JP2014058653A - インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙用溶剤型グラビアインキ組成物において、網点再現性および印刷物の臭気が良好であり、紙基材の汎用性に優れた印刷インキ組成物を提供する。
【解決手段】着色剤、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)、ニトロセルロース樹脂(B)、および溶剤を含有する印刷インキ組成物において、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)とニトロセルロース樹脂(B)との重量比(固形分比)がスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A):ニトロセルロース樹脂(B)=50:50〜90:10であり、かつ溶剤が非芳香族系であることを特徴とする紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、網点再現性および紙基材汎用性に優れた紙用溶剤型グラビアインキ組成物に関する。
従来、グラビアインキのバインダー成分として、ウレタン樹脂、塩酢ビ樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリアマイド樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が使用されている。
さらに、最近では、環境問題に取り組むメーカーが多くなり、環境衛生に優れた材料を用いて製品を構成する動きがある。例えば、印刷インキでは使用する溶剤において、トルエンを選択しないような研究がなされている。そこで、非芳香族系溶剤に適した樹脂として、ニトロセルロース樹脂、ウレタン樹脂、塩酢ビ樹脂、アクリル系樹脂から選ばれる1種類または2種類以上を混合して主樹脂として使用している。
グラビアインキを印刷する基材としてはフイルム、紙、アルミ等があるが、特に基材が紙である場合、紙基材への接着性の観点から、ニトロセルロース樹脂を主成分として使用する。しかしながら、ニトロセルロース樹脂だけでは、印刷インキを重ね印刷したときに、先に印刷したインキ被膜上へ後から印刷した印刷インキが良好な転移性を示さず、美粧性に難点が発生することがあった。この問題に対し、アクリル系樹脂を併用することで重ね刷り適性を改良されるものの、インキ塗膜強度(耐熱性)が低化し、また塗工層の設けられていないノンコート紙への密着性が劣り、紙基材への汎用性が不十分であった。さらに、環境衛生面から、安全性、低臭気でかつ安全性の高い材料が求められるようになってきている。
特開2008−163231号公報 特開2012−111901号公報 特許3993949号公報
本発明の目的は、紙用溶剤型グラビアインキ組成物において、網点再現性および印刷物の臭気が良好であり、紙基材の汎用性に優れた印刷インキ組成物を提供することにある。
本発明は、着色剤、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)、ニトロセルロース樹脂(B)、および溶剤を含有する印刷インキ組成物において、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)とニトロセルロース樹脂(B)との重量比(固形分比)がスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A):ニトロセルロース樹脂(B)=50:50〜90:10であり、かつ溶剤が非芳香族系であることを特徴とする紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、前記スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)の酸価が65〜300mgKOH/g、かつガラス転移温度が65〜145℃である紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、溶剤がグリコールエーテル系を含有することを特徴とする紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物に関する。
さらに、本発明は、紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物を紙基材に印刷してなる印刷物に関する。
本発明は、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体とニトロセルロース樹脂をインキバインダーとして用いることにより、網点再現性および印刷物の臭気が良好であり、塗工層の設けられていないノンコート紙に対しても接着性に優れた印刷物を提供することができる。
本発明に用いる着色剤には、有機顔料、無機顔料があるが、顔料の他に染料も用いることができる。有機顔料の具体例としては、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンダ、キナクリドンレッド、インダストロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジオボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。無機顔料の具体例としては、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺藍、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。また染料の具体例としては、タートラジンレーキ、ローダリン6Gレーキ、ビクトリアピュアブルーレーキ、アルカリブルーGトーナー、ブリリアントグリーンレーキ等が挙げられ、この他コールタールも用いることができる。着色剤は単独で、または色相及び濃度の調整等を目的として2種以上を混合して用いることもできる。着色剤はインキの濃度、着色力を確保する量、好ましくはインキの総重量に対して4〜50重量%用いられる。着色剤を含まなくとも、同等の重ね刷り適性が得られる。
本発明で用いられるスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体を部分エステル化して酸価を下げたエステル化レジンが挙げられる。
スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)は、酸価が65〜300mgKOH/gが好ましく、150〜250mgKOH/gであることがより好ましい。スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)の酸価が65mgKOH/g未満であると網点再現性の効果が劣る傾向にあり、300mgKOH/gを超えると溶剤に対する溶解性の劣化から、インキの貯蔵安定性に問題が生じやすい。なお、酸価は、樹脂固形分1g中に含有する酸性基を中和するのに必要とする水酸化カリウムのmg数であり、JIS K0070に準拠する。
スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、65〜145℃が好ましく、85〜125℃であることがより好ましい。スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)のガラス転移温度が65℃未満のであると、インキ塗膜が柔らかくなり耐熱性が劣る傾向にあり、ガラス転移温度が145℃を超えると溶剤に対する溶解性の劣化から、インキの貯蔵安定性に問題が生じやすくなる。
なお、ガラス転移点(Tg)については、示差走査熱量計(DSC測定装置、島津製作所製「DSC−60A」)を用いて測定できる。
スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)重量平均分子量は、6,000〜16,000であることが好ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、溶媒としてはテトロヒドロフラン、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
本発明に用いるニトロセルロース樹脂(B)としては、窒素量10〜13%、平均重合度35〜90が好ましく用いられ、より好ましくは、窒素量10.7〜12.2%、平均重合度45〜70である。
本発明で用いられるニトロセルロース樹脂(B)には、市販品を用いてもよく、例えば、KOREA CNC社製「HIG1/2G KCNC、1/4G、1/8G、1/16G」などがある。
本発明の印刷インキにおいて、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)の固形分重量をW1、およびニトロセルロース樹脂(B)の固形分重量をW2とした時、重量比(固形分比)W1:W2=50:50〜90:10の範囲である必要があり、より好ましくは60:40〜80:20である。重量比(固形分比)W1:W2=0:100〜49:51の範囲では、網点再現性が劣る傾向となり、W1:W2=91:9〜100:0の範囲では、インキの貯蔵安定性および耐熱性が劣り、かつ塗工層の設けられていないノンコート紙への密着性が劣る傾向となる。
本発明に使用される溶剤としては、炭化水素系、ケトン系、エステル系、アルコ−ル系の非芳香族系を使用する。具体的には、メチルシクロへキサン、エチルシクロへキサン等の炭化水素系、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン等のケトン系、酢酸エチル、酢酸nプロピル、酢酸ブチル等のエステル系、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル(IPA)、ブタノ−ル等のアルコ−ル系有機溶剤を使用することができる。印刷後のインキ皮膜に残留する溶剤量低減等を考慮して適宜単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
さらに、印刷時の網点再現性を向上させるために、グリコールエーテル系の溶剤を使用するのが好ましい。グリコールエーテル系の溶剤の溶剤としては、特に制限はなく、エチレングリコール系(E.O.系)エーテルとプロピレングリコール系(P.O.系)エーテルが挙げられる。エチレングリコール系(E.O.系)エーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテルが挙げられる。プロピレングリコール系(P.O.系)エーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、フェニルプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。これらの中で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、より好ましくはジエチレングリコールモノエチルエーテルである。重量部としては、溶剤中5〜25重量%を使用するのが好ましい。
本発明には、さらに、気相法シリカ、湿式法シリカ、有機処理シリカ、アルミナ処理シリカ等の微粉末シリカ、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドワックス、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、難燃剤及び体質顔料を併用する際の顔料分散剤等の添加剤類も必要に応じて使用することができる。
本発明の紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物は、アート紙やコート紙等の塗工層を有する紙基材、上質紙等の塗工層を設けていない紙基材に対し、グラビア輪転機により印刷され、得られた印刷物は、食品など商品の包装材料として使用される。
以下に、実施例および比較例により、一層具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。「部」とあるものは特に断りのない限り、すべて「重量部」を意味するものとする。
<調整例1>
<スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに、酸価220KOHmg/g、ガラス転移温度(Tg)110℃のスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(SMA2625、川原油化株式会社製)を50部、酢酸エチル25部及びイソプロピルアルコール25部仕込み、窒素気流下に50℃で2時間溶解し、固形分50%の試験用スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス(ワニスA1)を得た。
<調整例2>
<スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに、酸価185KOHmg/g、ガラス転移温度(Tg)60℃のスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(SMA1440、川原油化株式会社製)を50部、酢酸エチル25部及びイソプロピルアルコール25部仕込み、窒素気流下に50℃で2時間溶解し、固形分50%の試験用スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス(ワニスA2)を得た。
<調整例3>
< ニトロセルロースワニス>
ニトロセルロース(HIG1/8G KCNC、KOREA CNC社製)72部(固形分70%)を、酢酸エチル14部とイソプロピルアルコール14部に混合溶解させて、固形分50%の試験用ニトロセルロースワニス(ワニスB)を得た。
<調整例4>
<酢酸酪酸セルロースワニス>
酢酸酪酸セルロース(CAB381−0.5、EastmanKodak Company社製)15部を、酢酸エチル43部とイソプロピルアルコール42部に混合溶解させて、固形分15%の試験用酢酸酪酸セルロースワニス(ワニスC)を得た。
<調整例5>
<ロジン系ワニス>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに、酸価235KOHmg/g、軟化点130℃の酸変性ロジン(パインクリスタルKE−604、荒川化学工業株式会社製)を50部、酢酸エチル35部及びイソプロピルアルコール15部仕込み、窒素気流下に50℃で2時間溶解し、固形分50%の試験用酸変性ロジンワニス(ワニスD)を得た。
<合成例1>
< アクリルワニス>
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四ツ口フラスコに、メタアクリル酸26部、メチルメタクリレート56部、アクリル酸8部、スチレン10部およびメチルエチルケトン200部を仕込み、窒素気流下で、攪拌しながら90 ℃ まで昇温して、アゾビスイソブチロニトリル2部を加えて2 時間重合反応を行い、分離・精製したもの50 部を、酢酸エチル34 部とイソプロピルアルコール16部を添加し、固形分50%の試験用アクリルワニス(ワニスE)を得た。
[実施例1]
次に、黄顔料(山陽色素(株)社製「ピグメントイエロー1450」):10部、試験用ニトロセルロースワニス(ワニスB):25部、試験用スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス(ワニスA1):25部、混合溶剤(n−プロピルアセテート:酢酸エチル: イソプロピルアルコール=25:25:50(重量比):30部、ポリエチレンワックス(三井化学(株)製、ハイワックス220P):10部をアイガーミルで混練し、下地用黄インキ組成物を調製した。
また、重ね刷り用途として、藍インキ組成物を以下に示す通りに調製した。
藍顔料(DIC(株)社製「ファストゲンブルーFGF−SD」):10部、試験用ニトロセルロースワニス(ワニスB):25部、試験用スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体ワニス(ワニスA1):25部、混合溶剤(n−プロピルアセテート: 酢酸エチル:イソプロピルアルコール=25:25:50(重量比):30部、ポリエチレンワックス(三井化学(株)製、ハイワックス220P):10部をアイガーミルで混練し、重ね刷り用藍インキ組成物を調製した。
次いで、これらのインキ組成物を、粘度調整溶剤として希釈溶剤を用い、離合社製のザーンカップNo.3で15秒になるように粘度を調整してインキ組成物を得た。
なお希釈溶剤として酢酸エチル: イソプロピルアルコール=70:30(重量比)を用いた。
[実施例2〜6および比較例1〜5]
実施例2〜6および比較例1〜5の下地用黄インキ組成物については、実施例1の黄顔料を用い、表1に示す配合により実施例1と同様な方法で調製した。重ね刷り用藍インキも同様に、実施例1の藍顔料にて、表1に示す配合により実施例1と同様な方法で調製した。
[評価項目]
実施例1〜6および比較例1〜5で得られた下地用黄インキ組成物及び重ね刷り用藍インキ組成物を用い、イワセ印刷機械(株)のベビー印刷機にて、黄インキ組成物は、コンベンショナル30μベタ版にて、藍インキ組成物は、175線/インチヘリオ彫刻製版にて重ね刷りを行った。紙基材は、塗工層を有するアート紙、コート紙及び塗工層の設けられていない上質紙とし、重ね刷り(網点再現性)、臭気、耐熱性の評価については、アート紙にて評価を行い、密着性については、アート紙、コート紙及び上質紙にて評価を行った。以下に評価方法と評価基準を示す。また、評価結果を表1に示す。
<網点再現性>
黄インキ組成物を単色刷りした印刷物、および藍インキ組成物を重ね刷りした印刷物の網点パーセントが100%から3%印刷部を、以下の評価基準で評価し、表1に示す。
(評価基準)
◎ ・・・網点パーセント100% 部から3%まで諧調再現性が極めて良好かつ 単色刷りおよび重ね刷りでの同網点パーセントにおいて網点サイズに変化が ない。
○ ・・・網点パーセント100% 部から3%まで諧調再現性があり、かつ単色 刷りおよび重ね刷りでの同網点パーセントにおいて網点サイズに変化がない 。
○△・・・網点パーセント100% 部から3%まで諧調再現性があり、かつ単色 刷りおよび重ね刷りでの同網点パーセントにおいて網点サイズに少し変化が ある。
△ ・・・網点パーセント100% 部から10%まで諧調再現性があり、かつ単 色刷りおよび重ね刷りでの同じ網点パーセントにおいて網点サイズに少し 変化がある。
× ・・・網点パーセント70% 部以下の諧調再現性がなく、かつ単色刷りおよ び重ね刷りでの同じ網点パーセントにおいて網点サイズに変化がある。
なお、実用レベルは○△以上である。
<密着性>
藍インキ組成物を重ね刷りした塗工層を有するアート紙、コート紙及び塗工層の設けられていない上質紙印刷物に対し、セロハンテープを貼り付け、これを急速に剥がしたときの状況を、以下の評価基準で評価し、表1に示す。
(評価基準)
◎・・・印刷皮膜が全く剥がれなかった
○・・・80%以上の印刷皮膜が残った。
△・・・50〜80%未満の印刷皮膜が残った。
×・・・50%未満の印刷皮膜しか残らなかった。
なお、実用レベルは△以上である。
<印刷物臭気>
印刷後、速やかにアルミ箔で包んだ印刷物を0.2m2切り取り細かく裁断し、臭気瓶の中に入れた。密栓し60℃30分間静置後に開栓し、印刷物臭気を以下の評価基準で評価し、表1に示す。
(評価基準)
○・・・殆ど臭気なし、良好
△・・・少し臭気あり、
×・・・臭気あり、不良
なお、実用レベルは△以上である。
<耐熱性>
印刷物のインキ展色面にアルミ箔艶面(15ミクロン)を合わせ、熱傾斜式ヒートシーラー〔東洋精機(株)製;TYPE,HG−100〕で240℃、2Kg/cm2×1秒間の条件でヒートシールした直後にアルミ箔を剥がしたときの状況を、以下の評価基準で評価し、表1に示す。
(評価基準)
◎・・・印刷皮膜が全く剥がれなかった
○・・・80%以上の印刷皮膜が残った。
△・・・50〜80%未満の印刷皮膜が残った。
×・・・50%未満の印刷皮膜しか残らなかった。
なお、実用レベルは○以上である。
<インキ安定性>
黄インキ組成物及び藍インキ組成物の仕上がり時インキ粘度と40℃-30日間保管後の粘度を測定し、増粘の程度を、以下の評価基準で評価し、表1に示す。
粘度は離合社製のザーンカップNo.3で測定した。
また仕上がり時インキと40℃-30日間保管後のインキの沈殿物の有無を評価した。
(評価基準)
◎・・・粘度増加なしおよび沈殿物なし
○・・・粘度増加5秒未満および沈殿物なし
△・・・粘度増加5〜10秒未満および/または沈殿物がみられるが攪拌によって戻る。
×・・・粘度増加10秒以上および/または沈殿物があり、攪拌によって戻らない。
なお、実用レベルは△以上である。
表1からわかるとおり、実施例1〜6は、比較例1〜5に比べて良好な網点再現性及び密着性を示すことがわかった。さらに、実施例6は、実施例1〜6の中で、特に網点再現性及び密着性に優れていることがわかった。
Figure 2014058653

Claims (4)

  1. 着色剤、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)、ニトロセルロース樹脂(B)、および溶剤 を含有する印刷インキ組成物において、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)とニトロセルロース樹脂(B)との重量比(固形分比)がスチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A):ニトロセルロース樹脂(B)=50:50〜90:10であり、かつ溶剤が非芳香族系であることを特徴とする紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物。
  2. 前記スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体(A)の酸価が65〜300mgKOH/g、かつガラス転移温度が65〜145℃である請求項1記載の紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物。
  3. 溶剤がグリコールエーテル系を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の紙用溶剤型グラビア輪転用印刷インキ組成物を紙基材に印刷してなる印刷物。
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