以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、遠隔制御装置として機能する複合機(以下、「MFP」という)100と、パーソナルコンピューター(以下、「PC」という)300と、無線局5と、携帯情報装置200,200Aと、を含む。MFP(Multi Function Peripheral)100、PC300および無線局5は、ネットワーク3に接続される。携帯情報装置200,200Aは、無線局5を通して、ネットワーク3に接続される。
ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
PC300は、一般的なコンピューターである。PC300は、MFP100に対応するプリンタードライバープログラムがインストールされており、プリンタードライバープログラムを実行することにより、MFP100を制御して、MFP100に、画像形成処理、原稿読取処理等を実行させることが可能である。
携帯情報装置200,200Aは、スマートフォン、タブレット端末等のPDA(Personal Digital Assistants)など、ユーザーが携帯して使用するしコンピューターである。携帯情報装置200の表示面のサイズは、携帯情報装置200Aの表示面のサイズよりも小さい。携帯情報装置200は、例えば、スマートフォンであり、携帯情報装置200Aは、例えば、タブレット端末である。携帯情報装置200および携帯情報装置200Aのハードウェア構成および機能は、表示面のサイズが異なるが、基本的な構成および機能は同じである。ここでは特に言及しない限り携帯情報装置200を例に説明する。
本実施の形態における画像処理システム1において、携帯情報装置200,200Aそれぞれは、MFP100を遠隔操作可能である。この場合、携帯情報装置200,200Aそれぞれは、MFP100を遠隔制御する遠隔操作装置として機能し、MFP100は、携帯情報装置200,200Aのいずれかによって遠隔制御される遠隔制御装置として機能する。携帯情報装置200,200Aには、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムがインストールされる。一方、MFP100には、携帯情報装置200または携帯情報装置200Aにより遠隔制御され、処理を実行する遠隔制御プログラムがインストールされている。
ここでは、ユーザーAが、携帯情報装置200と携帯情報装置200Aとを同時に操作可能な状態で、携帯情報装置200を用いてMFP100を遠隔操作している最中に、MFP100を遠隔操作する装置を、携帯情報装置200から携帯情報装置200Aに切り換える場合を例に説明する。
なお、本実施の形態においては、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを携帯情報装置200および携帯情報装置200Aにインストールする場合を例に説明するが、MFP100を遠隔制御するための遠隔操作プログラムを、PC300にインストールしてもよい。この場合には、ユーザーは、携帯情報装置200,200Aを用いてMFP100を遠隔制御する場合と同様に、PC300を用いてMFP100を遠隔制御することが可能である。
図2は、MFPのハードウェア構成の概要の一例を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、画像が形成された用紙を処理する後処理部155と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
後処理部155は、画像形成部140により画像が形成された1以上の用紙を並び替えて排紙するソート処理、パンチ穴加工するパンチ処理、ステープル針を打ち込むステープル処理を実行する。
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、CD−ROM(Compact Disk ROM)118が装着される外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150、後処理部155および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。さらに、RAM114は,設定値記憶領域と画面記憶領域とを含む。設定値記憶領域は、処理を実行するための設定値を記憶する領域である。画面記憶領域は、表示部161に表示する操作画面および遠隔操作画面を記憶する領域である。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して、PC300または携帯情報装置200,200Aとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク3を介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
外部記憶装置117は、CD−ROM118が装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装着されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
また、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD115に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができるようにするためである。
図3は、携帯情報装置の構成の概要を示すブロック図である。図3を参照して、本実施の形態における携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、情報を表示する表示部206と、ユーザーの操作を受け付ける操作部207と、無線LANI/F208と、近距離通信部209と、加速度センサー210と、外部記憶装置211と、を含む。
フラッシュメモリ203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ203に記録されたプログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行する。また、フラッシュメモリ203は、携帯情報装置200を識別するための装置識別情報、および携帯情報装置200を使用するユーザーとして割り当てられたユーザーを識別するためのユーザー識別情報を記憶する。
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、メインキー207Aと、タッチパネル207Bとを備える。また、ユーザーが、表示部206の表示面を指示する場合、操作部207は、タッチパネル207Bにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。CPU201は、タッチパネル207Bによる検出された位置に基づいて、表示部206に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部206に表示されている画面と、タッチパネル207Bによる検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部206にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル207Bによる検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
カメラ202は、レンズおよび光電変換素子を備え、レンズで集光した光を光電変換素子に結像し、光電変換素子は受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。光電変換素子は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー、CCD(Charge Coupled Device)センサー等である。
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカーを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカーから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバーに接続し、電子メールを送受信する。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、携帯情報装置200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。例えば、無線LANI/F208は、Wi−Fi規格に基づき無線通信するインターフェースである。携帯情報装置200に、PC300、MFP100それぞれのIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、携帯情報装置200は、PC300、MFP100と通信することができ、データの送受信が可能となる。
近距離通信部209は、Bluetooth(登録商標)規格のGAP(Generic Access Profile)等に基づき、携帯情報装置200Aと無線により通信を行う。また、近距離通信部209は、NFC(Near Field Communication)の近距離無線通信方式で通信するようにしてもよい。近距離通信部209は、携帯情報装置200Aとの間の距離が通信可能な距離以下となると、携帯情報装置200Aと通信する。近距離通信部209が通信可能な距離は、数cmである。
なお、PC300、MFP100が、近距離通信部209と通信可能な近距離無線装置を搭載する場合には、携帯情報装置200が、PC300、MFP100,100A,100Bのいずれかと、1対1で通信するようにしてもよい。
加速度センサー210は、X軸、Y軸およびZ軸の3方向の加速度を測定する3軸加速度センサーである。加速度センサー210は、検出した加速度をCPU201に出力する。
外部記憶装置211は、携帯情報装置200に着脱自在であり、遠隔操作プログラムを記憶したCD−ROM211Aが装着可能である。CPU201は、外部記憶装置211を介してCD−ROM211Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置211に装着されたCD−ROM211Aに記録された遠隔操作プログラムを、CPU201が備えるRAMにロードして実行することが可能である。
なお、CPU201が実行するプログラムとして、フラッシュメモリ203またはCD−ROM211Aに記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、フラッシュメモリ203に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、携帯情報装置200が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM211Aに限られず、光ディスク(MO/MD/DVD)、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(登録商標)などの半導体メモリであってもよい。
図4は、本実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図4を参照して、CPU111は、接続制御部51と、認証部53と、操作受信部55と、遠隔操作画面送信部57と、遠隔制御部59と、切換指示受信部61と、再接続指示受信部63と、関連付部65と、確認部67と、を含む。
接続制御部51は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が携帯情報装置200,200Aのいずれかから接続要求を受信すると、携帯情報装置200,200Aのうち接続要求を送信してきた装置との間で通信経路を確立する。接続制御部51によって通信経路が確立された装置を接続中装置という。接続制御部51は、接続中装置との間で確立された通信経路を識別するための経路識別情報と接続中装置を識別するための装置識別情報との組を、操作受信部55および遠隔操作画面送信部57に出力する。
操作受信部55は、接続制御部51から経路識別情報と装置識別情報との組が入力されると、通信制御部112を制御し、経路識別情報で特定される通信経路を介して、装置識別情報で特定される接続中装置から送信される遠隔操作を示す情報を受信する。以下、遠隔操作を示す情報が送受信される場合を単に遠隔操作が送受信されるという。操作受信部55は、接続中装置から遠隔操作を受信することに応じて、その遠隔操作を識別するための操作識別情報と装置識別情報との組を、遠隔制御部59に出力する。
遠隔操作画面送信部57は、接続制御部51から経路識別情報と装置識別情報との組が入力され、通信I/F部112を制御して、経路識別情報で特定される通信経路を介して、遠隔操作画面を、装置識別情報で特定される接続中装置に送信する。
遠隔制御部59は、操作受信部55から遠隔操作を識別するための操作識別情報と装置識別情報との組が入力され、遠隔操作に従って処理を実行する。遠隔制御部59は、設定部81と、処理実行部83と、遠隔操作画面生成部85と、を含む。
接続中装置が、MFP100に送信する遠隔操作は、設定値を設定する設定操作、遠隔操作画面を別の遠隔操作画面に切り換えを指示する画面遷移操作と、処理の実行を指示する実行指示操作と、を含む。操作受信部55は、遠隔操作画面が送信された後に受信する遠隔操作が位置情報を含む場合、その位置情報と、遠隔操作画面送信部57によって遠隔操作装置に送信された遠隔操作画面とに基づいて、遠隔操作を検出する。具体的には、位置情報によって、遠隔操作画面中で特定される位置が、遠隔操作画面に含まれる遷移ボタン内ならば画面遷移操作を特定する。位置情報によって遠隔操作画面中で特定される位置が、設定値を設定するコマンドが割り当てられた領域内ならば設定操作を特定する。位置情報によって遠隔操作画面中で特定される位置が、実行コマンドが割り当てられたボタンの領域内ならば実行指示操作を特定する。なお、ここでは、遠隔操作画面中の位置から遠隔操作を特定するが、接続中装置が画面遷移操作、設定操作、機能実行操作を区別可能な形態で遠隔操作を送信するようにしてもよい。例えば、遠隔操作中装置が、画面遷移操作、設定操作、機能実行操作それぞれに対応する遠隔操作コマンドを送信するようにしてもよい。
設定部81は、操作受信部55から設定操作の操作識別情報と装置識別情報との組が入力される場合、設定操作に従って設定値を設定する。設定操作は、設定項目と設定値とを含む。設定部81は、設定操作に含まれる設定項目に設定操作に含まれる設定値を設定する。設定部81は、設定値を設定すると、遠隔操作画面生成部85に、装置識別情報を含む生成指示を出力する。
遠隔操作画面生成部85は、設定部81から生成指示が入力されることに応じて、先に生成した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面を生成し、生成した遠隔操作画面と、生成指示に含まれる装置識別情報との組を遠隔操作画面送信部57に出力する。遠隔操作画面生成部57が設定部81から入力される生成指示に基づいて生成する遠隔操作画面は、設定値が更新された後の値を含む。このため、接続中装置に、設定値が更新された後の値を含む遠隔操作画面が送信され、遠隔操作装置において表示される。
遠隔操作画面生成部85は、操作受信部55から画面遷移操作の操作識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、画面遷移操作により定まる遠隔操作画面を生成し、生成された遠隔操作画面と、操作受信部55から入力される装置識別情報との組を遠隔操作画面送信部57に出力する。このため、接続中装置に、画面遷移操作により定まる遠隔操作画面が送信され、その遠隔操作画面が接続中装置において表示される。
処理実行部83は、MFP100が有する実装機能に対応する処理を実行する。処理実行部83は、操作受信部55から実行指示操作の操作識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、設定部81において設定された設定値を用いて、実行指示操作により定まる処理を実行する。実装機能は、例えば、画像を処理する画像処理機能、画像を形成する画像形成機能、画像が形成された用紙を処理する後処理機能、データを出力する出力機能である。画像処理機能は、例えば、画像中の文字を認識するOCR機能、複数の画像をまとめた1つの画像に変換する集約機能を含む。画像形成機能は、例えば、画像をモノクロで形成するモノクロ印字機能、画像をカラーで形成するカラー印字機能、用紙の両面に画像を形成する両面印字機能を含む。後処理機能は、例えば、用紙にパンチ穴を開けるパンチ機能、複数枚の用紙にステープル針を打ち込むステープル機能、用紙を折り曲げる折り曲げ機能を含む。出力機能は、例えば、データをファクシミリで送信するFAX機能、データをHDD115等の記録媒体に記憶する保存機能、通信I/F部112を制御してデータを外部に送信する送信機能を含む。
接続制御部51は、第1通信経路確立部71と、第2通信経路確立部73と、を含む。第1通信経路確立部71は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が遠隔操作装置から接続要求を受信すると、認証部53による認証が成功することを条件に、接続要求を送信してきた遠隔操作装置との間で通信経路を確立する。具体的には、第1通信経路確立部71は、通信I/F部112を制御し、通信I/F部112が遠隔操作装置から接続要求を受信すると、遠隔操作装置との間で通信経路を確立し、その通信経路の経路識別情報を認証部53に出力する。
認証部53は、第1通信経路確立部71から経路識別情報が入力されることに応じて、通信I/F部112を制御して、経路識別情報で特定される通信経路を介して遠隔操作装置に、認証情報を入力するための認証画面を送信し、遠隔操作装置が返信する認証情報を受信する。認証情報は、ここでは、ユーザーを識別するためのユーザーIDとパスワードとの組としている。なお、認証情報は、これに限定さえることなく、指紋、虹彩などの生体情報を用いてもよい。認証部53は、遠隔操作装置から受信される認証情報と同じ認証情報が登録されていれば、遠隔操作装置を認証するが、遠隔操作装置から受信される認証情報と同じ認証情報が登録されていなければ遠隔操作装置を認証しない。認証部53は、認証結果を第1通信経路確立部71に出力する。
第1通信経路確立部71は、認証部53から入力される認証結果が認証に成功したことを示す場合、接続要求を送信してきた遠隔操作装置を初期装置に設定し、初期装置との間で確立した通信経路を識別するための経路識別情報と初期装置の装置識別情報とを、操作受信部55、切換指示受信部61、再接続指示受信部63、遠隔操作画面送信部57に出力するとともに、関連付部65に初期装置の装置識別情報を出力する。ここでは、初期装置を携帯情報装置200とする場合を例に説明する。第1通信経路確立部71によって初期装置との間で通信経路が確立されている間は、初期装置が接続中装置である。このため、第1通信経路確立部71が初期装置との間で通信経路を確立している間は、操作受信部55は初期装置から遠隔操作を受信し、遠隔操作画面送信部57は初期装置に遠隔操作画面を送信する。
遠隔操作画面送信部57は、第1通信経路確立部71から経路識別情報と装置識別情報との組が最初に入力される場合、換言すれば、第1通信経路確立部71によって初期装置との間で通信経路が確立された時点で、初期画面としてデフォルトで定められた遠隔操作画面をHDD116から読出し、読出した遠隔操作画面を、通信I/F部112を制御して、経路識別情報で特定される通信経路を介して装置識別情報で特定される初期装置に送信する。
切換指示受信部61は、第1通信経路確立部71から経路識別情報と装置識別情報との組が入力された後、通信I/F部112を制御して、経路識別情報で特定される通信経路を介して装置識別情報で特定される初期装置から切換指示を受信する。切換指示は、初期装置とは別の切換装置(第2の遠隔操作装置装置)への切換を指示する信号であり、切換装置を識別するための装置識別情報を含む。ここでは、切換装置を携帯情報装置200Aとする場合を例に説明する。この場合、初期装置である携帯情報装置200が切換装置である携帯情報装置200Aの装置識別情報を含む切換指示をMFP100に送信する。切換指示受信部61は、切換指示を受信することに応じて、第1通信経路確立部71から入力される経路識別情報と、確認指示とを確認部67に出力する。確認指示は、切換指示を送信してきた初期装置の装置識別情報と、切換指示に含まれる切換装置の装置識別情報とを含む。
確認部67は、切換指示受信部61から経路識別情報と確認指示とが入力されることに応じて、確認指示に含まれる2つの装置識別情報で特定される初期装置と切換装置とが関連付部65によって関連付けられているか否かを判断する。後述するように、関連付部65は、2つの装置を関連付ける場合、2つの装置それぞれの装置識別情報を含む関連付情報を生成し、HDD116に記憶するので、確認部67は、初期装置の装置識別情報と切換装置の装置識別情報とを含む関連付情報がHDD116に記憶されていれば、初期装置と切換装置とが関連付けられていると判断し、そのような関連付情報がHDD116に記憶されていなければ、初期装置と切換装置とが関連付けられていないと判断する。確認部67は、初期装置と切換装置とが関連付けられていると判断する場合、第2通信経路確立部73に確立指示を出力する。確立指示は、切換装置の装置識別情報を含む。
また、確認部67は、初期装置と切換装置とが関連付けられていないと判断する場合、通信I/F部112を制御して、切換指示受信部61から入力される経路識別情報で特定される通信経路を介して、初期装置に確認画面を送信する。確認画面は、切換装置に切り換えることの確認を求める画面であり、確認することを示すコマンドが割り当てられた「Yes」のボタンと、否認することを示すコマンドが割り当てられた「No」のボタンとを含む。初期装置は、ユーザーによって「Yes」のボタンが指示されると、確認信号を返信し、ユーザーによって「No」のボタンが指示されると、否認信号を返信する。確認部67は、通信I/F部112を制御して、切換指示受信部61から入力される経路識別情報で特定される通信経路を介して、初期装置から確認信号を受信する場合、第2通信経路確立部73に、切換装置の装置識別情報を含む確立指示を出力し、初期装置から否認信号を受信する場合、第2通信経路確立部73に確立指示を出力しない。
第2通信経路確立部73は、確認部67から確立指示が入力されると、通信I/F部112を制御して、切換装置に接続要求を送信し、切換装置との間で通信経路を確立する。第2通信経路確立部73は、切換装置との間で通信経路を確立すると、第1通信経路確立部71に切断指示を出力するとともに、切換装置との間で確立した通信経路の経路識別情報と切換装置の装置識別情報とを、操作受信部55、切換指示受信部61、再接続指示受信部63、遠隔操作画面送信部57に出力するとともに、関連付部65に切換装置の装置識別情報を出力する。第1通信経路確立部71は、第2通信経路確立部73から切断指示が入力される場合、初期装置との間で確立した通信経路を切断する。第2通信経路確立部73によって切換装置との間で通信経路が確立されている間は、切換装置が接続中装置である。このため、第2通信経路確立部73が切換装置との間で通信経路を確立している間は、操作受信部55は切換装置から遠隔操作を受信し、遠隔操作画面送信部57は切換装置に遠隔操作画面を送信する。
遠隔操作画面送信部57は、第1通信経路確立部71から経路識別情報と装置識別情報との組が入力された後に、第2通信経路確立部73から経路識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、初期装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、通信I/F部112を制御して、第2通信経路確立部73から入力される経路識別情報で特定される通信経路を介して切換装置に送信する。
関連付部65は、第1通信経路確立部71から初期装置の装置識別情報が入力された後に、第2通信経路確立部73から切換装置の装置識別情報が入力されると、初期装置と切換装置とを関連付ける。具体的には、関連付部65は、初期装置の装置識別情報と切換装置の装置識別情報とを含む関連付情報を生成し、生成した関連付情報をHDD116に記憶する。
再接続指示受信部63は、第2通信経路確立部73から切換装置との間で確立した通信経路の経路識別情報と切換装置の装置識別情報との組が入力された後、通信I/F部112を制御して、経路識別情報で特定される通信経路を介して装置識別情報で特定される切換装置から再接続指示を受信する。再接続指示受信部63は、切換装置から再接続指示を受信することに応じて、第1通信経路確立部71に再接続指示を出力する。
第1通信経路確立部71は、再接続指示受信部63から再接続指示が入力されることに応じて、通信I/F部112を制御して、初期装置に接続要求を送信し、初期装置との間で通信経路を確立する。第1通信経路確立部71は、初期装置との間で通信経路を確立すると、第2通信経路確立部73に切断指示を出力するとともに、初期装置との間で確立した通信経路の経路識別情報と切換装置の装置識別情報とを、操作受信部55、切換指示受信部61、再接続指示受信部63、遠隔操作画面送信部57に出力する。
遠隔操作画面送信部57は、第2通信経路確立部73から経路識別情報と装置識別情報との組が入力された後に第1通信経路確立部71から経路識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、切換装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、通信I/F部112を制御して、第1通信経路確立部71から入力される経路識別情報で特定される通信経路を介して初期装置に送信する。
第2通信経路確立部73は、第1通信経路確立部71から切断指示が入力される場合、切換装置との間で確立した通信経路を切断する。このため、第1通信経路確立部71が初期装置との間で通信回線を確立している間は、操作受信部55は初期装置から遠隔操作を受信し、遠隔操作画面送信部57は初期装置に遠隔操作画面を送信する。
再接続指示受信部63は、第1通信経路確立部71に再接続指示を出力した後に、第1通信経路確立部71から初期装置との間で確立した通信経路の経路識別情報と初期装置の装置識別情報との組が入力される。再接続指示受信部63は、第1通信経路確立部71に再接続指示を出力した後に、通信I/F部112が、初期装置との間で確立した通信経路を介して再接続指示を受信する場合がある。再接続指示受信部63は、再接続指示を受信することに応じて、第2通信経路確立部73に再接続指示を出力する。
第2通信経路確立部73は、再接続指示受信部63から再接続指示が入力されることに応じて、通信I/F部112を制御して、切換装置に接続要求を送信し、切換装置との間で通信経路を確立する。第2通信経路確立部73は、切換装置との間で通信経路を確立すると、第1通信経路確立部71に切断指示を出力するとともに、切換装置との間で確立した通信経路の経路識別情報と切換装置の装置識別情報とを、操作受信部55、切換指示受信部61、再接続指示受信部63、遠隔操作画面送信部57に出力する。
遠隔操作画面送信部57は、第1通信経路確立部71から経路識別情報と装置識別情報との組が入力された後に、第2通信経路確立部73から経路識別情報と装置識別情報との組が入力されることに応じて、初期装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、通信I/F部112を制御して、第2通信経路確立部73から入力される経路識別情報で特定される通信経路を介して切換装置に送信する。
図5は、携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要の一例を示すブロック図である。図5に示す機能は、携帯情報装置200が備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図5を参照して、CPU201は、通信制御部251と、遠隔操作画面受信部253と、画像表示制御部255と、操作受付部257と、遠隔操作送信部259と、識別画像表示制御部261と、識別情報送信部263と、切換装置情報取得部265と、切換指示部267と、を含む。
通信制御部251は、遠隔操作の対象となる遠隔制御装置との間で通信経路を確立する。具体的には、通信制御部251は、ユーザーが操作部207を操作して、MFP100を遠隔操作の対象となる遠隔制御装置として指示を入力すれば、無線LANI/F208を制御して、遠隔制御装置に接続要求を送信し、遠隔制御装置との間の通信経路を確立する。通信制御部251は、遠隔制御装置との間で通信経路を確立すると、その通信経路の経路識別情報を、遠隔操作画面受信部253、遠隔操作送信部259および切換指示部267に出力する。
遠隔操作画面受信部253は、通信制御部251から経路識別情報が入力されると、無線LANI/F208を制御し、無線LANI/F208が経路識別情報で特定される通信経路で、遠隔制御装置から遠隔操作画面を受信する。遠隔操作画面受信部253は、受信された遠隔操作画面を、画像表示制御部255に出力する。画像表示制御部255は、表示部206を制御し、遠隔操作画面が入力されることに応じて、遠隔操作画面の画像を表示部206に表示する。
操作受付部257は、操作部207を制御し、ユーザーが操作部207に入力する操作を受け付ける。操作受付部257は、画像表示制御部255によって表示部206に遠隔操作画面が表示されている状態で、ユーザーが操作部207の備えるタッチパネル207Bを指示する場合、遠隔操作を受け付ける。具体的には、操作受付部257は、タッチパネル207Bにより検出される位置に基づいて、表示部206に表示された遠隔操作画面中の位置を示す位置情報を決定し、その位置情報を含む遠隔操作を遠隔操作送信部259に出力する。
遠隔操作送信部259は、操作受付部257から遠隔操作が入力されると、無線LANI/F208を制御し、経路識別情報で特定さえる通信経路を介して、遠隔操作を遠隔制御装置であるMFP100に送信する。
切換装置情報取得部265は、切換装置の装置識別情報を取得する。切換装置情報取得部265は、切換装置の装置識別情報を取得する場合、切換指示部267に送信指示を出力する。送信指示は、切換装置の装置識別情報を含む。
切換装置情報取得部265は、近距離制御部269と、撮像制御部271と、を含む。近距離制御部269は、近距離通信部209を制御し、近距離通信部209が他の装置、ここでは、携帯情報装置200Aと通信可能になると、携帯情報装置200Aの装置識別情報を携帯情報装置200Aから取得する。近距離制御部269は、携帯情報装置200Aの装置識別情報を切換装置の装置識別情報として取得する。
撮像制御部271は、カメラ202を制御して、カメラ202が被写体を撮像して出力する画像を解析し、切換装置の装置識別情報を取得する。例えば、切換装置である携帯情報装置200Aに、携帯情報装置200Aの装置識別情報を含む二次元バーコードを自装置の表示部206に表示させた状態で、携帯情報装置200に、カメラ202で携帯情報装置200Aに表示させた二次元バーコードを撮像させる。カメラ202がその二次元バーコードの画像を出力するので、その画像を解析することにより、携帯情報装置200Aの装置識別情報を取得する。
切換指示部267は、通信制御部251から経路識別情報が入力される。切換指示部267は、切換装置情報取得部265から送信指示が入力されることに応じて、無線LANI/F208を制御し、送信指示に含まれる切換装置の装置識別情報を含む切換指示を、経路識別情報で特定される通信経路で遠隔制御装置であるMFP100に送信する。
識別画像表示制御部261および識別情報送信部263は、遠隔操作装置が切換装置として機能する場合に、CPU201に形成される機能である。ここでは、携帯情報装置200Aが切換装置として機能する場合について、携帯情報装置200Aが備えるCPU201が有する識別画像表示制御部261および識別情報送信部263について説明する。操作受付部257は、識別画像の表示を指示する操作を受け付ける場合、識別画像表示制御部261に表示指示を出力する。識別画像表示制御部261は、操作受付部257から表示指示が入力されることに応じて、表示部206を制御して、自装置の装置識別情報を含む画像を表示部206に表示する。自装置の装置識別情報を含む画像は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元バーコードである。識別画像表示制御部261は、携帯情報装置200Aの装置識別情報を含む画像を表示部206に表示すると、通信制御部251に接続指示を出力する。
識別情報送信部263は、近距離通信部209を制御し、近距離通信部209が他の装置、ここでは、初期装置である携帯情報装置200と通信可能になると、携帯情報装置200Aの装置識別情報を携帯情報装置200に送信する。識別情報送信部263は、携帯情報装置200Aの装置識別情報を携帯情報装置200に送信すると、通信制御部251に接続指示を出力する。
通信制御部251は、識別画像表示制御部261または識別情報送信部263から接続指示が入力される場合、無線LANI/F208を制御して、遠隔制御装置との間で通信経路を確立する。具体的には、無線LANI/F208が、遠隔制御装置であるMFP100から接続要求を受信すると、遠隔制御装置との間で通信経路を確立する。通信制御部251は、遠隔制御装置との間で通信経路を確立すると、その通信経路の経路識別情報を、遠隔操作画面受信部253、遠隔操作送信部259および切換指示部267に出力する。
図6は、遠隔制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115、CD−ROM118に記憶された遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図6を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が携帯情報装置200,200Aのいずれかから接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、接続要求を受信したならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。ここでは、携帯情報装置200から接続要求を受信した場合を例に説明する。
ステップS02においては、接続要求を送信してきた装置、ここでは携帯情報装置200を初期装置に設定する。そして、次のステップS03においては、初期装置との間で通信経路を確立し、処理をステップS04に進める。ステップS04においては、初期装置に認証画面を送信する。そして、初期装置から認証情報を受信する(ステップS05)。ステップS06においては、受信された認証情報に基づいて認証し、認証に成功したか否かを判断する。認証情報が予め登録されていれば認証に成功する。認証に成功したならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。ステップS07においては、ステップS03において確立した通信経路を切断し、処理をステップS01に戻す。
ステップS08においては、初期装置に送信する遠隔操作画面として初期画面を決定し、処理をステップS09に進める。ステップS09においては、遠隔操作受信処理を実行し、処理をステップS10に進める。遠隔操作受信処理の詳細は後述するが、接続中装置に、遠隔操作画面を送信し、遠隔操作を受信する処理である。接続中装置は、通信経路を確立した装置である。処理がステップS08から進む場合は、接続中装置はステップS02において特定した初期装置であり、処理がステップS11、ステップS13またはステップS16から進む場合は、接続中装置は、初期装置と切換装置とのいずれかである。
ステップS10においては、遠隔操作受信処理を実行した結果、接続中装置から受信される遠隔操作によって処理を分岐させる。遠隔操作が、画面遷移操作ならば処理をステップS11に進め、遠隔操作が設定操作ならば処理をステップS12に進め、遠隔操作が実行指示操作ならば処理をステップS14に進め、遠隔操作が終了操作ならば処理をステップS17に進める。
ステップS11においては、画面遷移操作により特定される遠隔操作画面を生成し、処理をステップS09に戻す。ステップS09においては、処理がステップS09から進む場合は、ステップS09において生成された遠隔操作画面を処理対象として、遠隔操作受信処理を実行する。
ステップS12においては、設定操作に従って設定値を設定する。具体的には、設定操作に含まれる設定項目に設定操作に含まれる設定値を設定する。次のステップS13においては、先に送信したのと同じ遠隔操作画面を生成し、処理をステップS09に戻す。設定値が設定された後の遠隔操作画面を生成するので、遠隔操作画面に設定値を含む場合には、変更後の設定値を含む遠隔操作画面が生成される。ステップS09においては、処理がステップS13から進む場合は、ステップS13において生成された遠隔操作画面を処理対象として、遠隔操作受信処理を実行する。
ステップS14においては、実行指示操作に従って処理を実行し、処理をステップS15に進める。ステップS15においては、処理を実行した後の接続中装置に表示させる遠隔操作画面を決定し、処理をステップS16に進める。例えば、機能を実行した結果を通知する遠隔操作画面に決定する。ステップS16においては、決定された遠隔操作画面を生成し、処理をステップS09に戻す。ステップS09においては、処理がステップS16から進む場合は、ステップS16において生成された遠隔操作画面を処理対象として、遠隔操作受信処理を実行する。
ステップS17においては、接続中装置との間で確立されている通信経路を切断し、処理をステップS01に戻す。
図7は、遠隔操作受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作受信処理は、図6のステップS09において実行される処理である。図7を参照して、CPU111は、処理対象に設定されている遠隔操作画面を、接続中装置に送信する。具体的には、通信I/F部112を制御して、その時点で接続中装置との間で確立されている通信経路を介して遠隔操作画面を送信する。遠隔操作受信処理が最初に実行される場合は、接続中装置は初期装置である。この場合には、図6のステップS03において初期装置との間で確立された通信経路を介して遠隔操作画面を初期装置に送信する。遠隔操作受信処理が2回目以降に実行される場合は、接続中装置は初期装置と切換装置とのいずれかである。この場合には、図6のステップS03において初期装置との間で確立された通信経路、または、ステップS35において初期装置との間で確立された通信経路を介して遠隔操作画面を初期装置に送信し、または、後述するステップS28またはステップS39において切換装置との間で確立された通信経路を介して遠隔操作画面を切換装置に送信する。
次のステップS22においては、接続中装置から遠隔操作を受信したか否かを判断する。接続中装置から遠隔操作を受信したならば処理を遠隔制御処理に戻すが、そうでなければ処理をステップS23に進める。
ステップS23においては、初期装置から切換指示を受信したか否かを判断する。切換指示を受信したならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS24においては、切換装置を決定する。切換指示に含まれる装置識別情報で特定される装置を、切換装置に決定する。
次のステップS25においては、切換装置が初期装置と関連付けられているか否かを判断する。後述するステップS31において、HDD116に記憶される関連付情報に、初期装置と切換装置それぞれの装置識別情報を含む関連付情報が存在すれば、切換装置が初期装置と関連付けられていると判断する。切換装置が初期装置と関連付けられているならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS26に進める。
ステップS26においては、初期装置に確認画面を送信する。そして、初期装置から確認信号を受信したか否かを判断する。確認信号を受信したならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS22に戻す。
ステップS28においては、切換装置と通信経路を確立する。具体的には、通信I/F部112を制御して、切換装置に接続要求を送信し、接続装置との間で通信経路を確立する。なお、切換装置から接続要求を送信するようにし、通信I/F部112がその接続要求を受信する場合に、接続装置との間で通信経路を確立するようにしてもよい。次のステップS29においては、図6のステップS03において初期装置との間で確立された通信経路を切断し、処理をステップS30に進める。
ステップS30においては、初期装置と切換装置とを関連付ける関連付情報を生成する。初期装置と切換装置それぞれの装置識別情報を含む関連付情報を生成する。そして、HDD116に生成された関連付情報を記憶し(ステップS31)、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、ステップS21において初期装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、切換装置に送信し、処理をステップS22に戻す。
ステップS33においては、再接続指示を受信したか否かを判断する。再接続指示を受信する場合は、初期装置から切換装置に切り換えられた後であり、切換装置から受信される場合と、初期装置から受信される場合と、がある。再接続指示を受信したならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS22に戻す。ステップS34においては、再接続指示を送信してきた装置が切換装置か否かを判断する。切換装置ならば処理をステップS35に進めるが、そうでなければ処理をステップS38に進める。ステップS35においては、初期装置との間で通信経路を確立し、処理をステップS36に進める。ステップS36においては、切換装置との間で確立されている通信経路を切断し、処理をステップS37に進める。ステップS37においては、切換装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、初期装置に送信し、処理をステップS22に戻す。
処理がステップS38に進む場合、再接続指示を初期装置から受信する場合である。この場合、切換装置に切り換える前に、初期装置から再接続指示を受信する場合を排除するために、ステップS38においては、切換装置に既に切り換えた実績があるか否かを判断する。切換装置に切り換えた実績があるならば処理をステップS39に進めるが、そうでなければ処理をステップS22に戻す。ステップS39においては、切換装置との間で通信経路を確立し、処理をステップS36に進める。ステップS40においては、初期装置との間で確立されている通信経路を切断し、処理をステップS41に進める。ステップS41においては、初期装置に最後に送信した遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面に再接続指示を受け付けるためのボタンを追加した遠隔操作画面を、切換装置に送信し、処理をステップS22に戻す。
図8および図9は、遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、携帯情報装置200,200Aそれぞれが備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。ここでは、携帯情報装置200が遠隔操作処理を実行する場合を例に説明する。
図8および図9を参照して、CPU201は、遠隔操作指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS51)。操作部207がユーザーにより入力される遠隔操作指示を受け付けたならば遠隔操作指示を受け付ける。遠隔操作指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS51でNO)、遠隔操作指示を受け付けたならば(ステップS51でYES)、処理をステップS52に進める。遠隔操作指示は、遠隔操作の対象となる遠隔制御装置を特定する指示を含む。ここでは、MFP100が遠隔制御装置に特定される場合を例に説明する。
ステップS52においては、遠隔制御装置であるMFP100に接続要求を送信する。無線LANI/F208を制御して、MFP100との間の通信経路を確立するために接続要求を送信する。そして、通信経路が確立したか否かを判断する(ステップS53)。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。通信経路が確立するまでステップS52を繰り返し(ステップS53でNO)、通信経路が確立したならば(ステップS53でYES)、処理をステップS54に進める。
ステップS54においては、遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208が、ステップS53において確立した通信経路を介してMFP100から遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。遠隔操作画面を受信したならば(ステップS54でYES)、処理をステップS55に進めるが、そうでなければ処理をステップS54Aに進める。
ステップS55においては、受信された遠隔操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS56に進める。ステップS56においては、ユーザーによる遠隔操作を受け付けたか否かを判断する。遠隔操作を受け付けたならば処理をステップS57に進めるが、そうでなければ処理をステップS58に進める。タッチパネル207Bがユーザーにより指示された位置を検出すると、遠隔操作を受け付ける。
ステップS57においては、遠隔操作を遠隔制御装置であるMFP100に送信し、処理をステップS54に戻す。具体的には、ステップS56において検出されたユーザーにより指示された位置に基づいて、操作画面の画像中の位置を特定し、無線LANI/F208を制御し、特定された位置を示す位置情報を含む遠隔操作を、ステップS53において確立された通信経路を介してMFP100に送信する。
ステップS55において受信される遠隔操作画面が、認証画面の場合、ステップS57において、認証情報を含む遠隔操作が送信される。この場合、遠隔制御装置であるMFP00によって、認証が成功する場合には、遠隔操作画面が送信されるが、認証に失敗する場合には、通信経路が切断される。このため、ステップS54Aにおいては、ステップS53において確立した通信経路が切断されたか否かを判断する。通信経路が切断されたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS54に戻す。
一方、ステップS58においては、撮像指示を受け付けたか否かを判断する。操作部207が備える撮像を指示するボタンが指示されると撮像指示を受け付ける。撮像指示を受け付けたならば処理をステップS59に進めるが、そうでなければ処理をステップS62に進める。ステップS59においては、カメラ202を制御して被写体を撮像させる。そして、カメラ202が被写体を撮像して出力する画像を解析して、切換装置の装置識別情報を取得し(ステップS60)、処理をステップS61に進める。例えば、携帯情報装置200Aが、後述する図10に示す切換側遠隔操作処理を実行して、表示部202に携帯情報装置200Aの装置識別情報を含む二次元バーコードを表示している状態で、二次元バーコードを被写体として撮像する場合に、カメラ202が出力する画像は、二次元バーコードの画像を含む。
一方、ステップS62においては、近距離通信部209を制御して、通信可能な装置が存在するか否かを判断する。例えば、携帯情報装置200を携帯情報装置200Aに近づけると、近距離通信部209が携帯情報装置200Aと通信可能となる。近距離通信部209が通信可能な装置が存在するならば処理をステップS63に進めるが、そうでなければ処理をステップS79に進める。ここでは、近距離通信部209が携帯情報装置200Aと通信可能となる場合を例に説明する。ステップS63においては、近距離通信部209を制御して、携帯情報装置200Aに装置識別情報の送信要求を送信する。そして、携帯情報装置200Aから装置識別情報を受信するまで待機状態となり(ステップS64でNO)、携帯情報装置200Aから装置識別情報を受信すると(ステップS64でYES)、処理をステップS61に進める。
ステップS61においては、切換指示を遠隔制御装置であるMFP100に送信し、処理をステップS65に進める。切換指示は、ステップS60またはステップS64において取得された装置識別情報を含む。ここでは、携帯情報装置200Aの装置識別情報を含む。具体的には、無線LANI/F208を制御し、切換指示を、ステップS53において確立された通信経路を介してMFP100に送信する。
ステップS65においては、遠隔制御装置であるMFP100から確認画面を受信したか否かを判断する。確認信号を受信したならば処理をステップS66に進めるが、そうでなければ処理をステップS69に進める。ステップS66においては、確認画面を表示部206に表示する。そして、確認する操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS67)。確認画面に含まれる「Yes」のボタンが指示されると確認する操作を受け付けるが、「No」のボタンが指示されると確認する操作を受け付けない。確認する操作を受け付けたならば処理をステップS68に進めるが、そうでなければ処理をステップS79に進める。ステップS68においては、確認信号を遠隔制御装置であるMFP100に送信し、処理をステップS69に進める。
ステップS79においては、終了操作を受け付けたか否かを判断する。終了操作を受け付けたならば処理をステップS80に進めるが、そうでなければ処理をステップS56に戻す。ステップS80においては、ステップS53においてMFP100との間で確立された通信経路を切断し、処理を終了する。
処理がステップS69に進む場合、その前のステップS61において切換信号が送信されている。遠隔制御装置であるMFP100は、切換信号を受信すると、ステップS53においてMFP100との間で確立された通信経路を切断する。このため、処理がステップS69に進む場合、ステップS53においてMFP100との間で確立された通信経路は切断されている。
ステップS69においては、無線LANI/F208を制御し、遠隔制御装置であるMFP100から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信したならば処理をステップS70に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS70においては、通信経路を確立する。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。
ステップS71においては、遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208が、ステップS70において確立した通信経路を介してMFP100から遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。遠隔操作画面を受信するまで待機状態となり(ステップS71でNO)、遠隔操作画面を受信したならば(ステップS71でYES)、処理をステップS72に進める。
ステップS72においては、受信された遠隔操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS73に進める。ステップS73においては、ユーザーによる遠隔操作を受け付けたか否かを判断する。遠隔操作を受け付けたならば処理をステップS74に進めるが、そうでなければ処理をステップS75に進める。タッチパネル207Bがユーザーにより指示された位置を検出すると、遠隔操作を受け付ける。
ステップS74においては、遠隔操作を遠隔制御装置であるMFP100に送信し、処理をステップS71に戻す。遠隔操作を、ステップS70において確立された通信経路を介してMFP100に送信する。
ステップS75においては、再接続操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS71において受信される遠隔操作画面は、再接続指示を受け付けるためのボタンを含むので、そのボタンが指示された場合に、再接続操作を受け付ける。再接続操作を受け付けたならば処理をステップS76に進めるが、そうでなければ処理をステップS77に進める。ステップS76においては、再接続要求を、ステップS70において確立された通信経路を介してMFP100に送信し、処理をステップS69に戻す。遠隔制御装置であるMFP100は、再接続要求を受信すると、ステップS70においてMFP100との間で確立された通信経路を切断する。このため、処理がステップS76からステップS69に進む場合、ステップS70においてMFP100との間で確立された通信経路は切断されている。
ステップS77においては、終了操作を受け付けたか否かを判断する。終了操作を受け付けたならば処理をステップS78に進めるが、そうでなければ処理をステップS73に戻す。ステップS78においては、ステップS70においてMFP100との間で確立された通信経路を切断し、処理を終了する。
図10は、切換側遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。切換側遠隔操作処理は、携帯情報装置200,200Aそれぞれが備えるCPU201が、フラッシュメモリ203、またはCD−ROM211Aに記憶された遠隔操作プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。ここでは、携帯情報装置200Aが遠隔操作処理を実行する場合を例に説明する。
図10を参照して、CPU201は、識別画像表示指示を受け付けたか否かを判断する。識別画像表示指示を受け付けたならば処理をステップS82に進めるが、そうでなければ処理をステップS83に進める。ステップS82においては、表示部206を制御して、自装置の装置識別情報を含む画像を表示部206に表示する。自装置の装置識別情報を含む画像は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元バーコードである。
一方、ステップS83においては、近距離通信部209を制御して、通信可能な装置が存在するか否かを判断する。例えば、携帯情報装置200Aを携帯情報装置200に近づけると、近距離通信部209が携帯情報装置200と通信可能となる。近距離通信部209が通信可能な装置が存在するならば処理をステップS84に進めるが、そうでなければ処理をステップS81に戻す。ここでは、近距離通信部209が携帯情報装置200と通信可能となる場合を例に説明する。ステップS84においては、近距離通信部209を制御して、携帯情報装置200から装置識別情報の送信要求を受信したか否かを判断する。送信要求を受信したならば処理をステップS85に進めるが、そうでなければ処理をステップS81に戻す。ステップS85においては、近距離通信部209を制御して、自装置の装置識別情報を携帯情報装置200に送信し、処理をステップS86に進める。
ステップS86においては、無線LANI/F208を制御し、遠隔制御装置であるMFP100から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信したならば処理をステップS87に進めるが、そうでなければ処理を終了する。ステップS87においては、通信経路を確立する。MFP100とネゴシエーションすることによって、通信経路を確立する。
ステップS88においては、遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。無線LANI/F208が、ステップS87において確立した通信経路を介してMFP100から遠隔操作画面を受信したか否かを判断する。遠隔操作画面を受信するまで待機状態となり(ステップS88でNO)、遠隔操作画面を受信したならば(ステップS88でYES)、処理をステップS89に進める。
ステップS89においては、受信された遠隔操作画面を表示部206に表示し、処理をステップS90に進める。ステップS90においては、ユーザーによる遠隔操作を受け付けたか否かを判断する。遠隔操作を受け付けたならば処理をステップS91に進めるが、そうでなければ処理をステップS92に進める。タッチパネル207Bがユーザーにより指示された位置を検出すると、遠隔操作を受け付ける。
ステップS91においては、遠隔操作を遠隔制御装置であるMFP100に送信し、処理をステップS88に戻す。遠隔操作を、ステップS87において確立された通信経路を介してMFP100に送信する。
ステップS92においては、再接続操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS88において受信される遠隔操作画面は、再接続指示を受け付けるためのボタンを含むので、そのボタンが指示された場合に、再接続操作を受け付ける。再接続操作を受け付けたならば処理をステップS93に進めるが、そうでなければ処理をステップS94に進める。ステップS93においては、再接続要求を、ステップS87において確立された通信経路を介してMFP100に送信し、処理をステップS86に戻す。遠隔制御装置であるMFP100は、再接続要求を受信すると、ステップS87においてMFP100との間で確立された通信経路を切断する。このため、処理がステップS93からステップS86に進む場合、ステップS87においてMFP100との間で確立された通信経路は切断されている。
ステップS94においては、終了操作を受け付けたか否かを判断する。終了操作を受け付けたならば処理をステップS95に進めるが、そうでなければ処理をステップS90に戻す。ステップS95においては、ステップS87においてMFP100との間で確立された通信経路を切断し、処理を終了する。
図11は、初期装置、切換装置および遠隔制御装置間の状態を時系列で説明するための図である。ここでは、携帯情報装置200を初期装置とし、携帯情報装置200Aを切換装置とし、MFP100を遠隔制御装置として、それぞれの状態を示している。図11を参照して、初期装置である携帯情報装置200が、遠隔制御装置であるMFP100に接続要求を送信すると、携帯情報装置200とMFP100との間で通信経路を確立する。
そして、MFP100は、携帯情報装置200に遠隔操作画面を送信し、携帯情報装置200から遠隔操作を受信する。遠隔操作画面は、認証画面を含み、認証画面を送信することにより受信される遠隔操作は認証情報を含む。このため、MFP100は、携帯情報装置200を操作するユーザーを認証し、認証に失敗する場合には、携帯情報装置200との間の通信経路を切断する。
また、MFP100は、携帯情報装置200を操作するユーザーの認証に成功する場合に、遠隔操作画面を送信し、携帯情報装置200から遠隔操作を受信する。遠隔操作は、設定操作、画面遷移操作、実行指示操作を含む。MFP100は、設定操作を受信する場合には、設定値を設定する。
携帯情報装置200がMFP100に、切換装置である携帯情報装置200の装置識別情報を含む切換指示を送信すると、MFP100は、携帯情報装置200と携帯情報装置200Aとが関連付けられていなければ確認画面を返信する。携帯情報装置200は、確認画面を受信すると、確認信号または否認信号を返信する。
MFP100は、切換信号を受信した後、携帯情報装置200と携帯情報装置200Aとが関連付けられている場合、または、携帯情報装置200と携帯情報装置200Aとが関連付けられていない場合は、携帯情報装置200から確認信号を受信すれば、携帯情報装置200Aに接続要求を送信し、携帯情報装置200AとMFP100との間で通信経路を確立する。この段階で、MFP100は、携帯情報装置200との間で確立されている通信経路を切断する。
そして、MFP100は、携帯情報装置200Aに遠隔操作画面を送信し、携帯情報装置200Aから遠隔操作を受信する。MFP100は、携帯情報装置200Aに遠隔操作画面を送信し、携帯情報装置200Aから遠隔操作を受信する。遠隔操作は、設定操作、画面遷移操作、実行指示操作を含む。MFP100は、設定操作を受信する場合には、設定値を設定する。
携帯情報装置200AがMFP100に、再接続指示を送信すると、MFP100は、携帯情報装置200に接続要求を送信し、携帯情報装置200とMFP100との間で通信経路を確立する。この段階で、MFP100は、携帯情報装置200Aとの間で確立されている通信経路を切断する。
また、MFP100は、携帯情報装置200に遠隔操作画面を送信し、携帯情報装置200から遠隔操作を受信する。遠隔操作は、設定操作、画面遷移操作、実行指示操作を含む。MFP100は、実行指示操作を受信する場合には、実行指示操作により特定される処理を実行する。
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、遠隔操作装置として機能する携帯情報装置200,200Aのいずれかにより遠隔操作される遠隔制御装置として機能する。MFP100は、初期装置(第1の遠隔操作装置)である携帯情報装置200からの要求に応じて、初期装置の間で通信経路を確立し、初期装置から切換装置(第2の遠隔操作装置)である携帯情報装置200Aへの切換を指示する切換指示を受信することに応じて、切換装置との間で通信経路を確立し、切換装置から受信される遠隔操作に従って、切換装置との間の通信経路が確立される前に初期装置から受信された遠隔操作に従って実行された処理を継続して実行する。このため、MFP100を遠隔操作する装置を、初期装置から切換装置に切り換えることができ、切換の前後で、MFP100の遠隔操作を継続することができる。
また、MFP100は、初期装置を操作するユーザーが認証されることを条件に、初期装置からから遠隔操作を受信し、切換装置に切り換えた後には、切換装置を操作するユーザーを認証することなく、切換装置から遠隔操作を受信するので、初期装置から切換装置に遠隔操作する装置を切り換える場合の操作を簡略にすることができる。
また、MFP100は、切換装置との間で通信経路が確立されると、初期装置に最後に送信された遠隔操作画面と同じ遠隔操作画面が切換装置に送信するので、切換装置で初期装置から切り換わったことをユーザーに通知することができる。
また、MFP100は、切換装置との間で通信経路が確立される場合、初期装置から受信された設定操作に従って設定された設定値を初期値にリセットしないので、初期装置を用いてユーザーが設定した設定値を、切換装置による遠隔操作に引き継ぐことができる。
また、MFP100は、初期装置または切換装置から実行指示操作を受信する場合、実行指示操作が受信される前に設定されている設定値を用いて処理を実行するので、ユーザーは、初期装置または切換装置のいずれからでも処理を実行させることができる。
また、MFP100は、初期装置から切換指示が受信される場合に、初期装置と切換装置が関連付けられていない場合は、初期装置に切換装置への切換を確認する確認画面を送信し、初期装置によって確認されることを条件に、切換装置との間で通信経路を確立するので、第1の遠隔操作装置を操作するユーザーによる切換装置の指定の誤操作を防止することができる。
また、MFP100は、切換装置との間で通信経路が確立される場合、初期装置と切換装置とを関連付けた関連付情報を生成し、HDD116に記憶するので、初期装置と切換装置とを容易に関連付けることができる。
また、MFP100は、切換装置との間で通信経路が確立されることに応じて、初期装置との間の通信経路を切断するので、初期装置と切換装置とのいずれか一方から遠隔操作を受信することができる。
また、MFP100は、切換装置から再接続指示を受信する場合、初期装置との間で通信経路を確立し、切換装置との間の通信経路を切断し、初期装置から受信される遠隔操作に従って、切換装置から受信された遠隔操作に従って実行した処理を継続して実行する。このため、MFP100を遠隔操作する装置を、切換装置から初期装置に切り換えることができ、切換の前後で、MFP100の遠隔操作を継続することができる。
また、切換装置は、切換装置を識別するための装置識別情報を含む識別画像、例えば、二次元バーコードを表示し、初期装置は、さらに、カメラ202で二次元バーコードを撮像して得られる識別画像を解析して、切換装置の装置識別情報を取得し、MFP100との間で通信経路を形成した後、カメラ202により切換装置に表示された二次元バーコードが撮像されることに応じて、切換指示を通信経路を介してMFP100に送信する。このため、初期装置を操作して、カメラ202で切換装置に表示された二次元バーコードを撮像すれば、MFP100を遠隔操作する装置を、初期装置から切換装置に切り換えることができる。
また、初期装置は、MFP100との間で通信経路を確立した後、近距離通信部209が切換装置と通信可能になると、切換装置の装置識別情報を取得し、切換装置の装置識別情報を含む切換指示を、通信経路を介してMFP100に送信する。このため、初期装置を切換装置と近づければ、MFP100を遠隔操作する装置を、初期装置から切換装置に切り換えることができる。
なお、上述した実施の形態においては、画面処理システム1について説明したが、図6および図7に示した遠隔制御処理をMFP100に実行させる遠隔制御方法、その遠隔制御方法をMFP100を制御するCPU111に実行させる遠隔制御プログラム、図8および図9に示した遠隔操作処理および図10に示した切換側遠隔操作処理を携帯情報装置200に実行させる遠隔操作方法、その遠隔操作方法を携帯情報装置200を制御するCPU201に実行させる遠隔操作プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。