JP2010216370A - 燃料供給制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コモンレール圧の追従不良の誤判定を防止する燃料供給制御装置を提供する。
【解決手段】燃料圧力制御装置は、燃料漏れ異常が発生しておらず(S402:No)、エンジン運転状態が定常状態であり(S404:Yes)、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上であり(S406:Yes)、フィードバック制御の積分項が限界値に達している場合(S408:Yes)、追従不良カウンタをインクリメントする(S410)。これにより、追従不良カウンタが0の場合には、追従不良判定処理が開始される。追従不良カウンタが所定値以上になると(S412:Yes)、燃料圧力制御装置は、積分項が限界値に達している状態でフィードバック制御を実行しても、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値未満にならず、目標燃圧に実燃圧が追従しないコモンレール圧の追従不良であると判定する(S414)。
【選択図】図2

Description

本発明は、コモンレールで蓄圧した燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに適用され、コモンレール圧を制御する燃料供給制御装置に関する。
コモンレールで蓄圧した燃料を内燃機関(以下、エンジンとも言う。)の各気筒に供給するコモンレール式の燃料供給システムにおいては、エンジン回転数、アクセル開度等の運転状態に基づいて、コモンレール内の燃料圧力(以下、コモンレール圧とも言う。)の目標値である目標燃圧が設定される。
これに対し、圧力センサ等で検出される実際のコモンレール圧である実燃圧は、燃料供給ポンプからコモンレールへの燃料圧送量と、リーク量および燃料噴射弁からの噴射量を含み、燃料供給ポンプから供給され燃料供給システムで消費される燃料量との差によって決定される。
そして、設定された目標燃圧に実燃圧が追従して一致するように、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて、コモンレール圧を調整する圧力調整装置として燃料供給ポンプの燃料圧送量がフィードバック制御されている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、運転状態に基づいて設定された目標燃圧に実燃圧が近づかないコモンレール圧の追従不良状態が継続すると、排気ガスの浄化性能の悪化、出力トルクの低下等を招く恐れがある。コモンレール圧の追従不良は、例えば、経時変化に伴う燃料噴射弁からのリーク量の増加、燃料供給ポンプの圧送量の低減等により発生する。
特許文献1では、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上である状態が所定時間以上継続すると、コモンレール圧の追従不良と判定している。
特開2007−100626号公報
ここで、エンジン運転状態が過渡状態から定常状態に移行した状態で実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上であっても、時間経過にしたがい実燃圧が目標燃圧に近づき偏差が低下している場合には、実燃圧は目標燃圧に正常に追従していると判断できる。尚、エンジン運転状態が過渡状態とは、目標燃圧が変化している状態を表し、定常状態とは目標燃圧が一定の状態を表すものとする。
しかしながら、特許文献1では、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上になると経過時間の計測を開始するので、時間経過にしたがい偏差が小さくなり実燃圧が目標燃圧に正常に追従している場合でも、偏差が所定値以上の状態が所定時間以上継続すると、コモンレール圧の追従不良と誤判定する恐れがある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、コモンレール圧の追従不良の誤判定を防止する燃料供給制御装置を提供することを目的とする。
フィードバック制御量はコモンレール圧の実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて設定されるので、実燃圧が目標燃圧に近づいており、実燃圧と目標燃圧との偏差が低下しているときのフィードバック制御量は、実燃圧が目標燃圧に近づかず追従不良が発生しているときのフィードバック制御量よりも小さくなる。
つまり、フィードバック制御量が大きいほど、目標燃圧に対して実燃圧が追従することが困難な状態にあると判断できる。したがって、フィードバック制御量に基づいて、目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を判定できる。
そこで、請求項1から5に記載の発明によると、フィードバック制御手段は、コモンレール圧の実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて、コモンレール圧を調整する圧力調整装置に対する制御量をフィードバック制御し、追従不良判定手段は、内燃機関の運転状態が定常状態の場合、フィードバック制御手段による圧力調整装置に対するフィードバック制御量に基づいて、目標燃圧に対して実燃圧が追従しない追従不良の判定処理の開始時期を設定する。
前述したように、フィードバック制御量は目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を示しているので、内燃機関の定常状態において、フィードバック制御量に基づいて目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を判定できる。そして、実燃圧が目標燃圧に近づかない追従不良状態であると判定すれば、追従不良の判定処理を開始する。したがって、単に実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上の場合に追従不良の判定処理を開始する場合のように、実燃圧と目標燃圧との偏差は所定値以上であるが、実燃圧が目標燃圧に近づいている正常状態を、追従不良と誤判定することを防止できる。
ところで、フィードバック制御の積分項は実燃圧と目標燃圧との偏差の累積に基づくフィードバック制御量であるから、フィードバック制御の積分項により、実燃圧と目標燃圧との偏差の累積状態を知ることができる。
そこで、請求項2記載の発明によると、追従不良判定手段は、フィードバック制御量として積分項に基づいて、追従不良の判定処理の開始時期を設定する。
これにより、フィードバック制御の積分項に基づいて実燃圧と目標燃圧との偏差の累積状態を判定できるので、追従不良判定処理の開始時期を適切に設定できる。
前述したように、積分項は実燃圧と目標燃圧との偏差の累積に基づくフィードバック制御量であるから、積分項が所定値以上になり、積分項に基づくフィードバック制御により目標燃圧に対して実燃圧がオーバーシュートまたはアンダーシュートすることを防止するために、積分項には通常、限界値として上限値および下限値が設定されている。つまり、積分項が限界値に達することは、積分項による最大限のフィードバック制御が行われることを表している。
そこで、請求項3記載の発明によると、追従不良判定手段は、積分項が限界値に達するときを追従不良の判定処理の開始時期とする。
このように、偏差の累積が限界値に達し、積分項による最大限のフィードバック制御が開始されるときを追従不良判定処理の開始時期とするので、目標燃圧に対する実燃圧の追従状態に基づいて、追従不良判定処理を適切に開始できる。これにより、追従不良の誤判定を防止できる。
ところで、コモンレール圧は、コモンレールに流入する燃料量とコモンレールから流出する燃料量との差によって決定される。つまり、コモンレール圧は、燃料供給ポンプからコモンレールへの燃料圧送量と、リーク量および燃料噴射弁からの噴射量を含み、燃料供給ポンプから圧送される燃料が燃料供給システムで消費される消費量との差によって決定される。
そこで、請求項4記載の発明によると、圧力調整装置は前記コモンレールに燃料を供給する燃料供給ポンプであり、フィードバック制御手段は、燃料供給ポンプの燃料圧送量をフィードバック制御する。
このように、圧力調整装置として燃料供給ポンプの燃料圧送量をフィードバック制御することにより、コモンレール圧を高精度に制御できる。
請求項5記載の発明によると、追従不良判定手段は、追従不良の判定処理の開始時期から所定時間経過してもコモンレール圧の実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上であるとき、目標燃圧に対して実燃圧が追従しない追従不良と判定する。
これにより、目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を示すフィードバック制御量に基づいて追従不良の判定処理を開始してから、フィードバック制御にも関わらず、偏差が所定値以上の状態が所定時間以上継続して初めて、コモンレール圧の追従不良と判定される。その結果、追従不良の誤判定を適切に防止できる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
本実施形態による燃料供給システムを示すブロック図。 コモンレール圧の追従不良判定ルーチンを示すフローチャート。 コモンレール圧の目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を示すタイムチャート。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(燃料供給システム10)
図1に、本実施形態の燃料供給システム10を示す。燃料供給システム10は、例えば、自動車用の4気筒のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」ともいう。)2の各気筒に燃料を供給するためのものである。燃料供給システム10は、フィードポンプ14、高圧ポンプ16、コモンレール20、燃料噴射弁30、および本システムを制御する電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)40を備えている。
フィードポンプ14および高圧ポンプ16は、一体の燃料供給ポンプとして構成されている。フィードポンプ14は、燃料タンク12から燃料を汲み上げて高圧ポンプ16に供給する。高圧ポンプ16は、カムシャフトのカムの回転に伴いプランジャが往復移動することにより、フィードポンプ14から加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。
調量アクチュエータとしての調量弁18は、高圧ポンプ16の吸入側に設置されており、電流制御されることにより高圧ポンプ16が吸入行程で吸入する燃料吸入量を制御する。調量弁18に対する電流制御はデューティ比制御により行われる。そして、燃料吸入量が制御されることにより、高圧ポンプ16の燃料吐出量が調量される。調量弁18は、通電をオフするときに開弁する常開弁である。
コモンレール20には、コモンレール圧を検出する圧力センサ22が設置されている。また、減圧弁24は、通電オフ時に閉弁し、通電オン時に開弁する電磁弁である。減圧弁24が開弁すると、コモンレール20内の燃料が燃料タンク12に排出されることにより、コモンレール圧は減圧する。
燃料噴射弁30は、例えば、噴孔を開閉するノズルニードルのリフトを制御室の圧力で制御する公知の電磁駆動式の噴射弁である。燃料噴射弁30から燃料を噴射するときには、制御室と低圧側とを連通させることにより、コモンレール20から制御室に供給された高圧燃料を低圧側に溢流させる。これにより、制御室の燃料圧力が低下し、ノズルニードルがリフトする。燃料噴射弁30の制御室から低圧側に溢流した燃料は、燃料タンク12にリターンされる。
ECU40は、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力インタフェース等を中心とするマイクロコンピュータにて構成されている。ECU40は、圧力センサ22、回転数センサ、アクセルセンサ、吸気温センサ、燃温センサを含む各種センサの出力信号を取り込んでエンジン運転状態を検出し、ROMまたはフラッシュメモリに記憶している制御プログラムを実行することにより、エンジン運転状態を適切に制御する。
例えば、ECU40は、エンジン運転状態に基づいて、調量弁18への通電を制御して高圧ポンプ16の燃料圧送量を制御する。また、ECU40は、減圧弁24への通電を制御してコモンレール圧を減圧する。また、ECU40は、燃料噴射弁30への通電を制御して、燃料噴射量、燃料噴射時期を制御する。
(コモンレール圧のフィードバック制御)
ECU40は、エンジン運転状態に基づいてコモンレール圧の目標燃圧を算出する。そして、圧力センサ22の出力信号に基づいて検出するコモンレール圧の実燃圧が目標燃圧に一致するように、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて、PID制御により調量弁18を駆動する駆動電流をフィードバック(FB)制御する。
PID制御は、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて算出される比例項、積分項、微分項により、調量弁18に対する駆動電流を補正する。これにより、高圧ポンプ16の燃料吸入量が制御され、実燃圧が目標燃圧に一致して追従するように燃料圧送量が調量される。
ECU40は、実燃圧が目標燃圧よりも所定圧以上高い場合には、高圧ポンプ16の燃料圧送量をフィードバック制御するだけではコモンレール圧を速やかに減圧できないと判断し、減圧弁24を駆動してコモンレール圧を減圧する。
(追従不良判定)
次に、図2および図3に基づいて、コモンレール圧の目標燃圧に実燃圧が追従しないコモンレール圧の追従不良判定について説明する。追従不良判定ルーチンを示す図2のフローチャートにおいて、「S」はステップを表している。追従不良判定ルーチンは、エンジン制御ルーチンにおいて常時実行される。
S400においてECU40は、追従不良カウンタを0クリアする。そして、S402においてECU40は、燃料供給システム10に許容範囲を超える燃料漏れの異常があるかを判定する。燃料漏れ異常は、例えば、高圧ポンプ16に所定量の燃料圧送を指令しているにも関わらず、コモンレール圧が上昇しないこと等により判定する。
燃料漏れ異常が発生している場合(S402:Yes)、S416においてECU40は、追従不良カウンタを0クリアして本ルーチンを終了し、燃料漏れ異常を警告灯等により報知する。
燃料漏れ異常が発生していない場合(S402:No)、S404においてECU40は、エンジン運転状態が定常状態であるかを判定する。エンジン運転状態が定常状態とは、エンジン回転数、アクセル開度が一定であり、目標燃圧が一定の状態を表している。
図3の(A)、(B)に示す定常状態1においてアクセルが踏み込まれ加速運転が指令されると、ECU40は、アクセル開度とエンジン回転数とに基づいて、定常状態1よりも高い目標燃圧200をマップ等から算出する。目標燃圧はアクセルの踏み込み量に応じて上昇する。
図3の(A)、(B)に示すように、定常状態1から目標燃圧200が上昇し実燃圧210よりも高くなると、ECU40は、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて、高圧ポンプ16の調量弁18に対する駆動電流の指令値をフィードバック制御する。この場合、高圧ポンプ16の燃料圧送量は増加指令される。これにより、目標燃圧の上昇に追従して実燃圧が上昇する。目標燃圧が定常状態1から上昇して再び一定値になるまでの間が、エンジン運転状態の過渡状態である。
一方、アクセルを戻して減速運転が指令される場合には、図示しないが、ECU40により、定常状態よりも低い目標燃圧200がマップ等から算出される。ECU40は、目標燃圧が実燃圧よりも低くなると、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて、高圧ポンプ16の調量弁18に対する駆動電流の指令値をフィードバック制御する。この場合、高圧ポンプ16の燃料圧送量は減少指令される。これにより、目標燃圧の低下に追従して実燃圧が低下する。目標燃圧が定常状態から低下し再び一定値になるまでの間が、エンジンの過渡状態である。
定常状態ではなく過渡状態の場合(S404:No)、S416においてECU40は、追従不良カウンタを0クリアして本ルーチンを終了する。
定常状態の場合(S404:Yes)、S406においてECU40は、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上であるかを判定する。図3の(A)、(B)において前半の定常状態1に示すように、実燃圧が目標燃圧に一致し偏差が所定値未満の場合(S406:No)、S416においてECU40は、追従不良カウンタを0クリアして本ルーチンを終了する。
図3の(A)、(B)において後半の定常状態2の初期に示すように、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上の場合(S406:Yes)、S408においてECU40は、フィードバック制御の積分項220が限界値に達しているかを判定する。
積分項の限界値とは、積分項が過度に大きく、または過度に小さくなり、積分項に基づくフィードバック制御により目標燃圧に対して実燃圧がオーバーシュートまたはアンダーシュートすることを防止するために設定されている値である。
積分項が限界値に達している場合は、積分項による最大限のフィードバック制御が行われることを表している。一方、積分項が限界値に達していない場合は、積分項によるフィードバック制御に余裕があることを表している。
積分項は実燃圧と目標燃圧との偏差の累積であるから、図3の(A)に示すように、定常状態2において実燃圧210が目標燃圧200に正常に追従して一致する場合には、限界値に達する前に積分項220の上昇は停止する。図3の(A)、(B)に示す積分項220の限界値は上限値である。
これに対し、経時変化等により、燃料噴射弁30からのリーク量の増加、あるいは高圧ポンプ16の燃料圧送量の減少等により、図3の(B)に示すように、定常状態2において実燃圧210が目標燃圧200に近づかないか、近づき方が緩やかな場合には、積分項220は限界値に達する。
積分項が限界値に達していない場合(S408:No)、ECU40は、図3の(A)、(B)においては積分項を増加してフィードバック制御する余裕があると判断し、S416において追従不良カウンタを0クリアして本ルーチンを終了する。図3の(A)の定常状態2においては、積分項が限界値に達する前に、フィードバック制御により目標燃圧に実燃圧が一致している。
図3の(B)の定常状態2に示すように積分項が限界値に達している場合(S408:Yes)、ECU40は、積分項による最大限のフィードバック制御が実行されていると判断する。積分項が限界値に達している状態でフィードバック制御が行われる場合、正常であれば、所定時間内で実燃圧は目標燃圧に一致する。一方、異常であれば、所定時間経過しても実燃圧は目標燃圧に近づかない。
そこで、積分項が限界値に達している場合(S408:Yes)、S410においてECU40は、追従不良カウンタをインクリメントする。これにより、追従不良カウンタが0の場合には、追従不良判定処理が開始される。
前述したように、フィードバック制御の積分項は実燃圧と目標燃圧との偏差の累積であるから、積分項に基づいて実燃圧と目標燃圧との偏差の累積状態を判定できる。これにより、積分項に基づいて、追従不良判定処理の開始時期を適切に設定できる。
また、フィードバック制御の積分項が限界値に達している場合、積分項による最大限のフィードバック制御が実行されていることを表している。したがって、積分項が限界値に達しているかを判定することにより、目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を適切に判定できる。これにより、目標燃圧に対する実燃圧の追従不良判定処理の開始時期を適切に設定できる。
S412においてECU40は、追従不良カウンタが所定値以上であるかを判定する。追従不良カウンタが所定値未満の場合(S412:No)、ECU40はS402に処理を移行する。
S412からS402に処理が移行され、追従不良カウンタが所定値以上になる前、つまり積分項が限界値に達してから所定時間が経過する前に、燃料漏れ異常が検出されるか、エンジン運転状態が定常状態から過渡状態に移行するか、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値未満になるか、積分項が限界値に達しなくなるかのいずれかが成立すると、ECU40は、S416において追従不良カウンタを0クリアして本ルーチンを終了する。
S412からS402に処理を移行し、S406において実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値未満になる場合は、積分項が限界値に達している状態でフィードバック制御を実行することにより、実燃圧が目標燃圧に正常に追従したことを表す。
一方、追従不良カウンタが所定値以上になると(S412:Yes)、ECU40は、積分項が限界値に達している状態でフィードバック制御を実行しても、実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値未満にならず、目標燃圧に実燃圧が追従しない異常であると判断する。
そして、S414においてECU40は、コモンレール圧の追従不良であると判定し、追従不良判定フラグをオンにして本ルーチンを終了する。ECU40は、本ルーチン終了後、追従不良判定フラグがオンの場合には、警告灯等により追従不良を報知する。
本実施形態では、ECU40が本発明の燃料供給制御装置、フィードバック制御手段、および追従不良判定手段に相当し、フィードポンプ14および高圧ポンプ16が圧力調整装置としての燃料供給ポンプに相当する。また、図2のS400〜S416が、本発明の追従不良判定手段が実行する機能に相当する。
以上説明した本実施形態では、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいてコモンレール圧をフィードバック制御する積分項が限界値に達すると、コモンレール圧の追従不良の判定処理を開始する。つまり、積分項による最大限のフィードバック制御が開始されるときを、追従不良判定処理の開始時期とする。一方、積分項が限界値に達しておらず積分項によるフィードバック制御に余裕がある場合には、追従不良判定処理を開始しない。
これにより、積分項が限界値に達するまでに余裕があり、実燃圧が目標燃圧に正常に近づき追従する可能性があるにも関わらず、単に実燃圧と目標燃圧との偏差が所定値以上になると、追従不良判定処理を開始して追従不良と誤判定することを防止できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、フィードバック制御の積分項が限界値に達すると、コモンレール圧の追従不良判定処理を開始した。これに対し、積分項が限界値に達する前の値で追従不良判定処理を開始してもよい。また、積分項に限らず、PID制御によるフィードバック制御量全体に基づいて追従不良判定処理を開始してもよい。
積分項に限らず、フィードバック制御量はコモンレール圧の実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて設定される。したがって、実燃圧が目標燃圧に近づいており、実燃圧と目標燃圧との偏差が低下しているときのフィードバック制御量は、実燃圧が目標燃圧に近づかず追従不良が発生しているときのフィードバック制御量よりも小さくなる。これにより、フィードバック制御量に基づいて、目標燃圧に対する実燃圧の追従状態を判定できる。
また、上記実施形態では、燃料吸入量を調量弁18で制御して高圧ポンプ16の燃料圧送量を調量した、これに対し、例えば高圧ポンプ16の燃料圧送側に設けた調量弁により、燃料圧送量を直接調量してもよい。
また、上記実施形態では、コモンレール圧を調整する圧力調整装置として高圧ポンプの燃料圧送量を調量したが、高圧ポンプの燃料圧送量以外にも、コモンレール圧を調整して昇圧または減圧することができるのであれば、どのような圧力調整装置によりコモンレール圧を調整してもよい。
上記実施形態では、フィードバック制御手段、追従不良判定手段の機能を、制御プログラムにより機能が特定されるECU40により実現している。これに対し、上記複数の手段の機能の少なくとも一部を、回路構成自体で機能が特定されるハードウェアで実現してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
2:ディーゼルエンジン(内燃機関)、10:燃料供給システム、14:フィードポンプ(圧力調整装置、燃料供給ポンプ)、16:高圧ポンプ(圧力調整装置、燃料供給ポンプ)、18:調量弁、20:コモンレール、22:圧力センサ、30:燃料噴射弁、40:ECU(燃料供給制御装置、フィードバック制御手段、追従不良判定手段)

Claims (5)

  1. コモンレールで蓄圧した燃料を内燃機関に供給する燃料供給システムに適用され、前記コモンレール内の燃料圧力であるコモンレール圧を制御する燃料供給制御装置において、
    実際のコモンレール圧である実燃圧と目標のコモンレール圧である目標燃圧との偏差に基づいて、コモンレール圧を調整する圧力調整装置に対する制御量をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    前記内燃機関の運転状態が定常状態の場合、前記フィードバック制御手段による前記圧力調整装置に対するフィードバック制御量に基づいて、前記目標燃圧に対して前記実燃圧が追従しない追従不良の判定処理の開始時期を設定する追従不良判定手段と、
    を備えることを特徴とする燃料供給制御装置。
  2. 前記追従不良判定手段は、前記フィードバック制御量として積分項に基づいて、前記開始時期を設定することを特徴とする請求項1に記載の燃料供給制御装置。
  3. 前記追従不良判定手段は、前記積分項が限界値に達するときを前記開始時期とすることを特徴とする請求項2に記載の燃料供給制御装置。
  4. 前記圧力調整装置は前記コモンレールに燃料を供給する燃料供給ポンプであり、
    前記フィードバック制御手段は、前記燃料供給ポンプの燃料圧送量をフィードバック制御する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給制御装置。
  5. 前記追従不良判定手段は、前記開始時期から所定時間経過しても前記実燃圧と前記目標燃圧との偏差が所定値以上であるとき、前記目標燃圧に対して前記実燃圧が追従しない追従不良と判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料供給制御装置。
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