートとして付加架橋型のシリコーンゴムシートBを用いた場合、過酸化物架橋型のシリコーンゴムシートAを用いた場合と比べて、接着力が低かった。しかし、シリコーンゴムシートBを用いた接着体は、高温・高湿(温度:60℃、湿度:95%、保持時間:240時間)という条件でも、初期の接着性能に比べて接着力の低下がほとんどなく、良好な接着性能を有していた。
2.9 実験9(ラミネート時の温度または圧力条件)
(1)製造条件
(実施例28)
厚さ2mm、一辺が100mm四方の過酸化物架橋型のシリコーンゴムシートAと、厚さ0.4mm、一辺が100mm四方のポリカーボネート樹脂シートとを、実施例1と同条件でラミネートし、25℃まで冷却した。
(比較例10)
ラミネート装置の金属板と金属ロールを80℃に加熱し、速度:1m/min、圧力:1N/cmでラミネートした以外、実施例28と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例11)
圧力:10N/cmでラミネートした以外、実施例28と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
反り量の測定
接着体を25℃まで冷却してから24時間経過後、接着体を、そのポリカーボネート樹脂シート側を下にして平滑な定盤上に置き、一端を押さえたときの他端と定盤面との距離を測定し、反り量を測定した。
(3)評価結果
表9に、実験9の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
ラミネート時の温度を25℃、圧力を1N/cmの条件で作製した接着体はほとんど反っていなかったのに対し、ラミネート時の温度を80℃あるいは圧力を10N/cmの条件で作製した接着体は大きく反っていた。
<II.中空容器の製造・評価>
1.製造例
(1)付加架橋シリコーンゴム製容器の作製
付加架橋型液状シリコーンゴム(商品名:KE−1990−40(A/B)、信越化学工業株式会社製)入りペール缶をペールポンプ(型式:ZC−116、日本パワード工業株式会社製)に取り付け、このペールポンプと液状シリコーンゴム射出成形機(型式:TNS50R3S9VLM、日精樹脂工業株式会社製)を耐圧ホースで連結させた。次に、この液状シリコーンゴム射出成形システムに、凹形状の成形用金型を取り付け、前記の射出成形機のスクリュウにてAおよびB材料を混練・計量し、この材料を130℃に加熱した金型内に射出し、60秒間加熱・加圧を行うことにより、凹形状の付加架橋シリコーンゴム製容器を作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「シリコーンゴム製容器」とする。)。
(2)ポリカーボネート樹脂製容器の作製
射出成形グレードのポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、品番:F−2000、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製)を原料に用い、射出成形機(型式:SE50D、住友重機械工業株式会社製)を用いて270〜300℃の加熱シリンダによって可塑化し、80℃に加熱された凹形状の射出成形型に射出し成形を行うことにより、凹形状のポリカーボネート樹脂製容器を作製した。
図3は、上記のシリコーンゴム製容器およびポリカーボネート樹脂製容器の斜視図(3A)と透過側面図(3B)とを示す。
シリコーンゴム製容器10は、縦50mm×横50mm×厚さ8mmの直方体の外形を有し、ポリカーボネート樹脂製容器20との貼り合せ面側に、内方に窪む凹部11を有する。凹部11の形状は、縦40mm×横40mm×深さ5mmの直方体である。シリコーンゴム製容器10は、凹部11の外側に、ポリカーボネート樹脂製容器20と接着するための矩形の環状領域12を備える。ポリカーボネート樹脂製容器20は、シリコーンゴム製容器10と同一形態を有しており、凹部11に対向する凹部21と、矩形の環状領域12に対向する矩形の環状領域22と、を備える。
2.実験例
2.10 実験10(中空容器の常圧または真空接着)
(実施例29)
テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極の条件の下で、ポリカーボネート樹脂製容器20の環状領域22に対してコロナ放電処理(第一のコロナ放電処理、第一表面処理の一例)を行った。コロナ放電処理は、放電量:50W・min/mの条件で行った。次に、コロナ放電処理を行った環状領域22に、ロールコーターを使用して、実験例1と同条件で用意したシランカップリング剤溶液を均一に塗布した。次に、ポリカーボネート樹脂製容器20を30分間、風乾処理した。次に、熱風乾燥機にて100℃×30分間の熱処理を行った。次に、熱処理後のポリカーボネート樹脂製容器20を常温まで冷却後、第一のコロナ放電処理と同じ装置を用いて、50W・min/mの放電量でコロナ放電処理を行った(第二のコロナ放電処理、第二表面処理の一例)。次に、シリコーンゴム製容器10の環状領域12に対して、紫外線表面処理装置(型式:UVM−3073−F−02、オーク製作所株式会社製)を用いて、積算光量1400mJ/cmにてUV処理(第三表面処理の一例)を行った。次に、第二のコロナ放電処理後のポリカーボネート樹脂製容器20と、UV処理後のシリコーンゴム製容器10とを大気圧下のボックスに入れ、両者10,20を1N/cmの圧力にて貼り合せ、24時間放置した。その後、ボックスから、シリコーンゴム製容器10とポリカーボネート樹脂製容器20とを貼り合せた中空容器型の接着体を取り出した。取り出した接着体は、その形態を保持していた。
(比較例12)
実施例29の工程において、第二のコロナ放電処理後のポリカーボネート樹脂製容器20と、UV処理後のシリコーンゴム製容器10とを真空ボックスに入れ、真空ポンプにて真空度1×10Paに真空ボックス内を減圧した後、両者10,20を貼り合せ、24時間放置した以外、実施例29と同条件で中空容器型の接着体を作製した。真空ボックスを大気圧に戻した後、接着体を取り出すと、シリコーンゴム製容器10の天面(凹部11の底面)が大きくつぶれ、凹部11と凹部21とから形成される中空領域の形態を維持できなかった。
<III.中空半円環状シリコーンゴムを備える接着体の製造・評価>
1.製造例
(1)付加架橋シリコーンゴム製の中空半円環の作製
付加架橋型液状シリコーンゴム(商品名:KE−1990−40(A/B)、信越化学工業株式会社製)入りペール缶をペールポンプ(型式:ZC−116、日本パワード工業株式会社製)に取り付け、このペールポンプと液状シリコーンゴム射出成形機(型式:TNS50R3S9VLM、日精樹脂工業株式会社製)を耐圧ホースで連結させた。次に、この液状シリコーンゴム射出成形システムに、中空を有する円環を半割状にした中空半円環状の成形用金型を取り付け、前記の射出成形機のスクリュウにてAおよびB材料を混練・計量し、この材料を130℃に加熱した金型内に射出し、60秒間加熱・加圧を行うことにより、付加架橋シリコーンゴム製の中空半円環を作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「中空半円環」とする。)。
(2)ポリカーボネートシートの作製
実施例1と同一条件にて、上記中空半円環の外形より大判のポリカーボネートシートを作製した。
2.実験例
2.11 実験11(中空半円環の常圧または真空接着)
図4は、シリコーンゴム製の中空半円環の開口面側とポリカーボネートシートとを貼り合せた接着体の平面図(4A)とA−A線断面図(4B)とを示す。
シリコーンゴム製の中空半円環40は、外形50mm×内径40mm×中空部の直径3mmの形態を有し、ポリカーボネートシート30との貼り合せ面側に、内方に窪む凹部41を有する。中空半円環40における凹部41の端面42は、ポリカーボネートシート30と接着する領域である。
(実施例30)
テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極の条件の下で、ポリカーボネートシート30の片面に対してコロナ放電処理(第一のコロナ放電処理、第一表面処理の一例)を行った。コロナ放電処理は、放電量:50W・min/mの条件で行った。次に、コロナ放電処理を行ったポリカーボネートシートの接着面に、ロールコーターを使用して、実験例1と同条件で用意したシランカップリング剤溶液を均一に塗布した。次に、ポリカーボネートシート30を30分間、風乾処理した。次に、熱風乾燥機にて100℃×30分間の熱処理を行った。次に、熱処理後のポリカーボネートシート30を常温まで冷却後、第一のコロナ放電処理と同じ装置を用いて、50W・min/mの放電量でコロナ放電処理を行った(第二のコロナ放電処理、第二表面処理の一例)。次に、シリコーンゴム製の中空半円環40の端面42に対して、紫外線表面処理装置(型式:UVM−3073−F−02、オーク製作所株式会社製)を用いて、積算光量1400mJ/cmにてUV処理(第三表面処理の一例)を行った。次に、第二のコロナ放電処理後のポリカーボネートシート30と、UV処理後のシリコーンゴム製の中空半円環40とを大気圧下のボックスに入れ、両者30,40を1N/cmの圧力にて貼り合せ、24時間放置した。その後、ボックスから、シリコーンゴム製の中空半円環40とポリカーボネートシート30とを貼り合せた接着体を取り出した。取り出した接着体は、その形態を保持していた。
(比較例13)
実施例30の工程において、第二のコロナ放電処理後のポリカーボネートシート30と、UV処理後のシリコーンゴム製の中空半円環40とを合わせた状態で真空ボックスに入れ、真空ポンプにて真空度1×10Paに真空ボックス内を減圧した。その結果、中空半円環40が大きく膨らみ、凹部41から空気が漏れてしまい、貼り合せ面の一部が剥がれ、接着に失敗した。
<IV.金属、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を用いたシート積層体の製造・評価>
1.製造例
(1)過酸化物架橋シリコーンゴムシートの作製
ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド(商品名:KE−551−U、信越化学工業株式会社製)100質量部と、過酸化物架橋剤(商品名:C−8、信越化学工業株式会社製)2重量部とをミキシングロールにて混練し、シート状に分出しした。次に、シート成形用金型を取り付けた圧縮成形機を用いて、175℃×10分間加熱・加圧することで、厚さ2mmの過酸化物架橋シリコーンゴムシートを作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「シリコーンゴムシートC」とする。)。
(2)付加架橋シリコーンゴムシートの作製
付加架橋型液状シリコーンゴム(商品名:KE−1990−50(A/B)、信越化学工業株式会社製)入りペール缶を前記I.で用いたペールポンプに取り付け、このペールポンプと前記I.で用いた液状シリコーンゴム射出成形機を耐圧ホースで連結させた。次に、この液状シリコーンゴム射出成形システムにシート成形用金型を取り付け、前記の射出成形機のスクリュウにてAおよびB材料を混練・計量し、この材料を130℃に加熱した金型内に射出し、90秒間加熱・加圧を行うことにより、厚さ2mmの付加架橋シリコーンゴムシートを作製した。さらに、乾燥機にて、200℃×1時間の加熱処理を行った(これを、「シリコーンゴムシートD」とする。)。
2.実験例
2.1 実験1(紫外線照射処理、風乾処理および熱処理の有無の効果)
(1)製造条件
(実施例31)
厚さ0.3mmのSUS304製の板(以下、SUS板という。)を30mm×150mmの大きさに切断し、接着面の一端部に30mm×70mmの範囲でマスキングフィルムを貼り、未処理部分を設けた。UV処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.03〜0.1μmの範囲内であった。このSUS板を、エタノールで脱脂した後、紫外線表面処理装置(型式: UVM−3073−F−02、オーク製作所株式会社製)を用いて、積算光量1800mJ/cmにてUV処理(第一の紫外線処理、第一表面処理の一例)を行った。次に、精製水100ccに対して0.5gのシランカップリング剤(商品名:KBE−903、信越化学工業株式会社製)を添加し、マグネチックスターラーを用いて30分間攪拌し、エタノールを10cc添加して、シランカップリング剤溶液の調整を行った。次に、UV処理を行ったSUS板の接着面に、ロールコーターを使用して、シランカップリング剤溶液を均一に塗布した。塗布は、塗工速度:0.5m/min、塗工量:2g/m,WETの条件で行った。次に、SUS板を30分間、風乾処理した。次に、風乾処理したSUS板のマスキングフィルムを剥がし、熱風乾燥機にて100℃×30分間の熱処理を行った。次に、熱処理後のSUS板を常温まで冷却後、第一のUV処理と同じ装置を用いて、140mJ/cmの照射量でUV処理を行った(第二のUV処理、第二表面処理の一例)。シリコーンゴムシートCの接着面側に、テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極、放電量:50W・min/mの条件の下で、コロナ放電処理(第三のコロナ放電処理、第三表面処理の一例)を行った。コロナ放電処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.4〜0.8μmの範囲内であった。第三のコロナ放電処理後のシリコーンゴムシートCと、第二のUV処理後のSUS板との貼り合せには、平坦な金属板とその上部に金属板に対して平行移動可能な金属ロールからなり、金属板と金属ロールの隙間を調整可能なラミネート装置を用いた。SUS板のUV処理面が上になるように金属板上に設置し、その上部にシリコーンゴムシートのコロナ放電処理面を下側にして、コロナ放電処理面の重ね合わせ部が20mm×80mmになるように配置し、金属ロールへの抱き角度が約30度になるようにした。次に、25℃の環境下、金属板(25℃)とゴムロール(25℃)の隙間を調整することで圧力を1N/cm以下にして、ロールを0.5m/minの速度で移動させてラミネートし、シリコーンゴムシートとSUS板との接着体を作製した。
(実施例32)
シランカップリング剤溶液の塗布後に風乾処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例33)
風乾処理後の熱処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例34)
シランカップリング剤溶液の塗布後の風乾処理、その後の熱処理を共に行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例14)
第二の紫外線照射処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例15)
第二の紫外線照射処理および熱処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例16)
第二の紫外線照射処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例17)
第二の紫外線照射処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例18)
第一の紫外線照射処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例19)
第一の紫外線照射処理および熱処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例20)
第一の紫外線照射処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例21)
第一の紫外線照射処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
前記I.で説明した評価方法と同一の方法で評価した。
(3)評価結果
表10に、実験1の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表10の実施例31〜34から明らかなように、第一の紫外線照射処理と第二の紫外線照射処理を行う条件では、風乾処理および熱処理の有無に関わらず、SUS板とシリコーンゴムシートCとの接着体は十分に大きな接着力を有していた。一方、比較例14〜17に示すように、第二の紫外線照射処理を省略した場合、初期において良好な接着性を示すものもあるが、高温高湿における接着は不十分なものであった。また、比較例18〜21から明らかなように、第一の紫外線照射処理を省略した場合、風乾処理および熱処理の有無に関わらず全く接着しなかった。これらの結果から、接着体の接着力の向上には、第一の紫外線照射処理と第二の紫外線照射処理が不可欠であると考えられる。
2.2 実験2(コロナ放電処理、風乾処理および熱処理の有無の効果)
(1)製造条件
(実施例35)
ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂(商品名:SP17、大日精化工業株式会社製)を125μmの易接着ポリエステルフィルム(商品名:A4100、東洋紡株式会社製)の易接着面にロールコーターによって厚さ20μmで塗布し、紫外線硬化装置(ECS−4011GX:アイグラフィックス株式会社製)とメタルハライドランプ(M04−L41:アイグラフィックス株式会社製)を用いて、紫外線照度150mW/cmで積算光量2500mJ/cmの照射条件で硬化させ、UV樹脂シートを得た。このUV樹脂シートを30mm×150mmの大きさに切断し、接着面の一端部に30mm×70mmの範囲でマスキングフィルムを貼り、未処理部分を設けた。コロナ放電処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.03〜0.1μmの範囲内であった。このUV樹脂シートを、放電量を150W・min/mとする以外を実施例1と同一条件でUV硬化層面にコロナ放電処理(第一のコロナ放電処理、第一表面処理の一例)を行った。次に、2gのシランカップリング剤(商品名:KBM−403、信越化学工業株式会社製)に対して精製水1gと酢酸0.001gを添加し、マグネチックスターラーを用いて30分間攪拌し、メタノール20gを添加してシランカップリング剤溶液の調整を行った。次に、コロナ放電処理を行ったUV樹脂シートの接着面に、ロールコーターを使用して、シランカップリング剤溶液を均一に塗布した。塗布は、塗工速度:0.5m/min、塗工量:2g/m,WETの条件で行った。次に、UV樹脂シートを30分間、風乾処理した。次に、風乾処理したUV樹脂シートのマスキングフィルムを剥がし、熱風乾燥機にて100℃×30分間の熱処理を行った。次に、熱処理後のUV樹脂シートを常温まで冷却後、第一のコロナ放電処理と同じ装置を用いて、50W・min/mの放電量でコロナ放電処理を行った(第二のコロナ放電処理、第二表面処理の一例)。シリコーンゴムシートDの接着面側に、テーブル式表面処理装置(AGF−012高周波電源使用、春日電機株式会社製)を用いて、処理速度10m/min、放電ギャップ:2mm、電極材質:アルミニウム、電極形式:3型電極、放電量:50W・min/mの条件の下で、コロナ放電処理(第三のコロナ放電処理、第三表面処理の一例)を行った(実施例1と同一条件)。コロナ放電処理前の接着面の算術平均粗さ(Ra)は、0.4〜0.8μmの範囲内であった。第三のコロナ放電処理後のシリコーンゴムシートDと、第二のコロナ放電処理後のUV樹脂シートとの貼り合せには、平坦な金属板とその上部に金属板に対して平行移動可能な金属ロールからなり、金属板と金属ロールの隙間を調整可能なラミネート装置を用いた。シリコーンゴムシートをそのコロナ放電処理面が上になるように金属板上に設置し、その上部にUV樹脂シートのコロナ放電処理面を下側にして、コロナ放電処理面の重ね合わせ部が20mm×80mmになるように配置し、金属ロールへの抱き角度が約30度になるようにした。次に、25℃の環境下、金属板(25℃)とゴムロール(25℃)の隙間を調整することで圧力を1N/cm以下にして、ロールを0.5m/minの速度で移動させてラミネートし、シリコーンゴムシートとUV樹脂シートとの接着体を作製した。
(実施例36)
シランカップリング剤溶液の塗布後に風乾処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例37)
風乾処理後の熱処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例38)
シランカップリング剤溶液の塗布後の風乾処理、その後の熱処理を共に行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例22)
第二のコロナ放電処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例23)
第二のコロナ放電処理および熱処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例24)
第二のコロナ放電処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例25)
第二のコロナ放電処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例26)
第一のコロナ放電処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例27)
第一のコロナ放電処理および熱処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例28)
第一のコロナ放電処理および風乾処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(比較例29)
第一のコロナ放電処理、風乾処理および熱処理を行わなかった以外、実施例35と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
前記I.で説明した評価方法と同一の方法で評価した。
(3)評価結果
表11に、実験2の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
表11の実施例35,36から明らかなように、第一のコロナ放電処理と第二のコロナ放電処理を行う条件では、風乾処理の有無に関わらず、初期および高温・高湿の両条件において良好な接着力を有していた。一方、比較例22〜29に示すように、第一のコロナ放電処理と第二のコロナ放電処理のいずれか一方を省略した場合、初期において良好な接着力を示すものもあるが、高温高湿における接着力に関しては風乾処理および熱処理の有無に関わらず全く接着しないか若しくは不十分なものであった。これらの結果から、高温・高湿の条件での接着体の接着力の向上には、第一のコロナ放電処理と第二のコロナ放電処理が不可欠であると考えられる。
2.3 実験3(金属を変えた場合の特性)
(1)製造条件
(実施例37)
厚さ0.3mmのSUS304製の板を用意し、前記I.のシリコーンゴムシートBと接着した以外、実施例31と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例38)
SUS304製の板を厚さ1.0mmのアルミニウムA5052P製の板に変えた以外、実施例37と同一条件にて接着体を作製した。
(実施例39)
SUS304製の板を厚さ0.5mmの銅製の板に変えた以外、実施例37と同一条件にて接着体を作製した。
(2)評価方法
前記I.で説明した評価方法と同一の方法で評価した。
(3)評価結果
表12および表13に、実験3の製造条件および評価結果をまとめて示す。なお、表13には、比較として、実施例31も示す。
Figure 2014062224
Figure 2014062224
表12に示すように、SUS以外の金属を用いても、接着力に優れた接着体を製造することができた。また、表13に示すように、シリコーンゴムシートBを用いても、シリコーンゴムシートCを用いた場合と同様、高温・高湿(温度:60℃、湿度:95%、保持時間:240時間)という条件であっても、良好な接着性能を有していた。
2.4 実験4(樹脂を変えた場合の特性)
(1)製造条件
(実施例40)
エポキシ樹脂(商品名:828、三菱化学株式会社製)100gと硬化剤(商品名:キュアゾール2E4MZ、四国化成工業株式会社製)3gを混合攪拌し、10分間真空脱泡した後、30mm×150mmで深さ3mmに加工されたテトラフルオロエチレン製の型内に注ぎ、80度で2時間加熱後、さらに150℃で4時間加熱硬化し、テトラフルオロエチレン製の型から取り出して熱硬化エポキシ樹脂板を得た。シリコーンゴムとの接着体は、シリコーンゴムBを用いた以外は、実施例31と同一条件にて作製した。
(実施例41)
ウレタン樹脂(商品名:コロネート4090、日本ポリウレタン工業株式会社製)100gと硬化剤(商品名:ニッポラン4038、日本ポリウレタン工業株式会社製)4.22gを混合攪拌し、10分間真空脱泡した後、30mm×150mmで深さ3mmに加工されたテトラフルオロエチレン製の型内に注ぎ、120℃で10時間加熱硬化し、テトラフルオロエチレン製の型から取り出して熱硬化ウレタン樹脂板を得た。シリコーンゴムとの接着体は、シリコーンゴムBを用いた以外は、実施例31と同一条件にて作製した。
(実施例42)
実施例35で使用したUV硬化ウレタン樹脂シートと同一のものを使用した。シリコーンゴムとの接着体は、シリコーンゴムCを用いた以外は、実施例35と同一条件にて作製した。
(実施例43)
実施例35で使用したUV硬化ウレタン樹脂シートと同一のものを使用した。シリコーンゴムとの接着体は、シリコーンゴムBを用いた以外は、実施例35と同一条件にて作製した。
(2)評価方法
前記I.で説明した評価方法と同一の方法で評価した。
(3)評価結果
表14および表15に、実験4の製造条件および評価結果をまとめて示す。
Figure 2014062224
Figure 2014062224
表14に示すように、各種樹脂を用いても、接着力に優れた接着体を製造することができた。また、表15に示すように、シリコーンゴムシートCを用いた場合、シリコーンゴムシートBを用いた場合と比べて初期の接着力が低かった。しかし、両者ともに、初期の接着性能に比べて大きな接着性能の低下もなく、高温・高湿(温度:60℃、湿度:95%、保持時間:240時間)において良好な接着性能を有していた。
本発明は、シリコーンゴム成形体と樹脂若しくは金属との接着体に利用できる。

Claims (6)

  1. シリコーンゴム成形体と樹脂成形体若しくは金属成形体との接着体を製造する方法であって、
    上記樹脂成形体若しくは金属成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第一表面処理工程と、
    上記第一表面処理工程後の接着面にシランカップリング剤を塗布する塗布工程と、
    上記塗布工程後の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第二表面処理工程と、
    上記シリコーンゴム成形体側の接着面にコロナ放電処理、紫外線照射処理またはプラズマ処理を行う第三表面処理工程と、
    上記第二表面処理工程後の上記樹脂成形体若しくは上記金属成形体と、上記第三表面処理工程後の上記シリコーンゴム成形体とを非加熱および非加圧下にて接着する接着工程と、
    を含む、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
  2. 前記第二表面処理工程において、特に、コロナ放電処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
  3. 前記樹脂成形体若しくは前記金属成形体の接着面の算術平均粗さを0.1μm以下にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
  4. 前記シリコーンゴム成形体の接着面の算術平均粗さを0.8μm以下にすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
  5. 前記塗布工程と前記第二表面処理工程との間に、10〜40℃の範囲内で乾燥する風乾処理工程を行うことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
  6. 前記塗布工程と前記第二表面処理工程との間に、50〜120℃の範囲内で加熱する熱処理工程を行うことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の、シリコーンゴムと樹脂若しくは金属との接着体の製造方法。
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