JP2014057439A - キャパシタ用充電装置及び充電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高コスト化を招くことなく、キャパシタを充電できるキャパシタ用充電装置を提供する。
【解決手段】 本実施形態の充電装置は、抵抗と、該抵抗に直列に接続されているトランジスタと、抵抗及びトランジスタを介してキャパシタに電流を供給する電源と、キャパシタに流れる電流を検出する電流検出部と、キャパシタの端子間電圧を検出する電圧検出部と、電源の電圧がキャパシタの目標充電電圧Vtよりも高い場合、定電流充電過程P1、定抵抗充電過程P2及び定電圧充電過程P3を、この順に含む充電過程でキャパシタが充電されるように、電流検出部及び電圧検出部の少なくとも一方からの検出情報に基づいてトランジスタを制御するトランジスタ制御部と、を備えている。
【選択図】図2
【解決手段】 本実施形態の充電装置は、抵抗と、該抵抗に直列に接続されているトランジスタと、抵抗及びトランジスタを介してキャパシタに電流を供給する電源と、キャパシタに流れる電流を検出する電流検出部と、キャパシタの端子間電圧を検出する電圧検出部と、電源の電圧がキャパシタの目標充電電圧Vtよりも高い場合、定電流充電過程P1、定抵抗充電過程P2及び定電圧充電過程P3を、この順に含む充電過程でキャパシタが充電されるように、電流検出部及び電圧検出部の少なくとも一方からの検出情報に基づいてトランジスタを制御するトランジスタ制御部と、を備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、キャパシタ用充電装置及び充電方法に係り、更に詳しくは、キャパシタを充電するために用いられるキャパシタ用充電装置及びキャパシタを充電する充電方法に関する。
従来、抵抗及びトランジスタを介してキャパシタに電流を供給して該キャパシタを充電するキャパシタの充電回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されているキャパシタの充電回路では、トランジスタでの発熱を抑制する必要があり、高コスト化を招いていた。
本発明は、キャパシタを充電するために用いられるキャパシタ用充電装置であって、抵抗と、前記抵抗に直列に接続されているトランジスタと、前記抵抗及び前記トランジスタを介して前記キャパシタに電流を供給する電源と、前記キャパシタに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記キャパシタの端子間電圧を検出する電圧検出手段と、前記電源の電圧が前記キャパシタの目標充電電圧よりも高い場合、前記キャパシタに流れる電流が一定の状態で充電が行われる定電流充電過程、前記トランジスタが導通状態で充電が行われる定抵抗充電過程、及び前記端子間電圧が一定の状態で充電が行われる定電圧充電過程を、この順に含む充電過程で前記キャパシタが充電されるように、前記電流検出手段及び前記電圧検出手段の少なくとも一方からの検出情報に基づいて前記トランジスタを制御する制御手段と、を備えるキャパシタ用充電装置である。
本発明によれば、高コスト化を招くことなく、キャパシタを充電できる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る充電装置100(キャパシタ用充電装置)の概略構成が示されている。
充電装置100は、キャパシタCを充電するために用いられる装置であり、電源E、トランジスタTr、抵抗R、トランジスタ制御部10、電流検出部20、電圧検出部30などを備えている。
ここで、充電対象のキャパシタCとしては、一例として、導電性電極である活性炭及び電解液を含んで構成される大容量蓄電デバイスである電気二重層キャパシタが用いられている。キャパシタCの目標充電電圧Vtは、一例として、キャパシタCの端子間電圧の限界値(キャパシタCが絶縁破壊を起こさない最大の値)に設定されている。
電源Eとしては、一例として、定電圧電源が用いられている。以下では、電源Eの電圧を、電源電圧とも称する。
トランジスタTrとしては、一例として、NPN型のバイポーラトランジスタが用いられている。
抵抗Rとしては、一例として、抵抗値が一定の抵抗が用いられている。
抵抗Rとしては、一例として、抵抗値が一定の抵抗が用いられている。
トランジスタTr及び抵抗Rは、直列に接続されている。トランジスタTrのコレクタは、電源Eの正極に接続されており、トランジスタTrのエミッタは、抵抗Rの一端に接続されている。
トランジスタ制御部10は、トランジスタTrのベースに接続されており、ベース・エミッタ間に流れる電流を制御することで、コレクタ・エミッタ間に流れる電流を制御する。
電流検出部20は、抵抗Rの両端に接続されている電流検出回路を含み、該電流検出回路による計測結果を、トランジスタ制御部10に出力する。
電圧検出部30は、抵抗Rの他端と、電源Eの負極に接続されている電圧検出回路を含み、該電圧検出回路による計測結果をトランジスタ制御部10に出力する。
ここで、放電状態にあるキャパシタCは、充電装置100を用いて充電される際に、一方の端子が抵抗Rの他端に接続され、他方の端子が電源Eの負極に接続される。
この結果、トランジスタTr、抵抗R及びキャパシタCから成る直列接続体が電源Eに対して並列に接続され、回路(充電回路)が構成される。
以下に、充電装置100を用いるキャパシタCの充電方法を、図2(A)、図2(B)、図3及び図4を適宜参照して説明する。図3及び図4のフローチャートは、トランジスタ制御部10によって実行される処理アルゴリズムに対応している。
先ず、例えばユーザによって、充電装置100における抵抗Rと電源Eとの間に、放電状態にあるキャパシタCが接続される。この結果、キャパシタCが充電可能な状態となる。
ここで、充電装置100では、電源電圧がキャパシタCの目標充電電圧Vtよりも大きい場合の充電に適した第1充電モード、及び電源電圧がキャパシタCの目標充電電圧Vtに等しい場合の充電に適した第2充電モードが、例えば不図示の操作パネルに設けられたスイッチが操作されることで、選択可能となっている。
そこで、ユーザは、電源電圧と、充電対象のキャパシタCの目標充電電圧Vtとを比較して、その比較結果によって、スイッチ操作にて、第1又は第2充電モードを選択する。
先ず、電源電圧がキャパシタCの目標充電電圧Vtよりも高く、第1充電モードが選択された場合について、図3を参照して説明する。
《第1充電モード》
最初のステップS1では、充電開始信号が出力されたか否かが判断される。充電開始信号は、例えばユーザによって上記操作パネルに設けられたスタートボタンが押圧されることで、トランジスタ制御部10に出力される。ステップS1での判断が肯定されると、次のステップS3に移行する。一方、ステップS1での判断が否定されると、ステップS1での判断が再び行われる。
最初のステップS1では、充電開始信号が出力されたか否かが判断される。充電開始信号は、例えばユーザによって上記操作パネルに設けられたスタートボタンが押圧されることで、トランジスタ制御部10に出力される。ステップS1での判断が肯定されると、次のステップS3に移行する。一方、ステップS1での判断が否定されると、ステップS1での判断が再び行われる。
ステップS3では、抵抗Rに流れる電流が一定の状態で充電が行われる定電流充電過程P1でキャパシタCが充電される(図2(A)及び図2(B)参照)。具体的には、抵抗Rに流れる電流I(以下では、充電電流Iとも称する)の電流値が充電開始時刻t0から所定値I0に維持されるようにトランジスタTrが制御される。
次のステップS5では、電圧検出部30からの検出情報に基づいて、キャパシタCの端子間電圧が目標充電電圧Vtよりも低い所定電圧V0に達したか否かが判断される。この判断が肯定されると、次のステップS7に移行する。一方、ステップS5での判断が否定されると、ステップS5での判断が再び行われる。
ステップS7では、トランジスタTrを導通状態となるように制御して、キャパシタCに接続された負荷が抵抗Rのみになる定抵抗充電過程P2でキャパシタCの充電が行われる(図2(A)及び図2(B)参照)。なお、「導通状態」とは、トランジスタTrが抵抗Rに対して十分低いインピーダンスとなっている状態を意味する。
結果として、定電流充電過程P1での充電は、端子間電圧が0である充電開始時刻t0から、端子間電圧が所定電圧V0に達する時刻t1までの時間T1行われる。
次のステップS9では、電圧検出部30からの検出情報に基づいてキャパシタCの端子間電圧が目標充電電圧Vtに達したか否かが判断される。この判断が肯定されると、次のステップS11に移行する。一方、ステップS9での判断が否定されると、ステップS9での判断が再び行われる。
ステップS11では、キャパシタCの端子間電圧が一定の状態で充電が行われる定電圧充電過程P3でキャパシタCが充電される(図2(A)及び図2(B)参照)。定電圧充電過程P3では、キャパシタCの端子間電圧が目標充電電圧Vtに維持されるようにトランジスタTrが制御される。
結果として、定抵抗充電過程P2での充電は、端子間電圧が所定電圧V0に達する時刻t1から、キャパシタCの端子間電圧が目標充電電圧Vtに達する時刻t2までの時間T2行われる。
次のステップS13では、所定時間(例えば数十秒〜数十分)が経過したか否かが判断される。この判断が肯定されると、例えば不図示の操作パネルに設けられた充電完了ランプが点灯されて(ステップS15)、フローは、終了する。一方、ステップS13での判断が否定されると、ステップS13での判断が再び行われる。
結果として、定電圧充電過程P3での充電は、端子間電圧が目標充電電圧Vtに達する時刻t2から、キャパシタCの充電が完了する時刻t3までの時間T3行われる。
以上の説明から分かるように、第1充電モードにおいて、キャパシタCは、定電流充電過程P1、定抵抗充電過程P2及び定電圧充電過程P3を、この順に含む充電過程で充電される。そして、この充電過程では、一例として、定電流充電過程P1での充電時間T1(t0〜t1)と、定抵抗充電過程P2での充電時間T2(t1〜t2)と、定電圧充電過程P3での充電時間T3(t2〜t3)の比が、抵抗Rでの総消費電力がトランジスタTrでの総消費電力よりも大きくなるような所定の比に設定されている。
フロー終了後、キャパシタCは、例えばユーザによって充電装置100から取り外され、充電された電荷が電源として利用される。
次に、電源電圧がキャパシタCの目標充電電圧Vtに等しく、第2充電モードが選択された場合について、図4を参照して説明する。
《第2充電モード》
最初のステップS21では、充電開始信号が出力されたか否かが判断される。この判断が肯定されると、次のステップS23に移行する。ステップS21での判断が否定されると、ステップS21での判断が再び行われる。
最初のステップS21では、充電開始信号が出力されたか否かが判断される。この判断が肯定されると、次のステップS23に移行する。ステップS21での判断が否定されると、ステップS21での判断が再び行われる。
ステップS23では、上述した定抵抗充電過程でのみキャパシタCの充電が行われる。すなわち、キャパシタCは、電源Eから導通状態のトランジスタTr及び抵抗Rを介して電流が供給されることで充電される。
次のステップS25では、所定時間(例えば数十秒〜数十分)が経過したか否かが判断される。この判断が肯定されると、例えば上述した充電完了ランプが点灯されて(ステップS27)、フローは、終了する。一方、ステップS25での判断が否定されると、ステップS25での判断が再び行われる。
フロー終了後、キャパシタCは、例えばユーザによって充電装置100から取り外され、充電された電荷が電源として利用される。
以上説明した本実施形態の充電装置100は、抵抗Rと、抵抗Rに直列に接続されているトランジスタTrと、抵抗R及びトランジスタTrを介してキャパシタCに電流を供給する電源Eと、キャパシタCに流れる電流を検出する電流検出部20と、キャパシタCの端子間電圧を検出する電圧検出部30と、電源Eの電圧がキャパシタCの目標充電電圧Vtよりも高い場合、キャパシタCに流れる電流が一定の状態で充電が行われる定電流充電過程、トランジスタTrが導通状態で充電が行われる定抵抗充電過程、及び前記端子間電圧が一定の状態で充電が行われる定電圧充電過程を、この順に含む充電過程でキャパシタCが充電されるように、電流検出部20及び電圧検出部30の少なくとも一方からの検出情報に基づいてトランジスタTrを制御するトランジスタ制御部10と、を備えている。
この場合、キャパシタCは、トランジスタTrのコレクタ・エミッタ間の抵抗値がほぼ0にされ、抵抗Rのみの負荷で充電される定抵抗充電過程P2を含む充電過程で充電されるため、トランジスタTrでの発熱を抑制でき、トランジスタTrを冷却する必要がない。
このため、トランジスタTrとして熱容量が小さい安価なものを用いることができ、かつ例えばヒートシンク、ファンなどのトランジスタを冷却するための部材が不要である。この結果、高コスト化を招くことなく、キャパシタCを充電できる。
また、電源電圧が目標充電電圧Vtより高くても、キャパシタCの端子間電圧が低い充電初期にキャパシタCに大電流が流れることが防止されるため、抵抗Rの抵抗値を低く設定でき、ひいてはキャパシタCを短時間に充電することができる。また、キャパシタCの端子間電圧が高い充電末期にキャパシタCの端子間電圧を例えば目標充電電圧Vtに維持した状態でキャパシタCを所定時間充電することで、充電を完了させることができる。
この結果、充電装置100は、キャパシタCを、トランジスタTrの電力消費を抑制しつつ、短時間に充電することができる。
また、トランジスタ制御部10は、電源電圧が目標充電電圧Vtに等しい場合、定抵抗充電過程のみを含む充電過程でキャパシタCが充電されるようにトランジスタTrを制御する。
この場合、電源電圧が目標充電電圧Vtに等しいため、定抵抗充電過程における充電初期に大電流が流れない。また、トランジスタTrが常時導通状態で充電が行われるため、トランジスタTrでの電力消費、すなわちトランジスタTrでの発熱を極力抑制でき、ひいては高コスト化を抑制できる。さらに、トランジスタTrをON/OFF用のスイッチとして機能させるだけなので制御が簡単である。
また、前記充電過程では、抵抗Rでの消費電力がトランジスタTrでの消費電力よりも大きくなっている。
この場合、トランジスタTrでの発熱を極力抑制でき、トランジスタTrの動作不良、故障を防止できる。また、一般的にトランジスタよりも抵抗の方が発熱に強いため、低コストの部品で構成することができる。
ここで、図5には、本実施形態の充電装置100、比較例1の充電装置及び比較例2の充電装置における、キャパシタの端子間電圧とキャパシタに流れる電流との関係がグラフにて示されている。
図5では、定抵抗充電過程のみで充電が行われる比較例1の充電装置の電圧/電流特性が破線で示されている。比較例1では、キャパシタの端子間電圧の上昇に伴い、充電電流が減少する。比較例1では、充電電流は、キャパシタの端子間電圧が0Vのときに、最大値I1をとる。
また、図5では、本実施形態の充電装置100の電圧/電流特性が太実線でされており、定抵抗充電過程のみで充電が行われる比較例2の充電装置の電圧/電流特性が一点鎖線で示されている。比較例2は比較例1よりも抵抗値が小さく、充電電流の最大値はI2である。本実施形態では、定電流充電過程が行われるため、I1<I2となっている。
ここで、本実施形態と、比較例1及び比較例2との比較のために、本実施形態における定電流充電過程の定電流値をI1とすると、本実施形態では、キャパシタの端子間電圧が上昇した場合でも定電流充電過程によってI1で充電し続けることができる。そして、本実施形態では、所定電圧V0にて定抵抗充電過程に移行し、電圧が目標充電電圧Vtになるまで、比較例2と同様の電圧/電流特性となる。
また、本実施形態では、図5における太実線と破線との間の斜線領域の分だけ、比較例1に対して、同じ時間内に電流を多く流すことができ、短時間に充電できることが分かる。
また、図6(A)及び図6(B)には、それぞれ比較例3(特開平4−217号公報参照)の充電装置(定抵抗定電圧充電装置)の充電電流及び端子間電圧のタイミングチャートが示されている。
比較例3では、定抵抗充電過程で充電が行われた後、定電圧充電過程で充電が行われる。この場合、キャパシタの端子間電圧が0Vのときに、最大の電流が流れ、その後、キャパシタの端子間電圧の上昇とともに電流が減少する。このため、比較例3では、充電開始時の最大電流で動作するように充電装置を構成する必要があり、電流が減少していくことにより充電時間が、本実施形態よりも長くなる。
また、図7(A)及び図7(B)には、それぞれ比較例4の充電装置(定電流定圧充電装置)の充電電流及び端子間電圧のタイミングチャートが示されている。
比較例4では、定電流充電過程で充電が行われた後、定電圧充電過程で充電が行われる。この場合、充電過程の前半は、電流がキャパシタの端子間電圧によらず一定であるため、比較例3よりも充電を早く行うことができるが、定電流となるようにトランジスタを動作させる必要があるため、トランジスタの発熱が問題となる。
特に、トランジスタは一般的に熱に弱く、電力消費を防ぐために例えばヒートシンク、ファンなどの冷却部品を取り付けるか、充電電流を少なくするなどの対策が必要となる。冷却部品を取り付けると高コストとなり、充電電流を少なくすると充電に要する時間が長くなってしまう。
また、トランジスタの発熱を抵抗に分散させる方法もあるが、安定動作のためにトランジスタの動作電圧を確保する必要があるため、抵抗値は、電源の電圧と抵抗の電圧降下により制約され、抵抗に発熱を分担させるためには、電源電圧を上げる必要がある。
また、図8(A)及び図8(B)には、それぞれ比較例5(特開2008−118828号公報参照)の充電装置(抵抗切替式充電装置)の充電電流及び端子間電圧のタイミングチャートが示されている。
比較例5では、最初に第1定抵抗充電過程で充電が行われ、次に第2定抵抗充電過程で充電が行われ、最後に定電圧充電過程で充電が行われる。比較例5では、キャパシタの端子間電圧が所定値になる時刻t1にてスイッチにより一の抵抗を他の抵抗に切り替えることにより、充電初期の電流を低減する。すなわち、第1定抵抗充電過程では抵抗値が大きい状態で充電が行われ、第2定抵抗充電過程では抵抗値が小さい状態で充電が行われる。この場合、充電初期の電流を抑えることができるが、抵抗のみで回路が構成されているため、キャパシタの端子間電圧の上昇とともに電流が減少してしまう。
図9には、比較例5の充電装置の電圧/電流特性がグラフにて示されている。図9では、抵抗値が大きいときの特性が破線で示され、スイッチで抵抗が切り替えられたときの特性が一点鎖線で示されている。
比較例5の充電装置の電圧/電流特性は太実線で示されており、キャパシタの端子間電圧がある値V1になるときに抵抗が切り替わり、電流が上昇している。この場合、抵抗を切り替えない場合よりは、斜線領域の分だけ充電電流を多く流すことができるが、本実施形態に対しては、定電流充電過程で充電を行わない分だけ、図9の格子線領域の分だけ充電電流が少なくなり、充電時間が長くなることが分かる。
また、比較例5では、抵抗を切り替える構成だけでは電圧の制御が行われないため、電源電圧をキャパシタの目標充電電圧に等しくする必要があり、このため、キャパシタの端子間電圧上昇に伴い電流が大きく減少してしまう。
なお、上記実施形態では、目標充電電圧は、キャパシタCの端子間電圧の許容範囲の限界値に設定されているが、該限界値よりも低い値に設定されても良い。
また、上記実施形態では、ユーザによって、電源電圧とキャパシタの目標充電電圧とが比較され、その比較結果によって、第1又は第2充電モードが選択されているが、これに限られない。例えば、電源Eの電圧を検出して検出結果をトランジスタ制御部に出力する電源電圧検出部を設けて、トランジスタ制御部が、検出された電源電圧とキャパシタの目標充電電圧とを比較し、その比較結果に基づいて、第1又は第2充電モードを選択して充電を行うようにしても良い。この場合、例えば、ユーザが、スタートボタンを押すだけで、第1又は第2充電モードが自動的に選択され、充電が行われるようにすることができる。
また、上記実施形態では、第1充電モードにおいて、定電流充電過程P1での充電時間T1、定抵抗充電過程P2での充電時間T2及び定電圧充電過程P3での充電時間T3の比が所定の比に設定されているが、これに代えて又は加えて、例えば抵抗Rの抵抗値、トランジスタTrの内部抵抗、電流値I0、電圧値V0、目標充電電圧Vtなどを適宜調整しても良い。要は、充電過程において、抵抗Rでの総消費電力がトランジスタTrでの総消費電力よりも大きくなれば良い。なお、総充電時間に占める充電時間T2の割合が大きいほど、トランジスタTrでの総消費電力は、小さくなるため、充電時間T2を、充電時間T1及びT3の少なくとも一方よりも長くなるように設定しても良い。
また、上記実施形態では、トランジスタとして、NPN型のバイポーラトランジスタが採用されているが、PNP型のバイポーラトランジスタを採用しても良い。
また、上記実施形態では、トランジスタとして、バイポーラトランジスタが採用されているが、FETなど他のトランジスタを採用しても良い。
また、上記実施形態では、抵抗として、一定の抵抗値を有するものが採用されているが、抵抗値が可変するもの(可変抵抗)を用いても良い。
また、上記実施形態では、充電装置100は、抵抗を1つ有しているが、複数有していても良い。
また、上記実施形態では、充電装置100では、キャパシタCを1つのみ充電することとしているが、例えば、複数のキャパシタCを、並列に接続して、同時に充電することとして良い。
また、上記実施形態では、キャパシタCとして、電気二重層キャパシタが採用されているが、他のキャパシタを採用しても良い。
また、上記実施形態では、ユーザが充電の開始やキャパシタの接続を行っているが、トランジスタ制御部が、自動的にキャパシタの充電を開始したり、トランジスタ等によりキャパシタを負荷に接続しても良い。
10…トランジスタ制御部(制御手段)、20…電流検出部(電流検出手段)、30…電圧検出部(電圧検出手段)、100…充電装置(キャパシタ用充電装置)、C…キャパシタ、E…電源、P1…定電流充電過程、P2…定抵抗充電過程、P3…定電圧充電過程、R…抵抗、Tr…トランジスタ、Vt…目標充電電圧。
Claims (10)
- キャパシタを充電するために用いられるキャパシタ用充電装置であって、
抵抗と、
前記抵抗に直列に接続されているトランジスタと、
前記抵抗及び前記トランジスタを介して前記キャパシタに電流を供給する電源と、
前記キャパシタに流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記キャパシタの端子間電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電源の電圧が前記キャパシタの目標充電電圧よりも高い場合、前記キャパシタに流れる電流が一定の状態で充電が行われる定電流充電過程、前記トランジスタが導通状態で充電が行われる定抵抗充電過程、及び前記端子間電圧が一定の状態で充電が行われる定電圧充電過程を、この順に含む充電過程で前記キャパシタが充電されるように、前記電流検出手段及び前記電圧検出手段の少なくとも一方からの検出情報に基づいて前記トランジスタを制御する制御手段と、を備えるキャパシタ用充電装置。 - 前記制御手段は、前記電源の電圧が前記目標充電電圧に等しい場合、前記定抵抗充電過程のみを含む充電過程で前記キャパシタが充電されるように前記トランジスタを制御することを特徴とする請求項1に記載のキャパシタ用充電装置。
- 前記定電流充電過程では、前記端子間電圧が前記目標充電電圧よりも低い所定電圧に達するまで充電が行われ、
前記定抵抗充電過程では、前記端子間電圧が前記目標充電電圧に達するまで充電が行われ、
前記定電圧充電過程では、前記端子間電圧が前記目標充電電圧に維持された状態で充電が行われることを特徴とする請求項1に記載のキャパシタ用充電装置。 - 前記充電過程では、前記抵抗での消費電力が前記トランジスタでの消費電力よりも大きくなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャパシタ用充電装置。
- 前記電源の電圧を検出して検出結果を前記制御手段に出力する電源電圧検出手段を更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のキャパシタ用充電装置。
- 前記目標充電電圧は、前記端子間電圧の限界値に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のキャパシタ用充電装置。
- 前記電源は、定電圧電源であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャパシタ用充電装置。
- 電源から抵抗及びトランジスタを介してキャパシタに電流を供給することで該キャパシタを充電する充電方法であって、
前記電源の電圧が前記キャパシタの目標充電電圧よりも高い場合、
前記キャパシタに流れる電流を一定にして前記キャパシタを充電する定電流充電工程と、
前記定電流充電工程の後、前記トランジスタを導通状態にして前記キャパシタを充電する定抵抗充電工程と、
前記定抵抗充電工程の後、前記端子間電圧を一定にして前記キャパシタを充電する定電圧充電工程と、を含む充電方法。 - 前記電源の電圧が前記目標充電電圧に等しい場合、前記定抵抗充電工程のみを含むことを特徴とする請求項8に記載の充電方法。
- 前記電源の電圧を検出する工程と、
前記検出する工程で検出した電圧と前記目標充電電圧とを比較する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の充電方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104868516A (zh) * | 2014-12-19 | 2015-08-26 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 一种电池预充电保护方法和装置 |
CN111231766A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-05 | 广州小鹏汽车科技有限公司 | 电动汽车智能充电控制方法、电动汽车及装置 |
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2012
- 2012-09-13 JP JP2012201046A patent/JP2014057439A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104868516A (zh) * | 2014-12-19 | 2015-08-26 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 一种电池预充电保护方法和装置 |
CN111231766A (zh) * | 2020-03-03 | 2020-06-05 | 广州小鹏汽车科技有限公司 | 电动汽车智能充电控制方法、电动汽车及装置 |
CN111231766B (zh) * | 2020-03-03 | 2021-10-12 | 广州小鹏汽车科技有限公司 | 电动汽车智能充电控制方法、电动汽车及计算机装置 |
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