JP2014059043A - ディスクブレーキ及びパッドサポート - Google Patents

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Abstract

【課題】
ブレーキパッドの摩擦材が摩耗した場合にもブレーキの鳴き異音の発生を抑制するディスクブレーキ及びパッドサポートを提供すること。
【解決手段】
パッドスプリングは、ディスクローター軸方向に延在し、ブレーキパッドの係合部と当接するパッド当接部と、ディスクローター軸方向に延在し、取付部材のパッド支持部に支持される基部と、パッド当接部及び基部を繋ぐスプリング部と、パッド当接部又は基部の何れか一方のディスクローター側の端部に形成され、パッド当接部又は基部の何れか他方に向かって突出する突出部と、を有する。そして、パッド当接部と基部とが突出部を介して互いに当接した時、ディスクローター回転軸と、パッド当接部と、基部とが互いに平行を維持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両において車輪を制動するためのディスクブレーキ及び該ディスクブレーキにおいてブレーキパッドをディスクローター径方向に付勢するパッドスプリングを一体的に備えたパッドサポートに関する。
ディスクブレーキ及びパッドサポートは、従来、様々な構成を有するものが知られており、例えば、下記特許文献1に示されている。
特開2011−012729号
上記した特許文献1に記載されているディスクブレーキは、ディスクローターの両側に配設されて該ディスクローター軸方向への移動によりディスクローターの両面に押圧されると共に、ディスクローター回転方向両側に係合部と、トルク支持部とを有する一対のブレーキパッドと、ブレーキパッドの係合部を支持するパッド支持部を有し、ディスクローターを跨ぐように車両の非回転部分に固定される取付部材と、取付部材のパッド支持部に設けられ、ブレーキパッドの係合部と取付部材の内側側面との間に位置するパッドサポートと、パッドサポートと一体に形成され、ブレーキパッドの係合部をディスクローター径方向へ付勢するパッドスプリングと、を備えている。
上記特許文献1のディスクブレーキにおいては、ブレーキパッドがその係合部を取付部材のパッド支持部に当接するようにパッドスプリングにより係合部がディスクローター径方向外周側へ付勢される。これにより、車両の振動によるブレーキパッドのディスクローター径方向のがたつきに起因して生じるラトル音の発生を防止している。一方、パッドスプリングの付勢力は、制動時にブレーキパッドに作用するモーメントによりブレーキパッドのディスクローター回転方向(回出側)端部(係合部)をディスクローター径方向内周側へ付勢する力に対して反力として作用する。これにより、制動時におけるブレーキパッドのディスクローター径方向の振動を抑制するとともにディスクローターに対するブレーキパッドの押圧位置を安定させてブレーキパッド摩擦材の偏磨耗を抑制し、偏磨耗に起因するブレーキの鳴き異音の発生を防止している。
上記特許文献1のディスクブレーキにおいて、以下のようにブレーキパッドの摩擦材の摩耗前後で、ブレーキパッドの位置がディスクローター径方向に変化する。摩耗前では、ブレーキパッドの係合部はパッドスプリング上のディスクローターから離れた位置にある。その状態において、パッドスプリングはその弾性力により、ブレーキパッドの係合部からのディスクローター径方向内周側への付勢に耐えることができ、ブレーキパッドの係合部を取付部材のパッド支持部に押しつけることが可能である。
ところが、摩擦材の摩耗後では、ブレーキパッドは摩擦材が摩耗した分、パッドスプリング上をディスクローター側の端部へと押し出されていく。従って、摩耗していくにつれブレーキパッドの係合部がパッドスプリングより受ける付勢力が減少し、パッドスプリングがブレーキパッドの係合部からの押圧に耐え切れなくなる。すると、パッドスプリングがディスクローター軸方向内側へ向い沈み込む傾斜状態となる。そのため、ブレーキパッドがディスクローター軸方向内側へ導かれる。すなわち、ブレーキパッドはディスクローター軸方向内側に摺動し、ブレーキパッドの引き摺りを起こす。また、該傾斜状態となることでブレーキパッドがディスクローターに当接する位置が変化すると共に、ブレーキパッドの係合部と取付部材のパッド支持部との間にクリアランスができる。そのため、ブレーキパッドの姿勢が不安定となり、ブレーキの振動及び偏摩耗を招来し、ブレーキの鳴きを発生させる可能性がある。
本発明は、ブレーキパッドの摩擦材が摩耗した場合にもブレーキパッドの姿勢を安定させブレーキの鳴き異音の発生を抑制するディスクブレーキ及びパッドサポートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、当該ディスクブレーキにおいて、パッドスプリングが、ディスクローター軸方向に延在し、ブレーキパッドの係合部と当接するパッド当接部と、ディスクローター軸方向に延在し、取付部材のパッド支持部に支持される基部と、パッド当接部及び基部を繋ぐスプリング部と、パッド当接部又は基部の何れか一方のディスクローター側の端部に形成され、パッド当接部又は基部の何れか他方に向かって突出する突出部とを有し、パッド当接部と基部とが突出部を介して互いに当接した時、ディスクローター回転軸と、パッド当接部と、基部とが互いに平行を維持するようにしたことに特徴がある。
請求項1に係る発明のディスクブレーキによれば、スプリング部及び突出部の双方の弾性反発力によって、ブレーキパッドはディスクローター径方向外周側へと付勢され、ラトル音の発生を抑制する。また、パッドスプリングに設けられた突出部によって、パッド当接部及び基部は突出部を介して互いに当接し、パッド当接部及び基部が互いにディスクローター回転軸に対して平行を維持する。スプリング部及び突出部はディスクローター回出側のブレーキパッド係合部がディスクローター径方向内周側へ付勢される力に反発し、該係合部をディスクローター径方向外周側へと付勢する。該平行を維持することでブレーキパッドは一定位置に当接するため、制動時のブレーキパッドのディスクローターへの当接位置のずれを防止することができる。前記のずれを防止することで、ディスクローターの摩耗箇所及び非摩耗箇所の間に生じる段差による振動を抑制することができる。従って、振動に起因する鳴き異音の低減が可能となる。さらに、該平行状態では、ブレーキパッドの摩擦面をディスクローターに対し平行に当接させるため、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制することができる。また、該平行状態はブレーキパッド摩耗前及び摩耗後の双方で突出部の反力により維持される。これにより、ブレーキパッドが摩耗してもパッド当接部のディスクローター側端部がディスクローター軸方向内側へ向かい沈み込まないため、ブレーキパッドの姿勢が安定する。
また、ディスクローターはその構造特性上、ディスクローター軸方向に微小なブレが生じている。ブレにより非制動時においてブレーキパッドはディスクローターからディスクローター軸方向外側へと弾かれる。パッド当接部及び基部が平行を維持することで、ブレーキパッドはディスクローターから容易に離間することができる。従って、ブレーキパッドの引き摺り防止をすることができる。以上のように、前記平行状態を維持することで、ラトル音の軽減、偏摩耗の抑制、振動及び鳴き異音の低減が可能となる。
請求項2の発明は、当該ディスクブレーキにおいて、パッドスプリングが、突出部を、取付部材のパッド支持部の側面側に有することを特徴とする。
請求項2に係る発明のディスクブレーキによれば、突出部を、取付部材のパッド支持部の側面側に設けることで、ディスクローター回出側のブレーキパッド係合部がディスクローター径方向内周側へ付勢される力が最大となる位置を付勢することができる。従って、上記の請求項1に記載した発明の効果を、より効果的に得られる。
請求項3の発明は、当該ディスクブレーキにおいて、突出部が、パッド当接部のディスクローター側の端部にあり、取付部材のパッド支持部の側面側の一部が湾曲されて形成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明のディスクブレーキによれば、パッドスプリングのパッド当接部に曲げ加工で突出部を形成することで、容易な加工により上記効果を実現することができる。
また、請求項4に係る発明のパッドサポートにおいても、請求項1に係る発明のディスクブレーキと同様の作用、効果が得られる。
本発明によれば、パッドスプリングのパッド当接部及び基部がディスクローター回転軸に対して平行を維持することで、ブレーキパッドの摩擦材が摩耗した場合にもラトル音の軽減、偏摩耗の抑制、振動及び鳴き異音の低減が可能となる。
本発明のディスクブレーキの一実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すディスクブレーキのキャリパーを取り外した状態を示す正面図である。 図1に示すディスクブレーキに使用されるパッドスプリングの正面図である。 図1に示すディスクブレーキに使用されるパッドスプリングの側面図である。 図1に示すディスクブレーキに使用されるパッドスプリングの第2実施例の側面図である。 図1に示すディスクブレーキに使用されるパッドスプリングの第3実施例の正面図である。
以下、本発明の実施形態により具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施形態によって限定されるものではない。また、実施形態を説明するにあたり、前記係合部を凸部48a、48bとし、前記パッド支持部を凹部31a、31bとする。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態において、ディスクブレーキは、一対のブレーキパッド45、46と、ブレーキパッド45、46を支持する取付部材(マウンティングブラケット)3と、ブレーキパッド45、46をディスクローター1の両面に押圧するキャリパー2と、取付部材3と各ブレーキパッド45、46との間に設けられ、パッドスプリング52a,52bが一体に形成されたパッドサポート5と、を備える。
図1に示すように、キャリパー2は、インナーパッド45の背面側(図1において左側)に位置してディスクローター1の軸方向に移動可能なピストン21と、ピストン21を収容するシリンダー部23と、アウターパッド46の背面側(図1において右側)に位置する爪部24と、ディスクローター1を跨ぎ、シリンダー部23と爪部24とをつなぐ腕部25と、を備える。ピストン21とシリンダー部23との間に形成される液圧室28は、ピストンシール22により液密に保たれる。キャリパー2は、取付部材3のピンガイド35(図2参照)に挿入されるスライドピン26a,26bによって、ディスクローター1の軸方向に摺動可能に取付部材3に支持される。
図2に示すように、取付部材3は、インナーパッド45がディスクローター1の回転方向両側に有する凸部48a、48bと係合する凹部31a、31bを有する。各凹部31a、31bには、パッドサポート5が取り付けられる。パッドサポート5には、インナーパッド45をディスクローター1の径方向外周側へ付勢し、インナーパッド45の位置を固定するためのパッドスプリング52a、52bが一体に形成される。なお、アウターパッド46側も同様にして構成される。さらに、取付部材3は、キャリパー2のピストン21側に備えられ、インナーパッド45を支持するインナーブラケット32と、キャリパー2の爪部24側に備えられ、アウターパッド46を支持するアウターブラケット33と、スライドピン26a、26bを摺動可能に支持するピンガイド35と、取付部材3を車両本体のナックル部等に設置するための螺子穴である貫通穴36a、36bとを有し、キャリパー2をディスクローター1の軸方向へ摺動可能に支持する。
図1、図2に示すように、インナーパッド45は、制動時にディスクローター1に当接し、摩擦抵抗により制動力を生む摩擦材41と、摩擦材41を保持する裏板42とから構成されている。また、裏板42には制動時に取付部材3に当接するトルク支持部47a、47bが形成されている。裏板42とピストン21との間にはシム44が設置されている。インナーパッド45は、パッドスプリング52a、52bを介して取付部材3の対応する各凹部31a、31bに係合される凸部48a、48bを有する。インナーパッド45は、ピストン21の押圧により凸部48a、48bが対応する凹部31a、31b及びパッドスプリング52a、52bに導かれて、ディスクローター1の軸方向に摺動可能となるように配置されている。また、凸部48bには前押しバネ49が設置されており、インナーパッド45を正方向に付勢している。なお、アウターパッド46についても同様に構成されるため、ここでは説明を省略する。
次に、図3、図4を参照して本実施形態のパッドサポート及びパッドスプリングについて説明する。なお、取付部材3に形成される各凹部及び各凹部に取り付けられるパッドサポートは同様の構造を有しているので、以下では凹部31bに取り付けられるパッドサポート5ついて説明する。図3、図4に示すように、パッドサポート5は、取付部材3の凹部31bに係合する係止片51と、凸部48bを付勢するパッドスプリング52bを有する。パッドスプリング52bは、凸部48b(図2参照)と当接するパッド当接部53と、取付部材3の凹部31bの下面に支持される基部54と、パッド当接部53と基部54とを繋ぐスプリング部56とを有する。図3における破線はブレーキパッド取付前のパッド当接部53の位置である。パッド当接部53端部には、基部54に向かって突出する突出部55を有しており、パッド当接部53及び基部54はブレーキパッド取付時に突出部55を介して互いに当接し、パッド当接部53及び基部54が互いに平行を維持する構造を有する。また、突出部55はパッド当接部53の端部の凹部側面31b−1側(図4における左側)にあり、凹部側面31b−1側からパッド当接部53の幅の略30%に曲げ加工を施し形成されている。
以上の構成からなる本実施例においては、図示しないブレーキペダルが踏み込まれて図示しないマスターシリンダー等からの液圧がキャリパー2のシリンダー部23内の液圧室28に付与されると、ピストン21が押し出される。押し出されたピストン21はディスクローター1の軸方向へ摺動し、インナーパッド45をディスクローター1に押圧する。液圧室28内の液圧がさらに高まると、スライドピン26a、26bによって摺動可能に支持されるキャリパー2が反作用によりピストン21とは逆側へ摺動する。これにより、爪部24がアウターパッド46をディスクローター1へと押圧する。その結果、ディスクローター1の回転が各ブレーキパッド45、46の摩擦材とディスクローター1との間の摩擦抵抗によって拘束され、制動力が発生する。
制動力発生時に、ディスクローター1が正方向(図2参照)に回転している場合、ディスクローター1の回転力が各ブレーキパッド45、46を正方向に付勢する。以下では、このときの各ブレーキパッド45、46の挙動について、インナーパッド45を例に説明する。ディスクローター1の回転力がインナーパッド45に作用すると、図2における左側のトルク支持部47aを取付部材3に当接させ、トルク支持部47aを中心としたモーメントを発生させる。発生したモーメントは、インナーパッド45がディスクローター1上を図2における反時計回りに回転する力を与える。そのため、図2におけるインナーパッド45の左側の凸部48aがディスクローター1の径方向内周側に付勢される。
また、ディスクローター1が逆方向(図2参照)に回転している場合、ディスクローター1の回転力が各ブレーキパッド45、46を逆方向に付勢する。インナーパッド45においては、ディスクローター1の回転力が図2における右側のトルク支持部47bを取付部材3に当接させ、正方向の回転と同様にして、図2におけるインナーパッド45右側の凸部48bがディスクローター1の径方向内周側に付勢される。
図3及び図4に示されるパッドスプリング52a、52b(図2参照)において、モーメントによりディスクローター1の径方向内周側に付勢されたインナーパッド45の凸部48a、48bは、パッドスプリング52a、52bをディスクローター1の径方向内周側へと押圧する。それに対して、パッドスプリング52a、52bは、端部に備わる突出部55(位置ズレ防止構造)によりインナーパッド45の凸部48a、48bをディスクローター1の径方向外周側に付勢する。突出部55(位置ズレ防止構造)による、凸部48a、48bからの押圧への反力によって、パッド当接部53及び基部54は平行を維持することができる。平行を維持することで、ピストン21による押圧に対して、インナーパッド45はディスクローター1への当接位置を一定に保つことができる。そのため、インナーパッド45によるディスクローター1の偏摩耗が発生せず、それに伴う振動や鳴き異音を抑えることができる。
尚、インナーパッド45を例にしたが、アウターパッド46においても、同様である。
制動が解除されて液圧室28内の液圧が減少すると、ピストン21はピストンシール22の弾性復帰力によってディスクローター1の軸方向外側へ摺動し、各ブレーキパッド45、46をディスクローター1から離間させる。さらに、ディスクローター1はその構造特性上、ディスクローター1の軸方向に微小なブレが生じている。ブレーキパッド45、46はピストン21による押圧が減少するとディスクローター1のブレによってディスクローター1の軸方向外側へ弾かれ、平行を維持しているパッドスプリング52a、52b上をディスクローター1の軸方向外側へと離間する。本実施例によれば、パッドスプリング52a、52bのパッド当接部53及び基部54が平行を維持するため、ディスクローター1によって弾かれた各ブレーキパッド45、46は容易にディスクローター1から離間する。そのため、各ブレーキパッド45、46によるディスクローター1の引き摺りが防止され、ブレーキの鳴き異音を抑制することができる。
従来、パッドスプリングとブレーキパッドにおいて、突出部55を持たないパッドスプリングではパッド当接部及び基部の平行の維持が困難であり、ブレーキパッドのディスクローターへの当接位置を一定に保つことが困難であった。この問題を解決するために、スプリング部の弾性力を強化し平行を維持しようとすると、パッドスプリングによるディスクローター径方向外周側への押圧が高まり、ブレーキパッド凸部と取付部材凹部との間の摺動抵抗が上がる。そのため、ディスクローターのブレによる離間が阻害されてしまうので、ブレーキパッドの引き摺り及び鳴きが発生する。また、ブレーキパッドは摩擦材が摩耗した分、パッドスプリング端部へと押し出されていく。従って、摩擦材が摩耗していくにつれブレーキパッド凸部がパッドスプリングより受ける付勢力が減少し、パッドスプリングがブレーキパッド凸部からの押圧に耐え切れず平行を維持することができなかった。そのため、パッド当接部先端が基部へと近づいていき、パッドスプリングがディスクローター軸方向内側へ向い沈み込む傾斜状態となり、ブレーキパッドがディスクローター軸方向内側へ導かれる。よって、ディスクローターのブレ及びピストンシールによる離間が十分に行われず、振動や鳴き異音が発生する。
しかし、本発明ではブレーキパッド摩耗後であっても、パッド当接部53及び基部54は、位置ズレ防止構造として機能する突出部55の反力により、平行を維持することができる。すなわち、ブレーキパッド45、46は摩耗前後の双方においてディスクローター1の一定の位置に当接するため、ブレーキパッド45、46及びディスクローター1の偏摩耗が発生せず、それに伴う振動や鳴き異音を確実に抑えることができる。また、平行を維持することができるため、ディスクローター1の軸方向の微小なブレによって弾かれることでブレーキパッド45、46は容易にディスクローター1から離間することができ、ピストンシール22とともにブレーキパッド45、46の引き摺り防止の役割を担う。
図2を参照して説明したように、ディスクローター1の回転方向の回転力によって付勢されたインナーパッド45のトルク支持部47a、47bが取付部材3に当接することで、トルク支持部47a、47bの当接面を中心にモーメントが発生する。そのため、パッドスプリング52において最も強くディスクローター1の径方向内周側に付勢される点は、取付部材3の凹部31a、31bの側面側のディスクローター1側端部となる。そのため、突出部55を、パッド当接部53のディスクローター1側端部の凹部側面31b−1側に設けることでパッド当接部及び基部の平行を十分に維持することができる。
また、突出部55による位置ズレ防止構造によれば部品点数の増加もなく、構造の付与又は変形のみで構成されているため加工が容易であり、高い費用対効果が見込まれる。
<その他の実施例の説明>
図5を参照して本実施形態におけるパッドサポート及びパッドスプリングの第2実施例について説明する。図5に示すように本実施例では、前記の図3及び図4の凸部48a、48bと凹部31a、31bが逆転したような形状をしている。ピストン21の押圧によってパッドスプリングは図3及び図4と同様にしてディスクローター径方向内周側へ付勢される。突出部55が押圧に対し反力を発することで、係合部はパッド支持部に係合する。つまり、図3及び図4に示す実施例と同様にして、ブレーキの振動や鳴きの低減ができる。
図6を参照して本実施形態におけるパッドサポート及びパッドスプリングの第3実施例について説明する。図6に示すように本実施例では、図3及び図4の実施例に加え取付部材3の凹部31bの上面にパッドスプリングを設ける。本実施例では、係合部は凹部31bの上面及び下面の双方からパッドスプリングによる押圧を受ける。そのため、非制動時のラトル音の抑制及び制動時の振動や鳴きの低減につながる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限れられるものではない。例えば、基部側に突出部を形成してもよい。また、曲げ加工でなく、凹みや、パッドスプリングを折り曲げた加工でもよい。
1 ディスクローター、2 キャリパー、21 ピストン、22 ピストンシール、23 シリンダー部、24 爪部、25 腕部、26a,b スライドピン、27a,b ブーツ、28 液圧室、3 取付部材、31,31a,b 凹部、31b-1 凹部側面、32 インナーブラケット、33 アウターブラケット、35 ピンガイド、36 貫通穴、41 摩擦材、42 裏板、43 モールド穴、44 シム、45 インナーパッド、46 アウターパッド、47,47a,b トルク支持部、48,48a,b 凸部、49 前押しバネ、5 パッドサポート、51 係止片、52,52a,b パッドスプリング、53 パッド当接部、54 基部、55 突出部(位置ズレ防止構造)、56 スプリング部

Claims (4)

  1. ディスクローターの両側に配設されて該ディスクローター軸方向への移動によりディスクローターの両面に押圧されると共に、ディスクローター回転方向両側に係合部と、トルク支持部とを有する一対のブレーキパッドと、
    前記ブレーキパッドの前記係合部を支持するパッド支持部を有し、前記ディスクローターを跨ぐように車両の非回転部分に固定される取付部材と、
    前記取付部材の前記パッド支持部に設けられ、前記ブレーキパッドの前記係合部と前記取付部材の内側側面との間に位置するパッドサポートと、
    前記パッドサポートと一体に形成され、前記ブレーキパッドの前記係合部をディスクローター径方向へ付勢するパッドスプリングと、を有するディスクブレーキにおいて、
    前記パッドスプリングは、
    前記ディスクローター軸方向に延在し、前記ブレーキパッドの前記係合部と当接するパッド当接部と、
    前記ディスクローター軸方向に延在し、前記取付部材の前記パッド支持部に支持される基部と、
    前記パッド当接部及び前記基部を繋ぐスプリング部と、
    前記パッド当接部又は前記基部の何れか一方の前記ディスクローター側の端部に形成され、前記パッド当接部又は前記基部の何れか他方に向かって突出する突出部と、を有し、
    前記パッド当接部と前記基部とが前記突出部を介して互いに当接した時、ディスクローター回転軸と、前記パッド当接部と、前記基部とが互いに平行を維持するようにしたことを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 前記パッドスプリングは、
    前記突出部を、前記取付部材の前記パッド支持部の側面側に有することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ。
  3. 前記突出部は、
    前記パッド当接部の前記ディスクローター側の端部にあり、前記取付部材の前記パッド支持部の側面側の一部が湾曲されて形成されていることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ。
  4. ブレーキパッドの係合部をディスクローター径方向へ付勢するパッドスプリングが一体に形成され、前記ブレーキパッドの前記係合部を支持する取付部材に設けられるパッドサポートにおいて、
    前記パッドスプリングは、
    ディスクローター軸方向に延在し、前記ブレーキパッドの前記係合部と当接するパッド当接部と、
    前記ディスクローター軸方向に延在し、前記取付部材に支持される基部と、
    前記パッド当接部及び前記基部を繋ぐスプリング部と、
    前記パッド当接部又は前記基部の何れか一方の前記ディスクローター側の端部に形成され、前記パッド当接部又は前記基部の何れか他方に向かって突出する突出部と、を有し、
    前記パッド当接部と前記基部とが前記突出部を介して互いに当接した時、ディスクローター回転軸と、前記パッド当接部と、前記基部とが互いに平行を維持するようにしたことを特徴とするパッドサポート。
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