JP2014058886A - エンジン回転制御装置 - Google Patents

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浩太郎 武井
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Abstract

【課題】電磁調量弁が故障した場合であっても、レール圧が制御圧力の上限を超えないようにしつつ、アイソクロナス制御を実行することができるエンジン回転制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の回転数を所定の目標回転数とするアイソクロナス制御を実行可能なエンジン回転制御装置において、アイソクロナス制御の実行中に、コモンレール内の圧力が所定の基準値以上となったときに、目標回転数が所定の上限値を超えないように目標回転数を設定するようにしたことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、コモンレールを備えた蓄圧式燃料噴射制御装置の制御装置であって、内燃機関の回転数が所定の目標回転数となるように回転数を制御するアイソクロナス制御を実行可能なエンジン回転制御装置に関する。
近年、農耕用車両や建設機械用車両、船舶などにおいても、ディーゼルエンジン等の内燃機関への燃料噴射を行う装置として、コモンレール(蓄圧器)を備えた蓄圧式燃料噴射制御装置が用いられ始めている。この蓄圧式燃料噴射制御装置は、燃料を加圧して圧送する燃料供給ポンプと、燃料供給ポンプにより圧送される燃料を一時的に蓄積するコモンレールと、コモンレールに接続されて内燃機関の気筒に高圧の燃料を噴射する複数の燃料噴射弁と、圧力制御に用いる弁や燃料噴射弁等の電子制御要素の制御を行うための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)とを備えている。
農耕用車両や建設機械用車両、船舶などにおいては、内燃機関の負荷変動にかかわらず内燃機関の回転数(以下「エンジン回転数」と言う。)が、運転者等によるアクセル操作量に基づく所定の目標回転数となるように回転数を制御する、いわゆるアイソクロナス制御が実行可能となっている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−233508号公報
ここで、蓄圧式燃料噴射制御装置には、燃料供給ポンプの加圧室へ導入する燃料流量を調節するための電磁調量弁が設けられている。この電磁調量弁を制御することによってコモンレールに供給される高圧の燃料の流量が調節され、燃料の噴射圧、すなわち、コモンレール内の圧力(以下「レール圧」と言う場合がある。)が制御される。仮に、この電磁調量弁が故障した場合には、コモンレールへの燃料の供給が遮断されて内燃機関が停止しないように、電磁調量弁は全開状態に維持される。
例えば、非通電状態で全開状態となる、いわゆるノーマルオープンタイプの電磁調量弁の場合、電磁調量弁の故障時には、通電がオフにされて全開状態とされる。また、非通電状態で全閉状態となる、いわゆるノーマルクローズタイプの電磁調量弁の場合、電磁調量弁の故障時においても燃料の供給を可能とするために、電磁調量弁に対して通電し続けることで全開状態とされる。
上述した農耕用車両や建設機械用車両等では、トランスミッション装置が設けられていないために、アイソクロナス制御時においてはアクセル操作量が大きくなるにつれて内燃機関の目標回転数が大きく設定されることとなる。このとき、電磁調量弁が故障していなければ、レール圧が過度に大きくならないように電磁調量弁を制御しながら燃料噴射弁の開弁時間を調節することによってエンジン回転数を制御することができる。しかしながら、電磁調量弁が故障して全開状態とされている場合には、エンジン回転数の増大に伴ってレール圧も上昇することとなるため、目標回転数が大きくなった場合にはレール圧が制御圧力の上限を超えるおそれがある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、電磁調量弁が故障した場合であっても、レール圧が制御圧力の上限を超えないようにしつつ、アイソクロナス制御を実行することができるエンジン回転制御装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、燃料を加圧して圧送する燃料供給ポンプと、前記圧送された燃料を一時的に蓄えるコモンレールと、前記コモンレールに接続されるとともに内燃機関の気筒毎に対応して設けられた複数の燃料噴射弁と、前記燃料供給ポンプの吐出流量を調節するための電磁調量弁と、前記コモンレール内の圧力を検出するための圧力センサと、を備えた内燃機関の蓄圧式燃料噴射制御装置を制御するための制御装置であって、前記内燃機関の回転数を所定の目標回転数とするアイソクロナス制御を実行可能なエンジン回転制御装置において、前記アイソクロナス制御の実行中に、前記コモンレール内の圧力が所定の基準値以上となったときに、前記目標回転数が所定の上限値を超えないように前記目標回転数を設定するようにしたことを特徴とするエンジン回転制御装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明のエンジン回転制御装置によれば、電磁調量弁の故障により、燃料供給ポンプからコモンレールに送られる高圧燃料の流量が増大してレール圧が著しく高くなるおそれがある場合に、目標回転数が上限値を超えないようにエンジン回転制御が実行されることとなる。したがって、エンジン回転数がある回転数以上になることがなくなって、燃料供給ポンプからの高圧燃料の過大な供給がなくなり、レール圧が著しく高い状態となることを防ぐことができる。
また、本発明のエンジン回転制御装置を構成するにあたり、前記目標回転数は、前記内燃機関のアクセル操作量に応じて設定されるものであることが好ましい。
エンジン回転制御装置をこのように構成することにより、運転者等のアクセル操作によってエンジン回転数が決定される中で、電磁調量弁の故障を生じた場合であっても、レール圧が著しく高い状態となることを防ぐことができる。
また、本発明のエンジン回転制御装置を構成するにあたり、前記コモンレールの圧力が前記基準値以上となって所定の基準時間以上経過したときに、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることが好ましい。
エンジン回転制御装置をこのように構成することにより、レール圧が一時的にのみ基準値を超えた場合にまでエンジン回転数が制限されることを防ぐことができる。
また、本発明のエンジン回転制御装置を構成するにあたり、前記目標回転数の上限を設定することにより、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることが好ましい。
エンジン回転制御装置をこのように構成することにより、目標回転数が著しく大きくなる領域においてのみエンジン回転数が制限されることとなり、エンジン回転制御装置の負荷を軽減することができるとともに、運転者等への違和感を低減することができる。
また、本発明のエンジン回転制御装置を構成するにあたり、前記目標回転数を減少補正することにより、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることが好ましい。
エンジン回転制御装置をこのように構成することにより、運転者等によるアクセル操作量に応じて目標回転数が略比例的に変化する関係を維持しつつ、レール圧が著しく高い状態となることを防ぐことができる。
本発明の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置による制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射制御装置を概略的に示す図である。 従来のエンジン回転制御方法について説明するために示すブロック図である。 エンジン回転数とレール圧との関係を説明するために示す図である。 本発明の実施の形態にかかるエンジン回転制御方法について説明するために示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置による制御目標回転数の設定方法を説明するためのフローチャート図である。 電磁調量弁の故障の有無を判定する方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置による制御目標回転数の設定方法を説明するためのフローチャート図である。
以下、本発明のエンジン回転制御装置に関する実施の形態について、適宜図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、それぞれの図中において、同じ符号が付されているものは、特に説明がない限り同一の構成要素を示しており、適宜説明が省略されている。
[第1の実施の形態]
1.蓄圧式燃料噴射制御装置の全体的構成
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置による制御を実行可能な蓄圧式燃料噴射制御装置10の全体的構成を概略的に示す図である。
この蓄圧式燃料噴射制御装置10は、農耕用車両や建設機械用車両、船舶等に搭載される内燃機関に燃料を噴射するための装置であって、代表的にはディーゼルエンジンの気筒内に燃料を噴射するための装置として構成される。
蓄圧式燃料噴射制御装置10は、燃料タンク11内の燃料を燃料供給ポンプ20へ供給する低圧ポンプ13と、低圧ポンプ13により供給された燃料を加圧して圧送する燃料供給ポンプ20と、燃料供給ポンプ20の吐出流量を調節するための電磁調量弁15と、燃料供給ポンプ20により圧送された燃料を一時的に蓄積するコモンレール17と、コモンレール17から供給された燃料を図示しない内燃機関の気筒内に噴射する複数の燃料噴射弁30と、燃料噴射弁30や電磁調量弁15等の電子制御要素の制御を実行する電子制御ユニット(以下、単に「ECU」と称する。)50とを備えている。本実施形態においては、ECU50がエンジン回転制御装置としての機能を有している。
このうち低圧ポンプ13は、通電制御によって出力を調節可能に構成された電動ポンプや、内燃機関の駆動力を利用して機械的に駆動するギアポンプなど、従来公知の低圧ポンプを適宜用いることができる。また、燃料供給ポンプ20は、内燃機関のクランクシャフトに連結されたカムシャフトの回転に伴いプランジャが上下動するように構成されたものであって、内燃機関の駆動力を利用して加圧室内の燃料を加圧して圧送するポンプとして構成されている。低圧ポンプ13が燃料供給ポンプ20と一体に構成されたユニットポンプとして構成することもできる。
低圧ポンプ13と燃料供給ポンプ20の加圧室21とを結ぶ燃料通路31の途中には電磁調量弁15が備えられている。この電磁調量弁15は、ECU50によって通電制御が行われ、通電量に応じて燃料通過面積が比例的に変化する電磁比例制御弁として構成されている。電磁調量弁15に供給する通電量を制御することにより、加圧室21に導入される燃料の流量が調節され、ひいては燃料供給ポンプ20の吐出流量が調節される。本実施の形態において、電磁調量弁15は、非通電時に燃料通過面積が最大となる、いわゆるノーマルオープン型の構造を有している。ただし、いわゆるノーマルクローズ型の構造を有する電磁調量弁15であってもよい。
また、燃料通路31には、電磁調量弁15よりも上流側において、オーバーフローバルブ27を備えたリターン通路35が接続されている。このオーバーフローバルブ27によって、燃料供給ポンプ20に供給される燃料の圧力が所定のフィード圧に調節される。図1に示す蓄圧式燃料噴射制御装置10ではチェック弁式のオーバーフローバルブ27が用いられているが、上流側の圧力と下流側の圧力との差が一定となるように弁が開かれる差圧弁式のオーバーフローバルブを用いることもできる。
コモンレール17は、適宜の容量を有する蓄圧容器であって、コモンレール17には各気筒に燃料を噴射するための複数の燃料噴射弁30が接続されている。したがって、ほぼ均等な圧力の燃料が各燃料噴射弁30に供給される。このコモンレール17には、圧力センサ18及び圧力制限弁19が設けられている。圧力センサ18は、レール圧を検出するために用いられるセンサであって、センサ信号はECU50によって読み取り可能に構成されている。圧力制限弁19は、レール圧が異常上昇した場合に開弁して、レール圧が許容圧力を超えないようにする機能を有している。
燃料噴射弁30は、アクチュエータとして電磁ソレノイドを備えた燃料噴射弁が用いられている。この燃料噴射弁30は、ECU50の通電制御により、開弁時期や開弁時間等が制御されるようになっている。この燃料噴射弁30からリークする燃料は、リターン通路37を介して燃料タンク11へと戻される。電磁ソレノイドを備えた燃料噴射弁30の代わりに、ピエゾ素子をアクチュエータとして備えた燃料噴射弁とすることもできる。
2.エンジン回転制御装置(ECU)
次に、図1に示した蓄圧式燃料噴射制御装置10に備えられたエンジン回転制御装置(ECU)50によって実行されるエンジン回転制御について説明する。
(1)従来のエンジン回転制御
本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50によるエンジン回転制御を説明する前に、まず、従来のエンジン回転制御について説明する。
図2は、従来のエンジン回転制御のロジックを説明するために示すブロック図である。図2の下段(点線で囲む領域A)には燃料噴射弁30の駆動制御のロジックが示されている。従来のエンジン回転制御では、運転者等によるアクセル操作量Accに基づいて目標回転数Ne_tgtが設定されると、この目標回転数Ne_tgtと現在のエンジン回転数Neとに基づいて目標燃料噴射量Qf_tgtが算出される。目標回転数Ne_tgtは、あらかじめ求めておいたマップ情報等を用いて設定される。また、目標燃料噴射量Qf_tgtは、PID制御等によって求めることができる。そして、求められた目標燃料噴射量Qf_tgtと現在のレール圧Prとに基づき、マップ情報等を用いて燃料噴射弁30の通電時間I_injが決定されて、燃料噴射弁駆動回路に指令信号が送られる。
また、図2の上段(点線で囲む領域B)には電磁調量弁15の駆動制御のロジックが示されている。まず、求められた目標燃料噴射量Qf_tgtと現在のエンジン回転数Neとに基づき、マップ情報等を用いて目標レール圧Pr_tgtが求められる。そして、求められた目標レール圧Pr_tgtと現在のエンジン回転数Neとに基づき、マップ情報等を用いて電磁調量弁15の通電量I_fcvが決定されて、電磁調量弁駆動回路に指令信号が送られる。
ただし、電磁調量弁15の故障を示すエラー信号が発生している場合には、電磁調量弁15が全開状態で保持されるように、電磁調量弁15への通電が遮断(ノーマルクローズ型の場合には最大通電量で保持)される。このエラー信号は、例えば、電磁調量弁15に通電される電流値の異変等に応じて生成されるようにすることができるが、その生成の仕方は特に限定されるものではない。
このように実行される従来のエンジン回転制御では、電磁調量弁15によってレール圧Prの制御が可能な状態では、レール圧Prを適切な制御圧力の範囲に調節しながら、燃料噴射制御を実行することができる。ただし、電磁調量弁15の故障時に電磁調量弁15が全開状態にされてしまうと、レール圧Prの制御が不能になってしまい、エンジン回転数Neの増大に応じてレール圧Prも上昇し続けることとなる。
(2)エンジン回転数−レール圧特性
次に、電磁調量弁15が全開となった状態でのエンジン回転数とレール圧との関係について説明する。
図3は、電磁調量弁15が全開状態とされた状態でのエンジン回転数Neとレール圧Prとの関係を示す特性図である。図3中には、燃料組成の異なる二種類の燃料A,Bそれぞれについて燃料温度が40℃,80℃の場合の特性が示されている。なお、燃料Aは、燃料Bに比べて粘度が高いものである。
電磁調量弁15の全開状態においては、エンジン回転数Neが大きくなるにつれて燃料供給ポンプ20の吐出流量も増加する。そのために、燃料の粘度や温度によって程度が異なるものの、いずれの場合においても、エンジン回転数Neが大きくなるにしたがってレール圧Prが上昇する。そのため、レール圧Prが適切な制御圧力の上限を超える場合がある。
図3にも示されているように、レール圧Prが圧力制限弁19の開弁圧に到達すると圧力制限弁19が開弁し、圧力制限弁19によって実現される二次圧力に保持されるようにはなっている。ただし、レール圧Prが高くなるにしたがって燃料噴射弁30からの燃料リークが生じやすくなるため、レール圧Prが現実にその開弁圧に到達するほどのエンジン回転数Neにならない場合がある。その場合には、レール圧Prが制御圧力の上限を超える状態で長時間維持されることとなってしまう。
(4)本実施の形態のエンジン回転制御
次に、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置(ECU)50によって実行されるエンジン回転制御について説明する。
(4−1)ブロック図
図4は、本実施の形態エンジン回転制御のロジックを説明するために示すブロック図である。本実施の形態のECU50においても、図4の上段(点線で囲む領域B)に示す電磁調量弁15の駆動制御に関する部分は、従来のエンジン回転制御と同様になっている。一方、燃料噴射弁30の駆動制御に関する部分(点線で囲む領域A)については、アクセル操作量Accによって一義的に目標回転数Ne_tgtが決定されるのではなく、電磁調量弁15の故障の有無に応じて、目標回転数Ne_tgtが適宜変更されるようになっている。
すなわち、運転者等のアクセル操作量Accに基づき、マップ情報等を用いて目標回転数Ne_tgt´が求められ、このとき、電磁調量弁15の故障が検知されていなければ、求められた目標回転数Ne_tgt´を制御目標回転数Ne_tgtに設定して、従来と同様に燃料噴射弁30の駆動制御が行われる。一方、電磁調量弁15の故障が検知されている場合には、制御目標回転数Ne_tgtが所定の上限値Ne0を超えないように制御目標回転数Ne_tgtが設定されて燃料噴射弁30の駆動制御が行われる。
(4−2)フローチャート
図5は、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置(ECU)50によって実行されるエンジン回転制御方法のうち、制御目標回転数Ne_tgtを設定するための流れを示すフローチャート図である。このフローチャート図は、図4のブロック図における、一点鎖線で示す部分Xの演算フローを示している。
ECU50は、ステップS1においてアクセル操作量Accを検出した後、ステップS2において、アクセル操作量Accに基づき、マップ情報等を参照して目標回転数Ne_tgt´を求める。次いで、ECU50は、ステップS3において、電磁調量弁15の故障が発生しているか否かを判別する。ここでは、別のルーチンで行われる電磁調量弁15の故障の有無の判定結果を読み取ることで故障が発生しているか否かを判別する。
図6は、電磁調量弁15の故障判定の流れの一例を示すフローチャート図である。この例では、ECU50は、ステップS11においてレール圧Prを検出した後、ステップS12において、レール圧Prが所定の基準値Pr0以上であるか否かを判別する。この基準値Pr0は、蓄圧式燃料噴射制御装置10の許容圧力Pr_maxよりも小さい適切な値に設定される。
レール圧Prが基準値Pr0未満の場合には(No判定)、ステップS16に進んでタイマを停止した後、ステップS11に戻る。一方、レール圧Prが基準値Pr0以上となっている場合には(Yes判定)、ステップS13に進み、タイマを開始させ、あるいは、タイマカウントを継続して、ステップS14に進む。
次いで、ECU50は、ステップS14において、タイマ値が所定の基準時間T0に到達しているか否かを判別する。この基準時間T0は、レール圧Prが一時的に基準値Pr0を超えた場合にまで電磁調量弁15が故障していると判別することを防ぎ、電磁調量弁15の故障に起因してレール圧Prが上昇し続けていると判断できるような値に適宜設定される。タイマ値が基準時間T0に到達していなければ(No判定)、そのままステップS11に戻る一方、タイマ値が基準時間T0に到達している場合には(Yes判定)、ステップS15に進んで電磁調量弁15が故障していると判定してステップS11に戻る。
なお、電磁調量弁15の故障の有無を判定する方法は図6のフローチャートの例に限定されるものではない。
図5に戻り、ステップS3において、電磁調量弁15が故障していないと判別した場合には(No判定)、ECU50はステップS6に進み、ステップS2で求めた目標回転数Ne_tgt´をそのまま制御目標回転数Ne_tgtに設定して、図示しないメインルーチンに戻る。一方、ステップS3において、電磁調量弁15が故障していると判別した場合には(Yes判定)、ECU50はステップS4に進み、ステップS2で求めた目標回転数Ne_tgt´が所定の上限値Ne0以上であるか否かを判別する。この上限値Ne0は、電磁調量弁15の全開状態においてレール圧Prが基準値Pr0未満となるような回転数である。
ステップS4において、目標回転数Ne_tgt´が上限値Ne0未満の場合には(No判定)、レール圧Prが基準値Pr0以上となって異常上昇するおそれがないことから、ステップS6に進んで、目標回転数Ne_tgt´をそのまま制御目標回転数Ne_tgtとして図示しないメインルーチンに戻る。一方、ステップS4において、ステップS2で求めた目標回転数Ne_tgt´が上限値Ne0以上の場合には(Yes判定)、上限値Ne0を制御目標回転数Ne_tgtに設定して、図示しないメインルーチンに戻る。すなわち、電磁調量弁15が故障している場合には、制御目標回転数Ne_tgtは上限値Ne0以下に制限されることとなる。
以上説明した本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50によれば、電磁調量弁15の故障により、燃料供給ポンプ20からコモンレール17に送られる高圧燃料の流量が増大してレール圧Prが著しく高くなるおそれがある場合に、制御目標回転数Ne_tgtが上限値Ne0を超えないようにエンジン回転制御が実行されることとなる。したがって、エンジン回転数Neがある回転数以上になることがなくなって、燃料供給ポンプ20からの高圧燃料の過大な供給がなくなり、レール圧Prが著しく高い状態となることを防ぐことができる。その結果、高圧系の部品の損傷等を防ぐことができる。
また、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50は、制御目標回転数Ne_tgtは、内燃機関のアクセル操作量Accに応じて設定されるものとなっている。したがって、運転者等のアクセル操作によってエンジン回転数Neが決定される中で、電磁調量弁15の故障を生じた場合であっても、レール圧Prが著しく高い状態となることを防ぐことができる。
また、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50は、レール圧Prが基準値Pr0以上となって所定の基準時間T0以上経過したときに、制御目標回転数Ne_tgtを上限値Ne0以下に制限することとしている。したがって、レール圧Prが一時的にのみ基準値Pr0を超えた場合にまでエンジン回転数Neが制限されることを防ぐことができる。
また、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50は、制御目標回転数Ne_tgtの上限を設定することにより、制御目標回転数Ne_tgtが上限値Ne0を超えないようにすることとしている。したがって、制御目標回転数Ne_tgtが著しく大きくなる領域においてのみエンジン回転数Neが制限されることとなり、エンジン回転制御装置(ECU)50の負荷を軽減することができるとともに、運転者等への違和感を低減することができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置は、制御目標回転数Ne_tgtが上限値Ne0を超えないようにするために、アクセル操作量Accに基づいて求められる目標回転数Ne_tgt´を減少補正する点で、第1の実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50の場合と異なっている。それ以外の点は第1の実施の形態と同様の構成とすることができる。すなわち、蓄圧式燃料噴射制御装置の全体的構成及びECU50のブロック図は第1の実施の形態で説明した図1及び図4と同様とすることができる。
図7は、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置(ECU)によって実行されるエンジン回転制御方法のうち、制御目標回転数Ne_tgtを設定するための流れを示すフローチャート図であって、第1の実施の形態で説明した図5に相当するものである。
ECU50は、ステップS21においてアクセル操作量Accを検出した後、ステップS22において、アクセル操作量Accに基づき、マップ情報等を参照して目標回転数Ne_tgt´を求める。次いで、ECU50は、ステップS23において、電磁調量弁15の故障が発生しているか否かを判別する。第1の実施の形態の場合と同様に、ここでは、別のルーチンで行われる電磁調量弁15の故障の有無の判定結果を読み取ることで故障が発生しているか否かを判別する。
ステップS23において、電磁調量弁15が故障していないと判別した場合には(No判定)、ECU50はステップS26に進み、ステップS22で求めた目標回転数Ne_tgt´をそのまま制御目標回転数Ne_tgtに設定して、図示しないメインルーチンに戻る。一方、ステップS23において、電磁調量弁15が故障していると判別した場合には(Yes判定)、ECU50はステップS24に進み補正係数αを求める。
補正係数αは1未満の正の値であり、例えば、現在のレール圧Prと許容圧力Pr_maxとの差分が大きいほど、補正係数αが大きい値(より1に近い値)となるように、あらかじめマップ情報等にしてECU50に持たせておくことができる。すなわち、現在のレール圧Prが許容圧力Pr_maxに近いほど目標回転数Ne_tgtの補正量が大きくなるように設定することができる。
ステップS4において補正係数αが求められると、ECU50はステップS25に進み、ステップS22で求めた目標回転数Ne_tgt´に補正係数αを乗じて得られる値を制御目標回転数Ne_tgtに設定して、図示しないメインルーチンに戻る。このようにして、電磁調量弁15が故障している場合には、制御目標回転数Ne_tgtが上限値Ne0以下に制限されることとなる。
本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50は、第1の実施の形態のエンジン回転制御装置50の場合と同様に、エンジン回転数Neがある回転数以上になることがなくなって、燃料供給ポンプ20からの高圧燃料の過大な供給がなくなり、レール圧Prが著しく高い状態となることを防ぐことができる。その結果、高圧系の部品の損傷等を防ぐことができる。
また、本実施の形態にかかるエンジン回転制御装置50は、目標回転数Ne_tgt´を減少補正することにより、制御目標回転数Ne_tgtが上限値Ne0を超えないようにすることとしている。したがって、運転者等によるアクセル操作量Accに応じて制御目標回転数Ne_tgtが略比例的に変化する関係を維持しつつ、レール圧Prが著しく高い状態となることを防ぐことができる。
10:蓄圧式燃料噴射制御装置、11:燃料タンク、13:低圧ポンプ、15:電磁調量弁、17:コモンレール、18:圧力センサ、19:チェック弁、20:燃料供給ポンプ、27:オーバーフローバルブ、30:燃料噴射弁、31:燃料通路、35:リターン通路、50:ECU(エンジン回転制御装置)

Claims (5)

  1. 燃料を加圧して圧送する燃料供給ポンプと、前記圧送された燃料を一時的に蓄えるコモンレールと、前記コモンレールに接続されるとともに内燃機関の気筒毎に対応して設けられた複数の燃料噴射弁と、前記燃料供給ポンプの吐出流量を調節するための電磁調量弁と、前記コモンレール内の圧力を検出するための圧力センサと、を備えた内燃機関の蓄圧式燃料噴射制御装置を制御するための制御装置であって、前記内燃機関の回転数が所定の目標回転数となるように制御するアイソクロナス制御を実行可能なエンジン回転制御装置において、
    前記アイソクロナス制御の実行中に、前記コモンレール内の圧力が所定の基準値以上となったときに、前記目標回転数が所定の上限値を超えないように前記目標回転数を設定するようにしたことを特徴とするエンジン回転制御装置。
  2. 前記目標回転数は、前記内燃機関のアクセル操作量に応じて設定されるものであることを特徴とする請求項1に記載のエンジン回転制御装置。
  3. 前記コモンレールの圧力が前記基準値以上となって所定の基準時間以上経過したときに、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン回転制御装置。
  4. 前記目標回転数の上限を設定することにより、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン回転制御装置。
  5. 前記目標回転数を減少補正することにより、前記目標回転数が前記上限値を超えないようにすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン回転制御装置。
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