JP6001222B2 - 装飾部材の製造方法 - Google Patents

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Description

クロスリファレンス
本出願は、2014年8月20日に日本国において出願された特願2014−167153及び特願2014−167154の両出願に基づき優先権を主張し、当該両出願に記載された内容は、本明細書に援用する。また、本願において引用した特許、特許出願及び文献に記載された内容は、本明細書に援用する。
本発明は、被形成体に多色又は多層のシリコーンインク層を含む加飾層を形成することにより装飾部材を製造する装飾部材の製造方法に関する。
従来、成形品に対して、多色印刷等の加飾を行う場合には、例えば、PAD印刷、スクリーン印刷、水転写、金型転写、熱転写等の技術が用いられている。例えば、一般的な転写の技術としては、転写材あるいは相手素材又はこれら両者に接着剤を塗布し、接着剤が濡れている間に転写材と相手素材を加圧して転写する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
従来、シリコーン成形品に対して、多色印刷を行う場合には、例えば、シリコーン成形品に直接シリコーンインクを印刷するスクリーン印刷技術が用いられる。スクリーン印刷技術を用いて多色印刷を行う場合には、画像を形成する1色を印刷する毎にシリコーンインクを加熱加硫硬化する必要があり、シリコーン成形品が加熱されることとなる。このため、シリコーン成形品に加熱による伸縮変形が起こってしまう問題があり、印刷色が多くなるほど伸縮変形が大きくなる問題がある。このような問題を解消するため、例えば、多色からなる文字等が形成された転写用離型紙原板をシリコーンゴム成形用金型に装着し、シリコーンゴム成形品を成形すると同時に成形品の表面に文字等を転写する金型転写技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、熱転写の技術としては、転写用シートに多色の表示体を形成し、シリコーンゴム基材又は表示体に転写剤を塗布し、シリコーンゴム基材と表示体とを転写剤を挟んで当接させ、転写剤を加熱加硫硬化させることにより転写する技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、水転写の技術としては、多色の表示体を形成して水に浮かべ、転写剤が塗布されたシリコーンゴム基材を水中から引き上げて表示体と貼りあわせ、その後、転写剤を加熱加硫硬化させる技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−109600号公報 特開2002−59634号公報 特開2013−111809号公報
例えば、シリコーンゴム成形品を成形すると同時に成形品の表面に文字等を転写する方法によると、文字等の転写が適切に行われていない場合には、シリコーンゴム成形品を含めて不良品となってしまう。また、金型を利用するので、シリコーン成形品の形状によっては、転写ができない部分が生じてしまう。
また、シリコーンゴム基材と表示体とを転写剤で転写させる場合には、転写剤が必要である。また、水転写を行う際には、転写剤が必要となるためにコストを要するとともに、立体形状のシリコーンゴム基材の適切な位置に表示体の位置を合わせるためには、高い精度が必要であり、熟練の技術が要求される。
また、成形品、特に曲面を有するシリコーンゴム成形品に多色の画像を印刷する場合には、スクリーン印刷やPAD印刷によると、1色ごとに印刷を行うこととなるので、その印刷毎にシリコーンゴム成形品をセットする必要があり、製品の寸法のばらつきや、機械精度、印刷条件のばらつきによって、画像の各色の位置合わせが非常に困難である。また、スクリーン印刷やPAD印刷によると、1色ごとに、シリコーンゴム成形品に印刷し、シリコーンインクを乾燥させる工程を行う必要があり、シリコーンゴム成形品に異物が付着してしまう虞がある。これらの問題等は、成形品に多色印刷する場合に限らず、シリコーンゴムを多層に印刷する場合も同様である。また、スクリーン印刷やPAD印刷によると、成形品の凹凸形状によっては、印刷が難しい又は印刷できない虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、被形成体に画像等の加飾層を容易且つ適切に形成させることのできる技術を提供することである。
上記目的達成のため、本発明の一実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、被形成体に多色又は多層のシリコーンインク層を含む加飾層を形成することにより、装飾部材を製造する装飾部材の製造方法であって、被形成体は、表面にゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成された部材、ゴム状弾性体部材、ガラスあるいは金属であって、被形成体に形成する多色又は多層のシリコーンインク層を有し、表面がシリコーンインクを含むシリコーンインク層で構成された加飾層を、平面状の印刷用基材に形成する装飾形成ステップと、印刷用基材上に形成された加飾層の表面のシリコーンインク層と加飾層を形成する被形成体の表面とに表面改質処理を実行する表面改質処理ステップと、印刷用基材上の加飾層と、被形成体の表面とを貼り合せて一体的に接合させる接合ステップとを有する。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、更に、被形成体へ貼り合せるために印刷用基材の形状を調整し、及び/又は印刷用基材を折り曲げ容易に調整する調整ステップを有する。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、更に、被形成体は、加飾層が形成される低面部と、低面部よりも高い高面部と、を有し、調整ステップでは、印刷用基材を被形成体に重ね合わせた際に高面部と重なる部分をくりぬく調整を行う。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、被形成体は、複数の段差を有する階段状部を有し、印刷用基材は、階段状部の水平面及び垂直面に対応する面部分を有し、調整ステップでは、印刷用基材の水平面に対応する面部分と垂直面に対応する面部分との境界部分を折り曲げ容易に調整する。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、また、装飾形成ステップでは、加飾層の表面のシリコーンインク層は、1種類のシリコーンインクにより、加飾層の厚さを均一にするように形成されている。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、また、加飾層は、印刷用基材の表面にシリコーンインクで形成された基材表面シリコーンインク層と、基材表面シリコーンインク層の上に形成された、箔層又はインクジェット用インクにより形成されるインク層を形成可能な接着層と、接着層の上に形成された、箔層又はインク層とを有する。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、また、被形成体を、加飾層を形成する部分が展開図の得られる形状の部材とする。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、また、被形成体を、円錐台形状を含む部材とする。
別の実施の形態に係る装飾部材の製造方法は、被形成体は、シリコーンゴムを含んで形成されている。
本発明によると、被形成体に加飾層を容易且つ適切に形成させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る装飾部材の製造工程における中間部材の断面図及び外観図と、装飾部材の外観図である。 図2は、本発明の第2乃至第6実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。 図3は、本発明の第7乃至第12実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。 図4は、本発明の第13実施形態に係る装飾部材の製造工程における中間部材の断面図及び外観図と、装飾部材の外観図である。 図5は、本発明の第14乃至第22実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。
1 装飾部材
2,2a,2b,2c 印刷用基材
3,3a,3b,3c,3g,3h シリコーンインク層
4 加飾層
5,5a,5b,5c,5d,5e 被形成体
101,101a 装飾ゴム状弾性体部材(装飾部材の一例)
105,105a ゴム状弾性体部材(被形成体の一例)
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る装飾部材の製造方法について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る装飾部材の製造工程における中間部材の断面図及び外観図と、装飾部材の外観図である。
第1実施形態に係る装飾部材1は、図1の(1E)に示すような、例えば、スマートフォン用のシリコーンケースであり、略矩形の平面部50及びその平面部50の各辺に起立して設けられる側面部51を有する被形成体5と、被形成体5の平面部50及び側面部51に形成された複数の色のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)を含む加飾層4とを有する。装飾部材1は、完成時においては、被形成体5と、加飾層4のシリコーンインク層3とは、後述するように一体的に接合されている。
被形成体5は、例えば、ゴム状弾性体により構成されても良い。被形成体5を構成するゴム状弾性体は、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴムあるいはスチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系あるいはフッ素系等の熱可塑性エラストマー; あるいはそれらの複合物等などから好適に構成され、特にシリコーンゴムにて好適に構成される。また、被形成体5を構成するゴム状弾性体は、一次加硫されたものであっても良く、また、二次加硫されたものであっても良い。また、ゴム状弾性体は着色されたものでも良い。被形成体5としては、例えば、信越化学工業株式会社製のX−34−1802A/B(JISK6253の測定法に従うデュロメータータイプA硬度(以下、ゴム硬度Aという) 15以上35以下)、信越化学工業株式会社製のX−32−2170A/B(ゴム硬度A 10以上25以下)、KE−1935A/B(ゴム硬度A 55)、信越化学工業株式会社製のKE−1950A/B(ゴム硬度A 10以上70以下)、信越化学工業株式会社製のKE−1988A/B(ゴム硬度A 62)等を原料として生成されたシリコーンゴムを用いることができる。被形成体5のゴム硬度Aは、10以上80以下が好ましい。
また、被形成体5は、例えば、アルミニウム、マグネシウム合金、SUS(ステンレス鋼)等の金属、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、液晶ポリマー、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂、又は、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)等による強化樹脂、例えば、ガラス繊維強化ポリカーボネート、アクリル樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA))、樹脂フィルム、樹脂シート、セラミック、ガラス等により構成されても良く、これらで構成される場合には、被形成体5の加飾層4が形成される表面部分には、シラン化合物を含有するコート層を設けることができる。ただし、かかるコート層は必須ではない。一例を挙げると、被形成体5として、ガラス(例えば、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、鉛ガラス、リン酸塩ガラス)あるいはステンレス鋼(例えば、SUS304)を用いた場合には、コート層を設けなくとも良い。
シラン化合物を含有するコート層としては、シランカップリング剤層、シロキサン系コート層等がある。シランカップリング剤は、被形成体5に適したものであれば、任意の種類で良い。シランカップリング剤層は、信越化学工業株式会社製のKBE−903や、1〜2種類のシランカップリング剤を溶媒で希釈してプライマー化したもので構成しても良く、アミノシラン系プライマー(例えば、信越化学工業株式会社製のKPB−40)で構成しても良い。
シロキサン系コート層としては、直鎖状のジメチルポリシロキサンを任意の方法で基材表面に硬化固定したコート層がある。コート層のコート剤の硬化方式としては、熱を利用した縮合反応、付加反応型のものでも良く、紫外線や電子線を利用したものでも良い。また、コート剤の形態としては溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型のいずれであっても良い。例えば、コート剤としては、両末端、あるいは両末端及び鎖中にビニル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサンと、メチルハイドロジェンポリシロキサンと、を白金系触媒の存在下で反応させる型である付加反応型の剥離用シリコーン剤があり、信越化学工業社製のKS−774等を用いることができる。
また、シロキサン系コート層としては、シロキサン結合を骨格としてケイ素原子に有機基が結合したものであって、一官能性から四官能性に分類される、特に三官能あるいは四官能性で構成されたオルガノポリシロキサンでも良く、例えば四官能成分としてコロイダルシリカを用いたものであっても良い。コート剤において、必要に応じて可とう性を付与するために二官能性モノマーを導入したり、接着性を高めるため等によりシランカップリング剤を導入したりしても良く、例えば、シロキサン系ハードコート剤として、信越化学工業社製のKP−85を用いても良い。
シロキサン系コート層の材料としては、結晶性又は非結晶性のシリカを含む親水性コート剤でも良く、例えば、アモルファスシリカ、メタノール、イソプロピルアルコール等を混合したものであっても良い。親水性コート剤としては、例えば、中央自動車工業社製のエクセルピュアを用いても良い。
このような装飾部材1を製造する際には、図1の(1A)に示すような印刷用基材2を用意する。印刷用基材2は、例えば、平面状の部材であり、被形成体5よりも熱収縮が小さく、熱に対する寸法安定性が高い材質が好ましい。本実施形態では、印刷用基材2は、例えば、屈曲可能な略矩形のシート状の部材であり、樹脂フィルム、樹脂シート等により構成され、好適にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミドから構成される。本実施形態では、印刷用基材2としては、例えば、パナック株式会社製のパナピール(登録商標)の品番TP02のフィルムを用いることができる。
このように用意した印刷用基材2に対して、例えば、シリコーンインク等の加飾インキを用いて、スクリーン印刷法により印刷することにより、被形成体5に形成する加飾層4を形成する。ここでは、まず、加飾層4の画像を形成する印刷色のいずれか1つについて印刷を行う(装飾形成ステップの一部)。本実施形態では、後述するように、印刷用基材2に形成された加飾層4(画像等)を被形成体5に転写するので、装飾部材1において最も外側に位置する印刷色から順に印刷を行う。シリコーンインクとしては、ビニル基含有シリコーンオイル、ビニル基含有シリコーンレジン、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルハイドロジェンポリシロキサン、白金触媒および必要に応じて顔料等を配合したインクを例示できる。かかる例示のインクとしては、信越化学工業株式会社製のSILMARKを使用することができる。
1つの印刷色の印刷を終えた後には、印刷用基材2に印刷したシリコーンインクに対して、例えば、150℃、10分の乾燥処理を行う。ここで、印刷用基材2を被形成体5よりも熱収縮が小さい材質とすることにより、この乾燥処理による収縮を、被形成体5に発生してしまう収縮よりも小さく抑えることができ、印刷された画像に対する収縮を低減することができる。
加飾層4の画像を形成する1つの印刷色に対する乾燥処理を終えた場合には、更に、印刷及び乾燥の処理を、画像を形成する他のすべての印刷色に対して行う(装飾形成ステップの一部)。すなわち、加飾層4の画像を構成するそれぞれの印刷色分だけ、印刷及び乾燥の処理が繰り返し実行され、印刷用基材2には、(1B)に示すように、多数色のシリコーンインク層3a、3b、3cを含む加飾層4が形成されることとなる。ここで、本実施形態では、平面状の印刷用基材2に対して多数色の画像を形成するので、複雑な状の部材に対して印刷する場合に比して、各色間の位置関係を適切な位置関係とすることができ、また、印刷のかすれや、にじみ等の発生を低減することができる。
次いで、加飾層4が形成された印刷用基材2を被形成体5に貼り合せるための形状に調整(例えば、カット)する(調整ステップ)。本実施形態では、被形成体5は、平面部50と側面部51とを有しており、平面部50及び側面部51に加飾層4を貼り合せるので、印刷用基材2を、(1C)に示すように、被形成体5の平面部50と側面部51とに貼り合せることのできる領域が確保された矩形形状にカットし、更に、被形成体5の平面部50と側面部51との境界に対応する位置に、折り曲げ容易にする加工(折り曲げ加工、例えば、ミシン目21を入れる加工)を施し、被形成体5の平面部50と2つの側面部51との頂点に対応する点から外側にスリット(切れ目)22を入れる。これにより、被形成体5の形状に追従して印刷用基材2の加飾層4を容易且つ適切に貼り合せることができる。なお、本実施形態では、印刷用基材2に加飾層4を形成した後に、被形成体5へ貼り合せるために形状に調整しているが、予め印刷用基材2を被形成体5へ貼り合せるための形状に調整し、その後、その印刷用基材2に加飾層4を形成するようにしても良い。
次いで、図1の(1D)に示すように、印刷用基材2の加飾層4が形成されている面(加飾形成面)と、被形成体5の加飾層4を形成する対象の面(加飾対象面:本実施形態では、被形成体5の平面部50及び側面部51)とに対して、表面改質処理を行う(表面改質処理ステップ)。印刷用基材2に対する表面改質処理と、被形成体5に対する表面改質処理とは、同時に実行しても良く、それぞれ別のタイミングで実行しても良い。本実施形態では、印刷用基材2の加飾形成面と、被形成体5の加飾対象面とに対して、所定の紫外線を照射する。ここで、照射する紫外線としては、近紫外線(波長380nm〜200nm)以下の波長の光であり、好適には、遠紫外線及び真空紫外線(波長200nm〜10nm)の光である。本実施形態では、例えば、キセノンを放電ガスとして172nmの波長を含む真空紫外線(VUV)を発光するエキシマランプを用いて光を照射している。より具体的には、172nmの波長を含む真空紫外線を、例えば、4mw/cmとなる照度で90秒照射する。なお、エキシマランプを用いずに、印刷用基材2の加飾形成面と、ゴム状弾性体基材5の加飾対象面とに対して、真空プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、コロナ処理、フレーム処理等の別の表面改質処理を施しても良い。
プラズマ処理、又はコロナ処理によると、周囲のガスがイオン化し、印加されている電位差によってイオン化されたガスが加速されて、印刷用基材2の加飾形成面と、被形成体5の加飾対象面とに衝突し、印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)の表面及び被形成体5の表面(ゴム状弾性体層又はコート層)の分子内結合が破壊され、印刷用基材2のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)の表面及び被形成体5の表面にラジカルが発生される。次いで、周囲の気体(例えば、大気)中に存在する酸素や水等が、直接又は間接的に反応して印刷用基材2のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)の表面及び被形成体5の表面に水酸基などの反応基を形成する。この状態は、所定の紫外線が照射された際の印刷用基材2のシリコーンインク層3の表面及び被形成体5の表面の状態と同様である。
次いで、加飾層4が形成された印刷用基材2を、加飾層4が被形成体5側となるようにして、被形成体5と位置合わせして貼り合せる(接合ステップの一部)。具体的には、印刷用基材2のミシン目21が被形成体5の平面部50の各辺に来るように位置合わせし、印刷用基材2をミシン目21で折り曲げることにより、印刷用基材2の側面部51に対応する部分が、被形成体5の側面部51に貼り合わされるようにする。この際には、貼り合せた後、所定時間以内であれば、印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層と、被形成体5とはまだ完全に一体的に接合されていないので、貼り合せ位置が適正位置とずれている場合には、加飾層4と、被形成体5との貼り合せの調整を何度も行うことができる。したがって、被形成体5に対して印刷用基材2の加飾層4を適切な位置に貼り合せることができる。ここで、紫外線を照射した後、印刷用基材2の加飾層4と、被形成体5とを直ちに貼り合せることが好ましい。また、貼り合わせる際は、加熱又は加圧の少なくとも一方をするようにしても良く、このようにすると、完全に一体的に接合されるまでの時間を短縮することができる。
このようにして、印刷用基材2の加飾層4と、被形成体5とを貼り合せた後、その状態で或る程度の時間(例えば、24時間)放置することにより、印刷用基材2の加飾層4の表面(シリコーンインク層3(3a,3b,3c)の表面)と、被形成体5とを一体的に接合する(接合ステップの一部)。このように一体的に接合されて、印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)と、被形成体5とは、強固に接合されることとなる。その後、(1E)に示すように、加飾層4から印刷用基板2を引き剥がすことにより、被形成体5に加飾層4が一体的に接合された装飾部材1が完成する。なお、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)と印刷用基材2との接着力は、一体的に接合されたシリコーンインク層3(3a,3b,3c)と被形成体5との接着力よりも弱いので、被形成体5に加飾層4が一体的に接合された後に、印刷用基材2をシリコーンインク層3(3a,3b,3c)から容易に引き剥がすことができる。
このように、本実施形態に係る装飾部材の製造方法によると、被形成体5の形状に合わせて適切に加飾層4を形成することができる。また、被形成体5に対してインクを直接印刷せずに、転写するようにしているので、直接印刷を行う際の不良に伴って被形成体5が不良となってしまうことを防止でき、ロスコストを低減することができる。
次に、装飾部材1を製造する場合における、加飾層4の表面のシリコーンインク層(3a,3b,3c)と被形成体5との接合(一体的に接合)のメカニズムについて説明する。
エキシマランプにより、172nmの波長を含む紫外線を照射すると、その紫外線は、周囲の酸素(O)に直接作用して、活性酸素(O(D))を生成する。また、この紫外線は、酸素(O)をオゾン(O)に変化させ、オゾン(O)を酸素(O)と活性酸素(O(D))とに変化させる。
接合前の初期状態においては、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5(ゴム状弾性体層又はコート層)の表面には、CH基が存在する。
このような、シリコーンインク層(3a,3b,3c)及び被形成体5の表面に、172nmの波長を含む紫外線を照射させると、紫外線と、周囲の酸素に紫外線が照射されることにより発生する活性酸素とによって、シリコーンインク層(3a,3b,3c)及び被形成体5の表面が酸化される。これによって、シリコーンインク層(3a,3b,3c)及び被形成体5の表面のCH基が酸化されて、OH基となる。
その後、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5を重ね合わせて、両者が接する方向に加重をかけて、室温下で所定の時間保持すると、シリコーンインク層(3a,3b,3c)及び被形成体5の表面のOH基同士が結合して水を発生し、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5のシリコン(Si)が酸素(O)を介して結合される。ここで、このように、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5の分子同士が結合する状態を一体的に接合という。
シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5がこのように一体的に接合するので、これらが容易に分離するのを適切に防止することができる。また、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)及び被形成体5を加熱しなくても一体的に接合することができるので、被形成体5の熱による変形を防止することができ、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)を含む加飾層4を被形成体5に高精度に形成することができる。また、シリコーンインク層3(3a,3b,3c)と被形成体5とを接合させる場合に、転写剤等が必要ないので、接合部分の厚さを、比較的薄くすることができる。
<第2乃至第22実施形態>
以下に、本発明の第2乃至第22実施形態について説明する。各実施形態では、第1実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。また、製造工程における共通する工程については、適宜、その説明を省略する。
図2は、本発明の第2乃至第6実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。(2A)は、第2実施形態に係る製造方法で対象とする被形成体の斜視図であり、(2B)は、第3実施形態に係る製造方法で対象とする被形成体及び印刷用基材との断面図であり、(2C)は、第4実施形態に係る製造方法で対象とする被形成体及び印刷用基材との断面図であり、(2D)は、第5実施形態に係る製造方法で対象とする被形成体及び印刷用基材の断面図であり、(2E)は、第6実施形態に係る製造方法における印刷用基材の上面図であり、(2F)は、第6実施形態に係る製造方法で対象とする被形成体及び印刷用基材の断面図である。
図3は、本発明の第7乃至第12実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。(3A)は、第7実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(3B)は、第8実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(3C)は、第9実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(3D)は、第10実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(3E)は、第11実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(3F)は、第12実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図である。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る装飾部材の製造工程では、(2A)に示すように、側面部51aが曲面で形成された被形成体5a(例えば、スマートフォン用のシリコーンケース)を処理対象とする。側面部51aが曲面で形成された被形成体5aであっても、印刷用基材2は屈曲可能であるので、側面部51aの曲面に追従して貼り合せることができる。したがって、曲面で形成される側面部51aを有する被形成体5aであっても、被形成体5aの平面部と側面部51aとに同時に加飾層4を形成することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る装飾部材の製造工程では、(2B)に示すように、内側面が曲面状の溝部51bが形成された被形成体5bを処理対象とする。このような内側面が曲面状の溝部51bに対しては、スクリーン印刷、PAD印刷、水転写等では、印刷や転写が困難である。これに対して、印刷用基材2は屈曲可能であるので、内側面が曲面状の溝部51bであっても、溝部51bの内側面に追従して加飾層4を貼り合せることができ、溝部51bの内側面に加飾層4を適切に形成することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る装飾部材の製造工程では、(2C)に示すように、内側面がV字状の溝部51cが形成された被形成体5cを処理対象とする。このような内側面がV字状の溝部51cに対しては、スクリーン印刷、PAD印刷、水転写等では、印刷や転写が困難である。これに対して、第4実施形態に係る装飾部材の製造工程では、調整ステップにおいて、印刷用基材2aの溝部51cの先端部に対応する部分にミシン目21aを形成する。これにより、印刷用基材2aを、ミシン目21aで屈曲させることにより、内側面がV字状の溝部51cに追従して貼り合せることができ、溝部51cの内側面に加飾層4を適切に形成することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態に係る装飾部材の製造工程では、(2D)に示すように、低面部51dと、低面部51dよりも高さの高い高面部52dとを有する被形成体5dを処理対象とする。本実施形態では、被形成体5dの低面部51dに加飾層4を形成する。
第5実施形態に係る装飾部材の製造工程の装飾形成ステップでは、平面状の印刷用基材2bに対して、被形成体5dの低面部51dに画像等を形成するための加飾層4を形成する。次いで、調整ステップでは、印刷用基材2bの被形成体5dの高面部52dに対応する部分、すなわち、印刷用基材2bを被形成体5dの所定の位置に貼り合せる際に、高面部52dと接触してしまうこととなる部分(重なる部分)をくり抜く。このように、印刷用基材2bの被形成体5dの高面部52dに対応する部分をくり抜くので、この印刷用基材2bを被形成体5dに貼り合せる際には、印刷用基材2bが高面部52dと接触せずに、印刷用基材2bに形成された加飾層4を被形成体5dの低面部51dに適切に接触させることができる。したがって、被形成体5dの低面部51dに加飾層4を適切に形成することができる。
<第6実施形態>
第6実施形態に係る装飾部材の製造工程では、(2F)に示すように、複数の段を有する階段状の被形成体5eを処理対象とする。被形成体5eは、各段を構成する複数の水平面51eと、複数の垂直面52eとを有する。本実施形態では、例えば、被形成体5eの水平面51eに加飾層4を形成する。
第6実施形態に係る装飾部材の製造工程の装飾形成ステップでは、平面状の印刷用基材2cにおいて、(2E)に示すように、被形成体5eの水平面51eに対応する水平面用部分22cと、垂直面52eに対応する垂直面用部分23cとを交互に確保する。そして、加飾層4を形成する水平面51eに対応する水平面用部分22cに対して加飾層4(シリコーンインク層3a,3b,3c,3d等)を形成する。また、調整ステップでは、水平面用部分22cと垂直面用部分23cとの境界に対して折り曲げ加工、例えば、ミシン目21cの加工を施す。更に、接合ステップでは、(2F)に示すように、印刷用基材2cの各ミシン目21cを折り曲げることにより、印刷用基材2cを被形成体5eの形状に合わせた階段状とする。次いで、この印刷用基材2cを被形成体5eに貼り合せる。これにより、印刷用基材2cの各水平面用部分22cと、被形成体5eの水平面51eとを適切に貼り合せることができるとともに、印刷用基材2cの各垂直面用部分23cと、被形成体5eの各垂直面52eとを貼り合せることができる。したがって、被形成体5eの複数の水平面51eに、印刷用基材2cに形成した加飾層4(例えば、多色のシリコーンインク層)を適切に貼り合せることができる。なお、本実施形態では、被形成体5eの水平面51eに加飾層4を形成する例を示したが、本発明はこれに限られず、垂直面52eに加飾層4を形成するようにしても良く。この場合には、垂直面52eに対応する、印刷用基材2cの垂直面用部分23cに、加飾層4を形成するようにすれば良い。
<第7実施形態>
第7実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、シリコーンインクに顔料を添加した顔料添加シリコーンインクを用いて印刷を行っている。シリコーンインクに添加する顔料としては、例えば、パール顔料(例えば、メルク株式会社製のイリオジン(登録商標))、蓄光顔料(例えば、根元特殊化学株式会社製のN夜光)、ホログラム等の金属粉等がある。また、顔料を添加するシリコーンインクとしては、例えば、透明なクリアインク(信越化学工業株式会社製のSILMARK)としても良い。
第7実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいては、顔料添加シリコーンインクを用いて印刷用基材2に印刷して乾燥させることにより、(3A)に示すような複数のシリコーンインク層3(3d,3e,3f)を含む加飾層4を有する中間部材を形成する。なお、装飾形成ステップ以降のステップは、第1実施形態に係る装飾部材の製造工程と同様である。
第7実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、より意匠性のある加飾層4が形成された装飾部材を製造することができる。具体的には、クリアインク(シリコーンインククリア)にパール顔料、蓄光顔料、ホログラム等の金属粉を添加すると彩度(華やかさ)、輝度感(金属感)、立体感などが向上する。
<第8実施形態>
第8実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(3B)に示すように、印刷用基材2に対して既に形成されているシリコーンインク層3(3a,3b,3c)の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一になるように印刷・乾燥してシリコーンインク層3gを形成する。
第8実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、印刷用基材2の加飾層4の厚さを均一にすることにより、加飾層4の表面を滑らかにすることができる。このため、被形成体5と、加飾層4とを貼り合せた場合の加飾層4の表面と被形成体5との接触面積を大きくすることができ、加飾層4と被形成体との一体的な接合をより強固にすることができる。
<第9実施形態>
第9実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(3C)に示すように、印刷用基材2に対して複数の色のシリコーンインク層が部分的に重なることを許容して形成し、それらのシリコーンインク層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷・乾燥してシリコーンインク層3gを形成する。
第9実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、複数の色のシリコーンインク層が部分的に重なっても、加飾層4と被形成体とを適切に貼り合せることができる。
<第10実施形態>
第10実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(3D)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3hを形成し、その層上に、箔を転写するための接着層7を形成する。接着層7は、例えば、ウレタン系インク(株式会社セイコーアドバンス製のSG410クリア)を印刷することにより形成することができる。次いで、接着層7の上に、箔8(例えば、和信化学工業株式会社製のスタンピング箔、ホログラム箔等)を転写する。更に、それらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第10実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、金属調の加飾層4を装飾部材に形成することができる。
<第11実施形態>
第11実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(3E)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3hを形成し、その層上の所定の領域(例えば、略全面)に、箔を転写するための接着層7を形成する。次いで、接着層7の上(例えば、接着層7の全面)に、箔8(例えば、和信化学工業株式会社製のスタンピング箔、ホログラム箔等)を転写する。更に、箔8に対してレーザー加工を施すことにより、画像(例えば、文字やキャラクター)を形成する。これにより、箔8には、未加工部分8aと、加工部分8bとによって画像が構成される。レーザー加工によると、より詳細な画像を形成することができる。次いで、これらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。このシリコーンインク層3gは、加飾層4と被形成体5との接合の効果を向上するだけでなく、箔8の保護層としても機能する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第11実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、より詳細な画像を有する金属調の加飾層4を装飾部材に形成することができる。
<第12実施形態>
第12実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(3F)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3hを形成し、その層上に、インクジェット装置により吐出されるインクによる画像を形成可能な接着層7を形成する。接着層7は、例えば、ウレタン系インク(株式会社セイコーアドバンス製のSG410クリア)を印刷することにより形成することができる。次いで、接着層7の上に、インクジェット装置によりインクジェット用のインクによる画像(インクジェットインク層9)を形成する。次いで、それらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第12実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、インクジェット装置による印刷により形成された繊細な画像を含む加飾層4を装飾部材に形成することができる。
<第13実施形態>
図4は、本発明の第13実施形態に係る装飾部材の製造工程における中間部材の断面図及び外観図と、装飾部材の外観図である。
第13実施形態に係る装飾部材の一例である装飾ゴム状弾性体部材101は、図4の(4F)に示すように、円錐台状のゴム状弾性体で構成されたゴム状弾性体部材105(例えば、シリコーングラス)と、ゴム状弾性体部材105の側面に形成された複数の色のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)を含む加飾層4とを有する。装飾ゴム状弾性体部材101は、完成時においては、ゴム状弾性体部材105と、加飾層4(本実施形態では、例えば、シリコーンインク層3)とは、後述するように一体的に接合されている。ゴム状弾性体部材105を構成するゴム状弾性体は、第1実施形態における被形成体5を構成するゴム状弾性体と同様の選択肢から好適に成る。
このような装飾ゴム状弾性体部材101を製造する際には、図4の(4A)に示すような印刷用基材2を用意する。印刷用基材2は、例えば、平面状の部材であり、ゴム状弾性体部材105よりも熱収縮が小さく、熱に対する寸法安定性が高い材質が好ましい。本実施形態では、印刷用基材2は、第1実施形態における印刷用部材2と同様の材料から好適に構成される。その他、加飾層4の形成、乾燥処理および装飾形成ステップについては、第1実施形態と共通するので、重複した説明を省略する。
次いで、加飾層4が形成された印刷用基材2をゴム状弾性体部材105に貼り合せるための形状に調整(例えば、カット)する(調整ステップ)。本実施形態では、ゴム状弾性体部材105は、円錐台の形状をし、その外側面に加飾層4を貼り合せるので、印刷用基材2を、(4C)に示すように、ゴム状弾性体部材105の外側面を展開した展開図に相当する形状にカットする。なお、本実施形態では、印刷用基材2に加飾層4を形成した後に、ゴム状弾性体部材105へ貼り合せるための形状に調整しているが、予め印刷用基材2をゴム状弾性体部材105へ貼り合せるための形状に調整し、その後、その印刷用基材2に加飾層4を形成するようにしても良い。
次いで、図4の(4D)に示すように、印刷用基材2の加飾層4が形成されている面(加飾形成面)と、ゴム状弾性体基材105の加飾層4を形成する対象の面(加飾対象面)とに対して、表面改質処理を行う(表面改質処理ステップ)。印刷用基材2に対する表面改質処理と、ゴム状弾性体基材105に対する表面改質処理とは、同時に実行しても良く、それぞれ別のタイミングで実行しても良い。本実施形態では、印刷用基材2の加飾形成面と、ゴム状弾性体基材105の加飾対象面とに対して、所定の紫外線を照射する。ここで、照射する紫外線およびその作用については、第1実施形態で説明した内容と共通するので、重複した説明を省略する。
次いで、図4の(4E)に示すように、加飾層4が形成された印刷用基材2を、加飾層4の表面が上方に向くように貼り合せ用治具6に載置し、貼り合せ用治具106上においてゴム状弾性体部材105を転がすことにより、加飾層4と、ゴム状弾性体部材105とを位置合わせして貼り合せる(接合ステップの一部)。貼り合せた後、所定時間以内であれば、印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層3と、ゴム状弾性体部材105とはまだ完全に一体的に接合されていないので、貼り合せ位置が適正位置とずれている場合には、加飾層4と、ゴム状弾性体部材105との貼り合せの調整を何度も行うことができる。したがって、曲面を有するゴム状弾性体部材105に対して印刷用基材2の加飾層4を適切な位置に貼り合せることができる。ここで、紫外線を照射した後、印刷用基材2の加飾層4と、ゴム状弾性体部材105とを直ちに貼り合せることが好ましい。また、貼り合わせる際は、加熱又は加圧の少なくとも一方をするようにしても良く、このようにすると、完全に一体的に接合されるまでの時間を短縮することができる。なお、印刷用基材2とゴム状弾性体部材105との貼り合せ方法は、これに限られず、他の貼り合せ用治具を用いても良く、貼り合せ用治具を用いなくても良い。
このようにして、印刷用基材2の加飾層4と、ゴム状弾性体部材105とを貼り合せた後、その状態で或る程度の時間(例えば、24時間)放置することにより、印刷用基材2の加飾層4の表面(シリコーンインク層(3a,3b,3c)の表面)と、ゴム状弾性体部材105とを一体的に接合する(接合ステップの一部)。このように一体的に接合されて、印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層(3a,3b,3c)と、ゴム状弾性体部材105とは、強固に接合されることとなる。その後、(4F)に示すように、加飾層4から印刷用基板2を引き剥がすことにより、ゴム状弾性体部材105に加飾層4が一体的に接合された装飾ゴム状弾性体部材101が完成する。なお、シリコーンインク層(3a,3b,3c)と印刷用基材2との接着力は、一体的に接合されたシリコーンインク層(3a,3b,3c)とゴム状弾性体部材105との接着力よりも弱いので、ゴム状弾性体部材105に加飾層4が一体的に接合された後に、印刷用基材2をシリコーンインク層(3a,3b,3c)から容易に引き剥がすことができる。
このように、本実施形態の製造方法によると、曲面印刷機等を用いることなく、曲面形状のゴム状弾性体部材105に適切に加飾層4を形成することができる。また、ゴム状弾性体部材105に対してインクを直接印刷せずに、転写するようにしているので、第1実施形態と同様、ロスコストを低減することができる。
装飾ゴム状弾性体部材101を製造する場合における、加飾層4の表面のシリコーンインク層3(3a,3b,3c)とゴム状弾性体部材105との接合(一体的に接合)のメカニズムについては、第1実施形態で説明したメカニズムと同様であるため、重複した説明を省略する。
<第14乃至第22実施形態>
以下に、本発明の第14実施形態乃至第22実施形態について説明する。各実施形態では、第13実施形態と共通する構成部分については、同一の符号を付し、適宜、その説明を省略する。
図5は、本発明の第14乃至第22実施形態に係る装飾部材の製造工程を説明する図である。(5A)は、第14実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5B)は、第15実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5C)は、第16実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5D)は、第17実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5E)は、第18実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5F)は、第19実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ終了後の中間部材の断面図であり、(5G)は、第22実施形態に係るゴム状弾性体部材の外観図であり、(5H)は、第22実施形態に係る製造方法における装飾形成ステップ及び調整ステップ終了後の中間部材の断面図である。
<第14実施形態>
第14実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、シリコーンインクに顔料を添加した顔料添加シリコーンインクを用いて印刷を行っている。シリコーンインクに添加する顔料としては、例えば、パール顔料(例えば、メルク株式会社製のイリオジン(登録商標))、蓄光顔料(例えば、根元特殊化学株式会社製のN夜光)、ホログラム等の金属粉等がある。また、顔料を添加するシリコーンインクとしては、例えば、透明なクリアインク(信越化学工業株式会社製のSILMARK)としても良い。
第14実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいては、顔料添加シリコーンインクを用いて印刷用基材2に印刷して乾燥させることにより、(14A)に示すような複数のシリコーンインク層3(3d,3e,3f)を含む加飾層4を有する中間部材を形成する。なお、装飾形成ステップ以降のステップは、第13実施形態に係る装飾部材の製造工程と同様である。
第14実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、より意匠性のある加飾層4が形成された装飾部材を製造することができる。具体的には、クリアインク(シリコーンインククリア)にパール顔料、蓄光顔料、ホログラム等の金属粉を添加すると彩度(華やかさ)、輝度感(金属感)、立体感などが向上する。
<第15実施形態>
第15実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(5B)に示すように、印刷用基材2に対して既に形成されているシリコーンインク層3(3a,3b,3c)の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一になるように印刷・乾燥してシリコーンインク層3gを形成する。
第15実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、印刷用基材2の加飾層4の厚さを均一にすることにより、加飾層4の表面を滑らかにすることができる。このため、ゴム状弾性体部材105と、加飾層4とを貼り合せた場合の加飾層4の表面(すなわち、シリコーンインク層3gの表面)とゴム状弾性体部材105との接触面積を大きくすることができ、加飾層4とゴム状弾性体部材105との一体的な接合をより強固にすることができる。
<第16実施形態>
第16実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(5C)に示すように、印刷用基材2に対して複数の色のシリコーンインク層が部分的に重なることを許容して形成し、それらのシリコーンインク層(3a,3b,3c等)の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷・乾燥してシリコーンインク層3gを形成する。
第16実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、複数の色のシリコーンインク層が部分的に重なっても、加飾層4とゴム状弾性体部材105とを適切に貼り合せることができる。
<第17実施形態>
第17実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(5D)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3h(基材表面シリコーンインク層)を形成し、その層上に、箔を転写するための接着層7を形成する。接着層7は、例えば、ウレタン系インク(株式会社セイコーアドバンス製のSG410クリア)を印刷することにより形成することができる。次いで、接着層7の上に、箔8(例えば、和信化学工業株式会社製のスタンピング箔、ホログラム箔等)を転写する。更に、それらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第17実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、金属調の加飾層4を形成することができる。
<第18実施形態>
第18実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(5E)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3h(基材表面シリコーンインク層)を形成し、その層上の所定の領域(例えば、略全面)に、箔を転写するための接着層7を形成する。次いで、接着層7の上(例えば、接着層7の全面)に、箔8(例えば、和信化学工業株式会社製のスタンピング箔、ホログラム箔等)を転写する。更に、箔8に対してレーザー加工を施すことにより、画像(例えば、文字やキャラクター)を形成する。これにより、箔8には、未加工部分8aと、加工部分8bとによって画像が構成される。レーザー加工によると、より詳細な画像を形成することができる。次いで、これらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。このシリコーンインク層3gは、加飾層4とゴム状弾性体部材105との接合の効果を向上するだけでなく、箔8の保護層としても機能する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第18実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、より詳細な画像を有する金属調の加飾層4を形成することができる。
<第19実施形態>
第19実施形態に係る装飾部材の製造工程では、装飾形成ステップにおいて、(5F)に示すように、印刷用基材2の所定の領域(例えば、全面)に対して、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)により印刷及び乾燥してシリコーンインク層3h(基材表面シリコーンインク層)を形成し、その層上に、インクジェット装置により吐出されるインクによる画像を形成可能な接着層7を形成する。接着層7は、例えば、ウレタン系インク(株式会社セイコーアドバンス製のSG410クリア)を印刷することにより形成することができる。次いで、接着層7の上に、インクジェット装置によりインクジェット用のインクによる画像(インクジェットインク層9)を形成する。次いで、それらの層の上に、1種類のシリコーンインク(例えば、クリアインク)を加飾層4の厚さが均一となるように印刷してシリコーンインク層3gを形成する。なお、接着層7を形成する前に、シリコーンインク層3hの表面に、コロナ処理又はフレーム処理を行っても良く、このようにすると、シリコーンインク層3hと接着層7との密着性を向上することができる。
第19実施形態に係る装飾部材の製造工程によると、インクジェット装置による印刷により形成された繊細な画像を含む加飾層4を形成することができる。
<第20実施形態>
この実施形態は、第13実施形態における被形成体をゴム状弾性体部材105からソーダ石灰ガラスに変更し、ソーダ石灰ガラス製のグラスに印刷用基材2を貼り合わせた以外を、第13実施形態と同条件とした形態である。このように、ソーダ石灰ガラス製の被形成体を用いた場合でも、印刷用基材2を容易に貼り合わせることができ、かつ印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層(3a,3b,3c)と、ソーダ石灰ガラス製のグラスとは、強固に接合されることとなる。その後、加飾層4から印刷用基板2を引き剥がすことにより、上記グラスの表面に加飾層4が一体的に接合される。このような製造方法によると、曲面印刷機等を用いることなく、曲面形状のソーダ石灰ガラス製のグラスに適切に加飾層4を形成することができる。また、上記グラスに対してインクを直接印刷せずに、転写するようにしているので、ロスコストを低減することができる。
<第21実施形態>
この実施形態は、第13実施形態における被形成体をゴム状弾性体部材105からSUS304に変更し、SUS304製のグラスに印刷用基材2を貼り合わせた以外を、第13実施形態と同条件とした形態である。このように、SUS304製の被形成体を用いた場合でも、印刷用基材2を容易に貼り合わせることができ、かつ印刷用基材2の加飾層4のシリコーンインク層(3a,3b,3c)と、SUS304製のグラスとは、強固に接合されることとなる。その後、加飾層4から印刷用基板2を引き剥がすことにより、上記グラスの表面に加飾層4が一体的に接合される。このような製造方法によっても、上述のソーダ石灰ガラス製のグラスを用いた形態で説明した作用・効果が得られる。
<第22実施形態>
上記第13実施形態乃至第21実施形態では、円錐台状のゴム状弾性体部材105あるいはソーダ石灰ガラス若しくはSUS304製のグラス(以下、「ゴム状弾性体部材105等」という)のように、平面に展開することのできる曲面形状のゴム状弾性体部材105等に対して加飾層4を形成するようにしていたが、第22実施形態では、(5G)に示すような、平面に展開することができない、又は困難な曲面形状(例えば、ワイングラス形状)を有するゴム状弾性体部材105aの側面に加飾層4を形成する。
第22実施形態に係る装飾部材101aの製造工程では、調整ステップにおいて、(5H)に示すように、加飾層4が形成された印刷用基材2aに複数のスリット21を入れることにより、印刷用基材2aがゴム状弾性体部材105aの側面の曲面に追従して貼り合せられるように調整する。なお、装飾形成ステップにおいては、印刷用基材2aにスリット21が入れられてゴム状弾性体部材105aに貼り合わされることを想定して、加飾層4を形成するようにしている。
第22実施形態に係る装飾部材101aの製造工程によると、平面に展開することができない、又は困難な曲面形状を有するゴム状弾性体部材105aに適切に加飾層4を形成することができる。
<他の実施の形態>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られず、他の様々な態様に適用可能である。
例えば、第1乃至第22実施形態において、加飾層4を形成した印刷用基材2,2a,2b,2c(2等という)を被形成体5,5a,5b,5c,5d,5e,105,105a(5a等という)に貼り合わせ易いように複数に切り分けて、それらを被形成体5等に貼り合せるようにして、被形成体5等に加飾層4を形成するようにしても良い。このようにすると、複雑な形状の被形成体5等に対しても適切に加飾層4を貼り合わせることができる。例えば、第1実施形態においては、印刷用基材2を被形成体5の表面部50に対応する部分と、被形成体5の4つの側面部51に対応する帯状の部分とに切り分け、側面部51については、帯状の部分を4つの側面部51の全周に巻くように貼り合せても良い。
また、上記第3乃至第7実施形態において、被形成体5b,5c,5d,5e(5b等という)に加飾層4を貼り合せる前に、加飾層4から印刷用基材2等を剥離しても良い。この場合、加飾層4の印刷用基材2等と接触していた面(接触面)に対して、表面改質処理を行い、この接触面を被形成体5b等の表面に貼り合わせるようにしても良い。このようにすると、箔8や、インクジェットインク層9が接着層7よりも外側に位置し、接着層7を介さずに観察されるようになるので、より輝度の高い、鮮明な画像として装飾部材の外面側に表われることとなり、見栄えが向上する。
また、例えば、上記第13乃至第21実施形態においては、加飾層4を形成するゴム状弾性体部材105等として、円錐台形状のものを用いているが、本発明はこれに限られず、例えば、円柱、円錐等といった展開図が得られる曲面を有する形状や、球等の近似した形状を展開図にすることのできる曲面を有する形状としても良く、要は、加飾層4を形成する部分に対応する又は近似できる展開図を得られる形状であれば良い。
また、上記第13乃至第21実施形態において、印刷用基材2をゴム状弾性体部材105等に貼り合わせ易いように複数に切り分けて、それらをゴム状弾性体部材105等に貼り合せるようにして、ゴム状弾性体部材105等に加飾層4を形成するようにしても良い。このようにすると、複雑な形状のゴム状弾性体部材105等に対しても適切に加飾層4を貼り合わせることができる。
また、上記第15乃至第21実施形態において、ゴム状弾性体部材105等に加飾層4を貼り合せる前に、加飾層4から印刷用基材2を剥離しても良い。この場合、加飾層4の印刷用基材2と接触していた面(接触面)に対して、表面改質処理を行い、この接触面をゴム状弾性体部材105等の表面に貼り合わせるようにしても良い。このようにすると、箔8や、インクジェットインク層9が接着層7よりも外側に位置し、接着層7を介さずに観察されるようになるので、より輝度の高い、鮮明な画像として装飾部材の外面側に表われることとなり、見栄えが向上する。
また、装飾形成ステップにおいて、上記第7実施形態乃至第12実施形態に係る装飾形成ステップのいずれか複数を、あるいは上記第14乃至第21実施形態に係る装飾形成ステップのいずれか複数を組み合わせても良い。
本発明は、被形成体に加飾層を形成する際に利用できる。

Claims (9)

  1. 被形成体に多色又は多層のシリコーンインク層を含む加飾層を形成することにより、装飾部材を製造する装飾部材の製造方法であって、
    前記被形成体は、表面にゴム状弾性体層又はシラン化合物を含有するコート層が形成された部材、ゴム状弾性体部材、ガラスあるいは金属であって、
    前記被形成体に形成する多色又は多層のシリコーンインク層を有し、表面がシリコーンインクを含むシリコーンインク層で構成された加飾層を、平面状の印刷用基材に形成する装飾形成ステップと、
    前記印刷用基材上に形成された加飾層の表面の前記シリコーンインク層と、前記加飾層を形成する前記被形成体の表面と、に表面改質処理を実行する表面改質処理ステップと、
    前記印刷用基材上の加飾層と、前記被形成体の表面とを貼り合せて一体的に接合させる接合ステップとを有する装飾部材の製造方法。
  2. 前記被形成体へ貼り合せるために前記印刷用基材の形状を調整し、及び/又は前記印刷用基材を折り曲げ容易に調整する調整ステップをさらに有する請求項1に記載の装飾部材の製造方法。
  3. 前記被形成体は、前記加飾層が形成される低面部と、前記低面部よりも高い高面部と、を有し、
    前記調整ステップでは、前記印刷用基材を前記被形成体に重ね合わせた際に前記高面部と重なる部分をくりぬく調整を行う請求項2に記載の装飾部材の製造方法。
  4. 前記被形成体は、複数の段差を有する階段状部を有し、
    前記印刷用基材は、前記階段状部の水平面及び垂直面に対応する面部分を有し、
    前記調整ステップでは、前記印刷用基材の前記水平面に対応する面部分と前記垂直面に対応する面部分との境界部分を折り曲げ容易に調整する請求項2に記載の装飾部材の製造方法。
  5. 前記装飾形成ステップでは、前記加飾層の表面の前記シリコーンインク層は、1種類のシリコーンインクにより、前記加飾層の厚さを均一にするように形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の装飾部材の製造方法。
  6. 前記加飾層は、前記印刷用基材の表面にシリコーンインクで形成された基材表面シリコーンインク層と、前記基材表面シリコーンインク層の上に形成された、箔層又はインクジェット用インクにより形成されるインク層を形成可能な接着層と、前記接着層の上に形成された、前記箔層又は前記インク層とを有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の装飾部材の製造方法。
  7. 前記被形成体は、加飾層を形成する部分が、展開図が得られる形状の部材である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の装飾部材の製造方法。
  8. 前記被形成体は、円錐台形状を含む部材である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の装飾部材の製造方法。
  9. 前記被形成体は、シリコーンゴムを含んで形成されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の装飾部材の製造方法。
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