JP2023093833A - モータ駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの性能劣化を従来よりも抑制可能なモータ駆動回路を提供する。【解決手段】モータ駆動回路は、入力電源装置1と、一端が入力電源装置1の出力端子に接続されたスイッチング素子3と、入力端子がスイッチング素子3の他端に接続されたモータドライバ6と、入力端子がモータドライバ6に接続され、モータドライバ6により制御されるモータ7と、アノードがスイッチング素子3の一端に接続され、カソードがスイッチング素子3の他端に接続されたダイオード2と、スイッチング素子3の他端とモータドライバ6の入力端子との間に接続され、モータ7から発生する回生電力を消費する回生保護回路8と、入力電源装置1からモータ7へ供給される電流値を検出する電流センサ4と、電流センサ4により検出された電流値に基づいて、スイッチング素子3の導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部5とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、モータを駆動するモータ駆動回路に関する。
従来、モータで発生する回生電力(回生エネルギー)を消費する回路(以下、「回生保護回路」ともいう。)が知られている。回生保護回路は、例えばスマートロボットで用いられている。スマートロボットでは、モータで発生する回生電力を回生保護回路で消費させることで、回生電力による入力電源装置の電圧上昇を抑制している。
ただし、回生保護回路の動作には遅延があるため、入力電源装置は一時的に過電圧となる場合がある。その場合、入力電源装置は、過電圧保護動作により電源供給を停止してしまうため、スマートロボットは動作を続行出来ず、急停止することとなる。
この回避策として、例えば特許文献1に開示されたモータ駆動回路では、入力電源装置(バッテリ)と、モータを制御するモータドライバとの間にダイオードを挿入し、このダイオードにより回生電流の逆流を防止することで、入力電源装置が過電圧状態にならないようにしている。
上記モータ駆動回路の構成例を図9に示す。図9に示すモータ駆動回路は、バッテリ(入力電源装置)11、電源線路L1、ダイオード12、半導体スイッチ13、定電圧発生部14、モータドライバ16、モータ17、及び回生電力吸収部(回生保護回路)18を備えている。
図9に示すモータ駆動回路では、電源線路L1にダイオード12が配置される。ダイオード12は、アノードがバッテリ11のプラス端子に接続され、カソードがモータドライバ16の一端、及び半導体スイッチ13のソース端子に接続されている。
ここで、回生時では、モータ17から発生した電流(以下、「回生電流」ともいう。)がモータドライバ16を通して電源線路L1上をバッテリ11方向へ流れる。しかしながら、電源線路L1にはダイオード12が配置されているため、回生電流は行き場を失い、その結果、電源線路L1の電圧が上昇する。
電源線路L1の電圧と半導体スイッチ13のゲート電圧との差が、半導体スイッチ13のゲート閾値電圧以上になると、半導体スイッチ13が導通状態となり、回生電力吸収部18に回生電流が流れ込む。
回生電力吸収部18はキャパシタC1と抵抗R1とを備え、回生電流を一旦キャパシタC1に蓄積する。回生状態が解消すると、電源線路L1の電圧が下降し、半導体スイッチ13が導通状態から非導通状態に切り替わる。このとき、回生電力吸収部18は、抵抗R1にて回生電力を消費する。なお、定電圧発生部14は、半導体スイッチ13のゲート端子に対し、バッテリ11の電圧から定電圧発生部14で発生する電圧を減じた電圧を与えるものである。
特開2019-126242号公報
一方、図9に示すモータ駆動回路では、バッテリ11からモータドライバ16を経てモータ17へ電流が供給される通常動作時(モータ駆動時)では、モータ17へ供給される電圧は、バッテリ11の電圧からダイオード12の順方向電圧を差し引いた電圧となる。したがって、モータ17への供給電圧が不足し、モータ17の性能劣化につながるおそれがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、モータの性能劣化を従来よりも抑制可能なモータ駆動回路を提供することを目的としている。
本開示に係るモータ駆動回路は、電源装置と、一端が電源装置の出力端に接続されたスイッチング素子と、入力端がスイッチング素子の他端に接続されたモータドライバと、入力端がモータドライバに接続され、当該モータドライバにより制御されるモータと、アノードがスイッチング素子の一端に接続され、カソードがスイッチング素子の他端に接続されたダイオードと、スイッチング素子の他端とモータドライバの入力端との間に接続され、モータから発生する回生電力を消費する回生保護回路と、電源装置からモータへ供給される電流値を検出する電流センサと、電流センサにより検出された電流値に基づいて、スイッチング素子の導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部と、を備えたことを特徴とする。
本開示によれば、上記のように構成したので、モータの性能劣化を従来よりも抑制可能となる。
実施の形態1に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。 実施の形態1における電流の流れを示す図である。 実施の形態1における電流の流れを示す図である。 実施の形態1における回生電流の流れを示す図である。 実施の形態1に係るモータ駆動回路の他の構成例を示す図である。 実施の形態1に係るモータ駆動回路の他の構成例を示す図である。 実施の形態2に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。 実施の形態3に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。 従来のモータ駆動回路の構成例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。
モータ駆動回路は、モータを駆動するための回路である。モータ駆動回路は、図1に示すように、入力電源装置1、ダイオード2、スイッチング素子3、電流センサ4、信号出力部5、モータドライバ6、モータ7、及び回生保護回路8を備えている。
なお、以下では、スイッチング素子3がNチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)で構成され、電流センサ4が抵抗41及び差動アンプ42を含んで構成される例を説明する。また、以下では、信号出力部5がコンパレータで構成される場合を例に説明する。
入力電源装置1は、マイナス端子が接地され、プラス端子(出力端子)がMOSFET3のソース端子(一端)に接続されている。
ダイオード2は、アノードがMOSFET3のソース端子(一端)に接続され、カソードがMOSFET3のドレイン端子(他端)に接続されている。つまり、ダイオード2は、MOSFET3に対して並列に接続される。ここでは、ダイオード2とMOSFET3とが並列接続されることにより、モータ7から発生した回生電流が入力電源装置1へ逆流することを防止する逆流防止回路が構成される。
MOSFET3は、ソース端子が入力電源装置1のプラス端子、及びダイオード2のアノードに接続されている。また、MOSFET3は、ドレイン端子がダイオード2のカソード、抵抗41の一端、及び回生保護回路8の入力端子に接続されている。また、MOSFET3は、ゲート端子がコンパレータ5の出力端子に接続されている。
電流センサ4は、例えば抵抗41と、差動アンプ42とを含んで構成される。電流センサ4は、差動アンプ42により、抵抗41の一端と他端との間の電位差を検出することで、実質的に抵抗41を流れる電流の電流値を検出する。ここでは、電流センサ4は、入力電源装置1からモータ7へ供給される電流の電流値と、モータ7から発生する回生電流の電流値とを検出する。
抵抗41は、一端がダイオード2のカソード、MOSFET3のドレイン端子、回生保護回路8の入力端子、及び差動アンプ42の非反転入力端子(+)と接続されている。また、抵抗41は、他端がモータドライバ6の入力端子、及び差動アンプ42の反転入力端子(-)と接続されている。
差動アンプ42は、非反転入力端子がダイオード2のカソード、MOSFET3のドレイン端子、回生保護回路8の入力端子、及び抵抗41の一端と接続されている。また、差動アンプ42は、反転入力端子がモータドライバ6の入力端子、及び抵抗41の他端と接続されている。
また、差動アンプ42は、出力端子がコンパレータ5の非反転入力端子(+)と接続されている。
差動アンプ42は、抵抗41の一端と他端との間の電位差を検出することで、実質的に抵抗41を流れる電流の電流値を検出する。差動アンプ42は、検出した電位差を出力端子から出力する。
コンパレータ5は、非反転入力端子が差動アンプ42の出力端子と接続され、反転入力端子が、後述する電圧閾値に相当する信号(基準信号)を出力する基準信号出力部(不図示)の出力端子と接続されている。また、コンパレータ5は、出力端子がMOSFET3のゲート端子と接続されている。
コンパレータ5は、非反転入力端子から入力された電位差が電圧閾値以上であるか否かを判定し、電位差が電圧閾値以上であると判定した場合に、少なくともMOSFET3のゲート閾値電圧以上の電圧を有する信号を出力端子から出力する。なお、電圧閾値は予めコンパレータ5に設定されている。
モータドライバ6は、入力端子が抵抗41の他端、及び差動アンプ42の反転入力端子と接続されている。
モータドライバ6は、出力端子がモータ7の入力端子と接続されている。
モータ7は、入力端子がモータドライバ6の出力端子と接続されている。モータ7は、モータドライバ6により制御される。
回生保護回路8は、入力端子がダイオード2のカソード、MOSFET3のドレイン端子、抵抗41の一端、及び差動アンプ42の非反転入力端子と接続されている。この回生保護回路8は、図9で説明した従来の回生電力吸収部18と同等の機能を備えるものでよい。
次に、図1に示す実施の形態1に係るモータ駆動回路の動作例及び効果について説明する。ここでは、入力電源装置1からモータ7に電流が供給される通常動作時と、モータ7から入力電源装置1に向かって電流が流れる(逆流する)回生時とに分けて、動作例及び効果を説明する。なお、モータ駆動回路の初期状態では、MOSFET3は非導通状態(オフ)となっているものとする。
<通常動作時>
まず、モータ駆動回路では、入力電源装置1から電流の供給が開始される。電流の供給が開始されてしばらくは、供給される電流の電流値も小さい。このとき、MOSFET3は非導通状態であるため、電流は図2に示すように、ダイオード2、電流センサ4(抵抗41)、及びモータドライバ6を経由してモータ7へ供給される。
ここで、電流が抵抗41を流れたとき、差動アンプ42は、抵抗41の一端と他端との間の電位差を検出し、検出した電位差を出力端子から出力する。差動アンプ42の出力端子から出力された電位差は、コンパレータ5の非反転入力端子に入力される。なお、電流の供給が開始されてしばらくは電流値が小さいため、検出される電位差も小さい。
コンパレータ5は、非反転入力端子から入力された電位差と、予め設定されている電圧閾値とを比較し、入力された電位差が電圧閾値以上であるか否かを判定する。この時点では、入力された電位差が電圧閾値未満であるため、コンパレータ5は作動しない。その結果、MOSFET3は非導通状態を維持する。
その後、入力電源装置1は、供給する電流の電流値を次第に大きくしながら、モータ7への電流の供給を継続する。このとき、入力電源装置1から供給される電流の電流値が次第に大きくなるにつれて、差動アンプ42で検出される抵抗41の両端の電位差も大きくなる。
そして、この電位差が電圧閾値以上になると、すなわち、電流値が所定の電流閾値以上になると、コンパレータ5は、少なくともMOSFET3のゲート閾値電圧以上の電圧を有する信号を出力端子から出力する。その結果、MOSFET3は非導通状態から導通状態に切り替わり、ソース端子からドレイン端子へ向けて電流が流れるようになる。
ここで、MOSFET3のオン抵抗は、ダイオード2のオン抵抗よりも小さい。したがって、MOSFET3が導通状態になると、入力電源装置1から供給される電流はダイオード2をバイパスし、MOSFET3のソース端子へ流れる。その後、電流は図3に示すように、MOSFET3のソース端子からドレイン端子、抵抗41、及びモータドライバ6を経由してモータ7へ供給される(力行)。
差動アンプ42で検出される電位差が電圧閾値以上である場合、すなわち、電流値が所定の電流閾値以上である場合、コンパレータ5は上記信号の出力を継続する。したがって、電流値が電流閾値以上である場合、MOSFET3は導通状態を維持し、図3に示すようにしてモータ7へ電流が供給される。
<回生時>
回生時は、図4に示すように、モータ7から入力電源装置1に向かって電流(以下、「回生電流」ともいう。)が流れる。
モータ7から発生した回生電流は、モータドライバ6を経て、抵抗41を他端から一端へ流れる。このとき、差動アンプ42は、通常動作時と同様に、抵抗41の一端と他端との間の電位差を検出し、検出した電位差を出力端子から出力する。なお、回生電流が抵抗41を他端から一端へ流れる場合、検出される電位差は負の値となる。
コンパレータ5は、非反転入力端子から入力された電位差と電圧閾値とを比較し、入力された電位差が電圧閾値以上であるか否かを判定する。ここでは、入力された電位差は負の値であるため、コンパレータ5は電位差が電圧閾値以上ではないと判定し、上記信号の出力を停止する。その結果、MOSFET3は導通状態から非導通状態に切り替わる。
MOSFET3が非導通状態になると、回生電流はダイオード2及びMOSFET3を流れることができなくなり、図4に示すように回生保護回路8へ流れる。そして、回生電流(回生電力)は回生保護回路8で消費される。
このように、実施の形態1に係るモータ駆動回路では、回生時にモータ7から発生した回生電流が入力電源装置1に流れ込むことが防止される。したがって、回生時に過電圧が入力電源装置1に印加されることがなくなり、入力電源装置1が電流の供給を停止する事態も回避できる。
一方、実施の形態1に係るモータ駆動回路では、通常動作時における電流閾値を0Aよりわずかに大きい値に設定し、コンパレータ5に設定する電圧閾値を当該電流閾値に対応する値に設定しておくことで、電流の供給開始後、速やかにMOSFET3を導通状態に切り替えることができる。その結果、電流は供給開始後のごくわずかな時間(MOSFET3が導通状態に切り替わるまでの時間)を除き、ほとんどがダイオード2をバイパスしてMOSFET3へ流れる。一方、MOSFET3の電圧降下は、ダイオード2の電圧降下と比較してかなり小さい。したがって、実施の形態1に係るモータ駆動回路では、回生電流が入力電源装置1に流れ込むことを防止しつつ、図9に示した従来構成のように、モータ17へ供給される電圧が低下することに起因するモータ17の性能劣化も回避することができる。
また、図9に示した従来のモータ駆動回路では、バッテリ11からモータ17に大電流を供給する場合、その大電流を流すことが可能な大容量のダイオード12が必要となり、ダイオード12のサイズ及びコストが大きくなるという問題があった。さらに、図9に示した従来のモータ駆動回路では、ダイオード12の順方向電圧による損失が大きくなることによりダイオード12が発熱し、ヒートシンク等の放熱対策が必要となるという問題もあった。
その点、実施の形態1に係るモータ駆動回路では上記のように、電流閾値を0Aよりわずかに大きい値に設定することで、ダイオード2には電流がほとんど流れないため、小容量のダイオード2を使用することができ、ダイオード2のサイズダウン及びコストダウンが可能となる。
また、実施の形態1に係るモータ駆動回路では、MOSFET3の電圧降下はダイオード2の電圧降下と比較してかなり小さいため、MOSFET3の順方向電圧による損失に起因する発熱も抑えることができ、ヒートシンク等の放熱対策も不要となる。
なお、上記の説明では、電流センサ4が抵抗41と差動アンプ42とを含んで構成され、電流センサ4は、入力電源装置1からモータ7へ供給される電流の電流値と、モータ7から発生する回生電流の電流値との双方を検出する例を説明した。
しかしながら、電流センサ4はこれに限らず、入力電源装置1からモータ7に供給される電流の電流値のみを検出するセンサで構成されてもよい。その場合、電流センサ4は、入力電源装置1からモータ7に供給される電流の電流値を検出し、検出した電流値を出力端子から出力する。そして、電流センサ4の出力端子から出力された電流値は、コンパレータ5の非反転入力端子に入力される。
コンパレータ5は、非反転入力端子から入力された電流値と電流閾値とを比較し、入力された電流値が電流閾値以上であるか否かを判定し、入力された電流値が電流閾値以上である場合に、上記信号を出力する。この場合、電流センサ4は、モータ7から発生する回生電流の電流値を検出する必要はないため、入力電源装置1からモータ7(モータドライバ6)までの間であればどの位置に配置されてもよい。例えば、電流センサ4は、図5に示すように、入力電源装置1とMOSFET3のソース端子との間に配置されてもよい。
また、上記の説明では、スイッチング素子3がNチャネル型のMOSFETで構成された例を説明した。しかしながら、スイッチング素子3はこれに限らず、Pチャネル型のMOSFET、またはバイポーラトランジスタで構成されてもよい。
また、上記の説明では、電流センサ4とコンパレータ5とが別々に設けられた例を説明したが、これに限らず、例えば電流センサ4がコンパレータ5の上記機能を備えていてもよい。
また、スイッチング素子3は、図6に示すように、スイッチ31及びコイル32を有するリレーで構成されてもよい。
スイッチ31は、一端が入力電源装置1、及びダイオード2のアノードに接続され、他端がダイオード2のカソード、抵抗41の一端、及び回生保護回路8の入力端子に接続される。
コイル32は、スイッチ31に対向配置されている。コイル32は、一端が接地され、他端がコンパレータ5の出力端子に接続されている。
図6に示すモータ駆動回路も、基本的には図1に示すモータ駆動回路と同様に動作する。図6に示すモータ駆動回路では、入力電源装置1から供給される電流の電流値が電流閾値未満である場合、スイッチ31はオフとなっている。一方、入力電源装置1から供給される電流の電流値が電流閾値以上になると、コンパレータ5から出力される信号により、コイル32が励磁され、スイッチ31がオンとなる。スイッチ31がオンとなった後は、入力電源装置1から供給される電流はスイッチ31、抵抗41、及びモータドライバ6を経由してモータ7に供給される。
一方、回生時には、入力電源装置1から供給される電流の電流値が電流閾値未満となるため、コンパレータ5からの信号出力が停止され、スイッチ31がオフとなる。その後、回生電流は、ダイオード2及びスイッチ31を流れることなく、回生保護回路8に流れ、この回生電流(回生電力)が回生保護回路8で消費される。
このように、スイッチング素子3がリレーで構成される場合、スイッチング素子3がMOSFETで構成される場合に比べて素子のサイズ及びコストが大きくなる。しかしながら、スイッチング素子3がリレーで構成される場合、MOSFETで構成される場合よりも電圧降下が小さく、絶縁性及び耐ノイズ性に優れた回路とすることができる。スイッチング素子3としてどのような素子を使用するかについては、設計等に応じてユーザにより適宜選択されるのが望ましい。
以上のように、この実施の形態1によれば、モータ駆動回路は、入力電源装置1と、一端が入力電源装置1の出力端子に接続されたスイッチング素子3と、入力端子がスイッチング素子3の他端に接続されたモータドライバ6と、入力端子がモータドライバ6に接続され、モータドライバ6により制御されるモータ7と、アノードがスイッチング素子3の一端に接続され、カソードがスイッチング素子3の他端に接続されたダイオード2と、スイッチング素子3の他端とモータドライバ6の入力端子との間に接続され、モータ7から発生する回生電力を消費する回生保護回路8と、入力電源装置1からモータ7へ供給される電流値を検出する電流センサ4と、電流センサ4により検出された電流値に基づいて、スイッチング素子3の導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部5と、を備えた。これにより、実施の形態1に係るモータ駆動回路は、モータ7の性能劣化を従来よりも抑制可能となる。
また、スイッチング素子3のオン抵抗は、ダイオード2のオン抵抗よりも小さい。これにより、モータ駆動回路は、スイッチング素子3が導通状態になると、入力電源装置1から供給される電流をダイオード2ではなくスイッチング素子3へ流すことができる。したがって、従来よりも電圧降下を抑制し、モータ7の性能劣化を抑制可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、MOSFET3に対してダイオード2を並列接続することで回生電流の入力電源装置1への逆流を防止する例を示した。実施の形態2では、ダイオード2に代えてMOSFET3の寄生ダイオードを利用する例について説明する。
実施の形態1では、MOSFET3に対してダイオード2を並列接続することで回生電流の入力電源装置1への逆流を防止していたが、電気特性的に問題がなければ、ダイオード2に代えて、MOSFET3の寄生ダイオードを利用することも可能である。寄生ダイオードは、MOSFETの構造上、ソース端子及びドレイン端子間のpn接合により形成されるもので、ボディダイオード又は内部ダイオードとも呼ばれる。
図7は実施の形態2に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。実施の形態2に係るモータ駆動回路は、実施の形態1に係るモータ駆動回路に対し、ダイオード2が削除されている。また、実施の形態2では、MOSFET3bは、寄生ダイオード35を有している。寄生ダイオード35は、MOSFETが一般的に有している寄生ダイオードで構成される。
実施の形態2に係るモータ駆動回路のその他の構成については、実施の形態1に係るモータ駆動回路と同一であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、実施の形態2に係るモータ駆動回路の動作例は、実施の形態1に係るモータ駆動回路の動作例におけるダイオード2が果たす役割を、MOSFET3bの寄生ダイオード35が担う点のみが異なり、その他の動作例については、実施の形態1に係るモータ駆動回路の動作例と同様である。
また、効果の点においても、実施の形態2に係るモータ駆動回路では、実施の形態1に係るモータ駆動回路と同様の効果を奏することができるほか、MOSFET3bに並列に接続するダイオード2が不要となるため、実施の形態1に係るモータ駆動回路に比べてコストダウンが可能となる。
なお、実施の形態2では、スイッチング素子3bとして、寄生ダイオード35を有する素子を使用できる。例えば、実施の形態2では、スイッチング素子3bとして、Nチャネル型のMOSFET、Pチャネル型のMOSFET、及び、SiC-MOSFET(Silicon Carbide MOSFET)を使用できる。
以上のように、実施の形態2によれば、モータ駆動回路は、入力電源装置1と、一端が入力電源装置1の出力端子に接続された、寄生ダイオード35を有するスイッチング素子3bと、入力端子がスイッチング素子3bの他端に接続されたモータドライバ6と、入力端子がモータドライバ6に接続され、モータドライバ6により制御されるモータ7と、スイッチング素子3bの他端とモータドライバ6の入力端子との間に接続され、モータ7から発生する回生電力を消費する回生保護回路8と、入力電源装置1からモータ7へ供給される電流値を検出する電流センサ4と、電流センサ4により検出された電流値に基づいて、スイッチング素子3bの導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部5と、を備えた。これにより、実施の形態2に係るモータ駆動回路は、実施の形態1に係るモータ駆動回路よりも低コストで、モータ7の性能劣化を従来よりも抑制可能となる。
また、寄生ダイオード35は、アノードが入力電源装置1の出力端子に接続され、カソードがモータドライバ6の入力端子に接続されている。これにより、実施の形態2に係るモータ駆動回路は、モータ7から発生した回生電流が入力電源装置1に流れることを抑制できる。
実施の形態3.
実施の形態3では、スイッチング素子3としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を採用した場合の例を説明する。
図8は実施の形態3に係るモータ駆動回路の構成例を示す図である。実施の形態3に係るモータ駆動回路は、実施の形態1におけるスイッチング素子3としてIGBT3cが使用されている。また、実施の形態3に係るモータ駆動回路は、実施の形態1に係るモータ駆動回路に対し、ダイオード2、電流センサ4、及び信号出力部5が削除され、電源装置9が追加されている。実施の形態3に係るモータ駆動回路のその他の構成については、実施の形態1に係るモータ駆動回路と同一であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
IGBT3cは、コレクタ端子(一端)が入力電源装置1のプラス端子に接続され、エミッタ端子(他端)がモータドライバ6の入力端子に接続されている。また、IGBT3cは、ゲート端子が電源装置9のプラス端子(出力端子)に接続されている。
電源装置9は、プラス端子がIGBT3cのゲート端子に接続され、マイナス端子が接地されている。電源装置9は、IGBT3cのゲート端子に対し、ゲート閾値電圧以上の電圧を常時印加している。これにより、IGBT3cは常時導通状態に維持される。
IGBT3cには寄生ダイオードは存在しない。しかしながら、IGBT3cは導通状態においてもトランジスタのように一方向にしか電流を流せないことから、IGBT3cに対して並列に接続するダイオードは不要となる。また、IGBT3cが導通状態を維持していても、回生時にモータ7から発生した回生電流はIGBT3cを通過して入力電源装置1へ流れることがない。そのため、実施の形態3では、IGBT3cの導通状態と非導通状態とを切り替えるための構成(例えば電流センサ4及び信号出力部5)が不要となる。したがって、実施の形態3では、図8に示すような回路構成で、実施の形態1に係るモータ駆動回路と同様の制御が可能である。
これにより、実施の形態3に係るモータ駆動回路では、実施の形態1に係るモータ駆動回路と同様の効果を奏することができるほか、ダイオード2、電流センサ4、及び信号出力部5が不要となるため、実施の形態1に係るモータ駆動回路に比べてコストダウンが可能となる。
以上のように、実施の形態3によれば、ゲート駆動回路は、入力電源装置1と、一端が入力電源装置1の出力端子に接続されたIGBT3cと、入力端子がIGBT3cの他端に接続されたモータドライバ6と、入力端子がモータドライバ6に接続され、モータドライバ6により制御されるモータ7と、IGBT3cの他端とモータドライバ6の入力端子との間に接続され、モータ7から発生する回生電力を消費する回生保護回路8と、を備えた。これにより、実施の形態3に係るモータ駆動回路は、実施の形態1に係るモータ駆動回路よりも低コストで、モータ7の性能劣化を従来よりも抑制可能となる。
なお、本開示はその開示の範囲内において、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 入力電源装置(電源装置)
2 ダイオード
3、3b スイッチング素子
4 電流センサ
5 信号出力部(コンパレータ)
6 モータドライバ
7 モータ
8 回生保護回路
9 電源装置
11 バッテリ
12 ダイオード
13 半導体スイッチ
14 定電圧発生部
16 モータドライバ
17 モータ
18 回生電力吸収部
31 スイッチ
32 コイル
35 寄生ダイオード
41 抵抗
42 差動アンプ
C1 キャパシタ
L1 電源線路
R1 抵抗

Claims (5)

  1. 電源装置と、
    一端が前記電源装置の出力端子に接続されたスイッチング素子と、
    入力端子が前記スイッチング素子の他端に接続されたモータドライバと、
    入力端子が前記モータドライバに接続され、当該モータドライバにより制御されるモータと、
    アノードが前記スイッチング素子の一端に接続され、カソードが前記スイッチング素子の他端に接続されたダイオードと、
    前記スイッチング素子の他端と前記モータドライバの入力端子との間に接続され、前記モータから発生する回生電力を消費する回生保護回路と、
    前記電源装置から前記モータへ供給される電流値を検出する電流センサと、
    前記電流センサにより検出された電流値に基づいて、前記スイッチング素子の導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部と、
    を備えたモータ駆動回路。
  2. 前記スイッチング素子のオン抵抗は、前記ダイオードのオン抵抗よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動回路。
  3. 電源装置と、
    一端が前記電源装置の出力端子に接続された、寄生ダイオードを有するスイッチング素子と、
    入力端子が前記スイッチング素子の他端に接続されたモータドライバと、
    入力端子が前記モータドライバに接続され、当該モータドライバにより制御されるモータと、
    前記スイッチング素子の他端と前記モータドライバの入力端子との間に接続され、前記モータから発生する回生電力を消費する回生保護回路と、
    前記電源装置から前記モータへ供給される電流値を検出する電流センサと、
    前記電流センサにより検出された電流値に基づいて、前記スイッチング素子の導通状態を切り替える信号を出力する信号出力部と、
    を備えたモータ駆動回路。
  4. 前記寄生ダイオードは、
    アノードが前記電源装置の出力端子に接続され、カソードが前記モータドライバの入力端子に接続されている
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ駆動回路。
  5. 電源装置と、
    一端が前記電源装置の出力端子に接続されたIGBTと、
    入力端子が前記IGBTの他端に接続されたモータドライバと、
    入力端子が前記モータドライバに接続され、当該モータドライバにより制御されるモータと、
    前記IGBTの他端と前記モータドライバの入力端子との間に接続され、前記モータから発生する回生電力を消費する回生保護回路と、
    を備えたモータ駆動回路。
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