JPWO2016013165A1 - 防水接着体及び防水接着体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、複数の被着体を、幅の狭い接着面において、防水性を確保して適切に接着するようにする。本発明は、第1被着体(2)と第2被着体(3)とを接着させた防水接着体1であって、第1被着体(2)の接着面又は第2被着体(3)の接着面には、ゴム状弾性体層(22)又は(32)、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、第1被着体(2)及び第2被着体(3)の接着面は、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、第1被着体(2)と第2被着体(3)とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている防水接着体(1)、およびその製造方法に関する。

Description

クロスリファレンス
本出願は、2014年7月24日に日本国において出願された特願2014−150659に基づき優先権を主張し、当該出願に記載された内容は、本明細書に援用する。また、本願において引用した特許、特許出願及び文献に記載された内容は、本明細書に援用する。
本発明は、複数の被着体を接着させた防水接着体及び防水接着体の製造方法に関する。
従来、スマートフォン、携帯電話等の電子機器の筐体において、防水性を確保することが行われている。筐体の防水性を確保する方法としては、例えば、筐体を構成する複数の構成部を接着剤で接着させたり、一体成形した弾性部材や、別に用意した弾性部材を介して筐体を構成する構成部を嵌め合わせたりする方法(特許文献1及び特許文献2参照)や、複数の構成部を防水性粘着材(例えば、発泡ウレタン基材の両面テープ等)で接着したりする方法(特許文献3参照)が知られている。
また、接着面が段差形状である筐体についての防水性を確保する方法としては、特許文献4に開示されている。
一方、複数の部材を接着させる技術して、疎水性表面を持つワークの一方の面にプライマーをコートし、プライマーをコートした面と、シリコーンからなる部材に紫外線を照射して積層し、加圧/加熱して貼り合せる技術が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特開2008−288174号公報 特開2010−192997号公報 特開2013−251450号公報 特開2005−129573号公報 特開2013−149072号公報
電子機器の筐体においては、多彩なデザインや、小型化、ディスプレイの大型化等を実現するために、複数の構成部を接着させる接着面を、より狭い幅にすることが要請されている。
例えば、接着剤を用いることを想定すると、接着面の幅が狭い場合には、狭い接着面に対して接着剤を塗布するのが困難であったり、複数の構成部を貼り合せた際に、周囲に接着剤があふれてしまったりする問題がある。
また、弾性体を介して複数の構成部を嵌合することを想定すると、接着面の幅が狭い場合には、弾性体を介して嵌合させることが困難であったり、複数の構成部を嵌合させるための部材を設置するスペースを確保しなければならなかったりする問題がある。
また、防水性粘着材を用いることを想定すると、接着面の幅が狭い場合には、幅の狭い防水性粘着材を用意することが困難である。例えば、防水性粘着材が発泡ウレタン基材の両面テープである場合においては、防水性粘着材の幅を狭くすることにより、発泡ウレタン基材中の空隙が防水性粘着材の両端において連通してしまい、防水性が確保できない問題が発生する虞がある。発泡ウレタン基材を生成する際の発泡率を考慮すると、防水性粘着材の幅は、現状では、少なくとも1.0mmよりも大きくないと防水性を確保することは困難である。
また、複数の構成部の接着面が接着方向に段差を有している形状においては、防水性粘着材が接着面に適切に追従できず、防水性を確保できない虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、複数の被着体を、幅の狭い接着面において、防水性を確保して適切に接着することができる技術を提供することである。
上記目的達成のため、本発明の一実施の形態に係る防水接着体は、第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体であって、第1被着体の接着面又は第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、第1被着体及び第2被着体の接着面は、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、第1被着体と第2被着体とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、第1被着体の接着面には、ゴム状弾性体層が形成されるとともに、第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成され、又は、第1被着体又は第2被着体の少なくとも一方の接着面には、シラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、第1被着体は、ゴム状弾性体層が形成された第1被着体基材部を有し、第1被着体のゴム状弾性体層の幅と、第1被着体基材部のゴム状弾性体層が形成された面の幅とが同一である。
別の実施の形態に係る防水接着体は、また、第2被着体は、ゴム状弾性体層又はコート層が形成された第2被着体基材部を有し、第2被着体のゴム状弾性体層又はコート層の幅と、第2被着体基材部のゴム状弾性体層又はコート層が形成された面の幅と、が同一である。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、第1被着体は、第1被着体の第2被着体と反対側に、第3被着体が接着され、第3被着体の第1被着体との接着面は、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層で形成され、第1被着体と第3被着体との接着面は、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、第1被着体と第3被着体とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、記第1被着体の接着面は、凸曲面に形成され、第2被着体の接着面は、凸曲面に対応する凹曲面に形成されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、また、第1被着体と第2被着体との接着面は、長手方向において、第1被着体と第2被着体との接着方向に対する段差を有している。
別の実施の形態に係る防水接着体は、また、第1被着体の接着面は、ゴム状弾性体層及びシラン化合物を含有するコート層で形成され、第2被着体の接着面は、ゴム状弾性体層及びシラン化合物を含有するコート層で形成され、第1被着体のゴム状弾性体層と、第2被着体のシラン化合物を含有するコート層とが一体的に接合されるとともに、第2被着体のシラン化合物を含有するコート層と、第1被着体の前記ゴム状弾性体層とが一体的に接合されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、ゴム状弾性体層が、シリコーンゴムを含んで形成されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体であって、第1被着体の接着面又は第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、第1被着体と第2被着体との接着面は、長手方向において、第1被着体と第2被着体の接着方向に対する段差を有しており、第1被着体と第2被着体とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている。
別の実施の形態に係る防水接着体は、更に、第1被着体の第2被着体との接着面には、ゴム状弾性体層が形成され、第2被着体の第1被着体との接着面には、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成されている。
別の実施の形態に係る防水接着体製造方法は、第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体を製造する防水接着体製造方法であって、第1被着体と第2被着体とが接着される接着面は、短手方向の幅が1.0mm以下の狭面部を有しており、第1被着体の接着面又は第2被着体の接着面に、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層又はシラン化合物を含有するゴム状弾性体層を形成する層形成ステップと、第1被着体の接着面又は第2被着体の接着面に対して表面改質処理を行い、第1被着体と第2被着体とを接着面において一体的に接合して防水性を確保する一体接合ステップとを有する
別の実施の形態に係る防水接着体製造方法は、更に、層形成ステップは、第1被着体の接着面にゴム状弾性体層を形成するとともに、第2被着体の接着面に、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層を形成し、又は、第1被着体又は第2被着体の一方にシラン化合物を含有するゴム状弾性体層を形成するステップである。
本発明によると、複数の被着体を、幅の狭い接着面において、防水性を確保して適切に接着することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の分解斜視図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図及び一部正面図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の製造方法における製造工程を説明する図である。 図4は、本発明の第2実施形態乃至第5実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図である。 図5は、本発明の第6実施形態乃至第17実施形態に係る防水接着体の部分構成図である。 図6は、本発明の実施形態を評価するための評価サンプルの写真及び断面図である。 図7は、本発明の実施形態を評価するための評価サンプルにおける防水効果の評価試験結果を示す図である。
1 電子機器筐体
2 上部筐体(第1被着体又は第2被着体の一例)
3 下部筐体(第2被着体又は第1被着体の一例)
21 上部筐体基材
22 ゴム状弾性体層
31 下部筐体基材
32 ゴム状弾性体層
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る防水接着体の一例である電子機器筐体について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図及び一部正面図である。(2A)は、図1の範囲Aを拡大した断面図であり、(2B)は、図1の矢印Bからの一部正面図である。
電子機器筐体1は、上部筐体2(第1被着体の一例)と、下部筐体3(第2被着体の一例)とを有する。上部筐体2は、上部筐体基材21と、ゴム状弾性体層22とを有する。上部筐体基材21は、(2A)に示すように、底面部210と、底面部210の外縁から立ち上がって形成された壁部211とを有する。上部筐体基材21は、例えば、アルミニウム、マグネシウム合金等の金属、または、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)等による強化樹脂、例えば、ガラス繊維強化ポリカーボネート、樹脂フィルム、樹脂シート、セラミック、ガラス等により構成される。壁部211の下部筐体側面の短手方向の幅Waは、例えば、1.0mm以下となっている。幅Waは、好ましくは、0.05〜1.0mm、より好ましくは、0.08〜0.8mmである。以後、1.0mm以下の幅についても同様である。
ゴム状弾性体層22は、壁部211の下部筐体側面に、環状に形成されている。本実施形態では、ゴム状弾性体層22の短手方向の幅は、壁部211の下部筐体側面の幅と同じ長さになっている。従って、壁部211の側面と、ゴム状弾性体層22の側面とは面一になっている。本実施形態では、ゴム状弾性体層22の下部筐体側の全面が、後述するゴム状弾性体層32と接着する接着面となっており、狭面部に相当する。ゴム状弾性体層22の厚さHは、例えば、150μm以下であり、好ましくは、100μm以下である。この厚さは、既存の防水性粘着材の厚さよりも薄くなっている。ゴム状弾性体層22を構成するゴム状弾性体は、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー; あるいはそれらの複合物等などから好適に構成され、特にシリコーンゴムにて特に好適に構成される。また、ゴム状弾性体層22を構成するゴム状弾性体は、一次加硫されたものであっても良く、また、二次加硫されたものであっても良い。また、ゴム状弾性体は着色されたものでも良い。ゴム状弾性体層22としては、例えば、信越化学工業株式会社製のX−34−1802A/B(JISK6253の測定法に従うデュロメータータイプA硬度(以下、ゴム硬度Aという) 15以上35以下)、信越化学工業株式会社製のX−32−2170A/B(ゴム硬度A 10以上25以下)、KE−1935A/B(ゴム硬度A 55)等を原料として生成されたシリコーンゴムを用いることができる。ゴム状弾性体層5のゴム硬度Aは、10以上80以下が好ましい。
下部筐体3は、下部筐体基材31と、ゴム状弾性体層32とを有する。下部筐体基材31は、(2A)に示すように、底面部310と、底面部310の外縁から立ち上がって形成された壁部311とを有する。下部筐体基材31は、例えば、アルミニウム、マグネシウム合金等の金属、または、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)等による強化樹脂、例えば、ガラス繊維強化ポリカーボネート、樹脂フィルム、樹脂シート、セラミック、ガラス等により構成される。壁部311の上部筐体側面の短手方向の幅Waは、例えば、1.0mm以下となっている。ここで、壁部311の上部筐体側面は、狭面部に相当する。
ゴム状弾性体層32は、壁部311の上部筐体側面に、環状に形成されている。本実施形態では、ゴム状弾性体層32の短手方向の幅は、壁部311の上部筐体側面の幅と同じになっている。従って、壁部311の側面と、ゴム状弾性体層23の側面とは面一になっている。本実施形態では、ゴム状弾性体層32の上部筐体側の全面が、ゴム状弾性体層22と接着する接着面となっており、狭面部に相当する。ゴム状弾性体層32の厚さHは、例えば、150μm以下であり、好ましくは、100μm以下である。この厚さは、既存の防水性粘着材の厚さよりも薄くなっている。
ゴム状弾性体層32は、上記したゴム状弾性体層22と同一または同種のゴム状弾性体により構成されている。
本実施形態の電子機器筐体1においては、上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とは、後述するように一体的に接合されている。上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とを合わせた厚さは、例えば、10μm以上100μm以下とすることができ、防水両面テープの厚さよりも薄くすることができる。
本実施形態において、ゴム状弾性体層22又はゴム状弾性体層32の一方に代えて、シラン化合物を含有するコート層としても良い。このようにコート層を用いることにより、ゴム状弾性体層同士を接合させた場合に比して、接合させた層の厚さを薄くすることができる。シラン化合物を含有するコート層としては、シランカップリング剤層、シロキサン系コート層等がある。シランカップリング剤は、上部筐体基材21に適したものであれば、任意の種類で良い。シランカップリング剤層は、信越化学工業株式会社製のKBE−903や、1〜2種類のシランカップリング剤を溶媒で希釈してプライマー化したもので構成しても良く、アミノシラン系プライマー(例えば、信越化学工業株式会社製のKPB−40)で構成しても良い。
シロキサン系コート層としては、直鎖状のジメチルポリシロキサンを任意の方法で基材表面に硬化固定したコート層がある。コート層のコート剤の硬化方式としては、熱を利用した縮合反応、付加反応型のものでも良く、紫外線や電子線を利用したものでも良い。また、コート剤の形態としては溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型のいずれであっても良い。例えば、コート剤としては、両末端、あるいは両末端及び鎖中にビニル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサンと、メチルハイドロジェンポリシロキサンと、を白金系触媒の存在下で反応させる型である付加反応型の剥離用シリコーン剤があり、信越化学工業社製のKS−774等を用いることができる。
また、シロキサン系コート層としては、シロキサン結合を骨格としてケイ素原子に有機基が結合したものであって、一官能性から四官能性に分類される、特に三官能あるいは四官能性で構成されたオルガノポリシロキサンでも良く、例えば四官能成分としてコロイダルシリカを用いたものであっても良い。コート剤において、必要に応じて可とう性を付与するために二官能性モノマーを導入したり、接着性を高めるため等によりシランカップリング剤を導入したりしても良く、例えば、シロキサン系ハードコート剤として、信越化学工業社製のKP−85を用いても良い。
シロキサン系コート層の材料としては、結晶性又は非結晶性のシリカを含む親水性コート剤でも良く、例えば、アモルファスシリカ、メタノール、イソプロピルアルコール等を混合したものであっても良い。親水性コート剤としては、例えば、中央自動車工業社製のエクセルピュアを用いても良い。
次に、第1実施形態に係る電子機器筐体の製造方法について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る電子機器筐体の製造方法における製造工程を説明する図である。
まず、図3の(3A)に示すように、上部筐体基材21と、下部筐体基材31とを用意する。
次いで、図3の(3B)に示すように、上部筐体基材21にゴム状弾性体層22を形成する(層形成ステップの一部)。上部筐体基材21にゴム状弾性体層22を形成する方法としては、例えば、上部筐体基材21を金型内にセットし、未硬化状態のゴム材料を金型内に流し込み、上部筐体基材21にゴム状弾性体層22を一体形成するインサート成形法を用いても良く、また、上部筐体基材21に対する接着性のある成分を含むシリコーンゴムをスクリーン印刷法により塗工しても良く、これら以外にも、塗装、塗布、転写等によりゴム状弾性体層22を形成しても良く、要は、上部筐体基材21にゴム状弾性体層22が形成されるのであれば、形成方法はこれらに限られない。また、下部筐体基材31にゴム状弾性体層32を形成する(層形成ステップの一部)。下部筐体基材31にゴム状弾性体層32を形成する方法としては、上記した上部筐体基材21にゴム状弾性体層22を形成する方法と同様な方法を用いることができる。
次いで、図3の(3C)に示すように、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面と、ゴム状弾性体層32の上部筐体側面とに対して、表面改質処理を行う(一体接合ステップの一部)。ゴム状弾性体層22の下部筐体側面に対する表面改質処理と、ゴム状弾性体層32の上部筐体側面に対する表面改質処理とは、同時に実行しても良く、それぞれ別のタイミングで実行しても良い。本実施形態では、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面と、ゴム状弾性体層32の上部筐体側面とに対して、所定の紫外線を照射する。ここで、照射する紫外線としては、近紫外線(波長380nm〜200nm)以下の波長の光であり、好適には、遠紫外線及び真空紫外線(波長200nm〜10nm)の光である。本実施形態では、例えば、キセノンを放電ガスとして172nmの波長を含む真空紫外線(VUV)を発光するエキシマランプを用いて光を照射している。なお、エキシマランプを用いずに、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面と、ゴム状弾性体層32の上部筐体側面とに対して、真空プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、コロナ処理、フレーム処理等の別の表面改質処理を施しても良い。
プラズマ処理、又はコロナ処理によると、周囲のガスがイオン化し、印加されている電位差によってイオン化されたガスが加速されて、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面と、ゴム状弾性体層32の上部筐体側面と衝突し、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面及びゴム状弾性体層32の上部筐体側面の分子内結合が破壊され、ゴム状弾性体層22の下部筐体側面及びゴム状弾性体層32の上部筐体側面の表面にラジカルが発生される。次いで、周囲の気体(例えば、大気)中に存在する酸素や水等が、直接または間接的に反応してゴム状弾性体層22の下部筐体側面及びゴム状弾性体層32の上部筐体側面の表面に水酸基などの反応基を形成する。この状態は、所定の紫外線が照射された際のゴム状弾性体層22の下部筐体側面及びゴム状弾性体層32の上部筐体側面の表面の状態と同様である。
次いで、上部筐体2と、下部筐体3とを重ね合わせることにより、上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とを一体的に接合する。上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とが一体的に接合されることにより、ゴム状弾性体層22と、ゴム状弾性体層32との間を水が流れることができなくなるので、防水性を確保することができる。ここで、紫外線を照射した後、上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とを直ちに重ね合わせることが好ましい。また、重ね合わせる際は、常温下であっても、加熱温度下であっても良い。また、上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とを重ね合わせた後、これらを重ね合わせた方向に加重を加えることが好ましい。また、重ね合わせた後には、上部筐体2のゴム状弾性体層22と、下部筐体3のゴム状弾性体層32とを重ね合わせた状態で、しばらく放置することが好ましい。なお、上部筐体2と、下部筐体3とを重ね合わせた後は、比較的短時間では一体的に接合されないので、重ね合わせ位置が適正位置とずれている場合には、上部筐体2と、下部筐体3との重ね合わせの調整を何度も行うことができる。
以上の工程を経て、電子機器筐体1が完成する。なお、ゴム状弾性体層22又はゴム状弾性体層32の一方に代えて、シラン化合物を含有するコート層とした場合においても、シラン化合物を含有するコート層と、ゴム状弾性体層とは、上記同様に一体的に接合する。
次に、電子機器筐体1を製造する場合における、ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)との接合(一体的に接合)のメカニズムについて説明する。
エキシマランプにより、172nmの波長を含む紫外線を照射すると、その紫外線は、周囲の酸素(O)に直接作用して、活性酸素(O(D))を生成する。また、この紫外線は、酸素(O)をオゾン(O)に変化させ、オゾン(O)を酸素(O)と活性酸素(O(D))とに変化させる。
接合前の初期状態においては、ゴム状弾性体層(または、シラン化合物を含有するコート層)の表面には、CH基が存在する。
このような、ゴム状弾性体層(または、シラン化合物を含有するコート層)の表面に、172nmの波長を含む紫外線を照射させると、紫外線と、周囲の酸素に紫外線が照射されることにより発生する活性酸素とによって、ゴム状弾性体層(または、シラン化合物を含有するコート層)の表面が酸化される。これによって、ゴム状弾性体層(または、シラン化合物を含有するコート層)の表面のCH基が酸化されて、OH基となる。
その後、ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)の表面を重ね合わせて、重ね合わせた方向に加重をかけて、室温下で所定の時間保持すると、ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)の表面のOH基同士が結合して水を発生し、ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)のシリコン(Si)が酸素(O)を介して結合される。ここで、このように、ゴム状弾性体層同士(またはゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)の分子同士が結合する状態を一体的に接合という。
ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)がこのように一体的に接合するので、これらが容易に分離するのを適切に防止することができる。また、ゴム状弾性体層同士(または、ゴム状弾性体層とシラン化合物を含有するコート層)を一体的に接合することができるので、この一体的接合部分において水が通過するのを防止することができる。すなわち、この接合部分において、防水性が確保される。また、接着剤や粘着剤を用いていないので、接着部分の周囲に液ダレが発生することがない。さらに、接着剤や粘着剤を用いないので、上部筐体2と下部筐体3との接着方向の厚さを薄くすることができる。また、接着剤や粘着材を用いないので、必要な部品点数を低減することができ、コスト削減ができる。また、上部筐体と下部筐体とを嵌合させたり、係止させたりするために必要な構成を用意する必要がなく、その構成の設置に必要なスペースを筐体内に確保する必要がない。
<第2乃至第17実施形態>
以下に、本発明の第2実施形態乃至第17実施形態について説明する。各実施形態では、第1実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。また、各実施形態では、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、筐体等の材質は、第1実施形態で示したものと同様なものとすることができる。また、各実施形態において、ゴム状弾性体層同士、または、ゴム状弾性体層とコート層とを一体的に接合する方法は、第1実施形態で示した方法と同様の方法を用いることができる。
図4は、本発明の第2実施形態乃至第5実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図である。(4A)は、第2実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(4B)は、第3実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(4C)は、第4実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(4D)は、第5実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図である。
図5は、本発明の第6実施形態乃至第17実施形態に係る防水接着体の部分構成図である。(5A)は、第6実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5B)は、第7実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5C)は、第8実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5D)は、第9実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5E)は、第10実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5F)は、第11実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5G)は、第12実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5H)は、第13実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5I)は、第14実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5J)は、第15実施形態に係る電子機器筐体の一部断面図であり、(5K)は、第16実施形態に係る電子機器筐体の一部の正面図であり、(5L)は、第17実施形態に係るスイッチ装置の一部断面図である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第2実施形態に係る電子機器筐体は、(4A)に示すように、第1実施形態に係る電子機器筐体とは、下部筐体の構成が異なる。
第2実施形態に係る電子機器筐体の下部筐体3aは、下部筐体基材31aと、ゴム状弾性体層32aとを有する。下部筐体基材31aは、外縁部に内側部分よりも高さが低い平面部311aが形成されている。平面部311aの上部筐体側の面にゴム状弾性体層32aが形成されている。ゴム状弾性体層32aの幅は、ゴム状弾性体層22の幅Waよりも長くなっている。この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22とゴム状弾性体層32aとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22とゴム状弾性体層32aとの接合部分によって防水機能が発揮される。第2実施形態に係る電子機器筐体においては、ゴム状弾性体層32aの幅がゴム状弾性体層22の幅よりも長くなっているので、上部筐体2が内側方向(図面右側)に多少ずれてもゴム状弾性体層22とゴム状弾性体層32aとを適切に一体的に接合することができる。また、接着剤を用いていないので、電子機器筐体の外に接着剤のはみ出しが生じることがないとともに、接着不良も生じない。なお、ゴム状弾性体層22とゴム状弾性体層32aの一方を、シラン化合物を含有するコート層としても良い。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第3実施形態に係る電子機器筐体は、(4B)に示すように、第1実施形態に係る電子機器筐体とは、上部筐体及び下部筐体の構成が異なる。第3実施形態に係る上部筐体は、外縁ではなく、筐体内側に、壁部211aを有し、壁部211aの下部筐体側面にゴム状弾性体層22aを有する。ゴム状弾性体層22aの幅Wbは、幅Waと同様である。一方、下部筐体は、比較的幅の広い平板部を有する下部筐体基材31bと、下部筐体基材31bの上部筐体側面に形成されたゴム状弾性体層32bとを有する。この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32bとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32bとの接合部分によって防水機能が発揮される。第3実施形態に係る電子機器筐体においては、ゴム状弾性体層32bの幅がゴム状弾性体層22aの幅Wbよりも十分に長くなっているので、上部筐体2が接着方向に垂直な方向のいずれの方向に多少ずれてもゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32bとが適切に一体的に接合することができる。なお、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32bの一方を、シラン化合物を含有するコート層としても良い。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第3実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第4実施形態に係る下部筐体は、(4C)に示すように、外縁から離れた部分に、周囲よりも高さの低い平面部311cを有する。平面部311cの幅は、ゴム状弾性体層22aの幅Wbよりも広くなっている。平面部311cには、ゴム状弾性体層32cが形成されている。この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32cとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32cとの接合部分によって防水機能が発揮される。なお、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32cの一方を、シラン化合物を含有するコート層としても良い。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第3実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第5実施形態に係る下部筐体は、(4D)に示すように、外縁ではなく、筐体内側に、壁部311dを有し、壁部311dの上部筐体側面にゴム状弾性体層32dを有する。ゴム状弾性体層32dの幅は、ゴム状弾性体層22aの幅Wbと同じである。この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32dとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32dとの接合部分によって防水機能が発揮される。なお、ゴム状弾性体層22aとゴム状弾性体層32dの一方を、シラン化合物を含有するコート層としても良い。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第6実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5A)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211bを有する。壁部211bの下部筐体側には、下部筐体側に凸曲面を有するゴム状弾性体層22bが形成されている。本実施形態では、ゴム状弾性体層22bは、断面が円形状となっている。壁部211bにゴム状弾性体層22bを形成する方法としては、例えば、金型を用いたインサート一体成形法を用いることができる。壁部211bの幅Wcは、例えば、1.0mm以下となっている。
また、下部筐体は、壁部211bに対応する位置に、上部筐体側に延びる壁部311eを有する。壁部311eの上部筐体側には、ゴム状弾性体層22bの凸曲面に対応する凹曲面を有するシラン化合物を含有するコート層32eが形成されている。この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22bとコート層32eとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22bとコート層32eとの接合部分によって防水機能が発揮される。なお、コート層32eを、ゴム状弾性体層としても良い。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第7実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5B)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211cを有する。壁部211cの幅Wdは、例えば、1.0mm以下となっている。壁部211cの下部筐体側は、1段の階段状となっている。すなわち、壁部211cの下部筐体側には、高さの異なる2つの平面部が形成されている。下部筐体に近い側の平面部のほうが、下部筐体から遠い平面部よりも面積が小さくなっている。下部筐体に近い側の平面部には、ゴム状弾性体層221cが形成され、下部筐体から遠い側の平面部には、シラン化合物を含有するコート層222cが形成されている。
一方、下部筐体は、壁部211cに対応する位置に、上部筐体側に延びる壁部311fを有する。壁部311fの上部筐体側は、1段の階段状となっている。すなわち、壁部311fの上部筐体側には、高さの異なる2つの平面部が形成されている。上部筐体に近い側の平面部のほうが、上部筐体から遠い平面部よりも面積が小さくなっている。上部部筐体に近い側の平面部には、ゴム状弾性体層321fが形成され、上部筐体に遠い側の平面部には、シラン化合物を含有するコート層322fが形成されている。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層221cとコート層322fとが一体的に接合されるとともに、コート層222cとゴム状弾性体層321fとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層221cとコート層322fとの接合部分、及びコート層222cとゴム状弾性体層321fとの接合部分の2つの部分で防水機能が発揮される。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第8実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5C)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211dを有する。壁部211dの幅Weは、例えば、1.0mm以下となっている。壁部211dの下部筐体側には、シラン化合物を含有するコート層22dが形成されている。一方、下部筐体は、壁部211dに対応する位置に、上部筐体側に延びる壁部311gを有する。壁部311gの上部筐体側は、シラン化合物を含有するコート層32gが形成されている。
本実施形態では、上部筐体のコート層22dと、下部筐体のコート層32gとは、その間に幅Weのゴム状弾性体層71を介して接着されている。本実施形態では、ゴム状弾性体層71が第1被着体の一例であり、上部筐体及び下部筐体が、第2被着体又は第3被着体の一例である。
この電子機器筐体によると、コート層22dとゴム状弾性体層71とが一体的に接合されるとともに、ゴム状弾性体層71とコート層32gとが一体的に接合される。従って、コート層22dとゴム状弾性体層71との接合部分、及びゴム状弾性体層71とコート層32gとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、コート層22dとコート層32gの少なくとも一方をゴム状弾性体層としても良い。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第9実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5D)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211eを有する。壁部211eの幅Wfは、例えば、1.0mm以下となっている。壁部211eの下部筐体側には、下部筐体側に凹曲面を有するシラン化合物を含有するコート層22eが形成されている。一方、下部筐体は、壁部211eに対応する位置に、上部筐体側に延びる壁部311eを有する。壁部311eの上部筐体側は、上部筐体側に凹曲面を有するシラン化合物を含有するコート層32eが形成されている。
本実施形態では、上部筐体のコート層22eと、下部筐体のコート層32eとは、その間に断面が円形のゴム状弾性体層72を介して接着されている。本実施形態では、ゴム状弾性体層72が第1被着体の一例であり、上部筐体及び下部筐体が、第2被着体又は第3被着体の一例である。ゴム状弾性体層72は、例えば、Oリングである。
この電子機器筐体によると、コート層22eとゴム状弾性体層72とが一体的に接合されるとともに、ゴム状弾性体層72とコート層32eとが一体的に接合される。従って、コート層22eとゴム状弾性体層72との接合部分、及びゴム状弾性体層72とコート層32eとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、コート層22eとコート層32eの少なくとも一方をゴム状弾性体層としても良い。
<第10実施形態>
次に、本発明の第10実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第8実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第10実施形態に係る電子機器筐体は、(5E)に示すように、第8実施形態に係る電子機器筐体において、壁部211dとコート層22dとの間に加飾層23を形成するとともに、壁部311gとコート層32gとの間に加飾層33を形成するようにしたものである。
この電子機器筐体によると、コート層22dとゴム状弾性体層71とが一体的に接合されるとともに、ゴム状弾性体層71とコート層32gとが一体的に接合される。従って、コート層22dとゴム状弾性体層71との接合部分、及びゴム状弾性体層71とコート層32gとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、コート層22dとコート層32gの少なくとも一方をゴム状弾性体層としても良い。
<第11実施形態>
次に、本発明の第11実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第11実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5F)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211fを有する。壁部211fは、ゴム状弾性体により構成されている。一方、下部筐体は、下部筐体基材31hと、下部筐体基材31hの上部筐体側面に形成されたシラン化合物を含有するコート層32hとを有する。
この電子機器筐体によると、壁部211fとコート層32hとが一体的に接合される。従って、壁部211fとコート層32hとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、コート層32hをゴム状弾性体層としても良い。
<第12実施形態>
次に、本発明の第12実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第11実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第12実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5G)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211gを有する。壁部211gの側面及び下部筐体側面には、ゴム状弾性体層22gが形成されている。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22gの下部筐体側の面とコート層32hとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22gとコート層32hとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、コート層32hをゴム状弾性体層としても良い。
<第13実施形態>
次に、本発明の第13実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第12実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第13実施形態に係る電子機器筐体の下部筐体は、(5H)に示すように、壁部211gに対応する位置に、上部筐体側に延びる壁部311iを有する。壁部311iの側面及び上部筐体側面には、ゴム状弾性体層32iが形成されている。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22gの下部筐体側の面と、ゴム状弾性体層32iの上部筐体側の面とが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22gとコート層32iとの接合部分において、防水機能が発揮される。
<第14実施形態>
次に、本発明の第14実施形態に係る電子機器筐体について説明する。なお。第12実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
第14実施形態に係る電子機器筐体の下部筐体は、(5I)に示すように、壁部211gに対応する位置に、壁部211g及びゴム状弾性体層22gの外形に対応する凹状部311jを有する。凹状部311jの内壁面及び下部筐体基材31jの上部筐体側面の一部には、シラン化合物を含有するコート層32jが形成されている。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22gの下部筐体側の面及び側面と、凹状部311jの内壁面に形成されたコート層32jとが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22gとコート層32jとの接合部分において、防水機能が発揮される。
<第15実施形態>
次に、本発明の第15実施形態に係る電子機器筐体について説明する。
第15実施形態に係る電子機器筐体は、上部筐体のいずれかの部位において、(5J)に示すように、下部筐体側に延びる壁部211hを有する。壁部211hは、ゴム状弾性体中にシラン化合物(例えば、シランカップリング剤)が添加されている。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層211hに表面改質処理を行うとともに、下部筐体31の上部筐体側面に表面改質処理を行うことにより、下部筐体31にゴム状弾性体層やコート層が形成されていなくても、ゴム状弾性体層211hに添加されているシラン化合物によって、ゴム状弾性体層211hの下部筐体側の面と、下部筐体31の上部筐体側の面とが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層211hと下部筐体31との接合部分において、防水機能が発揮される。また、本実施形態によると、下部筐体31にゴム状弾性体層やコート層を形成する必要がなく、作業工程を削減することができる。
<第16実施形態>
次に、本発明の第16実施形態に係る電子機器筐体について説明する。(5K)は、第16実施形態に係る電子機器筐体の正面図の一部を示している。
第16実施形態に係る電子機器筐体の上部筐体は、壁部211iを有する。壁部211iの下部筐体側面は、上部筐体と下部筐体との接着方向(図面上下方向)に対する段差を有している。壁部211iの図面奥行き方向の幅は、例えば、1.0mm以下である。壁部211iの下部筐体側面には、壁部211iの段差に沿う形状でゴム状弾性体層22iが形成されている。ゴム状弾性体層22iは、壁部211iとの一体形成、印刷、塗装、塗布等により形成されるので、壁部211iの段差に適切に沿う形状とすることができる。
一方、下部筐体は、壁部311kを有する。壁部311kの図面奥行き方向の幅は、例えば、1.0mm以下である。壁部311kの上部筐体側面は、上部筐体の下部筐体側面の段差形状と対応する形状の段差を有している。壁部311kの上部筐体側面には、壁部311kの段差に沿う形状でゴム状弾性体層32kが形成されている。ゴム状弾性体層32kは、壁部311kとの一体形成、印刷、塗装、塗布等により形成されるので、壁部311kの段差に適切に沿う形状とすることができる。
この電子機器筐体によると、ゴム状弾性体層22iと、ゴム状弾性体層32kとが適切に嵌め合わされて一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体層22iとゴム状弾性体層32kとの接合部分において、防水機能が発揮される。なお、ゴム状弾性体層22i又はゴム状弾性体層32kの一方を、シラン化合物を含有するコート層としても良い。
<第17実施形態>
次に、本発明の第17実施形態に係る防水接着体について説明する。第17実施形態に係る防水接着体は、押釦部材である。
(5L)は、第17実施形態に係る押釦部材の一部の構成を示している。本実施形態に係る押釦部材40は、開口部421が形成された基板部42と、基板部42の開口部421の周縁部の全周に形成されたシラン化合物を含有するコート層43と、カップ形状のゴム状弾性体部(ゴム状弾性体層)41とを有する。ゴム状弾性体部41の開口の周縁には、径方向外側に延びた鍔部411が全周に亘って形成されている。コート層43と、鍔部411の幅Wjは、例えば、1.0mm以下である。
この押釦部材40によると、ゴム状弾性体部41の鍔部411と、コート層43とが一体的に接合される。従って、ゴム状弾性体部41とコート層43との接合部分において、防水機能が発揮される。これにより、基板部42のゴム状弾性体部41側のゴム状弾性体部41の外部から、基板部42の開口部421への水の浸入を防止することができる。なお、コート層43をゴム状弾性体層としても良い。
次に、本発明の第18実施形態に係る防水接着体について説明する。
この実施形態に係る防水接着体は、第1実施形態に係る電子機器筐体1であって、第1被着体としての上部筐体2を、上部筐体基材21のみで構成し、ゴム状弾性体層22を備えていない。この実施形態における上部筐体基材21は、好ましくはガラスで構成されている。この場合、上部筐体基材21の接着面は、できるだけ平滑であるのが好ましく、例えば、ガラスで構成した場合には、好ましくは、JIS Z 8741における入射角度60度の光沢度が120%以上のガラスを使用する。以後の実施形態でも同様である。また、第2被着体としての下部筐体3は、下部筐体基材31と、ゴム状弾性体層32とを備える。ゴム状弾性体層32に代えて、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層を形成することもできる。この実施形態は、上部筐体2の側には、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、シラン化合物が添加されたゴム状弾性体層のいずれの層も形成していない点で、第1実施形態とは異なる。このように、この実施形態に係る防水接着体は、上部筐体(第1被着体)2と、下部筐体(第2被着体)3とを接着させた電子機器筐体1であって、下部筐体3の接着面に、ゴム状弾性体層32、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、上部筐体2及び下部筐体3の接着面には、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、上部筐体2と下部筐体3とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている。なお、上部筐体2を第2被着体に、下部筐体3を第1被着体に、それぞれ変更しても良い。
このような防水接着体は、下部筐体3の接着面に、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層又はシラン化合物を含有するゴム状弾性体層を形成する層形成ステップと、上部筐体2の接着面又は下部筐体3の接着面(ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層又はシラン化合物を含有するゴム状弾性体層)に対して表面改質処理を行い、上部筐体2と下部筐体3とを、接着面において一体的に接合して防水性を確保する一体接合ステップとを行うことにより製造できる。
次に、本発明の第19実施形態に係る防水接着体について説明する。
この実施形態に係る防水接着体は、第16実施形態に係る電子機器筐体であって、第1被着体としての上部筐体の下部筐体との接触面には、段差を有する壁部211iが形成されている。また、第2被着体としての下部筐体の上部筐体との接着面にも上記壁部211iと噛み合う形状の壁部311kが形成されている。また、壁部311kの上部筐体側には、壁部311kの段差に沿う形状でゴム状弾性体層32kが形成されている。壁部211iは、好ましくは、ガラスで構成されている。この実施形態に係る防水接着体は、壁部211i側にゴム状弾性体層22iを備えていない点で、第16実施形態に係る電子機器筐体と異なる。なお、ゴム状弾性体層32kに代えて、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層を形成しても良い。このように、この実施形態に係る防水接着体は、上部筐体(第1被着体)と、下部筐体(第2被着体)とを接着させた電子機器筐体であって、下部筐体の接着面に、ゴム状弾性体層32k、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、上部筐体と下部筐体との接着面は、長手方向において、上部筐体と下部筐体の接着方向に対する段差を有しており、上部筐体と下部筐体とは接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている。なお、上部筐体を第2被着体に、下部筐体を第1被着体に、それぞれ変更しても良い。
<防水効果の評価>
次に、本発明の実施形態における防水効果を評価するための評価サンプルについて説明する。
図6は、本発明の実施形態を評価するための評価サンプルの写真及び断面図である。(6A)は、評価サンプルの写真を示し、(6B)は、評価サンプルのC−C線における断面図を示す。
評価サンプル50は、上側から順に、PETフィルム51と、ゴム状弾性体層52と、ゴム状弾性体層53と、ゴム状弾性体層52と、PETフィルム層51とを有する。ゴム状弾性体層52は、例えば、信越化学工業株式会社製のX−34−1802A/B(JISK6253の測定法に従うデュロメータータイプA硬度(以下、ゴム硬度Aという) 15以上35以下)により構成されている。PETフィルム層51と、ゴム状弾性体層52とは、接着剤等によって強固に接着されている。
ゴム状弾性体層53は、額縁状の形状をしているゴム状弾性体で構成されている。本評価試験では、ゴム状弾性体層53として、信越化学工業株式会社製のHG−060−U、信越化学工業株式会社製のKE−1950−60A、信越化学工業株式会社製のKE−2090−60A/Bのそれぞれで構成された3種類を用意した。また、額縁部(接着面に相当)の幅Wkとしては、2.0mm、1.5mm、1.0mmの3種類を用意した。
ゴム状弾性体層53と図面下側のゴム状弾性体層52とは、それぞれの接着面に対してコロナ表面処理を行った後、張り合わせた状態で長時間維持することにより、一体的に接合した。また、ゴム状弾性体層53と図面上側のゴム状弾性体層52とは、それぞれの接着面に対してコロナ表面処理を行った後、張り合わせた状態で長時間維持することにより、一体的に接合した。これにより、ゴム状弾性体層53と、上下のゴム状弾性体層52とによって囲まれる空間は、密閉された状態となっている。この空間内には、ゴム状弾性体層53とゴム状弾性体層52とを一体的に接合する前に、水没検知シール54が収容されている。水没検知シール54は、下側のゴム状弾性体層52の表面の空間の略中心に対応する位置に貼り付けられている。水没検知シール54は、水に濡れたことを検知できるシールであり、例えば、株式会社東光工業の水没検知シールD−2を使用することができる。
次に、上記評価サンプルを用いた防水効果の評価試験について説明する。
図7は、本発明の実施形態を評価する評価サンプルにおける防水効果の評価試験結果を示す図である。図7は、ゴム状弾性体層の種類と、額縁幅とに対応する各評価サンプルについての評価試験後の状態を示す写真と、評価の結果を示している。
本評価試験は、IEC(International Electrotechnical Commission)規格(IEC60529)のIPX8に適合するか否かの評価試験を行った。ここで、IPX8の評価試験としては、常温で水道水、かつ静水の水深1.5mの水槽に試験片を沈め、30分間水底に放置した後に、試験片の防水状態が維持できているか否かを評価した。
評価試験の評価サンプルとしては、上記したように、ゴム状弾性体層53として、信越化学工業株式会社製のHG−060−U、信越化学工業株式会社製のKE−1950−60A、信越化学工業株式会社製のKE−2090−60A/Bのそれぞれで構成された3種類を用意し、それぞれについて、額縁部の幅Wkを、2.0mm、1.5mm、1.0mmとしたものを用意した。
IPX8に適合するか否かの評価試験では、3種類のゴム状弾性体層の、3種類の額縁幅の評価サンプルについて、図7に示すように、ゴム状弾性体層53と、上下のゴム状弾性体層52とによって囲まれる空間に収容された水没検知シール54は、水濡れを検知しておらず、この空間の防水状態が確保されており、IPX8に適合することが確認された。
この結果によると、ゴム状弾性体層同士が接着される幅が、例えば、1.0mmのように狭い場合であっても、一定的に接合することにより、防水状態が適切に確保されていることがわかる。なお、コート層とゴム状弾性体層とを一体的に接合した場合であっても同様なことがいえる。
<他の実施の形態>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られず、他の様々な態様に適用可能である。
例えば、上記第1乃至第16実施形態においては、電子機器筐体に本発明を適用し、第17実施形態では、押釦部材に本発明を適用していたが、本発明はこれに限られず、電子機器の防水が必要な部分の構成として適用することができる。
また、上記第1乃至第5、第8、第10実施形態においては、壁部に形成するゴム状弾性体層又はコート層の幅を壁部の幅と同一にしていたが、ゴム状弾性体層又はコート層の幅を壁部の幅よりも短くしても良い。
本発明は、複数の被着体を接着させた防水接着体(例えば、電子機器の筐体等)に利用できる。

Claims (13)

  1. 第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体であって、
    前記第1被着体の接着面又は前記第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、
    前記第1被着体及び前記第2被着体の前記接着面は、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、前記第1被着体と前記第2被着体とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている防水接着体。
  2. 前記第1被着体の接着面には、ゴム状弾性体層が形成されるとともに、前記第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成され、又は、前記第1被着体又は前記第2被着体の少なくとも一方の接着面には、シラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成される請求項1に記載の防水接着体。
  3. 前記第1被着体は、前記ゴム状弾性体層が形成された第1被着体基材部を有し、
    前記第1被着体の前記ゴム状弾性体層の幅と、前記第1被着体基材部の前記ゴム状弾性体層が形成された面の幅とが同一である請求項1又は請求項2に記載の防水接着体。
  4. 前記第2被着体は、前記ゴム状弾性体層又は前記コート層が形成された第2被着体基材部を有し、
    前記第2被着体の前記ゴム状弾性体層又は前記コート層の幅と、前記第2被着体基材部の前記ゴム状弾性体層又は前記コート層が形成された面の幅と、が同一である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防水接着体。
  5. 前記第1被着体の前記第2被着体と反対側に、第3被着体が接着され、
    前記第3被着体の前記第1被着体との接着面は、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層で形成され、
    前記第1被着体と前記第3被着体との前記接着面は、幅が1.0mm以下の狭面部を有し、前記第1被着体の前記接着面と前記第3被着体の前記接着面とは、一体的に接合されることにより防水性が確保されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の防水接着体。
  6. 前記第1被着体の前記接着面は、凸曲面に形成され、
    前記第2被着体の前記接着面は、前記凸曲面に対応する凹曲面に形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の防水接着体。
  7. 前記第1被着体と前記第2被着体との前記接着面は、長手方向において、前記第1被着体と前記第2被着体との接着方向に対する段差を有している請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の防水接着体。
  8. 前記第1被着体の接着面は、前記ゴム状弾性体層及びシラン化合物を含有するコート層で形成され、
    前記第2被着体の接着面は、前記ゴム状弾性体層及びシラン化合物を含有するコート層で形成され、
    前記第1被着体の前記ゴム状弾性体層と、前記第2被着体の前記コート層とが一体的に接合されるとともに、前記第2被着体のコート層と、前記第1被着体の前記ゴム状弾性体層とが一体的に接合されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の防水接着体。
  9. 前記ゴム状弾性体層は、シリコーンゴムを含んで形成されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の防水接着体。
  10. 第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体であって、
    前記第1被着体の接着面又は前記第2被着体の接着面には、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層、又はシラン化合物が添加されたゴム状弾性体層が形成され、
    前記第1被着体と前記第2被着体との前記接着面は、長手方向において、前記第1被着体と前記第2被着体の接着方向に対する段差を有しており、前記第1被着体と、前記第2被着体とは、接着面において一体的に接合されることにより防水性が確保されている防水接着体。
  11. 前記第1被着体の前記第2被着体との接着面には、ゴム状弾性体層が形成され、
    前記第2被着体の前記第1被着体との接着面には、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成されている請求項10に記載の防水接着体。
  12. 第1被着体と、第2被着体とを接着させた防水接着体を製造する防水接着体製造方法であって、
    前記第1被着体と前記第2被着体とが接着される接着面は、短手方向の幅が1.0mm以下の狭面部を有しており、
    前記第1被着体の前記接着面又は前記第2被着体の前記接着面に、ゴム状弾性体層、シラン化合物を含有するコート層又はシラン化合物を含有するゴム状弾性体層を形成する層形成ステップと、
    前記第1被着体の前記接着面又は前記第2被着体の前記接着面に対して、表面改質処理を行い、前記第1被着体と、前記第2被着体とを接着面において一体的に接合して防水性を確保する一体接合ステップとを有する防水接着体製造方法。
  13. 前記層形成ステップは、前記第1被着体の前記接着面にゴム状弾性体層を形成するとともに、前記第2被着体の前記接着面に、ゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層を形成し、又は、前記第1被着体又は前記第2被着体の一方にシラン化合物を含有するゴム状弾性体層を形成するステップである請求項12に記載の防水接着体製造方法。
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