JP2014058827A - 防水シートの敷設方法及び固定部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】被敷設体に対して、防水シートを作業性良く敷設することが可能な防水シートの敷設方法を提供する。
【解決手段】多数の係止用突起3を有する面ファスナー部材1、不透水性層13と前記係止用突起3に係止される被係止部を有する透水性層12とが積層された防水シート11、及び、一方の面に突出部6を有する固定部材4を準備する工程と、面ファスナー部材1を被敷設体21と固定部材4の他方の面とで挟むように、被敷設体21上に面ファスナー部材1及び固定部材4を配置する工程と、被敷設体21上に配置した面ファスナー部材1を固定部材4及び固定具7を用いて固定する工程と、防水シート11を面ファスナー部材1に押し当てて防水シート11の被係止部を面ファスナー部材1に係止する工程と、を有する防水シートの敷設方法により上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防水シートの敷設方法及びそれに用いる固定部材に関し、更に詳しくは、トンネルの地山又はその地山の表面に形成したコンクリート層等の被敷設体に防水シートを作業性良く敷設することができる防水シートの敷設方法、及び被敷設体に防水シートを作業性良く敷設するために、その防水シートを係止する面ファスナー部材を被敷設体に固定する固定部材に関する。
NATM(New Austrian Tunneling Method)工法等においては、トンネルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に防水シートを設ける工法が知られている。この工法では、防水シートを一次覆工コンクリートの表面に敷設し、この防水シートの上に二次覆工コンクリートを打設する。防水シートは、一次覆工コンクリート側からの湧水が二次覆工コンクリート側に漏水するのを防ぐために設けられている。
防水シートを敷設する方法は今までに種々検討されている。例えば特許文献1には、片面に多数の係止用突起が設けられた面ファスナーを備え、係止用突起が二次覆工コンクリート側となるようにトンネルの地山又は一次覆工コンクリート面に固着されると共に、不透水性シートに上記係止用突起に係合される被係合部を有する透水性シートが積層された防水シートの上記被係合部と係合することにより、上記防水シートを係止する防水シートの固定用部材において、面ファスナーをトンネルの地山又は一次覆工コンクリート面に固着される帯体に長手方向に沿って所定間隔離間して複数枚取り付けた固定用部材が提案されている。この技術によれば、防水シートをトンネルの一次覆工コンクリート面等の施工壁に張設、固定してトンネルの防水施工を行う際に、防水シートを張設、固定する際の作業性に優れ、施工壁に凹凸があっても防水シートの固定強度に優れるとされている。
また、特許文献2には、片面に多数の係止用突起が設けられた帯状の面ファスナーがトンネルの施工壁に固着するための帯状の保持部材の二次覆工コンクリート側の面に重ね合わされ、これらが長さ方向に沿って所定間隔離間した複数箇所でかしめ部材によって取り付けられた固定用部材を係止用突起が二次覆工コンクリート側となるようにトンネルの施工壁に固着させ、不透水性シートに係止用突起に係合される被係合部を有する透水性シートが積層された防水シートの上記被係合部と係合させて、防水シートを施工壁に張設、固定する固定用部材が提案されている。この技術によれば、防水シートをトンネルの施工壁に張設、固定してトンネルの防水施工を行う際に、張設、固定する際の作業性に優れるのみならず、施工壁に凹凸があっても防水シートの固定強度に優れ、また、固定用部材自体の強度にも優れるとされている。
特開2000−87700号公報 特開2000−274195号公報
上記特許文献1,2で提案されている防水シートの敷設方法では、トンネルの地山又は一次覆工コンクリートに面ファスナーを固着させている。そして、この面ファスナーに防水シートを係止することで、防水シートをトンネルの地山又は一次覆工コンクリートに敷設している。こうした面ファスナーに防水シートを係止するためには、防水シートの上から面ファスナーの位置を正確に押し当てる必要がある。
しかしながら、防水シートを構成する透水性層には透視し難い織布や不織布が用いられていることから、上記特許文献1,2で提案されている防水シートの固定用部材では、防水シートの上から面ファスナーは見えず、その位置を探すことが難しかった。そのため、防水シートの上から面ファスナーの位置を把握して押し当てることが難しく、作業効率が低下する原因となっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、被敷設体に対して、防水シートを作業性良く敷設することができる防水シートの敷設方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、被敷設体に防水シートを作業性良く敷設することができる固定部材を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための本発明に係る防水シートの敷設方法は、被敷設体に防水シートを敷設する防水シートの敷設方法であって、多数の係止用突起を有する面ファスナー部材、不透水性層と前記係止用突起に係止される被係止部を有する透水性層とが積層された防水シート、及び、一方の面に突出部を有する固定部材、を準備する工程と、前記面ファスナー部材を前記被敷設体と前記固定部材の他方の面とで挟むように、前記被敷設体上に前記面ファスナー部材及び前記固定部材を配置する工程と、前記被敷設体上に配置した前記面ファスナー部材を前記固定部材及び固定具を用いて固定する工程と、前記防水シートを前記面ファスナー部材に押し当てて前記防水シートの前記被係止部を前記面ファスナー部材に係止する工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、面ファスナー部材を、突出部を有する固定部材を用いて固定するので、その突出部によって防水シートの上から触感によって固定部材の位置を容易に探し当てることができる。そのため、防水シートの上から面ファスナー部材の位置を容易に把握することができるので、防水シートを面ファスナー部材に正確に押し当てることができる。その結果、防水シートを作業性良く被敷設体に敷設することができる。
本発明に係る防水シートの敷設方法において、前記面ファスナー部材が帯状であり、前記面ファスナー部材の長さ方向に複数の前記固定部材を配置することが好ましい。
この発明によれば、帯状の面ファスナー部材の長さ方向に複数の固定部材を配置するので、帯状の面ファスナー部材の位置を容易に把握することができる。そのため、防水シートを面ファスナー部材に正確に押し当てることができる。
本発明に係る防水シートの敷設方法において、前記被敷設体が、トンネルの地山又は該地山の表面に形成したコンクリート層であることが好ましい。
この発明によれば、トンネルの地山又はその地山の表面に形成したコンクリート層に防水シートを作業性良く敷設することができる。
本発明に係る防水シートの敷設方法において、前記防水シートを前記面ファスナー部材に係止する工程の後に、前記防水シートの上にコンクリート層を設ける工程を有することが好ましい。
この発明によれば、防水シートの上にコンクリート層を設けるので、被敷設体とコンクリート層との間に防水シートを敷設することができる。
(2)上記課題を解決するための本発明に係る固定部材は、被敷設体に防水シートを敷設するために、前記防水シートを係止する面ファスナー部材を前記被敷設体に固定する固定部材であって、板状部と、該板状部の一方の面に設けられた突出部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、板状部の一方の面に突出部を有するので、その突出部の位置は防水シートの上から触感によって容易に探し当てることができる。この固定部材は面ファスナー部材の上に配置されるので、その固定部材の位置を容易に探し当てることができることにより、防水シートの上から面ファスナー部材の位置を正確に把握することができる。その結果、防水シートを面ファスナー部材に正確に押し当てることができ、防水シートを作業性良く被敷設体に敷設することができる。
本発明に係る固定部材において、前記突出部が、前記板状部の端部を折り曲げて又は丸めて形成されていることが好ましい。
この発明によれば、突出部が板状部の端部を折り曲げて又は丸めて形成されているので、固定部材は製造し易い構造形態を有している。その結果、低コストで製造できる固定部材を提供できる。
本発明に係る防水シートの敷設方法及びそれに用いる固定部材によれば、被敷設体に対して、防水シートを簡便に作業性良く敷設することができる。
本発明に係る防水シートの敷設方法の一例を示す工程図である。 本発明に係る固定部材の種々の形態(その1)を示す模式的な斜視図である。 本発明に係る固定部材の種々の形態(その2)を示す模式的な斜視図である。 面ファスナー部材を固定部材で固定する態様の一例を示す模式的な斜視図である。 防水シートの上からコンクリート層を設けた態様を示す模式的な断面図である。
以下に、本発明に係る防水シートの敷設方法及びそれに用いる固定部材について、図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明は、その技術的特徴を有すれば種々の変形が可能であり、以下に具体的に示す実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る防水シート11の敷設方法は、図1(A)〜(C)に示すように、被敷設体21に防水シート11を敷設する方法であり、多数の係止用突起3を有する面ファスナー部材1、不透水性層13と係止用突起3に係止される被係止部を有する透水性層12とが積層された防水シート11、及び、一方の面に突出部6を有する固定部材4を準備する工程(準備工程)と、面ファスナー部材1を被敷設体21と固定部材4の他方の面とで挟むように、被敷設体21上に面ファスナー部材1及び固定部材4を配置する工程(配置工程)と、被敷設体21上に配置した面ファスナー部材1を固定部材4及び固定具7を用いて固定する工程(固定工程)と、防水シート11を面ファスナー部材1に押し当てて防水シート11の被係止部を面ファスナー部材1に係止する工程(係止工程)と、を有している。
さらにこの敷設方法は、図5に示すように、防水シート11を面ファスナー部材1に係止する工程の後に、防水シート11の上にコンクリート層15を設ける工程(コンクリート層打設工程)を有することが好ましい。
また、本発明に係る防水シート11の敷設方法では、固定部材4の構造形態にも特徴がある。その固定部材4は、被敷設体21に防水シート11を敷設するために、防水シート11を係止する面ファスナー部材1を被敷設体21に固定する部材であり、図1〜図5に示すように、板状部5と、板状部5の一方の面に設けられた突出部6とを有している。
こうした防水シート11の敷設方法によれば、面ファスナー部材1を、一方の面に突出部6を有する固定部材4を用いて固定するので、その突出部6によって防水シート11の上から触感によって固定部材4の位置を容易に探し当てることができる。そのため、防水シート11の上から面ファスナー部材1の位置を容易に把握することができるので、防水シート11を面ファスナー部材1に正確に押し当てることができる。その結果、防水シート11を作業性良く被敷設体21に敷設することができる。
以下、本発明に係る防水シート11の敷設方法について図面を参照しつつ、各工程を順に説明する。なお、各工程の説明の中で、本発明に係る固定部材4も併せて説明する。
[準備工程]
準備工程は、多数の係止用突起3を有する面ファスナー部材1、不透水性層13と係止用突起3に係止される被係止部を有する透水性層12とが積層された防水シート11、及び、一方の面に突出部6を有する固定部材4、を準備する工程である。
<面ファスナー部材>
面ファスナー部材1は、図1に示すように、多数(複数)の係止用突起3を有している。この面ファスナー部材1は、その係止用突起3により防水シート11を係止することができる。具体的には、係止用突起3は、防水シート11を構成する透水性層12の被係止部を引っ掛けて、又はその被係止部に絡んで、防水シート11を止める(係止する)ように作用する。こうした係止用突起3を備えた面ファスナー部材1は、面状の係止部材ということができ、透水性層12の被係止部を面で係止して保持することができる。面ファスナー部材1としては、例えば係止用フックを有したマジックテープ(登録商標)等のシート状部材を挙げることができる。
(係止用突起)
係止用突起3は、面ファスナー部材1の面のうち、防水シート11に向かい合う側の面に設けられている。こうした係止用突起3は、その面の全面に設けられていてもよいし、任意の位置に部分的に設けられていてもよい。その面のなかで、固定部材4が配置される位置の周囲(すなわち固定部材4が配置される箇所の近傍)に少なくとも設けられていることが好ましい。そうした位置の周囲に少なくとも設けられた係止用突起3は、後述する係止工程で、防水シート11の上から触感によって固定部材4の突出部6を探し当てたとき、その周囲の係止用突起3に防水シート11を容易に押し当てて係止することができる。特に、係止用突起3が面ファスナー部材1の全面に設けられていれば、固定部材4をどこに配置しても必ずその周囲に係止用突起3が設けられていることになるので好ましい。その結果、固定部材4を後述する配置工程で自由な位置に配置することができる。なお、係止用突起3は、面ファスナー部材1の両面に設けられてもよい。
なお、図4の例では、面ファスナー部材1の係止用突起3を省略しているが、図1(A)(B)に示すように、面ファスナー部材1の両面のうち、少なくとも被敷設体21に接する側の面の反対面(すなわち防水シート11に接する側の面)には、係止用突起3が形成されている。
係止用突起3は、単一種であってもよいし、大きさや形状が異なる複数種であってもよい。係止用突起3の形状は、防水シート11を構成する透水性層12の被係止部を係止できるものであれば特に限定されないが、例えば茸状やフック状が好ましい。これらの中でも茸状の係止用突起3は、防水シート11(透水性層12の被係止部)を係止する力が大きいのでより好ましい。
係止用突起3の材質は、例えば、鉄、銅、アルミニウム又はそれらの合金、又はそれらにめっきや化成処理等の表面処理を行った金属材料;エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリルニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等の熱可塑性有機材料;フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン等の熱硬化性有機材料;等を挙げることができる。係止用突起3は、これらの金属材料、熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料等のうち単一材料で構成されていてもよいし、2以上の同種の材料若しくは異種の材料を複合させて構成されていてもよい。
(構造形態例)
面ファスナー部材1の構造形態の一例として、例えば図1及び図5に示すように、上記した多数(複数)の係止用突起3が基材2に設けられた面ファスナー部材1を挙げることができる。
基材2は、係止用突起3が設けられているものであれば特に限定されない。例えば、一様に形成された板状基材若しくはシート状基材、又は、繊維状にした材料を加工した不織布、織布若しくは編物等(これらを不織布状基材ともいう。)を挙げることができる。また、基材2の大きさ(平面視形状)としては、大きな面積の板状基材やシート状基材でもよいし、それらの板状基材又はシート状基材をカットした帯状基材等であってもよい。
基材2の材質としては、上記した係止用突起3の材質と同様の金属材料、熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料等を挙げることができる。基材2は、これらの金属材料、熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料等のうち単一材料で構成されていてもよいし、2以上の同種の材料若しくは異種の材料を複合させ又は積層させて構成されていてもよい。
基材2に係止用突起3を設ける手段は特に限定されないが、係止用突起3を基材2に一体成形して設けてもよいし、別に形成した係止用突起3を基材2上に接合又は接着等して設けてもよい。また、係止用突起3が形成された布やシート等を基材2に貼り合わせてもよいし、基材2の表面に賦形加工を施して係止用突起3を形成してもよい。
基材2の厚さは、0.5mm以上、3mm以下の範囲内であることが好ましい。基材2の厚さが薄すぎると、引張強度や引裂強度等の強度物性が低下することがある。また、基材2の厚さが厚すぎると、加工性が劣ったりコストアップになることがある。
こうした基材2のうち、帯状基材2が好ましく、例えば亜鉛めっき鋼板からなる帯状基材2が好ましい。こうした帯状基材2を用いることにより、図4に示すように、帯状の面ファスナー部材1を得ることができる。
(帯状の面ファスナー部材)
帯状の面ファスナー部材1は、図1(B)及び図4に示すように、後述する固定部材4で固定された後に防水シート11を敷設する際、防水シート11の上から帯状の面ファスナー部材1の長さ方向に複数配置された固定部材4のそれぞれの位置を触感によって探し当てることができるので、帯状の面ファスナー部材1の位置を容易に把握することができる。
面ファスナー部材1の大きさは特に限定されないが、帯状の面ファスナー部材1の場合、その幅は固定部材4の板状部5の幅Wと同じ又は略同じであることが好ましい。例えば、帯状の面ファスナー部材1の幅は、10mm以上、50mm以下の範囲内が好ましい。帯状の面ファスナー部材1の幅が狭すぎる場合には、防水シート11を係止する面積が小さくなるため、防水シート11を係止する力が弱くなることがあり、面ファスナー部材1の幅が広すぎる場合には、面ファスナー部材1を被敷設体21に固定する作業が煩雑になる。
<防水シート>
防水シート11は、図5に示すように、不透水性層13と透水性層12とが積層されたシートであり、詳しくは、不透水性層13と、係止用突起3に係止される被係止部を有する透水性層12とが積層されたシートである。この防水シート11は、被敷設体21に敷設されて、被敷設体21から漏れ出た水等の液体又は水蒸気等の気体が透過しないように止めるためのシートである。
防水シート11を構成する不透水性層13は、被敷設体21から漏れ出た液体や気体が透過しないように作用し、透水性層12は、被敷設体21から漏れ出た液体や気体を吸って、不透水性層13にまで透過させるように作用する。そして、その透水性層12は、被係止部を有している。この被係止部は、係止用突起3に係止される構造形態であればよい。なお、こうした透水性層12は、シート状の透水性シート(不織布、織布、編物等)であってもよく、不透水性層13は、シート状の不透水性シートであってもよい。透水性シートと不透水性シートとを用いて防水シート11を構成する場合には、透水性シートと不透水性シートとを貼り合わせて防水シート11とすることができる。
(透水性層)
透水性層12は、被係止部を有し、透水性を有する層(又はシート)である。この透水性層12は、防水シート11の面のうち面ファスナー部材1に向かい合う側の面に設けられている。そして、透水性層12の被係止部が面ファスナー部材1の係止用突起3に係止される。
被係止部は、図示しないが、透水性層12の少なくとも表面に設けられている。この表面は、面ファスナー部材1に向かい合う側の面のことである。「少なくとも表面」としたのは、被係止部がその表面の全面に設けられている場合、面ファスナー部材1設けられた係止用突起3に押し当てられる部分の表面のみに設けられている場合、透水性層12全体が被係止部である場合、を含むことを意味する。
被係止部の構造形態は、対応する係止用突起3に係止されるものであれば特に限定されず、係止用突起3の形状や大きさ等に応じて任意に選択される。例えば、係止用突起3に引っ掛かって係止される輪(ループ)を設けた形態や、係止用突起3に絡んで係止される不織布、織布又は編物等で構成された形態等を挙げることができる。このうち、不織布、織布又は編物等は、それ自体で透水性と被係止部を備えた透水性層12(透水性シート)とすることができるので、好ましく適用される。このような被係止部を有する透水性層12は、防水シート11が面ファスナー部材1に押し当てられた際に、面ファスナー部材1の係止用突起3に係止される。
透水性層12の厚さは、3mm以上、5mm以下の範囲内が好ましい。透水性層12の厚さが薄すぎる場合には、面ファスナー部材1の係止用突起3に係止する力が弱くなることがある。一方、透水性層12の厚さが厚すぎる場合には、防水シート11の上から触感によって固定部材4の突出部6を探し当てることが難しくなることがあるとともに、防水シート11が重くなるため、防水シート11の重量を面ファスナー部材1の係止する力では支えきれず、防水シート11が剥がれ落ちるおそれがある。
(不透水性層)
不透水性層13は、透水性が無い又は乏しい層である。この不透水性層13は、透水性層12を透過した液体又は気体が、被敷設体21側の反対側(例えばコンクリート層15の側)に透過するのを防ぐために設けられる。その液体等は、不透水性層13の表面に沿って外部に排出されることになる。
不透水性層13の材質は特に限定されないが、上記した係止用突起3の材質と同様の熱可塑性有機材料や熱硬化性有機材料等を挙げることができる。例えは、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリルニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等の熱可塑性有機材料;フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン等の熱硬化性有機材料;等を挙げることができる。不透水性層13は、これらの熱可塑性有機材料及び熱硬化性有機材料等のうち単一材料で構成されていてもよいし、2以上の同種の材料若しくは異種の材料を複合又は積層させて構成されていてもよい。
不透水性層13の厚さは、0.6mm以上、2mm以下の範囲内が好ましい。不透水性層13の厚さが薄すぎる場合には、その上からコンクリート層15を打設する際に、砕石の落下や飛散により破損し水等が透過してしまうおそれがある。一方、不透水性層13の厚さが厚すぎる場合には、その上から固定部材4の突出部6を触感によって探し当てることが難しくなることがあり、また、防水シート11が重くなるため、防水シート11の重量を面ファスナー部材1の係止する力では支えきれず、防水シート11が剥がれ落ちるおそれがある。
<固定部材>
固定部材4は、図1〜図5に示すように、板状部5と、板状部5の一方の面に設けられた突出部6とを有している。その突出部6は、防水シート11の上から固定部材4の位置を容易に探し当てることができるように作用する。こうした固定部材4は面ファスナー部材の上に配置されるので、その固定部材4の位置を触感によって容易に探し当てることにより、防水シート11の上から面ファスナー部材1の位置を正確に把握することができる。
(板状部)
板状部5は、図1〜図5に示すように、後述する固定工程で、面ファスナー部材1を被敷設体21に固定具7を用いて固定する際の当て板として働く板状の部材である。この板状部5は、後述する固定具7を用いて固定される。
板状部5の材質は、特に限定されないが、上記した面ファスナー部材1の係止用突起3及び基材2の材質と同様の金属材料、熱可塑性有機材料及び熱硬化性有機材料等を挙げることができる。板状部5は、これらの金属材料、熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料等のうち単一材料で構成されていてもよいし、2以上の同種の材料若しくは異種の材料を複合又は積層させて構成されていてもよい。これらの中でも、亜鉛めっき鋼板は、機械的強度、耐食性及びコスト面から好ましく用いることができる。
板状部5の厚さTは、特に限定されないが、0.3mm以上、5.0mm以下の範囲内であることが好ましく、0.4mm以上、3.0mm以下の範囲内であることがより好ましい。板状部5の厚さTが薄すぎると、後述する固定工程で固定具7としてコンクリート釘等を用いた場合、そのコンクリート釘等で面ファスナー部材1及び固定部材4を固定する際に、コンクリート釘等の頭部が打鋲するときの力で抜けてしまうことがある。一方、板状部5の厚さTが厚すぎると、コンクリート釘等を十分に打ち込むことができず、コンクリート釘等の頭部が板状部5から浮いた状態となり、被敷設体21に対するコンクリート釘等の引抜き強度が弱くなることがある。また、板状部5の幅Wは特に限定されないが、面ファスナー部材が帯状の面ファスナー部材1である場合、その面ファスナー部材1の幅と同じ又は略同じであることが好ましい。例えば、板状部5の幅Wは、10mm以上、50mm以下の範囲内が好ましい。また、板状部5の長さLも特に限定されないが、50mm以上、200mm以下の範囲内が好ましい。
板状部5を構成する両面のうち、突出部6が形成される側の面(平坦面)には、係止用突起3を複数設けてもよい。板状部5に設けた係止用突起3は、防水シート11を係止して保持できる。そのため、防水シート11の係止を面ファスナー部材1と併せて保持できるので、防水シート11をより確実に保持することができる。
こうした係止用突起3を板状部5に設ける手段は特に限定されないが、係止用突起3を板状部5に一体成形して設けてもよいし、別に形成した係止用突起3を板状部5上に接合又は接着等して設けてもよい。また、係止用突起3が形成された布やシート等を板状部5に貼り合わせてもよいし、板状部5の表面に賦形加工を施して係止用突起3を形成してもよい。係止用突起3の形状は、上記した面ファスナー部材1の係止用突起3の形状と同様であるので、ここではその説明を省略する。
板状部5の突出部6が形成されない側の面(平坦面)には、上記した透水性層12の被係止部と同様の被係止部が設けられていてもよい。被係止部を有する板状部5は、面ファスナー部材1の係止用突起3に係止され、面ファスナー部材1に保持される。そのため、そうした板状部5を有する固定部材4は、後述する配置工程で、面ファスナー部材1上に作業性良く配置されて保持される。また、被係止部を有する固定部材4は、面ファスナー部材に保持されるので、上記のように固定具7を用いなくても固定される。そのため、固定部を用いて固定しなくても面ファスナー1上に固定部材4を保持することができる。
(突出部)
突出部6は、図1〜図5に示すように、板状部5の一方の面に形成されている。その一方の面は、後述する配置工程で、板状部5の防水シート11と向かい合う側の面である。その面に形成された突出部6は、後述する係止工程で、防水シート11の上から、手で触ることで容易に探し当てることができる。探し当てた突出部6は、防水シート11の上から、固定部材4の位置を把握するのに利用できる。
突出部6は、図2及び図3に例示するように、様々な形状を挙げることができる。突出部6は、板状部5の端部を折り曲げて又は丸めて形成されていてもよいし(図2(A)〜(E))、板状部5に一体成形されて形成されていてもよい(図3(A)〜(E))。また、突出部6は、板状部5と別々に形成された後、板状部5と組み合わせてもよい。
突出部6が、板状部5の端部を折り曲げて又は丸めて形成される場合、突出部6は、板状部5の幅W方向に垂直な断面を、円形(図2(A))、三角形(図2(B))、矩形(図2(C))、扇形(図2(D))及び弓形(図2(E))のいずれかとすることができる。また、図示しないが、その断面を半円形、楕円形、平行四辺形、台形及び放射線形のいずれかにしてもよい。このような断面形状の突出部6は、防水シート11の上からでも触感で容易に探し当てることができる。また、突出部6の断面が、円形、扇形、弓形、半円形、楕円形及び放射線形の場合、突出部6を覆う防水シート11を傷付けることを抑制できる。突出部6は、板状部5の一方の端部を折り曲げて又は丸めて形成してもよいし、板状部5の両端を折り曲げて又は丸めて、2つ形成してもよい。このように板状部5の端部を折り曲げて又は丸めて形成され突出部6は、形成し易いため、低コストで形成することができる。
突出部6が、板状部5に一体成形されて形成される場合、突出部6は、板状部5の幅W方向に垂直な断面を、半円形(図3(A))、楕円形(図3(B))、平行四辺形(図3(C))、台形(図3(D))及び放射線形(図3(E))のいずれかとすることができる。また、図示しないが、その断面を円形、三角形、矩形、扇形及び弓形のいずれかにしてもよい。このような断面形状の突出部6は、防水シート11の上からでも触感で突出部6を容易に探し当てることができる。また、突出部6の断面が、円形、扇形、弓形、半円形、楕円形及び放射線形の場合、突出部6を覆う防水シート11を傷付けることを抑制できる。
突出部6の幅は、板状部5の幅Wと同じ幅を有することには限定されない。突出部6は、例えば、板状部5側に底面を有する円錐、楕円錐、角錐(例えば三角錐、四角錐等)、円柱、楕円柱又は角柱(例えば三角柱、四角柱等)の形状でもよい。また、突出部6は、板状部5の一方の面に1つ形成されてもよいし、2以上形成されてもよい。
突出部6の材質は特に限定されないが、上記した面ファスナー部材1の係止用突起3及び基材2の材質と同様の金属材料、熱可塑性有機材料及び熱硬化性有機材料等を挙げることができる。突出部6は、これらの金属材料、熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料等のうち単一材料で構成されていてもよいし、2以上の同種の材料若しくは異種の材料を複合又は積層させて構成されていてもよい。これらの中でも、亜鉛めっき鋼板は、機械的強度、耐食性及びコスト面から好ましく用いることができる。
突出部6の高さHも特に限定されないが、10mm以上、50mm以下の範囲内が好ましい。高さHがこの範囲であれば、防水シート11の上からでも突出部6を探し当て易くなるとともに、高すぎないので、突出部6を覆う防水シート11を傷付けたり、敷設した防水シート11表面の凹凸が大きくなり過ぎるのを抑制できる。高さHが10mm未満であると、防水シート11の上から手で触れたときにその突出部6が分からないことがある。高さHが50mmを超えると、敷設した防水シート11の上からコンクリート層15を打設する際に、コンクリート層15に空洞を生じさせる可能性がある。
突出部6の表面には、係止用突起3が複数設けられていてもよい。突出部6に設けた係止用突起3は、防水シート11をより効果的に係止して保持できる。こうした係止用突起3を突出部6に設ける手段は特に限定されず、上記した板状部5に係止用突起3を設ける場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
[配置工程]
配置工程は、図1(A)に示すように、面ファスナー部材1を被敷設体21と固定部材4の他方の面とで挟むように、被敷設体21上に面ファスナー部材1及び固定部材4を配置する工程である。ここで、「他方の面」とは、固定部材4の両面のうち、突出部6が設けられていない側の面である。この配置工程では、被敷設体21上に、面ファスナー部材1と固定部材4をこの順番で積層して配置する。
面ファスナー部材1の配置は、係止用突起3が形成された面を、被敷設体21の反対側(すなわち防水シート11に接する側)に向けて行う。こうして配置した面ファスナー部材1は、必要に応じて被敷設体21に仮止めしてもよい。この仮止めは、接着剤等で行ってもよいし、又は、両面に係止用突起を設けた面ファスナー部材1を用いた場合には、その面ファスナー部材1の面のうち被敷設体21側の面の係止用突起を、被敷設体21又は被敷設体21上に予め設けた不織布、織布又は編物等に係止させて行ってもよい。なお、仮止めをしなくても位置決めが可能な場合は、仮止めは必要としない。
固定部材4の配置は、固定部材4を構成する突出部6が形成されている側の面を、面ファスナー部材1の反対側(すなわち防水シート11に接する側)に向けて行う。固定部材4を配置する向きは特に限定されず、例えば、図1に示すように、固定部材4を、突出部6が下側になるように配置してもよいし、図4に示すように、突出部6が上側になるように配置してもよい。なお、固定部材4を構成する突出部6が形成されていない側の面に、上記した透水性層12の被係止部と同様の被係止部を設けた場合には、この固定部材4の被係止部を面ファスナー部材1の係止用突起3に係止させることができる。こうすることにより、固定部材4を面ファスナー部材1に容易に接合させることができる。
帯状の面ファスナー部材1を用い、その面ファスナー部材1に複数の固定部材4を配置する場合には、図4に示すように、複数の固定部材4を帯状の面ファスナー部材1の長手方向に配置することが好ましい。このように配置することにより、隣り合う複数の固定部材4の間に帯状の面ファスナー部材1が配置されることになる。そして、後述する係止工程で、防水シート11の上から触感によって探し当てた固定部材4の突出部6の位置から、面ファスナー部材1の位置を容易に把握し、その面ファスナー部材1に防水シート11を押し当てることができる。すなわち、隣り合う複数の固定部材4の間に面ファスナー部材1が固定されているので、防水シート11の上から固定部材4を触感によって探し当てることで、複数の固定部材4の間に配置した面ファスナー部材1の位置をより容易に把握できる。
また、帯状の面ファスナー部材1は、図4に示すように、一定間隔で平行に配置することが好ましい。帯状の面ファスナー部材1を平行に配置することにより、一定間隔で面ファスナー部材1が配置されている。その結果、防水シート11の上からでも、面ファスナー部材1の位置をより容易に把握できる。また、そうした帯状の面ファスナー部材1の両端それぞれに、固定部材4を配置してもよいし、帯状の面ファスナー部材1上に等間隔又は不等間隔で固定部材4を配置してもよい。
被敷設体21がトンネルの地山又はその地山の表面に形成したコンクリート層である場合、複数の帯状の面ファスナー部材1を、トンネルの周方向又は長さ方向にそれぞれ平行に配置することが好ましい。この態様によれば、トンネルの地山又はその地山の表面に形成したコンクリート層に固定した面ファスナー部材1の位置を、防水シート11の上から容易に把握できる。その結果、トンネル内の施工に用いる防水シート11をより作業性良く敷設することができる。
なお、面ファスナー部材1と固定部材4の配置は、面ファスナー部材1と固定部材4とを予め接合した一体化物を用いて行ってもよいし、面ファスナー部材1と固定部材4とをそれぞれ別々に行ってもよい。予め接合した一体化物を用いた場合は、作業性良く配置することができるので好ましい。面ファスナー部材1と固定部材4との接合には、接着剤、かしめ又はステープラー等を用いることができる。
[固定工程]
固定工程は、図1(B)に示すように、面ファスナー部材1を被敷設体21に固定する工程であり、詳しくは、被敷設体21上に配置した面ファスナー部材1を、固定部材4及び固定具7を用いて被敷設体21に固定する工程である。
固定部材4の板状部5は、面ファスナー部材1を被敷設体21に固定する際の当て板として働く。その板状部5が固定具7で被敷設体21に打ち込まれる又はねじ込まれる等して固定されることにより、固定部材4が被敷設体21に固定され、その結果、面ファスナー部材1が被敷設体21に固定される。このように、面ファスナー部材1の当て板として働く固定部材4が用いられるので、不織布、織布若しくは編物等の不織布基材等のような剛性が低い基材2を有した面ファスナー部材1であっても、被敷設体21に固定することができる。
固定具7は、板状部5と面ファスナー部材1とを貫通するものであればよく、例えば釘やボルト(アンカーボルト等を含む)等を用いることができる。被敷設体21がトンネルの地山又はその地山の表面に形成したコンクリート層である場合には、固定具7は、コンクリート釘が好ましい。こうした固定具7で板状部5と面ファスナー部材1とを貫通させることにより、面ファスナー部材1を被敷設体21に固定することができる。
固定具7を用いた面ファスナー部材1の固定は、通常、上記した配置工程で、固定部材4を面ファスナー部材1上に配置するたびに行う。固定部材4を面ファスナー部材1上に配置するたびに固定することにより、配置工程と固定工程とが繰り返し行われることになり、面ファスナー部材1を被敷設体21に順次固定することができる。なお、その被敷設体21の形状によっては、全ての面ファスナー部材1と固定部材4と被敷設体21に配置した後に、固定具7を用いて面ファスナー部材1を固定してもよい。
[係止工程]
係止工程は、図1(C)に示すように、防水シート11を面ファスナー部材1に押し当てて防水シート11の被係止部を面ファスナー部材1に係止する工程である。具体的には、この係止工程では、防水シート11を構成する透水性層12の側の面を面ファスナー部材1に押し当て、その面ファスナー部材1に設けられている係止用突起3で、その透水性層12の被係止部を引っ掛けて、又はその被係止部に絡んで、防水シート11を止める(係止する)工程である。
面ファスナー部材1の位置は防水シート11の上から触感によって探し難いが、固定部材4が備える突出部6は、防水シート11の上から触感によって容易に探し当てることができる。そのため、この係止工程では、触感で探し当てた突出部6の位置から、面ファスナー部材1の位置を把握して、防水シート11を面ファスナー部材1に押し当てることができる。
なお、上記したように、固定部材4にも係止用突起が設けられている場合には、面ファスナー部材1の係止用突起3での係止と併せて、固定部材4でも防水シート11を係止することができるので好ましい。
[コンクリート層打設工程]
コンクリート層打設工程は、図5に示すように、上記した係止工程の後に、被敷設体21に敷設した防水シート11の上にコンクリート層15を設ける工程である。
防水シート11を設けた被敷設体21がトンネルの地山である場合、防水シート11の上に設けるコンクリート層15は、一次覆工コンクリート層として打設される。また、防水シート11を設けた被敷設体21がトンネルの地山の表面に形成したコンクリート層(一次覆工コンクリート層)である場合、防水シート11の上に設けるコンクリート層15は、二次覆工コンクリート層として打設される。これらの場合に、被敷設体21とコンクリート層15との間に敷設された防水シート11は、被敷設体21側からの湧水等がコンクリート層15側に漏水するのを止めるように作用する。
以上説明したように、本発明に係る防水シート11の敷設方法は、面ファスナー部材1を、一方の面に突出部6を有した固定部材4を用いて固定するので、その突出部6によって防水シート11の上から触感によって固定部材4の位置を容易に探し当てることができる。そのため、防水シート11の上から面ファスナー部材1の位置を容易に把握することができるので、防水シート11を面ファスナー部材1に正確に押し当てることができる。その結果、防水シート11を作業性良く被敷設体21に敷設することができる。
1 面ファスナー部材
2 基材
3 係止用突起
4 固定部材
5 板状部
6 突出部
7 固定具
11 防水シート
12 透水性層
13 不透水性層
15 コンクリート層
21 被敷設体

Claims (6)

  1. 被敷設体に防水シートを敷設する防水シートの敷設方法であって、
    多数の係止用突起を有する面ファスナー部材、不透水性層と前記係止用突起に係止される被係止部を有する透水性層とが積層された防水シート、及び、一方の面に突出部を有する固定部材、を準備する工程と、
    前記面ファスナー部材を前記被敷設体と前記固定部材の他方の面とで挟むように、前記被敷設体上に前記面ファスナー部材及び前記固定部材を配置する工程と、
    前記被敷設体上に配置した前記面ファスナー部材を前記固定部材及び固定具を用いて固定する工程と、
    前記防水シートを前記面ファスナー部材に押し当てて前記防水シートの前記被係止部を前記面ファスナー部材に係止する工程と、を有することを特徴とする防水シートの敷設方法。
  2. 前記面ファスナー部材が帯状であり、前記面ファスナー部材の長さ方向に複数の前記固定部材を配置する、請求項1に記載の防水シートの敷設方法。
  3. 前記被敷設体が、トンネルの地山又は該地山の表面に形成したコンクリート層である、請求項1又は2に記載の防水シートの敷設方法。
  4. 前記防水シートを前記面ファスナー部材に係止する工程の後に、前記防水シートの上にコンクリート層を設ける工程を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の防水シートの敷設方法。
  5. 被敷設体に防水シートを敷設するために、前記防水シートを係止する面ファスナー部材を前記被敷設体に固定する固定部材であって、
    板状部と、該板状部の一方の面に設けられた突出部とを有することを特徴とする固定部材。
  6. 前記突出部が、前記板状部の端部を折り曲げて又は丸めて形成されている、請求項5に記載の固定部材。
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