JP2014058740A - 高温において良好な耐酸化性と高い強度を有するチタン合金 - Google Patents

高温において良好な耐酸化性と高い強度を有するチタン合金 Download PDF

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Abstract

【課題】750℃までの高温における良好な耐酸化性、高い強度と抗クリープ性、および良好な冷間または熱間成形性、良好な超塑性成形能、および良好な溶接性によって特徴づけられるチタン合金を提供する。
【解決手段】重量パーセントで、4.5〜7.5%のアルミニウム、2.0〜8.0%のスズ、1.5〜6.5%のニオブ、0.1〜2.5%のモリブデン、0.1〜0.6%のケイ素、0.20%以下の酸素、0.10%以下の炭素、および残部のチタンと不可避不純物を含み、六方晶構造のチタンへの上で挙げた成分の添加により、750℃以下またはそれ以上の高温において大いに改善された耐酸化性と著しく増大した強度の両方がもたらされる。
【選択図】図6

Description

関連出願についてのクロス・リファレンス
本出願は米国仮出願61/673313号(2012年7月19日提出)の優先権を主張し、その開示は参考文献として本明細書に取り込まれる。
チタン合金は航空宇宙産業およびその他の用途において広範囲にわたって用いられてきたが、高温において用いるための比較的軽量な合金に対する必要性が増している。例えば、航空機および航空機エンジンのより高い性能とより高い燃料効率は、高温度および小さな重量において機能する航空機エンジンと機体の開発につながっている。その結果、エンジンのナセルの高温部分、あるいは尾部のパイロン部品のような高い作用温度を受ける機体部品において用いるために、チタン合金が検討されている。これらの開発は、重いニッケル基合金(およびその他のもの)を、例えば650℃、700℃または750℃あるいはもっと高い温度のような高温において優れた耐酸化性と高い強度を有するチタン合金で置き換える必要性につながった。
Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiやTi-15Mo-3Al-3Nb-0.2Siのようなチタン合金は、耐酸化性、耐熱性および軽量性が求められる機体または航空機エンジン部品を形成するために用いられてきたが、これらの合金の耐酸化性温度は通常650℃以下に限られている。長時間にわたって700〜750℃の温度に晒されると、これらの二つの合金で形成された部品のひどいフレーキング(うろこ状の剥離)が生じる。さらに、後者の合金は、準ベータ型チタン合金であるため、使用温度が700〜750℃に達すると強度が著しく低下する。
様々な望ましい特性を示すが、しかし上記の目的には適していない幾つかのチタン合金が知られている。米国特許4980127号に開示された市販のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siは、モリブデンの含有量が極めて高い準ベータ型チタン合金である。米国特許4738822号はニオブを含まない準アルファ型チタン合金であるTi-6Al-2.7Sn-4Zr-0.4Mo-0.4Siを開示していて、これは、かなり高い温度において良好な強度と抗クリープ性を有する。米国特許4906436号と米国特許5431874号はハフニウムとタンタルを含む高温チタン合金を開示している。
米国特許4087292号と米国特許4770726号はそれぞれ、二つのニオブ含有チタン合金であるTi-5.5Al-3.5Sn-3Zr-1Nb-0.25Mo-0.3Si(IMI 829として知られる)およびTi-5.8Al-4Sn-3.5Zr-0.7Nb-0.5Mo-0.35Si-0.06C(IMI 834として知られる)を開示していて、これらは高温において良好な抗クリープ性を示す。米国特許6284071号は高温チタン合金を開示していて、これは通常3.5%のジルコニウムを含み、また選択的に2.0%以下のニオブを含む。上記の三つの特許のチタン合金はそれぞれ、1.25%以下、1.5%以下および2.0%以下のニオブ、およびそれぞれ少なくとも2.0%、3.25%および2.5%のジルコニウムを含む。
米国特許4980127号 米国特許4738822号 米国特許4906436号 米国特許5431874号 米国特許4087292号 米国特許4770726号 米国特許6284071号
このような高い使用温度(特に、約700℃、750℃あるいはもっと高い温度)において優れた耐酸化性を有するチタン合金を製造することは極めて困難であると認識される。従って、例えば、650℃において機能しうるチタン合金から良好な耐酸化性と高い強度を伴って750℃において機能しうるチタン合金へ前進することは、重要な飛躍的進歩である。
本発明のチタン合金はこの目的およびその他の目的のために有用であり、そして上で説明したこと以外の様々な望ましい物理的特性を与えるであろう。
一つの態様において、本発明は、4.5〜7.5重量%のアルミニウム、2.0〜8.0重量%のスズ、1.5〜6.5重量%のニオブ、0.1〜2.5重量%のモリブデン、0.1〜0.6重量%のケイ素、および残部のチタンから本質的に成る高温チタン合金を提供するであろう。
別の態様において、本発明は、4.5〜7.5重量%のアルミニウム、2.0〜8.0重量%のスズ、1.5〜6.5重量%のニオブ、0.1〜2.5重量%のモリブデン、0.1〜0.6重量%のケイ素、合計で0.0〜0.5重量%の範囲のジルコニウムとバナジウム、および残部のチタンを含む高温チタン合金を提供するであろう。
別の態様において、本発明は、重量で4.5〜7.5%のアルミニウム、2.0〜8.0%のスズ、1.5〜6.5%のニオブ、0.1〜2.5%のモリブデン、0.1〜0.6%のケイ素、および残部のチタンから本質的に成るチタン合金で形成された構成部品を用意する工程、およびこの構成部品が少なくとも600℃の温度において少なくとも1/2時間にわたって連続的に維持されるように、この構成部品を含む機械を運転する工程、を含む方法を提供するであろう。
図1は空気中で750℃において208時間の酸化試験を行った後の酸化のサンプルの画像(拡大していないもの)を示し、(a)は本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの画像、(b)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siの画像、そして(c)は先行技術のチタン合金であるTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siの画像である。 図2は空気中で750℃において208時間の酸化試験を行った後の酸化のサンプルの表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像(100倍に拡大したもの)を示し、(a)はサンプルとしての本発明のチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの画像、(b)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siの画像(ひどいフレーキングを示している)、そして(c)は先行技術のチタン合金であるTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siの画像(部分的なフレーキングを示している)である。 図3は空気中で750℃において208時間の酸化試験を行った後の酸化のサンプルの酸化層を示すSEM画像(10000倍に拡大したもの)を示し、(a)はサンプルとしての本発明のチタン合金であるTi-6Al-6Sn-6Nb-0.5Mo-0.3Siの画像(極めて密集していて薄い、連続した多角形の酸化スケールを示している)、(b)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siの画像(極めて多孔質で厚くてゆるい、フレーキング状および棒状の酸化スケールを示している)、そして(c)は先行技術のチタン合金であるTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siの画像(極めて多孔質で厚くてゆるい、繊維状の酸化スケールを示している)である。 図4はアルファ相のケースの深さを示す顕微鏡写真を示し、(a)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siのもの、(b)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-6Zr-6Nb-0.5Mo-0.3Siのもの、(c)は先行技術のチタン合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-6Nb-0.5Mo-0.3Siのもの、(d)は本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-6Sn-6Nb-0.5Mo-0.3Siのもの、そして(e)は本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-6Sn-4Nb-0.5Mo-0.3Siのものである。 図5は航空機の翼に取り付けられたエンジンを示す航空機の透視図である。 図6は図5の線6−6に沿う拡大断面図であり、航空機のエンジン、パイロンおよび翼の様々な部品を示している。 図7は様々な締結具または締結具の構成部品を示す透視図である。 図8は自動車エンジンのバルブの正面図である。
概して言えば、本発明のサンプルとしての合金は、約4.5〜7.5重量パーセントのアルミニウム(Al)、約2.0〜8.0重量パーセントのスズ(Sn)、約1.5〜6.5重量パーセントのニオブ(Nb)、約0.1〜2.5重量パーセントのモリブデン(Mo)、約0.1〜0.6重量パーセントのケイ素(Si)、および残部のチタンと不可避不純物を含むか、あるいはこれらの元素から本質的に成るであろう。この合金に含まれているかもしれない様々な他の元素のパーセンテージについては、後にもっと詳しく説明する。六方晶構造のチタンへの上で挙げたアルミニウム、スズ、ニオブ、モリブデン、およびケイ素の添加により、750℃以下またはそれ以上の高温において大いに改善された耐酸化性と著しく増大した強度の両方がもたらされることが見いだされた。
チタン合金の著しく改善された耐酸化性は、主としてニオブとスズを組み合わせて添加することによって達成される。このことは、図3aにおいて10000倍に拡大して示すように、合金中でニオブとスズを用いることにより、極めて密集していて薄い、連続した多角形の酸化スケールを形成することができるという事実によるものである。保護性の酸化スケールはチタンの母相(マトリックス)の中への酸素の拡散を減少させるバリヤーを与え、また酸化スケールとチタンの間の熱応力が最小限となり、それにより酸化スケールのフレーキング(うろこ状の剥離)が解消する。それに対して、図3bで示すTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siおよび図3cで示すTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siについては、多孔質で厚くてゆるい、フレーキング状および不規則な形の(棒状または繊維状の)酸化スケールが観察された(両者はそれぞれ10000倍に拡大している)。
チタン合金の耐酸化性は、アルファ相のケース(case:硬くなった外層部)の深さ、重量増加、およびスケールのフレーキングによって表すことができる。アルファ相のケース(これは、酸化スケールの下にある酸素富化層である)は極めて脆い層であり、延性や疲れ強さのようなチタン合金の機械的特性を著しく低下させる可能性がある。従って、アルファ相のケースの形成に対する耐性は、チタン合金のより良好な耐酸化性を表す。従って、比較的小さなアルファ相のケースの深さは、チタン合金の比較的良好な耐酸化性を表す。
試験を行った様々なチタン合金について表4と図4で示すように、本発明のサンプルとしての合金(例えば、Ti-6Al-6Sn-6Nb-0.5Mo-0.3Si(図4d)およびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Si(図4e))は、最も少ない重量増加のみならず、最も小さなアルファ相のケースの深さも示す。本発明のサンプルとしての合金のアルファ相のケースの深さは、同じ実験条件においてTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Si(図4a)のケースの深さのほんの約50%である。ジルコニウム含有チタン合金(例えば、図4bに示すTi-6Al-6Zr-6Nb-0.5Mo-0.3Siおよび図4cに示すTi-6Al-2Sn-4Zr-6Nb-0.5Mo-0.3Si)は、本発明のサンプルとしての合金(例えば、Ti-6Al-6Sn-6Nb-0.5Mo-0.3Si(図4d)およびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Si(図4e))と比較して重量増加のわずかな増大を生じるが、前者の合金(ZrとNbを含むもの)は本発明のサンプルとしての合金(SnとNbを含むもの)のアルファ相のケース深さの二倍のケース深さを示す。ジルコニウム含有チタン合金においてはひどいフレーキングが観察されたことが、調査によって確認された。
ジルコニウムはチタン合金の耐酸化性にかなり有害な影響を及ぼすことが見いだされた。従って、本発明の合金の優れた耐酸化性は、実質的にジルコニウムを含まないか、あるいは最少限の量のジルコニウムを含むチタン合金の組成を提供することによって、ある程度達成されるのであり、これについては後にさらに詳述する。従って、ジルコニウムは一般的に合金組成の一部として故意には添加されず、そのことにより、合金中に存在するいかなるジルコニウムも通常は不純物としてのものである。
本発明の合金は、本明細書の背景技術の項において説明したもののような公知で現行の市販の高温チタン合金とは異なるものである。耐酸化性、高温強度および抗クリープ性に関して、本発明の合金は市販のTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siの特性よりもずっと優れている。後者の合金はモリブデンの含有量が極めて高い準ベータ型チタン合金であり、従って、NbとSnを組み合わせて添加した準アルファ型チタン合金である本発明の合金とは全く異なるものである。
Ti-6Al-2.7Sn-4Zr-0.4Mo-0.4Siは高温強度と抗クリープ性の良好な組み合わせを有する準アルファ型チタン合金であるが、この合金はニオブを含まず、本発明の合金よりも耐酸化性が劣っている。また本発明の合金は米国特許4906436号および米国特許5431874号の合金とも異なっていて、これらの特許はハフニウムとタンタルを含む高温チタン合金を開示している。
本発明の合金はまた、次のニオブ含有高温チタン合金とも異なっている。すなわち、本明細書の背景技術の項において言及した米国特許4087292号、米国特許4770726号および米国特許6284071号であり、これらはそれぞれ、ジルコニウムおよび比較的低いレベルのニオブを含むチタン合金を開示している。上で指摘したように、ジルコニウムは高温においてチタンの耐酸化性を著しく劣化させることが見いだされた。さらに、低含有量のニオブと高含有量のジルコニウムを組み合わせて添加すると、高温において非常に深いアルファ相のケースとひどいフレーキングが生じる。
従って、本発明の合金は、スズと高含有量のニオブ(好ましくは3.0〜6.0%)を組み合わせて添加した、ジルコニウムを含まないか、あるいは本質的にジルコニウムを含まないチタン合金として設計される。加えて、本発明の合金は上記の三つの特許の合金よりも良好な耐酸化性を示す。
本発明の合金は準アルファ型チタン合金として設計される。その大部分の母相はチタンの稠密六方アルファ相である。それは元素としてのアルミニウム、スズ、ニオブ、モリブデンおよびケイ素によって強化され、そしてその耐酸化性はニオブとスズを組み合わせて添加することによって改善される。
アルミニウムの含有量は一般に、アルファ相の最大限の強化を得るためと、金属間化合物(TiAl)の形成を避けるために、できるだけ高くするべきである。アルミニウムの添加は高温強度と抗クリープ性を改善するのに有効である。この効果を実現するために、少なくとも4.5%のアルミニウムの添加が必要であり、一方、アルミニウムが多すぎると脆いTiAl相の形成を招く。従って、アルミニウムの含有量は7.5%以下に制限すべきである。
スズは、ニオブと組み合わせて添加すると、耐酸化性を改善するのに極めて有効な元素である。一般的に言って、スズの含有量が高いほど、耐酸化性は良好になる。スズはまた、アルファ相とベータ相の両方を強化するので、高温強度を改善するのに有効である。耐酸化性と強度を改善するためにはスズを2.0%以上添加するのが好ましい。しかし、スズの含有量が過剰であると脆いTiAl相の形成を招く場合があり、また延性と溶接性を低下させる。従って、最大限のスズの含有量は8.0%以下で制御するべきである。
ニオブは、スズと組み合わせて添加することで、耐酸化性を顕著に改善するのに非常に重要な元素である。ニオブとスズを組み合わせて添加すると、合金が高温に加熱されるときに、極めて密集していて薄い、連続した多角形の酸化スケールが生じうる。またニオブを添加すると酸化スケールとチタンの母相の間の熱応力を最小限にすることができ、それにより、高温に長期間晒した後の酸化スケールのフレーキングが解消される。耐酸化性を改善するために1.5%以上のニオブを添加することが好ましいが、しかし、ニオブは弱いベータ相安定剤であり、主にベータ相を強化する。ニオブを大量に添加すると多くのベータ相が導入され、そのため高温強度と抗クリープ性を低下させる。従って、ニオブの上限は6.5%とするべきであり、これにより本発明の合金は1.5〜6.5%のニオブを含み、例えば、2.0、2.5または3.0%から4.5、5.0、5.5、6.0または6.5%までのニオブを含んでいてもよい。一つのサンプルとしての態様において、この合金は2.5〜3.5%または2.75〜3.25%のニオブを含んでいてもよい。
耐酸化性と高温強度を改善するために、この合金にタンタルを添加してもよい。タンタルの上限は1.0%とするべきであり、従って、0.0〜1.0重量%の範囲内とする。
モリブデンは強いベータ相安定剤であり、主にベータ相を強化する。少量のモリブデン(0.5%)は、この合金の引張り強さを増大させるだろう。大量のモリブデンは抗クリープ性を低下させるだろう。従って、モリブデンの添加は0.1〜2.5%の範囲内とするべきである。
ケイ素は通常、結晶粒界と母相において微細なケイ化チタンを形成する。抗クリープ性を改善するために、この合金にケイ素を添加してもよい。0.1〜0.6%のケイ素の添加は、抗クリープ性に及ぼすケイ素の効果が顕著になる範囲である。
このチタン合金においては酸素の含有量が制御されるのが好ましい。酸素は強いアルファ相安定剤だからである。酸素の含有量が過剰であると、熱に晒した後の延性と破壊靭性が低下する傾向がある。酸素の上限は0.20%とし、好ましくは0.12%である。酸素は一般的に0.08〜0.20重量%または0.08〜0.12重量%の範囲である。この合金における炭素も一般的に0.10%以下に制御され、通常は0.02〜0.10重量%または0.02〜0.04重量%の範囲である。
この合金において排除されるのが好ましいか、あるいは強く制限される二つの元素は、ジルコニウムとバナジウムである。これらは耐酸化性を低下させるからである。これらを合わせた上限は0.5重量%以下に制御されるべきである。従って、ジルコニウムとバナジウムのそれぞれの量は好ましくは0.0〜0.5重量%の範囲であるが、しかしまた、ジルコニウムとバナジウムの合計も好ましくは0.0〜0.5重量%の範囲である。
高温強度と抗クリープ性を改善するためには、元素のニッケル、鉄、クロム、銅およびマンガンはこのチタン合金において排除されるか、あるいは強く制限されるべきであり、これらの元素の各々は0.10重量%以下に制御されるべきであり、そして除去できない元素を全て合わせた含有量は0.30重量%以下に制御されるべきである。従って、これら五つの元素の各々はこの合金において0.0〜0.10重量%の範囲であってもよく、好ましくはこれら五つの元素の合計は0.0〜0.30重量%の範囲である。
元素のハフニウムとレニウムも、このチタン合金において排除されるか、あるいは強く制限される。これらを合わせた上限は0.3重量%以下に制御されるべきである。従って、この合金においてハフニウムとレニウムの各々の量は好ましくは0.0〜0.3重量%の範囲であるが、しかしまた、ハフニウムとレニウムの合計も0.0〜0.3重量%の範囲である。
このチタン合金は一般に、ここでさらに詳しく説明する高温における耐酸化性、強度および抗クリープ性を有するチタン合金を提供するという目的に影響しないか、あるいは最小限にしか影響しない場合を除いて、ここで説明しているもの以外の元素は何も含有しない。
実験用の合金は、最初に250グラムのボタンとして溶解され、0.100インチの厚さの薄板に熱間圧延され、そして熱処理された。チタン合金の耐酸化性と機械的特性に及ぼすAl、Sn、Zr、Nb、MoおよびSiの影響について検討した。その実験結果に基づいて、拡大される研究のためにTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3SiおよびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの公称組成を有する二つの合金が選択された。プラズマアーク溶解法を用いて四つの70kgのインゴットが溶解され、次いで、ベータ相の領域において板材に熱間圧延され、次いで、アルファ+ベータ相の領域において0.135×31.5×100インチの薄板に熱間圧延された。これらの薄板は様々な温度で熱処理され、それにより次の三つのタイプの微細組織(ミクロ組織)が生成した:二形態(bimodal)I(15%の一次アルファ相)、二形態II(35%の一次アルファ相)、および等軸微細組織(60%の一次アルファ相)。これらの薄板について、耐酸化性、引張り特性、クリープ破断抵抗性、加熱後の引張り特性、冷間/熱間成形試験、超塑性成形試験、および溶接性の評価を行った。
表1および表5は、チタン合金の様々なサンプルについて、サンプルを実質的に一定の所定の温度において所定の時間にわたって空気に連続して曝露したときに生じた重量増加をmg/cmで示す。従って、表1および表5は様々なチタン合金の耐酸化性を示すある測定値を与える。表1は、所定の温度がそれぞれ650、700および750℃(それぞれ1202、1292および1382°F)であった場合の24、48、72、96、160および208時間のそれぞれの時間についての、本発明の合金とその他のチタン合金のサンプル間のそのような重量増加の比較を示す。特に、表1におけるその他のチタン合金は、市販の合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siであり、一方、表1における本発明のチタン合金はTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3SiおよびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siである。
表5は、上に挙げた三つのタイプの微細組織のTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Si合金についての同様のそれぞれの温度と時間での重量増加をさらに詳細に示す。表1に示すように、サンプルの本発明の合金は、市販の合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siよりもずっと大きな耐酸化性を示した。本発明のサンプルの合金の三つのタイプの微細組織のものは、同じ条件において他の合金と比較して比較的わずかな重量増加しか示さなかった。このことは、優れた耐酸化性と様々な機械的特性のレベルの良好な組み合わせを得るための、様々な微細組織の選択を与えるだろう。特定の微細組織とは別に、サンプルの本発明の合金は、当該市販のサンプルの合金よりもずっと良好な耐酸化性を示した。
本発明のチタン合金について試験を行った実施態様において、mg/cmでの重量増加は、例えば、合金を約650℃の温度において24時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14または0.15以下であり、合金を約650℃の温度において48時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19または0.20以下であり、合金を約650℃の温度において72時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21または0.22以下であり、合金を約650℃の温度において96時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24または0.25以下であり、合金を約650℃の温度において160時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29または0.30以下であり、合金を約650℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34または0.35以下であり、合金を約700℃の温度において24時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26または0.27以下であり、合金を約700℃の温度において48時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34または0.35以下であり、合金を約700℃の温度において72時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.28、0.29、0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44または0.45以下であり、合金を約700℃の温度において96時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49または0.50以下であり、合金を約700℃の温度において160時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59または0.60以下であり、合金を約700℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79または0.80以下であり、合金を約750℃の温度において24時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.40、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59または0.60以下であり、合金を約750℃の温度において48時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.49、0.50、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.60、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69または0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79または0.80以下であり、合金を約750℃の温度において96時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.80、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19または1.20以下であり、合金を約750℃の温度において160時間にわたって空気中に連続して置いた後に0.95、0.96、0.97、0.98、0.99、1.00、1.01、1.02、1.03、1.04、1.05、1.06、1.07、1.08、1.09、1.10、1.11、1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、1.25、1.26、1.27、1.28、1.29、1.30、1.31、1.32、1.33、1.34、1.35、1.36、1.37、1.38、1.39、1.40、1.41、1.42、1.43、1.44、1.45、1.46、1.47、1.48、1.49または1.50以下であり、そして合金を約750℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に1.12、1.13、1.14、1.15、1.16、1.17、1.18、1.19、1.20、1.21、1.22、1.23、1.24、1.25、1.26、1.27、1.28、1.29、1.30、1.31、1.32、1.33、1.34、1.35、1.36、1.37、1.38、1.39、1.40、1.41、1.42、1.43、1.44、1.45、1.46、1.47、1.48、1.49、1.50、1.51、1.52、1.53、1.54、1.55、1.56、1.57、1.58、1.59、1.60、1.61、1.62、1.63、1.64、1.65、1.66、1.67、1.68、1.69、1.70または2.00以下であった。
表4は様々な合金について特定の酸化試験を行った後の重量増加とアルファ相のケースの深さを示す。より詳細には、本発明のサンプルとしての合金であるTi-6Al-6Sn-6Nb-0.5Mo-0.3Si(図4d)は、この合金を約750℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後にミクロンすなわちマイクロメートル(μm)で約80、85、90、95または100以下のアルファ相のケースの深さを有し、そしてこの合金を約650℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に約40、45、50または55以下のアルファ相のケースの深さを有する。さらに、本発明のサンプルとしての合金であるTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Si(図4e)は、この合金を約750℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に約70、75、80、85、90、95または100以下のアルファ相のケースの深さを有し、そしてこの合金を約650℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に約20、25、30、35、40、45、50または55以下のアルファ相のケースの深さを有する。
表2と表6はチタン合金の様々なサンプルの引張り特性、すなわち、引張り強さ、降伏強さおよび伸び率(伸び率パーセント)を示す。表2は約25、200、400、600、650、700および750℃(それぞれ約77、392、752、1112、1202、1292および1382°F)における本発明の合金のサンプルとその他のチタン合金のサンプルとの間の引張り特性の比較を与える。特に、表2におけるその他のチタン合金とは、市販の合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siであり、一方、表2における本発明のチタン合金はTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3SiおよびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siである。表6は、本発明のサンプルの合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの上に挙げた三つの微細組織のものについての、同じ温度での縦方向と横方向の両方における引張り特性を示す。
本発明のチタン合金の試験を行った実施態様のものは、メガパスカル(MPa)で測定して、約25℃の温度において少なくとも1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220または1230の引張り強さ(UTS)を有し、約200℃の温度において少なくとも880、890、900、910、920、930、940、950、960、970、980、990、1000、1010、1020、1030または1040の引張り強さを有し、約400℃の温度において少なくとも760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890、900または910の引張り強さを有し、約600℃の温度において少なくとも590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700または710の引張り強さを有し、約650℃の温度において少なくとも480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610または620の引張り強さを有し、約700℃の温度において少なくとも380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510または520の引張り強さを有し、そして約750℃の温度において少なくとも260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390または400の引張り強さを有する。
本発明のチタン合金の試験を行った実施態様のものは、MPaで測定して、約25℃の温度において少なくとも1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160または1170の降伏強さ(YS)を有し、約200℃の温度において少なくとも750、760、770、780、790、800、810、820、830、840、850、860、870、880、890または900の降伏強さを有し、約400℃の温度において少なくとも600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760または770または780の降伏強さを有し、約600℃の温度において少なくとも460、470、480、490、500、510、520、530、540または550の降伏強さを有し、約650℃の温度において少なくとも370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470または480の降伏強さを有し、約700℃の温度において少なくとも250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350または360の降伏強さを有し、そして約750℃の温度において少なくとも150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260または270の降伏強さを有する。
表3と表7は様々なチタン合金のクリープ破断特性を示す。表3は、本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3SiおよびTi-6Al-6Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの650℃および138MPaにおけるクリープ破断までの時間は、市販の合金であるTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siよりもずっと大きいことを示している。表7は、本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siについて、縦方向において、上で言及した二形態Iの微細組織についてのクリープ破断までの時間は600℃および173MPaにおいて少なくとも約90、95または100時間であり、650℃および138MPaにおいて少なくとも約90、95または100時間であり、700℃および104MPaにおいて少なくとも約30、35、40または45時間であり、そして750℃および69MPaにおいて少なくとも10、15、20または25時間であることを示している。表7はまた、本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siについて、縦方向において、上で言及した二形態IIの微細組織についてのクリープ破断までの時間は600℃および173MPaにおいて少なくとも約90、95または100時間であり、650℃および138MPaにおいて少なくとも約50、55、60、65、70または75時間であり、700℃および104MPaにおいて少なくとも約5または10時間であり、そして750℃および69MPaにおいて少なくとも5、10または15時間であることを示している。表7はさらに、本発明のサンプルとしてのチタン合金であるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siについて、縦方向において、上で言及した等軸微細組織についてのクリープ破断までの時間は650℃および138MPaにおいて少なくとも約5、10、15または20時間であることを示している。
本発明の合金は目標とする微細組織を得るために熱処理して、それにより少なくとも750℃までの高温において高強度と良好なクリープ破断特性を最適にし、また良好な延性を保持することができる。溶体化処理温度を高めると、一次アルファ相の体積分率は低下し、それにより高温での高強度と高い抗クリープ性がもたらされる。
特定の用途において、本発明の合金は高温において長い使用期間にわたって変形に対する抵抗性を保持することが重要であろうし、またこの合金は持続的に熱に晒した後に室温での十分な延性を保持することも重要であろう。これは、熱曝露後安定性と呼ばれる。表8は、650、700および750℃において100時間にわたって熱に晒した後のTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温(約25℃)での引張り特性を証明している。サンプルが引張り試験に供される前に酸化スケールは除去された。本発明の合金は優れた室温での延性と強度を示し、この合金は有害で脆い相を析出することなく良好な熱曝露後安定性を有することを示す。
室温(約25℃)での引張り特性に及ぼす酸化スケールの影響について、表9に示す。650、700および750℃において100時間にわたって熱に晒した後の、全てが酸化スケールを伴う引張りサンプルを試験に供した。明らかに、この合金は良好な室温強度と十分な延性すなわち2〜4%の伸び率を示す。特に注目すべきことは、750℃という高温において100時間にわたって熱に晒した後の本発明のサンプルとしてのチタン合金の室温引張り延性すなわち伸び率である。それに対して、市販のTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siの合金は、750℃という高温においてひどい酸化スケールのフレーキングを示し、従って、引張り延性は得られなかった、すなわち、これらの材料は非常に脆くて降伏強度は得られなかった。
表8を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温(約25℃)での引張り強さ(UTS)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1100、1110、1120、1130、1140または1150MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1100、1110、1120、1130または1140MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1050、1060、1070、1080または1090MPaである。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのUTSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1070、1080、1090、1100、1110または1120MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1080、1090、1100、1110または1120MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1050、1060、1070、1080または1090MPaである。上で言及した等軸微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのUTSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1170、1180、1190、1200、1210または1220MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1100、1110、1120、1130、1140または1150MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160または1170MPaである。
続けて表8を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での降伏強さ(YS)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070または1080MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060または1070MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約970、980、990、1000または1010MPaである。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのYSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070または1080MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1000、1010、1020、1030、1040、1050または1060MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約980、990、1000、1010または1020MPaである。上で言及した等軸微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのYSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1130、1140、1150、1160、1170または1180MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070、1080、1090または1100MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約1050、1060、1070、1080、1090、1100または1110MPaである。
続けて表8を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での伸び率(El.%)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13または14であり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13または14であり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13または14である。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での伸び率は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13、14または15であり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13または14であり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約10、11、12、13、14または15である。上で言及した等軸微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での伸び率は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約7、8、9、10または11であり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約7、8、9、10または11であり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、酸化スケールを除去した状態で少なくとも約7、8、9、10、11または12である。
表9を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温(約25℃)での引張り強さ(UTS)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1090、1100、1110、1120、1130または1140MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1080、1090、1100、1110または1120MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1020、1030、1040、1050または1060MPaである。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのUTSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1070、1080、1090、1100、1110、1120または1130MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070または1080MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1000、1010、1020、1030、1040または1050MPaである。
続けて表9を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での降伏強さ(YS)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070、1080、1090または1100MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060または1070MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約970、980、990、1000または1010MPaである。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温でのYSは、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1040、1050、1060、1070、1080または1090MPaであり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約990、1000、1010、1020または1030MPaであり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約970、980、990、1000または1010MPaである。
続けて表9を全体として参照すると、上で言及した二形態Iの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での伸び率(El.%)は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2または3であり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2、または3であり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2または3である。上で言及した二形態IIの微細組織を有するTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの室温での伸び率は、約650℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2または3であり、約700℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2、3または4であり、そして約750℃において100時間にわたって連続して熱に晒した後に、試験サンプル上に酸化スケールが残った状態で少なくとも約1、2または3である。
本発明の合金は室温または高温において高度に成形性である(冷間成形性および熱間成形性)。表10はTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの二重曲げ試験のデータを示す。準アルファ相合金として、本発明の合金は2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9または4.0の半径/厚さ比率で冷間成形することができ、これは明らかにTi-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1Siで必要となる半径/厚さ比率である4.5よりも小さい。表11は、約780℃〜約930℃の高温におけるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの高速ひずみ速度引張りの結果を示す。本発明の合金は良好な熱間成形性、高温における極めて高い延性または伸び率(約90〜230%の伸び)および十分に低い流動応力を示す。
本発明の合金はまた、超塑性成形法(SPF)を用いて複雑な形状の部品に形成することもできる。表12は、925〜970℃の温度範囲において3×10−4/秒のひずみ速度におけるTi-6Al-4Sn-3Nb-0.5Mo-0.3Siの超塑性成形特性を示す。本発明の合金は、SPF成形について340〜460%の伸びと十分に低い流動応力を示す。この試験はまた、本発明の合金は準アルファ相チタン合金であるために溶接可能なチタン合金であることも証明している。
上に提示したデータからわかるように、本発明は少なくとも750℃までの高温において用いることのできる高温耐酸化性チタン合金を提供する。この合金は、Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo-0.1SiおよびTi-15Mo-3Nb-3Al-0.3Siのような市販の合金と比較して、高温でのより高い強度のみならず、ずっと大きな耐酸化性も有していて、そしてこの合金は、高温での優れた耐酸化性、高強度および抗クリープ性の良好な組み合わせ、および良好な熱曝露後安定性を示す。さらに、この合金は、冷間成形、熱間成形、超塑性成形、および溶接技術を用いて部品に製造することができる。
本発明の合金のこれらの特性と性能は、合金の化学組成の厳密な制御によって達成される。特に、ニオブとスズを組み合わせた添加量は所定の範囲内に維持されるべきである。特性の良好な組み合わせを得るために、アルミニウム、モリブデン、ケイ素および酸素も所定の範囲内で制御されるべきである。ジルコニウム、鉄、ニッケルおよびクロムのような不純物はかなり低いレベルに維持されるべきである。
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表2、6、8および9に示す室温(約25℃)での引張り試験はASTME8-11(金属材料の張力試験のための標準的な試験法)に従って行われ、表2、6、8および9に示す高温引張り試験はASTM E21-09(金属材料の高温張力試験のための標準的な試験法)に従って行われ、表11に示す熱間成形特性試験はASTME21-09に従って行われ、表3および7に示すクリープ破断試験はASTM 139-11(金属材料のクリープ試験、クリープ破断試験および応力破断試験を行うための標準的な試験法)に従って行われ、表10に示す二重曲げ試験はASTME290-09(延性についての材料の曲げ試験のための標準的な試験法)に従って行われ、表12に示す超塑性成形試験はASTM E2448-08(金属の薄片材料の超塑性特性を測定するための標準的な試験法)に従って行われ、重量増加とアルファ相のケース深さに関する酸化試験(表1、4および5)において用いられたサンプルはおよそ2mm×10mm×50mmであった。
概して言えば、本発明のチタン合金は少なくとも600、650、700および750℃の高温での優れた耐酸化性、高強度および抗クリープ性、さらには良好な冷間成形性と熱間成形性、良好な超塑性成形特性および良好な溶接性を有する。これらのチタン合金は耐酸化性、耐食性、高温における高強度および軽量性が要求される構造部品(例えば、航空機の機体部品(遮熱材、プラグノズルなど)、航空機エンジン部品(ケーシング、ブレードおよびベーン)および自動車部品(バルブ))のために用いることができる。
本発明の合金は様々な構成部品、製品またはパーツ、特に高温における高強度が要求されるものを形成するために用いることができる。本発明の合金は650、700または750℃といった高温において極めて有用であるが、この合金は600℃(1112°F)あるいはもっと低い温度のような、ある程度低い温度においてもかなりの利益を提供するであろう。すなわち、他のチタン合金はそのような低い温度において用いるのに十分に適しているかもしれないが、本発明のチタン合金は、少なくとも一部は上で説明した特性により、これらの温度においてかなりの利益を提供する。
図5〜8は本発明のチタン合金で形成することのできる部品の幾つかを例示している。図5を参照すると、胴体2、翼4およびそれぞれのパイロン8によって航空機の翼4に取り付けられたガスタービンエンジン6を有する航空機1が示されている。図6は、パイロン8が翼4に固定されていて、そしてそこから下方と前方に延びていて、また航空機のエンジン6がパイロン8に固定されていて、そしてそこから下方に延びていることを示している。より詳細には、パイロン8は前方部分10と後方部分すなわち尾部12を有し、このとき、後方部分12の最上部が翼4の底部に固定されていて、前方部分10の底部がエンジン6の最上部に固定されている。一般に、エンジン6の多くのエンジン部品またはパイロン8のパイロン構成要素を、本発明の合金(これには以下で詳説するものが含まれるが、しかしそれらには限定されない)から形成することができる。
エンジン6に含まれるものは、空気取入れ口16を画定している前方端を有するナセル14、エンジンケーシング18、圧縮機部分20(これには、低圧回転圧縮機ブレード24を有する低圧圧縮機22および高圧回転圧縮機ブレード28を有する高圧圧縮機26、静止翼(または固定翼)またはベーン30、圧縮室32、回転タービンブレード38を伴うタービン36を有するタービン部分34、排気ノズルまたはノズルアセンブリ40と排気プラグ42を含む排気系が含まれる)および様々な締結具(例えば、高温締結具)である。ベーン30は圧縮機部分20および/またはタービン部分34に設けることができる。尾部のパイロン8は、パイロン8の底部に沿う遮熱材44および様々な締結具を含めた様々な尾部パイロン構成部品を有する。44で示されるタイプの遮熱材の典型としての一つの遮熱材は米国特許7943227号に開示されていて、その開示は参考文献として本明細書に取り込まれる。別のそのような遮熱材(尾部パイロンフェアリングとも称される)は米国特許出願公開2011/0155847号に開示されていて、その開示も参考文献として本明細書に取り込まれる。
エンジン6および/またはパイロン8の締結具または締結具の構成部品は、図7で例示する締結具および/または締結具の構成部品によって代表され、ここでは特に、ボルト46、ねじ込みナット48および座金50の形でのねじ込み締結具が示されている。図7において示される締結具または締結具の構成部品は単純化されていて一般的なものであり、周知の締結具および締結具の構成部品の多数の他のタイプのものを代表していることが意図されている。このような締結具または構成部品は、例えば、航空機のエンジンにおいて、あるいはさらに一般的には航空機において用いることができる。このような締結具または構成部品は、他のタイプのエンジン(例えば、自動車またはその他の乗り物または他の目的において用いられる内燃機関)のような様々な高温環境において用いることもできる。本発明のチタン合金で形成された締結具または構成部品は、もっと低温の環境の中で用いてもよいが、しかしそれらは、前に説明した温度のような高温の環境において高強度の締結具を提供するのに特に有用である。
周知のように、航空機のエンジン6は燃料を動力とするエンジンの一形態であり、これは運転中にかなりの量の熱を生み出す。エンジン6は航空機のガスタービンエンジンとして例示されているが、それは、何らかの内燃機関(例えば自動車のエンジンのような往復機関)のような他のタイプの燃料動力エンジンを表すものであってもよい。従って、本発明のチタン合金はそのような燃料動力エンジンの構成要素を形成するために用いることができ、そして、より酸化を受けやすい比較的高温の部品または構成要素のために特に有用である。
図8は自動車のエンジンバルブ52の形での一つのそのような構成部品を示していて、これは、ステム54、フィレット56およびバルブヘッド58を含む。フィレット56は、バルブヘッド58からステム54に向かって内側に凹状になるように先細になっている。ステム54はヘッド58の反対側の先端60において終わっている。先端60に隣接するステム54の部分は、エンジンのバルブスプリングのための保持具を収容するための留め溝62を画定している。ヘッド58は、エンジンのバルブシートを着座させるように形成したバルブシート面64を有する。バルブ52のようなエンジンのポペット弁は米国特許6718932号に開示されていて、その開示は参考文献として本明細書に取り込まれる。
上で述べたように、例えばガスタービンエンジンまたは往復エンジンまたは任意の燃料動力エンジンで代表されるエンジン6は、本発明の合金のうちの一つから成る部品を含む機械で広く代表されるものであってもよく、その機械を運転するときに熱が生成するとき、その部品は少なくとも600、650、700または750℃の運転温度において、この温度が24時間、48時間などの時間維持されることに関して本明細書で提示されている関連する表において言及した時間のような、少なくとも1/2時間、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、あるいはそれ以上の時間にわたって、連続して維持される。その機械は、部品が上で述べた時間にわたってこれらの温度に達するように運転され、このとき必ずしも連続したやり方ではなくむしろ断続するやり方で運転され、そしてその断続する時間の合計時間が、例えば上で述べたいずれかの特定の時間と等しくなってもよい。いずれの場合であっても、連続的でも断続的でも、部品は概ね空気中でそれらの温度に晒され、そのような高温において酸化するまでの合計の曝露時間は同様の時間になるであろう。
出願人は、例えば、(これらには限定されないが)本発明の合金を構成する元素のパーセント、挙げられた温度と時間、重量増加の量、アルファ相のケースの深さ、伸びの程度などを含めた、ここで説明された任意の増大する値において、本発明の合金、その合金で形成された部品、または関連する方法を権利請求することを留保する。
以上の説明において、簡潔、明瞭および理解のし易さを求めて特定の用語が用いられた。それらの用語は記述上の目的のために用いられ、そして広く解釈されることが意図されているのであるから、先行技術が要求するものを超えた不必要な限定はそこには含まれるべきでない。
さらに、本発明の好ましい態様についての記述と例証は例としてのものであり、従って、本発明は提示または記述された詳細そのものだけには限定されない。
1 航空機、 2 胴体、 4 翼、 6 ガスタービンエンジン、 8 パイロン、 10 パイロンの前方部分、 12 パイロンの後方部分、 14 ナセル、 16 空気取入れ口、 18 エンジンケーシング、 20 圧縮機部分、 22 低圧圧縮機、 24 低圧回転圧縮機ブレード、 26 高圧圧縮機、 28 高圧回転圧縮機ブレード、 30 ベーン、 32 圧縮室、 34 タービン部分、 36 タービン、 38 回転タービンブレード、 40 排気ノズル、 42 排気プラグ、 44 遮熱材、 46 ボルト、 48 ねじ込みナット、 50 座金、 52 エンジンバルブ、 54 ステム、 56 フィレット、 58 バルブヘッド、 60 先端、 62 留め溝、 64 バルブシート面。

Claims (20)

  1. 4.5〜7.5重量%のアルミニウム、
    2.0〜8.0重量%のスズ、
    1.5〜6.5重量%のニオブ、
    0.1〜2.5重量%のモリブデン、
    0.1〜0.6重量%のケイ素、および
    残部のチタン、
    から本質的に成る高温チタン合金。
  2. アルミニウムは5.5〜6.5重量%であり、スズは3.5〜4.5重量%であり、ニオブは2.75〜3.25重量%であり、モリブデンは0.5〜0.8重量%であり、ケイ素は0.30〜0.45重量%であり、酸素は0.08〜0.12重量%であり、炭素は0.02〜0.04重量%であり、そしてジルコニウム、鉄、ニッケルおよびクロムはそれぞれ0.1重量%未満である、請求項1に記載の合金。
  3. 合金は0.20%以下の酸素および0.10%以下の炭素を含む、請求項1に記載の合金。
  4. 合金はジルコニウムとバナジウムを合計で0.0〜0.5重量%の範囲で含む、請求項1に記載の合金。
  5. 合金はニッケル、鉄、クロム、銅およびマンガンをそれぞれ0.10重量%以下含む、請求項1に記載の合金。
  6. 合金はハフニウムとレニウムを合計で0.0〜0.3重量%の範囲で含む、請求項1に記載の合金。
  7. 合金は約750℃の温度において少なくとも260の引張り強さを有する、請求項1に記載の合金。
  8. 合金は約750℃の温度において少なくとも150の降伏強さを有する、請求項1に記載の合金。
  9. 合金は、この合金を約750℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に2.00mg/cm以下の重量増加を有する、請求項1に記載の合金。
  10. 合金は、この合金を約750℃の温度において208時間にわたって空気中に連続して置いた後に約100ミクロン以下のアルファ相のケースの深さを有する、請求項1に記載の合金。
  11. 合金は、空気中で100時間にわたって750℃の温度に晒した後に、約25℃の温度において少なくとも2%の伸び率を有する、請求項1に記載の合金。
  12. 合金は航空機のエンジンの構成部品として形成される、請求項1に記載の合金。
  13. 航空機のエンジンの構成部品は、航空機のエンジンのナセル、航空機のエンジンのケーシング、航空機のエンジンの回転圧縮機のブレード、航空機のエンジンの固定子ベーン、航空機のエンジンの回転タービンのブレード、航空機のエンジンの排気ノズル、航空機のエンジンの排気プラグ、および航空機のエンジンの締結具のうちの一つの少なくとも一部を含む、請求項12に記載の合金。
  14. 合金は航空機のエンジンのパイロンの遮熱材の少なくとも一部として形成される、請求項1に記載の合金。
  15. 合金は内燃機関の構成部品として形成される、請求項1に記載の合金。
  16. 内燃機関の構成部品はバルブである、請求項15に記載の合金。
  17. 合金はガスタービンエンジンの構成部品として形成される、請求項1に記載の合金。
  18. 合金は少なくとも約600℃の使用温度を有する構成部品として形成される、請求項1に記載の合金。
  19. 4.5〜7.5重量%のアルミニウム、
    2.0〜8.0重量%のスズ、
    1.5〜6.5重量%のニオブ、
    0.1〜2.5重量%のモリブデン、
    0.1〜0.6重量%のケイ素、
    合計で0.0〜0.5重量%の範囲のジルコニウムとバナジウム、および
    残部のチタン、
    を含む高温チタン合金。
  20. 重量で4.5〜7.5%のアルミニウム、2.0〜8.0%のスズ、1.5〜6.5%のニオブ、0.1〜2.5%のモリブデン、0.1〜0.6%のケイ素、および残部のチタンから本質的に成るチタン合金で形成された構成部品を用意する工程、およびこの構成部品が少なくとも600℃の温度において少なくとも1/2時間にわたって連続的に維持されるように、この構成部品を含む機械を運転する工程、を含む方法。
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