以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における画像形成システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像形成システム1は、それぞれがネットワーク2に接続された画像形成装置としてのMFP(Multi Function Peripheral)100,101,102と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)105と、携帯情報装置200と、無線局300とを含む。
PC105は、一般的なコンピュータであり、MFP100,101,102を制御するためのプリンタドライバプログラムがインストールされている。なお、MFP100,101,102の種類が異なる場合、PC105には、MFP100,101,102を制御するための3種類のプリンタドライバプログラムがそれぞれインストールされる。
MFP100,101,102各々は、原稿を読み取るための原稿読取機能、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成機能およびファクシミリデータを送受信するファクシミリ送受信機能ファクシミリ送受信機能を備えている。なお、第1の実施の形態においてはMFP100,101,102を例に説明するが、MFP100,101,102に代えて、画像を形成する機能を備えた装置であれば、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置等であってもよい。また、MFP100,101,102は、ハードウェアおよび機能が同じなので以下の説明では特に言及しない限りMFP100を例に説明する。
携帯情報装置200は、一般的な携帯電話であり、携帯電話用基地局と無線で通信することにより携帯電話網に接続し、通話が可能である。また、携帯情報装置200は、無線LAN機能を備えている。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク2は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)に接続されている。
無線局300は、ネットワーク2の中継装置であり、無線LAN通信機能を備えた携帯情報装置200と通信して、携帯情報装置200をネットワーク2に接続する。MFP100,101,102各々は、ネットワーク2を介してPC105とデータの送受信が可能である。また、MFP100,101,102各々は、ネットワーク2および無線局300を介して携帯情報装置200とデータの送受信が可能である。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部163は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部163は、表示部161上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してMFP101,102、PC105または携帯情報装置200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
第1の実施の形態における画像形成システム1において、MFP100,101,102および携帯情報装置200間で、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、受信側の装置において送信元を特定することができれば、任意のプロトコルを用いることが可能である。データを送受信するプロトコルは、例えばHTTP(HyperText Transfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)およびSMPT(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)等が用いられる。
図4は、第1の実施の形態における携帯情報装置のハードウェア構成の概要を示す機能ブロック図である。図4を参照して、第1の実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208とを含む。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバに接続し、電子メールを送受信する。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。
無線LANI/F208は、無線局300と通信し、携帯情報装置200をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。携帯情報装置200に予めMFP100,101,102それぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、MFP100,101,102と通信することができ、データの送受信が可能となる。なお、第1の実施の形態においては、携帯情報装置200が無線LANI/F208を用いて、MFP100,101,101と通信する場合を例に説明するが、他の通信方法を用いて通信するようにしてもよい。具体的には、携帯情報装置200、MFP100,101,101が、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、MFP100,101,102のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。また、携帯情報装置200を、MFP100,101,102のいずれかと、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等の有線で接続するようにし、携帯情報装置200が、MFP100,101,102のいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムは、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムをであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
また、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、フラッシュメモリ203に限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリであってもよい。
図5は、第1の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図5に示す機能は、第1の実施の形態におけるMFP100,101,102それぞれが備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第1の実施の形態における遠隔制御プログラムおよびMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図5を参照して、CPU111は、携帯情報装置200から受信される遠隔操作指令に従って処理を実行する遠隔制御部51と、処理実行部53と、を含む。
遠隔制御部51は、CPU111が遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。遠隔制御部51は、通信I/F部112が携帯情報装置200との間で通信経路を確立した後、携帯情報装置200からログイン要求を受信すると、携帯情報装置200にログイン画面を送信する。ログイン画面は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報を入力する領域と、認証情報を入力する領域とを含む。遠隔制御部51は、ログイン画面を送信した携帯情報装置200からユーザー識別情報と認証情報とを受信し、携帯情報装置200を操作するユーザーを認証する。MFP100は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と認証情報とを含むユーザーデータをHDD115に記憶している。遠隔制御部51は、携帯情報装置200から受信されたユーザー識別情報と認証情報とをHDD115に予め記憶されているユーザーデータと比較する。遠隔制御部51は、両者が一致すれば認証成功と判断し、ログインを許可するが、両者が一致しなければ認証失敗と判断し、ログインを許可しない。遠隔制御部51は、ログインを許可する場合は許可信号を返信し、ログインを許可しない場合は不許可信号を返信する。
また、遠隔制御部51は、携帯情報装置200との間で通信経路を確立する際に、携帯情報装置200の装置識別情報を取得する。携帯情報装置200の識別情報は、例えば、携帯情報装置200に割り当てられたネットワーク2上の位置情報である。ネットワーク2上の位置情報は、例えば、ネットワークアドレスであり、好ましくは、IP(Internet Protocol)アドレスまたはMAC(Media Access Control)アドレスである。遠隔制御部51は、認証に成功する場合に、認証した携帯情報装置200を操作するユーザーを識別するためのユーザー識別情報と携帯情報装置200の装置識別情報との組を、RAM114に記憶する。
遠隔制御部51は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、携帯情報装置200との間で確立された通信経路が切断される場合、または、携帯情報装置200からログアウト要求を受信する場合、RAM114に記憶されたユーザー識別情報と装置識別情報との組を消去する。
第1の実施の形態においては、認証情報としてパスワードを用いる例を示すが、認証情報をユーザーの指紋、静脈パターン、虹彩等の生体情報を用いるようにしてもよい。この場合、携帯情報装置200は、生体情報を読み取るための読取装置を備える。
遠隔制御部51は、撮像画像受信部61と、部分決定部63と、遠隔指令受信部65と、操作画面送信部67と、を含む。
撮像画像受信部61は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト要求を受信するまでの間、携帯情報装置200から撮像画像を受信する。具体的には、撮像画像受信部61は、通信I/F部112が撮像画像を受信する場合、撮像画像を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200の装置識別情報と比較する。撮像画像受信部61は、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した撮像画像を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した撮像画像を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200を操作する場合に限って、撮像画像を受信することができる。撮像画像受信部61は、撮像画像を受信する場合、撮像画像を部分決定部63に出力する。
部分決定部63は、撮像画像受信部61から入力される撮像画像を解析し、撮像画像の被写体が、MFP100が有する複数の部分のいずれであるかを特定し、複数の部分のうち特定された部分を被写体部分に決定する。MFP100は、MFP100の外観を部分的に撮像した画像、または、MFP100の各部の外観形状のパターンを、HDD115に予め記憶している。具体的には、MFP100の自動原稿搬送装置120、画像形成部140が内蔵される本体部分、給紙部150、後処理部155および操作パネル160それぞれの外観の画像、または外観の形状を線画で示すパターンを記憶する。なお、パターンは、MFP100の対応する部分の外観に、文字または記号が表されている場合は、それら文字または記号であってもよい。
部分決定部63は、比較部69を含む。比較部69は、撮像画像と、HDD115に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部63は、被写体部分を識別するための部分識別情報を操作画面送信部67に出力する。
遠隔指令受信部65は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト要求を受信するまでの間、携帯情報装置200から遠隔操作指令を受信する。具体的には、遠隔制御部51は、通信I/F部112が遠隔操作指令を受信する場合、遠隔操作指令を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200の装置識別情報と比較する。遠隔制御部51は、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した遠隔操作指令を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した遠隔操作指令を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200を操作する場合に限って、遠隔操作指令を受信することができる。
遠隔指令受信部65は、遠隔操作指令を受信する場合、遠隔操作指令を処理実行部53に出力し、処理実行部53に遠隔操作指令に従って処理を実行させる。遠隔操作指令は、設定画面の変更を指示する遠隔操作指令と、処理を実行するための設定値を設定させる遠隔操作指令と、処理の実行を指示する遠隔操作指令と、を含む。
処理実行部53は、CPU111がMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。処理実行部53は、設定値を設定させる遠隔操作指令が入力される場合、設定処理を実行する。設定処理は、処理を実行するための設定値を設定する処理であり、具体的には、遠隔操作指令に含まれる設定値を、RAM114に記憶する処理である。処理実行部53は、処理の実行を指示する遠隔操作指令が入力される場合、RAM114に記憶された設定値に従って処理を実行する。処理実行部53が設定値に従って実行する処理は、例えば、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、記憶制御処理を含む。
画像形成処理は、画像形成部140および給紙部150を制御し、用紙に画像を形成する処理である。後処理は、後処理部155を制御し、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙に対する処理である。後処理は、例えば、1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、1以上の用紙にパンチ穴加工するパンチ処理、1以上の用紙にステープル針を打ち込むステープル処理を含む。原稿読取処理は、自動原稿搬送装置120および原稿読取部130を制御し、原稿の画像を読み取る処理である。データ送受信処理は、通信I/F部112またはファクシミリ部116を制御し、データを送受信する処理である。記憶制御処理は、HDD115または外部記憶装置117を制御し、データを記憶または読み出しする処理である。
処理実行部53は、画像形成処理を実行する場合、画像形成の対象となるデータを処理対象とする。処理実行部53は、原稿読取処理を実行する場合、原稿読取部130が原稿を読み取って出力するデータを処理対象とする。処理実行部53は、データ送受信処理を実行する場合、通信I/F部112が送受信するデータ、あたは、ファクシミリ部116が送受信するファクシミリデータを処理対象とする。処理実行部53は、記憶制御処理を実行する場合、HDD115または外部記憶装置117に書き込むデータまたはHDD115または外部記憶装置117から読み出すデータを処理対象とする。
操作画面送信部67は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト要求を受信するまでの間、HDD115に予め記憶された複数の操作画面または処理実行部53が処理を実行することにより生成された操作画面のいずれかを携帯情報装置200に送信する。操作画面送信部67は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功すると、HDD115に予め記憶された複数の操作画面のうちデフォルトで定められた操作画面を携帯情報装置200に送信する。操作画面送信部67が、デフォルトで定められた操作画面を送信した後に送信する操作画面は、処理実行部53または部分決定部63が定める。
複数の操作画面は、階層構造で互いに関連付けられており、1つの操作画面が他の操作画面に遷移するための遷移ボタンを有している。例えば、上位の階層に配置された操作画面から下位の階層に配置された操作画面とは、上位の階層に配置された操作画面が有する遷移ボタンが下位の階層に配置された操作画面と関連付けられ、下位の階層に配置された操作画面が有する遷移ボタンが上位の階層に配置された操作画面と関連付けられる。このため、上位の階層に配置された操作画面が有する遷移ボタンがユーザーによって指示されることにより下位の階層に配置された操作画面が特定され、下位の階層に配置された操作画面が有する遷移ボタンがユーザーによって指示されることにより上位の階層に配置された操作画面が特定される。これにより、複数の操作画面のいずれか1つを特定できる。
操作画面の変更を指示する遠隔操作指令は、操作画面が有する遷移ボタンを特定するボタン特定情報を含む。処理実行部53は、操作画面の変更を指示する遠隔操作指令が入力されると、遠隔操作指令に含まれるボタン特定情報で特定される遷移ボタンに関連付けられた操作画面を特定し、特定された操作画面を識別するための画面識別情報を操作画面送信部67に出力する。操作画面送信部67は、画面識別情報で特定される操作画面をHDD115から読み出して、携帯情報装置200に送信する。
また、複数の操作画面は、設定種類の操作画面を含む。設定種類の操作画面は、処理実行部53が処理を実行するための設定値を設定するための操作画面であり、設定されている設定値を表示する領域を含む。設定種類の操作画面を設定画面という。
携帯情報装置200に設定画面を送信した後に、携帯情報装置200から受信される遠隔操作指令は、設定値または実行指示を含む。遠隔指令受信部65が設定値を含む遠隔操作指令を受信する場合、処理実行部53は、設定処理を実行する。設定処理は、設定値をRAM114に記憶する処理である。また、遠隔指令受信部65が実行指示を含む遠隔操作指令を受信する場合、処理実行部53は、設定された設定値に従って、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、または記憶制御処理を実行する。
操作画面送信部67は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、部分決定部63から部分識別情報が入力される場合、部分識別情報に予め対応付けられた操作画面を携帯情報装置200に送信する。MFP100は、MFP100の複数の部分それぞれに、複数の操作画面のいずれかを対応付けた対応付テーブルを、HDD115に記憶している。操作画面送信部67は、部分決定部63から部分識別情報が入力される場合、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、部分識別情報に対応付けられた操作画面を携帯情報装置200に送信する。
図6は、対応テーブルの一例を示す図である。図6を参照して、対応付テーブルは、MFP100の複数の部分ごとに対応レコードを含む。対応レコードは、被写体部分の項目と、操作画面の項目と、を含む。被写体部分の項目は、MFP100の複数の部分それぞれの部分識別情報が設定される。操作画面の項目は、複数の操作画面のうち部分識別情報に対応付けられた操作画面を識別するための画面識別情報が設定される。
被写体部分の項目に自動原稿搬送装置120の部分識別情報「自動原稿搬送装置」が設定された対応レコードは、操作画面の項目に画面識別情報「読取設定画面」が設定される。画面識別情報「読取設定画面」の操作画面は、処理実行部53が自動原稿搬送装置120および原稿読取部130を制御して原稿読取処理を実行するための設定値を受けるける設定画面である。
被写体部分の項目に後処理部155の部分識別情報「後処理部」が設定された対応レコードは、操作画面の項目に画面識別情報「後処理設定画面」が設定される。画面識別情報「後処理設定画面」の操作画面は、処理実行部53が後処理部155を制御して後処理を実行するための設定値を受け付ける設定画面である。
被写体部分の項目にMFP100本体の部分識別情報「本体」が設定された対応レコードは、操作画面の項目に画面識別情報「BOX設定画面」が設定される。画面識別情報「BOX設定画面」の操作画面は、処理実行部53がHDD115または外部記憶装置117を制御し、記憶制御処理を実行するための設定値を受け付ける設定画面である。
被写体部分の項目に給紙部150の部分識別情報「給紙部」が設定された対応レコードは、操作画面の項目に画面識別情報「画像形成設定画面」が設定される。画面識別情報「画像形成設定画面」の操作画面は、処理実行部53が画像形成部140および給紙部150を制御し、画像形成処理を実行するための設定値を受け付ける設定画面である。
被写体部分の項目に操作パネル160の部分識別情報「操作パネル」が設定された対応レコードは、操作画面の項目に画面識別情報「パネル設定画面」が設定される。画面識別情報「パネル設定画面」の操作画面は、処理実行部53が操作パネルを制御し、表示部161の輝度、文字サイズなどを定める設定値を受け付ける設定画面である。
図7は、第1の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図7に示す機能は、第1の実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203に記憶された第1の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図7を参照して、携帯情報装置200が備えるCPU201は、MFP100,101,102のいずれかを遠隔操作する遠隔操作部251と、カメラ202を制御する撮像制御部253と、遠隔操作の対象となる装置にカメラ202が撮像した撮像画像を送信する撮像画像送信部255と、を含む。
遠隔操作部251は、MFP100,101,102のうちからユーザーが選択した装置を、遠隔操作の対象となる装置として選択する。携帯情報装置200には、遠隔操作の対象となり得る装置として、MFP100,101,102が予め登録されている。遠隔操作部251は、MFP100,101,102それぞれの装置識別情報を含む選択画面を、表示部206に表示する。ユーザーが選択画面に表示された装置識別情報を選択する操作を操作部207に入力すれば、遠隔操作部251は、MFP100,101,102のうち選択された装置識別情報の装置を、遠隔操作の対象となる装置として選択する。遠隔操作部251は、遠隔操作の対象となる装置にログインする。ここでは、遠隔操作の対象となる装置として、MFP100がユーザーにより選択された場合を例に説明する。具体的には、無線LANI/F208を介して、MFP100にログイン要求を送信する。ログイン要求を受信するMFP100は、ログイン画面を返信するので、遠隔操作部251は、MFP100から受信するログイン画面を表示部206に表示し、ユーザーが操作部207にログイン画面に従って入力するユーザー識別情報と認証情報とを受け付ける。遠隔操作部251は、受け付けられたユーザー識別情報と認証情報との組をMFP100に無線LANI/F208を介して送信する。MFP100においては、上述したように、ログインを許可する場合は許可信号を返信し、ログインを許可しない場合は不許可信号を返信する。遠隔操作部251は、無線LANI/F208がMFP100から許可信号を受信するならば、ログインが許可されたMFP100の装置識別情報を、一時記憶するとともに、遠隔操作の対象となる装置の装置識別情報を撮像画像送信部255に出力する。
撮像制御部253は、操作部207が備えるシャッターボタンがユーザーにより指示されると、カメラ202を制御して、カメラ202に撮像させる。そして、撮像制御部253は、カメラ202が被写体を撮像して出力する撮像画像を受け付ける。ここでは、カメラ202の被写体は、遠隔操作の対象となるMFP100の一部としている。撮像制御部253は、遠隔操作部251によって遠隔操作の対象となる装置MFP100にログインしている間にカメラ202が撮像した撮像画像を、撮像画像送信部255に出力する。
撮像画像送信部255は、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力された後、撮像制御部253から撮像画像が入力されることに応じて、装置識別情報で特定される遠隔操作の対象となる装置MFP100に撮像画像を送信する。換言すれば、撮像画像送信部255は、携帯情報装置200を操作するユーザーが、遠隔操作の対象となる装置、ここではMFP100の一部を被写体として撮像した撮像画像を、MFP100に送信する。
遠隔操作部251は、遠隔操作の対象となる装置MFP100から操作画面を受信する操作画面受信部261と、表示部206を制御する携帯側表示制御部263と、遠隔操作の対象となる装置MFP100に遠隔操作指令を送信する遠隔指令送信部265と、を含む。
操作画面受信部261は、無線LANI/F208を制御して、遠隔操作の対象となるMFP100から許可信号を受信した後に、MFP100から送信される遠隔操作画面を受信する。操作画面受信部261は、MFP100から受信された遠隔操作画面を携帯側表示制御部263に出力する。
携帯側表示制御部263は、遠隔操作画面を表示部206に表示する。遠隔指令送信部265は、携帯側表示制御部263によって表示部206に表示された遠隔操作画面に従ってユーザーが操作部207に入力する遠隔操作を受け付ける。具体的には、遠隔指令送信部265は、遠隔操作画面中をユーザーが指示すれば、遠隔操作画面中でユーザーにより指示された位置に割り当てられた遠隔操作を特定する。遠隔指令送信部265は、特定された遠隔操作に対応する遠隔操作指令を、無線LANI/F208を介して遠隔操作の対象となる装置MFP100に送信する。
図8は、第1の実施の形態における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1の実施の形態における遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第1の実施の形態における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図8を参照して、CPU111は、ログイン要求を受信したか否かを判断する(ステップS51)。通信I/F部112が携帯情報装置200との間の通信経路を確立し、携帯情報装置200からログイン要求を受信するまで待機状態となり(ステップS51でNO)、ログイン要求を受信したならば処理をステップS52に進める。
ステップS52においては、認証に成功したか否かを判断する。認証に成功したならば処理をステップS53に進め、認証に失敗したならば処理をステップS51に戻す。具体的には、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200にログイン画面を送信し、携帯情報装置200が送信するユーザー識別情報と認証情報とを受信する。そして、受信されたユーザー識別情報と認証情報とをHDD115に予め記憶されているユーザーデータと比較する。両者が一致すれば認証成功と判断し、両者が一致しなければ認証失敗と判断する。ステップS53においては、携帯情報装置200のユーザーのログインを許可し、処理をステップS54に進める。具体的には、通信I/F部112を介して、携帯情報装置200に許可信号を送信する。
ステップS54においては、HDD115に予め記憶された複数の操作画面のうちデフォルトで定められた操作画面を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信する。次のステップS55においては、通信I/F部112が携帯情報装置200から撮像画像を受信したか否かを判断する。撮像画像を受信したならば処理をステップS56に進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。
ステップS56においては、部分決定処理を実行し、処理をステップS57に進める。具体的には、携帯情報装置200から受信された撮像画像と、HDD115に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。そして、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
次のステップS57においては、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、ステップS56において決定された被写体部分に対応する操作画面を決定する。そして、決定された操作画面を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信し(ステップS58)、処理をステップS59に進める。
ステップS59においては、遠隔操作指令を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が、携帯情報装置200から遠隔操作指令を受信したか否かを判断する。遠隔操作指令を受信したならば処理をステップS60に進めるが、そうでなければ処理をステップS63に進める。ステップS60においては、受信された遠隔操作指令に従って処理を実行し、処理をステップS61に進める。
次のステップS61においては、ステップS60において実行された処理に対応する操作画面を送信対象に決定する。例えば、ステップS59において、設定画面の変更を指示する遠隔操作指令が受信される場合、遠隔操作指令に含まれるボタン特定情報で特定される遷移ボタンに関連付けられた操作画面を送信対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、設定値を設定する設定処理ならば、設定値が設定された操作画面を送信対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、プレビュー画像を表示する処理ならば、プレビュー画像を含む操作画面が生成されるので、生成されたプレビュー画像を含む操作画面を送信対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、履歴情報を表示する処理ならば、履歴情報を含む操作画面が生成されるので、生成された履歴情報を含む操作画面を送信対象に決定する。
ステップS62においては、ステップS61において送信対象に決定された操作画面を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信し、処理をステップS63に進める。
ステップS63においては、ログアウト要求を受信したか否かを判断する。ログアウト要求を受信したならば処理をステップS64に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に戻す。ステップS64においては、ステップS53においてログインが許可されたユーザーをログアウトし、処理を終了する。
図9は、第1の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203に記憶された第1の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図9を参照して、CPU201は、MFP100,101,102のうちから1つを選択したか否かを判断する(ステップS01)。遠隔操作の対象となり得る装置として、予め登録されたMFP100,101,102それぞれの装置識別情報を選択可能に表示するための選択画面を、表示部206に表示し、ユーザーが選択画面に表示された装置識別情報を選択する操作を操作部207に入力すれば、MFP100,101,102のうち選択された装置識別情報の装置を選択する。ユーザーによりMFP100,101,102のうちから1つが選択されるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、選択されたならば処理をステップS02に進める。以下、遠隔操作の対象となる装置として、MFP100がユーザーにより選択された場合を例に説明する。
次のステップS02においては、選択された装置による認証に成功したか否かを判断する。MFP100にログイン要求を送信し、MFP100が返信するログイン画面を表示部206に表示し、ユーザーが操作部207にログイン画面に従って入力するユーザー識別情報と認証情報とを、MFP100に送信する。そして、MFP100から許可信号が受信されたならばログインに成功したと判断する。ログインに成功したならば処理をステップS03に進めるが、そうでなければ処理をステップS01に戻す。
ステップS03においては、操作画面を受信したか否かを判断する。操作画面を受信したならば処理をステップS04に進めるが、そうでなければステップS04をスキップして処理をステップS05に進める。ステップS04においては、操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS05に進める。
ステップS05においては、遠隔操作を受け付けたか否かを判断する。操作部207により検出される操作を遠隔操作として受け付ける。遠隔操作を受け付けたならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければステップS06をスキップして処理をステップS07に進める。ステップS06においては、遠隔操作の対象となるMFP100に、ステップS05において受け付けられた遠隔操作に対応する遠隔操作指令を送信し、処理をステップS07に進める。
ステップS07においては、ログアウト指示を受け付けたか否かを判断する。ログアウト指示を受け付けたならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS03に戻す。ステップS08においては、遠隔操作の対象となるMFP100に、ログアウト要求を送信し、処理を終了する。
図10は、第1の実施の形態における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。撮像制御処理は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203に記憶された第1の実施の形態における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図10を参照して、CPU201は、シャッターボタンが指示されたか否かを判断する(ステップS11)。操作部207が備えるシャッターボタンがユーザーにより指示されるまで待機状態となり(ステップS11でNO)、シャッターボタンがユーザーにより指示されたならば(ステップS11でYES)、処理をステップS12に進め。
ステップS12においては、カメラ202を制御して撮像する。次のステップS13においては、遠隔操作中か否かを判断する。CPU201が第1の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行するタスクが、遠隔操作の対象となる装置MFP100にログインしているならば遠隔操作中と判断する。遠隔操作中ならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に戻す。なお、遠隔操作の対象となる装置MFP100にログインしていない場合、カメラ202が出力する撮像画像を、フラッシュメモリ203に記憶するようにしてもよい。
ステップS14においては、カメラ202が出力する撮像画像を遠隔操作の対象となる装置MFP100に、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS11に戻す。
以上説明したように第1の実施の形態における画像形成システム1は、携帯情報装置200は、MFP100は、携帯情報装置200のカメラ202がMFP100の一部を被写体として撮像して出力する撮像画像に基づいて、MFP100が含む複数の部分のうちいずれか1つを被写体部分に決定し、被写体部分が決定される場合、複数の操作画面のうち被写体部分に対応する操作画面を、操作を受け付けるための操作画面に決定する。このため、MFP100のユーザーが、携帯情報装置200でMFP100の一部を被写体として撮像すれば、MFP100が被写体である部分に対応する操作画面を操作を受け付けるための操作画面に決定る。したがって、MFP100を操作するための操作画面を選択する操作を容易にすることができる。
また、携帯情報装置200のユーザーが、携帯情報装置200からMFP100を遠隔操作する場合に、携帯情報装置200でMFP100の一部を被写体として撮像すれば、MFP100によって被写体である部分に対応する操作画面が決定され、携帯情報装置200に表示され、携帯情報装置200によってユーザーによる操作が受け付けられると、受け付けられた遠隔操作に従ってMFP100が処理を実行する。このため、MFP100を携帯情報装置200で遠隔操作するための操作画面を選択する操作を容易にすることができる。
また、携帯情報装置200は、カメラ202が出力する撮像画像をMFP100に送信し、MFP100は、携帯情報装置200から受信された撮像画像を、MFP100の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、携帯情報装置200の負荷を低減することができる。
<第1の変形例>
第1の実施の形態においては、携帯情報装置200が遠隔操作の対象とする装置MFP100の一部を撮像して得られる撮像画像を、MFP100に送信し、MFP100においては、撮像画像を解析して、被写体部分を決定するようにした。第1の変形例においては、携帯情報装置200において、被写体部分を決定する。以下、第1の変形例における画像形成システム1Aについて、第1の実施の形態における画像形成システム1と異なる点を主に説明する。なお、第1の実施の形態における画像形成システム1と同一の部品または機能には同一の符号を付し、説明は繰り返さない。
図11は、第1の変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図11を参照して、第1の変形例における携帯情報装置が備えるCPU201Aの機能が図7に示した機能と異なる点は、撮像画像送信部255が削除された点、部分決定部271および部分通知部255Aが追加された点である。その他の機能は、図7に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
部分決定部271は、撮像制御部253から撮像画像が入力される。部分決定部271は、撮像画像を解析し、撮像画像の被写体が、MFP100が有する複数の部分のいずれであるかを特定し、複数の部分のうち特定された部分を被写体部分に決定する。携帯情報装置200は、MFP100の外観を部分的に撮像した画像、または、MFP100の各部の外観形状のパターンを、フラッシュメモリ203に予め記憶している。具体的には、MFP100の自動原稿搬送装置120、画像形成部140が内蔵される本体部分、給紙部150、後処理部155および操作パネル160それぞれの外観の画像、または外観の形状を線画で示すパターンを記憶する。なお、パターンは、MFP100の対応する部分の外観に、文字または記号が表されている場合は、それら文字または記号であってもよい。
部分決定部271は、比較部273を含む。比較部273は、撮像画像と、フラッシュメモリ203に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部271は、被写体部分を識別するための部分識別情報を部分通知部255Aに出力する。
部分通知部255Aは、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力され、部分決定部271から部分識別情報が入力される。部分通知部255Aは、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力された後、部分決定部271から部分識別情報が入力されることに応じて、装置識別情報で特定される遠隔操作の対象となる装置MFP100に部分識別情報を送信する。換言すれば、部分通知部255Aは、携帯情報装置200を操作するユーザーが、遠隔操作の対象となる装置MFP100の一部を被写体として撮像した場合、被写体部分の部分識別情報を、MFP100に送信する。
図12は、第1の変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図12を参照して、第1の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Aの機能が図5に示した機能と異なる点は、遠隔制御部51が遠隔制御部51Aに変更された点である。具体的には、撮像画像受信部61、部分決定部63が削除され、部分情報受信部61Aが追加された点である。
部分情報受信部61Aは、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、携帯情報装置200から部分識別情報を受信する。具体的には、部分情報受信部61Aは、通信I/F部112が部分識別情報を受信する場合、部分識別情報を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200の装置識別情報と比較する。部分情報受信部61Aは、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した部分識別情報を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した部分識別情報を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200を操作する場合に限って、部分識別情報を受信することができる。部分情報受信部61Aは、部分識別情報を受信する場合、部分識別情報を操作画面送信部67に出力する。
第1の変形例において、携帯情報装置200のCPU201Aにより、遠隔操作プログラムが実行され、遠隔操作処理が実行される。CPU201Aにより実行される遠隔操作処理の流れは、図9に示した第1の実施の形態における遠隔操作処理の流れと同じである。
図13は、第1の変形例における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1の変形例における撮像制御処理は、第1の変形例における携帯情報装置200が備えるCPU201Aが、フラッシュメモリ203に記憶された第1の変形例における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201Aにより実行される処理である。図13を参照して、図10に示した第1の実施の形態における撮像制御処理と異なる点は、ステップS14に代えてステップS21およびステップS22が実行される点である。その他の処理は図10に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS13において、CPU201Aが遠隔操作プログラムを実行するタスクが、遠隔操作の対象となる装置MFP100にログインしていると判断される場合、処理がステップS21に進む。ステップS21においては、部分決定処理を実行し、処理をステップS22に進める。具体的には、ステップS12において撮像して得られた撮像画像と、フラッシュメモリ203に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。そして、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
ステップS22においては、被写体部分の部分識別情報を遠隔操作の対象となる装置MFP100に、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS11に戻す。
図14は、第1の変形例における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1の変形例における遠隔制御処理は、第1の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Aが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第1の変形例における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111Aにより実行される処理である。
図14を参照して、図8に示した第1の実施の形態における遠隔制御処理と異なる点は、ステップS56が削除された点、ステップS55およびステップS57が、ステップS55AおよびステップS57Aにそれぞれ変更された点である。その他の処理は図8に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS55Aにおいては、通信I/F部112が携帯情報装置200から部分識別情報を受信したか否かを判断する。部分識別情報を受信したならば処理をステップS57Aに進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。
ステップS57Aにおいては、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、ステップS56Aにおいて受信された部分識別情報に対応する操作画面を決定する。そして、決定された操作画面を、通信I/F部112を介して携帯情報装置200に送信し(ステップS58)、処理をステップS59に進める。
第1の変形例における画像形成システム1Aにおいては、携帯情報装置200が、カメラ202が出力する撮像画像を、MFP100の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、MFP100の負荷を低減することができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態における画像形成システム1Bは、携帯情報装置200でMFP100,101,102のいずれも遠隔操作しない点で、第1の実施の形態における画像形成システム1と異なる。第2の実施の形態における画像形成システム1Bの全体概要は、図1に示した第1の実施の形態における画像形成システム1の全体概要と同じである。第2の実施の形態におけるMFP100,101,102の外観およびハードウェア構成は、図2に示した外観および図3に示したハードウェア構成と同じである。第2の実施の形態における携帯情報装置200のハードウェア構成は、図4に示したハードウェア構成と同じである。
図15は、第2の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図15に示す機能は、第2の実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201Bが、フラッシュメモリ203に記憶された第2の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201Bに形成される機能である。図15を参照して、携帯情報装置が備えるCPU201Bの機能が、図7に示した機能と異なる点は、遠隔操作部251を有しない点、撮像画像送信部255が撮像画像送信部255Bに変更された点である。撮像制御部253は、図7に示した撮像制御部253と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
撮像画像送信部255Bは、撮像制御部253から撮像画像が入力されることに応じて、撮像画像を送信する。撮像画像の送信先は、携帯情報装置200を操作するユーザーにより選択されることにより定まる。例えば、MFP100,101,102を撮像画像の送信先として携帯情報装置200に予め登録しておき、登録された装置を選択可能なリストを表示するようにし、ユーザーがリストのうちから選択した装置を送信先に決定する。ここでは、MFP100が選択された場合を例に説明する。これにより、撮像画像送信部255Bは、携帯情報装置200を操作するユーザーが、MFP100の一部を被写体として撮像した撮像画像を、ユーザーが選択したMFP100に送信する。
図16は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図16に示す機能は、第2の実施の形態におけるMFP100,101,102それぞれが備えるCPU111Bが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第2の実施の形態におけるMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111Bに形成される機能である。第2の実施の形態におけるMFP100,101,102それぞれの機能は同じなので、ここでは、MFP100の機能を例に説明する。
図16を参照して、第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111Bの機能が図5に示した機能と異なる点は、遠隔制御部51が削除された点、撮像画像受信部61B、部分決定部63B、装置側操作受付部71、装置側表示制御部73が追加された点である。
撮像画像受信部61Bは、通信I/F部112を制御して、携帯情報装置200から撮像画像を受信する。撮像画像受信部61Bは、撮像画像を受信する場合、撮像画像を部分決定部63Bに出力する。
部分決定部63Bは、撮像画像受信部61Bから入力される撮像画像を解析し、撮像画像の被写体部分を決定する。具体的には、撮像画像の被写体がMFP100が有する複数の部分のいずれであるかを特定し、MFP100の複数の部分のうちから特定された部分を被写体部分に決定する。MFP100は、MFP100の外観を部分的に撮像した画像、または、MFP100の各部の外観形状のパターンを、HDD115に予め記憶している。
部分決定部63Bは、比較部69Bを含む。比較部69Bは、撮像画像と、HDD115に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部63は、被写体部分を識別するための部分識別情報を操作画面送信部67に出力する。
装置側操作受付部71は、ユーザーが操作部163に入力する操作を受け付ける。装置側操作受付部71は、操作部163に入力された操作を受け付けると、実行指令を処理実行部53に出力し、処理実行部53に実行指令に従って処理を実行させる。実行指令は、操作画面の変更を指示する実行指令と、処理を実行するための設定値を設定させる実行指令と、処理の実行を指示する実行指令と、を含む。
処理実行部53は、設定値を設定させる実行指令が入力される場合、設定処理を実行する。設定処理は、処理を実行するための設定値を設定する処理であり、具体的には、遠隔操作指令に含まれる設定値を、RAM114に記憶する処理である。処理実行部53は、処理の実行を指示する実行指令が入力される場合、RAM114に記憶された設定値に従って処理を実行する。処理実行部53が設定値に従って実行する処理は、例えば、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、記憶制御処理を含む。
装置側表示制御部73は、表示部161を制御して、HDD115に予め記憶された複数の操作画面または処理を実行することにより生成された操作画面のいずれかを表示部161に表示する。
第1の実施の形態におけるMFP100と同様に、複数の操作画面は、階層構造で互いに関連付けられており、1つの操作画面が他の操作画面に遷移するための遷移ボタンを有している。装置側表示制御部73によって表示部161に表示された操作画面が有する遷移ボタンを指示する操作が、装置側操作受付部71が受け付けると、処理実行部53は、指示された遷移ボタンに関連付けられた操作画面を特定し、特定された操作画面を識別するための画面識別情報を装置側表示制御部73に出力する。装置側表示制御部73は、画面識別情報で特定される操作画面をHDD115から読み出して、表示部161に表示する。
また、第1の実施の形態におけるMFP100と同様に、複数の操作画面は、設定種類の設定画面を含む。装置側表示制御部73が表示部161に設定画面を表示した後に、装置側操作受付部71によって受け付けられる操作は、設定値を設定する操作または実行を指示する操作である。装置側操作受付部71によって設定値を設定する操作が受け付けられる場合、処理実行部53は、設定処理を実行する。設定処理は、設定値をRAM114に記憶する処理である。また、装置側操作受付部71によって実行を指示する操作が受け付けられる場合、処理実行部53は、設定された設定値に従って、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、または記憶制御処理を実行する。
装置側表示制御部73は、部分決定部63Bから部分識別情報が入力される場合、部分識別情報に予め対応付けられた操作画面を表示部161に表示する。第2の実施の形態におけるMFP100は、図6に示した対応付テーブルを、HDD115に記憶している。装置側表示制御部73は、部分決定部63Bから部分識別情報が入力される場合、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、部分識別情報に対応付けられた操作画面を表示部161に表示する。
図17は、第2の実施の形態における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態における撮像制御処理は、第2の実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201Bが、フラッシュメモリ203に記憶された第2の実施の形態における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201Bにより実行される処理である。図17を参照して、図10に示した第1の実施の形態における撮像制御処理と異なる点は、ステップS13およびステップS14がステップS13BおよびステップS14Bにそれぞれ変更された点である。その他の処理は図10に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS13Bにおいて、予め登録されたMFP100,101,102のうちからいずれか1つがユーザーにより選択されたか否かを判断する。MFP100,101,102を選択可能に表示するリストを表示部206に表示し、ユーザーがリストのうちから選択する装置を選択する。MFP100,101,102のうちからいずれか1つが選択されたならば処理をステップS14Bに進めるが、そうでなければ処理をステップS11に戻す。ここでは、MFP100が選択された場合を例に説明する。
ステップS14Bにおいては、ステップS13Bにおいて選択されたMFP100にステップS12において撮像して得られた撮像画像を、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS11に戻す。これにより、携帯情報装置200を操作するユーザーが、選択した装置MFP100の一部を被写体として撮像した撮像画像が、ユーザーが選択したMFP100に送信される。
図18は、第2の実施の形態における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態における遠隔制御処理は、第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111Bが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第2の実施の形態におけるMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111Bにより実行される処理である。
図18を参照して、CPU111Bは、ログイン要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS51B)。操作部163にユーザーによってログイン要求が入力されると、ログイン要求を受け付ける。ログイン要求を受け付けるまで待機状態となり(ステップS51BでNO)、ログイン要求を受け付けたならば処理をステップS52に進める。具体的には、表示部161にログイン画面を表示し、ユーザーが操作部163に入力するユーザー識別情報と認証情報とを受け付ける。
ステップS52においては、認証に成功したか否かを判断する。認証に成功したならば処理をステップS53に進め、認証に失敗したならば処理をステップS51Bに戻す。ステップS51Bにおいて受け付けられたユーザー識別情報と認証情報とをHDD115に予め記憶されているユーザーデータと比較する。両者が一致すれば認証成功と判断し、両者が一致しなければ認証失敗と判断する。ステップS53においては、携帯情報装置200のユーザーのログインを許可し、処理をステップS54Bに進める。
ステップS54Bにおいては、HDD115に予め記憶された複数の操作画面のうちデフォルトで定められた操作画面を、表示部161に表示する。次のステップS55においては、通信I/F部112が携帯情報装置200から撮像画像を受信したか否かを判断する。撮像画像を受信したならば処理をステップS56に進めるが、そうでなければ処理をステップS59Bに進める。
ステップS56においては、部分決定処理を実行し、処理をステップS57に進める。具体的には、携帯情報装置200から受信された撮像画像と、HDD115に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。そして、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
次のステップS57においては、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、ステップS56において決定された被写体部分に対応する操作画面を決定する。そして、決定された操作画面を、表示部161に表示し(ステップS58B)、処理をステップS59Bに進める。
ステップS59Bにおいては、操作を受け付けたか否かを判断する。操作部163によってユーザーが入力した操作を受け付けたか否かを判断する。操作を受け付けたならば処理をステップS60Bに進めるが、そうでなければ処理をステップS63Bに進める。ステップS60Bにおいては、受け付けられた操作に従って処理を実行し、処理をステップS61に進める。
次のステップS61においては、ステップS60Bにおいて実行された処理に対応する操作画面を表示対象に決定する。例えば、ステップS59Bにおいて、設定画面の変更を指示する操作、換言すれば、設定画面に含まれる遷移ボタンを指示する操作が受け付けられる場合、指示された遷移ボタンに関連付けられた操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、設定値を設定する設定処理ならば、設定値が設定された操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS60Bにおいて実行された処理が、プレビュー画像を表示する処理ならば、プレビュー画像を含む操作画面が生成されるので、生成されたプレビュー画像を含む操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS60Bにおいて実行された処理が、履歴情報を表示する処理ならば、履歴情報を含む操作画面が生成されるので、生成された履歴情報を含む操作画面を表示対象に決定する。
ステップS62Bにおいては、ステップS61において表示対象に決定された操作画面を、表示部161に表示し、処理をステップS63Bに進める。
ステップS63Bにおいては、ログアウト要求を受け付けたか否かを判断する。操作部163がユーザーにより入力されるログアウト要求を受け付けたならば処理をステップS64に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に戻す。ステップS64においては、ステップS53においてログインが許可されたユーザーをログアウトし、処理を終了する。
以上説明したように第2の実施の形態における画像形成システム1Bにおいて、MFP100は、携帯情報装置200のカメラ202がMFP100の一部を被写体として撮像して出力する撮像画像に基づいて、MFP100が含む複数の部分のうちいずれか1つを被写体部分に決定し、被写体部分が決定される場合、複数の操作画面のうち被写体部分に対応する操作画面を、操作を受け付けるための操作画面に決定する。このため、MFP100のユーザーが、携帯情報装置200でMFP100の一部を被写体として撮像すれば、MFP100が被写体である部分に対応する操作画面を操作を受け付けるための操作画面に決定する。したがって、MFP100を操作するための操作画面を選択する操作を容易にすることができる。
また、MFP100を操作するユーザーが、携帯情報装置200でMFP100の一部を被写体として撮像すれば、MFP100は、被写体である部分に対応する操作画面を決定し、表示部161に表示する。そして、MFP100は、ユーザーによる操作が操作部163によって受け付けられと、操作に従って処理を実行する。このため、MFP100を操作するための操作画面を選択する操作を容易にすることができる。
また、携帯情報装置200は、カメラ202が出力する撮像画像をMFP100に送信し、MFP100は、携帯情報装置200から受信された撮像画像を、MFP100の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、携帯情報装置200の負荷を低減することができる。
<第2の変形例>
第2の実施の形態においては、携帯情報装置200がMFP100の一部を撮像して得られる撮像画像を、MFP100に送信し、MFP100においては、撮像画像を解析して、被写体部分を決定するようにした。第2の変形例においては、携帯情報装置200において、被写体部分を決定する。以下、第2の変形例における画像形成システム1Cについて、第2の実施の形態における画像形成システム1Bと異なる点を主に説明する。なお、第2の実施の形態における画像形成システム1Bと同一の部品または機能には同一の符号を付し、説明は繰り返さない。
図19は、第2の変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図19を参照して、第2の変形例における携帯情報装置200が備えるCPU201Cの機能が図15に示した機能と異なる点は、撮像画像送信部255Bが削除された点、部分決定部271および部分通知部255Cが追加された点である。その他の機能は、図15に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
部分決定部271は、撮像制御部253から撮像画像が入力される。部分決定部271は、撮像画像を解析し、撮像画像の被写体が、MFP100が有する複数の部分のいずれであるかを特定し、複数の部分のうち特定された部分を被写体部分に決定する。携帯情報装置200は、MFP100の外観を部分的に撮像した画像、または、MFP100の各部の外観形状のパターンを、フラッシュメモリ203に予め記憶している。具体的には、MFP100の自動原稿搬送装置120、画像形成部140が内蔵される本体部分、給紙部150、後処理部155および操作パネル160それぞれの外観の画像、または外観の形状を線画で示すパターンを記憶する。なお、パターンは、MFP100の対応する部分の外観に、文字または記号が表されている場合は、それら文字または記号であってもよい。
部分決定部271は、比較部273を含む。比較部273は、撮像画像と、フラッシュメモリ203に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部271は、被写体部分を識別するための部分識別情報を部分通知部255Cに出力する。
部分通知部255Cは、部分決定部271から部分識別情報が入力される。部分通知部255Cは、部分決定部271から部分識別情報が入力されることに応じて、部分識別情報を送信する。部分識別情報の送信先は、携帯情報装置200を操作するユーザーにより選択されることにより定まる。例えば、MFP100,101,102を部分識別情報の送信先として携帯情報装置200に予め登録しておき、登録された装置を選択可能なリストを表示するようにし、ユーザーがリストのうちから選択した送信先を決定する。これにより、部分通知部255Cは、携帯情報装置200を操作するユーザーが、MFP100の一部を被写体として撮像した場合、被写体部分の部分識別情報を、MFP100に送信する。
図20は、第2の変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図20を参照して、第2の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Cの機能が図16に示した機能と異なる点は、撮像画像受信部61Bおよび部分決定部63Bが部分情報受信部61Cに変更された点である。
部分情報受信部61Cは、携帯情報装置200から部分識別情報を受信する。部分情報受信部61Cは、部分識別情報を受信する場合、部分識別情報を装置側表示制御部73に出力する。装置側表示制御部73は、部分情報受信部61Cから部分識別情報が入力される場合、部分識別情報に予め対応付けられた操作画面を表示部161に表示する。
図21は、第2の変形例における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の変形例における撮像制御処理は、第2の変形例における携帯情報装置200が備えるCPU201Cが、フラッシュメモリ203に記憶された第2の変形例における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201Cにより実行される処理である。図21を参照して、図17に示した第2の実施の形態における撮像制御処理と異なる点は、ステップS14Bに代えてステップS21CおよびステップS22Cが実行される点である。その他の処理は図10に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS13Bにおいて、予め登録されたMFP100,101,102のうちからいずれか1つがユーザーにより選択される場合、処理がステップS21に進む。以下、MFP100が選択される場合を例に説明する。ステップS21Cにおいては、部分決定処理を実行し、処理をステップS22Cに進める。具体的には、ステップS12において撮像して得られた撮像画像と、フラッシュメモリ203に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。そして、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
ステップS22Cにおいては、被写体部分の部分識別情報をステップS13Bにおいてユーザーにより選択されたMFP100に、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS11に戻す。
図22は、第2の変形例における操作制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の変形例における操作制御処理は、第2の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Cが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第2の変形例における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111Cにより実行される処理である。
図22を参照して、図18に示した第2の実施の形態における操作制御処理と異なる点は、ステップS56が削除された点、ステップS55およびステップS57が、ステップS55CおよびステップS57Cにそれぞれ変更された点である。その他の処理は図18に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS55Cにおいては、通信I/F部112が携帯情報装置200から部分識別情報を受信したか否かを判断する。部分識別情報を受信したならば処理をステップS57Cに進めるが、そうでなければ処理をステップS59Bに進める。
ステップS57Cにおいては、HDD115に記憶された対応テーブルを参照して、ステップS56Cにおいて受信された部分識別情報に対応する操作画面を決定する。そして、決定された操作画面を、表示部161に表示し(ステップS58B)、処理をステップS59Bに進める。
第2の変形例における画像形成システム1Cにおいては、携帯情報装置200が、カメラ202が出力する撮像画像を、MFP100の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、MFP100の負荷を低減することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態における画像形成システム1Dは、第1の実施の形態における画像形成システム1と同様に、携帯情報装置200DでMFP100,101,102のいずれかを遠隔操作する。第3の実施の形態における画像形成システム1Dは、携帯情報装置200Dが遠隔操作の対象となる装置、例えばMFP100の操作パネル160に表示された操作画面を部分的に撮像する点で、第1の実施の形態における画像形成システム1と異なる。第3の実施の形態における画像形成システム1Dの全体概要は、図1に示した第1の実施の形態における画像形成システム1の全体概要と同じである。第3の実施の形態におけるMFP100,101,102の外観およびハードウェア構成は、図2に示した外観および図3に示したハードウェア構成と同じである。
図23は、第3の実施の形態における携帯情報装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図23を参照して、図4に示したハードウェア構成と異なる点は、加速度センサー209が追加された点である。その他の部品は図4に示した部品と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
加速度センサー209は、互いに交わる3軸方向の加速度を検出する。3軸方向は、好ましくは、互いに直角に交わる。加速度センサー209は、検出した3軸方向の加速度をCPU201に出力する。加速度センサー209が検出する3軸方向の加速度は、携帯情報装置200Dが移動する方向を検出する。移動する方向は、携帯情報装置200Dが回転する方向を含む。なお、加速度センサー209が検出する加速度は、1方向であってもよい。また、加速度センサー209は、3軸の角加速度を検出するセンサーであってもよい。要するに、加速度センサー209は、携帯情報装置200Dが移動方向を検出できればよく、例えば、速度センサーであってもよい。
図24は、第3の実施の形態における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図24に示す機能は、第3の実施の形態における携帯情報装置200Dが備えるCPU201Dが、フラッシュメモリ203に記憶された第3の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201Dに形成される機能である。図24を参照して、第3の実施の形態における携帯情報装置200Dが備えるCPU201Dの機能が、図7に示した機能と異なる点は、方向送信部257が追加された点である。その他の機能は、図7に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
方向送信部257は、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力され、加速度センサー209から3軸方向の加速度が入力される。方向送信部257は、加速度センサー209から入力される加速度から携帯情報装置200Dの移動方向を決定する。方向送信部257は、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力された後、装置識別情報で特定される遠隔操作の対象となる装置MFP100に移動方向を送信する。
図25は、第3の実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図25に示す機能は、第3の実施の形態におけるMFP100,101,102それぞれが備えるCPU111Dが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第3の実施の形態における遠隔制御プログラムおよびMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111Dに形成される機能である。第3の実施の形態におけるMFP100,101,102それぞれの機能は同じなので、ここでは、MFP100の機能を例に説明する。
図25を参照して、CPU111Dは、携帯情報装置から受信される遠隔操作指令に従って処理を実行する遠隔制御部51Dと、処理実行部53と、装置側操作受付部71と、装置側表示制御部73Dと、関連画面表示部75と、を含む。
装置側操作受付部71は、ユーザーが操作部163に入力する操作を受け付ける。装置側操作受付部71は、操作部163に入力された操作を受け付けると、実行指令を処理実行部53に出力し、処理実行部53に実行指令に従って処理を実行させる。実行指令は、設定画面の変更を指示する実行指令と、処理を実行するための設定値を設定させる実行指令と、処理の実行を指示する実行指令と、を含む。
遠隔制御部51Dは、CPU111が第3の実施の形態における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。遠隔制御部51Dは、通信I/F部112が携帯情報装置200Dとの間で通信経路を確立した後、携帯情報装置200Dからログイン要求を受信すると、携帯情報装置200Dにログイン画面を送信する。ログイン画面は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報を入力する領域と、認証情報を入力する領域とを含む。遠隔制御部51Dは、ログイン画面を送信した携帯情報装置200Dからユーザー識別情報と認証情報とを受信し、携帯情報装置200Dを操作するユーザーを認証する。MFP100は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と認証情報とを含むユーザーデータをHDD115に記憶している。遠隔制御部51Dは、携帯情報装置200Dから受信されたユーザー識別情報と認証情報とをHDD115に予め記憶されているユーザーデータと比較する。遠隔制御部51Dは、両者が一致すれば認証成功と判断し、ログインを許可するが、両者が一致しなければ認証失敗と判断し、ログインを許可しない。遠隔制御部51は、ログインを許可する場合は許可信号を返信し、ログインを許可しない場合は不許可信号を返信する。
また、遠隔制御部51Dは、携帯情報装置200Dとの間で通信経路を確立する際に、携帯情報装置200Dの装置識別情報を取得する。携帯情報装置200Dの識別情報は、例えば、携帯情報装置200Dに割り当てられたネットワーク2上の位置情報である。遠隔制御部51Dは、認証に成功する場合に、認証した携帯情報装置200Dを操作するユーザーを識別するためのユーザー識別情報と携帯情報装置200Dの装置識別情報との組を、RAM114に記憶する。
遠隔制御部51Dは、携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功した後、携帯情報装置200Dとの間で確立された通信経路が切断される場合、または、携帯情報装置200Dからログアウト指令を受信する場合、RAM114に記憶されたユーザー識別情報と装置識別情報との組を消去する。
なお、認証情報としてパスワードを用いる例を示すが、認証情報をユーザーの指紋、静脈パターン、虹彩等の生体情報を用いるようにしてもよい。この場合、携帯情報装置200Dは、生体情報を読み取るための読取装置を備える。
処理実行部53は、装置側操作受付部71から設定値を設定させる実行指令が入力される場合、設定処理を実行する。設定処理は、処理を実行するための設定値を設定する処理であり、具体的には、遠隔操作指令に含まれる設定値を、RAM114に記憶する処理である。処理実行部53は、装置側操作受付部71から処理の実行を指示する実行指令が入力される場合、RAM114に記憶された設定値に従って処理を実行する。処理実行部53が設定値に従って実行する処理は、例えば、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、記憶制御処理を含む。
装置側表示制御部73Dは、表示部161を制御して、HDD115に予め記憶された複数の操作画面または処理実行部53が処理を実行することにより生成された操作画面のいずれかを表示部161に表示する。複数の操作画面は、階層構造で互いに関連付けられており、1つの操作画面が他の操作画面に遷移するための遷移ボタンを有している。装置側表示制御部73Dによって表示部161に表示された操作画面が有する遷移ボタンを指示する操作が、装置側操作受付部71が受け付けると、処理実行部53は、指示された遷移ボタンに関連付けられた操作画面を特定し、特定された操作画面を識別するための画面識別情報を装置側表示制御部73Dに出力する。装置側表示制御部73Dは、画面識別情報で特定される操作画面をHDD115から読み出して、表示部161に表示するとともに、表示部161に表示された操作画面を識別するための画面識別情報を関連画面表示部75および関連画面送信部81に出力する。
また、複数の操作画面は、設定種類の設定画面を含む。装置側表示制御部73Dが表示部161に設定画面を表示した後に、装置側操作受付部71によって受け付けられる操作は、設定値を設定する操作または実行を指示する操作である。装置側操作受付部71によって設定値を設定する操作が受け付けられる場合、処理実行部53は、設定処理を実行する。設定処理は、設定値をRAM114に記憶する処理である。また、装置側操作受付部71によって実行を指示する操作が受け付けられる場合、処理実行部53は、設定された設定値に従って、画像形成処理、後処理、原稿読取処理、データ送受信処理、または記憶制御処理を実行する。
関連画面表示部75は、装置側表示制御部73Dから表示部161に表示されている操作画面の画面識別情報が入力され、装置側操作受付部71から表示部161の表示面の位置を示す位置情報が入力される。関連画面表示部75は、装置側操作受付部71から位置情報が入力されることに応じて、装置側表示制御部73Dから入力される画面識別情報で識別される操作画面に対して予め関連付けられた関連画面を決定する。具体的には、関連画面表示部75は、装置側操作受付部71から入力される位置情報で特定される位置が、装置側表示制御部73Dから入力される画面識別情報で識別される操作画面が含む関連画面表示ボタンの領域に含まれる場合、関連画面表示ボタンに予め関連付けられた関連画面を特定する。
また、関連画面表示部75は、遠隔制御部51Dによって携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功している場合、遠隔制御部51Dによって認証されたユーザーのユーザー識別情報と、装置側操作受付部71によって認証されたユーザーのユーザー識別情報とを比較し、両者が同一であれば同一ユーザーによって遠隔操作されていると判断する。関連画面表示部75は、遠隔制御部51Dによって携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功していない場合、同一ユーザーによって遠隔操作されていないと判断する。
関連画面表示部75は、関連画面を特定する場合、同一ユーザーによって遠隔操作されていなければ、特定された関連画面を表示部161に表示されている操作画面に重畳して表示する。また、関連画面表示部75は、遠隔制御部51Dによって同一ユーザーによって遠隔操作されているならば、特定された関連画面を表示部161に表示することなく、特定された関連画面を含む送信指示を、関連画面送信部81に出力する。このため、関連画面は表示部161に表示されないが、携帯情報装置200Dに表示されるので、MFP100を操作するユーザーは、表示部161に表示された操作画面と、携帯情報装置200Dに表示された関連画面とをみながら操作することができる。
関連画面は、例えば、操作画面の関連画面表示ボタンの領域に対して、関連する情報を表示する画面、または、関連する情報の入力を受ける画面である。HDD115に記憶された複数の操作画面は、関連画面が関連付けられている操作画面と、関連画面が関連付けられていない操作画面と、を含む。関連画面が関連付けられている操作画面は、1以上の関連画面が関連付けられる。関連画面は、例えば、入力するための情報をリスト表示する画面、または、入力を補助するためのメッセージを表示する画面である。関連画面表示部75は、表示部161に表示されている操作画面に、関連画面を重畳して表示する。ここでは、関連画面を、ポップアップ画面としている。
装置側操作受付部71は、表示部161に関連画面が表示されている場合、操作部163により検出される、ユーザーにより指示された位置が、関連画面の場合、関連画面中でユーザーにより指示された位置に対応する操作を受け付ける。装置側操作受付部71は、関連画面中でユーザーにより指示された位置に対応する操作に対応する実行指令を処理実行部53に出力し、処理実行部53に実行指令に従って処理を実行させる。実行指令は、処理を実行するための設定値を設定させる実行指令と、処理の実行を指示する実行指令と、を含む。
遠隔制御部51Dは、撮像画像受信部61と、部分決定部63Dと、遠隔指令受信部65と、方向受信部83と、関連画面送信部81と、を含む。
撮像画像受信部61は、携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、携帯情報装置200Dから撮像画像を受信する。具体的には、撮像画像受信部61は、通信I/F部112が撮像画像を受信する場合、撮像画像を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200Dの装置識別情報と比較する。撮像画像受信部61は、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した撮像画像を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した撮像画像を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200Dを操作する場合に限って、撮像画像を受信することができる。撮像画像受信部61は、撮像画像を受信する場合、撮像画像を部分決定部63Dに出力する。
部分決定部63Dは、撮像画像受信部61から入力される撮像画像を解析し、撮像画像の被写体が、MFP100が有する表示部161の複数の部分のいずれであるかを特定し、複数の部分のうち特定された部分を被写体部分に決定する。MFP100は、表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観の形状のパターンを、参照パターンとしてHDD115に予め記憶している。ここでは、表示部161を縦横それぞれに3等分することにより9つの部分の外観の形状を線画で示す参照パターンを記憶する。
図26は、参照パターンの例を示す図である。図26においては、表示部161に操作画面が表示された状態における表示部161の9つの部分を示している。図26を参照して、参照パターン311〜313、321〜323、331〜333は、表示部161の表示面301を縦および横にそれぞれ3分割することにより、9等分した領域である。参照パターン311〜313それぞれは表示面301の上辺を含み、被写部分311は表示面301の左辺をさらに含み、被写部分313は表示面301の右辺をさらに含む。参照パターン321は表示面301の左辺を含み、被写部分323は表示面301の右辺を含み、参照パターン322は表示面301の上辺、下辺、左辺、右辺のいずれも含まない。参照パターン331〜333それぞれは表示面301の下辺を含み、被写部分331は表示面301の左辺をさらに含み、被写部分333は表示面301の右辺をさらに含む。なお、参照パターンを、表示部161を縦横それぞれに3等分することにより9つの部分の外観の形状を線画のパターンで示したが、表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観を撮像した画像であってもよい。
図25に戻って、部分決定部63Dは、撮像画像と、HDD115に記憶された参照パターン311〜313、321〜323、331〜333とを比較する。部分決定部63Dは、撮像画像中に、HDD115に記憶された参照パターン311〜313、321〜323、331〜333のいずれかと同じ形状の画像が含まれる場合、撮像画像中でその参照パターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部63Dは、被写体部分を識別するための部分識別情報を関連画面送信部81に出力する。
遠隔指令受信部65は、携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、携帯情報装置200Dから遠隔操作指令を受信する。具体的には、遠隔制御部51は、通信I/F部112が遠隔操作指令を受信する場合、遠隔操作指令を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200Dの装置識別情報と比較する。遠隔制御部51は、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した遠隔操作指令を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した遠隔操作指令を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200Dを操作する場合に限って、遠隔操作指令を受信することができる。
遠隔指令受信部65は、遠隔操作指令を受信する場合、遠隔操作指令を処理実行部53に出力し、処理実行部53に遠隔操作指令に従って処理を実行させる。遠隔操作指令は、設定画面の変更を指示する遠隔操作指令と、処理を実行するための設定値を設定させる遠隔操作指令と、処理の実行を指示する遠隔操作指令と、を含む。
処理実行部53は、遠隔指令受信部65から設定値を設定させる遠隔操作指令が入力される場合、設定処理を実行する。設定処理は、処理を実行するための設定値を設定する処理であり、具体的には、遠隔操作指令に含まれる設定値を、RAM114に記憶する処理である。処理実行部53は、処理の実行を指示する遠隔操作指令が入力される場合、RAM114に記憶された設定値に従って処理を実行する。
関連画面送信部81は、関連画面表示部75から送信指令が入力される場合、送信指令に含まれる関連画面を、携帯情報装置200Dに送信する。
また、関連画面送信部81は、装置側表示制御部73Dから表示部161に表示されている操作画面の画面識別情報が入力され、部分決定部63Dから部分識別情報が入力される。関連画面送信部81は、携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、部分決定部63Dから部分識別情報が入力されることに応じて、装置側表示制御部73Dから入力される画面識別情報で識別される操作画面に対して予め関連付けられた関連画面を、携帯情報装置200Dに送信する。具体的には、関連画面送信部81は、装置側表示制御部73Dから入力される画面識別情報で識別される操作画面のうち、部分識別情報で特定される被写体部分に相当する部分が、1以上の関連画面表示ボタンを含む場合、1以上の関連画面表示ボタンのいずれか1つの関連画面表示ボタンに予め関連付けられた関連画面を特定し、特定した関連画面を、携帯情報装置200Dに送信する。遠隔指令受信部65は、関連画面送信部81が関連画面を送信した後は、関連画面に割り当てられた遠隔操作指令を受信する。
例えば、図26を参照して、表示部161に表示された操作画面が、6つの関連画面表示ボタンA〜Fを含んでいる。被写体部分が、参照パターン313に対応する部分に決定される場合、被写体部分は関連画面表示ボタンAを含む。この場合には、関連画面表示ボタンAに関連付けられた関連画面が送信される。また、被写体部分が、参照パターン323に対応する部分に決定される場合、被写体部分は関連画面表示ボタンBおよび関連画面表示ボタンCを含む。この場合には、関連画面表示ボタンAおよび関連画面表示ボタンBのうち任意の1つ、例えば、関連画面表示ボタンAに関連付けられた関連画面が送信される。
方向受信部83は、携帯情報装置200Dを操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、携帯情報装置200Dから移動方向を受信する。具体的には、方向受信部83は、通信I/F部112が移動方向を受信する場合、移動方向を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200Dの装置識別情報と比較する。方向受信部83は、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した移動方向を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した移動方向を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200Dを操作する場合に限って、移動方向を受信することができる。方向受信部83は、移動方向を受信する場合、受信された移動方向を関連画面送信部81に出力する。
関連画面送信部81は、装置側表示制御部73Dから入力される画面識別情報で識別される操作画面が複数の関連画面と関連付けられている場合、関連画面を携帯情報装置200Dに送信した後、方向受信部83から移動方向が入力されることに応じて、複数の関連画面ののうちから1つを特定し、特定された関連画面を携帯情報装置200Dに送信する。操作画面が複数の関連画面と関連付けられている場合、その操作画面は、複数の関連画面にそれぞれ対応する複数の関連画面表示ボタンを含む。関連画面送信部81は、操作画面において、先に送信した関連画面に対応する関連画面表示ボタンの位置を基準に、方向受信部83から入力される移動方向に存在する関連画面表示ボタンを特定し、特定した関連画面表示ボタンに対応する関連画面を、携帯情報装置200Dに送信する。
例えば、図26を参照して、表示部161に表示された操作画面が、6つの関連画面表示ボタンA〜Fを含んでいる。ここで、撮像画像が受信された段階で、被写体部分が、参照パターン323に対応する部分に決定される場合、被写体部分は関連画面表示ボタンBおよび関連画面表示ボタンCを含むので、関連画面送信部81は、関連画面表示ボタンBおよび関連画面表示ボタンCのうち関連画面表示ボタンBに関連付けられた関連画面が送信したとする。この段階で、方向受信部83によって表示部161の表示面に対して下方向を示す移動方向が携帯情報装置200Dから受信される場合、関連画面送信部81は、関連画面表示ボタンBの下方向に配置された関連画面表示ボタンCを特定され、関連画面表示ボタンCに関連付けられた関連画面を携帯情報装置200Dに送信する。このため、携帯情報装置200Dのユーザーは、表示部161の表示面を撮像した後に表示部206に表示される関連画面が、所望の関連画面と異なる場合に、携帯情報装置200Dを表示部161の表示面に平行に上下左右のいずれかに移動させれば、別の関連画面が表示部206に表示されるので、所望の関連画面を表示させる操作を容易にすることができる。
図27は、第3の実施の形態における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態における遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111Dが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第3の実施の形態における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111Dにより実行される処理である。
図27を参照して、ステップS51〜ステップS53の処理は、図8に示した第1の実施の形態における遠隔制御処理のステップS51〜ステップS53と同じなのでここでは説明を繰り返さない。ステップS53においてログインを許可した後、処理をステップS55に進める。ステップS55においては、携帯情報装置200Dから撮像画像を受信したか否かを判断する。撮像画像を受信する場合、処理をステップS71に進めるが、そうでなければ処理をステップS79に進める。
ステップS71においては、第3の実施の形態における部分決定処理を実行し、処理をステップS72に進める。具体的には、ステップS55において携帯情報装置200Dから受信された撮像画像と、HDD115に予め記憶された画像またはパターンとを比較する。HDD115に記憶された画像またはパターンは、表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観を撮像した画像、または、表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観の形状のパターンである。そして、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、HDD115に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
次のステップS72においては、被写体部分に基づいて、関連画面表示ボタンを特定する。具体的には、MFP制御プログラムを実行するタスク(装置側表示制御部73D)が表示部161に表示する操作画面、または、後述するステップS62Dにおいて表示部161に表示された操作画面のうち、ステップS71において決定された被写体部分に相当する部分に含まれる関連画面表示ボタンを特定する。操作画面の被写体部分に相当する部分に、複数の関連画面表示ボタンが含まれる場合、任意の1つを特定する。
次のステップS73においては、関連画面を決定する。ステップS74において特定された関連画面表示ボタンに関連付けられた関連画面を決定する。そして、決定された関連画面を、携帯情報装置200Dに送信し(ステップS74)、処理をステップS75に進める。
一方、ステップS79においては、MFP制御プログラムを実行するタスク(関連画面表示部75)から送信指示が入力されたか否かを判断する。送信指示が入力されたならば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。ステップS74においては、処理がステップS79から進む場合、送信指示に含まれる関連画面を、携帯情報装置200Dに送信し、処理をステップS75に進める。
ステップS75においては、通信I/F部112が携帯情報装置200Dから移動方向を受信したか否かを判断する。移動方向を受信したならば処理をステップS76に進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。
ステップS76においては、関連画面表示ボタンを特定する。具体的には、MFP制御プログラムを実行するタスク(装置側表示制御部73D)が表示部161に表示する操作画面、または、後述するステップS62Dにおいて表示部161に表示された操作画面において、携帯情報装置200Dに直前に送信した関連画面に対応する関連画面表示ボタンの位置を基準に、ステップS76において受信された移動方向に存在する関連画面表示ボタンを特定する。
次のステップS77においては、関連画面を決定する。ステップS76において特定された関連画面表示ボタンに関連付けられた関連画面を決定する。そして、決定された関連画面を、携帯情報装置200Dに送信し(ステップS78)、処理をステップS59に進める。
ステップS59においては、遠隔操作指令を受信したか否かを判断する。通信I/F部112が、携帯情報装置200から遠隔操作指令を受信したか否かを判断する。遠隔操作指令を受信したならば処理をステップS60に進めるが、そうでなければ処理をステップS63に進める。ステップS60においては、受信された遠隔操作指令に従って処理を実行し、処理をステップS61Dに進める。
次のステップS61Dにおいては、ステップS60において実行された処理に対応する操作画面を表示対象に決定する。例えば、ステップS59において、設定画面の変更を指示する遠隔操作指令が受信される場合、遠隔操作指令に含まれるボタン特定情報で特定される遷移ボタンに関連付けられた操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、設定値を設定する設定処理ならば、設定値が設定された操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、プレビュー画像を表示する処理ならば、プレビュー画像を含む操作画面が生成されるので、生成されたプレビュー画像を含む操作画面を送信対象に決定する。また、ステップS60において実行された処理が、履歴情報を表示する処理ならば、履歴情報を含む操作画面が生成されるので、生成された履歴情報を含む操作画面を送信対象に決定する。
ステップS62Dにおいては、ステップS61において表示対象に決定された操作画面を、表示部161に表示し、処理をステップS63に進める。
ステップS63においては、ログアウト要求を受信したか否かを判断する。ログアウト要求を受信したならば処理をステップS64に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に戻す。ステップS64においては、ステップS53においてログインが許可されたユーザーをログアウトし、処理を終了する。
図28は、第3の実施の形態における操作制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態における操作制御処理は、第3の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111Dが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第3の実施の形態におけるMFP制御プログラムを実行することにより、CPU111Dにより実行される処理である。
図28を参照して、CPU111Dは、ログイン要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS81)。操作部163にユーザーによってログイン要求が入力されると、ログイン要求を受け付ける。ログイン要求を受け付けるまで待機状態となり(ステップS81BでNO)、ログイン要求を受け付けたならば処理をステップS82に進める。具体的には、表示部161にログイン画面を表示し、ユーザーが操作部163に入力するユーザー識別情報と認証情報とを受け付ける。
ステップS82においては、認証に成功したか否かを判断する。認証に成功したならば処理をステップS83に進め、認証に失敗したならば処理をステップS81に戻す。ステップS81において受け付けられたユーザー識別情報と認証情報とをHDD115に予め記憶されているユーザーデータと比較する。両者が一致すれば認証成功と判断し、両者が一致しなければ認証失敗と判断する。ステップS83においては、携帯情報装置200のユーザーのログインを許可し、処理をステップS84に進める。ステップS84においては、HDD115に予め記憶された複数の操作画面のうちデフォルトで定められた操作画面を、表示部161に表示する。
ステップS85においては、操作を受け付けたか否かを判断する。操作部163によってユーザーが入力した操作を受け付けられたか否かを判断する。操作を受け付けたならば処理をステップS86に進めるが、そうでなければ処理をステップS92に進める。ステップS86においては、ステップS85において受け付けられた操作が、関連画面表示ボタンを指示する操作か否かを判断する。関連画面表示ボタンを指示する操作ならば処理をステップS87に進めるが、そうでなければ処理をステップS89に進める。ステップS87においては、同一ユーザーによって遠隔操作中か否かを判断する。ステップS83においてログインを許可したユーザーによって、遠隔操作されているか否かを判断する。遠隔制御プログラムを実行するタスク(遠隔制御部51D)によって認証されたユーザーのユーザー識別情報と、ステップS83においてログインを許可したユーザーのユーザー識別情報とを比較することによって、同一ユーザーによって遠隔操作中か否かを判断する。同一ユーザーによって遠隔操作中ならば処理をステップS88に進めるが、そうでなければ処理をステップS89に進める。ステップS88においては、遠隔制御プログラムを実行するタスク(遠隔制御部51D)に送信指示を出力し、処理をステップS92に進める。送信指示は、ステップS86において受け付けられた操作により特定される関連画面表示ボタンに関連付けられた関連画面を含む。
ステップS89においては、受け付けられた操作に従って処理を実行し、処理をステップS90に進める。ステップS90においては、ステップS89において実行された処理に対応する操作画面を表示対象に決定する。例えば、ステップS89において、設定画面の変更を指示する操作、換言すれば、設定画面に含まれる遷移ボタンを指示する操作が受け付けられる場合、指示された遷移ボタンに関連付けられた操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS89において実行された処理が、設定値を設定する設定処理ならば、設定値が設定された操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS89において実行された処理が、プレビュー画像を表示する処理ならば、プレビュー画像を含む操作画面が生成されるので、生成されたプレビュー画像を含む操作画面を表示対象に決定する。また、ステップS89において実行された処理が、履歴情報を表示する処理ならば、履歴情報を含む操作画面が生成されるので、生成された履歴情報を含む操作画面を表示対象に決定する。ステップS91においては、ステップS90において表示対象に決定された操作画面を、表示部161に表示し、処理をステップS92に進める。
ステップS92においては、ログアウト要求を受け付けたか否かを判断する。操作部163がユーザーにより入力されるログアウト要求を受け付けたならば処理をステップS93に進めるが、そうでなければ処理をステップS85に戻す。ステップS93においては、ステップS83においてログインが許可されたユーザーをログアウトし、処理を終了する。
図29は、第3の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態における遠隔操作処理は、携帯情報装置200Dが備えるCPU201Dが、フラッシュメモリ203に記憶された第3の実施の形態における遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201Dにより実行される処理である。
図29を参照して、図9に示した第1の実施の形態における遠隔操作処理と異なる点は、ステップS03およびステップS04が、ステップS03DおよびステップS04Dにそれぞれ変更された点である。その他の処理は、図9に示した第1の実施の形態における遠隔操作処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。ステップS03Dにおいては、関連画面を受信したか否かを判断する。MFP100から関連画面を受信したならば処理をステップS04Dに進めるが、そうでなければステップS03Dをスキップして処理をステップS05に進める。ステップS04Dにおいては、関連画面を表示部206に表示し、処理をステップS05に進める。
ステップS05においては、遠隔操作を受け付けたか否かを判断する。ここでは、ステップS04Dにおいて関連画面が表示されているので、その関連画面において操作部207により検出される位置で特定される操作を遠隔操作として受け付ける。
図30は、第3の実施の形態における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の実施の形態における撮像制御処理は、携帯情報装置200Dが備えるCPU201Dが、フラッシュメモリ203に記憶された第3の実施の形態における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201Dにより実行される処理である。図30を参照して、図10に示した第1の実施の形態における撮像制御処理と異なる点は、ステップS14の後にステップS31〜ステップS33が追加された点である。その他の処理は、図10に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない、
ステップS31においては、加速度を検出したか否かを判断する。加速度を検出したならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS32においては、加速度の方向を移動方向として、遠隔操作の対象となる装置MFP100に、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS31に戻す。一方、ステップS33においては、シャッターボタンが指示されたか否かを判断する。操作部207が備えるシャッターボタンがユーザーにより指示されたならば処理をステップS12に戻すが、そうでなければ処理をステップS31に戻す。
以上説明したように第3の実施の形態における画像形成システム1Dにおいて、MFP100は、複数の操作画面のうち操作部163により受け付けられた操作により特定される操作画面を表示部161に表示し、携帯情報装置200から表示部161の一部を被写体として撮像した撮像画像が受信されると、撮像画像に基づいて、表示部161に表示された操作画面の一部を被写体部分に決定し、操作画面の被写体部分に対応する関連画面を携帯情報装置に送信する。携帯情報装置200は、MFP100から関連画面が受信される場合、受信された関連画面を表示部206に表示し、操作部207で関連画面に対応する操作が受け付けられる場合、受け付けられる操作に対応する遠隔操作指令をMFP100に送信する。MFP100は、携帯情報装置200から受信される遠隔操作指令に従って処理を実行する。このため、ユーザーは、MFP100に表示された操作画面と、携帯情報装置200に表示された関連画面とを見ながら操作を入力することができる。その結果、携帯情報装置200を用いたMFP100の操作を容易にすることができる。
また、MFP100は、表示部161に表示された操作画面の関連画面表示ボタンを指示する操作が操作部207によって受け付けられる場合、関連画面表示ボタンに対応する関連画面を、携帯情報装置200により遠隔制御されていなければ表示部161に操作画面に重畳して表示し、携帯情報装置200により遠隔制御されていれば携帯情報装置200に送信する。このため、携帯情報装置200でMFP100を遠隔操作中は、操作画面に関連画面が重畳して表示されることがなく、携帯情報装置200の表示部206に関連画面が表示されるので、操作画面と関連画面との2つを視認可能になる。
さらに、携帯情報装置200は、MFP100から関連画面が受信された後に加速度センサー209によって加速度が検出される場合、検出された加速度が示す方向をMFP100に送信し、MFP100は、携帯情報装置200から受信される方向に基づいて、表示部161に表示された操作画面に対応する複数の関連画面のうちから1つを特定し、特定された関連画面を携帯情報装置200に送信する。このため、ユーザーは、携帯情報装置200を物理的に移動させることによって、携帯情報装置200の表示部206に表示させる関連画面を切り換えることができる。その結果、MFP100に表示されている操作画面に対応する複数の関連画面のうちから1つを直感的な操作で選択することができる。
また、携帯情報装置200は、カメラ202が出力する撮像画像をMFP100に送信し、MFP100は、携帯情報装置200から受信された撮像画像を、表示部161の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、表示部161の複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、携帯情報装置200の負荷を低減することができる。
<第3の変形例>
第3の実施の形態においては、携帯情報装置200Dが遠隔操作の対象とする装置MFP100の一部を撮像して得られる撮像画像を、MFP100に送信し、MFP100においては、撮像画像を解析して、被写体部分を決定するようにした。第3の変形例においては、携帯情報装置200Eにおいて、被写体部分を決定する。以下、第3の変形例における画像形成システム1Eについて、第3の実施の形態における画像形成システム1Dと異なる点を主に説明する。なお、第3の実施の形態における画像形成システム1Dと同一の部品または機能には同一の符号を付し、説明は繰り返さない。
図31は、第3の変形例における携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図31を参照して、第3の変形例における携帯情報装置200Eが備えるCPU201Eの機能が図24に示した第3の実施の形態における携帯情報装置200Dが備えるCPU201Dの機能と異なる点は、撮像画像送信部255が削除された点、部分決定部271Eおよび部分通知部255Eが追加された点である。その他の機能は、図24に示した機能と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
部分決定部271Eは、撮像制御部253から撮像画像が入力される。部分決定部271Eは、撮像画像を解析し、撮像画像の被写体が、MFP100が有する表示部161が有する複数の部分のいずれであるかを特定し、複数の部分のうち特定された部分を被写体部分に決定する。携帯情報装置200Eは、MFP100が備える表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観を撮像した画像、または、MFP100の表示部161を分割した複数の部分それぞれの外観の形状のパターンを、フラッシュメモリ203に予め記憶している。ここでは、表示部161を縦横それぞれに3等分することにより9つの部分の外観の画像、または外観の形状を線画で示すパターンを記憶する。
部分決定部271Eは、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。部分決定部271Eは、被写体部分を識別するための部分識別情報を部分通知部255Eに出力する。
部分通知部255Eは、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力され、部分決定部271Eから部分識別情報が入力される。部分通知部255Eは、遠隔操作部251から遠隔操作の対象となる装置MFP100の装置識別情報が入力された後、部分決定部271Eから部分識別情報が入力されることに応じて、装置識別情報で特定される遠隔操作の対象となる装置MFP100に部分識別情報を送信する。換言すれば、部分通知部255Eは、携帯情報装置200Dを操作するユーザーが、遠隔操作の対象となる装置MFP100の表示部161の一部を被写体として撮像した場合、被写体部分の部分識別情報を、MFP100に送信する。
図32は、第3の変形例におけるMFPが備えるCPUの機能の概要を示すブロック図である。図32を参照して、第3の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Eの機能が図25に示した第3の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111Dの機能と異なる点は、遠隔制御部51Dが遠隔制御部51Eに変更された点である。具体的には、遠隔制御部51Dが有する撮像画像受信部61、部分決定部63Dが削除され、部分情報受信部61Eが追加された点である。
部分情報受信部61Eは、携帯情報装置200Eを操作するユーザーの認証に成功した後、ログアウト指令を受信するまでの間、携帯情報装置200Eから部分識別情報を受信する。具体的には、部分情報受信部61Eは、通信I/F部112が部分識別情報を受信する場合、部分識別情報を送信してきた装置の装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を、先に認証に成功したユーザーが操作する装置、ここでは携帯情報装置200Eの装置識別情報と比較する。部分情報受信部61Eは、両者が同じならば、通信I/F部112が受信した部分識別情報を取得するが、両者が異なれば、通信I/F部112が受信した部分識別情報を廃棄する。これにより、認証されたユーザーが携帯情報装置200Eを操作する場合に限って、部分識別情報を受信することができる。部分情報受信部61Eは、部分識別情報を受信する場合、部分識別情報を関連画面送信部81に出力する。
第3の変形例において、携帯情報装置200EのCPU201Eにより、第3の変形例における遠隔操作プログラムが実行され、第3の変形例における遠隔操作処理が実行される。CPU201Eにより実行される第3の変形例における遠隔操作処理の流れは、図29に示した第3の実施の形態における遠隔操作処理の流れと同じである。
図33は、第3の変形例における撮像制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の変形例における撮像制御処理は、第3の変形例における携帯情報装置200Eが備えるCPU201Eが、フラッシュメモリ203に記憶された第3の変形例における撮像制御プログラムを実行することにより、CPU201Eにより実行される処理である。図33を参照して、図30に示した第3の実施の形態における撮像制御処理と異なる点は、ステップS14に代えてステップS41およびステップS42が実行される点である。その他の処理は図30に示した第3の実施の形態における撮像制御処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS13において、CPU201Eが遠隔操作プログラムを実行するタスクが、遠隔操作の対象となる装置MFP100にログインしていると判断される場合、処理がステップS41に進む。ステップS41においては、第3の変形例における部分決定処理を実行し、処理をステップS42に進める。具体的には、ステップS12において撮像して得られた撮像画像と、フラッシュメモリ203に記憶された各部の外観の画像またはパターンとを比較する。そして、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観の画像が含まれる場合、または、撮像画像中に、フラッシュメモリ203に記憶された各部のいずれかの外観のパターンと同じ形状の画像が含まれる場合、その外観の画像または外観のパターンに対応する部分を、被写体部分に決定する。
ステップS42においては、被写体部分の部分識別情報を遠隔操作の対象となる装置MFP100に、無線LANI/F208を介して送信し、処理をステップS31に進める。
図34は、第3の変形例における遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。第3の変形例における遠隔制御処理は、第3の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Eが、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された第3の変形例における遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111Eにより実行される処理である。
図34を参照して、図27に示した第3の実施の形態における遠隔制御処理と異なる点は、ステップS71が削除された点、ステップS55およびステップS72が、ステップS55EおよびステップS72Eにそれぞれ変更された点である。その他の処理は図27に示した処理と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
ステップS55Eにおいては、通信I/F部112が携帯情報装置200Dから部分識別情報を受信したか否かを判断する。部分識別情報を受信したならば処理をステップS72Eに進めるが、そうでなければ処理をステップS79に進める。
ステップS72Eにおいては、ステップS55Eにおいて受信された部分識別情報で識別される被写体部分に基づいて、関連画面表示ボタンを特定し、処理をステップS73に進める。具体的には、表示部161に表示されている操作画面のうち、ステップS55Eにおいて受信された部分識別情報で識別される被写体部分に相当する部分に含まれる関連画面表示ボタンを特定する。操作画面の被写体部分に相当する部分に、複数の関連画面表示ボタンが含まれる場合、任意の1つを特定する。
第3の変形例において、第3の変形例におけるMFP100が備えるCPU111Eにより、第3の変形例におけるMFP制御プログラムが実行され、第3の変形例のける操作制御処理が実行される。CPU201Eにより実行される第3の変形例における操作制御処理の流れは、図28に示した第3の実施の形態における操作制御処理の流れと同じである。したがって、ここでは説明を繰り返さない。
第3の変形例における画像形成システム1Eにおいては、携帯情報装置200が、カメラ202が出力する撮像画像を、MFP100の表示部161の複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較することによって、表示部161の複数の部分のうちから被写体部分を決定する。このため、MFP100の負荷を低減することができる。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成システム1〜1Eについて説明したが、図8、図14、図18、図27または図34に示した遠隔制御処理、または、図22または図28に示した操作制御処理をMFP100に実行させるとともに、図9または図29に示した遠隔操作処理および図10、図13、図17、図21、図30または図33に示した撮像制御処理を携帯情報装置に実行させる遠隔制御方法、または図8、図14、図18、図27または図34に示した遠隔制御処理を、MFP100が備えるCPU111に実行させる遠隔制御プログラムとして、発明を特定することができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記携帯情報装置は、前記撮像手段により出力される撮像画像を前記画像形成装置に送信する撮像画像送信手段を、さらに備え、
前記画像形成装置は、前記部分決定手段を備え、
前記部分決定手段は、前記撮像手段により出力される撮像画像を、前記装置側表示手段が有する複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較する比較手段を含む、請求項9〜11のいずれかに記載の画像形成システム。
(2) 前記携帯情報装置は、前記部分決定手段と、
前記決定された被写体部分を識別するための部分識別情報を前記画像形成装置に送信する部分通知手段と、を備え、
前記部分決定手段は、前記撮像手段により出力される撮像画像を、前記装置側表示手段が有する複数の部分それぞれに対して予め記憶されたパターン画像と比較する比較手段を含む、請求項9〜11のいずれかに記載の画像形成システム。