JP2014058875A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用の内燃機関において、高速走行中、燃焼騒音が外郭騒音を上回るのを回避しながら、燃費を低減することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関3の制御装置1は、ECU2を備える。ECU2は、基本噴射時期φINJ_BASEを算出し(ステップ2)、車速VPがリミット値VP_LMT以上のときに、車速VP及びメイン噴射量Qに応じて、補正係数KINJ_VPを算出し(ステップ6)、この補正係数KINJ_VPに基づいて補正値ΔφINJを算出し(ステップ8)、基本噴射時期φINJ_BASEを内燃機関3の燃料消費度合がより小さくなるように補正値ΔφINJで補正することにより、メイン噴射時期φINJを算出し(ステップ10)、このメイン噴射時期φINJに基づいて、燃料噴射を実行する(ステップ11)。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載された内燃機関を制御する内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関の制御装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この内燃機関は、動力源として車両に搭載されている。そのような車両の場合、高速走行中は、低速走行中と比べて、ロードノイズや風切りノイズなどの外郭騒音が増大するので、高速走行中、内燃機関の燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃費を低減することが可能となる。なお、本明細書では、高速走行中、燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃費の低減を図る制御を「高速時の燃費改善制御」という。
この制御装置の場合、高速時の燃費改善制御手法として、高速走行中、燃料噴射時期を補正する手法を採用している。より詳しくは、高車速時における変速段(具体的には、互いに減速比の異なる6つの変速段のうちの減速比の小さい側となる4速以上の変速段)ごとに異なる燃料噴射時期の補正値を定めたマップをメモリに保有しておき、この高車速時における変速段に応じたマップの補正値に基づいて、高車速時における燃料噴射時期の基準値を進角側に補正することにより、燃料噴射時期を算出している。以上のように、内燃機関の燃料噴射時期を変速段に応じて補正することで、燃料の燃焼速度を増大させ、燃焼効率を向上させることによって、燃費の低減を図っている。
特開2010−19161号公報
一般に、変速段は外郭騒音との関連性があまり高くないので、上記従来の制御装置のように、燃料噴射時期を変速段に応じて補正しても、内燃機関の燃焼騒音を外郭騒音よりも若干、小さい程度に適切に維持することは困難である。そのため、燃焼騒音が外郭騒音を確実に下回るように、燃料噴射時期を補正したときには、燃費の低減度合が小さくなってしまう。一方、燃費の低減度合が大きくなるように、燃料噴射時期を補正したときには、燃焼騒音が外郭騒音を上回ってしまうおそれがある。また、内燃機関の制御において、高速走行中の燃費及び燃焼騒音と関連性の高いパラメータは燃料噴射時期以外にも多数存在している。これに対して、上記従来の制御装置の場合、高速時の燃費改善制御手法として、燃料噴射時期のみを制御しているものに過ぎないので、高速走行中、燃料噴射時期以外のパラメータに起因して、上記の問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、車両用の内燃機関において、高速走行中、燃焼騒音が外郭騒音を上回るのを回避しながら、燃費を低減することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る内燃機関3の制御装置1は、車両に搭載された内燃機関3を制御する内燃機関3の制御装置1であって、車両の速度である車速VPを検出する車速検出手段(車輪速センサ26、ECU2)と、内燃機関の制御に用いる運転パラメータの基本値(基本噴射時期φINJ_BASE、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASE、基本レール圧Prail_BASE)を算出する基本値算出手段(ECU2、ステップ2,20,40)と、検出された車速VPが所定車速(リミット値VP_LMT)以上のときに、検出された車速VPに応じて、算出された基本値を内燃機関3の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより、運転パラメータ(メイン噴射時期φINJ、LP−EGR比R_LP−EGR、設定レール圧Prail)を算出する運転パラメータ算出手段(ECU2、ステップ6,8,10,24,26,28,44,46,48)と、算出された運転パラメータ(メイン噴射時期φINJ、LP−EGR比R_LP−EGR、設定レール圧Prail)を用いて、内燃機関3を制御する制御手段(ECU2、ステップ11,29,49)と、を備えたことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の制御に用いる運転パラメータの基本値が算出され、検出された車速が所定車速以上のときに、検出された車速に応じて、算出された基本値を内燃機関の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより、運転パラメータが算出され、算出された運転パラメータを用いて、内燃機関が制御される。一般に、車速は、変速段と比べて、外郭騒音に対して高い関連性を有している。すなわち、変速段は段階的に変化するものであり、そのように変速段が段階的に変化した場合、外郭騒音は追従して変化しない。これに対して、車速及び外郭騒音は、車速が連続的に変化した場合、そのような車速の連続的な変化に従って、外郭騒音が連続的に変化するという関係にある。
したがって、そのような車速に応じて基本値を補正することにより運転パラメータを算出し、その運転パラメータを用いて内燃機関を制御することによって、高速走行中、内燃機関の燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃料消費度合をより小さくすることができるとともに、それらを精度よく制御することができる。その結果、前述した特許文献1の制御装置と異なり、高速走行中、燃焼騒音が外郭騒音を上回るのを回避しながら、燃費を低減することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、内燃機関3の燃料噴射量(メイン噴射量Q)を算出する燃料噴射量算出手段(ECU2、ステップ1)をさらに備え、運転パラメータ算出手段は、算出された燃料噴射量にさらに応じて、基本値(基本噴射時期φINJ_BASE、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASE、基本レール圧Prail_BASE)を内燃機関3の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより、運転パラメータ(メイン噴射時期φINJ、LP−EGR比R_LP−EGR、設定レール圧Prail)を算出する(ステップ10,29,49)ことを特徴とする。
一般に、燃料噴射量は、内燃機関の燃焼騒音及び燃費に対して高い関連性を有している。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、運転パラメータが、車速に加えて、算出された燃料噴射量にさらに応じて、基本値を内燃機関の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより算出されるので、燃焼騒音のレベル及び燃料消費度合をさらに精度よく制御することができる。それにより、制御精度を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関3の制御装置1において、内燃機関3は、燃料噴射弁4と、コモンレール9と、排ガスを長短2種類のEGR通路11a,12aを介してそれぞれ還流させる2つのEGR装置11,12とを備えたディーゼルエンジンであり、運転パラメータは、燃料噴射弁4のメイン噴射時期φINJ、2つのEGR装置11,12による還流ガス割合及びコモンレール内の圧力(設定レール圧Prail)のうちの少なくとも1つであることを特徴とする。
一般に、ディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射弁のメイン噴射時期、2つのEGR装置による還流ガス割合及びコモンレール内の圧力は、内燃機関の燃焼騒音及び燃費に対して高い関連性を有している。これに対して、この内燃機関の制御装置によれば、そのような3つの運転パラメータのうちの少なくとも1つを用いて、内燃機関が制御されるので、燃焼騒音のレベル及び燃料消費度合をより一層、精度よく制御することができる。それにより、制御精度をより一層、向上させることができる。
本願発明の一実施形態に係る制御装置及びこれを適用した内燃機関の概略構成を示す図である。 制御装置の概略構成を示すブロック図である。 燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。 EGR制御処理を示すフローチャートである。 レール圧制御処理を示すフローチャートである。 制御装置による制御結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。図2に示すように、本実施形態の制御装置1は、ECU2を備えており、このECU2は、後述するように、図1に示す内燃機関(以下「エンジン」という)3を制御する。
エンジン3は、ディーゼルエンジンタイプのものであり、図示しない車両に動力源として搭載されている。このエンジン3は、4つの気筒3aと、気筒3aごとに設けられた燃料噴射弁4などを備えている。これらの燃料噴射弁4は、燃料供給管9aを介してコモンレール9に接続されており、エンジン運転中、高圧の燃料(軽油)がコモンレール9から供給される。これらの燃料噴射弁4は、ECU2に電気的に接続されており、後述するように、ECU2からの制御入力信号によってその開閉タイミングが制御される。それにより、燃料噴射量および燃料噴射時期が制御される。
コモンレール9は、2つのポンプ(図示せず)及びレール圧制御弁9b(図2参照)などを介して燃料タンク(図示せず)に接続されており、これらのポンプから供給された燃料を高圧状態で内部に蓄える。コモンレール9には、レール圧センサ24が取り付けられている。このレール圧センサ24は、コモンレール9内の燃料の圧力(以下「レール圧」という)を表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、このレール圧センサ24の検出信号に基づいて、検出レール圧を算出する。
さらに、レール圧制御弁9bは、ECU2に電気的に接続されており、後述するように、ECU2からの制御入力信号によってその開閉タイミングが制御される。それにより、検出レール圧が、後述する設定レール圧Prailになるように制御される。
エンジン3には、クランク角センサ20及び水温センサ21が設けられている。このクランク角センサ20は、マグネットロータ及びMREピックアップで構成されており、図示しないクランクシャフトの回転に伴い、いずれもパルス信号であるCRK信号及びTDC信号をECU2に出力する。このCRK信号は、所定クランク角(例えば1゜)ごとに1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン(図示せず)が吸気行程のTDC位置よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、所定クランク角ごとに1パルスが出力される。
また、水温センサ21は、例えばサーミスタなどで構成されており、エンジン3のシリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを表す検出信号をECU2に出力する。
一方、エンジン3の吸気通路5には、上流側から順に、インテークシャッタ機構6、ターボチャージャ7及びインタークーラ8が設けられている。
インテークシャッタ機構6は、インテークシャッタ6a及びこれを駆動するISアクチュエータ6bなどを備えている。インテークシャッタ6aは、吸気通路5の途中に回動自在に設けられており、当該回動に伴う開度の変化によりインテークシャッタ6aを通過する空気の流量を変化させる。ISアクチュエータ6bは、モータに減速ギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2に電気的に接続されている。ECU2は、ISアクチュエータ6bを介してインテークシャッタ6aの開度を制御する。
一方、ターボチャージャ7は、吸気通路5のインテークシャッタ6aよりも下流側に設けられたコンプレッサブレード7aと、排気通路10の途中に設けられ、コンプレッサブレード7aと一体に回転するタービンブレード7bと、複数の可変ベーン7c(2つのみ図示)と、可変ベーン7cを駆動するベーンアクチュエータ7dなどを備えている。
このターボチャージャ7では、排気通路10内の排ガスによってタービンブレード7bが回転駆動されると、これと一体のコンプレッサブレード7aも同時に回転することにより、吸気通路5内の空気が加圧される。すなわち、過給動作が実行される。可変ベーン7cは、ECU2に接続されたベーンアクチュエータ7dに機械的に連結されている。ECU2は、ベーンアクチュエータ7dを介して可変ベーン7cの開度を変化させることによって、タービンブレード7bの回転速度すなわちコンプレッサブレード7aの回転速度を変化させ、それにより、過給圧を制御する。
また、インタークーラ8は、水冷式のものであり、その内部を吸気が通過する際、ターボチャージャ7での過給動作によって温度が上昇した吸気を冷却する。
一方、エンジン3の排気通路10には、上流側から順に、前述したタービンブレード7b及び触媒装置13が設けられている。この触媒装置13は、排気通路10内を流れる排ガスを浄化するものであり、DOC(Diesel Oxidation Catalyst)13aとCSF(Catalyzed Soot Filter)13bとを組み合わせて構成されている。
これに加えて、エンジン3には、低圧EGR装置11及び高圧EGR装置12が設けられている。この低圧EGR装置11は、排気通路10内の排ガスの一部を吸気通路5側に還流させるものであり、吸気通路5及び排気通路10の間に接続された低圧EGR通路11aと、低圧EGR通路11a内を流れる還流ガス(以下「低圧EGRガス」という)を冷却する低圧EGRクーラ11bと、この低圧EGR通路11aを開閉する低圧EGR制御弁11cなどで構成されている。低圧EGR通路11aの一端は、排気通路10の触媒装置13よりも下流側の部位に開口し、他端は、吸気通路5のインテークシャッタ6aとコンプレッサブレード7aとの間の接続部5bに開口している。
低圧EGR制御弁11cは、その開度がリニアに変化するリニア電磁弁で構成され、ECU2に電気的に接続されている。ECU2は、低圧EGR制御弁11cの開度を変化させることにより、低圧EGRガスの還流量すなわち低圧EGRガス量を制御する。
以上の構成により、この低圧EGR装置11では、低圧EGRガスは、排気通路10の触媒装置13の下流側の部分から低圧EGR通路11a内に流入し、図1の矢印X1で示す向きに流れ、低圧EGRクーラ11b及び低圧EGR制御弁11cを通過した後、吸気通路5の接続部5b内に流れ込む。そして、低圧EGRガスは、新気とともに、コンプレッサブレード7a及びインタークーラ8を通過した後、吸気マニホールド5aを介して、各気筒3a内に流れ込む。
一方、高圧EGR装置12も、低圧EGR装置11と同様に、排気通路10内の排ガスの一部を吸気通路5側に還流させるものであり、吸気通路5及び排気通路10の間に接続された高圧EGR通路12aと、高圧EGR通路12a内を流れる還流ガス(以下「高圧EGRガス」という)を冷却する高圧EGRクーラ12bと、この高圧EGR通路12aを開閉する高圧EGR制御弁12cなどで構成されている。高圧EGR通路12aの一端は、排気通路10の排気マニホールド10aに開口し、他端は、吸気通路5の吸気マニホールド5aに開口している。
高圧EGR制御弁12cは、その開度がリニアに変化するリニア電磁弁で構成され、ECU2に電気的に接続されている。ECU2は、高圧EGR制御弁12cの開度を変化させることにより、高圧EGRガスの還流量すなわち高圧EGRガス量を制御する。
以上の構成により、この高圧EGR装置12では、高圧EGRガスは、排気マニホールド10aから高圧EGR通路12a内に流入し、図1の矢印X2で示す向きに流れ、高圧EGRクーラ12b及び高圧EGR制御弁12cを通過した後、吸気マニホールド5a内に流れ込む。そして、高圧EGRガスは、低圧EGRガス及び新気とともに、吸気マニホールド5aを介して、各気筒3a内に流れ込む。
一方、図2に示すように、ECU2には、吸気温センサ22、大気圧センサ23、アクセル開度センサ25及び4つの車輪速センサ26(1つのみ図示)が接続されている。
この吸気温センサ22は、インテークシャッタ6aよりも上流側の吸気通路5内の温度、又はインテークマニホールド内の温度(以下「吸気温」という)TAを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
また、大気圧センサ23は、半導体圧力センサで構成されており、大気圧PAを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
さらに、アクセル開度センサ25は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
また、4つの車輪速センサ26はそれぞれ、車両の4つの車輪の回転速度を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。ECU2は、これらの車輪速センサ26の検出信号に基づいて、車速VPを算出する。
また、ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜26の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、運転状態に応じて、後述するように、燃料噴射制御処理、EGR制御処理及びレール圧制御処理などの各種の制御処理を実行する。
次に、図3を参照しながら、ECU2によって実行される燃料噴射制御処理について説明する。なお、同図は、1燃焼サイクルにおける燃料噴射として、メイン噴射のみを実行する場合の制御処理を示している。この制御処理は、以下に述べるように、メイン噴射量(以下「噴射量」と略す)Q及びメイン噴射時期(以下「噴射時期」と略す)φINJを気筒3aごとに算出し、これらの噴射量Q及び噴射時期φINJに基づいて燃料噴射弁4の開閉タイミングを制御するものであり、TDC信号の発生に同期して実行される。
この処理では、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、噴射量Qを、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。要求トルクTRQは、例えば、エンジン回転数NE及びアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。
次いで、ステップ2に進み、基本噴射時期φINJ_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。このマップでは、基本噴射時期φINJ_BASEは、車速VPに拘わらず、すべての運転領域で燃焼騒音が所定のレベル以下になるような値に設定されている。
次に、ステップ3に進み、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるか否かを判別する。このリミット値VP_LMTは、以下に述べるステップ5〜8の高速時の燃費改善制御処理を実行するか否かを判定するための判定値であり、より具体的には、メイン噴射を基本噴射時期φINJ_BASEのタイミングで実行したときに、外郭騒音が燃焼騒音を上回るような値(例えば85km/h)に設定されている。
ステップ3の判別結果がYESで、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるときには、ステップ4で、現在の燃焼モードが所定の燃焼モードであるか否かを判別する。この所定の燃焼モードとは、高速時の燃費改善制御処理を実行した場合に燃費の改善効果が得られるモードである。
ステップ4の判別結果がYESで、現在の燃焼モードが高速時の燃費改善制御処理を実行した場合に燃費の改善効果が得られるモードであるときには、ステップ5に進み、基本補正値ΔφINJ_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この基本補正値ΔφINJ_BASEは、基本噴射時期φINJ_BASEを補正するための値であり、このマップでは、基本補正値ΔφINJ_BASEは、エンジン回転数NE及び噴射量Qが所定領域内にあるときに、基本噴射時期φINJ_BASEを進角側に補正するような値に設定されている。
次いで、ステップ6に進み、補正係数KINJ_VPを、噴射量Q及び車速VPに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この補正係数KINJ_VPは、後述する補正値ΔφINJを算出する際に、上述した基本補正値ΔφINJ_BASEに乗算される値である。このマップでは、補正係数KINJ_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値(すなわち、補正値ΔφINJによる基本噴射時期φINJ_BASEの進角側への補正度合がより大きくなる値)に設定されている。
次に、ステップ7で、補正係数KINJ_Tを、大気圧PA、吸気温TA及びエンジン水温TWに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。
そして、ステップ8で、補正値ΔφINJを、基本補正値ΔφINJ_BASEに補正係数KINJ_VP及び補正係数KINJ_Tを乗算した値ΔφINJ_BASE・KINJ_VP・KINJ_Tに設定する。すなわち、補正値ΔφINJは、基本補正値ΔφINJ_BASEを補正係数KINJ_VP及び補正係数KINJ_Tで補正することによって算出される。
ステップ8に続くステップ10では、噴射時期φINJを、基本噴射時期φINJ_BASEに補正値ΔφINJを加算した値φINJ_BASE+ΔφINJに設定する。すなわち、噴射時期φINJは、基本補正値ΔφINJ_BASEを補正値ΔφINJで補正することによって算出される。
次に、ステップ11で、設定された噴射時期φINJに対応する制御入力信号を燃料噴射弁4に供給する。それにより、噴射時期φINJ及び噴射量Qに対応するタイミングで開弁するように、燃料噴射弁4が駆動される。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ3の判別結果がNOで、車速VPがリミット値VP_LMTより低いとき、又はステップ4の判別結果がNOで、現在の燃焼モードが前述した所定の燃焼モードでないときには、ステップ9に進み、補正値ΔφINJを値0に設定する。その後、前述したように、ステップ10以降を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、図3に示す燃料噴射制御処理では、車速VPがリミット値VP_LMT以上のときに、高速時の燃費改善制御処理が実行される。具体的には、噴射量Q及び車速VPに応じて、補正係数KINJ_VPが算出され、この補正係数KINJ_VPを用いて、補正値ΔφINJが算出される。この場合、前述したように、車速VPは、変速段と比べて、外郭騒音との関連性が高いとともに、噴射量Qは、エンジン3の燃焼騒音及び燃費に対して高い関連性を有している。したがって、そのような車速VP及び噴射量Qに応じて算出された補正値ΔφINJで基本噴射時期φINJ_BASEを補正することによって、噴射時期φINJが算出され、この噴射時期φINJを用いて、燃料噴射制御が実行されるので、VP≧VP_LMTが成立するような高速走行中、エンジン3の燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃料消費度合をより小さくすることができる。
さらに、補正係数KINJ_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値に設定されているので、車速VPが高いほど、噴射時期φINJがより進角側の値になる。その結果、車速VPが高いほど、燃焼の等容度が増大し、燃焼効率が向上することで、燃費が低減されるとともに、燃焼騒音が増大することになる。したがって、この補正係数KINJ_VPを車速VPに対して適切に設定することによって、上述した作用効果を適切に得ることができる。
なお、以上の図3に示す燃料噴射制御処理は、1燃焼サイクルにおける燃料噴射として、メイン噴射のみを実行した場合の例であるが、1燃焼サイクルにおける燃料噴射として、メイン噴射に加えて、パイロット噴射やポスト噴射などの副噴射を実行する場合には、例えば、前述したステップ1で、総噴射量、メイン噴射量及び副噴射量を算出し、ステップ10とステップ11との間で、副噴射量に基づいて、副噴射時期を算出すればよい。
次に、図4を参照しながら、ECU2によって実行されるEGR制御処理について説明する。この制御処理は、以下に述べるように、LP−EGR比R_LP−EGRを算出し、このLP−EGR比R_LP−EGRに基づいて低圧EGR制御弁11c及び高圧EGR制御弁12cの開度を制御するものであり、所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。なお、LP−EGR比R_LP−EGRは、総EGRガス量(すなわち前述した低圧EGRガス量と高圧EGRガス量の和)に対する低圧EGRガス量の比を示すものである。
図4に示すように、まず、ステップ20で、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。このマップでは、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEは、車速VPに拘わらず、すべての運転領域で燃焼騒音が所定のレベル以下になるとともに、車速VPが前述したリミット値VP_LMT以上のときには、燃焼騒音が外郭騒音を確実に下回るような値に設定されている。
次に、ステップ21に進み、前述したステップ3と同様に、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるときには、ステップ22で、前述したステップ4と同様に、現在の燃焼モードが所定の燃焼モードであるか否かを判別する。
ステップ22の判別結果がYESで、現在の燃焼モードが高速時の燃費改善制御処理を実行した場合に燃費の改善効果が得られるモードであるときには、ステップ23に進み、基本補正値ΔR_LP−EGR_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この基本補正値ΔR_LP−EGR_BASEは、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEを補正するための値であり、このマップでは、基本補正値ΔR_LP−EGR_BASEは、エンジン回転数NE及び噴射量Qが所定領域内にあるときに、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEを増大側に補正するような値(すなわち低圧EGRガス量を増大側に補正するような値)に設定されている。
次いで、ステップ24に進み、補正係数KEGR_VPを、噴射量Q及び車速VPに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この補正係数KEGR_VPは、後述する補正値ΔR_LP−EGRを算出する際に、上述した基本補正値ΔR_LP−EGR_BASEに乗算される値である。このマップでは、補正係数KEGR_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値(すなわち、補正値ΔR_LP−EGによる基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEの増大側への補正度合が大きくなる値)に設定されている。
次に、ステップ25で、補正係数KEGR_Tを、大気圧PA、吸気温TA及びエンジン水温TWに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。
そして、ステップ26で、補正値ΔR_LP−EGRを、基本補正値ΔR_LP−EGR_BASEに補正係数KEGR_VP及び補正係数KEGR_Tを乗算した値ΔR_LP−EGR_BASE・KEGR_VP・KEGR_Tに設定する。すなわち、補正値ΔφR_LP−EGRは、基本補正値ΔφR_LP−EGR_BASEを補正係数KEGR_VP及び補正係数KEGR_Tで補正することによって算出される。
ステップ26に続くステップ28では、LP−EGR比R_LP−EGRを、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEに補正値ΔR_LP−EGRを加算した値R_LP−EGR_BASE+ΔR_LP−EGRに設定する。すなわち、LP−EGR比R_LP−EGRは、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEを補正値ΔR_LP−EGRで補正することによって算出される。
次に、ステップ29で、設定されたLP−EGR比R_LP−EGRに基づいて、高圧EGR制御弁12c及び低圧EGR制御弁11cの開度を決定し、それらの開度に対応する2つの制御入力信号をそれぞれ、高圧EGR制御弁12c及び低圧EGR制御弁11cに供給する。それにより、高圧EGR制御弁12c及び低圧EGR制御弁11cがそれぞれ、LP−EGR比R_LP−EGRに基づいて決定された2つの開度になるように駆動される。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ21の判別結果がNOで、車速VPがリミット値VP_LMTよりも低いとき、又はステップ22の判別結果がNOで、現在の燃焼モードが所定の燃焼モードでないときには、ステップ27に進み、補正値ΔR_LP−EGRを値0に設定する。その後、前述したように、ステップ28以降を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、図4に示すEGR制御処理では、車速VPがリミット値VP_LMT以上のときに、高速時の燃費改善制御処理が実行される。具体的には、噴射量Q及び車速VPに応じて、補正係数KEGR_VPが算出され、この補正係数KEGR_VPを用いて、補正値ΔR_LP−EGRが算出される。この場合、前述したように、車速VPは、変速段と比べて、外郭騒音との関連性が高いとともに、噴射量Qは、エンジン3の燃焼騒音及び燃費に対して高い関連性を有している。したがって、そのような車速VP及び噴射量Qに応じて算出された補正値ΔR_LP−EGRで基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASEを補正することによって、LP−EGR比R_LP−EGRが算出され、このLP−EGR比R_LP−EGRを用いて、EGR制御弁が実行されるので、VP≧VP_LMTが成立するような高速走行中、エンジン3の燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃料消費度合をより小さくすることができる。
さらに、補正係数KEGR_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値に設定されているので、車速VPが高いほど、LP−EGR比R_LP−EGRがより大きい値になる。その結果、車速VPが高いほど、総EGRガス量における低圧EGRガス量の割合が増大することで、ターボ効率ロスが低減されることによって、燃費が低減されるものの、EGR量の増加に伴い燃焼騒音が増大することになる。したがって、この補正係数KEGR_VPを車速VPに対して適切に設定することによって、上述した作用効果を適切に得ることができる。
次に、図5を参照しながら、ECU2によって実行されるレール圧制御処理について説明する。この制御処理は、以下に述べるように、設定レール圧Prailを算出し、この設定レール圧Prailに基づいてレール圧制御弁9bの開閉タイミングを制御するものであり、所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。
図5に示すように、まず、ステップ40で、基本レール圧Prail_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。このマップでは、基本レール圧Prail_BASEは、車速VPに拘わらず、すべての運転領域で燃焼騒音が所定のレベル以下になるような値に設定されている。
次に、ステップ41に進み、前述したステップ3,21と同様に、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、車速VPがリミット値VP_LMT以上であるときには、ステップ42で、前述したステップ4,22と同様に、現在の燃焼モードが所定の燃焼モードであるか否かを判別する。
ステップ42の判別結果がYESで、現在の燃焼モードが高速時の燃費改善制御処理を実行した場合に燃費の改善効果が得られるモードであるときには、ステップ43に進み、基本補正値ΔPrail_BASEを、エンジン回転数NE及び噴射量Qに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この基本補正値ΔPrail_BASEは、基本レール圧Prail_BASEを補正するための値であり、このマップでは、基本補正値ΔPrail_BASEは、エンジン回転数NE及び噴射量Qが所定領域内にあるときに、基本レール圧Prail_BASEを増大側又は減少側に補正するような値に設定されている。
次いで、ステップ44に進み、補正係数KPrail_VPを、噴射量Q及び車速VPに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。この補正係数KPrail_VPは、後述する補正値ΔPrailを算出する際に、上述した基本補正値ΔPrail_BASEに乗算される値である。このマップでは、補正係数KPrail_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値(すなわち、補正値ΔPrailによる基本レール圧Prail_BASEの増大側又は減少側への補正度合が大きくなる値)に設定されている。
次に、ステップ45で、補正係数KPrail_Tを、大気圧PA、吸気温TA及びエンジン水温TWに応じて、図示しないマップを検索することにより算出する。
そして、ステップ46で、補正値ΔPrailを、基本補正値ΔPrail_BASEに補正係数KPrail_VP及び補正係数KPrail_Tを乗算した値ΔPrail_BASE・KPrail_VP・KPrail_Tに設定する。すなわち、補正値ΔPrailは、基本補正値ΔPrail_BASEを補正係数KPrail_VP及び補正係数KPrail_Tで補正することによって算出される。
ステップ46に続くステップ48では、設定レール圧Prailを、基本レール圧Prail_BASEに補正値ΔPrailを加算した値Prail_BASE+ΔPrailに設定する。すなわち、設定レール圧Prailは、基本レール圧Prail_BASEを補正値ΔPrailで補正することによって算出される。
次に、ステップ49で、設定レール圧Prail及び検出レール圧に基づき、所定のフィードバック制御アルゴリズムにより、制御入力信号の値を算出し、それに対応する制御入力信号をレール圧制御弁9bに供給する。それにより、検出レール圧が設定レール圧Prailになるように、レール圧制御弁9bが駆動される。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ41の判別結果がNOで、車速VPがリミット値VP_LMTより遅いとき、又はステップ42の判別結果がNOで、現在の燃焼モードが所定の燃焼モードでないときには、ステップ47に進み、補正値ΔPrailを値0に設定する。その後、前述したように、ステップ48以降を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、図5に示すレール圧制御処理では、車速VPがリミット値VP_LMT以上のときに、高速時の燃費改善制御処理が実行される。具体的には、噴射量Q及び車速VPに応じて、補正係数KPrail_VPが算出され、この補正係数KPrail_VPを用いて、補正値ΔPrailが算出される。この場合、前述したように、車速VPは、変速段と比べて、外郭騒音との関連性が高いとともに、噴射量Qは、エンジン3の燃焼騒音及び燃費に対して高い関連性を有している。したがって、そのような車速VP及び噴射量Qに応じて算出された補正値ΔPrailで基本レール圧Prail_BASEを補正することによって、設定レール圧Prailが算出され、この設定レール圧Prailを用いて、レール圧制御が実行されるので、VP≧VP_LMTが成立するような高速走行中、エンジン3の燃焼騒音が外郭騒音よりも若干、小さい程度まで上昇するのを許容しながら、燃料消費度合をより小さくすることができる。
さらに、補正係数KPrail_VPは、VP≧VP_LMTが成立しかつ噴射量Qが所定範囲内にあるときには、車速VPが高いほど、より大きい値に設定されているので、車速VPが高いほど、設定レール圧Prailがより大きい値に補正される。それにより、ある運転領域では、車速VPが高いほど、実際のレール圧がより高くなり、燃料の霧化が促進されることで、燃焼効率が向上する。その結果、燃費が低減されるとともに、燃焼騒音が増大することになる。また、別の運転領域では、車速VPが高いほど、実際のレール圧がより低くなり、エンジン3で駆動される高圧燃料ポンプのフリクションが低下し、燃費が低減されるとともに、燃料霧化の悪化により燃焼騒音が増大することになる。したがって、この補正係数KPrail_VPを車速VPに対して適切に設定することによって、上述した作用効果を適切に得ることができる。
次に、以上のように構成された制御装置1による制御結果について説明する。図6は、この制御結果の一例を示す図である。同図には、前述した高速時の燃費改善制御処理(すなわちステップ5〜8,23〜26及び33〜36の処理)を行わなかった場合の燃焼騒音N_B0、当該高速時の燃費改善制御処理を行った場合の燃焼騒音N_B1、及び外郭騒音N_VIと、車速VPとの関係が記載されている。
図6に示すように、前述した高速時の燃費改善制御処理を行わない場合、燃焼騒音N_B0の騒音レベルは、車速VPが変化したとしてもほぼ一定になる。これは、前述したように、基本噴射時期φINJ_BASE、基本LP−EGR比R_LP−EGR_BASE及び基本レール圧Prail_BASEが、車速VPに拘わらず、すべての運転領域で燃焼騒音が所定のレベル以下になるように設定されていることによる。
一方、車両の外郭騒音N_VIのレベルは、車速VPが前述したリミット値VP_LMTよりも若干低い所定の車速を超えると、燃焼騒音N_B0のレベルよりも大きくなるとともに、車速VPの上昇に従って上昇する。これに対して、本制御装置1の場合、車速VPが所定の車速を超え、VP≧VP_LMTが成立したときに、前述した高速時の燃費改善制御処理が実行される。それにより、図6に示すように、燃焼騒音N_B1のレベルが、そのときの車速VPにおける車両の外郭騒音N_VIのレベルを若干、下回るように保持されるとともに、図示しないが、高速時の燃費改善制御処理を行わない場合と比べて、燃料消費度合がより小さくなり、燃費を低減できることになる。
なお、実施形態は、運転パラメータとして、噴射時期φINJ、LP−EGR比R_LP−EGR及び設定レール圧Prailを採用した例であるが、本発明の運転パラメータはこれに限らず、内燃機関の制御に用いる値であって、車速及び燃料噴射量(又は車速のみ)に応じて、その基本値を内燃機関の燃料消費度合がより小さくなるように補正できるものであればよい。また、運転パラメータとして、噴射時期φINJ、LP−EGR比R_LP−EGR及び設定レール圧Prailの少なくとも一つを採用してもよい。
さらに、実施形態では、リミット値VP_LMTとして、燃料噴射制御処理、EGR制御処理及びレール圧制御処理の間で、同じ値を使用したが、各制御処理間で異なった値を使用してもよい。この場合、リミット値VP_LMTは、工場設定などで変更できるようにしてもよい。
また、実施形態では、所定の燃焼モードとして、燃料噴射制御処理、EGR制御処理及びレール圧制御処理の間で、同じモードを使用したが、各制御処理間で異なったモードを使用してもよい。この場合、所定の燃焼モードは、工場設定などで変更できるようにしてもよい。
さらに、実施形態は、本発明の制御装置を内燃機関としてのディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明はこれに限らず、ガソリンエンジンなどの内燃機関にも適用可能である。
1 制御装置
2 ECU(車速検出手段、基本値算出手段、運転パラメータ算出手段、制御手段、 燃料噴射量算出手段)
3 内燃機関
4 燃料噴射弁
9 コモンレール
11 低圧EGR装置
11a 低圧EGR通路
12 高圧EGR装置
12a 高圧EGR通路
26 車輪速センサ(車速検出手段)
Q メイン噴射量(燃料噴射量)
VP 車速
VP_LMT リミット値(所定車速)
KINJ_VP 補正係数
ΔφINJ 補正値
φINJ_BASE 基本噴射時期(運転パラメータの基本値)
φINJ メイン噴射時期(運転パラメータ)
KEGR_VP 補正係数
ΔR_LP−EGR 補正値
R_LP−EGR_BASE 基本LP−EGR比(運転パラメータの基本値)
R_LP−EGR LP−EGR比(運転パラメータ、還流ガス割合)
KPrail_VP 補正係数
ΔPrail 補正値
Prail_BASE 基本レール圧(運転パラメータの基本値)
Prail 設定レール圧(運転パラメータ、コモンレール内の圧力 )

Claims (3)

  1. 車両に搭載された内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記車両の速度である車速を検出する車速検出手段と、
    前記内燃機関の制御に用いる運転パラメータの基本値を算出する基本値算出手段と、
    前記検出された車速が所定車速以上のときに、当該検出された車速に応じて、前記算出された基本値を前記内燃機関の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより、前記運転パラメータを算出する運転パラメータ算出手段と、
    当該算出された運転パラメータを用いて、前記内燃機関を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段をさらに備え、
    前記運転パラメータ算出手段は、当該算出された燃料噴射量にさらに応じて、前記基本値を前記内燃機関の燃料消費度合がより小さくなるように補正することにより、前記運転パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関は、燃料噴射弁と、コモンレールと、排ガスを長短2種類のEGR通路を介してそれぞれ還流させる2つのEGR装置とを備えたディーゼルエンジンであり、
    前記運転パラメータは、前記燃料噴射弁のメイン噴射時期、前記2つのEGR装置による還流ガス割合及び前記コモンレール内の圧力のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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