JP2014055637A - ゆるみ止め座金 - Google Patents
ゆるみ止め座金 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014055637A JP2014055637A JP2012201057A JP2012201057A JP2014055637A JP 2014055637 A JP2014055637 A JP 2014055637A JP 2012201057 A JP2012201057 A JP 2012201057A JP 2012201057 A JP2012201057 A JP 2012201057A JP 2014055637 A JP2014055637 A JP 2014055637A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- washer
- degrees
- fastening
- seat surface
- screw shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Bolts, Nuts, And Washers (AREA)
Abstract
【課題】通常の平座金と同様に使用することで優れたゆるみ止め効果が得られ、しかも安価に量産することができるゆるみ止め座金を提供する。
【解決手段】中央にねじ軸挿通孔2を有し、締付け座面3に相対する他方の座面が、締付け座面3に対して一方向に傾斜している傾斜座面4に形成されているゆるみ止め座金1であって、傾斜座面4の締付け座面3に対する傾斜角度Aが、2.0度ないし2.5度の範囲であることを特徴とするゆるみ止め座金。ねじ軸に対して優れたゆるみ止め効果が得られる。
【選択図】図3
【解決手段】中央にねじ軸挿通孔2を有し、締付け座面3に相対する他方の座面が、締付け座面3に対して一方向に傾斜している傾斜座面4に形成されているゆるみ止め座金1であって、傾斜座面4の締付け座面3に対する傾斜角度Aが、2.0度ないし2.5度の範囲であることを特徴とするゆるみ止め座金。ねじ軸に対して優れたゆるみ止め効果が得られる。
【選択図】図3
Description
本発明は、締付け座面に相対する他方の座面が、前記締付け座面に対して一方向に傾斜している傾斜座面に形成されているゆるみ止め座金に関するものである。
上記のような傾斜座面を有するゆるみ止め座金については、古くから種々提案されている(例えば、特許文献1ないし3参照)。
しかし、この種のゆるみ止め座金は、ゆるみ止め効果について十分検討されなかったか、あるいは製造技術上の問題として量産が困難である等の理由によって、これまでほとんど実用化されていない。
本願発明者は、このような傾斜座面を有するゆるみ止め座金を実用化するため、種々の傾斜角度について比較試験を繰り返し、鋭意研究を重ねた結果、前記傾斜座面の傾斜角度を特定することによって、優れたゆるみ止め効果が得られ、しかも安価に量産が可能であるとの知見を得たものである。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、通常の平座金と同様に使用することで優れたゆるみ止め効果が得られ、しかも安価に量産することができるゆるみ止め座金を提供することを目的(課題)としている。
上記課題を解決するために、本発明のゆるみ止め座金は、中央にねじ軸挿通孔を有し、締付け座面に相対する他方の座面が、前記締付け座面に対して一方向に傾斜している傾斜座面に形成されているゆるみ止め座金であって、前記傾斜座面の前記締付け座面に対する傾斜角度が、2.0度ないし2.5度の範囲であることを特徴とする。
前記傾斜座面の傾斜角度を2.0度ないし2.5度の範囲の構成としたのは、次のような理由による。
傾斜角度を2.0度以下にすると、十分なゆるみ止め効果が得られないことが、振動ゆるみ試験の結果、確認された。また、傾斜角度を2.5度以上にすると、ボルト等のねじ軸にナットと共に嵌め合わせ、ナットを締め付けた際に、前記傾斜座面によってねじ軸のねじ山に作用する横方向の応力が大きくなり、ねじ軸に損傷が生じて締付け作業に支障を来たし、所定の締結軸力を得ることが困難であった。
本発明に係るゆるみ止め座金は、上述したように、前記傾斜座面の前記傾斜角度を前記締付け座面に対して一方向に2.0度ないし2.5度の範囲としたことで、通常の平座金と同様にボルト等のねじ軸に嵌め合わせて使用し、前記ねじ軸にねじ嵌合したナットを締め付けたとき、前記傾斜座面の働きで、前記締付け座面に付与される締結軸力と共に、前記ねじ軸に対して軸線に直交する横方向の応力が発生し、優れたゆるみ止め効果が得られる。しかも、前記傾斜座面の前記傾斜角度を2.0度ないし2.5度の範囲とすることで、本発明のゆるみ止め座金は、安価に量産することができ、実用化を実現した。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明に係るゆるみ止め座金を示している。該ゆるみ止め座金1は、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属素材を冷間圧造して製造され、中央にねじ挿通孔2を有し、締付け座面3に相対する他方の座面が、締付け座面3に対して一方向に傾斜している傾斜座面4に形成されている。傾斜座面4の締付け座面3に対する傾斜角度Aは、2.0度ないし2.5度の範囲に設定されている。この傾斜角度Aは、種々の傾斜角度に設定した座金について振動ゆるみ試験を実施した結果、有効なゆるみ止め効果が得られる範囲として確認されたものである。なお、傾斜角度Aが2.0度以下の場合、十分なゆるみ止め効果が得られなかった。また、傾斜角度Aが2.5度以上の場合には、座金1をナットと組み合わせてボルト等のねじ軸に嵌合し、前記ナットを締め付けた際、傾斜座面4によってねじ軸のねじ山に作用する横方向(軸線に直交する方向)の応力が大きくなり、前記ねじ軸に損傷が生じて締付け作業に支障を来たし、所定の締結軸力を得ることが困難であった。
図3は、本発明に係るゆるみ止め座金1の使用例を示しており、ボルト5のねじ軸6にゆるみ止め座金1のねじ挿通孔2を嵌め合わせ、ナット7をねじ軸6にねじ嵌合して締め付けて、被締結部材8,9を締結した状態である。ナット7を締め付けると、座金1を介してねじ軸6の軸方向に締結軸力P3が作用すると共に、傾斜座面4の働きによって、ねじ軸6に対して軸方向に離間し、かつ軸線に直交する横方向に互いに反対向きの応力P1,P2が作用し、該応力P1,P2と締結軸力P3との合成によって、高いゆるみ止め効果が得られる。
このようなゆるみ止め効果は、図4に示す従来の平座金11を用いた使用例と比較すると、一目瞭然である。図4に示す従来の平座金11を用いた締結状態においては、ナット7による締付け力の大半は、平座金11を介してねじ軸6の軸方向へ締結軸力P3として作用し、本発明のゆるみ止め座金1のように、ねじ軸5に対して直交する横方向の応力P1,P2は、ほとんど作用しない。したがって、ゆるみ止め効果は期待できない。
図5は、本発明に係るゆるみ止め座金1と、平座金11を含む在来の座金とのゆるみ止め効果を比較した振動ゆるみ試験記録を示しており、試験品名、試験方法及び試験結果は、次のとおりである。
試験品名:
在来の座金については、JIS規格製品で、(1)平座金、(2)スプリングワッシャ、(3) 皿ばね座金を採用した。
本発明の係るゆるみ止め座金1については、(4)傾斜角度Aが2.0度の座金、(5)傾斜角度Aが2.5度の座金を採用した。
参考試料として、(6)傾斜角度Aが1.5度の試験用座金を採用した。
在来の座金については、JIS規格製品で、(1)平座金、(2)スプリングワッシャ、(3) 皿ばね座金を採用した。
本発明の係るゆるみ止め座金1については、(4)傾斜角度Aが2.0度の座金、(5)傾斜角度Aが2.5度の座金を採用した。
参考試料として、(6)傾斜角度Aが1.5度の試験用座金を採用した。
試験方法:
各試験品を試験機に取り付け、下記の条件で振動試験を実施した。ゆるみの判定は、ナットが脱落したとき緩んだとする。17分間緩まなかった時はもどしトルクを測定した。 試験機:高速ねじゆるみ試験機(米国航空機規格NA3350)
振動条件:振動数:1780cpm
加振ストローク:11mm
インパクトストローク:19mm
振動方向:ボルト軸直角方向
各試験品を試験機に取り付け、下記の条件で振動試験を実施した。ゆるみの判定は、ナットが脱落したとき緩んだとする。17分間緩まなかった時はもどしトルクを測定した。 試験機:高速ねじゆるみ試験機(米国航空機規格NA3350)
振動条件:振動数:1780cpm
加振ストローク:11mm
インパクトストローク:19mm
振動方向:ボルト軸直角方向
試験結果:
図5の試験記録から明らかなように、在来のJIS規格座金類(1)(2)(3)と、傾斜角度 Aが1.5度の試験用座金(6)については、いずれもゆるみ止め効果が認められなかった
。一方、本発明に係る傾斜角度Aが2.0度の座金(4)と、傾斜角度Aが2.5度の座金(5)は、優れたゆるみ止め効果を有していることが確認された。
図5の試験記録から明らかなように、在来のJIS規格座金類(1)(2)(3)と、傾斜角度 Aが1.5度の試験用座金(6)については、いずれもゆるみ止め効果が認められなかった
。一方、本発明に係る傾斜角度Aが2.0度の座金(4)と、傾斜角度Aが2.5度の座金(5)は、優れたゆるみ止め効果を有していることが確認された。
1 ゆるみ止め座金
2 ねじ挿通孔
3 締付け座面
4 傾斜座面
5 ボルト
6 ねじ軸
7 ナット
8,9 被締結部材
A 傾斜角度
P1,P2 応力
P3 締結軸力
11 平座金
2 ねじ挿通孔
3 締付け座面
4 傾斜座面
5 ボルト
6 ねじ軸
7 ナット
8,9 被締結部材
A 傾斜角度
P1,P2 応力
P3 締結軸力
11 平座金
Claims (1)
- 中央にねじ軸挿通孔(2)を有し、締付け座面(3)に相対する他方の座面が、前記締付け座面(3)に対して一方向に傾斜している傾斜座面(4)に形成されているゆるみ止め座金(1)であって、
前記傾斜座面(4)の前記締付け座面(3)に対する傾斜角度(A)が、2.0度ないし2.5度の範囲であることをを特徴とするゆるみ止め座金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012201057A JP2014055637A (ja) | 2012-09-13 | 2012-09-13 | ゆるみ止め座金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012201057A JP2014055637A (ja) | 2012-09-13 | 2012-09-13 | ゆるみ止め座金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014055637A true JP2014055637A (ja) | 2014-03-27 |
Family
ID=50613133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012201057A Pending JP2014055637A (ja) | 2012-09-13 | 2012-09-13 | ゆるみ止め座金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014055637A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104019111A (zh) * | 2014-06-12 | 2014-09-03 | 航天精工股份有限公司 | 防松螺母套件及其使用方法 |
CN106640911A (zh) * | 2016-12-01 | 2017-05-10 | 陈卫江 | 一种斜面自锁螺母 |
JP2017116091A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 有限会社クイックNetシステム | ワッシャーおよび締結構造 |
JP2018172084A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 株式会社ファルテック | ルーフレール締結構造 |
CN109538609A (zh) * | 2019-01-16 | 2019-03-29 | 广东斌玉科技有限公司 | 一种止退螺母、止退垫圈及止退螺栓 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01116213U (ja) * | 1988-02-01 | 1989-08-04 | ||
JPH1078019A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-03-24 | Zenji Tsuchikawa | ワッシャ |
JPH10131937A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-05-22 | Zenji Tsuchikawa | 緩み止めボルト並びにボルトの緩み止め方法 |
JPH10153211A (ja) * | 1996-07-26 | 1998-06-09 | Zenji Tsuchikawa | ナットの緩み止め用ワッシャ並びにナットの緩み止め構造 |
JPH112227A (ja) * | 1997-06-14 | 1999-01-06 | Zenji Tsuchikawa | 緩み止めナット |
-
2012
- 2012-09-13 JP JP2012201057A patent/JP2014055637A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01116213U (ja) * | 1988-02-01 | 1989-08-04 | ||
JPH10153211A (ja) * | 1996-07-26 | 1998-06-09 | Zenji Tsuchikawa | ナットの緩み止め用ワッシャ並びにナットの緩み止め構造 |
JPH1078019A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-03-24 | Zenji Tsuchikawa | ワッシャ |
JPH10131937A (ja) * | 1996-09-03 | 1998-05-22 | Zenji Tsuchikawa | 緩み止めボルト並びにボルトの緩み止め方法 |
JPH112227A (ja) * | 1997-06-14 | 1999-01-06 | Zenji Tsuchikawa | 緩み止めナット |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104019111A (zh) * | 2014-06-12 | 2014-09-03 | 航天精工股份有限公司 | 防松螺母套件及其使用方法 |
JP2017116091A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 有限会社クイックNetシステム | ワッシャーおよび締結構造 |
CN106640911A (zh) * | 2016-12-01 | 2017-05-10 | 陈卫江 | 一种斜面自锁螺母 |
JP2018172084A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 株式会社ファルテック | ルーフレール締結構造 |
CN109538609A (zh) * | 2019-01-16 | 2019-03-29 | 广东斌玉科技有限公司 | 一种止退螺母、止退垫圈及止退螺栓 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101230876B1 (ko) | 체결부재 및 체결구조 | |
JP2014055637A (ja) | ゆるみ止め座金 | |
CA2410727C (en) | Improved masonry anchor device | |
US8671547B2 (en) | Fastening member and fastening structure | |
JP5315407B2 (ja) | ねじ | |
CN209444688U (zh) | 一种自锁式抗震防松螺纹紧固件 | |
JP2015515589A (ja) | 改善された振動および締結特性を有する締結具および締結具組立体 | |
CN109372874B (zh) | 一种偏轴式开槽法兰螺母 | |
JP2009275727A (ja) | 緩み止めロック装置 | |
JP2007092836A (ja) | ねじの弛み止め構造 | |
JP2008208983A (ja) | ナットのねじ谷底部が傾斜したねじの弛み防止構造。 | |
CN102654156A (zh) | 一种新型防松紧固件 | |
JP4797172B2 (ja) | ねじ | |
JP2011012784A (ja) | 締結具とボルト及びナットの製造方法並びに締結具の締結方法 | |
JP4701253B2 (ja) | ボルト及びそれを用いた締結具 | |
JP2017141853A (ja) | ボルトとナットとからなる締結具の製造方法 | |
CN204061494U (zh) | 防震防松自锁螺钉及防震防松自锁螺纹紧固组件 | |
JP2017116091A (ja) | ワッシャーおよび締結構造 | |
JP3165929U (ja) | 弛み止めボルト | |
JP5406699B2 (ja) | 円錐面を備えたファスナー | |
JP2015042887A (ja) | シリンダヘッドボルトの締結構造 | |
JP2005030584A (ja) | ボルト・ナットの緩み止め構造 | |
US9422967B2 (en) | Exchangeable wheel stud | |
JP3179874U (ja) | ボルトとナットとからなる締結具 | |
US20050045797A1 (en) | Interconnecting members with bushing including external threading and tapered end |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140404 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150327 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150407 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150804 |